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JP6459543B2 - 画像形成装置及びジョブ処理制御方法並びにジョブ処理制御プログラム - Google Patents

画像形成装置及びジョブ処理制御方法並びにジョブ処理制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置及びジョブ処理制御方法並びにジョブ処理制御プログラムに関し、特に、不揮発性メモリを搭載した画像形成装置及び当該画像形成装置のハードウェアを用いて実行するジョブを制御するジョブ処理制御方法並びにジョブ処理制御プログラムに関する。
デジタル複合機等の画像形成装置は、一般に、不揮発性デバイス(HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等)と揮発性デバイス(DRAM(Dynamic Random Access Memory)等)とを備えている。不揮発性デバイスは、低速であるが電源オフ時もデータを保持することができ、揮発性デバイスは、高速であるが電源オン時しかデータを保持することができない。そこで、不揮発性デバイスには、電源オフ時も保持しておくべきデータやプログラムを記憶し、揮発性デバイスには、プログラム実行時のワークデータを記憶するのが一般的である。
一方、近年、新しい不揮発性デバイスとして、既存の不揮発性デバイス(SSD、HDD等)よりも高速、低消費電力、高信頼性である不揮発性メモリ(NVDIMM(Non-Volatile Dual In-line Memory Module)、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、ReRAM(Resistance Random Access Memory)等)が登場してきている。この不揮発性メモリの利用方法として、不揮発性メモリに実行プログラム及びプログラム実行時のワークデータを保存しておき、装置の再起動時に、これらを用いて電源オフ直前の状態に復元できるようにする方法が考えられている。
例えば、下記特許文献1には、プログラムを実行する実行手段と、読み書き可能であって、電源を供給しなくても、記憶している情報を保持することが可能な不揮発性メモリを備え、前記実行手段が実行する前記プログラムを記憶する第1記憶領域と、当該実行手段が当該プログラムを実行することに伴って生じるデータを記憶する第2記憶領域とが設けられる主記憶手段と、前記実行手段と前記主記憶手段とを接続する接続手段と、読み書き可能であって、電源を供給しなくても、記憶している情報を保持することが可能な他の不揮発性メモリを備え、前記接続手段が前記実行手段と前記主記憶手段との間において前記プログラムおよび前記データの授受を行うために設定される設定条件を記憶する条件記憶手段とを含む情報処理装置が開示されている。
また、下記特許文献2には、既知の電子写真プロセスを用いて画像形成を行う画像形成装置であって、該画像形成装置の制御を行う演算処理装置と、該演算処理装置により制御されるアドレス、データ等の制御バスと、該制御バスに接続される該演算処理装置の制御プログラムを格納する記憶手段と、電源投入時に該演算処理装置の初期化を行うリセット部と、演算処理装置の命令に従い、該画像形成装置各部の制御を行う周辺制御部用集積回路とを有し、該周辺制御部用集積回路は、所定機能を実現するための機能モジュールと、機能モジュールへの設定データを保持するためのレジスタ群と、該機能モジュールへの設定データの初期値を保存するための不揮発性メモリとを有し、画像形成装置の電源遮断時、該レジスタ群の値を該不揮発性メモリにコピーする画像形成装置が開示されている。
また、下記特許文献3には、画像形成予定の画像データをジョブ毎に不揮発性記憶媒体に記憶し、揮発性メモリに各画像データのジョブ毎の管理情報であるジョブ管理情報を更新記憶させて、ジョブ毎に画像形成動作を実行する画像形成装置において、各ジョブの終了時又は所定時間経過時ごとに、前記揮発性メモリに記憶されたジョブ管理情報を複製し、前記不揮発性記憶媒体に更新保存する複製保存手段と、自装置の起動時に、前記不揮発性記憶媒体にジョブ管理情報が保存されているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって保存されていると判定された場合に、ジョブ管理情報を前記不揮発性記憶媒体から前記揮発性メモリに復元する復元手段と、前記復元手段によって復元されたジョブ管理情報に基づいて画像形成動作を再開させる再開手段と、を備える画像形成装置が開示されている。
特開2013−182577号公報 特開2004−078043号公報 特開2005−022099号公報
プリント処理では、ユーザ端末から画像形成装置にプリントジョブを送信してプリントを実行させた後、ユーザが画像形成装置に出向いて出力物を取りに行くことになる。その際、画像形成装置でプリントジョブを実行している途中で装置の電源が切られてしまい、プリントジョブが中断してしまう場合がある。その場合、ユーザは装置の近くにいない限り電源状況が分からないため、出力物を取りに行った時に初めて画像形成装置の電源がオフになっていることに気付き、自席に戻って再度ユーザ端末からプリントジョブを送信することになる。
