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JP6551476B2 - 光学装置及び表示装置 - Google Patents

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JP6551476B2
JP6551476B2 JP2017164332A JP2017164332A JP6551476B2 JP 6551476 B2 JP6551476 B2 JP 6551476B2 JP 2017164332 A JP2017164332 A JP 2017164332A JP 2017164332 A JP2017164332 A JP 2017164332A JP 6551476 B2 JP6551476 B2 JP 6551476B2
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Description

本開示は、光学装置及びその組立方法に関し、より具体的には、例えば、頭部装着型ディスプレイ(HMD,Head Mounted Display)として用いられる表示装置における光学装置及びその組立方法に関し、また、ホログラム回折格子、表示装置並びにアライメント装置に関する。
画像形成装置によって形成された2次元画像を虚像光学系により拡大虚像として観察者に観察させるために、ホログラム回折格子を用いた虚像表示装置(画像表示装置)が周知である。概念図を図1に示すように、この画像表示装置100は、基本的には、画像を表示する画像形成装置111と、コリメート光学系112と、画像形成装置111に表示された光が入射され、観察者の瞳21へと導く光学装置(導光手段)120とを備えている。光学装置120は、導光板121と、導光板121に設けられたホログラム回折格子から成る第1の回折格子部材130及び第2の回折格子部材140を備えている。そして、コリメート光学系112には画像形成装置111の各画素から出射された光が入射され、コリメート光学系112によって導光板121へ入射する角度の異なる複数の平行光が生成され、導光板121に入射される。導光板121の第2面123から、平行光が入射され、出射される。そして、導光板121の第1面122に、第1の回折格子部材130を構成する第1のホログラム回折格子131、及び、第2の回折格子部材140が取り付けられている。一方、導光板121の第1面122と平行である導光板121の第2面123に、第1の回折格子部材130を構成する第2のホログラム回折格子135が取り付けられている。以上の説明した画像表示装置100の詳細は、実施例1において説明する。

このような構成、構造の光学装置120を組み立てるには、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135とを精確にアライメントする必要がある。特に、第1のホログラム回折格子131に形成された第1の干渉縞の延びる方向と、第2のホログラム回折格子135に形成された第2の干渉縞の延びる方向の平行度の制御・管理は重要である。
ホログラム又は回折格子と同一基板上に設けられ、干渉縞あるいは回折格子から構成されているアライメントマークが、例えば、特開平09−068705号公報から周知である。この特許公開公報に開示された技術にあっては、ホログラム10に設けられた干渉縞あるいは回折格子から構成されたアライメントマーク14と、液晶表示装置用基板である対象基板15に設けられた対向アライメントマーク16(金属等の不透明なパターンから成る)とを、カメラ18,19で撮像し、モニタ画面20に表示する。そして、アライメントマーク14の像14’の中心と対向アライメントマーク16の像16’の中心とが一致するように、ホログラム10と対象基板15との相対的な位置を調節する。尚、対向アライメントマーク16を、アライメントマーク14と同様に、透明な位相パターンから構成することもできるとされている。
特開平09−068705号公報
しかしながら、上記の特許公開公報にあっては、対向アライメントマーク16とアライメントマーク14とを同様の透明なホログラムから構成したときの、即ち、2つのアライメントマークが透明なホログラムから構成された場合の位置調整方法やアライメントマークの形状、アライメントマーク相互の配置関係に関して、具体的には何ら言及されていない。
従って、本開示の目的は、2つのホログラム回折格子を備えた光学装置におけるこれら2つのホログラム回折格子の位置合わせを確実に、且つ、精確に行うことを可能とする光学装置及びその組立方法、係る光学装置を構成するホログラム回折格子、係る光学装置を備えた表示装置、並びに、係る光学装置の組立方法の実行に適したアライメント装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本開示の第1の態様あるいは第2の態様に係る光学装置の組立方法は、
(a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、
(b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、
(c)導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、
を備えており、
第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、
第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、
第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、
第1のホログラム回折格子には、第1の干渉縞の延びる方向の第1の干渉縞形成領域の外側に、第1の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが設けられており、
第2のホログラム回折格子には、第2の干渉縞の延びる方向の第2の干渉縞形成領域の外側に、第2の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが設けられている光学装置の組立方法である。
そして、本開示の第1の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、
第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークを光学的に検出し、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークを光学的に検出し、
第1Aのアライメントマークと第1Bのアライメントマークとを結ぶ第1の直線を求め、第2Aのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとを結ぶ第2の直線を求め、
第1の直線及び第2の直線を仮想平面に射影したときの第1の直線と第2の直線との成す角度が規定値以内となるように、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う。ここで、「全反射」という用語は、内部全反射、あるいは、導光板内部における全反射を意味する。
また、本開示の第2の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、
第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークには、第1の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークには、第2の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
第2のホログラム回折格子が支持体に支持された状態で、導光板の端面から導光板に光を入射させ、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、支持体の端面から支持体に光を入射させ、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う。
上記の目的を達成するための本開示のホログラム回折格子は、内部に干渉縞が形成された干渉縞形成領域を有するホログラム回折格子であって、
干渉縞の延びる方向の干渉縞形成領域の外側に、干渉縞形成領域を挟むように対向して、2つのアライメントマークが設けられており、
各アライメントマークには、干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
各アライメントマークの平面形状は環状である。
上記の目的を達成するための本開示の光学装置は、
(a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、
(b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、
(c)導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、
を備えており、
第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、
第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、
第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、
第1のホログラム回折格子には、第1の干渉縞の延びる方向の第1の干渉縞形成領域の外側に、第1の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが設けられており、
第2のホログラム回折格子には、第2の干渉縞の延びる方向の第2の干渉縞形成領域の外側に、第2の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが設けられており、
第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークには、第1の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークには、第2の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されている光学装置である。そして、
第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは有し、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは有し、又は、
第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは配されており、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは配されている。
上記の目的を達成するための本開示の表示装置は、
(イ)観察者の頭部に装着されるフレーム(例えば、眼鏡型のフレーム)、及び、
(ロ)フレームに取り付けられた画像表示装置、
を備えており、
画像表示装置は、
(A)画像形成装置、及び、
(B)画像形成装置から出射された光が入射され、出射される光学装置、
を備えており、
光学装置は、上記の本開示の光学装置から構成されている。
上記の目的を達成するための本開示のアライメント装置は、
X方向、Y方向及びZ方向に移動可能であり、且つ、XY平面内において回動可能であるステージ、
ステージに載置され、第1のホログラム回折格子が配された導光板の端面から、導光板に光を入射させるための第1の光源、
第1のホログラム回折格子の上方において第2のホログラム回折格子を支持する支持体の端面から、支持体に光を入射させるための第2の光源、
第1の光源から入射され、第1のホログラム回折格子に設けられた第1Aのアライメントマークによって回折反射された光に基づく第1Aのアライメントマークの光学像、及び、第2の光源から入射され、第2のホログラム回折格子に設けられた第2Aのアライメントマークによって回折反射された光に基づく第2Aのアライメントマークの光学像を検出する第1の撮像装置、並びに、
第1の光源から入射され、第1のホログラム回折格子に設けられた第1Bのアライメントマークによって回折反射された光に基づく第1Bのアライメントマークの光学像、及び、第2の光源から入射され、第2のホログラム回折格子に設けられた第2Bのアライメントマークによって回折反射された光に基づく第2Bのアライメントマークの光学像を検出する第2の撮像装置を備えている。
本開示の第1の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、第1Aのアライメントマークと第1Bのアライメントマークとを結ぶ第1の直線を求め、第2Aのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとを結ぶ第2の直線を求め、第1の直線及び第2の直線を仮想平面に射影したときの第1の直線と第2の直線との成す角度が規定値以内となるように、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う。それ故、簡素化された方法に基づき、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行うことができる。また、本開示の第2の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、第2のホログラム回折格子が支持体に支持された状態で、導光板の端面から導光板に光を入射させ、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、支持体の端面から支持体に光を入射させ、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う。それ故、簡素化された方法に基づき、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行うことができる。更には、本開示のホログラム回折格子にあっては、アライメントマークには、干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、アライメントマークの平面形状は環状であり、本開示の光学装置あるいは本開示の表示装置にあっては、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマーク、第2Aのアライメントマーク、第1Bのアライメントマーク、第2Bのアライメントマークの形状が規定されており、あるいは又、これらのアライメントマークの配置が規定されている。それ故、簡素化された方法に基づき、確実に、且つ、容易に、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行うことができる。本開示のアライメント装置にあっては、ステージに載置され、第1のホログラム回折格子が配された導光板の端面から、導光板に光を入射させるための第1の光源、及び、第1のホログラム回折格子の上方において第2のホログラム回折格子を支持する支持体の端面から、支持体に光を入射させるための第2の光源を備えているので、アライメントマークを確実に、精確に、且つ、容易に検出することができる。尚、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものでは無く、また、付加的な効果があってもよい。
図1は、実施例1の表示装置における画像表示装置の概念図である。 図2A及び図2Bは、実施例1の表示装置における導光板を観察者とは反対側から眺めた模式図、及び、観察者と同じ側から眺めた模式図である。 図3A及び図3Bは、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との位置合わせを説明するための導光板等の模式的な一部平面図である。 図4A及び図4Bは、図3A及び図3Bに図示した例の変形例における第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との位置合わせを説明するための導光板等の模式的な一部平面図である。 図5A及び図5Bは、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との位置合わせを説明するための導光板等の模式的な一部断面図である。 図6は、実施例1の表示装置における反射型体積ホログラム回折格子の一部を拡大して示す模式的な断面図である。 図7は、実施例1の表示装置を上方から眺めた模式図である。 図8は、実施例1の表示装置を正面から眺めた模式図である。 図9A及び図9Bは、それぞれ、実施例1の表示装置を側方から眺めた模式図、及び、画像表示装置を構成する導光板における光の伝播を模式的に示す図である。 図10は、実施例2の表示装置における画像表示装置の概念図である。 図11は、実施例3の表示装置を正面から眺めた模式図である。 図12は、実施例3の表示装置(但し、フレームを除去したと想定したときの状態)を正面から眺めた模式図である。 図13は、実施例3の表示装置を上方から眺めた模式図である。 図14は、実施例3の表示装置を観察者の頭部に装着した状態を上方から眺めた図(但し、画像表示装置のみを示し、フレームの図示は省略)である。 図15は、実施例4の表示装置を正面から眺めた模式図である。 図16は、実施例4の表示装置(但し、フレームを除去したと想定したときの状態)を正面から眺めた模式図である。 図17は、実施例4の表示装置を上方から眺めた模式図である。 図18は、実施例1〜実施例4での使用に適した画像形成装置の変形例の概念図である。 図19は、実施例1〜実施例4での使用に適した画像形成装置の別の変形例を示す概念図である。 図20は、実施例1〜実施例4での使用に適した画像形成装置の更に別の変形例を示す概念図である。 図21は、実施例1〜実施例4での使用に適した画像形成装置の更に別の変形例を示す概念図である。 図22は、実施例1〜実施例4での使用に適した画像形成装置の更に別の変形例を示す概念図である。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の光学装置、本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法、本開示のホログラム回折格子、本開示の表示装置、並びに、本開示のアライメント装置、全般に関する説明
