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JP6569649B2 - 電源装置 - Google Patents

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JP6569649B2 JP2016227368A JP2016227368A JP6569649B2 JP 6569649 B2 JP6569649 B2 JP 6569649B2 JP 2016227368 A JP2016227368 A JP 2016227368A JP 2016227368 A JP2016227368 A JP 2016227368A JP 6569649 B2 JP6569649 B2 JP 6569649B2
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Description

本発明は、複数の単電池を有する電池モジュールを備える電源装置に関する。
この種の電源装置としては、下記特許文献1に見られるように、電池モジュールの充放電に関する制御を行う制御部が搭載される基板と、電池モジュール及び基板を収容する収容ケースとを備えるものが知られている。この電源装置について詳しく説明すると、収容ケースとして、電池モジュールが載置される底板部を有するベース部材が設けられている。基板は、電池モジュールを挟んで底板部とは反対側に設けられている。基板には、電池モジュールと電力伝達を行うことにより発熱する半導体スイッチング素子等の発熱部品が搭載されている。
特許第5942644号公報
ここで、ベース部材に対する基板の固定方法によっては、外部から電源装置に加振力が作用する場合に基板の振動が大きくなり得る。また、基板に搭載される発熱部品の重量が大きくなると、基板のたわみが大きくなり得る。基板の振動又はたわみが大きくなると、ベース部材に対する基板の固定部が劣化したり破損したりし得る。
本発明は、ベース部材に対する基板の固定部の劣化及び破損を防止できる電源装置を提供することを主たる目的とする。
本開示の構成は、複数の単電池(21)を有する電池モジュール(20)と、基板(30)と、前記基板の第1面に搭載され、前記電池モジュールと電力伝達を行うことにより発熱する発熱部品(60〜63)と、前記電池モジュール、前記基板及び前記発熱部品を収容する収容ケース(42)と、を備える電源装置(10)である。本開示の構成では、前記基板は、前記発熱部品が搭載される部品搭載部(30a)と、前記部品搭載部に隣り合って設けられる第1端部(30b)と、前記部品搭載部を挟んで前記第1端部とは反対側に前記部品搭載部と隣り合って設けられる第2端部(30c)と、を有し、前記収容ケースは、前記電池モジュールが載置される電池載置部(43a)を有するベース部材(40)を備える。本開示の構成は、前記基板において前記第1面の裏面である第2面を前記ベース部材側に向かせた状態で、前記第1端部及び前記第2端部のそれぞれを前記ベース部材に対して固定する基板固定部(47)と、前記ベース部材において前記電池載置部以外の部分から、前記部品搭載部において前記第2面に対向する位置まで延びて、かつ、前記発熱部品で発生した熱を前記電源装置の外部に放出する放熱部(49;300;301〜303)と、を備え、前記部品搭載部が前記放熱部に対して固定されている。
本発明では、基板において部品搭載部の第1面に発熱部品が搭載されている。基板は、部品搭載部に加えて、第1端部及び第2端部を有している。第1端部及び第2端部のそれぞれは、基板の第2面をベース部材側に向けた状態で、ベース部材に対して基板固定部により固定されている。ここで、外部から電源装置に加振力が作用すると、基板が振動する。また、部品搭載部に搭載される発熱部品の重量が大きくなると、基板がたわむ。基板の振動又はたわみが大きくなると、第1,第2端部においてベース部材に対する固定部、及び基板固定部に力が作用し、第1,第2端部においてベース部材に対する固定部、及び基板固定部が劣化したり破損したりし得る。
そこで本発明では、発熱部品で発生した熱を電源装置の外部に放出する放熱部が、基板の振動及びたわみを抑制するために用いられている。詳しくは、放熱部は、ベース部材において電池載置部以外の部分から、部品搭載部において第2面に対向する位置まで延びている。そして、基板の部品搭載部が放熱部に対して固定されている。これにより、基板の振動及びたわみを抑制することができ、第1,第2端部においてベース部材に対する固定部、及び基板固定部の劣化及び破損を防止できる。