このようなプリントジョブの中断に対して、特許文献1のように、不揮発性メモリに展開後のプログラム及びワークデータを保存しておき、装置の再起動時に、保存したプログラム及びワークデータを利用して、装置を電源オフ直前の状態に復元するように制御する方法が考えられる。しかしながら、スキャナや画像処理ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プリントエンジンなどのハードウェアでは、処理毎に設定の変更が必要であり、この設定情報は装置の電源オフ時に消去される。そのため、不揮発性デバイスにワークデータを保存したとしても、ワークデータと設定情報とに不整合(すなわち、ハードウェアの動作に不整合)が発生し、適切にジョブを再開することができない。
また、特許文献2では、I/O制御部に不揮発性メモリを設け、画像形成装置の電源オフ時にレジスタ群の値を不揮発性メモリにコピーする処理を追加することで、画像形成装置の起動時において、前回電源オフ時の状態で立ち上げるように制御する方法を提案している。しかしながら、この方法では、停電等で電源がオフにされた場合にはレジスタ群の値を不揮発性メモリにコピーすることができず、前回電源オフ時の状態で立ち上げることができない。
また、特許文献3では、揮発性メモリに記憶しているジョブ管理情報を、ジョブの終了時又は所定時間経過時毎にバックアップ用として不揮発性記憶媒体に複製保存し、再起動時には不揮発性記憶媒体に複製保存されていたジョブ管理情報を読み出して揮発性メモリに記憶させることで、再起動前のジョブ管理情報を復元する方法を提案している。しかしながら、この方法では、どのジョブのどのページまで処理が完了しているかなどを管理するといった複雑なジョブ管理が必要であり、また、上記と同様に、停電等で電源がオフにされた場合にジョブ管理情報を不揮発性記憶媒体に保存することができず、前回電源オフ時の状態で立ち上げることができない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、ジョブ実行中に電源がオフになった場合でも、次回の電源オン時に、中断したジョブを適切に再開することができる画像形成装置及びジョブ処理制御方法並びにジョブ処理制御プログラムを提供することにある。
本発明の一側面は、読み書き可能であって、電源を供給しなくても記憶している情報を保持することが可能な不揮発性メモリとCPUとを備え、前記不揮発性メモリに、前記CPUが実行するジョブのプログラム及びプログラム実行により生じるワークデータを記憶するコントローラと、前記プログラム実行に際して利用される少なくとも1つのハードウェアと、を備える画像形成装置において、前記ハードウェアは、読み書き可能であって、電源を供給している間、記憶している情報を保持することが可能な揮発性の記憶部に記憶された設定情報を参照して動作するものであり、前記コントローラは、前記ジョブの処理状態を監視し、前記ジョブが実行中であるか否かを示す状態特定情報を前記不揮発性メモリに記憶するジョブ状態監視部と、前記揮発性の記憶部に記憶されている設定情報を前記不揮発性メモリに記憶し、前記設定情報が変更される度に、前記不揮発性メモリに記憶した前記設定情報を最新の設定情報に書き換えるハードウェア設定監視部と、装置起動時に、前記不揮発性メモリに記憶された前記状態特定情報に基づいて、前回の電源切断時にジョブが実行中であったかを判断し、ジョブが実行中であったと判断した場合は、前記不揮発性メモリに記憶された前記最新の設定情報を前記揮発性の記憶部に書き戻すと共に、前記不揮発性メモリに記憶されている前記電源切断時のワークデータを用いて、電源切断により中断した前記ジョブの処理を再開するジョブ処理制御部と、を有し、前記ジョブ処理制御部は、前記電源切断時に実行中であったジョブに対して、前記ハードウェアからの処理完了通知を受け取っていない場合は、当該ハードウェアに対して割り込み処理を行って、再度、前記ジョブの処理を再開することを特徴とする。
本発明の一側面は、読み書き可能であって、電源を供給しなくても記憶している情報を保持することが可能な不揮発性メモリとCPUとを備え、前記不揮発性メモリに、前記CPUが実行するジョブのプログラム及びプログラム実行により生じるワークデータを記憶するコントローラと、前記プログラム実行に際して利用される少なくとも1つのハードウェアと、を備える画像形成装置におけるジョブ処理制御方法であって、前記ハードウェアは、読み書き可能であって、電源を供給している間、記憶している情報を保持することが可能な揮発性の記憶部に記憶された設定情報を参照して動作するものであり、前記コントローラは、前記ジョブの処理状態を監視し、前記ジョブが実行中であるか否かを示す状態特定情報を前記不揮発性メモリに記憶するジョブ状態監視ステップと、前記揮発性の記憶部に記憶されている設定情報を前記不揮発性メモリに記憶し、前記設定情報が変更される度に、前記不揮発性メモリに記憶した前記設定情報を最新の設定情報に書き換えるハードウェア設定監視ステップと、装置起動時に、前記不揮発性メモリに記憶された前記状態特定情報に基づいて、前回の電源切断時にジョブが実行中であったかを判断し、ジョブが実行中であったと判断した場合は、前記不揮発性メモリに記憶された前記最新の設定情報を前記揮発性の記憶部に書き戻すと共に、前記不揮発性メモリに記憶されている前記電源切断時のワークデータを用いて、電源切断により中断した前記ジョブの処理を再開するジョブ処理制御ステップと、を実行し、前記ジョブ処理制御ステップでは、前記電源切断時に実行中であったジョブに対して、前記ハードウェアからの処理完了通知を受け取っていない場合は、当該ハードウェアに対して割り込み処理を行って、再度、前記ジョブの処理を再開することを特徴とする。