2.実施例1(本開示の光学装置、本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法、本開示のホログラム回折格子、本開示の表示装置、並びに、本開示のアライメント装置)
3.実施例2(実施例1の変形)
4.実施例3(実施例1〜実施例2の変形)
5.実施例4(実施例3の変形)、その他
[本開示の光学装置、本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法、本開示のホログラム回折格子、本開示の表示装置、並びに、本開示のアライメント装置、全般に関する説明]
本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、第1のホログラム回折格子が導光板に配された状態で、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行い、第2のホログラム回折格子を導光板に配する形態とすることができる。そして、この場合、第1のホログラム回折格子が導光板に配された状態で、第2のホログラム回折格子に対する導光板の相対的な移動を行うことが好ましい。更には、これらの場合、第1のホログラム回折格子を導光板に貼り合わせた後、又は、形成した後、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行い、第2のホログラム回折格子を導光板に貼り合わせる形態とすることができるが、これに限定するものではない。
上記の各種の好ましい形態を含む本開示の第1の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、
第2のホログラム回折格子が支持体に支持された状態で、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う形態とすることができる。そして、この場合、
第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークには、第1の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークには、第2の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
導光板の端面から導光板に光を入射させ、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、
支持体の端面から支持体に光を入射させ、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出する構成とすることができる。
そして、更には、本開示の第1の態様に係る光学装置の組立方法における上記の構成にあっては、あるいは又、上記の各種の好ましい形態を含む本開示の第2の態様に係る光学装置の組立方法にあっては、
第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは有し、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは有する構成とすることができるし、あるいは又、
第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは配されており、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは配されている構成とすることができる。
本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法におけるこのような第1の光源、あるいは又、本開示のアライメント装置における第1の光源からは、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークに入射した光が、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークによって回折反射され、導光板から出射角ioutで出射されるような光が出射され、第2の光源からは、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークに入射した光が、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークによって回折反射され、導光板から出射角ioutで出射されるような光が出射される形態とすることが好ましい。ここで、出射角ioutとして、0度を例示することができる。更には、このような状態が得られるように第1の光源から出射される光の波長、導光板への入射角を選択すればよいし、このような状態が得られるように第2の光源から出射される光の波長、支持体への入射角を選択すればよい。また、第1の光源から平行光は出射され、第2の光源から平行光は出射されることが好ましい。
更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法、本開示の光学装置、本開示の表示装置にあっては、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークを第1の撮像装置によって撮像し、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークを第2の撮像装置によって撮像する形態とすることができる。撮像装置は、周知の構成、構造の撮像装置とすればよい。
更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法、本開示の光学装置、本開示の表示装置において、
第1のホログラム回折格子は、導光板の第1面上に配され、
第2のホログラム回折格子は、導光板の第1面に対向する第2面上に配される形態とすることができる。
更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法、本開示の光学装置、本開示の表示装置において、第1の干渉縞のピッチをP1、スラント角をφ1、第2の干渉縞のピッチをP2、スラント角をφ2としたとき、
1≠P2 且つ φ1=φ2、又は、
1=P2 且つ φ1≠φ2、又は、
1≠P2 且つ φ1≠φ2
を満足する形態とすることができる。
更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法、本開示の光学装置、本開示の表示装置において、第1Aのアライメントマーク、第1Bのアライメントマーク、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは、導光板の端部側に配される形態とすることができる。
更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様に係る光学装置の組立方法において、規定値の最大値は100秒であることが好ましいが、これに限定するものではない。
更には、以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法、本開示の光学装置、本開示の表示装置において、第2偏向手段はホログラム回折格子から成る構成とすることができ、この場合、第2偏向手段の回折効率の値は、第1偏向手段の回折効率の値よりも低い構成とすることが好ましい。第2偏向手段の回折効率の値を第1偏向手段の回折効率の値よりも低くすることで、導光板の軸線方向に沿って観察者が観察する画像の均質化を図ることができる。第2偏向手段の回折効率の値を第1偏向手段の回折効率の値よりも低くするためには、例えば、第2偏向手段を構成するホログラム回折格子の厚さを、第1偏向手段を構成するホログラム回折格子の厚さよりも薄くすればよい。尚、第2偏向手段を構成するホログラム回折格子を、以下、便宜上、『第3のホログラム回折格子』と呼ぶ場合がある。
また、本開示のホログラム回折格子において、各アライメントマークは、干渉縞形成領域の光が出射される部分とは反対側の干渉縞形成領域の部分の外側に設けられている形態とすることができる。
以上に説明した各種の好ましい形態、構成を含む本開示の光学装置、本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法、本開示のホログラム回折格子、本開示の表示装置にあっては、ホログラム回折格子として、反射型体積ホログラム回折格子を挙げることができる。反射型体積ホログラム回折格子とは、+1次の回折光のみを回折反射するホログラム回折格子を意味する。そして、第1偏向手段においては、導光板に入射された平行光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された平行光の少なくとも一部が回折反射される。一方、第2偏向手段においては、導光板の内部を全反射により伝播した平行光が複数回に亙り回折反射され、導光板から平行光の状態で出射される。
本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法によって組み立てられた光学装置は、例えば、例えば、頭部装着型ディスプレイ(HMD,Head Mounted Display)といった表示装置を構成することができるし、本開示の表示装置によって、例えば、頭部装着型ディスプレイを構成することができる。そして、これによって、表示装置の軽量化、小型化を図ることができるし、表示装置装着時の不快感を大幅に軽減させることが可能となり、更には、製造コストダウンを図ることも可能となる。
本開示の表示装置において、光学装置は、透過型あるいは半透過型(シースルー型)とすることができる。具体的には、少なくとも観察者の瞳に対向する光学装置の部分を透過あるいは半透過(シースルー)とし、これらの光学装置の部分を通して外景を眺めることができる。表示装置は、画像表示装置を1つ備えていてもよいし(片眼型)、2つ備えていてもよい(両眼型)。
本明細書において、「半透過」という用語を用いる場合があるが、入射する光の1/2(50%)を透過し、あるいは反射することを意味するのではなく、入射する光の一部を透過し、残部を反射するといった意味で用いている。
本開示の光学装置あるいは本開示の表示装置によって、単色(例えば、緑色)の画像表示を行うことができる。そして、この場合、画角を例えば二分割(より具体的には、例えば二等分割)して、第1偏向手段は、二分割された画角群のそれぞれに対応する2つのホログラム回折格子が積層されて成る構成とすることができる。あるいは又、カラーの画像表示を行う場合、異なるP種類(例えば、P=3であり、赤色、緑色、青色の3種類)の波長帯域(あるいは、波長)を有するP種類の光の回折反射に対応させるために、第1偏向手段及び第2偏向手段のそれぞれは、P層のホログラム回折格子が積層されて成る構成とすることができ、この場合、各ホログラム回折格子には1種類の波長帯域(あるいは、波長)に対応する干渉縞が形成されている。あるいは又、例えば、第1導光板に、赤色の波長帯域(あるいは、波長)を有する光を回折反射させるホログラム回折格子を配し、第2導光板に、緑色の波長帯域(あるいは、波長)を有する光を回折反射させるホログラム回折格子を配し、第3導光板に、青色の波長帯域(あるいは、波長)を有する光を回折反射させるホログラム回折格子を配し、これらの第1導光板、第2導光板及び第3導光板を隙間を開けて積層する構造を採用してもよい。そして、これらの構成を採用することで、各波長帯域(あるいは、波長)を有する光がホログラム回折格子において回折反射されるときの回折効率の増加、回折受容角の増加、回折反射角の最適化を図ることができる。ホログラム回折格子の積層は、本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法に基づき、本開示のアライメント装置を使用して行えばよいし、ホログラム回折格子は、本開示のホログラム回折格子から構成すればよい。ホログラム回折格子が直接大気と接しないように、保護部材を配することが好ましい。
ホログラム回折格子を構成する材料として、フォトポリマー材料を挙げることができる。ホログラム回折格子の構成材料や基本的な構造は、従来のホログラム回折格子の構成材料や構造と同じとすればよい。ホログラム回折格子には、その内部から表面に亙り干渉縞が形成されているが、係る干渉縞それ自体の形成方法は、従来の形成方法と同じとすればよい。具体的には、例えば、ホログラム回折格子を構成する部材(例えば、フォトポリマー材料)に対して一方の側の第1の所定の方向から物体光を照射し、同時に、ホログラム回折格子を構成する部材に対して他方の側の第2の所定の方向から参照光を照射し、物体光と参照光とによって形成される干渉縞をホログラム回折格子を構成する部材の内部に記録すればよい。第1の所定の方向、第2の所定の方向、物体光及び参照光の波長を適切に選択することで、ホログラム回折格子の表面における干渉縞の所望のピッチ、干渉縞の所望のスラント角(傾斜角)を得ることができる。干渉縞のスラント角とは、ホログラム回折格子の表面と干渉縞の成す角度を意味する。
光学装置は、例えば、以下の方法で製造することができる。
(A−1)第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を、製造用基板(場合によっては、支持体を兼ねる)の第1面に形成する。
(A−2)第2のホログラム回折格子を、製造用基板の第2面に形成する。
(A−3)製造用基板の第1面に形成された第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を導光板の第1面に転写し、製造用基板の第2面に形成された第2のホログラム回折格子を導光板の第2面に転写する。
あるいは又、
(B−1)第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を、導光板の第1面に形成する。
(B−2)第2のホログラム回折格子を、製造用基板(場合によっては、支持体を兼ねる)に形成する。
(B−3)製造用基板に形成された第2のホログラム回折格子を、導光板の第2面に転写する。
あるいは又、
(C−1)第2のホログラム回折格子を、導光板の第2面に形成する。
(C−2)第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を、製造用基板(場合によっては、支持体を兼ねる)に形成する。
(C−3)製造用基板に形成された第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を、導光板の第1面に転写する。
あるいは又、
(D−1)第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を、第1の製造用基板に形成する。
(D−2)第2のホログラム回折格子を、第2の製造用基板(場合によっては、支持体を兼ねる)に形成する。
(D−3)第1の製造用基板に形成された第1のホログラム回折格子及び第3のホログラム回折格子を導光板の第1面に転写し、第2の製造用基板に形成された第2のホログラム回折格子を導光板の第2面に転写する。
あるいは又、
(E−1)第1のホログラム回折格子を第1の製造用基板に形成する。
(E−2)第2のホログラム回折格子を第2の製造用基板(場合によっては、支持体を兼ねる)に形成する。
(E−3)第3のホログラム回折格子を第3の製造用基板に形成する。
(E−4)第1の製造用基板に形成された第1のホログラム回折格子及び第3の製造用基板に形成された第3のホログラム回折格子を導光板の第1面に転写し、第2の製造用基板に形成された第2のホログラム回折格子を導光板の第2面に転写する。
画像表示装置において、画像形成装置は、2次元マトリクス状に配列された複数の画素を有する形態とすることができる。尚、このような画像形成装置の構成を、便宜上、『第1の構成の画像形成装置』と呼ぶ。
