JP6318570B2 - ポリオレフィン系樹脂発泡フィルムおよび積層フィルム - Google Patents
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Description
[1]ポリオレフィン系樹脂(A)及び熱膨張マイクロカプセル(B)を含有し、前記熱膨張マイクロカプセル(B)は、膨張を開始する温度が100〜155℃であり、かつ最大に膨張する温度が160〜230℃であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡フィルム。
[2]ポリオレフィン系樹脂(A)と熱膨張マイクロカプセル(B)の質量比は、(A):(B)=97〜80:3〜20であることを特徴とする[1]に記載のポリオレフィン系樹脂発泡フィルム。
[3]引張強度(MD)が2.0MPa以上であることを特徴とする[1]または[2]に記載のポリオレフィン系樹脂発泡フィルム。
[4]酸化チタンを更に含有することを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡フィルム。
[5][1]〜[4]のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡フィルムを有する積層フィルム。
[6]前記ポリオレフィン系樹脂発泡フィルムを中間層として有する[5]に記載の積層フィルム。
[7]積層フィルムの表面にある層は、熱膨張マイクロカプセルを含有しないことを特徴とする[5]又は[6]に記載の積層フィルム。
を、提供するものである。
本発明で使用する熱膨張マイクロカプセルは、膨張を開始する温度が100〜155℃であり、110〜155℃であることが好ましく、130〜155℃がさらに好ましい。
膨張を開始する温度を100℃以上とすることで、ポリオレフィン系樹脂を使用して成形する際、樹脂を押出し成形機に投入した直後などにおいて、熱膨張マイクロカプセルは膨張しにくいため安定した成形を可能とすることができる。また、膨張を開始する温度を155℃以下とすることで、使用するポリオレフィン系樹脂の成形温度において該熱膨張マイクロカプセルが口金内で膨張し始める温度が適度となる。
最大に膨張する温度を160℃以上とすることで、成形機から吐出される前後のタイミングで適度な膨張が得られる。また、最大に膨張する温度を230℃以下とすることで、使用するポリオレフィン系樹脂の成形温度において該熱膨張マイクロカプセルが最大に膨張する温度が適度となり効率の良い発泡状態を得ることができる。
ポリオレフィン系樹脂(A)と熱膨張マイクロカプセル(B)の質量比を上記の範囲とすることで、フィルムの発泡を適正なものとすることができ、断熱性能を向上することができるとともに、適切な強度を保持することができる。
本発明に使用するポリオレフィン系樹脂はポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂およびこれらの混合物等があげられる。
プロピレンの単独重合体および/または共重合体と混合してポリマーブレンドを与えることのできる重合体としては、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−イソプレンゴム等のジエン系ゴムや、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン非共役ジエンゴム、エチレン−ブタジエン共重合体ゴム等のポリオレフィン系熱可塑性エラストマーが挙げられる。
λ:熱伝導率(W/m・K)
α:熱拡散率(JIS R1611(2010)に準拠して測定した。)
Cp:比熱容量(JIS K7123(2012)に準拠して測定した。)
ρ:見かけ密度(JIS K7222(2005)に準拠して測定した。)
また、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡フィルムは、単層であってもよく、多層であってもよい。
この場合、特に積層フィルムの表面層および/または裏面層には、熱膨張マイクロカプセルを含有しないことが好ましい。 なお、「熱膨張マイクロカプセルを含有しない」ことには、熱膨張マイクロカプセルの発泡作用により外観が損なわれない程度のごくわずかな量を含有することも含まれる。
(1)の方法の場合は、ポリオレフィン系樹脂発泡フィルムとその他のフィルム層を押出して加圧ロールによりラミネートする押し出しラミネート法を用いることができる。
(2)の方法の場合は、ポリオレフィン系樹脂発泡フィルムとその他のフィルム層を、Tダイ押出し成形法等の押出し成形法、インフレーション成形法及びカレンダー成形法等の成形方法により調製することができるが、本発明においては押出し成形法が好適に用いられる。
<ポリオレフィン系樹脂発泡フィルムの作製>
表1、表2に示す配合を用いて、50mmφの押出機1台と35mmφの押出機2台のTダイ押出機(Tダイ:650mm幅)を用い、ダイス温度180℃の条件で、厚さ200〜900μmの単層または三層のポリオレフィン系樹脂発泡フィルムを作製した。
尚、三層の場合の各層の比率は、表層:中間層:裏層=5:90:5で作製した。
<熱伝導率の測定>
得られたフィルムを使用し、熱拡散率、比熱容量、見かけ密度をそれぞれ測定し、(1)式により熱伝導率を算出した。
各測定結果を表1、表2に示す。
λ:熱伝導率(W/m・K)
α:熱拡散率(JIS R1611(2010)に準拠して測定した。)
Cp:比熱容量(JIS K7123(2012)に準拠して測定した。)
ρ:見かけ密度(JIS K7222(2005)に準拠して測定した。)
得られたフィルムを使用し、JIS K7127に準拠し、測定部分が10mm幅のダンベルを使用し、23℃でチャック間を40mm、引っ張り速度300mm/minの条件で測定を行った。
各測定結果を表1、表2に示す。
[ポリオレフィン系樹脂]
(A)−1:低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製:LC500)
(A)−2:ポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製:FX3B)
(B)−1:950DU80(アクゾノーベル社製:熱膨張開始温度138〜148℃、最大膨張温度188〜200℃)
(B)−2:980DU120(アクゾノーベル社製:熱膨張開始温度158〜173℃、最大膨張温度215〜235℃)
[酸化チタン]
(C)−1:酸化チタン(石原産業社製)
表1より、実施例1および2の単層フィルムおよび実施例3〜7の三層フィルムは、いずれも熱伝導率が低く断熱性があり、また強度にも優れることが確認された。
一方、表2より、比較例1は、熱膨張マイクロカプセル(B)を含まず酸化チタン(C)を含有させた結果、熱伝導率が高く断熱性能が劣ることが確認された。また、比較例2および3は、熱膨張マイクロカプセルの膨張開始が適正でないため膨張度合いが劣り、断熱性能が劣ることが確認された。
この結果より、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡フィルムおよび積層フィルムは、フィルム厚みが1mmよりも薄いにもかかわらず、熱伝導率は0.1W/m・K以下という優れた断熱性能を有し、かつ強度にも優れるものである。
Claims (7)
- ポリオレフィン系樹脂(A)及び熱膨張マイクロカプセル(B)を含有するポリオレフィン系樹脂発泡フィルムであって、前記ポリオレフィン系樹脂(A)は、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂又はこれらの混合物からなり、前記熱膨張マイクロカプセル(B)は、膨張を開始する温度が130〜155℃であり、最大に膨張する温度が160〜230℃であり、かつ、前記フィルムの熱伝導率が0.1W/m・K以下であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡フィルム。
- ポリオレフィン系樹脂(A)と熱膨張マイクロカプセル(B)の質量比は、(A):(B)=97〜80:3〜20であることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂発泡フィルム。
- 引張強度(MD)が2.0MPa以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリオレフィン系樹脂発泡フィルム。
- 酸化チタンを更に含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡フィルム。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリオレフィン系樹脂発泡フィルムを有する積層フィルム。
- 前記ポリオレフィン系樹脂発泡フィルムを中間層として有する請求項5に記載の積層フィルム。
- 積層フィルムの表面にある層は、熱膨張マイクロカプセルを含有しないことを特徴とする請求項5又は6に記載の積層フィルム。
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