本発明の一側面は、読み書き可能であって、電源を供給しなくても記憶している情報を保持することが可能な不揮発性メモリとCPUとを備え、前記不揮発性メモリに、前記CPUが実行するジョブのプログラム及びプログラム実行により生じるワークデータを記憶するコントローラと、前記プログラム実行に際して利用される少なくとも1つのハードウェアと、を備える画像形成装置における前記コントローラで動作するジョブ処理制御プログラムであって、前記ハードウェアは、読み書き可能であって、電源を供給している間、記憶している情報を保持することが可能な揮発性の記憶部に記憶された設定情報を参照して動作するものであり、前記コントローラに、前記ジョブの処理状態を監視し、前記ジョブが実行中であるか否かを示す状態特定情報を前記不揮発性メモリに記憶するジョブ状態監視ステップ、前記揮発性の記憶部に記憶されている設定情報を前記不揮発性メモリに記憶し、前記設定情報が変更される度に、前記不揮発性メモリに記憶した前記設定情報を最新の設定情報に書き換えるハードウェア設定監視ステップ、装置起動時に、前記不揮発性メモリに記憶された前記状態特定情報に基づいて、前回の電源切断時にジョブが実行中であったかを判断し、ジョブが実行中であったと判断した場合は、前記不揮発性メモリに記憶された前記最新の設定情報を前記揮発性の記憶部に書き戻すと共に、前記不揮発性メモリに記憶されている前記電源切断時のワークデータを用いて、電源切断により中断した前記ジョブの処理を再開するジョブ処理制御ステップ、を実行させ、前記ジョブ処理制御ステップでは、前記電源切断時に実行中であったジョブに対して、前記ハードウェアからの処理完了通知を受け取っていない場合は、当該ハードウェアに対して割り込み処理を行って、再度、前記ジョブの処理を再開することを特徴とする。
本発明の画像形成装置及びジョブ処理制御方法並びにジョブ処理制御プログラムによれば、ジョブ実行中に電源がオフになった場合でも、次回の電源オン時に、中断したジョブを適切に再開することができる。
その理由は、画像形成装置に不揮発性メモリを設け、制御部(ジョブ処理制御プログラム)は、不揮発性メモリに、実行プログラム及びプログラム実行により生じるワークデータを記憶すると共に、ジョブ実行中であるかを示す状態特定情報を記憶し、更に、ハードウェアが参照する設定情報が変更された場合に、変更された設定情報を記憶し、次回の装置起動時に、不揮発性メモリに記憶した状態特定情報を参照してジョブ実行中に電源がオフになったかを判断し、ジョブ実行中に電源がオフになった場合は、不揮発性メモリに記憶した設定情報をハードウェアが参照可能な揮発性の記憶部に書き戻し、不揮発性メモリに記憶したワークデータを用いて中断したジョブを再開させる制御を行うからである。
これにより、ワークデータと設定情報との整合(ハードウェアの動作の整合)を図ることができるため、中断したジョブを適切に続行することができる。
本発明の一実施例に係る画像形成装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置のコントローラ(制御部)により実行される機能を示すブロック図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置のコントローラ(制御部)の動作(ジョブ実行中の処理)を示すフローチャート図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置のコントローラ(制御部)の動作(ASIC設定値のバックアップ処理)を示すフローチャート図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置のコントローラ(制御部)の動作(電源オンによる起動処理)を示すフローチャート図である。
背景技術で示したように、新しい不揮発性デバイスとして、NVDIMMやMRAM、ReRAM等の不揮発性メモリが実用化され、画像形成装置などに搭載されるようになってきており、この不揮発性メモリを用いて、中断したジョブを再開させる方法が提案されている。例えば、不揮発性メモリにワークデータを記憶したり、電源オフ時にレジスタ値を記憶したり、ジョブの終了時又は所定時間経過時毎にジョブ管理情報を記憶したりする方法が提案されている。
しかしながら、ASICなどのハードウェアが画像処理を行う際に参照する設定情報はハードウェア内などの揮発性の記憶部(メモリやレジスタ)に記憶されており、この設定情報は装置の電源オフ時に消去されてしまう。そのため、不揮発性メモリに電源オフ時のワークデータを記憶したとしても、ワークデータと設定情報とに不整合が発生し、適切にジョブを再開することができない。また、電源オフ時にレジスタ値をコピーする方法や、ジョブの終了時又は所定時間経過時毎にジョブ管理情報を保存する方法では、停電等で装置の電源がオフにされた場合に、不揮発性メモリにレジスタ値やジョブ管理情報を保存することができず、適切にジョブを再開することができない。
そこで、本発明の一実施の形態では、画像形成装置に不揮発性メモリを設け、制御部(ジョブ処理制御ブログラム)は、実行プログラム及びプログラム実行により生じるワークデータを不揮発性メモリに記憶する。更に、ジョブ実行中であるかを示す状態特定情報(例えば、ジョブ実行中フラグ)を不揮発性メモリに記憶すると共に、画像処理ASICやプリントエンジン、スキャナなどのハードウェアが参照する設定情報が変更された場合に、その設定情報を不揮発性メモリに記憶する。そして、次回の画像形成装置の電源投入時に、不揮発性メモリに記憶した状態特定情報を参照してジョブ実行中に電源がオフになったかを判断し、ジョブ実行中に電源がオフになったと判断した場合は、不揮発性メモリに記憶した設定情報をハードウェアが参照可能な揮発性の記憶部に書き戻すように制御する。