第1の構成の画像形成装置として、例えば、反射型空間光変調装置及び光源から構成された画像形成装置;透過型空間光変調装置及び光源から構成された画像形成装置;発光ダイオード(LED)、半導体レーザ素子、有機EL(Electro Luminescence)素子、無機EL素子等の発光素子から構成された画像形成装置を挙げることができるが、中でも、反射型空間光変調装置及び光源から構成された画像形成装置とすることが好ましい。空間光変調装置として、ライト・バルブ、例えば、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等の透過型あるいは反射型の液晶表示装置、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を挙げることができ、光源として上記の発光素子を挙げることができる。更には、反射型空間光変調装置は、液晶表示装置、及び、光源からの光の一部を反射して液晶表示装置へと導き、且つ、液晶表示装置によって反射された光の一部を通過させて光学系へと導く偏光ビームスプリッターから成る構成とすることができる。光源を構成する発光素子として、赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子、白色発光素子を挙げることができるし、あるいは又、赤色発光素子、緑色発光素子及び青色発光素子から出射された赤色光、緑色光及び青色光をライトパイプを用いて混色、輝度均一化を行うことで白色光を得てもよい。そして、係る発光素子として、例えば、半導体レーザ素子や固体レーザ、LEDを例示することができる。画素の数は、画像表示装置に要求される仕様に基づき決定すればよく、画素の数の具体的な値として、320×240、432×240、640×480、854×480、1024×768、1920×1080等を例示することができる。後述するコリメート光学系は、画素の位置情報を導光手段の光学系における角度情報に変換する機能を有する。コリメート光学系として、凸レンズ、凹レンズ、自由曲面プリズム、ホログラムレンズを、単独、若しくは、組み合わせた、全体として正の光学的パワーを持つ光学系を例示することができる。
あるいは又、画像表示装置において、画像形成装置は、光源、及び、光源から出射された平行光を走査する走査手段を備えた形態とすることができる。尚、このような画像形成装置の構成を、便宜上、『第2の構成の画像形成装置』と呼ぶ。
第2の構成の画像形成装置における光源として発光素子を挙げることができ、具体的には、赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子、白色発光素子を挙げることができるし、あるいは又、赤色発光素子、緑色発光素子及び青色発光素子から出射された赤色光、緑色光及び青色光をライトパイプを用いて混色、輝度均一化を行うことで白色光を得てもよい。発光素子として、例えば、半導体レーザ素子や固体レーザ、LEDを例示することができる。第2の構成の画像形成装置における画素(仮想の画素)の数も、画像表示装置に要求される仕様に基づき決定すればよく、画素(仮想の画素)の数の具体的な値として、320×240、432×240、640×480、854×480、1024×768、1920×1080等を例示することができる。また、カラーの画像表示を行う場合であって、光源を赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子から構成する場合、例えば、クロスプリズムを用いて色合成を行うことが好ましい。走査手段として、光源から出射された光を水平走査及び垂直走査する、例えば、二次元方向に回転可能なマイクロミラーを有するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)やガルバノ・ミラーを挙げることができる。次に説明するリレー光学系は、周知のリレー光学系から構成すればよい。
第1の構成の画像形成装置あるいは第2の構成の画像形成装置において、光学系(出射光を平行光とする光学系であり、『平行光出射光学系』と呼ぶ場合があり、具体的には、例えば、コリメート光学系やリレー光学系)にて複数の平行光とされた光を導光板に入射させるが、このような、平行光であることの要請は、これらの光が導光板へ入射したときの光波面情報が、第1偏向手段と第2偏向手段を介して導光板から出射された後も保存される必要があることに基づく。尚、複数の平行光を生成させるためには、具体的には、例えば、平行光出射光学系における焦点距離の所(位置)に、例えば、画像形成装置の光出射部を位置させればよい。平行光出射光学系は、画素の位置情報を光学装置の光学系における角度情報に変換する機能を有する。平行光出射光学系として、凸レンズ、凹レンズ、自由曲面プリズム、ホログラムレンズを、単独、若しくは、組み合わせた、全体として正の光学的パワーを持つ光学系を例示することができる。平行光出射光学系と導光板との間には、平行光出射光学系から不所望の光が出射されて導光板に入射しないように、開口部を有する遮光部を配置してもよい。
あるいは又、例えば、発光素子とライト・バルブとから構成された画像形成装置あるいは光源として、全体として白色光を発光するバックライトと、赤色発光画素、緑色発光画素、及び、青色発光画素を有する液晶表示装置との組合せ以外にも、以下の構成を例示することができる。
[画像形成装置−A]
画像形成装置−Aは、
(α)青色を発光する第1発光素子が2次元マトリクス状に配列された第1発光パネルから成る第1画像形成装置、
(β)緑色を発光する第2発光素子が2次元マトリクス状に配列された第2発光パネルから成る第2画像形成装置、及び、
(γ)赤色を発光する第3発光素子が2次元マトリクス状に配列された第3発光パネルから成る第3画像形成装置、並びに、
(δ)第1画像形成装置、第2画像形成装置及び第3画像形成装置から出射された光を1本の光路に纏めるための手段(例えば、ダイクロイック・プリズムであり、以下の説明においても同様である)、
を備えており、
第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子のそれぞれの発光/非発光状態を制御する。
[画像形成装置−B]
画像形成装置−Bは、
(α)青色を発光する第1発光素子、及び、青色を発光する第1発光素子から出射された出射光の通過/非通過を制御するための第1光通過制御装置[一種のライト・バルブであり、例えば、液晶表示装置やデジタルマイクロミラーデバイス(DMD)、LCOSから構成され、以下の説明においても同様である]から成る第1画像形成装置、
(β)緑色を発光する第2発光素子、及び、緑色を発光する第2発光素子から出射された出射光の通過/非通過を制御するための第2光通過制御装置(ライト・バルブ)から成る第2画像形成装置、及び、
(γ)赤色を発光する第3発光素子、及び、赤色を発光する第3発光素子から出射された出射光の通過/非通過を制御するための第3光通過制御装置(ライト・バルブ)から成る第3画像形成装置、並びに、
(δ)第1光通過制御装置、第2光通過制御装置及び第3光通過制御装置を通過した光を1本の光路に纏めるための手段、
を備えており、
光通過制御装置によってこれらの発光素子から出射された出射光の通過/非通過を制御することで画像を表示する。第1発光素子、第2発光素子、第3発光素子から出射された出射光を光通過制御装置へと案内するための手段(光案内部材)として、導光部材、マイクロレンズアレイ、ミラーや反射板、集光レンズを例示することができる。
[画像形成装置−C]
画像形成装置−Cは、
(α)青色を発光する第1発光素子が2次元マトリクス状に配列された第1発光パネル、及び、第1発光パネルから出射された出射光の通過/非通過を制御するための青色光通過制御装置(ライト・バルブ)から成る第1画像形成装置、
(β)緑色を発光する第2発光素子が2次元マトリクス状に配列された第2発光パネル、及び、第2発光パネルから出射された出射光の通過/非通過を制御するための緑色光通過制御装置(ライト・バルブ)から成る第2画像形成装置、
(γ)赤色を発光する第3発光素子が2次元マトリクス状に配列された第3発光パネル、及び、第3発光パネルから出射された出射光の通過/非通過を制御するための赤色光通過制御装置(ライト・バルブ)から成る第3画像形成装置、並びに、
(δ)青色光通過制御装置、緑色光通過制御装置及び赤色光通過制御装置を通過した光を1本の光路に纏めるための手段を備えており、
光通過制御装置(ライト・バルブ)によってこれらの第1発光パネル、第2発光パネル及び第3発光パネルから出射された出射光の通過/非通過を制御することで画像を表示する。
[画像形成装置−D]
画像形成装置−Dは、フィールドシーケンシャル方式のカラー表示の画像形成装置であり、
(α)青色を発光する第1発光素子を備えた第1画像形成装置、
(β)緑色を発光する第2発光素子を備えた第2画像形成装置、及び、
(γ)赤色を発光する第3発光素子を備えた第3画像形成装置、並びに、
(δ)第1画像形成装置、第2画像形成装置及び第3画像形成装置から出射された光を1本の光路に纏めるための手段、更には、
(ε)1本の光路に纏めるための手段から出射された光の通過/非通過を制御するための光通過制御装置(ライト・バルブ)、
を備えており、
光通過制御装置によってこれらの発光素子から出射された出射光の通過/非通過を制御することで画像を表示する。
[画像形成装置−E]
画像形成装置−Eも、フィールドシーケンシャル方式のカラー表示の画像形成装置であり、
(α)青色を発光する第1発光素子が2次元マトリクス状に配列された第1発光パネルから成る第1画像形成装置、
(β)緑色を発光する第2発光素子が2次元マトリクス状に配列された第2発光パネルから成る第2画像形成装置、及び、
(γ)赤色を発光する第3発光素子が2次元マトリクス状に配列された第3発光パネルから成る第3画像形成装置、並びに、
(δ)第1画像形成装置、第2画像形成装置及び第3画像形成装置のそれぞれから出射された光を1本の光路に纏めるための手段、更には、
(ε)1本の光路に纏めるための手段から出射された光の通過/非通過を制御するための光通過制御装置(ライト・バルブ)、
を備えており、
光通過制御装置によってこれらの発光パネルから出射された出射光の通過/非通過を制御することで画像を表示する。
[画像形成装置−F]
画像形成装置−Fは、第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子のそれぞれの発光/非発光状態を制御することで画像を表示する、パッシブマトリックスタイプあるいはアクティブマトリックスタイプのカラー表示の画像形成装置である。
[画像形成装置−G]
画像形成装置−Gは、2次元マトリクス状に配列された発光素子ユニットからの出射光の通過/非通過を制御するための光通過制御装置(ライト・バルブ)を備えており、発光素子ユニットにおける第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子のそれぞれの発光/非発光状態を時分割制御し、更に、光通過制御装置によって第1発光素子、第2発光素子及び第3発光素子から出射された出射光の通過/非通過を制御することで画像を表示する、フィールドシーケンシャル方式のカラー表示の画像形成装置である。
導光板は、導光板の軸線(長手方向、水平方向であり、便宜上、『x軸』と呼ぶ)と平行に延びる2つの平行面(第1面及び第2面)を有している。尚、導光板の幅方向(高さ方向、垂直方向)を、便宜上、『y軸』と呼ぶ。光が入射する導光板の面を導光板入射面、光が出射する導光板の面を導光板出射面としたとき、第2面によって導光板入射面及び導光板出射面が構成されていてもよいし、第1面によって導光板入射面が構成され、第2面によって導光板出射面が構成されていてもよい。ホログラム回折格子の干渉縞は、概ねy軸と平行に延びる。
第1の干渉縞の延びる方向の第1の干渉縞形成領域の外側に、第1の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが設けられているが、具体的には、第1の干渉縞形成領域のxz平面への射影像に第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが含まれていてもよいし、第1の干渉縞形成領域よりも導光板の端部側に位置する第1のホログラム回折格子の部分(便宜上、『第1のホログラム回折格子の端部領域』と呼ぶ場合がある)のxz平面への射影像に第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが含まれていてもよい。同様に、第2の干渉縞の延びる方向の第2の干渉縞形成領域の外側に、第2の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが設けられているが、具体的には、第2の干渉縞形成領域のxz平面への射影像に第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが含まれていてもよいし、第2の干渉縞形成領域よりも導光板の端部側に位置する第2のホログラム回折格子の部分(便宜上、『第2のホログラム回折格子の端部領域』と呼ぶ場合がある)のxz平面への射影像に第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが含まれていてもよい。
導光板を構成する材料として、石英ガラスやBK7等の光学ガラスを含むガラスや、プラスチック材料(例えば、PMMA、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、非晶性のポリプロピレン系樹脂、AS樹脂を含むスチレン系樹脂)を挙げることができる。導光板の形状は、平板に限定するものではなく、湾曲した形状を有していてもよい。支持体を構成する材料として、導光板を構成する材料や、その他のプラスチックフィルム、ダイシングテープ(ダイシングフィルム)を挙げることができる。
本開示の表示装置において、フレームは、観察者の正面に配置されるフロント部と、フロント部の両端に蝶番を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部とから成る構成とすることができる。尚、各テンプル部の先端部にはモダン部が取り付けられている。画像表示装置はフレームに取り付けられているが、具体的には、例えば、画像形成装置をテンプル部に取り付ければよい。また、フロント部と2つのテンプル部とが一体となった構成とすることもできる。即ち、本開示の表示装置の全体を眺めたとき、フレームは、概ね通常の眼鏡と略同じ構造を有する。パッド部を含むフレームを構成する材料は、金属や合金、プラスチック、これらの組合せといった、通常の眼鏡を構成する材料と同じ材料から構成することができる。更には、フロント部にノーズパッドが取り付けられている構成とすることができる。即ち、本開示の表示装置の全体を眺めたとき、フレーム及びノーズパッドの組立体は、リムが無い点を除き、通常の眼鏡と略同じ構造を有する。ノーズパッドも周知の構成、構造とすることができる。
また、本開示の表示装置にあっては、デザイン上、あるいは、装着の容易性といった観点から、1つあるいは2つの画像形成装置からの配線(信号線や電源線等)が、テンプル部、及び、モダン部の内部を介して、モダン部の先端部から外部に延び、制御装置(制御回路あるいは制御手段)に接続されている形態とすることが望ましい。更には、各画像形成装置はヘッドホン部を備えており、各画像形成装置からのヘッドホン部用配線が、テンプル部、及び、モダン部の内部を介して、モダン部の先端部からヘッドホン部へと延びている形態とすることもできる。ヘッドホン部として、例えば、インナーイヤー型のヘッドホン部、カナル型のヘッドホン部を挙げることができる。ヘッドホン部用配線は、より具体的には、モダン部の先端部から、耳介(耳殻)の後ろ側を回り込むようにしてヘッドホン部へと延びている形態とすることが好ましい。
フロント部の中央部分に撮像装置が取り付けられている形態とすることができる。撮像装置は、具体的には、例えば、CCDあるいはCMOSセンサーから成る固体撮像素子とレンズから構成されている。撮像装置からの配線は、例えば、フロント部を介して、一方の画像表示装置(あるいは画像形成装置)に接続すればよく、更には、画像表示装置(あるいは画像形成装置)から延びる配線に含ませればよい。
画像形成装置の中心から出射され、光学系の画像形成装置側節点を通過した光線を『中心光線』と呼び、中心光線の内、光学装置に垂直に入射するものを『中心入射光線』と呼ぶ。そして、中心入射光線が光学装置に入射する点を光学装置中心点とし、光学装置中心点を通過し、光学装置の軸線方向と平行な軸線をx軸、光学装置中心点を通過し、光学装置の法線と一致する軸線をz軸とする。本開示の表示装置における水平方向とは、x軸と平行な方向であり、以下、『x軸方向』と呼ぶ場合もある。ここで、光学系は、画像形成装置と光学装置との間に配置され、画像形成装置から出射された光を平行光とする。そして、光学系にて平行光とされた光束が、光学装置に入射され、導光され、出射される。また、第1偏向手段の中心点を、『光学装置中心点』とする。
あるいは又、表示装置を両眼型とする場合、
導光板は、全体として画像形成装置よりも観察者の顔の中心側に配置されており、
2つの画像表示装置を結合する結合部材を更に有し、
結合部材は、観察者の2つの瞳の間に位置するフレームの中央部分の観察者に面する側に取り付けられており、
結合部材の射影像は、フレームの射影像内に含まれる構成とすることができる。
このように、結合部材が、観察者の2つの瞳の間に位置するフレームの中央部分に取り付けられている構造とすることによって、即ち、画像表示装置は、フレームに、直接、取り付けられた構造とはなっていなければ、観察者がフレームを頭部に装着したとき、テンプル部が外側に向かって広がった状態となり、その結果、フレームが変形したとしても、係るフレームの変形によって、画像形成装置あるいは導光板の変位(位置変化)が生じることがないか、生じたとしても、極僅かである。それ故、左右の画像の輻輳角が変化してしまうことを確実に防止することができる。しかも、フレームのフロント部の剛性を高める必要がないので、フレームの重量増加、デザイン性の低下、コストの増加を招くことがない。また、画像表示装置は、眼鏡型のフレームに、直接、取り付けられていないので、観察者の嗜好によってフレームのデザインや色等を自由に選択することが可能であるし、フレームのデザインが受ける制約も少なく、デザイン上の自由度が高い。加えて、結合部材は、観察者とフレームとの間に配置されており、しかも、結合部材の射影像は、フレームの射影像内に含まれる。云い換えれば、観察者の正面から頭部装着型ディスプレイを眺めたとき、結合部材はフレームによって隠されている。従って、高いデザイン性、意匠性を頭部装着型ディスプレイに与えることができる。
