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JP6323805B2 - 受信装置、送信装置、及び受信プログラム - Google Patents

受信装置、送信装置、及び受信プログラム Download PDF

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JP6323805B2 JP2014076213A JP2014076213A JP6323805B2 JP 6323805 B2 JP6323805 B2 JP 6323805B2 JP 2014076213 A JP2014076213 A JP 2014076213A JP 2014076213 A JP2014076213 A JP 2014076213A JP 6323805 B2 JP6323805 B2 JP 6323805B2
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Description

本発明は、受信装置、送信装置、及び受信プログラムに関する。
ISO/IEC(International Organization for Standardization/International Electrotechnical Commission) 23008−1 “MPEG(Moving Picture Expert Group) Media Transport(MMT)”では、受信装置において映像や音声等のメディアを表示するレイアウトを指定するためのコンポジッション情報(Composition Information)について規定されている。コンポジッション情報は、XML(Extensible Markup Language)形式のテキストデータとして規定されている。これにより、映像等のメディアを表示する領域を画素単位で指定できる等、柔軟なレイアウトの指定を実現することができる。
例えば、非特許文献1では、コンポジッション情報(構成情報)を、MMTパケットに格納して伝送することが提案されている。また、MMTに準拠した受信装置は、放送や通信回線等、複数の伝送路で伝送されたメディアコンポーネント(符号化データ)を、構成情報に基づいて組み合わせたコンテンツを表示することが提案されている。
Youngkwon Lim,"MPEG Standards for emerging Internet era",IEEE International Symposium on Broadband Multimedia Systems and Broadcasting (BMSB 2012),2012年6月27−29日
放送サービスを提供する際、送信装置は不特定多数の受信装置に対して一斉にコンテンツに係るデータを送信するのに対し、受信装置間でデータの受信を開始するタイミングが異なることがある。また、放送波の伝送容量は、予め定めた帯域幅に応じた伝送容量に限定されている。仮に、送信装置が構成情報を高頻度で送信すると、コンテンツを放送で伝送するための伝送容量が圧迫され、コンテンツが有効に伝送されないという問題が生じうる。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、コンテンツを放送によって有効に伝送することができる受信装置、送信装置、及び受信プログラムを提供する。
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、コンテンツを構成するメディアに係るメディアコンポーネントと、前記メディアコンポーネントを識別する制御信号とを放送伝送路から受信する放送受信部と、メディア毎の表示領域を指定する構成情報が予め設定され、前記制御信号が識別するメディアコンポーネントを復号したメディアを前記構成情報が指定する表示領域に表示させる制御部と、を備えることを特徴とする受信装置である。
(2)本発明の他の態様は、(1)の受信装置であって、前記放送受信部は、メディア毎の表示領域を指定する構成情報であって、それぞれ異なる複数の構成情報のいずれかを示す構成情報識別子を受信し、前記制御部には、前記複数の構成情報が予め設定され、前記復号したメディアを、前記構成情報識別子が示す構成情報が指定する表示領域に表示させることを特徴とする。
(3)本発明の他の態様は、(1)又は(2)の受信装置であって、前記放送受信部は、前記構成情報を予め定めた時間間隔の閾値よりも長い時間間隔で受信し、前記制御部は、前記復号したメディアを、前記放送受信部が受信した構成情報が指定する表示領域に表示させることを特徴とする。
(4)本発明の他の態様は、コンテンツを構成するメディアに係るメディアコンポーネントを放送伝送路から受信する放送受信部と、メディア毎の表示領域を指定する構成情報を通信伝送路から受信する通信受信部と、前記メディアコンポーネントを復号したメディアを、前記通信受信部が受信した構成情報が指定する表示領域に表示させる制御部と、を備えることを特徴とする受信装置である。
(5)本発明の他の態様は、コンテンツを構成するメディアに係るメディアコンポーネントと、前記メディアコンポーネントを識別する制御信号とを放送伝送路に送信する放送送信部、を備えることを特徴とする送信装置である。
(6)本発明の他の態様は、(5)の送信装置であって、前記放送送信部は、メディア毎の表示領域を指定する構成情報であって、それぞれ異なる複数の構成情報のいずれかを示す構成情報識別子を送信することを特徴とする送信装置である。
(7)本発明の他の態様は、(5)又は(6)の送信装置であって、前記放送送信部は、メディア毎の表示領域を指定する構成情報を予め定めた時間間隔の閾値よりも長い時間間隔で送信することを特徴とする。
(8)本発明の他の態様は、(5)から(7)のいずれかの送信装置であって、メディア毎の表示領域を指定する構成情報を通信伝送路に送信する通信送信部と、を備えることを特徴とする。
(9)本発明の他の態様は、予めメディアの種類毎の領域を指定する構成情報が設定された受信装置のコンピュータに、コンテンツを構成するメディアに係るメディアコンポーネントと、前記メディアコンポーネントを識別する制御信号とを放送伝送路から受信する放送受信手順、前記制御信号が識別するメディアコンポーネントを復号したメディアを前記構成情報が指定する表示領域に表示させる制御手順、を実行させるための受信プログラムである。
本発明によれば、コンテンツを放送によって有効に伝送することができる。
本発明の第1の実施形態に係る放送システムの構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る送信信号の例を示す概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る送信装置の構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る送信装置の構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る受信装置の構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る受信装置の構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る受信装置が行う受信処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る受信装置が行う受信処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るMMTのプロトコルスタックの例を示す図である。 コンポジッション情報の例(1)を示す概念図である。 コンポジッション情報の例(2)を示す概念図である。 コンポジッション情報の例(3)を示す概念図である。 コンポジッション情報の例(4)を示す概念図である。 コンポジッション情報を示すデータの例の一部分を示す図である。 コンポジッション情報を示すデータの例の残りの部分を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る送信装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る受信装置の構成例を示す概略ブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る受信装置が行う受信処理の例を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態において放送伝送路で伝送される送信信号の例を示す概念図である。 本発明の第3の実施形態に係る送信装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る受信装置の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る受信装置が行う受信処理の例を示すフローチャートである。 MPTの構成例を示す図である。 ロケーション情報の構成例を示す図である。 MPUタイムスタンプ記述子の構成例を示す図である。 LCTの構成例を示す図である。 レイアウトの割り当てと各フィールドの値の例(1)を示す図である。 レイアウトの割り当てと各フィールドの値の例(2)を示す図である。 レイアウトの割り当てと各フィールドの値の例(3)を示す図である。 レイアウトの割り当てと各フィールドの値の例(4)を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(システム構成例)
図1は、本実施形態に係る放送システム1の構成例を示す概略ブロック図である。
放送システム1は、送信装置11、送信装置12、放送伝送路21、通信伝送路22、受信装置31及び受信装置32を含んで構成される。
送信装置11は、コンテンツ、つまり放送番組を構成するメディアに係るメディアコンポーネントを放送伝送路21に送信する。送信装置11は、例えば、放送局装置である。メディアコンポーネントとは、メディア(例えば、映像、音声)のデータを符号化した符号化データである。
