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JP6426914B2 - 毛髪洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪洗浄剤組成物に関する。
ヘアカラーやパーマが普及するにつれ、髪ダメージは消費者の主たる髪悩みとなっている。髪ダメージは、毛髪間の摩擦を高め、洗髪時、乾燥時の毛髪の絡まりや、髪の艶の低下、まとまり性の悪化となって現れる。
一般に、シャンプーには、アニオン界面活性剤とカチオン性ポリマーが配合されており、これらがすすぎ時に複合体を形成(コアセルベーション)することで、毛髪に滑り性を与えると共に、コンディショニング成分を毛髪上に残存させている。しかし、形成した複合体は、ダメージの蓄積した毛先部に吸着しづらいことなどから、その効果は十分とはいえない。これに対し、エーテルカルボン酸塩型界面活性剤、エーテル硫酸塩型界面活性剤及び特定のカチオン性架橋ビニル共重合体を併用することにより、起泡性に優れ、すすぎ時の指通りを向上する技術が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2008-285437号公報 特開2010-070529号公報 特開2009-235059号公報
ダメージの進んだ毛髪は、毛髪表面の摩擦が高くなり、ブラッシング等で静電気を帯びやすい。特に、冬季などの乾燥した条件下での悩みとしては、静電気の影響により髪がまとまらないといったことが主として挙げられる。
そのため、これら消費者のダメージ悩みを低減するためには、十分な泡量と優れた泡質で毛髪全体を保護しながら心地よく洗え、すすぎ時には毛髪が絡まらない滑らかさを与え、更には毛髪表面での静電気発生を抑制するシャンプー技術の開発が期待されている。しかしながら、特許文献1〜3の技術では、乾燥条件下での静電気の発生を抑制することはできず、また泡質やすすぎ時の滑らかさも十分ではなかった。
従って本発明は、泡量及び泡質に優れ、傷んだ髪であってもすすぎ時に絡まらず感触が滑らかであり、また、冬などの乾燥条件下においても静電気の発生を抑え、髪のまとまり性を向上させることができる毛髪洗浄剤組成物に関するものである。
本発明者らは、エーテル硫酸塩型界面活性剤、エーテルカルボン酸塩型界面活性剤、カチオン性架橋ビニル共重合体と共に、ポリプロピレングリコール及びカチオン化多糖類を併用することにより、前記要求を満たす毛髪洗浄剤が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)〜(F)を含有する毛髪洗浄剤組成物を提供するものである。
(A) エーテル硫酸塩型界面活性剤
(B) エーテルカルボン酸塩型界面活性剤
(C) カチオン性架橋ビニル共重合体
(D) ポリプロピレングリコール
(E) カチオン化多糖類
(F) 水
更に本発明は、上記の毛髪洗浄剤組成物を、よく湿らせた毛髪に塗布し、毛髪全体になじませ、よく泡立てた後、洗い流す毛髪洗浄剤組成物の使用方法を提供するものである。
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、泡量・泡質(滑らかさと弾力)に優れ、傷んだ髪であってもすすぎ時に絡まらず感触が滑らかであり、また、冬などの乾燥条件下においても静電気の発生を抑え、髪のまとまり性を向上させることができる。
〔成分(A):エーテル硫酸塩型界面活性剤〕
成分(A)のエーテル硫酸塩型界面活性剤は、主に泡性能を向上させると共に、成分(C)との構造性複合体を析出し易くすると考えられる。好ましい成分(A)としては、下記一般式(1)で表されるものが挙げられる。
1O(CH2CH2O)pSO31 (1)
〔式中、R1は炭素数6〜22のアルキル基又はアルケニル基を示し、pはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、0.5〜5の数を示し、M1は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを示す。〕
式中、R1としては、起泡性の観点から、炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基が好ましい。pとしては、起泡性の観点から、0.5〜3が好ましい。
1のアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム等が挙げられ、有機アンモニウムとしては、トリエタノールアンモニウム等の好ましくは炭素数2〜9のアルカノールアンモニウム、トリメチルアンモニウム等の好ましくは炭素数1〜9のアルキルアンモニウム、リジンカチオン、アルギニンカチオン等の塩基性アミノ酸カチオンが挙げられる。これらのうち、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属及びアンモニウムが好ましい。