尚、結合部材は、観察者の2つの瞳の間に位置するフロント部の中央部分(通常の眼鏡におけるブリッジの部分に相当する)の観察者に面する側に取り付けられている構成とすることが好ましい。
結合部材によって2つの画像表示装置が結合されているが、具体的には、結合部材の各端部に、画像形成装置が、取付け状態調整可能に取り付けられている形態とすることができる。そして、この場合、各画像形成装置は、観察者の瞳よりも外側に位置している構成とすることが好ましい。更には、このような構成にあっては、一方の画像形成装置の取付部中心とフレームの一端部(一方の智、ヨロイ)との間の距離をα、結合部材の中心からフレームの一端部(一方の智)までの距離をβ、他方の画像形成装置の取付部中心とフレームの一端部(一方の智)との間の距離をγ、フレームの長さをLとしたとき、0.01×L≦α≦0.30×L、好ましくは、0.05×L≦α≦0.25×L、0.35×L≦β≦0.65×L、好ましくは、0.45×L≦β≦0.55×L、0.70×L≦γ≦0.99×L、好ましくは、0.75×L≦γ≦0.95×Lを満足することが望ましい。結合部材の各端部への画像形成装置の取付けは、具体的には、例えば、結合部材の各端部の3箇所に貫通孔を設け、貫通孔に対応した螺合部を画像形成装置に設け、各貫通孔にビスを通し、画像形成装置に設けられた螺合部に螺合させる。ビスと螺合部との間にはバネを挿入しておく。こうして、ビスの締め付け状態によって、画像形成装置の取付け状態(結合部材に対する画像形成装置の傾き)を調整することができる。
ここで、画像形成装置の取付部中心とは、画像形成装置が結合部材に取り付けられている状態において、画像形成装置及びフレームを仮想平面に射影したときに得られる画像形成装置の射影像が、フレームの射影像の重なっている部分のフレームの軸線方向に沿った二等分点を指す。また、結合部材の中心とは、結合部材がフレームに取り付けられている状態において、結合部材がフレームに接している部分のフレームの軸線方向に沿った二等分点を指す。フレームの長さとは、フレームが湾曲している場合、フレームの射影像の長さである。尚、射影方向は、観察者の顔に対して垂直な方向とする。
あるいは又、結合部材によって2つの画像表示装置が結合されているが、具体的には、結合部材が、2つの導光板を結合している形態とすることもできる。尚、2つの導光板が一体的に作製されている場合があり、このような場合、係る一体的に作製された導光板に結合部材が取り付けられているが、係る形態も、結合部材が2つの導光板を結合している形態に包含される。一方の画像形成装置の中心とフレームの一端部との間の距離をα’他方の画像形成装置の中心とフレームの一端部との間の距離をγ’としたとき、α’,γ’の値も上述したα,γの値と同様とすることが望ましい。尚、画像形成装置の中心とは、画像形成装置が導光板に取り付けられている状態において、画像形成装置及びフレームを仮想平面に射影したときに得られる画像形成装置の射影像が、フレームの射影像の重なっている部分のフレームの軸線方向に沿った二等分点を指す。
結合部材の形状は、結合部材の射影像がフレームの射影像内に含まれる限りにおいて、本質的に任意であり、例えば、棒状、細長い板状を例示することができる。結合部材を構成する材料も、金属や合金、プラスチック、これらの組合せを挙げることができる。
実施例1は、本開示の光学装置、本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法、本開示のホログラム回折格子、本開示の表示装置(具体的には、頭部装着型ディスプレイ,HMD)、並びに、本開示のアライメント装置に関する。実施例1の表示装置における画像表示装置の概念図を図1に示し、実施例1の表示装置における導光板を観察者とは反対側から眺めた模式図、及び、観察者と同じ側から眺めた模式図を、図2A及び図2Bに示す。尚、図2A及び図2Bにおいて、第1の干渉縞形成領域及び第2の干渉縞形成領域を明示するために、第1の干渉縞形成領域及び第2の干渉縞形成領域に斜線を付した。更には、実施例1の表示装置における反射型体積ホログラム回折格子の一部を拡大して示す模式的な断面図を図6に示し、実施例1の表示装置を上方から眺めた模式図を図7に示し、実施例1の表示装置を正面から眺めた模式図を図8に示し、実施例1の表示装置を側方から眺めた模式図を図9Aに示し、画像表示装置を構成する導光板における光の伝播を模式的に図9Bに示す。
実施例1あるいは後述する実施例2の表示装置は、より具体的には、頭部装着型ディスプレイ(HMD)であり、
(イ)観察者20の頭部に装着されるフレーム(例えば、眼鏡型のフレーム10)、及び、
(ロ)フレーム10に取り付けられた画像表示装置100,200、
を備えている。そして、実施例1あるいは後述する実施例2における画像表示装置100,200は、
(A)画像形成装置111,111A,111B,211、及び、
(B)画像形成装置111,111A,111B,211から出射された光が入射され、出射される光学装置(導光手段)、
を備えている。更には、
(C)画像形成装置111,211から出射された光を平行光とする光学系(平行光出射光学系)112,254、
を備えており、光学系112,254にて平行光とされた光束が光学装置120に入射され、出射される。光学装置は、実施例1の光学装置120から構成されている。実施例1あるいは後述する実施例2の表示装置を、具体的には、2つの画像表示装置を備えた両眼型としたが、1つ備えた片眼型としてもよい。画像形成装置111,211は、例えば、単色(例えば、緑色)の画像を表示する。
画像表示装置100,200は、フレーム10に、固定して取り付けられていてもよいし、着脱自在に取り付けられていてもよい。光学系112,254は、画像形成装置111,211と光学装置120との間に配置されている。そして、光学系112,254にて平行光とされた光束が、光学装置120に入射され、出射される。また、光学装置120は半透過型(シースルー型)である。具体的には、少なくとも観察者20の両眼に対向する光学装置の部分(より具体的には、後述する導光板121及び第2偏向手段140)は、半透過(シースルー)である。
実施例1あるいは後述する実施例2において、画像形成装置111,211の中心から出射され、光学系112,254の画像形成装置側節点を通過した光線(中心光線CL)の内、光学装置120に垂直に入射する中心入射光線が光学装置120に入射する点を光学装置中心点Oとし、光学装置中心点Oを通過し、光学装置120の軸線方向と平行な軸線をy軸、光学装置中心点Oを通過し、光学装置120の法線と一致する軸線をz軸とする。尚、第1偏向手段130の中心点が、光学装置中心点Oである。即ち、図9Bに示すように、画像表示装置100,200において、画像形成装置111,211の中心から出射され、光学系112,254の画像形成装置側節点を通過した中心入射光線CLは、導光板121に垂直に衝突する。云い換えれば、中心入射光線CLは、導光板121へ、入射角0度で入射する。そして、この場合、表示される画像の中心は、導光板121の第2面123の垂線方向に一致する。
そして、本開示の光学装置、本開示の表示装置における光学装置、本開示の第1の態様〜第2の態様に係る光学装置の組立方法において、実施例1あるいは後述する実施例2における光学装置120は、
(a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板121、
(b)導光板121に入射された光が導光板121の内部で全反射されるように、導光板121に入射された光を偏向させる第1偏向手段130、及び、
(c)導光板121の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板121から出射させるために、導光板121の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段140、
を備えている。ここで、第1偏向手段130及び第2偏向手段140は反射型体積ホログラム回折格子から成る。即ち、第1偏向手段130、第2偏向手段140は、一種の半透過鏡として機能する。
更には、第1偏向手段130は、第1のホログラム回折格子131及び第2のホログラム回折格子135から構成されており、第1のホログラム回折格子131は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域132を有し、第2のホログラム回折格子135は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域136を有する。
また、第1のホログラム回折格子131には、第1の干渉縞の延びる方向の第1の干渉縞形成領域132の外側133に、第1の干渉縞形成領域132を挟むように対向して、第1Aのアライメントマーク134A及び第1Bのアライメントマーク134Bが設けられている。一方、第2のホログラム回折格子135には、第2の干渉縞の延びる方向の第2の干渉縞形成領域136の外側137に、第2の干渉縞形成領域136を挟むように対向して、第2Aのアライメントマーク138A及び第2Bのアライメントマーク138Bが設けられている。更には、第1Aのアライメントマーク134A及び第1Bのアライメントマーク134Bには、第1の干渉縞形成領域132に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、第2Aのアライメントマーク138A及び第2Bのアライメントマーク138Bには、第2の干渉縞形成領域136に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されている。
更には、本開示の光学装置、本開示の表示装置において、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマーク134Aと第2Aのアライメントマーク138Aとが重ならないような形状を、第1Aのアライメントマーク134A及び第2Aのアライメントマーク138Aは有し、第1Bのアライメントマーク134Bと第2Bのアライメントマーク138Bとが重ならないような形状を、第1Bのアライメントマーク134B及び第2Bのアライメントマーク138Bは有する。あるいは又、あるいは、これと同時に、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマーク134Aと第2Aのアライメントマーク138Aとが重ならないような位置に、第1Aのアライメントマーク134A及び第2Aのアライメントマーク138Aは配されており、第1Bのアライメントマーク134Bと第2Bのアライメントマーク138Bとが重ならないような位置に、第1Bのアライメントマーク134B及び第2Bのアライメントマーク138Bは配されている。
実施例1あるいは後述する実施例2において、第1偏向手段130は導光板121の第1面122及び第2面123に配設されており、第3のホログラム回折格子から成る第2偏向手段140は、導光板121の第1面122に配設されている。即ち、第1のホログラム回折格子131は導光板121の第1面122上に配され、第2のホログラム回折格子135は導光板121の第1面122に対向する第2面123上に配されている。そして、第1偏向手段130は、導光板121に入射された平行光が導光板121の内部で全反射されるように、導光板121に入射された光の少なくとも一部を回折反射し、第2偏向手段140は、導光板121の内部を全反射により伝播した光を、複数回に亙り、回折反射し、導光板121から平行光のまま第2面123から出射する。即ち、第1偏向手段130においては、導光板121に入射された平行光が導光板121の内部で全反射されるように、導光板121に入射された平行光が回折反射される。一方、第2偏向手段140においては、導光板121の内部を全反射により伝播した平行光が複数回に亙り回折反射され、導光板121から平行光の状態で、観察者20の瞳21に向かって出射される。第2偏向手段140の回折効率の値は、第1偏向手段130の回折効率の値よりも低い。具体的には、第2偏向手段140を構成する第3のホログラム回折格子の厚さは、第1偏向手段130を構成する第1のホログラム回折格子131、第2のホログラム回折格子135の厚さよりも薄い。
そして、実施例1あるいは後述する実施例2において、第1のホログラム回折格子131に形成された第1の干渉縞のピッチをP1、スラント角をφ1、第2のホログラム回折格子135に形成された第2の干渉縞のピッチをP2、スラント角をφ2としたとき、例えば、
1=P2 且つ φ1≠φ2
といった関係がある。それ故、第1の干渉縞及び第2の干渉縞においては、同じ波長の光が回折反射されるが、回折効率が最大となる入射角度(第1のホログラム回折格子131及び第2のホログラム回折格子135への入射角度)のそれぞれが異なるため、回折反射される光の光強度がピークとなる回折反射角が異なる。また、第1Aのアライメントマーク134A、第1Bのアライメントマーク134B、第2Aのアライメントマーク138A及び第2Bのアライメントマーク138Bは、導光板121の端部側に配されている。
ところで、実施例1の表示装置にように、単色(例えば、緑色)の画像表示を行う場合、画角を例えば二分割(例えば、二等分割)して、第1偏向手段130は、二分割された画角群に対応する2つのホログラム回折格子131,135が積層されて成る構成とすることが好ましい。即ち、導光板121に入射する平行光のうち、第2偏向手段140に近づく方向の角度をもって入射する平行光の画角を負の画角、第2偏向手段140に離れる方向の角度をもって入射する平行光の画角を正の画角としたとき、例えば、正の画角を有する平行光は主に第1のホログラム回折格子131によって回折反射され、負の画角を有する平行光は主に第2のホログラム回折格子135によって回折反射される。このように、同じ波長の光が回折反射されるが、主に回折反射する光の第1のホログラム回折格子131及び第2のホログラム回折格子135への入射角度が異なる第1のホログラム回折格子131及び第2のホログラム回折格子135を導光板121を挟んで積層することで、所定の波長帯域(あるいは、波長)を有する光がホログラム回折格子において回折反射されるときの回折効率の増加、回折受容角の増加、回折反射角の最適化を図ることができる。
尚、正の画角を有する平行光の諸条件(波長、入射角、格子面のピッチ)は、第1のホログラム回折格子131において回折反射が生じるブラッグ条件を満たしている一方で、第2のホログラム回折格子135において回折反射が生じるブラッグ条件を満たしていない。従って、正の画角を有する平行光は、第1のホログラム回折格子131において主に回折反射されるが、第2のホログラム回折格子135においては回折反射されず、第2のホログラム回折格子135を通過する。同様に、負の画角を有する平行光の諸条件(波長、入射角、格子面のピッチ)は、第2のホログラム回折格子135において主に回折反射が生じるブラッグ条件を満たしている一方で、第1のホログラム回折格子131において回折反射が生じるブラッグ条件を満たしていない。従って、負の画角を有する平行光は、第2のホログラム回折格子135において回折反射されるが、第1のホログラム回折格子131においては回折反射されず、第1のホログラム回折格子131を通過する。
また、実施例1のホログラム回折格子131,135は、内部に干渉縞が形成された干渉縞形成領域132,136を有するホログラム回折格子である。そして、干渉縞の延びる方向の干渉縞形成領域の外側133,137に、干渉縞形成領域132,136を挟むように対向して、2つのアライメントマーク134A,134B,138A,138Bが設けられている。そして、各アライメントマーク134A,134B,138A,138Bには、干渉縞形成領域132,136に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、各アライメントマーク134A,134B,138A,138Bの平面形状は環状(リング状)である。尚、各アライメントマーク134A,134B,138A,138Bは、干渉縞形成領域132,136の光が出射される部分とは反対側の干渉縞形成領域132,136の部分の外側に設けられている。
より具体的には、図3A及び図3Bに示すように、第1の干渉縞形成領域132よりも導光板の端部側に位置する第1のホログラム回折格子の部分(第1のホログラム回折格子の端部領域133’)のxz平面への射影像に第1Aのアライメントマーク134A及び第1Bのアライメントマーク134Bが含まれ、第2の干渉縞形成領域136よりも導光板の端部側に位置する第2のホログラム回折格子の部分(第2のホログラム回折格子の端部領域137’)のxz平面への射影像に第2Aのアライメントマーク138A及び第2Bのアライメントマーク138Bが含まれている。あるいは又、図4A及び図4Bに示すように、第1の干渉縞形成領域132のxz平面への射影像に第1Aのアライメントマーク134A及び第1Bのアライメントマーク134Bが含まれ、第2の干渉縞形成領域136のxz平面への射影像に第2Aのアライメントマーク138A及び第2Bのアライメントマーク138Bが含まれている。