送信装置12は、メディア毎に表示する表示領域を指定するコンポジッション情報(Composition Information、構成情報)を通信伝送路22に送信する。送信装置12は、例えば、メディアサーバである。本実施形態では、コンポジッション情報は、受信装置31、32で受信したメディアコンポーネントに基づくメディアを用いてコンテンツを構成する際に用いられる。以下の説明では、表示とは、映像(動画)、静止画、テキスト等を表示するという意味の他、音声を再生するという意味にも用いることがある。その音声は、表示される映像等のメディアと対応付けられたものであってもよい。
なお、送信装置11と送信装置12は、それぞれ独立に構成されていてもよいし、互いに一体化した送信装置として構成されていてもよい。また、送信装置12は、コンポジッション情報と、そのコンテンツを構成するメディアに係るメディアコンポーネントとを対応付けて記憶しておいてもよい。送信装置12は、記憶しておいたメディアコンポーネントを送信装置11に出力し、送信装置11から受信装置31、32に送信してもよい。
放送伝送路21は、送信装置11が送信した送信信号を不特定多数の受信装置(例えば、受信装置31、32)に一方向に、かつ同時に伝送する伝送路である。放送伝送路21、通信伝送路22は、無線、有線、又はその組み合わせ、例えば、自由空間で伝搬する予め定めた周波数帯域の電波である。この周波数帯域は、放送サービスを提供するチャネル毎に予め定められた周波数帯域であってもよい。
通信伝送路22は、送信装置12が送信した送信信号を特定の受信装置、例えば、受信装置32に一方向又は双方向に伝送する伝送路である。通信伝送路22は、無線、有線又はその組み合わせ、例えば、インターネット、公衆通信網等の広域通信網、これらに接続された通信回線、又はその他の通信網との組み合わせである。
受信装置31は、予め設定しておいたコンポジッション情報に基づいて、放送伝送路21から受信したメディアコンポーネントを復号したメディアデータからコンテンツを構成し、構成したコンテンツを表示する。
受信装置32は、放送伝送路21からメディアコンポーネントを受信し、通信伝送路22からコンポジッション情報を受信する。受信装置32は、受信したコンポジッション情報に基づいて、メディアコンポーネントを復号したメディアデータからコンテンツを構成し、構成したコンテンツを表示する。
受信装置31、32は、例えば、テレビジョン受信器である。受信装置31、32は、例えば、多機能携帯電話機(いわゆるスマートフォンを含む)、タブレット端末装置、パーソナルコンピュータ等、テレビジョン放送サービスを提供する機能を有する電子機器であってもよい。かかるサービスは、例えば携帯電話・移動体端末向けの1セグメント部分受信サービス(いわゆるワンセグサービス)であってもよい。
なお、放送システム1において、送信装置12又は受信装置32を省略してもよい。また、受信装置31、32の個数は、それぞれ1個に限られず、1個より多い数、例えば、不特定多数であってもよい。
(送信信号の例)
次に、放送伝送路21と通信伝送路22でそれぞれ伝送される送信信号の例について説明する。
図2は、本実施形態に係る送信信号の例を示す概念図である。
図2の上段、下段は、それぞれ放送伝送路21、通信伝送路22で伝送される送信信号を示す。通信伝送路22を示す横長の円筒の右下に示されている左向きの矢印は、放送伝送路21、通信伝送路22のそれぞれにおいて送信信号が送信される順序(送信順)を示す。
放送伝送路21では、予め定めた時間間隔(例えば、10ms)でMPU1、MPU2、…、MPUn(nは、順序を示す自然数)、…という順序でMPU(Media Processing Unit)を示す信号が伝送される。MPUは、上述したメディアコンポーネント、即ち、映像や音声等のメディアを符号化したデータを所定の形式でカプセル化したデータである。
また、放送伝送路21では、予め定めた時間間隔でMTT(MPU Timestamp Table)を所定の形式で格納したパケット(例えば、MMT(MPEG Media Transport)パケット)が伝送される。MTTは、コンテンツを構成するメディアに係るメディアコンポーネントを格納するMPUやそのメディアを表示する表示時刻等を特定する制御信号である。MTTを含むMMTパケットが伝送される時間間隔は、MPUが伝送される時間間隔と等しくてもよいし、その時間間隔よりも短くてもよい(例えば、100ms)。これにより、受信装置31、32には、コンテンツを構成するために必要な最小限の情報が与えられる。送信装置11が、MTTを所定の時間間隔で伝送するのは、不特定多数の受信装置が信号を受信するタイミングは個々に異なり、受信装置がそれぞれメディアを表示可能にするためである。
通信伝送路22では、予め定めた時間間隔でコンポジッション情報を示す送信信号が伝送される。後述するように、送信先となる受信装置32がそれぞれ特定される場合には(ユニキャスト)、コンポジッション情報の送信回数は、送信先のそれぞれについて少なくとも1回あればよく、所定の時間間隔で繰り返されなくてもよい。
他方、送信先となる受信装置32が複数ある場合には(マルチキャスト)、送信装置12は、コンポジッション情報を予め定めた時間間隔で送信する。これにより、受信装置32は、コンテンツを構成するための情報が与えられる。その時間間隔は、例えば、MTTが伝送される時間間隔と等しくてもよいが、その時間間隔よりも長くてもよい。
(送信装置の構成例)
次に、本実施形態に係る送信装置11の構成例について説明する。
図3は、本実施形態に係る送信装置11の構成例を示す概略ブロック図である。
送信装置11は、データ入力部111と放送送信部112を含んで構成される。
データ入力部111は、コンテンツを構成するメディアに係るデータが入力され、入力されたデータに係るメディアコンポーネントを放送送信部112に出力する。入力されたデータがメディアコンポーネントである場合には、データ入力部111は、そのメディアコンポーネントを符号化された単位で出力してもよい。
データ入力部111は、メディアに係るデータとしてメディア信号を、そのメディアの種類に応じた方式で符号化してメディアコンポーネントを生成する符号化部を備えてもよい。符号化部は、例えば、映像信号をMPEG−4 AVC(Advanced Video Coding)方式で符号化してもよい。また、符号化部は、例えば、音声信号をMPEG−4オーディオ符号化方式で符号化してもよい。
放送送信部112は、カプセル化部113、制御信号生成部114及び送信処理部115を含んで構成される。
カプセル化部113は、データ入力部111から入力されたメディアコンポーネントをカプセル化してMPUを生成する。MPUは、メディアコンポーネントを格納するペイロード(データ本体)と、そのメディアコンポーネントの属性を示すヘッダを含む。ヘッダには、そのMPUを生成した順序を示すシーケンス番号を含む。また、そのメディアコンポーネントに係るメディアの表示時刻を所定の形式、例えば、NTP(Network Timestamp Protocol)形式で示すタイムスタンプを生成する。シーケンス番号とタイムスタンプは、例えば、それぞれ、32ビット、64ビットのバイナリ形式のデータである。タイムスタンプは、32ビットの短形式のデータであってもよい。カプセル化部113は、生成したMPUを制御信号生成部114及び送信処理部115に出力する。
制御信号生成部114は、カプセル化部113から入力されたMPUを特定する制御信号としてMTTを生成する。制御信号生成部114は、生成したMTTを送信処理部115に出力する。
MTTは、コンテンツを構成するメディアの種類と、それぞれのメディアの表示時刻を特定する情報である。MTTは、例えば、(a)そのMPUを送信処理部115で格納するMMTパケットを示すパケット識別子(packet_id)、(b)そのMPUを特定するMPUのシーケンス番号、(c)そのMPUに係るメディアの表示時刻を示すタイムスタンプ情報を含む。このパケット識別子は、例えば、16ビットのバイナリ形式のデータで示される。(b)、(c)の情報量が、それぞれ32ビット、64ビットである場合には、1個のMTTは、14バイトのバイナリ形式のデータである。
なお、MTTには、MMTパケットを取得するための情報、例えば、MPUを伝送するためのネットワーク情報、例えば、送信先のIP(Internet Protocol)アドレスを示すデータが更に含まれてもよい。
1つのコンテンツについて複数のメディア、例えば映像と音声が含まれる場合には、制御信号生成部114は、メディア毎に前記の情報、例えば(a)−(c)を含むMTTを生成する。
送信処理部115は、カプセル化部113から入力されたMPUを格納したMMTパケット、又は制御信号生成部114から入力されたMTTを格納したMMTパケットを生成する。1個のMMTパケットに格納されるMPUの数は、1個には限られず、1個よりも多い予め定めた個数、例えば、2個であってもよい。
送信処理部115が生成するMMTパケットのヘッダには、そのMMTパケットを特定するパケット識別子(packet_id)が含まれる。ペイロードに制御信号を含む場合には、さらにペイロードに格納しているデータの種類を示すメッセージ識別子があり、制御信号の種類(例えば、MTT)やコンポジッション情報、等を識別することができる。
送信処理部115は、生成したMMTパケットを格納したIPパケットを生成し、生成したIPパケットを放送伝送路21に送信する。
(送信装置の構成例)
次に、本実施形態に係る送信装置の構成例について説明する。
図4は、本実施形態に係る送信装置12の構成例を示す概略ブロック図である。
送信装置12は、データ入力部121と通信送信部122とを含んで構成される。
データ入力部121には、コンテンツを構成するメディアの種類毎の表示領域を指定するコンポジッション情報を示すデータが入力され、入力されたデータを通信送信部122に出力する。データ入力部121に入力されるコンポジッション情報に係るコンテンツは、送信装置11に入力されたデータに係るコンテンツと同一である。