成分(A)の具体例としては、ポリオキシエチレン(平均付加モル数0.5〜3)デシルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン(平均付加モル数0.5〜3)ラウリルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン(平均付加モル数0.5〜3)ミリスチルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン(平均付加モル数0.5〜3)セチルエーテル硫酸塩等が挙げられ、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸塩が好ましい。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。市販のエーテル硫酸塩型界面活性剤としては、花王(株)製「エマール」シリーズ等が挙げられる。
成分(A)は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。本発明の毛髪洗浄剤組成物中における成分(A)の含有量は、主に泡性能と、成分(B)と共に、成分(C)との相互作用による構造性複合体を析出し易くするという観点から、好ましくは 8質量%以上、より好ましくは9質量%以上、更に好ましくは10質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは16質量%以下、更に好ましくは14質量%以下である。
〔成分(B):エーテルカルボン酸塩型界面活性剤〕
成分(B)のエーテルカルボン酸塩型界面活性剤は、成分(A)及び後述する成分(C)との組み合わせで、複合体を形成する主成分となる。成分(B)を含むことで、すすぎ時の複合体の析出量を高めることができ、毛髪の指通りや柔らかさを向上させることができると考えられる。好ましい成分(B)としては、下記一般式(2)又は(3)で表されるものが挙げられる。
2−Z1−(A1O)n−Y1−COOX1 (2)
〔式中、R2は炭素数5〜21の直鎖又は分岐鎖のヒドロキシル基を含んでもよいアルキル基又はアルケニル基を示し、Z1は−O−又は−CONH−を示し、A1は炭素数2又は3のアルキレン基を示し、X1は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを示し、Y1はメチレン基又は炭素数2若しくは3のアルキレン基を示し、nは2〜15の平均付加モル数を示す。〕
一般式(2)において、Z1が−O−である場合、R2は炭素数12〜16の基が好ましく、Z1が−CONH−である場合、R2は炭素数11〜15の基が好ましい。A1としては、エチレン基が好ましい。Y1としては、メチレン基が好ましい。
平均付加モル数nは、洗浄時及びすすぎ時の感触の観点から、好ましくは2以上10以下であり、更に、泡量とすすぎ時の感触の観点から、好ましくは5以下、より好ましくは3以下である。
またX1のアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウム等が挙げられ、有機アンモニウムとしては、トリエタノールアンモニウム等の好ましくは炭素数2〜9のアルカノールアンモニウム、トリメチルアンモニウム等の好ましくは炭素数1〜9のアルキルアンモニウム、リジンカチオン、アルギニンカチオン等の塩基性アミノ酸カチオンが挙げられる。これらのうち、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属が好ましい。
Figure 0006426914
〔式中、R3は炭素数4〜34の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。X2及びX3の少なくとも一方は−CH2COOX4を示し、他方は水素原子でもよい。X4は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示す。〕
一般式(3)において、R3は、好ましくは炭素数8〜25、更に好ましくは炭素数8〜18の基であり、好ましいX4は、前述のX1において例示したものと同様である。
成分(B)の具体例としては、ポリオキシエチレン(平均付加モル数2〜10)デシルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレン(平均付加モル数2〜10)ラウリルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレン(平均付加モル数2〜10)ミリスチルエーテル酢酸塩、ポリオキシエチレン(平均付加モル数2〜10)セチルエーテル酢酸塩等が挙げられ、塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩等が挙げられる。市販のエーテルカルボン酸塩型界面活性剤としては、三洋化成工業(株)の「ビューライト」、花王(株)の「カオーアキポRLM」シリーズ、特開平6-316546号公報、特開2012-72399号公報記載のエーテルカルボン酸等が挙げられる。
成分(B)は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。本発明の毛髪洗浄剤組成物中における成分(B)の含有量は、成分(C)との相互作用により洗浄時の柔らかさ及びすすぎ時の指通りを向上させる観点から、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.4質量%以上、更に好ましくは0.6質量%以上であり、また、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは4質量%以下である。