フォトポリマー材料から成る第1のホログラム回折格子131、第2のホログラム回折格子135、第2偏向手段(第3のホログラム回折格子)140には、1種類の波長帯域(あるいは、波長)に対応する干渉縞が形成されており、従来の方法で作製されている。ホログラム回折格子に形成された干渉縞のピッチは一定であり、干渉縞は直線状であり、y軸に概ね平行である。第1のホログラム回折格子131及び第2偏向手段140は導光板121の第1面122に配設(接着)されており、第2のホログラム回折格子135は導光板121の第2面123に配設(接着)されている。
図6に反射型体積ホログラム回折格子の拡大した模式的な一部断面図を示す。反射型体積ホログラム回折格子には、スラント角(傾斜角)φを有する干渉縞が形成されている。ここで、スラント角φとは、反射型体積ホログラム回折格子の表面と干渉縞の成す角度を指す。干渉縞は、反射型体積ホログラム回折格子の内部から表面に亙り、形成されている。干渉縞は、ブラッグ条件を満たしている。ここで、ブラッグ条件とは、以下の式(A)を満足する条件を指す。式(A)中、mは正の整数、λは波長、dは格子面のピッチ(干渉縞を含む仮想平面の法線方向の間隔)、Θは干渉縞へ入射する角度の余角を意味する。また、入射角ψにて反射型体積ホログラム回折格子に光が侵入した場合の、Θ、スラント角φ、入射角ψの関係は、式(B)のとおりである。
m・λ=2・d・sin(Θ) (A)
Θ=90°−(φ+ψ) (B)
導光板121にあっては、平行光が内部を全反射により伝播した後、出射される。このとき、導光板121が薄く導光板121の内部を進行する光路が長いため、各画角によって第2偏向手段140に至るまでの全反射回数は異なっている。より詳細に述べれば、導光板121に入射する平行光のうち、第2偏向手段140に近づく方向の角度をもって入射する平行光の反射回数は、第2偏向手段140から離れる方向の角度をもって導光板121に入射する平行光の反射回数よりも少ない。これは、第1偏向手段130において回折反射される平行光であって、第2偏向手段140に近づく方向の角度をもって導光板121に入射する平行光の方が、これと逆方向の角度をもって導光板121に入射する平行光よりも、導光板121の内部を伝播していく光が導光板121の内面と衝突するときの導光板121の法線と成す角度が小さくなるからである。
実施例1あるいは後述する実施例2において、導光板121は、光学ガラスやプラスチック材料から成る。そして、実施例1あるいは後述する実施例2において、導光板121は、導光板121の内部全反射による光伝播方向(x軸)と平行に延びる2つの平行面(第1面122及び第2面123)を有している。第1面122と第2面123とは対向している。そして、光入射面に相当する第2面123から平行光が入射され、内部を全反射により伝播した後、光出射面に相当する第2面123から出射される。但し、これに限定するものではなく、第1面122によって光入射面が構成され、第2面123によって光出射面が構成されていてもよい。
実施例1において、画像形成装置111は、第1の構成の画像形成装置であり、2次元マトリクス状に配列された複数の画素を有する。具体的には、画像形成装置111は、反射型空間光変調装置150、及び、白色光を出射する発光ダイオードから成る光源153を備えている。各画像形成装置111全体は、筐体113(図1では、一点鎖線で示す)内に納められており、係る筐体113には開口部(図示せず)が設けられており、開口部を介して光学系(平行光出射光学系,コリメート光学系)112から光が出射される。反射型空間光変調装置150は、ライト・バルブとしてのLCOSから成る液晶表示装置(LCD)151、及び、光源153からの光の一部を反射して液晶表示装置151へと導き、且つ、液晶表示装置151によって反射された光の一部を通過させて光学系112へと導く偏光ビームスプリッター152から構成されている。液晶表示装置151は、2次元マトリクス状に配列された複数(例えば、640×480個)の画素(液晶セル)を備えている。偏光ビームスプリッター152は、周知の構成、構造を有する。光源153から出射された無偏光の光は、偏光ビームスプリッター152に衝突する。偏光ビームスプリッター152において、P偏光成分は通過し、系外に出射される。一方、S偏光成分は、偏光ビームスプリッター152において反射され、液晶表示装置151に入射し、液晶表示装置151の内部で反射され、液晶表示装置151から出射される。ここで、液晶表示装置151から出射した光の内、「白」を表示する画素から出射した光にはP偏光成分が多く含まれ、「黒」を表示する画素から出射した光にはS偏光成分が多く含まれる。従って、液晶表示装置151から出射され、偏光ビームスプリッター152に衝突する光の内、P偏光成分は、偏光ビームスプリッター152を通過し、光学系112へと導かれる。一方、S偏光成分は、偏光ビームスプリッター152において反射され、光源153に戻される。光学系112は、例えば、凸レンズから構成され、平行光を生成させるために、光学系112における焦点距離の所(位置)に画像形成装置111(より具体的には、液晶表示装置151)が配置されている。また、1画素は、赤色を出射する赤色発光副画素、緑色を出射する緑色発光副画素、及び、青色を出射する青色発光副画素から構成されている。
フレーム10は、観察者20の正面に配置されるフロント部11と、フロント部11の両端に蝶番12を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部13と、各テンプル部13の先端部に取り付けられたモダン部(先セル、耳あて、イヤーパッドとも呼ばれる)14から成る。また、ノーズパッド10’が取り付けられている。即ち、フレーム10及びノーズパッド10’の組立体は、基本的には、通常の眼鏡と略同じ構造を有する。更には、各筐体113が、取付け部材19によって、着脱自在に、テンプル部13に取り付けられている。フレーム10は、金属又はプラスチックから作製されている。尚、各筐体113は、取付け部材19によってテンプル部13に着脱できないように取り付けられていてもよい。また、眼鏡を所有し、装着している観察者に対しては、観察者の所有する眼鏡のフレームのテンプル部に、各筐体113を取付け部材19によって着脱自在に取り付けてもよい。各筐体113を、テンプル部13の外側に取り付けてもよいし、テンプル部13の内側に取り付けてもよい。
更には、一方の画像形成装置111Aから延びる配線(信号線や電源線等)15が、テンプル部13、及び、モダン部14の内部を介して、モダン部14の先端部から外部に延び、制御装置(制御回路、制御手段)18に接続されている。更には、各画像形成装置111A,111Bはヘッドホン部16を備えており、各画像形成装置111A,111Bから延びるヘッドホン部用配線16’が、テンプル部13、及び、モダン部14の内部を介して、モダン部14の先端部からヘッドホン部16へと延びている。ヘッドホン部用配線16’は、より具体的には、モダン部14の先端部から、耳介(耳殻)の後ろ側を回り込むようにしてヘッドホン部16へと延びている。このような構成にすることで、ヘッドホン部16やヘッドホン部用配線16’が乱雑に配置されているといった印象を与えることがなく、すっきりとした表示装置とすることができる。
配線(信号線や電源線等)15は、上述したとおり、制御装置(制御回路)18に接続されている。そして、制御装置18において画像表示のための処理がなされる。制御装置18は周知の回路から構成することができる。
また、フロント部11の中央部分11’には、CCDあるいはCMOSセンサーから成る固体撮像素子とレンズ(これらは図示せず)とから構成された撮像装置17が、適切な取付部材(図示せず)によって取り付けられている。撮像装置17からの信号は、撮像装置17から延びる配線(図示せず)を介して、例えば、画像形成装置111Aに送出される。
第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135との位置合わせを説明するための導光板121等の模式的な一部平面図である図3A、図3B、図4A、図4B、図5A及び図5Bを参照して、以下、実施例1の光学装置の組立方法を説明する。
ここで、実施例1のアライメント装置は、図5A及び図5Bに示すように、
X方向、Y方向及びZ方向に移動可能であり、且つ、XY平面内において回動可能であるステージ160、
ステージ160に載置され、第1のホログラム回折格子131が配された導光板121の端面から、導光板121に光を入射させるための第1の光源161、
第1のホログラム回折格子131の上方において第2のホログラム回折格子135を支持する支持体124の端面から、支持体124に光を入射させるための第2の光源162、
第1の光源161から入射され、第1のホログラム回折格子131に設けられた第1Aのアライメントマーク134Aによって回折反射された光に基づく第1Aのアライメントマーク134Aの光学像、及び、第2の光源162から入射され、第2のホログラム回折格子135に設けられた第2Aのアライメントマーク138Aによって回折反射された光に基づく第2Aのアライメントマーク138Aの光学像を検出する第1の撮像装置163、並びに、
第1の光源161から入射され、第1のホログラム回折格子131に設けられた第1Bのアライメントマーク134Bによって回折反射された光に基づく第1Bのアライメントマーク134Bの光学像、及び、第2の光源162から入射され、第2のホログラム回折格子135に設けられた第2Bのアライメントマーク138Bによって回折反射された光に基づく第2Bのアライメントマーク138Bの光学像を検出する第2の撮像装置164を備えている。
そして、第1Aのアライメントマーク134A及び第1Bのアライメントマーク134Bに入射した光が、第1Aのアライメントマーク134A及び第1Bのアライメントマーク134Bによって回折反射され、導光板121から出射角ioutで出射されるような光が、第1の光源161から出射される(図5A及び図5B参照)。また、第2Aのアライメントマーク138A及び第2Bのアライメントマーク138Bに入射した光が、第2Aのアライメントマーク138A及び第2Bのアライメントマーク138Bによって回折反射され、導光板121から出射角ioutで出射されるような光が、第2の光源162から出射される(図5A及び図5B参照)。ここで、出射角ioutとして、0度を例示することができる。尚、このような状態が得られるようなブラッグ条件1を満足するように、第1の光源161から出射される光の波長、導光板121への入射角を選択すればよいし、このような状態が得られるようなブラッグ条件2を満足するように、第2の光源162から出射される光の波長、支持体124への入射角を選択すればよい。また、第1の光源161から平行光は出射され、第2の光源162から平行光は出射される。尚、ブラッグ条件1とブラッグ条件2を同時に満足する光の波長を有する光源、入射角を選択することで、第1の光源161と第2の光源162を同一の平行光源としてもよい。
実施例1の光学装置の組立方法にあっては、第1Aのアライメントマーク134A及び第2Aのアライメントマーク138Aを光学的に検出する(図3A、図4A、図5A参照)。同時に、第1Bのアライメントマーク134B及び第2Bのアライメントマーク138Bを光学的に検出する(図3A、図4A、図5B参照)。そして、第1Aのアライメントマーク134Aと第1Bのアライメントマーク134Bとを結ぶ第1の直線L1を求め、第2Aのアライメントマーク138Aと第2Bのアライメントマーク138Bとを結ぶ第2の直線L2を求める(図3A、図4A参照)。次いで、第1の直線L1及び第2の直線L2を仮想平面に射影したときの第1の直線L1と第2の直線L2との成す角度θ0が規定値θPD以内となるように、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135との相対的な位置合わせを行う(図3B、図4B参照)。
あるいは又、実施例1の光学装置の組立方法にあっては、第2のホログラム回折格子135が支持体124に支持された状態で、導光板121の端面から導光板121に光を入射させ、第1Aのアライメントマーク134A及び第1Bのアライメントマーク134Bで回折反射された光を光学的に検出し、支持体124の端面から支持体124に光を入射させ、第2Aのアライメントマーク138A及び第2Bのアライメントマーク138Bで回折反射された光を光学的に検出し、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135との相対的な位置合わせを行う。
ここで、実施例1の光学装置120の組立方法にあっては、第1のホログラム回折格子131が導光板121に配された状態で、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135との相対的な位置合わせを行い、第2のホログラム回折格子135を導光板121に配する。そして、この場合、第1のホログラム回折格子131が導光板121に配された状態で、第2のホログラム回折格子135に対する導光板121の相対的な移動を行う。更には、第1のホログラム回折格子131を導光板121に貼り合わせた後、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135との相対的な位置合わせを行い、第2のホログラム回折格子135を導光板121に貼り合わせる。
また、実施例1の光学装置120の組立方法にあっては、第2のホログラム回折格子135が支持体124に支持された状態で、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135との相対的な位置合わせを行う。尚、前述したとおり、第1Aのアライメントマーク134A及び第1Bのアライメントマーク134Bには、第1の干渉縞形成領域132に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、第2Aのアライメントマーク138A及び第2Bのアライメントマーク138Bには、第2の干渉縞形成領域136に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、導光板121の端面から導光板121に光を入射させ、第1Aのアライメントマーク134A及び第1Bのアライメントマーク134Bで回折反射された光を光学的に検出し、支持体124の端面から支持体124に光を入射させ、第2Aのアライメントマーク138A及び第2Bのアライメントマーク138Bで回折反射された光を光学的に検出する。ここで、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマーク134Aと第2Aのアライメントマーク138Aとが重ならないような形状を、第1Aのアライメントマーク134A及び第2Aのアライメントマーク138Aは有し、第1Bのアライメントマーク134Bと第2Bのアライメントマーク138Bとが重ならないような形状を、第1Bのアライメントマーク134B及び第2Bのアライメントマーク138Bは有する。あるいは又、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマーク134Aと第2Aのアライメントマーク138Aとが重ならないような位置に、第1Aのアライメントマーク134A及び第2Aのアライメントマーク138Aは配されており、第1Bのアライメントマーク134Bと第2Bのアライメントマーク138Bとが重ならないような位置に、第1Bのアライメントマーク134B及び第2Bのアライメントマーク138Bは配されている。
具体的には、例えば、第1偏向手段130を構成する第1のホログラム回折格子131及び第2偏向手段140を構成する第3のホログラム回折格子を、周知の方法に基づき、製造用基板(図示せず)の第1面に形成する。また、第1偏向手段130を構成する第2のホログラム回折格子135を、周知の方法に基づき、製造用基板の第2面に形成する。
そして、製造用基板の第1面に形成された第1のホログラム回折格子131及び第2偏向手段140を、第1のダイシングテープに転写し、第1のホログラム回折格子131及び第2偏向手段140を製造用基板の第1面から剥離する。次いで、第1のダイシングテープに転写された第1のホログラム回折格子131及び第2偏向手段140を、導光板121の第1面122に転写し、第1のホログラム回折格子131及び第2偏向手段140を導光板121の第1面122に接着した後、第1のホログラム回折格子131及び第2偏向手段140を第1のダイシングテープから剥離する。こうして、第1のホログラム回折格子131及び第2偏向手段140を導光板121の第1面122に配することができる。
次に、製造用基板の第2面に形成された第2のホログラム回折格子135を、第2のダイシングテープに転写し、第2のホログラム回折格子135を製造用基板の第2面から剥離する。第2のダイシングテープが支持体124に相当する。また、導光板121を、第2面123を上側として、ステージ160に載置しておく。そして、第2のホログラム回折格子135を第1のホログラム回折格子131と対向した状態となるように、第2のホログラム回折格子135が下面に転写された支持体124を、導光板121の上方に配置する。この状態を、図5A及び図5Bに示す。