通信送信部122は、データ入力部121から入力されたコンポジッション情報を示すデータを格納したMMTパケットを生成する。通信送信部122が生成するMMTパケットには、ペイロードに格納しているデータの種類が制御信号である場合、ヘッダにおいてさらに、コンポジッション情報であることを示すメッセージ識別子(message_id)が含まれる。
通信送信部122は、生成したMMTパケットを格納したIPパケットを生成し、生成したIPパケットを通信伝送路22に送信する。
ここで、通信送信部122は、特定の受信装置を送信先(例えば、受信装置32)として生成したIPパケットを送信してもよい(ユニキャスト)。その場合には、受信装置32からコンポジッション情報を要求するコンポジッション情報要求信号を所定のプロトコル(例えば、httpリクエスト)で受信したときに受信装置32への送信を行う。
通信送信部122は、所定の複数の受信装置を送信先として生成したIPパケットを一斉に送信してもよい(マルチキャスト)。送信先となる複数の受信装置には、受信装置32が含まれていてもよい。通信送信部122は、通信伝送路22上で送信装置12に接続されている予め定めたゲートウェイデバイス(例えば、ルータ、図示せず)にそのIPパケットを予め定めた時間間隔で送信してもよい。当該ゲートウェイデバイスは、その複数の受信装置にコンポジッション情報を要求するか否かを問い合わせる送信制御信号(例えば、MLD(Multicast Listener Query))を送信してもよい。当該ゲートウェイデバイスは、後述するコンポジッション情報要求信号を受信したことに応じて、コンポジッション情報を受信装置32に送信する。
(受信装置の構成例)
次に、本実施形態に係る受信装置31の構成例について説明する。
図5は、本実施形態に係る受信装置31の構成例を示す概略ブロック図である。
受信装置31は、放送受信部311、メディア特定部312、復号部313、制御部314及びメディア表示部315を含んで構成される。
放送受信部311は、放送伝送路21から受信したIPパケットからMMTパケットを抽出する。放送受信部311は、抽出したMMTパケットに含まれるデータの種類を識別する。
識別したデータの種類が制御信号であり、かつ、その制御信号がMTTである場合には、放送受信部311は、抽出したMMTパケットからMTTを抽出し、抽出したMTTをメディア特定部312に出力する。
識別したデータの種類がMPUである場合には、放送受信部311は、抽出したMMTパケットからMPUを抽出し、抽出したMPUをメディア特定部312に出力する。
メディア特定部312は、放送受信部311から入力されたMTTに含まれるパケット識別子が示すMMTパケットを特定し、さらにMTTに含まれるMPUのシーケンス番号が示すMPUを特定する。また、メディア特定部312は、特定したMPUに含まれるメディアコンポーネントに係るメディアの種類を特定する。
メディア特定部312は、放送受信部311から入力されたMPUのうち、MTTが示すシーケンス番号のMPUを選択する。メディア特定部312は、選択したMPUと特定したメディアの種類を示すメディア種類情報を復号部313に出力する。
復号部313には、メディア特定部312からMPUとメディア種類情報が入力される。復号部313は、入力されたMPUに含まれるメディアコンポーネントを復号してメディアデータを生成する。復号部313は、復号において、そのメディアコンポーネントを生成する際に用いられた符号化方法に対応する復号方法を用いる。復号部313は、生成したメディアデータと入力されたメディア種類情報及びMTTに含まれるタイムスタンプ情報とを対応付けて制御部314に出力する。
制御部314には、コンテンツを構成するメディアの種類毎の表示領域を指定するコンポジッション情報が予め設定されている。制御部314は、メディアデータが入力される前に、送信装置11又は送信装置12からコンポジッション情報を受信し、受信したコンポジッション情報を予め設定しておいてもよい。これらの予め設定されたコンポジッション情報は、メディア毎の表示領域からなるデフォルトのレイアウトを示す。
制御部314は、復号部313からメディアデータ、メディア種類情報及びタイムスタンプ情報が対応付けて入力される。制御部314は、設定されたコンポジッション情報が指定するメディア毎の表示領域に、それぞれ該当する種類のメディアであって、入力されたメディアデータが示すメディアを配置してコンテンツを構成する。制御部314は、構成したコンテンツを示すコンテンツデータを生成し、生成したコンテンツデータをメディア表示部315に出力する。これにより、制御部314は、予め設定されたコンポジッション情報が示すメディアの種類毎に指定された表示領域にそれぞれ該当するメディアをメディア表示部315に表示させることができる。
なお、コンポジッション情報が示すメディアの種類毎の表示領域が表示時刻に依存する場合もある。その場合には、制御部314は、入力されたタイムスタンプ情報が示す表示時刻に応じたメディアの種類毎に指定された表示領域に、それぞれ該当するメディアの種類を示すメディア種類データに対応するメディアデータが示すメディアを割り当てる。コンテンツは、それぞれ割り当てられたメディアで構成される。
メディア表示部315は、映像表示部316と音声再生部317とを含んで構成される。
映像表示部316は、制御部314から入力されたコンテンツデータに含まれる映像信号が示す映像、静止画信号が示す静止画、又はテキストデータが示すテキストを表示する。映像表示部316は、例えば、液晶ディスプレイである。
音声再生部317は、制御部314から入力されたコンテンツデータに含まれる音声信号に基づく音声を再生する。音声再生部317は、例えば、スピーカ、イヤホン等である。
例えば、制御部314に入力されたメディアデータがコンテンツを構成する映像信号と音声信号である場合には、映像表示部316は、その映像信号が示す映像をコンポジッション情報で指定された表示領域に表示する。音声再生部317は、その音声信号に基づく音声を、映像表示部316に表示した映像に係る音声として再生する。
次に、本実施形態に係る受信装置32の構成例について説明する。上述の構成と同一の構成については同一の符号を付して説明を援用する。
図6は、本実施形態に係る受信装置32の構成例を示す概略ブロック図である。
受信装置32は、放送受信部311、メディア特定部312、復号部313、通信受信部321、メディア特定部322、制御部324及びメディア表示部315を含んで構成される。
通信受信部321は、通信伝送路22からIPパケットを受信する。ここで、送信装置12がコンポジッション情報を送信先として受信装置32を指定して送信(ユニキャスト)する場合には、通信受信部321は、コンポジッション情報要求信号を送信装置12に送信する(例えば、httpリクエスト)。通信受信部321は、例えば、ユーザの操作入力を検出したときや、受信装置32が起動した直後に、コンポジッション情報要求信号を生成する。
なお、送信装置12が、コンポジッション情報を送信先として受信装置32を含む複数の受信装置に送信(マルチキャスト)する場合には、通信受信部321は、マルチキャスト配信に係る受信制御信号をコンポジッション情報要求信号として生成、送信する。このような受信制御信号には、例えば、MLDに対する応答メッセージや予め定めた送信先装置のグループ(マルチキャストグループ)への参加要求を示すJOIN(参加)メッセージがある。通信受信部321は、通信伝送路22上で受信装置32に接続されているゲートウェイデバイスに生成したコンポジッション情報要求信号を送信する。ゲートウェイデバイスは、受信装置32からコンポジッション情報要求信号を受信した後、送信装置12から受信したコンポジッション情報を含むIPパケットを受信装置32に送信する。
通信受信部321は、通信伝送路22から受信したIPパケットからMMTパケットを抽出する。通信受信部321は、抽出したMMTパケットに含まれるメッセージ識別子が示すデータの種類を特定する。
識別したデータの種類がコンポジッション情報である場合には、放送受信部311は、抽出したMMTパケットからコンポジッション情報を示すデータを抽出し、抽出したデータをメディア特定部322及び制御部324に出力する。
メディア特定部322は、通信受信部321から入力されたコンポジッション情報を解析(パース)して、コンテンツを構成する際に必要とするメディアを表示時間帯(シーン)毎に特定する。表示時間帯とは、必要とするメディアの種類、メディア毎に指定された表示領域がいずれも一定である表示時刻からなる時間帯である。即ち、メディア特定部322は、コンテンツにおけるシーンの変化で区切られる表示時間帯毎に必要とするメディアと、メディア毎の表示領域を特定する。
メディア特定部322は、放送受信部311から入力されたMPUからシーケンス番号及びメディアコンポーネントを抽出する。メディア特定部322は、特定したメディアと表示時間帯に適合するシーケンス番号を有するMPUを選択する。メディア特定部322は、選択したMPUと特定したメディアの種類を示すメディア種類情報を対応付けて復号部313に出力する。
制御部324には、復号部313からメディアデータ、メディア種類情報及びMTTで指定されたタイムスタンプ情報が対応付けて入力される。制御部324は、通信受信部321から入力されたコンポジッション情報が示すメディア毎に指定された表示領域に、入力されたメディアデータが示すメディアを割り当ててコンテンツを構成する。制御部324は、構成したコンテンツを示すコンテンツデータを生成し、生成したコンテンツデータをメディア表示部315に出力する。これにより、制御部324は、送信装置12から受信したコンポジッション情報が示すメディア毎に指定された表示領域にメディアをメディア表示部315に表示させる。
次に、本実施形態に係る受信装置31が行う受信処理の例について説明する。
図7は、本実施形態に係る受信装置31が行う受信処理の例を示すフローチャートである。