これにより、ジョブ実行中に電源がオフになったとしても、次回の電源投入時にハードウェアを電源オフ時の状態で動作させることができるため、不揮発性メモリに記憶したワークデータを利用して中断したジョブをその続きから再開させることができる。
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る画像形成装置及びジョブ処理制御方法並びにジョブ処理制御プログラムについて、図1乃至図5を参照して説明する。図1は、本実施例の画像形成装置の構成を示すブロック図であり、図2は、画像形成装置のコントローラ(制御部)により実行させる機能を示すブロック図である。また、図3乃至図5は、本実施例の画像形成装置のコントローラ(制御部)の動作を示すフローチャート図である。
本発明の対象となる装置は、例えば、MFP(Multi Function Peripheral)などの画像形成装置である。この画像形成装置は、図1に示すように、コントローラ(制御部)100、パネル(操作表示部)110、スキャナ(画像読取部)120、画像処理ASIC130、プリントエンジン(画像形成部)140等で構成される。
コントローラ(制御部)100は、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)101と、読み書き可能であって、電源を供給しなくても記憶している情報を保持することが可能な不揮発性メモリ102等によって構成される。また、図示していないが、必要に応じて、電源を供給している間、記憶している情報を保持することが可能な揮発性の記憶部を備えている。
不揮発性メモリ102は、NVDIMMやMRAM、ReRAM等であり、CPU100が実行するジョブのプログラム及びジョブのプログラムを実行することにより生じるワークデータ(ジョブデータ)、パネル110に提供する表示画面データなどを記憶する。また、ジョブが実行中であるかを示す情報(後述するジョブ実行中フラグなどの状態特定情報)を記憶すると共に、スキャナ120、画像処理ASIC130、プリントエンジン140などのハードウェアが参照可能な揮発性の記憶部に記憶される、当該ハードウェアが動作する際に参照する情報(設定情報)を、ハードウェアに対応するバックアップ領域に記憶する。
そして、CPU101は、不揮発性メモリ102に展開したプログラムを実行することにより、パネル110からのユーザの操作を受け付け、スキャナ120、画像処理ASIC130、プリントエンジン140などのハードウェアに対して所定の制御を実行する。
パネル110、スキャナ120、画像処理ASIC130、プリントエンジン140は、コントローラ100からの制御を受け、画像形成装置としての機能を提供する。
パネル(操作表示部)110は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部上に格子状の透明電極からなるタッチセンサなどの操作部が配置されたタッチパネル、ハードキーなどで構成され、不揮発性メモリ102に記憶された表示画面データに基づいて画像形成装置の操作画面を提示し、ユーザからの操作を受け付け、操作に応じた信号をコントローラ100に出力する。
スキャナ(画像読取部)120は、原稿台上に載置された原稿から画像データを光学的に読み取る部分であり、原稿を走査する光源と、原稿で反射された光を電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Devices)等のイメージセンサと、電気信号をA/D変換するA/D変換器等により構成され、原稿から読み取った画像データをコントローラ100に出力する。このスキャナ120は、例えば、専用のCPUと揮発性の記憶部(メモリやレジスタ)とを備えており、コントローラ100が揮発性の記憶部に設定した設定情報(色補正情報や位置補正情報など)を参照することによって、原稿を適切に読み取ることが可能となっている。
画像処理ASIC130は、スキャナ120によって読み取られた原稿の画像データに対して、圧縮処理、エッジ強調処理やスムージング処理、色変換処理等の画像処理を行う。また、画像処理ASIC130は、他の装置(ユーザ端末など)から、PostScriptやPCL(Printer Control Language)に代表されるPDL(Page Description Language)で記述された印刷データを取得した場合は、印刷データに含まれる各ページをラスタライズしてページ毎の画像データを生成し、生成した画像データに対して上記画像処理を行う。そして、画像処理後の画像データをコントローラ100に出力する。この画像処理ASIC130は、例えば、揮発性の記憶部(メモリやレジスタ)を備えており、コントローラ100が揮発性の記憶部に設定した情報(アドレス情報やサイズ情報など)を参照することによって、画像処理を適切に実行することが可能となっている。
プリントエンジン(画像形成部)140は、画像処理ASIC130で画像処理を行った画像データに基づき、用紙への印刷処理を行う。具体的には、電子写真方式の場合は、帯電装置により帯電された感光体ドラムに、露光装置から画像に応じた光を照射して静電潜像を形成し、現像装置で帯電したトナーを付着させて現像し、そのトナー像を転写ベルトに1次転写し、給紙部から給紙した用紙に2次転写し、定着装置で用紙上のトナー像を定着させ、排紙部に排紙する処理を行う。このプリントエンジン140は、例えば、専用のCPUと揮発性の記憶部(メモリやレジスタ)とを備えており、コントローラ100が揮発性の記憶部に設定した設定情報(色補正情報や位置補正情報など)を参照することによって、画像を適切に用紙に印刷することが可能となっている。