そして、上述したとおり、第1Aのアライメントマーク134A及び第2Aのアライメントマーク138Aを光学的に検出し、同時に、第1Bのアライメントマーク134B及び第2Bのアライメントマーク138Bを光学的に検出する(図3A、図4A、図5A、図5B参照)。即ち、第1Aのアライメントマーク134A及び第2Aのアライメントマーク138Aを第1の撮像装置163によって撮像し、第1Bのアライメントマーク134B及び第2Bのアライメントマーク138Bを第2の撮像装置164によって撮像する。そして、第1Aのアライメントマーク134Aと第1Bのアライメントマーク134Bとを結ぶ第1の直線L1を求め、第2Aのアライメントマーク138Aと第2Bのアライメントマーク138Bとを結ぶ第2の直線L2を求め、第1の直線L1及び第2の直線L2を仮想平面に射影したときの第1の直線L1と第2の直線L2との成す角度θ0が規定値θPD以内となるように、ステージ160を、X方向、Y方向へ移動させ、また、XY平面内において回動させることで、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135との相対的な位置合わせを行う(図3B、図4B参照)。次いで、ステージ160を上昇させ(Z方向に移動させ)、第1偏向手段131を構成する第2のホログラム回折格子135を、導光板121の第2面123に転写し、第2のホログラム回折格子135を導光板121の第2面123に接着した後、第2のホログラム回折格子135を第2のダイシングテープ(支持体124)から剥離する。
規定値θPDの最大値として100秒を挙げることができる。具体的には、画角1度に5本の縦線(y軸方向に延びる黒線)が等間隔に配列された画像を想定する。また、第1の干渉縞形成領域132及び第2の干渉縞形成領域136のy軸方向の長さを20mmとする。このような条件において、第1のホログラム回折格子131に設けられた第1の干渉縞の延びる方向、及び、第2のホログラム回折格子135に設けられた第2の干渉縞の延びる方向を、y軸と平行とし、このときの画像のコントラストを「1.00」とする。そして、第1のホログラム回折格子131に対して第2のホログラム回折格子135を回転させ、画像のコントラストが「0.95」となるときの角度θ0を求めた結果、±50秒という値が得られた。以上の結果から、規定値θPDの最大値を100秒とした。
尚、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135が、相互に、x軸方向にずれていたとしても、また、y軸方向にずれていたとしても、第1のホログラム回折格子131及び第2のホログラム回折格子135による回折反射には特段の変化が生じないが故に、即ち、第1のホログラム回折格子131及び第2のホログラム回折格子135によって回折反射される光の回折反射角に変化が生じないので、観察者が観察する画像に画質劣化は生じない。一方、第1のホログラム回折格子131と第2のホログラム回折格子135との相互の位置関係に或る角度θ0の回転ずれが生じた場合、第1のホログラム回折格子131及び第2のホログラム回折格子135によって回折反射される光の回折反射角に変化が生じる結果、観察者が観察する画像に画質劣化(画像のコントラストの低下や画像の歪み)が生じてしまう。
以上のとおり、実施例1の光学装置の組立方法にあっては、第1Aのアライメントマークと第1Bのアライメントマークとを結ぶ第1の直線を求め、第2Aのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとを結ぶ第2の直線を求め、第1の直線及び第2の直線を仮想平面に射影したときの第1の直線と第2の直線との成す角度が規定値以内となるように、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う。それ故、簡素化された方法に基づき第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行うことができる。あるいは又、実施例1の光学装置の組立方法にあっては、第2のホログラム回折格子が支持体に支持された状態で、導光板の端面から導光板に光を入射させ、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、支持体の端面から支持体に光を入射させ、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う。それ故、簡素化された方法に基づき、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行うことができる。更には、実施例1のホログラム回折格子にあっては、アライメントマークには、干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、アライメントマークの平面形状は環状であり、実施例1の光学装置あるいは表示装置にあっては、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマーク、第2Aのアライメントマーク、第1Bのアライメントマーク、第2Bのアライメントマークの形状が規定されており、あるいは又、これらのアライメントマークの配置が規定されている。それ故、簡素化された方法に基づき、確実に、且つ、容易に、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行うことができる。また、実施例1のアライメント装置にあっては、ステージに載置され、第1のホログラム回折格子が配された導光板の端面から、導光板に光を入射させるための第1の光源、及び、第1のホログラム回折格子の上方において第2のホログラム回折格子を支持する支持体の端面から、支持体に光を入射させるための第2の光源を備えているので、アライメントマークを確実に、精確に、且つ、容易に検出することができる。
実施例2は、実施例1の変形である。実施例2の表示装置(頭部装着型ディスプレイ)における画像表示装置200の概念図を図10に示すように、実施例2において、画像形成装置211は、第2の構成の画像形成装置から構成されている。即ち、光源251、及び、光源251から出射された平行光を走査する走査手段253を備えている。より具体的には、画像形成装置211は、
(イ)光源251、
(ロ)光源251から出射された光を平行光とするコリメート光学系252、
(ハ)コリメート光学系252から出射された平行光を走査する走査手段253、及び、
(ニ)走査手段253によって走査された平行光をリレーし、出射するリレー光学系254、
から構成されている。尚、画像形成装置211全体が筐体213(図10では、一点鎖線で示す)内に納められており、係る筐体213には開口部(図示せず)が設けられており、開口部を介してリレー光学系254から光が出射される。そして、各筐体213が、取付け部材19によって、着脱自在に、テンプル部13に取り付けられている。
光源251から出射された光は、全体として正の光学的パワーを持つコリメート光学系252に入射し、平行光として出射される。そして、この平行光は、全反射ミラー256で反射され、マイクロミラーを二次元方向に回転自在とし、入射した平行光を2次元的に走査することができるMEMSから成る走査手段253によって水平走査及び垂直走査が行われ、一種の2次元画像化され、仮想の画素(画素数は、例えば、実施例1と同じとすることができる)が生成される。そして、仮想の画素からの光は、周知のリレー光学系から構成されたリレー光学系(平行光出射光学系)254を通過し、平行光とされた光束が光学装置120に入射する。
リレー光学系254にて平行光とされた光束が入射され、導光され、出射される光学装置120は、実施例1にて説明した光学装置と同じ構成、構造を有するので、詳細な説明は省略する。また、実施例2の表示装置も、上述したとおり、画像形成装置211が異なる点を除き、実質的に、実施例1の表示装置と同じ構成、構造を有するので、詳細な説明は省略する。
実施例3は、実施例1〜実施例2の変形である。実施例3の頭部装着型ディスプレイを正面から眺めた模式図を図11に示し、実施例3の頭部装着型ディスプレイ(但し、フレームを除去したと想定したときの状態)を正面から眺めた模式図を図12に示す。また、実施例3の頭部装着型ディスプレイを上方から眺めた模式図を図13に示し、実施例3の頭部装着型ディスプレイを観察者20の頭部に装着した状態を上方から眺めた図を図14に示す。尚、図14においては、便宜上、画像表示装置のみを示し、フレームの図示は省略している。また、以下の説明においては、画像表示装置を画像表示装置100で代表して説明しているが、画像表示装置200を適用することができることは云うまでもない。
実施例3の頭部装着型ディスプレイは、2つの画像表示装置100を結合する結合部材300を更に有している。結合部材300は、観察者20の2つの瞳21の間に位置するフレーム10の中央部分10Cの観察者に面する側に(即ち、観察者20とフレーム10との間に)、例えば、ビス(図示せず)を用いて取り付けられている。更には、結合部材300の射影像は、フレーム10の射影像内に含まれる。即ち、観察者20の正面から頭部装着型ディスプレイを眺めたとき、結合部材300はフレーム10によって隠されており、結合部材300は視認されない。また、結合部材300によって2つの画像表示装置100が結合されているが、具体的には、画像形成装置111A,111Bのそれぞれが筐体113に格納され、結合部材300の各端部に、筐体113が取付け状態調整可能に取り付けられている。そして、各画像形成装置111A,111Bは、観察者20の瞳21よりも外側に位置している。具体的には、一方の画像形成装置111Aの取付部中心111ACとフレーム10の一端部(一方の智)10Aとの間の距離をα、結合部材300の中心300Cからフレーム10の一端部(一方の智)10Aまでの距離をβ、他方の画像形成装置111Bの取付部中心111BCとフレーム10の一端部(一方の智)10Aとの間の距離をγ、フレーム10の長さをLとしたとき、
α=0.1×L
β=0.5×L
γ=0.9×L
である。
結合部材300の各端部への画像形成装置(具体的には、画像形成装置111A,111B)の取付けは、具体的には、例えば、結合部材の各端部の3箇所に貫通孔(図示せず)を設け、貫通孔に対応したタップ付きの孔部(螺合部。図示せず)を画像形成装置111A,111Bに設け、各貫通孔にビス(図示せず)を通し、画像形成装置111A,111Bに設けられた孔部に螺合させる。ビスと孔部との間にはバネを挿入しておく。こうして、ビスの締め付け状態によって、画像形成装置の取付け状態(結合部材に対する画像形成装置の傾き)を調整することができる。取付け後、蓋(図示せず)によってビスを隠す。尚、図12及び図16において、結合部材300,400を明示するために、結合部材300,400に斜線を付した。結合部材300は、観察者20の2つの瞳21の間に位置するフレーム10の中央部分10C(通常の眼鏡におけるブリッジの部分に相当する)に取り付けられている。そして、結合部材300の観察者20に面する側にノーズパッド10’が取り付けられている。尚、図13及び図17においては、ノーズパッド10’の図示を省略している。フレーム10及び結合部材300は金属又はプラスチックから作製されており、結合部材300の形状は湾曲した棒状である。
このように、実施例3の頭部装着型ディスプレイ(HMD)にあっては、結合部材300が2つの画像表示装置100を結合しており、この結合部材300は、観察者20の2つの瞳21の間に位置するフレーム10の中央部分10Cに取り付けられている。即ち、各画像表示装置100は、フレーム10に、直接、取り付けられた構造とはなっていない。従って、観察者20がフレーム10を頭部に装着したとき、テンプル部13が外側に向かって広がった状態となり、その結果、フレーム10が変形したとしても、このようなフレーム10の変形によって、画像形成装置111A,111Bの変位(位置変化)が生じないか、生じたとしても、極僅かである。それ故、左右の画像の輻輳角が変化してしまうことを確実に防止することができる。しかも、フレーム10のフロント部11の剛性を高める必要がないので、フレーム10の重量増加、デザイン性の低下、コストの増加を招くことがない。また、画像表示装置100は、眼鏡型のフレーム10に、直接、取り付けられていないので、観察者の嗜好によってフレーム10のデザインや色等を自由に選択することが可能であるし、フレーム10のデザインが受ける制約も少なく、デザイン上の自由度が高い。加えて、観察者の正面から頭部装着型ディスプレイを眺めたとき、結合部材300はフレーム10に隠れている。従って、高いデザイン性、意匠性を頭部装着型ディスプレイに与えることができる。
実施例4は、実施例3の変形である。実施例4の頭部装着型ディスプレイを正面から眺めた模式図を図15に示し、実施例4の頭部装着型ディスプレイ(但し、フレームを除去したと想定したときの状態)を正面から眺めた模式図を図16に示す。また、実施例4の頭部装着型ディスプレイを上方から眺めた模式図を図17に示す。
実施例4の頭部装着型ディスプレイにあっては、棒状の結合部材400が、実施例3と異なり、2つの画像形成装置111A,111Bを結合する代わりに、2つの光学装置120を結合している。尚、2つの光学装置120を一体的に作製し、係る一体的に作製された光学装置120に結合部材400が取り付けられている形態とすることもできる。
ここで、実施例4の頭部装着型ディスプレイにあっても、結合部材400は、観察者20の2つの瞳21の間に位置するフレーム10の中央部分10Cに、例えば、ビスを用いて取り付けられており、各画像形成装置111は、観察者20の瞳21よりも外側に位置している。尚、各画像形成装置111は、光学装置120の端部に取り付けられている。結合部材400の中心400Cからフレーム10の一端部までの距離をβ、フレーム10の長さをLとしたとき、β=0.5×Lを満足している。尚、実施例4におけるα’の値、γ’の値は、実施例3のαの値、γの値と同じ値である。
実施例4にあっては、フレーム10、各画像表示装置は、実施例3において説明したフレーム10、画像表示装置と同じ構成、構造を有する。それ故、これらの詳細な説明は省略する。また、実施例4の頭部装着型ディスプレイも、以上の相違点を除き、実質的に、実施例3の頭部装着型ディスプレイと同じ構成、構造を有するので、詳細な説明は省略する。
以上、本開示を好ましい実施例に基づき説明したが、本開示はこれらの実施例に限定するものではない。実施例において説明した表示装置(頭部装着型ディスプレイ)、画像表示装置、光学装置、ホログラム回折格子の構成、構造は例示であり、適宜変更することができるし、本開示の光学装置の組立方法における種々の工程も例示であり、適宜変更することができる。例えば、導光板に表面レリーフ型ホログラム(米国特許第20040062505A1参照)を配置してもよい。また、ホログラム回折格子を、反射型ブレーズド回折格子素子や表面レリーフ型ホログラムとすることもできる。実施例にあっては、専ら、画像表示装置を2つ備えた両眼型としたが、画像表示装置を1つ備えた片眼型としてもよい。
画像形成装置において表示する画像に関する情報やデータは、表示装置に備えられていてもよいし、所謂クラウドコンピュータに情報やデータを記録しておいてもよい。後者の場合、表示装置に通信手段、例えば、携帯電話機やスマートフォンを備えることによって、あるいは又、表示装置と通信手段とを組み合わせることによって、クラウドコンピュータと表示装置との間での各種情報やデータの授受、交換を行うことができる。
実施例においては、画像形成装置111,211は、単色(例えば、緑色)の画像を表示するとして説明したが、画像形成装置111,211はカラー画像を表示することもでき、この場合、光源を、例えば、赤色、緑色、青色のそれぞれを出射する光源から構成すればよい。具体的には、例えば、赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子のそれぞれから出射された赤色光、緑色光及び青色光をライトパイプを用いて混色、輝度均一化を行うことで白色光を得ればよい。
例えば、発光素子とライト・バルブとから構成された画像形成装置あるいは光源として、全体として白色光を発光するバックライトと、赤色発光画素、緑色発光画素、及び、青色発光画素を有する液晶表示装置との組合せ以外にも、以下の構成を例示することができる。
即ち、例えば、図18に概念図を示すような、発光素子501が2次元マトリクス状に配列された発光パネルから成り、発光素子501のそれぞれの発光/非発光状態を制御することで、発光素子501の発光状態を直接的に視認させることで画像を表示する、アクティブマトリックスタイプの画像形成装置とすることもできる。この画像形成装置から出射された光は、コリメート光学系112を介して導光板121に入射される。
あるいは又、図19に概念図を示すように、
(α)赤色を発光する赤色発光素子501Rが2次元マトリクス状に配列された赤色発光パネル511R、
(β)緑色を発光する緑色発光素子501Gが2次元マトリクス状に配列された緑色発光パネル511G、及び、
(γ)青色を発光する青色発光素子501Bが2次元マトリクス状に配列された青色発光パネル511B、並びに、
(δ)赤色発光パネル511R、緑色発光パネル511G及び青色発光パネル511Bから出射された光を1本の光路に纏めるための手段(例えば、ダイクロイック・プリズム503)、
を備えており、
赤色発光素子501R、緑色発光素子501G及び青色発光素子501Bのそれぞれの発光/非発光状態を制御するカラー表示の画像形成装置とすることもできる。この画像形成装置から出射された光も、コリメート光学系112を介して導光板121に入射される。尚、参照番号512は、発光素子から出射された光を集光するためのマイクロレンズである。
