JP6548454B2 - 電気機器の診断装置、電気機器の診断システム、電気機器の診断方法およびプログラム - Google Patents
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Description
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、電気機器の高精度な診断を実現できる電気機器の診断装置、電気機器の診断システム、電気機器の診断方法およびプログラムを提供することを目的とする。
(全体構成)
以下、図1に示すブロック図を参照し、本発明の第1実施形態による回転機診断システムの構成を説明する。
図1において、電源1から給電線2a,2b,2cを介して、三相誘導電動機であるモータ3に電力が供給される。また、モータ3の回転軸には負荷機械4が結合されている。給電線2a,2b,2cには3個の計測用コンデンサ11の各一端が接続され、各計測用コンデンサ11の他端は相互に接続されるとともに接地電位に接続されている。
モータ3に絶縁劣化が起こる要因には様々なものが考えられるが、本実施形態においては、「絶縁部材におけるボイド(空隙)の発生」を一つの要因として想定している。
モータ3が長時間に亘って運転されると、モータ3が発生する熱によって、絶縁部材には酸化や分解のような変質が起こり、これによって絶縁部材の構成変化、すなわちボイドの発生等が起こる。一般的に、ボイドは絶縁部材よりも誘電率が低いため、ボイドに印加される電圧は相対的に高くなり、ボイドにてコロナ放電が発生しやすくなる。コロナ放電が発生すると、微少な電荷移動が起こるため、モータ3の固定子巻線に流れる電流に高周波の部分放電信号が重畳する。
次に、図1に示した回転機診断装置8の構成を説明する。
回転機診断装置8は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等、一般的なコンピュータとしてのハードウエアを備えており、HDDには、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、各種データ等が格納されている。OSおよびアプリケーションプログラムは、RAMに展開され、CPUによって実行される。
図3において現象記述モデル記憶部22は、一または複数の定数によって動作が規定される、現象記述モデルが記憶されている。「現象記述モデル」とは、具体的には、数式または等価回路等である。図2に示した例においては、図2に示す等価回路そのものの構成が、現象記述モデルになる。また、この等価回路の動作は数式によっても表現可能である。
まず、モータ3に劣化現象が生じていない状態、すなわち正常状態を想定してみる。正常状態では、モデル定数値D1と成功レベル指標値D2とは、共にノイズ等による計測値のばらつきによってばらつくのに留まり、大きな変動は起こらない。
電流センサ5,6で計測された部分放電信号は、回転機診断装置8において放電電荷量に変換され、例えば図4に示すような、印加電圧の位相角に対する分布として計測データ記憶部24に記憶される。放電電荷量の位相角分布は、部分放電の発生部位や発生要因によって異なる特徴を示すため、本実施形態においては、現象記述モデルとして、ある1つの発生要因による放電電荷量の位相角分布の特徴を再現できるモデルを準備して現象記述モデル記憶部22に記憶しておくこととする。
以上のように、本実施形態における回転機診断装置8によれば、劣化進行度を定量化できるので、モータ3の運転中に部分放電を計測しつつ高精度な絶縁劣化診断を実現することができる。
次に、本発明の第2実施形態による回転機診断システムの構成を説明する。
本実施形態の全体構成は第1実施形態のもの(図1)と同様であるが、回転機診断装置8に代えて、図8のブロック図に示す回転機診断装置8Aが適用される点が異なる。そこで、図8を参照しつつ回転機診断装置8Aの構成を説明する。回転機診断装置8Aは、回転機診断装置8と同様に、CPU、RAM、ROM、HDD等を有した一般的なコンピュータとしてのハードウエアを備えており、HDDには、OSアプリケーションプログラム、各種データ等が格納されている。図8は、RAMに展開されたアプリケーションプログラムによって実現される機能を、ブロック図として示すものである。なお、図8において、図3の各部に対応する部分には同一の符号を付す。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、若しくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
また、図10のブロック図に示すように、電流センサ5に代えて、各相の計測用コンデンサ11に流れる部分放電信号を個別に検出する電流センサ9a,9b,9cを設けてもよい。また、図11のブロック図に示すように、電流センサ5,6に代えて、各相の電流センサ7a,7b,7cと電流センサ9a,9b,9cとを設けてもよい。
以上のように、第1,第2実施形態における電気機器の診断装置(8,8A)によれば、診断対象である電気機器に対する計測データを記憶する計測データ記憶部(24)と、一または複数のモデル定数値(D1)によって前記電気機器の状態を表す現象記述モデルを記憶する現象記述モデル記憶部(22,42)と、前記計測データを再現するように前記モデル定数値(D1)を決定するとともに、前記モデル定数値(D1)の前記電気機器に対する適合の度合いである成功レベル指標値(D2)を算出するモデル定数値決定部(26)と、前記モデル定数値(D1)と前記成功レベル指標値(D2)とを用いて、前記現象記述モデルに対応する現象が発生している確実度と前記現象の進行度とを求める判定部(28)とを有することを特徴とする。