電源装置の斜視図。 カバー部材を取り外した電源装置の斜視図。 電源装置を構成する各部を分解して示す分解斜視図。 電池モジュールを構成する各部を分解して示す分解斜視図。 ベース部材の斜視図。 ベース部材の斜視図。 カバー部材を取り外した電源装置の平面図。 図7のベース部材のVIII−VIII線断面図。 図8の斜視図。 図7のベース部材のX−X線断面図。 図10の斜視図。 カバー部材を取り外した電源装置の平面図。 図7のXIII−XIII線断面図。 各スイッチ及び電池セル等の電気的接続を示す回路図。 その他の実施形態に係るベース部材及び基板等の断面図。 その他の実施形態に係るベース部材及び基板等の断面図。 その他の実施形態に係るベース部材及び基板等の断面図。
以下、本発明に係る電源装置を具体化した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、車両に搭載される電源装置として具体化した場合を想定している。電源装置10は、例えば、車両の座席の下に搭載される。車両は、内燃機関であるエンジンと、エンジンやその他各部を制御する車載ECUと、エンジンにより駆動されて発電する発電機と、発電機の発電電力により充電される蓄電部とを備えている。本実施形態では、蓄電部として、鉛蓄電池を用いている。
まずは、電源装置10の全体構成について図1〜図3を用いて説明する。なお、以下の説明では便宜上、電源装置10を水平面に設置した状態である図1を基準に、電源装置10の上下方向を規定することとしている。各図に、上下方向である高さ方向HD、幅方向WD、及び奥行き方向DDを示す。
電源装置10は、複数の単電池を有する電池モジュール20と、電池モジュール20の充放電制御等を行うための電子部品が搭載される単一の基板30と、ベース部材40及びカバー部材41を有する収容ケース42とを備えている。複数の単電池は、直列接続されて組電池を構成している。電池モジュール20及び基板30のそれぞれは、図2に示すように、ベース部材40に対して固定されている。図2に示す一体の組付部品に対してカバー部材41が上方から組み付けられることにより、図1に示す電源装置10となる。これにより、電池モジュール20及び基板30が収容ケース42内に収容された状態となっている。
電源装置10は、この装置の外部の鉛蓄電池や発電機に対して電気的に接続される第1外部端子101、第2外部端子102及び第3外部端子103を備えている。第1外部端子101には、モータ機能付き発電機であるISG200が電気的に接続されている。ISG200は、エンジン201の出力軸から伝達される動力により発電する。ISG200の発電電力の少なくとも一部は、電池モジュール20に供給される。これにより、電池モジュール20が充電される。ISG200は、電源装置10から電力を供給される。これにより、ISG200は、モータとして機能し、エンジン201とともに動力源として機能する。第2外部端子102には、車両に搭載された第1電気負荷202が電気的に接続されている。本実施形態において、第1電気負荷202は、バッテリである鉛蓄電池と、エンジン201の出力軸に初期回転を付与するスタータとを含む。
第3外部端子103には、車両に搭載された第2電気負荷203が電気的に接続されている。第2電気負荷203は、バッテリ及びスタータを除く電気負荷であり、オーディオ装置及びナビゲーション装置の少なくとも一方を含む。
電源装置10は、車載ECUに対して電気的に接続されるコネクタ104を備えている。第1外部端子101、第2外部端子102、第3外部端子103及びコネクタ104は、図1に示すように、電源装置10の外部に露出した状態で設けられている。
次に、電源装置10の各部構成について詳しく説明する。
<収容ケース42のベース部材40>
図5、図6、図8〜図11を用いて、収容ケース42のベース部材40について説明する。
ベース部材40は、例えばアルミニウム等の金属材料により成形されている。ベース部材40は、第1底部43と、第2底部44とを備えている。第1底部43は略L字状をなしており、第2底部44は略四角形状をなしている。第1底部43及び第2底部44は、ベース部材40の底面を構成する。第1底部43と第2底部44とは、互いに平行とされている。第1底部43の一部は、電池モジュール20が載置される電池載置部43aとされている。第2底部44は、第1底部43よりも高い高さ位置に設けられている。
ベース部材40は、第1底部43の周縁部又はその周縁部付近から起立して設けられる第1壁部46aと、第2底部44の周縁部から起立して設けられる第2壁部46bとを備えている。第1壁部46aは、第1底部43の周縁部又はその周縁部付近を取り囲んで形成されている。第2壁部46bは、第2底部44の周縁部又はその周縁部付近を取り囲んで形成されている。