なお、本実施例では、画像形成装置に、スキャナ120や画像処理ASIC130、プリントエンジン140などを備える構成としたが、これらの構成要素は必須ではなく、スキャナ120を持たない単機能プリンタや、スキャナ120やプリントエンジン140を持たないプリンタコントローラやRIP(Raster Image Processor)コントローラなどとしてもよいし、電話回線による通信機能を備えたファクシミリ装置などとしてもよい。
ここで、コントローラ100に設ける記憶手段として不揮発性メモリ102を使用する構成では、今まで揮発性メモリに保持していたワークデータ(ジョブデータ)を不揮発性メモリ102に保存することにより、装置の電源オフによってもワークデータが消去されない。そのため、ジョブ実行中に電源オフ(停電による電源オフ、ユーザの故意/過失による電源オフ)になったとしても、次の電源オン時に不揮発性メモリ102に保存されたワークデータを読み出すことにより、中断したジョブを再開できると考えられていた。
しかしながら、スキャナ120や画像処理ASIC130、プリントエンジン140などは電源オンにより初期状態で立ち上がる。例えば、スキャナ120は、電源オンにより機構部が原稿の先頭位置を読み出し可能な状態で立ち上がる。また、画像処理ASIC130は、電源オンにより画像データの先頭の画素を処理可能な状態で立ち上がる。また、プリントエンジン140は、電源オンにより機構部が原稿の先頭位置から印刷可能な状態で立ち上がる。
そのため、不揮発性メモリ102にジョブの途中のワークデータが保存されていたとしても、ハードウェアは設定情報に従ってジョブの先頭から処理を開始しようとするために、ワークデータと設定情報とに不整合(すなわち、ハードウェアの動作に不整合)が発生し、中断したジョブを適切に再開することができないという問題が発生する。特に、画像処理ASIC130に関しては、コントローラ100は、ジョブ処理の度に画像処理ASIC130に対して設定変更を行ってから画像処理を開始させるために、電源オフによって中断したジョブを、その続きから処理することができない。
そこで、本実施例では、図2に示すように、コントローラ(制御部)100を、ジョブ状態監視部103、ハードウェア設定監視部104、ジョブ処理制御部105などとして機能させ、上記ワークデータと設定情報との不整合(ハードウェアの動作の不整合)を解消して、中断したジョブを適切に再開できるようにする。
具体的には、ジョブ状態監視部103は、ジョブの処理状態を監視し、ジョブが実行中であるか否かに応じて、ジョブの動作状態を示す状態特定情報を不揮発性メモリ102に記憶する。例えば、ジョブの処理が開始されたら、ジョブ実行中フラグを立て(ジョブ実行中フラグに”1”を設定し)、ジョブの処理が終了したら、ジョブ実行中フラグを落とす(ジョブ実行フラグに”0”を設定する)。
ハードウェア設定監視部104は、ジョブを実行しているハードウェアを特定し、そのハードウェアが参照可能な揮発性の記憶部に記憶される、当該ハードウェアが動作する際に参照する設定情報を監視し、設定情報が変更されたら、その設定情報(すなわち、最新の設定情報)を、不揮発性メモリ102の予め定めたバックアップ領域に記憶する。
ジョブ処理制御部105は、画像形成装置の電源オン時に、不揮発性メモリ102に記憶された状態特定情報を参照して、電源オフ時にジョブが実行中であったかを判断し、電源オフ時にジョブが実行中であった(すなわち、ジョブ実行フラグが立ったままであった)と判断した場合は、不揮発性メモリ102に記憶された最新の設定情報を、実行中のジョブに対応するハードウェアが参照可能な揮発性の記憶部に書き戻し、不揮発性メモリ102に記憶された電源オフ時のワークデータを用いて、中断したジョブの処理を再開する。
上記ジョブ状態監視部103、ハードウェア設定監視部104、ジョブ処理制御部105はハードウェアとして構成してもよいし、コントローラ100をジョブ状態監視部103、ハードウェア設定監視部104、ジョブ処理制御部105として機能させるジョブ処理制御プログラムとして構成し、当該ジョブ処理制御プログラムをCPU101に実行させるようにしてもよい。なお、パネル110も電源がオンになると初期状態で立ち上がるが、コントローラ100は不揮発性メモリ102を参照して表示画面データを定期的に更新しており、上記のような動作の不整合は発生しない。従って、パネル110は、ジョブ状態監視部103、ハードウェア設定監視部104、ジョブ処理制御部105の制御対象とする必要はない。
以下、上記構成の画像形成装置のコントローラ100の動作について、図3乃至図5を参照して説明する。CPU101は、不揮発性メモリ102内に記憶されたジョブ処理制御プログラムを実行することにより、図3乃至図5のフローチャート図に示す各ステップの処理を実現する。
[ジョブ実行中の処理]
パネル110によりコピーやスキャンの開始指示を受け付けた場合や外部のユーザ端末からネットワーク経由でプリントジョブなどを受信した場合、コントローラ100は、ジョブの処理を開始する。