このように、正常状態における多次元データ集合と、その後の多次元データ集合とを比較することにより、判定部(28)は、微弱な異常兆候についても検出感度を高めることができる。
これにより、電気機器を運転しつつ、該電気機器の絶縁劣化の度合いを定量的に求めることができる。
このように、数式または等価回路によって現象記述モデルを記述することにより、劣化進行度を定量的に把握することができる。
これにより、計測データに応じて適切なモデル定数値(D1)を求めることができる。
これにより、回転機の絶縁劣化の度合いを定量的に求めることができる。
2a,2b,2c 給電線
3 モータ
4 負荷機械
5,6,7a,7b,7c,9a,9b,9c 電流センサ(センサ)
8,8A 回転機診断装置(電気機器の診断装置)
10 情報伝達装置
11 計測用コンデンサ
22 現象記述モデル記憶部
24 計測データ記憶部
26 モデル定数値決定部
28 発生確実度・進行度判定部(判定部)
30 履歴データ記憶部(記憶部)
42 現象記述モデル記憶部
44 モデル更新部
46 総合判定部
50,51 入力端子
52,53,55,58 コンデンサ
54 ボイド部
56 抵抗器
57 スイッチ
Claims (10)
- 診断対象である電気機器に対する計測データを記憶する計測データ記憶部と、
一または複数のモデル定数値によって前記電気機器の状態を表す現象記述モデルを記憶する現象記述モデル記憶部と、
前記計測データを再現するように前記モデル定数値を決定するとともに、前記モデル定数値の前記電気機器に対する適合の度合いである成功レベル指標値を算出するモデル定数値決定部と、
前記モデル定数値と前記成功レベル指標値とを用いて、前記現象記述モデルに対応する現象が発生している確実度と前記現象の進行度とを求める判定部と
を有することを特徴とする電気機器の診断装置。 - 前記現象記述モデル記憶部は、複数の前記現象記述モデルを記憶するものであり、
複数の前記現象記述モデルのうち、適用される一の現象記述モデルを切り替えつつ指定するモデル更新部と、
複数の前記現象記述モデルに対して前記判定部が求めた確実度と進行度とに基づいて、前記計測データに最も適合する現象記述モデルを判定する総合判定部と
をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の電気機器の診断装置。 - 前記電気機器の正常状態における前記モデル定数値および前記成功レベル指標値を多次元データ集合として記憶する記憶部
をさらに有し、
前記判定部は、現在の前記モデル定数値および前記成功レベル指標値による多次元データ集合と、前記記憶部に記憶された多次元データ集合との乖離の度合いによって前記進行度を求めるものである
ことを特徴とする請求項2に記載の電気機器の診断装置。 - 前記計測データは、前記電気機器の運転中に計測された部分放電信号を計測したデータであり、
前記判定部は、前記進行度として、前記電気機器の絶縁劣化の度合いを求めるものである
ことを特徴とする請求項3に記載の電気機器の診断装置。 - 前記現象記述モデルとして数式または等価回路を適用する
ことを特徴とする請求項4に記載の電気機器の診断装置。 - 前記モデル定数値を決定する手法として最適化手法を適用する
ことを特徴とする請求項5に記載の電気機器の診断装置。 - 前記電気機器は回転機である
ことを特徴とする請求項6に記載の電気機器の診断装置。 - 請求項1に記載の電気機器の診断装置と、
前記電気機器と、
前記電気機器から前記計測データを収集するセンサと
を有することを特徴とする電気機器の診断システム。 - 診断対象である電気機器に対する計測データを記憶する計測データ記憶過程と、
一または複数のモデル定数値によって前記電気機器の状態を表す現象記述モデルを記憶する現象記述モデル記憶過程と、
前記計測データを再現するように前記モデル定数値を決定するとともに、前記モデル定数値の前記電気機器に対する適合の度合いである成功レベル指標値を算出するモデル定数値決定過程と、
前記モデル定数値と前記成功レベル指標値とを用いて、前記現象記述モデルに対応する現象が発生している確実度と前記現象の進行度とを求める判定過程と
を有することを特徴とする電気機器の診断方法。 - コンピュータを、
診断対象である電気機器に対する計測データを記憶する計測データ記憶部、
一または複数のモデル定数値によって前記電気機器の状態を表す現象記述モデルを記憶する現象記述モデル記憶部、
前記計測データを再現するように前記モデル定数値を決定するとともに、前記モデル定数値の前記電気機器に対する適合の度合いである成功レベル指標値を算出するモデル定数値決定部、
前記モデル定数値と前記成功レベル指標値とを用いて、前記現象記述モデルに対応する現象が発生している確実度と前記現象の進行度とを求める判定部、
として機能させるためのプログラム。
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JP2015108093A Active JP6548454B2 (ja) | 2015-05-28 | 2015-05-28 | 電気機器の診断装置、電気機器の診断システム、電気機器の診断方法およびプログラム |
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