第1底部43においては、第1壁部46aにより実質的な壁高さが規定されており、第1壁部46aの上端部が壁上端部となっている。第1底部43を水平にしてベース部材40が設置された状態では、第1壁部46aの上端部の高さ位置が、第1底部43への水浸入の限界高さとなっている。
第1壁部46a及び第2壁部46bの上端部には、各上端部から上方に延びる複数の基板固定部47が設けられている。各基板固定部47には、ネジ孔が形成されている。基板30を上方からベース部材40に組み付けた状態で、基板固定用のネジNbによって基板30が基板固定部47に固定されている。
第1壁部46a及び第2壁部46bの上端部には、カバー部材41をベース部材40に固定するためのカバー固定部50が形成されている。各カバー固定部50には、ネジ孔が形成されている。カバー部材41を上方からベース部材40に組み付けた状態で、カバー部材41固定用のネジNcによってカバー部材41がカバー固定部50に固定されている。
ベース部材40は、第1ステー48a、第2ステー48b、第3ステー48c及び第4ステー48dを備えている。第1ステー48a及び第2ステー48bは、第2壁部46bに対して固定され、第3ステー48c及び第4ステー48dは、第1壁部46aに対して固定されている。各ステー48a〜48cは、電源装置10を車両に固定するための装置固定部である。
ベース部材40は、基板30に搭載された電子部品等で生じた熱を電源装置10の外部に放出する放熱部49を備えている。放熱部49は、第2底部44の上面から上方に延びており、略長方形状をなしている。放熱部49は、第2壁部46bのうち、放熱部49を挟んで第1底部43とは反対側に位置する壁面から離間した状態で設けられている。本実施形態において、放熱部49の長手方向と幅方向WDとは一致している。放熱部49の長手方向の一端は、第2壁部46bのうち奥行き方向DDに延びる部分の壁面まで延びている。
放熱部49は、その上端面に基板30に対向する対向板部49aを備えている。対向板部49aの上端面は平坦面とされている。基板30にて生じた熱は、放熱部49及び第2底部44を介して電源装置10の外部に放出される。
対向板部49aには、基板30を固定するための基板固定孔51が形成されている。本実施形態では、対向板部49aの周縁部に沿って基板固定孔51が複数形成されている。本実施形態では、基板固定孔51が8個形成されている。対向板部49aには、電気的絶縁性を有する絶縁シート52を介して基板30が載置されている。基板30をその第1面である表側面側から見た場合において、絶縁シート52には、基板固定孔51の形成位置と同じ位置に貫通孔が形成されている。基板30を上方からベース部材40に組み付けた状態で、ネジNtによって基板30の中央部が放熱部49に対して固定されている。対向板部49aと基板30との間には絶縁シート52が挟み込まれ、基板30と放熱部49とが電気的に絶縁されている。
なお本実施形態では、第1底部43、第2底部44、第1壁部46a、第2壁部46b、基板固定部47、放熱部49及びカバー固定部50がダイカスト鋳造により一体成型されている。
<収容ケース42のカバー部材41>
図1に示すように、本実施形態において、カバー部材41は、合成樹脂材料により形成されている。カバー部材41は、電池モジュール20及び基板30を上方から覆う天板部41aと、天板部41aから下方に延びる垂れ壁部41bとを有している。天板部41aの周縁部又はその周縁部付近を取り囲んで垂れ壁部41bが形成されている。垂れ壁部41bの側面には、コネクタ104を外部に露出させるための壁無し部53が形成されている。
<電池モジュール20>
図4に示すように、電池モジュール20は、複数の単電池である電池セル21を備えており、本実施形態では5個の電池セル21を備えている。本実施形態において、各電池セル21は、厚さ方向において扁平な直方体状をなすリチウムイオン蓄電池である。電池セル21において厚さ方向を向く側面は、電池セル21の各面のうち最も面積の大きい主面21aとされている。電池セル21において厚さ方向と直交する方向に延びる面であって、かつ、主面21aと直交する面が端子面21bとされている。端子面21bには、正極端子21p及び負極端子21nが設けられている。各電池セル21は、主面21a同士を当接させて、かつ、端子面21bを同一方向に向けて配置されている。また、厚さ方向において隣り合う電池セル21のうち一方の電池セルの正極端子21pと他方の電池セルの負極端子21nとが厚さ方向に並ぶように配置されている。