本発明の毛髪洗浄剤組成物中における成分(A)と成分(B)との質量比(A)/(B)は、洗髪時の良好な泡質を得る観点、成分(A)、(B)及び(C)の組み合わせで作る複合体の滑り性を向上させる観点から好ましくは1.5以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは2.5以上、また、好ましくは50以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは23以下である。
〔成分(C):カチオン性架橋ビニル共重合体〕
成分(C)は、成分(A)及び(B)との組み合わせにより、すすぎ時に微小な複合体を形成することで、毛髪全体への均一な付着性に寄与する成分である。
成分(C)であるカチオン性架橋ビニル共重合体としては、分子中にカチオン性基と架橋構造とを有するビニル系共重合体であれば特に制限されない。成分(C)の好適な具体例としては、(a)カチオン性基含有不飽和単量体の少なくとも1種、及び(c)分子中に2以上の不飽和基を有する架橋性不飽和単量体の少なくとも1種を必須単量体とする単量体混合物を共重合してなる架橋ビニル共重合体、(a)カチオン性基含有不飽和単量体の少なくとも1種、(b)アミド基含有不飽和単量体の少なくとも1種、及び(c)分子中に2以上の不飽和基を有する架橋性不飽和単量体の少なくとも1種を必須単量体とする単量体混合物を共重合してなる架橋ビニル共重合体が挙げられる。
(a)のカチオン性基含有不飽和単量体としては、ジアルキルアミノアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類又は(メタ)アクリルアミド類;ジアルキルアミノ基を有するスチレン類、ビニルピリジン類、N-ビニル複素環化合物類;更にこれらアミノ基を有する単量体の酸中和物又は4級アンモニウム塩、(メタ)アクリロイルアルキルトリアルキル4級アンモニウム塩類、ジアリルジアルキル4級アンモニウム塩などが挙げられる。
酸中和物を得るための好ましい酸としては、塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸、コハク酸、アジピン酸、スルファミン酸などが挙げられ、4級アンモニウム塩を得るための好ましい4級化剤としては、塩化メチル、ヨウ化メチル等のハロゲン化アルキル;硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジ-n-プロピル等の硫酸アルキルが挙げられる。
単量体(a)の好ましい具体例としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、及びこれらを前記の4級化剤で4級化した4級アンモニウム塩、あるいはジメチルジアリルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
(b)のアミド基含有不飽和単量体としては、N-モノアルキル(メタ)アクリルアミド類、N,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド類、N-(メタ)アクリロイルモルホリン、N-ビニルピロリドン、N-ビニルピペリドン等が挙げられる。
単量体(b)の好ましい具体例としては、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-n-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド、N-(メタ)アクリロイルモルホリン、N-ビニルピロリドン等が挙げられる。中でも、N,N-ジ置換アクリルアミドを用いた場合に使用感が好ましく、特にN,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド等が好ましい。
(c)の分子中に2以上のビニル基を有する架橋性不飽和単量体としては、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類、ビス(メタ)アクリルアミド類、ジビニル化合物、ポリアリル化合物等が挙げられる。
単量体(c)の好ましい具体例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルエーテル、ペンタエリスリトールのアリルエーテル化体、ビニル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
単量体(a)、(b)及び(c)は、それぞれ1種以上を用いることができる。
単量体(a)と単量体(b)の共重合比率は、(a)/(b)のモル比で、2/98〜98/2、更には3/97〜60/40であるのが、毛髪への塗布時の使用感に優れ、塗布後の毛髪になめらかな感触を付与できる共重合体を提供するために好ましい。
また、単量体全量中における単量体(c)の割合は、液状化粧料として適度な粘性と保形性を与える共重合体を提供する観点より、好ましくは0.002質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である。
本発明で用いるカチオン性架橋ビニル共重合体は、これらの単量体のほか、更にこれらと共重合可能な他の不飽和単量体を構成成分とすることができる。他の単量体としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類;アクリル酸、メタクリル酸;N-(3-スルホプロピル)-N-アクリロイルオキシエチル-N,N-ジメチルアンモニウムベタイン、N-カルボキシメチル-N-メタクリロイルオキシエチル-N,N-ジメチルアンモニウムベタイン等のベタイン類などが挙げられる。