あるいは又、発光素子501R,501G,501Bが2次元マトリクス状に配列された発光パネル511R,511G,511B等から成る画像形成装置の概念図を図20に示すが、発光パネル511R,511G,511Bから出射された光は、光通過制御装置504R,504G,504Bによって通過/非通過が制御され、ダイクロイック・プリズム503に入射し、これらの光の光路は1本の光路に纏められ、コリメート光学系112を介して導光板121に入射される。
あるいは又、発光素子501R,501G,501Bが2次元マトリクス状に配列された発光パネル511R,511G,511B等から成る画像形成装置の概念図を図21に示すが、発光パネル511R,511G,511Bから出射された光は、ダイクロイック・プリズム503に入射し、これらの光の光路は1本の光路に纏められ、ダイクロイック・プリズム503から出射したこれらの光は光通過制御装置504によって通過/非通過が制御され、コリメート光学系112を介して導光板121に入射される。
あるいは又、図22に示すように、赤色を発光する発光素子501R、及び、赤色を発光する発光素子501Rから出射された出射光の通過/非通過を制御するための一種のライト・バルブである光通過制御装置(例えば、液晶表示装置504R)、緑色を発光する発光素子501G、及び、緑色を発光する発光素子501Gから出射された出射光の通過/非通過を制御するための一種のライト・バルブである光通過制御装置(例えば、液晶表示装置504G)、青色を発光する発光素子501B、及び、青色を発光する発光素子501Bから出射された出射光の通過/非通過を制御するための一種のライト・バルブである光通過制御装置(例えば、液晶表示装置504B)、並びに、これらの発光素子501R,501G,501Bから出射された光を案内する光案内部材502、及び、1本の光路に纏めるための手段(例えば、ダイクロイック・プリズム503)を備えた画像形成装置とすることもできる。そして、ダイクロイック・プリズム503から出射したこれらの光は、コリメート光学系112を介して導光板121に入射される。
尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[A01]《光学装置の組立方法・・・第1の態様》
(a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、
(b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、
(c)導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、
を備えており、
第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、
第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、
第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、
第1のホログラム回折格子には、第1の干渉縞の延びる方向の第1の干渉縞形成領域の外側に、第1の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが設けられており、
第2のホログラム回折格子には、第2の干渉縞の延びる方向の第2の干渉縞形成領域の外側に、第2の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが設けられている光学装置の組立方法であって、
第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークを光学的に検出し、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークを光学的に検出し、
第1Aのアライメントマークと第1Bのアライメントマークとを結ぶ第1の直線を求め、第2Aのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとを結ぶ第2の直線を求め、
第1の直線及び第2の直線を仮想平面に射影したときの第1の直線と第2の直線との成す角度が規定値以内となるように、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う光学装置の組立方法。
[A02]第1のホログラム回折格子が導光板に配された状態で、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行い、第2のホログラム回折格子を導光板に配する[A01]に記載の光学装置の組立方法。
[A03]第1のホログラム回折格子が導光板に配された状態で、第2のホログラム回折格子に対する導光板の相対的な移動を行う[A02]に記載の光学装置の組立方法。
[A04]第1のホログラム回折格子を導光板に貼り合わせた後、又は、形成した後、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行い、第2のホログラム回折格子を導光板に貼り合わせる[A02]又は[A03]に記載の光学装置の組立方法。
[A05]第2のホログラム回折格子が支持体に支持された状態で、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う[A01]乃至[A04]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[A06]第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークには、第1の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークには、第2の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
導光板の端面から導光板に光を入射させ、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、
支持体の端面から支持体に光を入射させ、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出する[A05]に記載の光学装置の組立方法。
[A07]第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは有し、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは有する[A06]に記載の光学装置の組立方法。
[A08]第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは配されており、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは配されている[A06]に記載の光学装置の組立方法。
[A09]第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークを第1の撮像装置によって撮像し、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークを第2の撮像装置によって撮像する[A01]乃至[A08]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[A10]第1のホログラム回折格子は、導光板の第1面上に配され、
第2のホログラム回折格子は、導光板の第1面に対向する第2面上に配される[A01]乃至[A09]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[A11]第1の干渉縞のピッチをP1、スラント角をφ1、第2の干渉縞のピッチをP2、スラント角をφ2としたとき、
1≠P2 且つ φ1=φ2、又は、
1=P2 且つ φ1≠φ2、又は、
1≠P2 且つ φ1≠φ2
を満足する[A01]乃至[A10]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[A12]第1Aのアライメントマーク、第1Bのアライメントマーク、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは、導光板の端部側に配される[A01]乃至[A11]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[A13]規定値の最大値は100秒である[A01]乃至[A12]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[A14]第2偏向手段はホログラム回折格子から成る[A01]乃至[A13]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[A15]第2偏向手段の回折効率の値は、第1偏向手段の回折効率の値よりも低い[A14]に記載の光学装置の組立方法。
[B01]《光学装置の組立方法・・・第2の態様》
(a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、
(b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、
(c)導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、
を備えており、
第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、
第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、
第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、
第1のホログラム回折格子には、第1の干渉縞の延びる方向の第1の干渉縞形成領域の外側に、第1の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが設けられており、
第2のホログラム回折格子には、第2の干渉縞の延びる方向の第2の干渉縞形成領域の外側に、第2の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが設けられている光学装置の組立方法であって、
第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークには、第1の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークには、第2の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
第2のホログラム回折格子が支持体に支持された状態で、導光板の端面から導光板に光を入射させ、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、支持体の端面から支持体に光を入射させ、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークで回折反射された光を光学的に検出し、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行う光学装置の組立方法。
[B02]第1のホログラム回折格子が導光板に配された状態で、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行い、第2のホログラム回折格子を導光板に配する[B01]に記載の光学装置の組立方法。
[B03]第1のホログラム回折格子が導光板に配された状態で、第2のホログラム回折格子に対する導光板の相対的な移動を行う[B02]に記載の光学装置の組立方法。
[B04]第1のホログラム回折格子を導光板に貼り合わせた後、又は、形成した後、第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせを行い、第2のホログラム回折格子を導光板に貼り合わせる[B02]又は[B03]に記載の光学装置の組立方法。
[B05]第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは有し、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは有する[B01]乃至[B04]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[B06]第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは配されており、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは配されている[B01]乃至[B04]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[B07]第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークを第1の撮像装置によって撮像し、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークを第2の撮像装置によって撮像する[B01]乃至[B06]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[B08]第1のホログラム回折格子は、導光板の第1面上に配され、
第2のホログラム回折格子は、導光板の第1面に対向する第2面上に配される[B01]乃至[B07]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[B09]第1の干渉縞のピッチをP1、スラント角をφ1、第2の干渉縞のピッチをP2、スラント角をφ2としたとき、
1≠P2 且つ φ1=φ2、又は、
1=P2 且つ φ1≠φ2、又は、
1≠P2 且つ φ1≠φ2
を満足する[B01]乃至[B08]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[B10]第1Aのアライメントマーク、第1Bのアライメントマーク、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは、導光板の端部側に配される[B01]乃至[B09]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[B11]第2偏向手段はホログラム回折格子から成る[B01]乃至[B10]のいずれか1項に記載の光学装置の組立方法。
[B12]第2偏向手段の回折効率の値は、第1偏向手段の回折効率の値よりも低い[B11]に記載の光学装置の組立方法。
[C01]《ホログラム回折格子》
内部に干渉縞が形成された干渉縞形成領域を有し、
干渉縞の延びる方向の干渉縞形成領域の外側に、干渉縞形成領域を挟むように対向して、2つのアライメントマークが設けられており、
各アライメントマークには、干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
各アライメントマークの平面形状は環状であるホログラム回折格子。
[C02]各アライメントマークは、干渉縞形成領域の光が出射される部分とは反対側の干渉縞形成領域の部分の外側に設けられている[C01]に記載のホログラム回折格子。
[D01]《光学装置》
(a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、
(b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、
(c)導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、
を備えており、
第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、
第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、
第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、
第1のホログラム回折格子には、第1の干渉縞の延びる方向の第1の干渉縞形成領域の外側に、第1の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが設けられており、
第2のホログラム回折格子には、第2の干渉縞の延びる方向の第2の干渉縞形成領域の外側に、第2の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが設けられており、
第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークには、第1の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークには、第2の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは有し、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは有し、又は、
第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは配されており、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは配されている光学装置。