電池モジュール20は、複数の電池セル21を収容する電池ケース22を備えている。電池ケース22は、電気的絶縁性を有する合成樹脂材料にて形成されている。電池ケース22は、第1ケースであるカップ22aと第2ケースであるキャップ22bとを有している。カップ22aは、電池ケース22内を複数の電池セル21それぞれのために仕切る部材である。
電池モジュール20は、複数の電池セル21を直接接続する複数の導体23と、モニタ端子24とを備えている。各導体23は、キャップ22bにより支持されている。モニタ端子24は、電池セル21の少なくとも電圧を検出するために用いられる。図4には、電池モジュール20が6つのモニタ端子24を有する例を示す。1つの導体23に、1つのモニタ端子24が設けられている。6つのモニタ端子24により、5つの電池セル21のそれぞれの状態が監視される。
電池モジュール20は、モニタモジュール25を備えている。モニタモジュール25は、電気的絶縁性を有する合成樹脂性の蓋部材26と、複数の電池セル21に電気的に接続される複数のモニタ接続部材27とを備えている。モニタ接続部材27は、蓋部材26の中にインサート成形によって埋設されている。モニタ接続部材27は、高さ方向HDに延びており、電池セル21と基板30の電子部品とを電気的に接続する。
電池モジュール20が電池載置部43aに載置された状態で、電池ケース22がネジによりベース部材40に固定されている。
電池モジュール20は、各電池セル21の端子面21bが放熱部49側を向くように配置されている。電池モジュール20の奥行き方向DDを向く一対の側面のうち、一方の側面は第1壁部46aの壁面に対向しており、他方の側面は放熱部49及び基板30に対向している。電池モジュール20は、その略下半分が第1壁部46aに囲まれており、その略上半分が第1壁部46aの上端部よりも上方に突出している。
<基板30>
本実施形態の基板30は、略L字状をなすプリント基板である。基板30の第1面には、各種の電子部品が実装されるとともにコネクタ104が固定されている。
基板30は、部品搭載部30aと、第1端部30bと、第2端部30cとに区画されている。部品搭載部30aは、基板30において幅方向WDの中央部に設けられている。第1端部30bは、部品搭載部30aと隙間なく隣り合って、かつ、基板30の外縁まで延びる部分である。第2端部30cは、部品搭載部30aを挟んで第1端部30bとは反対側に部品搭載部30aと隙間なく隣り合って設けられ、かつ、基板30の外縁まで延びる部分である。
部品搭載部30aの第1面には、第1スイッチ素子60が複数搭載されている。本実施形態では、第1スイッチ素子60が6つ搭載されている。特に本実施形態では、第1スイッチ素子60が、幅方向WDに3列並ぶとともに奥行き方向DDに2列並ぶように搭載されている。本実施形態では、第1スイッチ素子60として半導体スイッチ素子が用いられ、具体的にはMOSFETが用いられている。ここでは、3つの第1スイッチ素子60が互いに並列接続されており、この並列接続体が2つ直列されている。
ている。
部品搭載部30aの第1面において第1スイッチ素子60が搭載されている領域よりも第2端部30c側には、第2スイッチ素子61が複数搭載されている。本実施形態では、第2スイッチ素子61が6つ搭載されている。特に本実施形態では、第2スイッチ素子61が、幅方向WDに3列並ぶとともに奥行き方向DDに2列並ぶように搭載されている。本実施形態では、第2スイッチ素子61として半導体スイッチ素子が用いられ、具体的にはリレーが用いられている。ここでは、3つの第2スイッチ素子61が互いに並列接続されており、この並列接続体が2つ直列されている。
部品搭載部30aの第1面において第1スイッチ素子60が搭載されている領域よりも第1端部30b側には、第3スイッチ素子62が複数搭載されている。本実施形態では、第3スイッチ素子62が2つ搭載されている。特に本実施形態では、第3スイッチ素子62が、奥行き方向DDに2列並ぶように搭載されている。本実施形態では、第3スイッチ素子62として半導体スイッチ素子が用いられ、具体的にはMOSFETが用いられている。第3スイッチ素子62は、互いに直列接続されている。
部品搭載部30aの第1面において第2スイッチ素子61が搭載されている領域よりも第2端部30c側には、第4スイッチ素子63が複数搭載されている。本実施形態では、第4スイッチ素子63が2つ搭載されている。特に本実施形態では、第4スイッチ素子62が、奥行き方向DDに2列並ぶように搭載されている。本実施形態では、第4スイッチ素子63として半導体スイッチ素子が用いられ、具体的にはリレーが用いられている。第4スイッチ素子63は、互いに直列接続されている。