本発明で用いる(C)カチオン性架橋ビニル共重合体は、これらの単量体を用いて、常法により、例えば、水溶液重合法、逆相懸濁重合法、沈殿重合法等の方法により製造することができる。市販品として下記式で表されるポリクオタニウム-52(ソフケアKG-301W,ソフケアKG-101W-E,いずれも花王社)、ポリクオタニウム-37(サルケア92,サルケア96,いずれもアライドコロイズ社)が挙げられ、ポリクオタニウム-52が好ましい。
Figure 0006426914
本発明において(C)カチオン性架橋ビニル共重合体は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明の毛髪洗浄剤組成物中における成分(C)の含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上であり、また、好ましくは0.6質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下である。
〔(D):ポリプロピレングリコール〕
成分(D)のポリプロピレングリコールの重量平均分子量は、すすぎ時の滑らかさ、及び静電気の抑制の観点より、好ましくは150以上、より好ましくは400以上であり、また、好ましくは1500以下、より好ましくは1100以下、更に好ましくは500以下である。ここで、重量平均分子量とは、ゲルパーミェーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量をいう。
本発明の毛髪洗浄剤組成物中における成分(D)の含有量は、すすぎ時の滑らかさの観点より、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.25質量%以上であり、また、好ましくは2.5質量%以下、より好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1.5質量%以下である。
〔(E):カチオン化多糖類〕
成分(E)のカチオン化多糖類としては、具体的には、カチオン化セルロース誘導体(ポリクオタニウム-10;例えば、花王社製のカチセロM-80)、カチオン性澱粉、カチオン化グアガム誘導体(例えば、ソルベイ社製のジャガーC14やジャガーC17)、カチオン化タラガム(例えば、東邦化学社製のカチナールCT-100)、カチオン化ローカストビーンガム(ローカストビーンヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド;例えば、東邦化学社製のカチナールCLB-100)、カチオン化フェヌグリークガム(例えば、東邦化学社製のカチナールCF-100)、カチオン化キサンタンガム等が挙げられる。
成分(E)は単独で又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。本発明の毛髪洗浄剤組成物中における成分(E)の含有量は、乾燥後の髪のまとまりと感触の向上の観点から、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.15質量%以上であり、また、好ましくは1.2質量%以下、より好ましくは0.9質量%以下、更に好ましくは0.6質量%以下である。
本発明の毛髪洗浄剤組成物中における成分(C)と成分(E)との質量比(C)/(E)は、すすぎ時の滑らかさの観点から、好ましくは0.05以上であり、また、好ましくは1.2以下、より好ましくは1.1以下、更に好ましくは1以下、更に好ましくは0.9以下である。
本発明の毛髪洗浄剤組成物中における成分(D)と成分(E)との質量比(D)/(E)は、乾燥条件下での静電気の抑制、すすぎ時の滑らかさの観点から、好ましくは0.4以上、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは0.6以上、また、好ましくは5.5以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは4以下、更に好ましくは3以下である。
本発明においては、成分(A)〜(E)を含有することで、毛髪がなめらかになり、コーミング時の静電気が著しく抑制できることを見出した。この結果、コーミング後の毛髪が静電気を帯びて広がることや、冬季のバチバチ音がすることが抑制できる。
〔成分(F):水〕
本発明の毛髪洗浄剤組成物は、水を媒体とするが、更に、水以外の媒体として、エタノール、1,3-ブチレングリコール等の低級アルコールを併用することもできる。
〔その他の成分〕