ジョブの処理を開始すると、図3に示すように、コントローラ100(ジョブ状態監視部103)は、ジョブの処理開始と同時に、ジョブ実行中フラグを立てる(ジョブ実行中フラグに”1”を設定する)(S101)。そして、コントローラ100(ジョブ状態監視部103)は、ジョブ処理状態を監視し(S102)、ジョブの処理が完了したら(S102のYes)、ジョブ実行中フラグを落とす(ジョブ実行中フラグに”0”を設定する)(S103)。このジョブ実行中フラグは不揮発性メモリ102に保存されるため、ジョブ実行中に画像形成装置の電源が落とされた場合でもジョブ実行中フラグは立ったままになる。
次に、コントローラ100がハードウェアによるジョブ処理中に行う動作について説明する。ここでは、ハードウェアとして画像処理ASIC130を例にして説明する。まず、前提として、コントローラ100(ハードウェア設定監視部104)は、不揮発性メモリ102の一部を、画像処理ASIC130の設定情報のバックアップ領域として確保する。そして、初回起動時は、コントローラ100は、上記バックアップ領域に、画像処理ASIC130に設定する初期値と同じ値を記憶しておく。
[画像処理ASICの設定情報のバックアップ処理]
図4に示すように、コントローラ100(ハードウェア設定監視部104)は、ジョブの処理に際して、画像処理ASIC130の内部等に予め設けられた揮発性の記憶部に記憶する、画像処理ASIC130に対する設定情報(アドレス情報やサイズ情報など)に変更があるかどうかを監視する(S201)。設定情報に変更があった場合は(S201のYes)、コントローラ100(ハードウェア設定監視部104)は、不揮発性メモリ102のバックアップ領域に対して、同様に設定情報の書き換えを行い(S202)、常に画像処理ASIC130の設定情報と同じ情報が不揮発性メモリ102に記憶されるように管理する。
[電源オンによる起動処理]
画像形成装置の電源がオンになった時、コントローラ100(ジョブ処理制御部105)は、ジョブ処理制御を開始する。
具体的には、図5に示すように、コントローラ100(ジョブ処理制御部105)は、不揮発性メモリ102に記憶されたジョブ実行中フラグを参照して、前回の電源オフ時にジョブ実行中であったかどうかを確認する(S301)。ジョブ実行フラグが立っていない(ジョブ実行フラグに”0”が設定されている)場合は(S301のNo)、通常通り初回起動処理を行う(S304)。この初回起動処理では、例えば、不揮発性メモリ102に記憶している設定情報を消去し、パネル110によるコピーやスキャンの開始指示、外部のユーザ端末からのプリントジョブの受信を待機する。
ジョブ実行フラグが立っている(ジョブ実行フラグに”1”が設定されている)場合は(S301のYes)、コントローラ100(ジョブ処理制御部105)は、不揮発性メモリ102のバックアップ領域から、ジョブ実行中フラグで特定されるハードウェアに対応する設定情報(ここでは画像処理ASIC130に対応するアドレス情報やサイズ情報)を読み出し、読み出した設定情報を当該ハードウェアが参照可能な揮発性の記憶部に書き戻す(S302)。そして、コントローラ100(ジョブ処理制御部105)は、不揮発性メモリ102に記憶されている処理中ジョブのワークデータを用いて、電源オフにより中断したジョブの処理を続きから再開し(S303)、処理中のジョブを完了させる。
具体的には、コントローラ100は、画像処理ASIC130に対して、処理データのアドレス情報とサイズ情報を設定して処理を開始し、画像処理ASIC130から処理完了通知が来たら次の処理に進む。そして、前の処理のワークデータは処理完了通知が来た後に不揮発性メモリ102から消去する。従って、コントローラ100は、処理完了通知が来る前に電源のオフ/オンがあった場合は、処理中のワークデータがあれば、画像処理ASIC130に対して割り込み通知を行い、再度、目的の処理をやり直すため、中断したジョブを続きから再開することができる。その際、電源オフにより中断したジョブがハードウェアからの処理完了通知待ちになっている場合は、処理完了通知待ちを中止して、再度ジョブの処理を再開するようにすればよい。
なお、図4及び図5では、画像処理ASIC130に対する設定情報のバックアップ処理と電源オン時の起動処理とを説明したが、スキャナ120やプリントエンジン140に対しても同様の制御を行うことができる。
例えば、スキャナ120を用いて原稿の読み取りを行う場合は、スキャナ120の設定情報(色補正情報や位置補正情報など)の変更を監視し、設定情報に変更があったら(S201のYes)、不揮発性メモリ102のバックアップ領域に変更された設定情報(最新の設定情報)を書き込む(S202)。そして、電源オン時に、ジョブ実行中フラグが立っていれば(S310のYes)、最新の設定情報をスキャナ120が参照可能な揮発性の記憶部に書き戻し(S302)、前回電源オフ時の続きの位置から原稿の読み取りを再開する(S303)。
また、プリントエンジン140を用いて印刷を行う場合は、プリントエンジン140の設定情報(色補正情報や位置補正情報など)の変更を監視し、設定情報に変更があったら(S201のYes)、不揮発性メモリ102のバックアップ領域に変更された設定情報(最新の設定情報)を書き込む(S202)。そして、電源オン時に、ジョブ実行中フラグが立っていれば(S310のYes)、最新の設定情報をプリントエンジン140が参照可能な揮発性の記憶部に書き戻し(S302)、前回電源オフ時の続きの位置から印刷を再開する(S303)。その際、電源オン時に、プリントエンジン140内に印刷途中の用紙がある場合は、当該用紙を排紙し、再度同じページから印刷を再開することが好ましい。また、プリントエンジン140に複数の排紙部を備える場合、上記の印刷途中の用紙は特定の排紙部に排紙することにより、通常のプリント処理で印刷される用紙と印刷途中の用紙との混同を防止することができる。