第1端部30bの第1面には、複数の電子部品が搭載されているとともに、コネクタ104が固定されている。本実施形態において、複数の電子部品には、バイパスリレー70と、ヒューズ71とが含まれる。バイパスリレー70は、第1スイッチ素子60に並列接続されている。
第2端部30cの第1面には、制御部としての第1マイコン80と、第2マイコン81とが搭載されている。第1マイコン80及び第2マイコン81は、電池モジュール20の充放電制御の処理等を実行する。
第1マイコン80は、電池モジュール20の充放電制御を行うために、第2マイコン81に対して各電池セル21の電圧検出処理等を指示する。第2マイコン81は、第1マイコン80からの指示に基づいて、モニタ接続部材27を介して各電池セル21の電圧を検出する。第2マイコン81は、検出した電圧を第1マイコン80に伝達する。第1マイコン80は、伝達された電圧検出結果に基づいて、電池モジュール20の充放電制御を行う。
電源装置10は、バスバーユニット90を備えている。バスバーユニット90は、第1外部端子101、第2外部端子102及び第3外部端子103から延びる電力経路を構成する。バスバーユニット90は、ベース部材40に対して固定されている。バスバーユニット90は、第1バスバー91、第2バスバー92、第3バスバー93及び第4バスバー94を備えている。図12には、基板30の第2面側に配置されている各バスバー91〜94を破線にて示している。
図12及び図14に示すように、第1バスバー91は、各第1スイッチ素子60の第1端及び各第3スイッチ素子62の第1端と、第2外部端子102とを電気的に接続する導電部材である。第2バスバー92は、各第2スイッチ素子61の第1端及び各第4スイッチ素子63の第1端を電気的に接続する導電部材である。第3バスバー93は、各第1スイッチ素子60の第2端及び各第2スイッチ素子61の第2端と、第1外部端子101とを電気的に接続する導電部材である。第4バスバー94は、各第3スイッチ素子62の第2端及び各第4スイッチ素子63の第2端と、第3外部端子103とを電気的に接続する導電部材である。
基板30には、複数のスルーホールが設けられている。スルーホールには各バスバー91〜94の端子部が挿し入れられている。各スルーホールでは、上記端子部がはんだ付けにより基板30に固定されている。各バスバー91〜94は、その端子部が基板30に形成されたスルーホールに取り付けられている。
基板30のスルーホールには、モニタ接続部材27が挿し入れられている。モニタ接続部材27ははんだ付けにて基板30に固定されている。
第1バスバー91の一部及び第2バスバー92は、放熱部49の側面、電池モジュール20の側面及び基板30の第2面に囲まれた空間に配置されている。この空間は、幅方向WDに沿って延びている。第1バスバー91の両端のうち第2バスバー92側とは反対側は、電池モジュール20の側面付近を通過して第2外部端子102まで延びる形状をなしている。
第3バスバー93の一部及び第4バスバー94の一部は、放熱部49の側面、第2壁部46bの内壁面及び基板30の第2面で囲まれた空間に配置されている。この空間は、幅方向WDに沿って延びている。第3バスバー93の両端のうち第1マイコン80側とは反対側は、電池モジュール20の側面付近を通過して第1外部端子101まで延びる形状をなしている。
第1マイコン80は、各スイッチ素子をオンオフする。詳しくは、第1マイコン80は、第1スイッチ素子60及び第4スイッチ素子63をオフして、かつ、第2スイッチ素子61及び第3スイッチ素子62をオンする。この操作態様は、例えば、ISG200の駆動時において、第2電気負荷203への供給電圧が第2電気負荷203の動作可能な電圧の下限値を下回ることを防止するために用いられる。つまり、電池セル21からISG200に給電されている場合には、電池セル21の端子電圧が低下する。この場合、電池セル21に並列接続されている第2電気負荷203への供給電圧が第2電気負荷203の動作可能な電圧の下限値を下回ってしまうおそれがある。このため、第1スイッチ素子60及び第4スイッチ素子63をオフさせることにより、ISG200駆動時における第2電気負荷203の電力供給源を、第1電気負荷202を構成する鉛蓄電池とする。
第1マイコン80は、第1スイッチ素子60及び第2スイッチ素子61をオンして、かつ、第3スイッチ素子62及び第4スイッチ素子63をオフする。この操作態様は、例えば、第1電気負荷202を構成する鉛蓄電池と、各電池セル21との双方からISG200に給電してISG200を駆動させる場合に用いられる。