更に、本発明の毛髪洗浄剤組成物には、洗浄剤の質感と安定性の向上の観点から、パール化剤であるエチレングリコールモノ脂肪酸エステル又はエチレングリコールジ脂肪酸エステルを含有することができる。エチレングリコールモノ脂肪酸エステルとしては、エチレングリコールモノステアレート、エチレングリコールモノベヘネート等が挙げられる。また、エチレングリコールジ脂肪酸エステルとしては、エチレングリコールジステアレート、エチレングリコールジベヘネート等が挙げられる。これらは2種以上を併用してもよく、また本発明の毛髪洗浄剤組成物中における含有量は、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.7質量%以上、更に好ましくは1質量%以上であり、また、好ましくは8質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。また、洗浄剤の安定性向上の観点から、本発明の毛髪洗浄剤組成物中におけるエチレングリコール脂肪酸エステルと成分(A)のポリオキシエチレン硫酸塩型アニオン界面活性剤との含有質量比〔エチレングリコール脂肪酸エステル/成分(A)〕は、1/20〜1/2が好ましく、更には1/10〜3/10、特に1/6〜1/4が好ましい。
更に、本発明の毛髪洗浄剤組成物には、乾燥時の滑らかさや指通りの観点から、シリコーン類を含有させることができる。シリコーン類としては、例えば以下に示すものが挙げられる。
(1) ジメチルポリシロキサン
例えば下記一般式で表されるものが挙げられる。
(CH3)3SiO-[(CH3)2SiO]e-Si(CH3)3
〔式中、eは3〜20000の数を示す。〕
(2) アミノ変性シリコーン
各種のアミノ変性シリコーンが使用できるが、特に平均分子量が約3000〜100000の、アモジメチコーン(Amodimethicone)の名称でCTFA辞典(米国,Cosmetic Ingredient Dictionary)第3版中に記載されているものが好ましい。このアミノ変性シリコーンは水性乳濁液として用いるのが好ましく、市販品としては、SM 8704C(東レ・ダウコーニング社)、DC 929(ダウコーニング社)、KT 1989(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社)等が挙げられる。
(3) その他のシリコーン類
上記以外に、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。
シリコーン類は、2種以上を併用してもよく、本発明の毛髪洗浄剤組成物中における含有量は、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上であり、また、好ましくは4質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。
更に、本発明の毛髪洗浄剤組成物には、粘度調整剤を含有させてもよく、粘度調整剤としては、エタノール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、粘土鉱物、塩類(塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、クエン酸ナトリウム等)などが挙げられ、中でも塩類、特に塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムが好ましい。粘度調整剤は2種以上を併用してもよく、また本発明の毛髪洗浄剤組成物中における含有量は、泡量、泡質の観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは4質量%以下である。
更に、本発明の毛髪洗浄剤組成物には、有機溶剤を含有させてもよく、有機溶剤としては、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、フェノキシエタノール、分子量200〜5000のポリプロピレングリコール、γ-カプロラクトンなどが挙げられ、中でもベンジルアルコール、分子量200〜5000のポリプロピレングリコールが好ましい。有機溶剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、本発明の毛髪洗浄剤組成物中における含有量は、液性の観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上であり、また、好ましくは10質量%以下、より好ましくは7質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
本発明の毛髪洗浄剤組成物には、上記成分のほか、通常の毛髪洗浄剤組成物に用いられる成分を目的に応じて適宜配合できる。このような成分としては、例えば炭化水素、高級アルコールなどの油剤;成分(A)、(B)以外の界面活性剤;成分(D)以外の多価アルコール;ジンクピリチオン、塩化ベンザルコニウムなどの抗フケ剤;ビタミン剤;殺菌剤;抗炎症剤;防腐剤;キレート剤;ソルビトール、パンテノール等の保湿剤;染料、顔料等の着色剤;ユーカリの極性溶媒抽出物、真珠層を有する貝殻又は真珠から得られる蛋白質又はその加水分解物、シルクから得られる蛋白質又はその加水分解物、マメ科植物の種子から得られる蛋白含有抽出物、ザクロ抽出物、イチジク抽出物、オタネニンジン抽出物、米胚芽抽出物、ヒバマタ抽出物、ツバキ抽出物、アロエ抽出物、月桃葉抽出物、クロレラ抽出物、ローヤルゼリー抽出物、ローズウォーター、バラ抽出物等のエキス類;酸化チタン等の無機系パール化剤;セラミド類、擬似セラミド類;アミノ酸類;香料;色素;紫外線吸収剤;酸化防止剤;その他エンサイクロペディア・オブ・シャンプー・イングリーディエンツ〔ENCYCLOPEDIA OF SHAMPOO INGREDIENTS (MICELLE PRESS)〕に記載されている成分等が挙げられる。