このように、本実施例では、コントローラ100(ジョブ処理制御プログラム)は、不揮発性メモリ102に、実行プログラム及びワークデータに加えて、ジョブ実行中であるかを示す状態特定情報と、ハードウェアが参照する最新の設定情報とを記憶し、次回の装置起動時に、不揮発性メモリ102に記憶した状態特定情報を参照してジョブ実行中に電源がオフになったかを判断し、ジョブ実行中に電源がオフになったと判断した場合は、不揮発性メモリ102に記憶した最新の設定情報をハードウェアが参照可能な揮発性の記憶部に書き戻す制御を行うため、不揮発性メモリ102内に保存されているワークデータとハードウェアが参照する設定情報との整合を常に図ることができ、電源オフ時のワークデータを用いて適切にジョブを再開することができる。
ここで、プログラムカウンタも不揮発性メモリ102に保持されると、電源をオンにした後、直ちに(本実施例のジョブ処理制御プログラムを実行する前に)、中断したプログラムが再開されてしまう。そこで、電源オンの際に、中断したプログラムを再開させずに、優先度の高い割り込みを発生させ、本実施例のジョブ処理制御プログラムを実行させるようにする。ジョブ処理制御プログラムを実行させる方法として、電源オン時の割り込み以外に、起動専用CPU(サブCPUなど)を用いる構成も考えられる。この場合、電源オン後に起動専用CPUにてジョブ処理制御プログラムを動作させ、ジョブ処理制御プログラムの終了後、メインCPUにて中断したプログラムを再開させるようにすればよい。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、その構成や制御方法は適宜変更可能である。
例えば、上記各実施例では、スキャナ120、画像処理ASIC130、プリントエンジン140に対するジョブ処理制御を記載したが、本発明のジョブ処理制御の対象となるハードウェアは上記に限らず、揮発性の記憶部に記憶した設定情報を参照しながら処理を行う他のハードウェア(例えば、FAX送受信部)に対しても同様に適用することができる。
また、上記各実施例では、制御対象として画像形成装置を例示したが、制御対象は画像形成装置に限らず、揮発性の記憶部に記憶した設定情報を参照しながら処理を行うハードウェアを少なくとも1つ備える任意の装置に対して、本発明のジョブ処理制御方法を同様に適用することができる。
本発明は、不揮発性メモリを搭載するコントローラと設定情報を参照しながらジョブを処理するハードウェアとを備える装置及び当該装置におけるジョブ処理を制御するジョブ処理制御方法並びにジョブ処理制御プログラム並びに当該ジョブ処理制御プログラムを記録した記録媒体に利用可能である。
100 コントローラ
101 CPU
102 不揮発性メモリ
103 ジョブ状態監視部
104 ハードウェア設定監視部
105 ジョブ処理制御部
110 パネル
120 スキャナ
130 画像処理ASIC
140 プリントエンジン

Claims (12)

  1. 読み書き可能であって、電源を供給しなくても記憶している情報を保持することが可能な不揮発性メモリとCPU(Central Processing Unit)とを備え、前記不揮発性メモリに、前記CPUが実行するジョブのプログラム及びプログラム実行により生じるワークデータを記憶するコントローラと、前記プログラム実行に際して利用される少なくとも1つのハードウェアと、を備える画像形成装置において、
    前記ハードウェアは、読み書き可能であって、電源を供給している間、記憶している情報を保持することが可能な揮発性の記憶部に記憶された設定情報を参照して動作するものであり、
    前記コントローラは、
    前記ジョブの処理状態を監視し、前記ジョブが実行中であるか否かを示す状態特定情報を前記不揮発性メモリに記憶するジョブ状態監視部と、
    前記揮発性の記憶部に記憶されている設定情報を前記不揮発性メモリに記憶し、前記設定情報が変更される度に、前記不揮発性メモリに記憶した前記設定情報を最新の設定情報に書き換えるハードウェア設定監視部と、
    装置起動時に、前記不揮発性メモリに記憶された前記状態特定情報に基づいて、前回の電源切断時にジョブが実行中であったかを判断し、ジョブが実行中であったと判断した場合は、前記不揮発性メモリに記憶された前記最新の設定情報を前記揮発性の記憶部に書き戻すと共に、前記不揮発性メモリに記憶されている前記電源切断時のワークデータを用いて、電源切断により中断した前記ジョブの処理を再開するジョブ処理制御部と、を有し、
    前記ジョブ処理制御部は、前記電源切断時に実行中であったジョブに対して、前記ハードウェアからの処理完了通知を受け取っていない場合は、当該ハードウェアに対して割り込み処理を行って、再度、前記ジョブの処理を再開する、ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記ハードウェアは、画像処理を行うASIC(Application Specific Integrated Circuit)、原稿の画像を光学的に読み取るスキャナ、用紙に画像を形成するプリントエンジンのいずれかを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記ジョブ処理制御部は、前記装置起動時に、前記プリントエンジン内に印刷途中の用紙がある場合は、当該用紙を排紙し、再度同じページから印刷を再開する、ことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  4. 前記プリントエンジンは、複数の排紙部を備え、