(ステップS101)放送受信部311は、送信装置11からMTTを放送で受信する。ここで、放送受信部311は、放送伝送路21から受信したIPパケットからMMTパケットを抽出し、抽出したMMTパケットに格納されたデータの種類がMTTであることを識別する。その後、ステップS102に進む。
(ステップS102)メディア特定部312は、必要なMPUとして、受信したMTTが示すシーケンス番号のMPUと、MPUに含まれるメディアコンポーネントに係るメディアの表示時刻をMTTに基づいて特定する。その後、ステップS103に進む。
(ステップS103)放送受信部311は、メディア特定部312が特定したMPUを放送で送信装置11から受信する。ここで、放送受信部311は、放送伝送路21から受信したIPパケットからMMTパケットを抽出し、抽出したMMTパケットに格納されたデータの種類がMPUであることを識別する。また、メディア特定部312は、放送受信部311が受信したMPUのうち、MTTが示すMPUのシーケンス番号と一致するMPUを選択する。その後、ステップS104に進む。
(ステップS104)復号部313は、メディア特定部312が特定したMPUに含まれるメディアコンポーネントを復号してメディアデータを生成する。その後、ステップS105に進む。
(ステップS105)制御部314は、メディア表示部315に対して、復号したメディアデータに係るメディアをデフォルトレイアウトの指定位置に表示させる。ここで、制御部314は、予め設定されたコンポジッション情報が示すメディア毎に指定された表示領域に、それぞれ該当するメディアであって、復号したメディアデータが示すメディアを配置する。制御部314は、配置されたメディアで構成されたコンテンツを示すコンテンツデータを生成し、生成したコンテンツデータをメディア表示部315に出力する。その後、図7に示す受信処理を終了する。
次に、本実施形態に係る受信装置32が行う受信処理の例について説明する。
図8は、本実施形態に係る受信装置32が行う受信処理の例を示すフローチャートである。図8に示す受信処理は、図7に示す受信処理と同様にステップS101−S105を有するが、さらにステップS106−S111を有する。ステップS105が完了した後、ステップS106に進む。
(ステップS106)通信受信部321は、送信装置12との接続を確立する処理を行い、通信での受信を開始する。送信装置12がコンポジッション情報のユニキャストを行う場合には、通信受信部321は、コンポジッション情報要求信号を送信装置12に送信する。送信装置12がコンポジッション情報のマルチキャストを行う場合には、通信受信部321は、マルチキャスト配信の受信制御信号をコンポジッション情報要求信号として通信伝送路22上のゲートウェイデバイスに送信する。その後、ステップS107に進む。
(ステップS107)通信受信部321は、コンポジッション情報を送信装置12からゲートウェイデバイスを介して通信で受信する。ここで、通信受信部321は、通信伝送路22からIPパケットを受信し、受信したIPパケットからMMTパケットを抽出する。通信受信部321は、抽出したMMTパケットに含まれるメッセージ識別子が示すデータの種類がコンポジッション情報であることを識別する。その後、ステップS108に進む。
(ステップS108)メディア特定部322は、受信したコンポジッション情報に基づいて必要なMPUと、MPUに含まれるメディアコンポーネントに係るメディアの表示時刻を特定する。ここで、メディア特定部322は、コンポジッション情報が示すメディアを表示時間帯毎に特定する。その後、ステップS109に進む。
(ステップS109)放送受信部311は、メディア特定部322が特定したMPUを放送で送信装置11から受信する。ここで、放送受信部311は、放送伝送路21から受信したIPパケットからMMTパケットを抽出し、抽出したMMTパケットに格納されたデータの種類がMPUであることを識別する。メディア特定部322は、受信したMPUから、特定したメディアと表示時間帯に適合するシーケンス番号を有するMPUを選択する。その後、ステップS110に進む。
(ステップS110)復号部313は、メディア特定部322が特定したMPUに含まれるメディアコンポーネントを復号してメディアデータを生成する。その後、ステップS111に進む。
(ステップS111)制御部324は、メディア表示部315に対して、復号したメディアデータに係るメディアを受信したコンポジッション情報で指定される位置に表示させる。ここで、制御部324は、受信したコンポジッション情報が示すメディア毎に指定された表示領域に、それぞれ該当するメディアであって、復号したメディアデータが示すメディアを配置する。制御部324は、配置されたメディアで構成されたコンテンツを示すコンテンツデータを生成し、生成したコンテンツデータをメディア表示部315に出力する。その後、図8に示す受信処理を終了する。
次に、MMTに係るプロトコルスタックの例について説明する。プロトコルスタックは、プロトコルやそのプロトコルを利用するアプリケーション間の階層関係を示す。つまり、ある階層に係るアプリケーションで送受信されるパケットには、より上位の階層に係るアプリケーションで送受信されるパケット又はデータが格納することを示す。
図9は、本実施形態に係るMMTのプロトコルスタックの例を示す図である。
図9では、上位の階層に係るパケット又はデータほど上方に示されている。MMTパケットは、UDP(User Datagram Protocol)/TCP(Transmission Control Protocol)パケット411に隣接する上位の階層にある。UDP/TCPパケット411は、IPパケット401に隣接する上位の階層にある。
他方、MMTパケット421に隣接する上位の階層には、MMTペイロード431がある。MMTペイロード431に隣接する上位の階層には、MPU441と制御メッセージ442がある。制御メッセージには、例えば、コンポジッション情報の他、メッセージ制御テーブル、メッセージ制御記述子がある。メッセージ制御テーブルには、例えば、制御メッセージの参照の可否やその条件を示す規則データが格納される。メッセージ制御記述子は、例えば、制御メッセージのメッセージタイプ、メッセージ識別子、等を示す。
MPU441に隣接する上位の階層には、データファイル451、AU(Access Unit)452がある。AU452とは、時間による情報(timing information)の属性が定義されうるデータの最小単位である。AU452は、例えば、1フレームの動画像の符号化データが該当し、異なるフレームの符号化データはそれぞれ異なるAUに属する。AU452に隣接する上位の階層には、MFU(Media Fragment Unit)461がある。
MFU461は、AU452を細分化した断片をカプセル化するためのデータ形式を有するデータの単位である。MFU461は、例えば、かかる断片が独立に復号される符号化データを格納するために用いられる。MFU461に隣接する上位の階層には、NAL(Network Abstraction Layer)ユニット471がある。NALユニット471とは、符号化データを区分して格納する単位であり、符号化において、その符号化データを生成する際に用いられた符号化パラメータを含むことがある。
次に、コンポジッション情報の例について説明する。
図10は、コンポジッション情報の例(1)を示す概念図である。
図10に示すコンポジッション情報CI1は、映像表示部316の表示領域d1の全体に1つのメディア(MPU Aに含まれるメディアコンポーネント、例えば、映像)の表示領域a11が指定されていることを示す。この1つのメディアには、音声と対応づけられていてもよい。コンポジッション情報CI1は、コンテンツを構成するメディアとメディア毎の表示領域を示すコンポジッション情報のうち最も基本的なものである。コンポジッション情報CI1は、例えば、受信装置31の制御部314、324に予め設定されていてもよい。
図11は、コンポジッション情報の例(2)を示す概念図である。
図11に示すコンポジッション情報CI2は、表示領域d1の全体に2つのメディア(MPU A、Bにそれぞれ含まれるメディアコンポーネント)のそれぞれについて表示領域a21、a22が指定されていることを示す。表示領域a21は、表示領域a22の上方に互いに重ならないよう配置されている。また、表示領域a22の形状は、表示領域a21の形状よりも横長の長方形である。2つのメディアは、同一の種類であってもよいし異なっていてもよい。例えば、表示領域a21、表示領域a22には、映像、テキストがそれぞれ割り当てられていてもよい。
図12は、コンポジッション情報の例(3)を示す概念図である。
図12に示すコンポジッション情報CI3は、複数の映像表示部316のそれぞれの表示領域d1、d2に2つのメディア(MPU A、Bにそれぞれ含まれるメディアコンポーネント)のそれぞれについて表示領域a11、a31が指定されていることを示す。例えば、表示領域a11は、親機であるテレビジョン受信器の映像表示部の表示領域d1であり、表示領域a31は、子機である携帯電話機の映像表示部の表示領域d2である。
また、1つの受信装置が複数の映像表示部316を備える場合には、その複数の映像表示部316の表示領域毎にメディアの表示領域がそれぞれ割り当てられていてもよい。従って、コンポジッション情報は、あるコンテンツにおいて必要とするメディア、メディア毎の表示領域及びその指定位置(代表点)、音声と対応付けるか否かの他、表示領域毎の映像表示部316(表示デバイス)を指定する情報が含まれていてもよい。また、コンポジッション情報は、これらの指定される情報が表示時刻や所定の契機(例えば、クリック操作等の操作入力の検出)等によって異なるものを含んでいてもよい。
図13は、コンポジッション情報の例(4)を示す概念図である。