本発明の毛髪洗浄剤組成物の剤型は、液状、乳液状、クリーム状、泡状等いずれの形態をとることもできる。本発明の毛髪洗浄剤組成物は、水でよく湿らせた毛髪に塗布し、毛髪全体になじませ、よく泡立てた後、洗い流すものである。本発明の毛髪洗浄剤組成物のpHは、4〜7が好ましい。
以上述べた実施形態に関し、以下に本発明の好ましい態様を更に開示する。
<1> 次の成分(A)〜(F)を含有する毛髪洗浄剤組成物。
(A) エーテル硫酸塩型界面活性剤
(B) エーテルカルボン酸塩型界面活性剤
(C) カチオン性架橋ビニル共重合体
(D) ポリプロピレングリコール
(E) カチオン化多糖類
(F) 水
<2> 好ましくは、成分(A)が下記一般式(1)で表されるものである<1>記載の毛髪洗浄剤組成物。
1O(CH2CH2O)pSO31 (1)
〔式中、R1は炭素数6〜22のアルキル基又はアルケニル基を示し、pはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、0.5〜5の数を示し、M1は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを示す。〕
<3> 好ましくは、一般式(1)中のR1が炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基である<2>に記載の毛髪洗浄剤組成物。
<4> 好ましくは、一般式(1)中のpが0.5〜3である<2>又は<3>に記載の毛髪洗浄剤組成物。
<5> 成分(A)の含有量が、好ましくは8質量%以上、より好ましくは9質量%以上、更に好ましくは10質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下、より好ましくは16質量%以下、更に好ましくは14質量%以下である<1>〜<4>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<6> 好ましくは、成分(B)が下記一般式(2)で表されるものである<1>〜<5>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
2−Z1−(A1O)n−Y1−COOX1 (2)
〔式中、R2は炭素数5〜21の直鎖又は分岐鎖のヒドロキシル基を含んでもよいアルキル基又はアルケニル基を示し、Z1は−O−又は−CONH−を示し、A1は炭素数2又は3のアルキレン基を示し、X1は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを示し、Y1はメチレン基又は炭素数2若しくは3のアルキレン基を示し、nは2〜15の平均付加モル数を示す。〕
<7> 好ましくは、一般式(2)中のZ1が−O−であり、R2の炭素数が12〜16である<6>に記載の毛髪洗浄剤組成物。
<8> 好ましくは、一般式(2)中のZ1が−CONH−であり、R2の炭素数が11〜15である<6>に記載の毛髪洗浄剤組成物。
<9> 好ましくは、一般式(2)中のA1がエチレン基、Y1がメチレン基である<6>〜<8>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<10> 一般式(2)中のnが、好ましくは2以上10以下、より好ましくは2以上5以下、更に好ましくは2以上3以下である<6>〜<9>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<11> 好ましくは、成分(B)が下記一般式(3)で表されるものである<1>〜<5>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
Figure 0006426914
〔式中、R3は炭素数4〜34の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。X2及びX3の少なくとも一方は−CH2COOX4を示し、他方は水素原子でもよい。X4は水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを示す。〕
<12> 一般式(3)中のR3が、好ましくは炭素数8〜25、更に好ましくは炭素数8〜18の基である<11>に記載の毛髪洗浄剤組成物。
<13> 成分(B)の含有量が、好ましくは0.2質量%以上、より好ましくは0.4質量%以上、更に好ましくは0.6質量%以上であり、また、好ましくは7質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは4質量%以下である<1>〜<12>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<14> 成分(A)と成分(B)との質量比(A)/(B)が、好ましくは1.5以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは2.5以上、また、好ましくは50以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは23以下である<1>〜<13>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<15> 