本実施形態において、第1スイッチ素子60及び第2スイッチ素子61の通電電流最大値は、第3スイッチ素子62及び第4スイッチ素子63の通電電流最大値よりも大きい。これにより、第1スイッチ素子60及び第2スイッチ素子61の発熱量が、第3スイッチ素子62及び第4スイッチ素子63の発熱量より大きくなり、第1スイッチ素子60及び第2スイッチ素子61が取り得る温度の最大値は、第3スイッチ素子62及び第4スイッチ素子63が取り得る温度の最大値よりも高くなっている。なお本実施形態において、第1スイッチ素子60及び第2スイッチ素子61が「第1発熱部品」に相当し、第3スイッチ素子62及び第4スイッチ素子63が「第2発熱部品」に相当する。
本実施形態では、図13に示すように、第1底部43の上面のうち第2底部44側に水検知部85が設けられている。特に本実施形態では、水検知部85は、電池ケース22の下端部よりも低い高さ位置に設けられ、電池ケース22の下端部よりも低い高さ位置の水を検知できるように設けられている。水検知部85の検知結果は、第1マイコン80に入力される。
例えば、収容ケース42の壁無し部53とコネクタ104の間の隙間を水浸入経路として、収容ケース42内へと水が浸入し得る。この場合、浸入した水は、第1底部43の上面へと流れ得る。ここで本実施形態では、水検知部85が電池ケース22の下端部よりも低い高さ位置の水を検知できるように設けられており、また、電池ケース22の下端部よりも高い高さ位置に第1マイコン80が搭載された基板が設けられている。このため、収容ケース42内に浸入した水の水位が電池ケース22の下端部よりも高くなる前に、第1マイコン80により、水検知部85の検知結果に基づいて電池モジュール20の充放電を停止する等の処理を実施できる。すなわち、電池モジュール20が浸入した水の影響を受ける前に電池モジュール20の充放電を停止する等の処理を実施できる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
・外部から電源装置10に加振力が作用すると、第1端部30b及び第2端部30cにおいてネジNbによる固定部を固定端として、基板30が振動する。この場合、基板30の振動に伴って、第1端部30b及び第2端部30cにおいてネジNbによる固定部、及び基板固定部47に力が作用する。その結果、第1端部30b及び第2端部30cにおいてネジNbによる固定部、及び基板固定部47が劣化したり破損したりし得る。また、基板30の振動に伴って、モニタ接続部材27が断線し得る。
また、基板30に搭載されている電子部品の重量が大きいと、基板30のたわみが大きくなる。特に本実施形態では、電池モジュール20の電池容量が大きいことから、第1スイッチ素子60及び第2スイッチ素子61が複数備えられているため、基板30のたわみが大きくなりやすい。基板30のたわみが大きくなると、第1端部30b及び第2端部30cにおいてネジNbによる固定部、及び基板固定部47に力が作用する。その結果、第1端部30b及び第2端部30cにおいてネジNbによる固定部、及び基板固定部47が劣化したり破損したりし得る。
そこで本実施形態では、放熱部49が、基板30の振動及びたわみを抑制するために用いられている。放熱部49は、第2底部44の上面から、部品搭載部30aにおいて第2面に対向する位置まで延びている。そして部品搭載部30aが放熱部49に対してネジNtにより固定されている。これにより、基板30の振動及びたわみを抑制することができ、第1端部30b及び第2端部30cにおいてネジNbによる固定部、及び基板固定部47の劣化及び破損を防止できる。
・電池モジュール20の状態を監視する第1マイコン80及び第2マイコン81の信頼性を維持する上では、基板30において、発熱部品としての各スイッチ60〜63から離れた位置に各マイコン80,81が搭載されることが望ましい。このため本実施形態では、部品搭載部30aに隣接する第1,第2端部30b,30cが設けられるとともに、第2端部30bの第1面に各マイコン80,81が搭載されている。ただし、第1,第2端部30b,30cが設けられると、幅方向WDにおける基板30の長さ寸法が大きくなり、基板30の振動及びたわみが大きくなりやすい。このため、基板30の振動及びたわみが大きくなりやすい本実施形態では、部品搭載部30aが放熱部49に固定されている構成を採用するメリットが大きい。