図13に示すコンポジッション情報CI4は、表示領域d1の全体に3つのメディアのそれぞれについて表示領域a41、a42、a43が指定されていることを示す。表示領域a41は、映像(Video1)を表示する領域であり、その左上端が表示領域d1の左上端と等しい位置に配置されている。表示領域a41を表示する映像(Video1)には、音声(Audio1)が対応付けられている。表示領域a42は、静止画(Image1)を表示する領域であり、表示領域a41の右方に配置されている。表示領域a43の形状は、テキスト(Text1)を表示する領域であり、表示領域a41、a42の下方に配置されている。
表示領域d1の左辺、上辺に示されている数値は、各表示領域の大きさ、指定領域の位置を、それぞれ画素数を単位として示す数値である。図13に示す例では、表示領域d1の大きさは、水平方向1920画素、垂直方向1080画素である。表示領域a41、a42、a43の大きさは、それぞれ水平方向1440画素、垂直方向810画素、水平方向480画素、垂直方向810画素、水平方向1920画素、垂直方向270画素である。
また、表示領域d1の左上端の座標を原点(0,0)としてメディア毎の表示領域の代表点が、例えば、左上端を指定位置として指定される。表示領域a41、a42、a43の大きさは、それぞれ水平方向1440画素、垂直方向810画素、水平方向480画素、垂直方向810画素、水平方向1920画素、垂直方向270画素である。表示領域a41、a42、a43の指定位置は、それぞれ(0,0)、(0,1440)、(810,0)である。
次に、コンポジッション情報を示すデータの例について図14、15を用いて説明する。図14、15に示す例は、図13に係るコンポジッション情報を示すデータである。
図14は、コンポジッション情報を示すデータの例の一部分を示す図である。
図15は、コンポジッション情報を示すデータの例の残りの部分を示す図である。
図14、15に示されるように、コンポジッション情報を示すデータは、マークアップ言語の一種であるXML(Extensible Markup Language)で表記されたテキスト形式のデータである。従って、コンポジッション情報を示すデータは、コンテンツの製作者にとって判読可能であるため、容易かつ多様な指定が可能である。また、同一の機器内にとどまらず異なるプラットフォーム上で動作するアプリケーションの相互運用、例えば、動作の開始、停止等を実現するために利用される。
他方、コンポジッション情報は、多様な指定内容を示すテキストデータであることから一般に情報量が多くなりがちである。図14、15に示すコンポジッション情報の情報量は、約3.1kBである。仮に送信装置11が、コンポジッション情報を一定時間間隔(例えば、50ms)間隔で、放送伝送路21で伝送すると、コンテンツの情報量の10〜20%に達することがある。そのため、コンテンツの伝送に要する伝送容量が圧迫される問題がある。特に、ワンセグサービスを提供する際に用いられる放送伝送路21のように、伝送容量が制限されている場合には、伝送容量が圧迫される問題が著しい。これに対し、本実施形態で伝送されるMTTは、上述のように14バイトのバイナリ形式のデータであり、最小限の情報量で表示すべきメディアを特定することができる。
このように、本実施形態では、コンテンツを構成するメディアに係るメディアコンポーネントと、前記メディアコンポーネントを識別する制御信号(例えば、MTT)とを放送伝送路に送信する。
本実施形態では、コンテンツを構成するメディアに係るメディアコンポーネントと、前記メディアコンポーネントを識別する制御信号とを放送伝送路から受信する。また、本実施形態では、制御信号が識別するメディアコンポーネントを復号したメディアを前記構成情報が指定する表示領域に表示させる。
これにより、情報量が多い構成情報を放送伝送路で伝送する必要がなくなるため、コンテンツを放送によって有効に伝送することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を援用する。
本実施形態に係る放送システム2(図示せず)は、放送システム1(図1)において送信装置11、受信装置31の代わりに送信装置11a、受信装置31aを備える。
次に、本実施形態に係る送信装置11aの構成について説明する。
図16は、本実施形態に係る送信装置11aの構成を示す概略ブロック図である。
送信装置11aは、データ入力部111及び放送送信部112aを含んで構成される。
放送送信部112aは、カプセル化部113、制御信号生成部114a及び送信処理部115を含んで構成される。
制御信号生成部114aは、制御信号生成部114(図3)と同様にMTTを生成し、生成したMTTを送信処理部115に出力する。制御信号生成部114aが生成するMTTには、(a)パケット識別子(packet_id)、(b)MPUのシーケンス番号、(c)タイムスタンプ情報の他、(d)予め定めた互いに異なる複数のコンポジッション情報のうちいずれかを識別するコンポジッション情報識別子が含まれる。
制御信号生成部114aは、他機器(例えば、コンテンツ編集装置(図示せず))又は操作入力を検出することで、選択されたコンポジッション情報を識別するコンポジッション情報識別子を取得する。この複数の互いに異なるコンポジッション情報のうちいずれを用いるかは、コンテンツ毎に予め選択されていてもよい。
コンポジッション情報識別子は、例えば、8ビットのバイナリ形式のデータで示される。この場合、最大256通りのコンポジッション情報を利用することができる。(a)−(c)の情報量が14バイトである場合、1個のMTTは、15バイトのバイナリ形式のデータである。
次に、本実施形態に係る受信装置31aの構成例について説明する。
図17は、本実施形態に係る受信装置31aの構成例を示す概略ブロック図である。
受信装置31aは、放送受信部311、メディア特定部312a、復号部313、制御部314a及びメディア表示部315を含んで構成される。制御部314aには、上述した複数の互いに異なるコンポジッション情報を予め記憶しておく。
メディア特定部312aは、放送受信部311から入力されたMTTに含まれるパケット識別子に基づいてMPUとメディアの種類を特定する。メディア特定部312aは、MTTが示すコンポジッション情報識別子を制御部314aに出力し、そのコンポジッション情報識別子が示すコンポジッション情報を制御部314aから読み出す。
メディア特定部312aは、読み出したコンポジッション情報を解析して、メディア特定部322(図6)と同様にコンテンツを構成する際に必要とするメディアを表示時間帯毎に特定する。
メディア特定部312aは、放送受信部311から入力されたMPUからシーケンス番号及びメディアコンポーネントを抽出する。メディア特定部312aは、特定したメディアの種類と表示時間帯に適合するシーケンス番号を有するMPUを選択する。メディア特定部312aは、選択したMPUと特定したメディアの種類を示すメディア種類情報を対応付けて復号部313に出力する。
制御部314aには、復号部313からメディアデータ、メディア種類情報及びタイムスタンプ情報が対応付けて入力される。制御部314aは、メディア特定部312aから入力されたコンポジッション情報識別子が示すコンポジッション情報を特定する。制御部314aは特定したコンポジッション情報が示すメディア毎に指定された表示領域に、それぞれ該当するメディアであって、入力されたメディアデータが示すメディアを割り当ててコンテンツを構成する。制御部314aは、構成したコンテンツを示すコンテンツデータを生成し、生成したコンテンツデータをメディア表示部315に出力する。これにより、制御部314aは、受信したコンポジッション情報識別子が示すコンポジッション情報が示すメディア毎に指定された表示領域にそれぞれ該当するメディアをメディア表示部315に表示させることができる。
次に、本実施形態に係る受信装置31aが行う受信処理の例について説明する。
図18は、本実施形態に係る受信装置31aが行う受信処理の例を示すフローチャートである。
図18に示す受信処理は、図7に示す受信処理におけるステップS101、S104を有し、さらにステップS121〜S124を有する。図18に示す受信処理において、ステップS101が完了した後、ステップS121に進む。
(ステップS121)メディア特定部312aは、受信したMTTに含まれるコンポジッション情報識別子が示すコンポジッション情報を特定し、特定したコンポジッション情報を制御部314aから読み出す。その後、ステップS122に進む。
(ステップS122)メディア特定部312aは、読み出したコンポジッション情報に基づいて必要なMPUと、MPUに含まれるメディアコンポーネントに係るメディアの表示時刻を特定する。その後、ステップS123に進む。
(ステップS123)放送受信部311は、メディア特定部322が特定したMPUを放送で送信装置11から受信する。ここで、放送受信部311は、放送伝送路21から受信したIPパケットからMMTパケットを抽出し、抽出したMMTパケットに格納されたデータの種類がMPUであることを識別する。メディア特定部312aは、受信したMPUから、特定したメディアの種類と表示時間帯に適合するシーケンス番号を有するMPUを選択する。その後、ステップS104に進む。ステップS104が終了した後、ステップS124に進む。
(ステップS124)制御部314aは、メディア表示部315に対して、復号したメディアデータに係るメディアを、受信したコンポジッション情報識別子で特定されたコンポジッション情報で指定される位置に表示させる。ここで、制御部314aは、特定したコンポジッション情報が示すメディア毎に指定された表示領域に、それぞれ該当するメディアであって、復号したメディアデータが示すメディアを配置する。制御部314aは、配置されたメディアで構成されたコンテンツを示すコンテンツデータを生成し、生成したコンテンツデータをメディア表示部315に出力する。その後、図18に示す受信処理を終了する。
このように、本実施形態では、メディア毎の表示領域を指定する構成情報であって、それぞれ異なる複数の構成情報のいずれかを示す構成情報識別子(例えば、コンポジッション情報識別子)を送信する。