好ましくは、成分(C)が(a)カチオン性基含有不飽和単量体の少なくとも1種、及び(c)分子中に2以上の不飽和基を有する架橋性不飽和単量体の少なくとも1種を必須単量体とする単量体混合物を共重合してなる架橋ビニル共重合体である<1>〜<14>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<16> 好ましくは、成分(C)が(a)カチオン性基含有不飽和単量体の少なくとも1種、(b)アミド基含有不飽和単量体の少なくとも1種、及び(c)分子中に2以上の不飽和基を有する架橋性不飽和単量体の少なくとも1種を必須単量体とする単量体混合物を共重合してなる架橋ビニル共重合体である<1>〜<14>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<17> 好ましくは、(a)のカチオン性基含有不飽和単量体が、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、及びこれらを前記の4級化剤で4級化した4級アンモニウム塩、並びにジメチルジアリルアンモニウムクロライドからなる群より選ばれる1種以上である<15>又は<16>に記載の毛髪洗浄剤組成物。
<18> 好ましくは、(c)の分子中に2以上のビニル基を有する架橋性不飽和単量体が、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルエーテル、ペンタエリスリトールのアリルエーテル化体、ビニル(メタ)アクリレート、及びアリル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる1種以上である<15>〜<17>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<19> 好ましくは、(b)のアミド基含有不飽和単量体が、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-n-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド、N-(メタ)アクリロイルモルホリン、及びN-ビニルピロリドンからなる群より選ばれる1種以上である<16>に記載の毛髪洗浄剤組成物。
<20> 単量体(a)と単量体(b)の共重合比率が、(a)/(b)のモル比で、好ましくは2/98〜98/2、より好ましくは3/97〜60/40である<16>又は<19>に記載の毛髪洗浄剤組成物。
<21> 単量体全量中における単量体(c)の割合が、好ましくは0.002質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である<15>〜<20>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<22> 成分(C)の含有量が、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.02質量%以上、更に好ましくは0.03質量%以上であり、また、好ましくは0.6質量%以下、より好ましくは0.4質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下である<1>〜<21>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<23> 成分(D)のポリプロピレングリコールの重量平均分子量が、好ましくは150以上、より好ましくは400以上であり、また、好ましくは1500以下、より好ましくは1100以下、更に好ましくは500以下である<1>〜<22>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<24> 成分(D)の含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.25質量%以上であり、また、好ましくは2.5質量%以下、より好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1.5質量%以下である<1>〜<23>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<25> 成分(E)のカチオン化多糖類が、カチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアガム誘導体、カチオン化タラガム、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化フェヌグリークガム及びカチオン化キサンタンガムからなる群より選ばれる<1>〜<24>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<26> 成分(E)の含有量が、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.15質量%以上であり、また、好ましくは1.2質量%以下、より好ましくは0.9質量%以下、更に好ましくは0.6質量%以下である<1>〜<25>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<27> 成分(C)と成分(E)との質量比(C)/(E)が、好ましくは0.05以上であり、また、好ましくは1.2以下、より好ましくは1.1以下、更に好ましくは1以下、更に好ましくは0.9以下である<1>〜<26>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<28> 成分(D)と成分(E)との質量比(D)/(E)が好ましくは0.4以上、より好ましくは0.5以上、更に好ましくは0.6以上、また、好ましくは5.5以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは4以下、更に好ましくは3以下である<1>〜<27>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物。