・基板30の第1面の正面視において、部品搭載部30aと電池モジュール20とが隙間なく又は隙間をあけて隣り合って配置されている。この配置は、例えば、電源装置10の高さ方向HDの寸法に制約が設けられているために採用される。この場合、第1バスバー91及び第2バスバー92は、放熱部49の側面、電池モジュール20の側面及び基板30の第2面に囲まれた空間に配置されることとなる。このため、基板30とベース部材40とを固定するための基板固定部47を、ベース部材40において第1バスバー91及び第2バスバー92の下方の部分に設けることができない。その結果、基板30の振動及びたわみが大きくなりやすい。このため、基板30の振動及びたわみが大きくなりやすい本実施形態では、部品搭載部30aが放熱部49に固定されている構成を採用するメリットが大きい。
・放熱部49の上方に基板30が存在する構成においては、基板30の下方に存在する第1底部43の底面に、収容ケース42内に浸入した水がたまりやすい。本実施形態では、水がたまりやすい第1底部43の底面に水検知部85が設けられることにより、収容ケース42内への水の浸入を適正に検知できる。
特に本実施形態では、電池モジュール20の下端部が水検知部85よりも高い位置に配置されている。このため、電池モジュール20に水の影響が及ぶ前に、第1マイコン80により、水が浸入した場合に対処する処理を行うことができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施形態では、幅方向WDにおいて放熱部49が第2壁部46bの内壁面まで延びる形状をなしていたがこれに限らない、例えば、図15に示すように、放熱部300の形状が、幅方向WDにおいて第2壁部46bまで延びていない形状とされていてもよい。この構成を図15に示す。図15は、電源装置10の一部の構成を高さ方向HDの延びる平面と平行な平面で切断した断面図である。なお図15では、絶縁シート52の図示を省略したり、第1スイッチ素子60及び第2スイッチ素子61の設置数を減らしたり、第2壁部46bの形状を簡略化したりしている等、便宜上、構成を簡略化して図示している。
また、放熱部としては、図16に示すように、幅方向WDにおいて分割して設けられるものであってもよい。図16には、分割して設けられる放熱部を301,302,303にて示した。なお図16において、図15に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
ちなみに、放熱部が幅方向に分割して複数設けられる場合、各放熱部301〜303のうち、一部の放熱部に対して基板30が固定されていてもよい。図17には、各放熱部301〜303のうち、幅方向WDにおいて中央に位置する放熱部302に対して基板30が固定されている例を示す。なお図17において、図16に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
・上記実施形態では、放熱部がベース部材と継ぎ目なく一体的に設けられたがこれに限らない。例えば、放熱部が、ベース部材とは別部材として設けられていてもよい。
・放熱部49における基板固定孔51の形成位置及び数は、上記実施形態に例示したものに限らない。例えば、基板30の第1面の正面視において、第1スイッチ素子60及び第2スイッチ素子61の間に基板固定孔が形成されていてもよい。
・上記実施形態では、部品搭載部30aと放熱部49とがネジNtによって固定されていたがこれに限らない。例えば、部品搭載部30aの第1面側から部品搭載部30aを下方に向かって押さえつける押圧部をカバー部材41に備え、押圧部によって基板30を放熱部49に対して押さえつけることにより、部品搭載部30aを放熱部49に対して固定してもよい。
また例えば、部品搭載部30aの第2面と絶縁シート52との間、及び絶縁シート52と対向板部49aとの間に接着剤を塗布することにより、部品搭載部30aを放熱部49に対して固定してもよい。なお、電気的絶縁性を有する接着剤が用いられる場合、絶縁シート52は必須ではない。
・水検知部が、第2底部44の上面のうち、第3バスバー93及び第4バスバー94が配置されている空間に面する部分に設けられていてもよい。
・第2端部30cに代えて、又は第2端部30cに加えて、第1端部30bにマイコンが搭載されていてもよい。
・カバー部材41としては、合成樹脂材料にて形成されているものに限らず、例えば、アルミニウム等の金属材料により形成されているものであってもよい。
・通電により発熱する発熱素子としては、スイッチ素子に限らず、他の素子であってもよい。
・上記実施形態では、電池セルとしてリチウムイオン蓄電池を用いる構成としたがこれに限らず、電池セルとして、ニカド蓄電池やニッケル水素蓄電池等、他の2次電池を用いる構成としてもよい。