また、本実施形態では、メディア毎の表示領域を指定する構成情報であって、それぞれ異なる複数の構成情報のいずれかを示す構成情報識別子を受信する。そして、本実施形態では、予め設定された複数の構成情報のうち構成情報識別子が示す構成情報が指定する表示領域に復号したメディアを表示させる。
これにより、情報量が大きい構成情報を伝送しなくても、情報量が格段に小さい構成識別情報が示す構成情報を用いることで、コンテンツを構成する際に、メディアの種類、メディア毎の表示領域の差異を考慮した、より柔軟なレイアウトの指定ができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。上述した実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を援用する。
本実施形態に係る放送システム3(図示せず)は、放送システム1(図1)において送信装置11、受信装置31の代わりに送信装置11b、受信装置31bを備える。送信装置11bは、自装置が送信するコンテンツに係るコンポジッション情報を低頻度、つまり予め定めた長い時間間隔(例えば、数十秒に1回)で放送伝送路21に送信する。この時間間隔は、受信装置31が起動してからメディアを表示するまでに要する最大の時間(待ち時間)となる。そこで、待ち時間としてユーザが許容できる時間に基づいて、この時間間隔を予め定めておいてもよい。この時間間隔は、送信装置11bがメディアコンポーネントを格納するMPUや、MTTを送信する時間間隔よりも大きい。
図19は、本実施形態において放送伝送路21で伝送される送信信号の例を示す概念図である。
放送伝送路21では、MPUとコンポジッション情報が伝送される。受信装置31bは、受信したMPUに含まれるメディアコンポーネントとコンポジッション情報を用いてコンテンツを構成する。
ここで、コンポジッション情報が伝送される時間間隔は、MPUやMTTが伝送される時間間隔よりも十分に大きいため、コンポジッション情報を伝送することによって、メディアコンポーネントを伝送するための伝送容量を圧迫せずに済む。
次に、本実施形態に係る送信装置11bの構成について説明する。
図20は、本実施形態に係る送信装置11bの構成を示す概略ブロック図である。
送信装置11bは、データ入力部111及び放送送信部112bを含んで構成される。
放送送信部112bは、カプセル化部113、制御信号生成部114及び送信処理部115bを含んで構成される。即ち、放送送信部112bは、放送送信部112(図3)において送信処理部115の代わりに送信処理部115bを備える。
送信処理部115bは、送信処理部115(図3)と同様にMPUを格納したMMTパケットを生成する。
送信処理部115bには、他機器(例えば、送信装置12)からコンポジッション情報を予め取得しておき、取得したコンポジッション情報を格納したMMTパケットを生成する。送信処理部115bは、生成したMMTパケットを格納したIPパケットを生成し、生成したIPパケットを放送伝送路21に送信する。
次に、本実施形態に係る受信装置31bの構成について説明する。
図21は、本実施形態に係る受信装置31bの構成を示す概略ブロック図である。
受信装置31bは、放送受信部311b、メディア特定部312b、復号部313、制御部314b及びメディア表示部315を含んで構成される。即ち、受信装置31bは、受信装置31(図5)において放送受信部311、メディア特定部312及び制御部314の代わりに、放送受信部311b、メディア特定部312b及び制御部314bを備える。
放送受信部311bは、放送受信部(図5)と同様に、放送伝送路21から受信したIPパケットからMMTパケットを抽出し、抽出したMMTパケットに含まれるデータの種類を識別する。放送受信部311bは、識別した種類のデータをMMTパケットから抽出し、抽出したデータをメディア特定部312bに出力する。ここで、識別したデータの種類がコンポジッション情報である場合には、放送受信部311bは、抽出したMMTパケットからコンポジッション情報を示すデータを抽出し、抽出したデータをメディア特定部312b及び制御部314bに出力する。
メディア特定部312bは、放送受信部311bから入力されたコンポジッション情報を解析して、コンテンツを構成する際に必要とするメディアの種類を表示時間帯毎に特定する。
放送受信部311bから入力されたデータがMPUである場合には、メディア特定部312bは、MPUからシーケンス番号及びメディアコンポーネントを抽出する。メディア特定部312bは、特定したメディアの種類と表示時間帯に適合するシーケンス番号を有するMPUを選択する。メディア特定部312bは、選択したMPUと特定したメディアの種類を示すメディア種類情報を対応付けて復号部313に出力する。
制御部314bには、復号部313からメディアデータ、メディア種類データ及びタイムスタンプ情報が対応付けて入力される。制御部314bは、放送受信部311bから入力されたコンポジッション情報が示すメディア毎に指定された表示領域に、それぞれ該当するメディアであって、入力されたメディアデータが示すメディアを割り当ててコンテンツを構成する。制御部314bは、構成したコンテンツを示すコンテンツデータを生成し、生成したコンテンツデータをメディア表示部315に出力する。これにより、制御部314bは、受信したコンポジッション情報が示すメディアの種類毎に指定された表示領域に該当するメディアをメディア表示部315に表示させてコンテンツを構成することができる。
次に、本実施形態に係る受信装置31bが行う受信処理の例について説明する。
図22は、本実施形態に係る受信装置31bが行う受信処理の例を示すフローチャートである。
図22に示す受信処理は、図7に示す受信処理におけるステップS104を有し、さらにステップS131〜S134を有する。
(ステップS131)放送受信部311bは、送信装置11bからコンポジッション情報を放送で受信する。ここで、放送受信部311bは、放送伝送路21から受信したIPパケットからMMTパケットを抽出し、抽出したMMTパケットに格納されたデータの種類がコンポジッション情報であることを識別する。その後、ステップS132に進む。
(ステップS132)メディア特定部312bは、受信したコンポジッション情報に基づいて必要なMPUと、MPUに含まれるメディアの表示時刻を特定する。ここで、メディア特定部312bは、コンポジッション情報に基づいて、必要とするメディアの種類を表示時間帯毎に特定する。その後、ステップS133に進む。
(ステップS133)放送受信部311bは、メディア特定部312bが特定したMPUを放送で送信装置11bから受信する。ここで、放送受信部311bは、放送伝送路21から受信したIPパケットからMMTパケットを抽出し、抽出したMMTパケットに格納されたデータの種類がMPUであることを識別する。メディア特定部312bは、受信したMPUから、特定したメディアの種類と表示時間帯に適合するシーケンス番号を有するMPUを選択する。その後、ステップS104に進む。ステップS104が終了した後、ステップS134に進む。
(ステップS134)制御部314bは、メディア表示部315に対して、復号したメディアデータに係る種類のメディアを、受信したコンポジッション情報で指定される位置に表示させる。ここで、制御部314bは、受信したコンポジッション情報が示すメディア毎に指定された表示領域に、それぞれ該当するメディアであって、復号したメディアデータが示すメディアを配置する。制御部314bは、配置されたメディアで構成されたコンテンツを示すコンテンツデータを生成し、生成したコンテンツデータをメディア表示部315に出力する。その後、図22に示す受信処理を終了する。
図19では図示が省略されているが、送信装置11bにおいて制御信号生成部114は、MTTを生成し、生成したMTTを予め定めた時間間隔で受信装置31bに送信する。MTTを送信する時間間隔(例えば、100ms)は、コンポジッション情報を送信する時間間隔(例えば、数十秒)よりも格段に短い。そのため、放送受信部311bは、コンポジッション情報を受信する前にMTTを受信することがある。そこで、制御部314bに、制御部314(図5)と同様に予めコンポジッション情報を設定しておき、受信装置31bは図7に示す受信処理を行ってもよい。これにより、受信装置31bは、コンポジッション情報を受信する前に、受信したメディアコンポーネントに基づいてデフォルトのレイアウトでコンテンツを構成することができる。そのため、ユーザには、本来のレイアウトでのコンテンツが提供されるまでの間、デフォルトのレイアウトでのコンテンツが提供されるため、コンテンツが表示されるまでの時間を空費することが避けられる。
なお、送信装置11bは、制御信号生成部114の代わりに制御信号生成部114a(図16)を備えてもよい。また、受信装置31bは、メディア特定部312aを備え、制御部314bに、制御部314a(図17)と同様に予め複数の異なるコンポジッション情報を設定しておいてもよい。その場合、受信装置31bは、図18に示す受信処理を行ってもよい。これにより、受信装置31bは、コンポジッション情報を受信する前に、受信したメディアコンポーネントに基づいて、受信したコンポジッション情報識別子で指定されたコンポジッション情報が示すレイアウトでコンテンツを構成することができる。そのため、1つのデフォルトのレイアウトよりも、メディアの種類やメディア毎の表示領域の差異を考慮したレイアウトでのコンテンツが提供される。
このように、本実施形態では、メディア毎の表示領域を指定する構成情報(例えば、コンポジッション情報)を予め定めた時間間隔の閾値よりも長い時間間隔で送信する。
また、本実施形態では、その構成情報を予め定めた時間間隔の閾値よりも長い時間間隔で受信し、受信した構成情報が指定する表示領域に復号したメディアを表示させることを特徴とする。
そのため、コンテンツを伝送する伝送容量を圧迫せずに、コンテンツを構成するための構成情報を伝送することができる。