<29> <1>〜<28>のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物を、よく湿らせた毛髪に塗布し、毛髪全体になじませ、よく泡立てた後、洗い流す毛髪洗浄剤組成物の使用方法。
実施例1〜8,比較例1〜7
表1及び表2に示すシャンプー組成物を調製し、以下の方法に従って性能評価を行った。
(泡量)
化学処理を行っていない日本人から採取した毛髪25gを用いて毛髪トレスを作製した。乾燥毛髪質量と等量程度の水が含まれるよう、毛髪トレスを水道水で十分に湿らせた後、表1及び表2に示すシャンプー組成物1gを塗布し、毛髪トレスの両端を人差し指と親指ではさみ、手のひらを合わせ、こすり合わせるようにして30秒間泡立てを行った。次に、毛髪トレスを手でしごき、付着している泡をメスシリンダーに回収し、泡の体積を計測した。
(泡質)
上記泡量を測定した際と同様に泡を立てた。その後、弾力、滑り、持続性の観点から泡質の官能評価を研究員3名で行った。評価結果は、以下の評価基準で行い、3名の合議のうえ、決定した。
評価基準:
◎:泡の存在感(弾力)が強く、潤滑性が高く、髪の絡まりをほとんど感じない。
○:泡の存在感(弾力)があり、潤滑性があり、髪の絡まりが少ない。
△:泡の存在感(弾力)が不十分(水気が多く、泡がつぶれる感じを受ける)、あるいは、潤滑性が不十分で髪の絡まりを感じる。
×:泡の存在感、潤滑性が不十分である(12質量%ポリオキシエチレン(1)アルキル(C10-16)エーテル硫酸アンモニウム塩(エマール125A、花王社製)水溶液と同等)
(すすぎ時の滑らかさ)
ヘアカラーを年3〜4回の頻度で使用していた人の毛髪25g(長さ約30cm)から毛髪トレスを作製した。この毛髪トレスを30秒間、水道水で湿らせた後、毛髪の含水量が乾燥毛髪重量の1/2になる程度まで、手で毛髪をしごいて余分な水分を除去した。次に、表1及び表2に示すシャンプー組成物2.5gを上記トレスに塗布し、前記と同様に、手で毛髪をこすり合わせるように、30秒間泡立てを行った。泡立てた毛髪トレスをフォースゲージに吊り下げた後、シャワーで約2170mL/minの流量で水道水をかけながら、二つのヘアブラシで毛髪トレスを前後又は両側から挟み、30回コーミングを行い、各コーミング時にかかる力を測定した。測定装置は、J. Soc. Cosmet. Chem. Japan. Vol. 27, No. 1, P11-13 1993に記載のものを使用した。コーミングは約1回/秒の速度で行った。測定したコーミング力のうち、初めの5回を除いた25回分の平均値で、滑らかさを評価した。なお、ヘアブラシは、花王ルーネット(全長:約20cm, くし部サイズ:約4×10cm, くし歯密度:6本/cm)を使用した。
(静電気量)
ヘアカラーを年3〜4回の頻度で使用していた人の毛髪20g(長さ約30cm)から毛髪トレスを作製した。毛髪トレスを30秒間、水道水で湿らせた後、毛髪の含水量が乾燥毛髪重量の1/2程度になるまで、手で毛髪をしごいて余分な水分を除去した。次に、表1及び表2に示すシャンプー組成物2.0gを上記トレスに塗布し、上記と同様に、手で毛髪をこすり合わせるように、30秒間泡立てを行った。その後、毛髪トレスを流水下で30秒間すすぎ、最後に手や指で髪を梳かしながらドライヤー乾燥を5分間行った。乾燥後、静電気測定器 YC-102(アズピュア社)を用いて、実験室雰囲気下(22℃, 24%RH)における、毛髪表面の静電気量を測定した。
Figure 0006426914
Figure 0006426914

Claims (4)

  1. 次の成分(A)〜(F)を含有し、成分(C)と成分(E)との質量比(C)/(E)が0.05以上1.2以下である毛髪洗浄剤組成物。
    (A) エーテル硫酸塩型界面活性剤
    (B) エーテルカルボン酸塩型界面活性剤
    (C) カチオン性架橋ビニル共重合体
    (D) 重量平均分子量が400以上1500以下であるポリプロピレングリコール
    (E) カチオン化セルロース
    (F) 水
  2. 成分(A)と成分(B)との質量比(A)/(B)が1.5以上50以下である請求項1に記載の毛髪洗浄剤組成物。
  3. 成分(D)と成分(E)との質量比(D)/(E)が0.4以上5.5以下である請求項1又は2に記載の毛髪洗浄剤組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪洗浄剤組成物を、よく湿らせた毛髪に塗布し、毛髪全体になじませ、よく泡立てた後、洗い流す毛髪洗浄剤組成物の使用方法。
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