    前記ジョブ処理制御部は、前記印刷途中の用紙は特定の排紙部に排紙する、ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 読み書き可能であって、電源を供給しなくても記憶している情報を保持することが可能な不揮発性メモリとCPUとを備え、前記不揮発性メモリに、前記CPUが実行するジョブのプログラム及びプログラム実行により生じるワークデータを記憶するコントローラと、前記プログラム実行に際して利用される少なくとも1つのハードウェアと、を備える画像形成装置におけるジョブ処理制御方法であって、
    前記ハードウェアは、読み書き可能であって、電源を供給している間、記憶している情報を保持することが可能な揮発性の記憶部に記憶された設定情報を参照して動作するものであり、
    前記コントローラは、
    前記ジョブの処理状態を監視し、前記ジョブが実行中であるか否かを示す状態特定情報を前記不揮発性メモリに記憶するジョブ状態監視ステップと、
    前記揮発性の記憶部に記憶されている設定情報を前記不揮発性メモリに記憶し、前記設定情報が変更される度に、前記不揮発性メモリに記憶した前記設定情報を最新の設定情報に書き換えるハードウェア設定監視ステップと、
    装置起動時に、前記不揮発性メモリに記憶された前記状態特定情報に基づいて、前回の電源切断時にジョブが実行中であったかを判断し、ジョブが実行中であったと判断した場合は、前記不揮発性メモリに記憶された前記最新の設定情報を前記揮発性の記憶部に書き戻すと共に、前記不揮発性メモリに記憶されている前記電源切断時のワークデータを用いて、電源切断により中断した前記ジョブの処理を再開するジョブ処理制御ステップと、を実行し、
    前記ジョブ処理制御ステップでは、前記電源切断時に実行中であったジョブに対して、前記ハードウェアからの処理完了通知を受け取っていない場合は、当該ハードウェアに対して割り込み処理を行って、再度、前記ジョブの処理を再開する、ことを特徴とするジョブ処理制御方法。
  6. 前記ハードウェアは、画像処理を行うASIC、原稿の画像を光学的に読み取るスキャナ、用紙に画像を形成するプリントエンジンのいずれかを含む、ことを特徴とする請求項5に記載のジョブ処理制御方法。
  7. 前記ジョブ処理制御ステップでは、前記装置起動時に、前記プリントエンジン内に印刷途中の用紙がある場合は、当該用紙を排紙し、再度同じページから印刷を再開する、ことを特徴とする請求項6に記載のジョブ処理制御方法。
  8. 前記プリントエンジンは、複数の排紙部を備え、
    前記ジョブ処理制御ステップでは、前記印刷途中の用紙は特定の排紙部に排紙する、ことを特徴とする請求項に記載のジョブ処理制御方法。
  9. 読み書き可能であって、電源を供給しなくても記憶している情報を保持することが可能な不揮発性メモリとCPUとを備え、前記不揮発性メモリに、前記CPUが実行するジョブのプログラム及びプログラム実行により生じるワークデータを記憶するコントローラと、前記プログラム実行に際して利用される少なくとも1つのハードウェアと、を備える画像形成装置における前記コントローラで動作するジョブ処理制御プログラムであって、
    前記ハードウェアは、読み書き可能であって、電源を供給している間、記憶している情報を保持することが可能な揮発性の記憶部に記憶された設定情報を参照して動作するものであり、
    前記コントローラに、
    前記ジョブの処理状態を監視し、前記ジョブが実行中であるか否かを示す状態特定情報を前記不揮発性メモリに記憶するジョブ状態監視ステップ、
    前記揮発性の記憶部に記憶されている設定情報を前記不揮発性メモリに記憶し、前記設定情報が変更される度に、前記不揮発性メモリに記憶した前記設定情報を最新の設定情報に書き換えるハードウェア設定監視ステップ、
    装置起動時に、前記不揮発性メモリに記憶された前記状態特定情報に基づいて、前回の電源切断時にジョブが実行中であったかを判断し、ジョブが実行中であったと判断した場合は、前記不揮発性メモリに記憶された前記最新の設定情報を前記揮発性の記憶部に書き戻すと共に、前記不揮発性メモリに記憶されている前記電源切断時のワークデータを用いて、電源切断により中断した前記ジョブの処理を再開するジョブ処理制御ステップ、を実行させ、
    前記ジョブ処理制御ステップでは、前記電源切断時に実行中であったジョブに対して、前記ハードウェアからの処理完了通知を受け取っていない場合は、当該ハードウェアに対して割り込み処理を行って、再度、前記ジョブの処理を再開する、ことを特徴とするジョブ処理制御プログラム。
  10. 前記ハードウェアは、画像処理を行うASIC、原稿の画像を光学的に読み取るスキャナ、用紙に画像を形成するプリントエンジンのいずれかを含む、ことを特徴とする請求項9に記載のジョブ処理制御プログラム。
  11. 前記ジョブ処理制御ステップでは、前記装置起動時に、前記プリントエンジン内に印刷途中の用紙がある場合は、当該用紙を排紙し、再度同じページから印刷を再開する、ことを特徴とする請求項10に記載のジョブ処理制御プログラム。
  12. 前記プリントエンジンは、複数の排紙部を備え、
    前記ジョブ処理制御ステップでは、前記印刷途中の用紙は特定の排紙部に排紙する、ことを特徴とする請求項11に記載のジョブ処理制御プログラム。
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