なお、上述した実施形態において、コンポジッション情報が指定するメディアの種類が表示時刻に依存しない場合がある。そのような場合には、メディア特定部312a、312b、322は、コンポジッション情報に基づいてメディアを特定する際、そのコンテンツについて表示時刻によらず一定のメディアを特定する。また、その場合には、メディア特定部322は、そのコンテンツについてコンポジッション情報を解析する処理を1回のみ行い、その処理を繰り返さなくてもよい。
なお、上述した実施形態における受信装置31、31a、31b、32の一部、例えば、メディア特定部312、312a、312b、322、復号部313、制御部314、314a、314b、324をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、受信装置31、31a、31b、32に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、上述した実施形態における受信装置31、31a、31b、32の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。受信装置31、31a、31b、32の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、上述したMTTに一括配置される(a)パケット識別子はMPT(MMT Package Table、MPテーブルとも呼ばれる)に、(b)シーケンス番号ならびに(c)タイムスタンプ情報はMPUタイムスタンプ記述子(MPU Timestamp Descriptor)に分散配置されてもよい。その場合、制御信号生成部114、114aは、制御信号としてMTTに代えて、MPT及びMPUタイムスタンプ記述子を生成する。MPTは、メディア(アセット)のリスト、各メディアのネットワーク上の位置(アドレス)など、パッケージを構成する情報を含んで構成される。MPUタイムスタンプ記述子は、各MPUの提示時刻を示す情報であり、MPTのアセット記述子領域(後述)で指定される領域に配置される。制御信号生成部114、114aは、生成したMPT及びMPUタイムスタンプを送信処理部115及び放送伝送路21を介して受信装置31、31aに送信する。
受信装置31、31aのメディア特定部312、312a(図6、17)は、放送受信部311を介して受信したMPTに含まれるパケット識別子によりMMTパケットを特定する。また、メディア特定部312、312aは、特定したMMTパケットに格納されたMPUタイムスタンプ記述子に含まれるシーケンス番号のMPUを特定する。
また、構成情報として、上述したコンポジッション情報に代えてレイアウト設定テーブル(LCT:Layout Configuration Table)が用いられてもよい。LCTは、メディア毎に表示する表示領域や機器を指定するレイアウト情報を含み、レイアウト情報とレイアウト番号に対応付けるために用いられる。LCTは、上述したコンポジッション情報とは異なり、バイナリ形式で記述される。
そこで、受信装置31、31a、31bの制御部314、314a、314b(図5、17、21)、受信装置32の制御部324(図6)は、コンポジッション情報に代えて、LCTが示すメディア及び機器ごとに指定した表示領域に、復号部313から入力されたメディアデータが示すメディアを割り当ててコンテンツを構成する。
なお、送信装置12の通信送信部122(図4)は、データ入力部121から入力されたLCTを、通信伝送路22を介して受信装置32に送信する。受信装置32の制御部324は、送信装置12から通信伝送路22と通信受信部321を介してLCTを受信する。また、送信装置11bの放送送信部112b(図20)は、予め定めたLCTを、放送伝送路21を介して受信装置31bに送信してもよい。受信装置31bの制御部314bは、送信装置11bから放送伝送路21と放送受信部311bを介してLCTを受信する。
また、受信装置31aの制御部314a(図17)には、コンポジッション情報に代えて、予め複数種類のLCTを記憶しておいてもよい。そこで、送信装置11aの制御信号生成部114a(図16)は、コンポジッション情報識別子に代え、レイアウト番号を取得し、取得したレイアウト番号を制御信号に含め、送信処理部115及び放送伝送路21を介して、受信装置31aに送信する。
受信装置31aのメディア特定部312a(図17)は、放送受信部311から入力された制御信号に含まれるパケット識別子に基づいてMPUとそのメディアの種類を特定する。メディア特定部312aは制御信号に含まれるレイアウト番号に対応するレイアウト情報を制御部314aから読み出し、読み出したレイアウト情報に基づいてコンテンツの構成に要するディアの種類を特定する。メディア特定部312aは、特定したメディアの種類に適合するMPUと特定したメディアの種類を示すメディア種類情報を対応付けて復号部313に出力する。
制御部314aは、メディア特定部312aから入力されたレイアウト番号に対応するレイアウト情報を特定する。特定されたレイアウト情報は、復号部313から入力されたメディアデータが示すメディアを割り当ててコンテンツを構成する際に用いられる。
次に、MPTの構成例について説明する。パケット識別子は、後述するロケーション情報(MMT_general_location_info)に含まれる。
図23は、MPTの構成例を示す図である。
図23は、左列から右列の順に、MPTのデータ構造、MPTに含まれる各データのビット数、及びそのデータのデータ表記を示す。データ表記のuimsbfは、符号無し整数(unsigned integer)、最上位ビットが先頭(most significant bit first)のデータであることを示す。bslbfは、ビット列(bit string)、左ビットが先頭(most significant bit first)のデータであることを示す。charは、文字型(character)のデータであることを示す。
table_idは、パッケージの構成を示すテーブル識別子である。本テーブルが完全な構成のMPTである場合には、0x00という値が与えられる。1つのパッケージの構成が、いくつかのサブセットに分割して記述される場合には、それぞれのサブセットが記述されたMPTに応じて、0x11〜0x1Fのいずれかの値が与えられる。
versionは、本テーブルのバージョン番号である。本テーブル内の情報に変化があった場合に1加算される。
lengthは、本テーブルの長さである。当該フィールドの直後から本テーブルの末尾までのバイト数を示す。
MPT_modeは、MPTがサブセットに分割されているときの動作モードを示す。サブセットの順番通りに処理するモードには、00という値が与えられる。最初のサブセット(サブセット0)のMPTを受信後に、同一のバージョン番号を有する任意のサブセットを処理できるモードには、01という値が与えられる。各サブセットのMPTを任意に処理できるモードには、10という値が与えられる。11という値は、留保されている(reserved)。
MMT_package_id_lengthは、パッケージID長である。パッケージID長は、パッケージIDバイト(後述)の長さをバイト単位で示す情報である。
MMT_package_id_byteは、パッケージIDバイトである。パッケージIDバイトは、パッケージIDを示す領域である。
MPT_descriptors_lengthは、MPT記述子長である。MPT記述子長は、MPT記述子領域の長さをバイト単位で示す情報である。
MPT_descriptors_byteは、MPT記述子領域である。MPT記述子領域は、MPT記述子を格納する領域である。
number_of_assetsは、アセット数Nである。アセット数Nは、本テーブルが情報を与えるアセットの数である。
identifier_typeは、識別子タイプ、MMTP(Microsoft Media Transfer Protocol)パケットフローのID体系を示す。アセットIDを示すID体系には、0x00という値が与えられる。
asset_id_schemeは、アセットID形式を示す情報である。
asset_id_lengthは、アセットIDバイトの長さをバイト単位で示す。
asset_id_byteは、アセットIDバイトである。アセットIDバイトは、アセットIDを示す領域である。
asset_typeは、アセットタイプである。アセットタイプは、MP4レジストレーションオーソリティに登録された4文字符号を用いて表された情報である。例えば、hvclは、MPEG−H HEVC(High Efficiency Video Coding)を意味する。mp4aは、MPEG−4オーディオを意味する。
asset_clock_relation_flagは、クロック情報フラグである。クロック情報フラグは、アセットのクロック情報フィールドの有無を示す情報である。クロック情報識別フィールド及びタイムスケールフラグフィールドが存在する場合には、1という値が与えられる。クロック情報識別フィール及びタイムスケールフラグフィールドが存在しない場合には、0という値が与えられる。
location_countは、ロケーション数である。ロケーション数は、アセットのロケーション情報の数である。
MMT_general_location_infoは、アセットのロケーション情報である。
asset_descriptors_lengthは、アセット記述子長である。アセット記述子長は、アセット記述子の全バイト長を示す。
asset_descriptors_byteは、アセット記述子領域である。アセット記述子領域は、アセット記述子を格納する領域である。
次に、ロケーション情報の構成例について説明する。
図24は、ロケーション情報の構成例を示す図である。
図24の左列から右列の順に、ロケーション情報のデータ構造、ロケーション情報に含まれる各データのビット数、及びそのデータのデータ表記を示す。
location_typeは、ロケーションタイプである。ロケーションタイプは、ロケーション情報の種類を示し、0x00から0x05までのいずれかの値をとる。0x00という値は、このロケーション情報(MMT_general_location_info)を含むテーブルが伝送されるIPデータフローと同一のIPデータフローのMMTPパケットを示す。