・上記実施形態の電源装置10を、内燃機関と回転電機との両方を車両の走行動力源とするハイブリッド車両に適用してもよいし、内燃機関を備えず、回転電機のみを車両の走行動力源とする電気自動車に適用してもよい。
10…電源装置、20…電池モジュール、30…基板、40…ベース部材、放熱部49、60〜63…各スイッチ素子。

Claims (8)

  1. 複数の単電池(21)を有する電池モジュール(20)と、
    基板(30)と、
    前記基板の第1面に搭載され、前記電池モジュールと電力伝達を行うことにより発熱する発熱部品(60〜63)と、
    前記電池モジュール、前記基板及び前記発熱部品を収容する収容ケース(42)と、を備える電源装置(10)において、
    前記基板は、
    前記発熱部品が搭載される部品搭載部(30a)と、
    前記部品搭載部に隣り合って設けられる第1端部(30b)と、
    前記部品搭載部を挟んで前記第1端部とは反対側に前記部品搭載部と隣り合って設けられる第2端部(30c)と、を有し、
    前記収容ケースは、前記電池モジュールが載置される電池載置部(43a)を有するベース部材(40)を備え、
    前記基板において前記第1面の裏面である第2面を前記ベース部材側に向かせた状態で、前記第1端部及び前記第2端部のそれぞれを前記ベース部材に対して固定する基板固定部(47)と、
    前記ベース部材において前記電池載置部以外の部分から、前記部品搭載部において前記第2面に対向する位置まで延びて、かつ、前記発熱部品で発生した熱を前記電源装置の外部に放出する放熱部(49;300;301〜303)と、を備え、
    前記部品搭載部が前記放熱部に対して固定されている電源装置。
  2. 前記第1端部及び前記第2端部のうち少なくとも一方の前記第1面に搭載されて、かつ、前記電池モジュールの状態を監視する制御部(80)を備える請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記第1面の正面視において、前記部品搭載部と前記電池モジュールとが隣り合って配置されており、
    前記第1端部、前記部品搭載部及び前記第2端部が並ぶ方向が規定方向(WD)として定義されており、
    前記放熱部(49)は、前記規定方向に延びる形状をなしており、
    前記放熱部と前記電池モジュールとの間において、前記第2面よりも前記ベース部材の底面側に空間が形成されており、
    前記発熱部品に電気的に接続されるとともに前記規定方向に延びる形状をなして、かつ、前記空間に配置されるバスバー(91,92)を備える請求項1又は2に記載の電源装置。
  4. 前記第1面の正面視において、前記部品搭載部と前記電池モジュールとが隣り合って配置されており、
    前記第1端部、前記部品搭載部及び前記第2端部が並ぶ方向が規定方向(WD)として定義されており、
    前記放熱部(301〜303)は、前記規定方向に並んで複数設けられており、
    前記放熱部と前記電池モジュールとの間において、前記第2面よりも前記ベース部材の底面側に空間が形成されており、
    前記発熱部品に電気的に接続されるとともに前記規定方向に延びる形状をなして、かつ、前記空間に配置されるバスバー(91,92)を備える請求項1又は2に記載の電源装置。
  5. 前記第1端部、前記部品搭載部及び前記第2端部が並ぶ方向が規定方向(WD)として定義されており、
    前記部品搭載部において前記規定方向に並んで前記発熱部品が複数搭載されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の電源装置。
  6. 前記発熱部品は、第1発熱部品(60,61)と、通電に伴う発熱量が前記第1発熱部品よりも小さい第2発熱部品(62,63)と、を含み、
    前記第1端部及び前記第2端部のうち少なくとも一方の前記第1面に搭載されて、かつ、前記電池モジュールの状態を監視する制御部(80)を備え、
    前記部品搭載部において前記第1発熱部品よりも前記制御部側に前記第2発熱部品が搭載されている請求項5に記載の電源装置。
  7. 前記ベース部材の底面に設けられて、かつ、前記収容ケース内への水の浸入を検知する水検知部(85)を備える請求項1〜6のいずれか1項に記載の電源装置。
  8. 前記電池モジュールが前記水検知部よりも高い位置に配置されている請求項7に記載の電源装置。
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