[D02]第1のホログラム回折格子は、導光板の第1面上に配され、
第2のホログラム回折格子は、導光板の第1面に対向する第2面上に配される[D01]に記載の光学装置。
[D03]第1の干渉縞のピッチをP1、スラント角をφ1、第2の干渉縞のピッチをP2、スラント角をφ2としたとき、
1≠P2 且つ φ1=φ2、又は、
1=P2 且つ φ1≠φ2、又は、
1≠P2 且つ φ1≠φ2
を満足する[D01]又は[D02]に記載の光学装置。
[D04]第1Aのアライメントマーク、第1Bのアライメントマーク、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは、導光板の端部側に配される[D01]乃至[D03]のいずれか1項に記載の光学装置。
[D05]第2偏向手段はホログラム回折格子から成る[D01]乃至[D04]のいずれか1項に記載の光学装置。
[D06]第2偏向手段の回折効率の値は、第1偏向手段の回折効率の値よりも低い[D05]に記載の光学装置。
[E01]《表示装置》
(イ)観察者の頭部に装着されるフレーム、及び、
(ロ)フレームに取り付けられた画像表示装置、
を備えており、
画像表示装置は、
(A)画像形成装置、及び、
(B)画像形成装置から出射された光が入射され、出射される光学装置、
を備えており、
光学装置は、
(a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、
(b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、
(c)導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、
を備えており、
第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、
第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、
第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、
第1のホログラム回折格子には、第1の干渉縞の延びる方向の第1の干渉縞形成領域の外側に、第1の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが設けられており、
第2のホログラム回折格子には、第2の干渉縞の延びる方向の第2の干渉縞形成領域の外側に、第2の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが設けられており、
第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークには、第1の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークには、第2の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞が形成されており、
第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは有し、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは有し、又は、
第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは配されており、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは配されている表示装置。
[E02]第1のホログラム回折格子は、導光板の第1面上に配され、
第2のホログラム回折格子は、導光板の第1面に対向する第2面上に配される[E01]に記載の表示装置。
[E03]第1の干渉縞のピッチをP1、スラント角をφ1、第2の干渉縞のピッチをP2、スラント角をφ2としたとき、
1≠P2 且つ φ1=φ2、又は、
1=P2 且つ φ1≠φ2、又は、
1≠P2 且つ φ1≠φ2
を満足する[E01]又は[E02]に記載の表示装置。
[E04]第1Aのアライメントマーク、第1Bのアライメントマーク、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは、導光板の端部側に配される[E01]乃至[E03]のいずれか1項に記載の表示装置。
[E05]第2偏向手段はホログラム回折格子から成る[E01]乃至[E04]のいずれか1項に記載の表示装置。
[E06]第2偏向手段の回折効率の値は、第1偏向手段の回折効率の値よりも低い[E05]に記載の表示装置。
[F01]《アライメント装置》
X方向、Y方向及びZ方向に移動可能であり、且つ、XY平面内において回動可能であるステージ、
ステージに載置され、第1のホログラム回折格子が配された導光板の端面から、導光板に光を入射させるための第1の光源、
第1のホログラム回折格子の上方において第2のホログラム回折格子を支持する支持体の端面から、支持体に光を入射させるための第2の光源、
第1の光源から入射され、第1のホログラム回折格子に設けられた第1Aのアライメントマークによって回折反射された光に基づく第1Aのアライメントマークの光学像、及び、第2の光源から入射され、第2のホログラム回折格子に設けられた第2Aのアライメントマークによって回折反射された光に基づく第2Aのアライメントマークの光学像を検出する第1の撮像装置、並びに、
第1の光源から入射され、第1のホログラム回折格子に設けられた第1Bのアライメントマークによって回折反射された光に基づく第1Bのアライメントマークの光学像、及び、第2の光源から入射され、第2のホログラム回折格子に設けられた第2Bのアライメントマークによって回折反射された光に基づく第2Bのアライメントマークの光学像を検出する第2の撮像装置を備えているアライメント装置。
10・・・フレーム、10’・・・ノーズパッド、11・・・フロント部、11’・・・フロント部の中央部分、12・・・蝶番、13・・・テンプル部、14・・・モダン部、15・・・配線(信号線や電源線等)、16・・・ヘッドホン部、16’・・・ヘッドホン部用配線、17・・・撮像装置、18・・・制御装置(制御回路)、19・・・取付け部材、20・・・観察者、21・・・瞳、100,200・・・画像表示装置、111,111A,111B,211・・・画像形成装置、112・・・光学系(コリメート光学系)、113,213・・・筐体、120・・・光学装置(導光手段)、121・・・導光板、122・・・導光板の第1面、123・・・導光板の第2面、124・・・支持体、130・・・第1偏向手段、131・・・第1のホログラム回折格子、132・・・第1の干渉縞形成領域、133・・・第1の干渉縞形成領域の外側の領域、134A・・・第1Aのアライメントマーク、134B・・・第1Bのアライメントマーク、135・・・第2のホログラム回折格子、136・・・第2の干渉縞形成領域、137・・・第2の干渉縞形成領域の外側の領域、138A・・・第2Aのアライメントマーク、138B・・・第2Bのアライメントマーク、140・・・第2偏向手段、150・・・反射型空間光変調装置、151・・・液晶表示装置(LCD)、152・・・偏光ビームスプリッター、153・・・光源、251・・・光源、252・・・コリメート光学系、253・・・走査手段、254・・・光学系(リレー光学系)、255・・・クロスプリズム、256・・・全反射ミラー、160・・・ステージ、161・・・第1の光源、162・・・第2の光源、163・・・第1の撮像装置、164・・・第2の撮像装置、501,501R,501G,501B・・・発光素子、502・・・光案内部材、503・・・ダイクロイック・プリズム、504,504R,504G,504B・・・光通過制御装置、511R,511G,511B・・・発光パネル、512・・・マイクロレンズ

Claims (18)

  1. 入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、
    導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、
    導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、
    を備えており、
    第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、
    第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、
    第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、
    第1偏向手段に入射する画像の画素群において、二分割された画角群の一方は第1のホログラム回折格子に入射し、二分割された画角群の他方は第2のホログラム回折格子に入射し、
    第1のホログラム回折格子は、導光板の第1面上に配され、
    第2のホログラム回折格子は、導光板の第1面に対向する第2面上に配される光学装置。
  2. 第1の干渉縞のピッチをP1、スラント角をφ1、第2の干渉縞のピッチをP2、スラント角をφ2としたとき、
    1≠P2 且つ φ1=φ2、又は、
    1=P2 且つ φ1≠φ2、又は、
    1≠P2 且つ φ1≠φ2
    を満足する請求項1に記載の光学装置。
  3. 入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、
    導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、
    導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、
    を備えており、
    第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、
    第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、
    第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、
    第1の干渉縞のピッチをP1、スラント角をφ1、第2の干渉縞のピッチをP2、スラント角をφ2としたとき、
    1=P2 且つ φ1≠φ2
    を満足し、
    第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子には同じ波長の光が入射し、
    第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子への光の入射角度が異なり、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子において、回折反射される光の光強度がピークとなる回折反射角が異なり、
    第1のホログラム回折格子は、導光板の第1面上に配され、
    第2のホログラム回折格子は、導光板の第1面に対向する第2面上に配される光学装置。
  4. 第1のホログラム回折格子には、第1の干渉縞の延びる方向の第1の干渉縞形成領域の外側に、第1の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが設けられている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光学装置。
  5. 導光板の軸線をx軸、導光板の幅方向をy軸、x軸及びy軸と直交する方向をz軸としたとき、
    第1の干渉縞形成領域のxz平面への射影像に第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが含まれている請求項4に記載の光学装置。
  6. 導光板の軸線をx軸、導光板の幅方向をy軸、x軸及びy軸と直交する方向をz軸としたとき、
    第1の干渉縞形成領域よりも導光板の端部側に位置する第1のホログラム回折格子の部分のxz平面への射影像に第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークが含まれている請求項4に記載の光学装置。
  7. 第1Aのアライメントマーク及び第1Bのアライメントマークは、第1の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞を有する請求項4乃至請求項6のいずれか1項に記載の光学装置。
  8. 第2のホログラム回折格子には、第2の干渉縞の延びる方向の第2の干渉縞形成領域の外側に、第2の干渉縞形成領域を挟むように対向して、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが設けられている請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載の光学装置。
  9. 第2の干渉縞形成領域のxz平面への射影像に第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが含まれている請求項8に記載の光学装置。
  10. 第2の干渉縞形成領域よりも導光板の端部側に位置する第2のホログラム回折格子の部分のxz平面への射影像に第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークが含まれている請求項8に記載の光学装置。
  11. 第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは、第2の干渉縞形成領域に設けられた干渉縞と同じ干渉縞を有する請求項8乃至請求項10のいずれか1項に記載の光学装置。
  12. 第1Aのアライメントマーク、第1Bのアライメントマーク、第2Aのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは、導光板の端部側に配される請求項8乃至請求項11のいずれか1項に記載の光学装置。
  13. 第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは有し、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような形状を、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは有する請求項8乃至請求項12のいずれか1項に記載の光学装置。
  14. 第1のホログラム回折格子と第2のホログラム回折格子との相対的な位置合わせが完了した状態において、第1Aのアライメントマークと第2Aのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Aのアライメントマーク及び第2Aのアライメントマークは配されており、第1Bのアライメントマークと第2Bのアライメントマークとが重ならないような位置に、第1Bのアライメントマーク及び第2Bのアライメントマークは配されている請求項8乃至請求項12のいずれか1項に記載の光学装置。
  15. 第2偏向手段はホログラム回折格子から成る請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の光学装置。
  16. 第2偏向手段の回折効率の値は、第1偏向手段の回折効率の値よりも低い請求項15に記載の光学装置。
  17. 観察者の頭部に装着されるフレーム、及び、
    フレームに取り付けられた画像表示装置、
    を備えており、
    画像表示装置は、
    画像形成装置、及び、
    画像形成装置から出射された光が入射され、出射される光学装置、
    を備えており、
    光学装置は、
    入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、
    導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を偏向させる第1偏向手段、及び、
    導光板の内部を全反射により伝播した光の一部を導光板から出射させるために、導光板の内部を全反射により伝播した光を偏向させる第2偏向手段、
    を備えており、
    第1偏向手段は、第1のホログラム回折格子及び第2のホログラム回折格子から構成されており、
    第1のホログラム回折格子は、内部に第1の干渉縞が形成された第1の干渉縞形成領域を有し、
    第2のホログラム回折格子は、内部に第2の干渉縞が形成された第2の干渉縞形成領域を有し、
    第1偏向手段に入射する画像の画素群において、二分割された画角群の一方は第1のホログラム回折格子に入射し、二分割された画角群の他方は第2のホログラム回折格子に入射し、
    第1のホログラム回折格子は、導光板の第1面上に配され、
    第2のホログラム回折格子は、導光板の第1面に対向する第2面上に配される表示装置。
  18. 観察者の頭部に装着されるフレーム、及び、
    フレームに取り付けられた画像表示装置、
    を備えており、
    画像表示装置は、
    画像形成装置、及び、
    画像形成装置から出射された光が入射され、出射される光学装置、
    を備えており、
    光学装置は、請求項1乃至請求項16のいずれか1項に記載の光学装置から成る表示装置。
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