0x01という値は、IPv4データフローのMMTPパケットを示す。0x02という値は、IPv6データフローのMMTPパケットを示す。0x03という値は、MPEG−2 TS(Transport Stream)の放送ネットワークのMPEG−2 TSパケットを示す。0x04という値は、IPv6データフローのMPEG−2 TSパケットを示す。0x05という値は、URL(Uniform Resource Locator)を示す。
packet_idは、パケット識別子である。パケット識別子は、MMTPパケットのパケットIDを示す。
ipv4_src_addrは、送信元IPv4アドレスである。送信元IPv4アドレスは、IPv4データフローの送信元IPv4アドレスを示す。
ipv4_dst_addrは、宛先IPv4アドレスである。宛先IPv4アドレスは、IPv4データフローの宛先アドレスを示す。
dst_portは、宛先ポート番号である。宛先ポート番号は、IPデータフローの宛先ポート番号を示す。
ipv6_src_addrは、送信元IPv6アドレスである。送信元IPv6アドレスは、IPv6データフローの送信元アドレスを示す。
ipv6_dst_addrは、宛先IPv6アドレスである。宛先IPv6アドレスは、IPv6データフローの宛先アドレスを示す。
network_idは、ネットワーク識別子である。ネットワーク識別子は、放送ネットワークを識別するための識別子である。
MPEG_2_transport_stream_idは、トランスポートストリーム識別子である。トランスポートストリーム識別子は、MPEG−2 TSを識別するための識別子である。
URL_lengthは、URL長である。URL長は、URLバイトフィールドの長さをバイト単位で示す。
URL_byteは、URLバイトである。URLバイトは、URLを示す領域である
次に、MPUタイムスタンプ記述子の構成例について説明する。
図25は、MPUタイムスタンプ記述子の構成例を示す図である。
descriptor_tagは、当該記述子の識別情報である。
descriptor_lengthは、当該記述子の記述子長である。
mpu_squence_numberは、MPUシーケンス番号である。MPUシーケンス番号は、タイムスタンプを記述するMPUのシーケンス番号である。
mpu_presentation_timeは、MPU提示時刻である。MPU提示時刻は、MPUの提示時刻を64ビットのNTP(Network Time Procol)タイムスタンプ形式で示す情報である。
次に、LCTの構成例について説明する。
図26は、LCTの構成例を示す図である。
図26は、左列から右列の順に、LCTのデータ構造、LCTに含まれる各データのビット数、及びそのデータのデータ表記を示す。
table_idは、本テーブルであることを示す識別情報である。
versionは、本テーブルのバージョン番号を示す。
number_of_loopは、ループ数である。ループ数は、本テーブルにおいて、このフィールドの直後に含まれるループの数Nである。
layout_numberは、レイアウト番号を示す。デフォルトのレイアウト設定には、0という値が与えられる。
device_idは、デバイスIDである。デバイスIDは、クライアント端末の番号を示す。メインデバイスには、0という値が与えられる。
number_of_regionは、当該レイアウトにおける領域数を示す。
region_numberは、領域番号を示す。デフォルトの領域番号には、0という値が与えられる。
left_top_pos_xは、左上水平位置である。左上水平位置は、領域の左上の水平位置を、水平方向の全画素数に対する割合で示す。全画面表示の左側、右側の左上水平位置は、それぞれ0、100である。
left_top_pos_yは、左上垂直位置である。左上垂直位置は、領域の左上の垂直位置を、垂直方向の全画素数に対する割合で示す。全画面表示の上側、下側の左上垂直位置は、それぞれ0、100である。
right_down_pos_xは、右下水平位置である。右下水平位置は、領域の右下の水平位置を、水平方向の全画素数に対する割合で示す。
right_down_pos_yは、右下垂直位置である。右下垂直位置は、領域の右下の垂直位置を、垂直方向の全画素数に対する割合で示す。
layer_orderは、レイヤ順序である。レイヤ順序は、領域の奥行方向の相対位置(階層)を示す。最後列に提示する領域には、0という値が与えられる。レイヤ順序の値が大きくなるほど、より前面出の提示を示す。
descriptorは、記述子領域である。記述子領域は、レイアウトの詳細な情報を示す記述子が格納される領域である。
次に、LCTに基づくレイアウトの割り当てと各フィールドの値の例について説明する。
図27は、レイアウトの割り当てと各フィールドの値の例(1)を示す図である。
図27(A)は、表示領域d10の全体に領域0が割り当てられたデバイス(デバイスID0)を示す。領域0は、レイアウト番号0で指定されるデフォルトレイアウトが示す単一の領域である。
図27(B)は、図27(A)のレイアウトを与える各フィールドの値を示す。ループ数、レイアウト番号、デバイスID、領域数、領域番号、左上水平位置、左上垂直位置、右下水平位置、右下垂直位置、レイヤ順序は、それぞれ1、0、0、1、0、0、0、100、100、0、である。
図28は、レイアウトの割り当てと各フィールドの値の例(2)を示す図である。
図28(A)は、レイアウト番号1で指定される3つの領域0、1、2が割り当てられたデバイス(デバイスID0)を示す。領域0は、表示領域d10の左上の大部分、領域1は、表示領域d10の右側、領域2は、表示領域d10の下側に、それぞれ配置されている。領域0−2は、互いに重なっていない。
図28(B)は、図28(A)のレイアウトを与える各フィールドの値を示す。ループ数、レイアウト番号、デバイスID、領域数は、それぞれ1、1、0、3である。左上水平位置、左上垂直位置、右下水平位置、右下垂直位置、レイヤ順序は、各領域番号について定められている。領域番号0について、左上水平位置、左上垂直位置、右下水平位置、右下垂直位置、レイヤ順序は、それぞれ0、0、80、80、0である。領域番号1について、左上水平位置、左上垂直位置、右下水平位置、右下垂直位置、レイヤ順序は、それぞれ80、0、100、100、0である。領域番号2について、左上水平位置、左上垂直位置、右下水平位置、右下垂直位置、レイヤ順序は、それぞれ0、80、80、100、0である。
図29は、レイアウトの割り当てと各フィールドの値の例(3)を示す図である。
図29(A)は、レイアウト番号2で指定される3つの領域0、1、2が割り当てられたデバイス(デバイスID0)を示す。領域1、2は、図28(A)に示す領域1、2とそれぞれ同一の領域であるが、領域0の前面に重なっている。領域0は、表示領域d10の全体に割り当てられている。
図29(B)は、図29(A)のレイアウトを与える各フィールドの値を示す。ループ数、レイアウト番号、デバイスID、領域数は、それぞれ1、2、0、3である。領域番号0について、左上水平位置、左上垂直位置、右下水平位置、右下垂直位置、レイヤ順序は、それぞれ0、0、100、100、0である。領域番号1について、左上水平位置、左上垂直位置、右下水平位置、右下垂直位置、レイヤ順序は、それぞれ80、0、100、100、1である。領域番号2について、左上水平位置、左上垂直位置、右下水平位置、右下垂直位置、レイヤ順序は、それぞれ0、80、80、100、1である。
図30は、レイアウトの割り当てと各フィールドの値の例(4)を示す図である。
図30(A)は、レイアウト番号3で指定される領域0がそれぞれ割り当てられた2つのデバイス(デバイスID0、デバイスID1)を示す。図示の例では、メインデバイスであるデバイスID0、別個のデバイスであるデバイスID1それぞれの表示領域d10、d11の全体に領域0が割り当てられている。
図30(B)は、図30(A)のレイアウトを与える各フィールドの値を示す。ループ数は2である。この例では、レイアウト番号、デバイスID、領域数がデバイス毎に与えられている。デバイスID0、デバイスID1ともに、レイアウト番号、領域数、領域番号、左上水平位置、左上垂直位置、右下水平位置、右下垂直位置、レイヤ順序は、それぞれ3、1、0、0、0、100、100、0である。
1、2、3…放送システム、11、11a、11b…送信装置、111…データ入力部、
112、112a、112b…放送送信部、113…カプセル化部、
114、114a…制御信号生成部、115、115b…送信処理部、
12…送信装置、121…データ入力部、122…通信送信部、
21…放送伝送路、22…通信伝送路、
31、31a、31b、32…受信装置、311、311b…放送受信部、
312、312a、312b、322…メディア特定部、
313…復号部、314、314a、314b、324…制御部、
315…メディア表示部、316…映像表示部、317…音声再生部、
321…通信受信部

Claims (2)

  1. コンテンツを構成するメディアに係るメディアコンポーネントと、前記メディアコンポーネントを識別する制御信号とを放送伝送路から受信する放送受信部と、
    メディア毎の表示領域を指定する構成情報が予め設定され、前記制御信号が識別するメディアコンポーネントを復号したメディアを前記構成情報が指定する表示領域に表示させる制御部と、
    を備えることを特徴とする受信装置。
  2. 予めメディアの種類毎の領域を指定する構成情報が設定された受信装置のコンピュータに、
    コンテンツを構成するメディアに係るメディアコンポーネントと、前記メディアコンポーネントを識別する制御信号とを放送伝送路から受信する放送受信手順、
    前記制御信号が識別するメディアコンポーネントを復号したメディアを前記構成情報が指定する表示領域に表示させる制御手順、
    を実行させるための受信プログラム。
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