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JP6300907B2 - イエダニアレルギーの処置のための連続したオーバーラップペプチド - Google Patents

イエダニアレルギーの処置のための連続したオーバーラップペプチド Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、開示が全体として本明細書に取り込まれる、2013年6月6日出願の米国特許仮出願第61/831,961号に基づくものである。
電子データとして提出された材料の参照による取り込み
本明細書と同時に提出され、以下の通り同定された、コンピュータ可読のアミノ酸配列リストが、全体として参照により取り込まれる:ファイル名:47712A_SeqListing.txtのASCIIテキストファイル;サイズ:20,103バイト;作成日:2014年6月5日。
本発明は、Der p1及びDer p2イエダニ主要アレルゲン由来の連続したオーバーラップペプチド(COP)、並びに薬品中でのそのような化合物の使用に関する。本発明の化合物及び処置方法は、イエダニアレルギーを処置すること、及びその処置を広範囲で促進することに有用であることが企図される。
IgE依存性アレルギー疾患は、特に工業国において非常に一般的のようであり、人口の最大1/4がアレルギー性鼻炎に罹患している(非特許文献1]。さらに、アレルギー性鼻炎に罹患した人は、健常者よりも低いクオリティー・オブ・ライフを示し(非特許文献2]、自然寛解に至る人は極わずかである。
イエダニアレルギーは、世界全体に広く分布しており、米国及び欧州のアレルギー人口の約50%が、イエダニへのアレルギーに罹患している(非特許文献3)。イエダニ(HDM)は、主に2つの種Dermatophagoides pteronyssinus、及びDermatophagoides farinaeに属する。D. pteronyssinus及びD. farinaeの主要HDMアレルゲンであるDer p1/ Der f1及びDer p2/Der f2は、80%を超える配列同一性を有するため、HDMアレルギーの処置は、この2種のうちの一方の主要アレルゲンを基剤とすることが可能である。Der p1は、Der f1と83%の配列同一性を有し、これらの2種の間の交叉反応性が高いヒトIgE抗体及びT細胞応答を誘導する。特に、アレルギー患者の血清をDer f1とプレインキュベートすると、異なる結合親和性が報告されているにもかかわらずHDM IgE抗体へのDer p1の結合が防止されることが見出されている。Der p2及びDer f2(88%配列同一性)は、それらの相対物への結合を非常に効果的に防止することが見出されている。T細胞増殖もまた、D. pteronyssinus及びD. farinaeペプチドにより等しく誘導されることが見出された。しかし、例えばDer p1よりもDer f1からのペプチドの方が、より少ない数でT細胞増殖を刺激し得るため、この2種から得られたアレルゲンは、完全に互換性があるわけではない。
感作種がD. farinaeであるイタリアの地方でD. pteronyssinusを用いて実施された試験の免疫療法結果が、D. pteronyssinus感作に関してD. pteronyssinusを用いて英国で実施された結果又はD. farinae感作に関してD. farinaeを用いて韓国で実施された結果と著しく異ならないことにより、異なる種から得られたアレルゲンの可能な互換的使用が示された。イタリアの結果は、Thomasによりレビューされた通り(非特許文献3]、抽出物の混合物で実施された結果とも異ならなかった。つまりD. pteronyssinusから得られた主要アレルゲンが、少なくともD. pteronyssinus、D. farinaeの両方、そして場合により他のイエダニ種に対する有効な製品の基剤として考慮され得る。
複数のアレルゲン配列は、NCBIのヌクレオチド及びタンパク質データベースに見出される通り、HDMアレルギーにおいて記載されている。このアレルゲンは、既知タンパク質と配列が関係する少なくとも7群、即ち:
Der p1、システインプロテアーゼ(ペプチダーゼC1Aファミリー)
Der p2、TLR4が結合したMD2様脂質結合タンパク質
Der p3、トリプシン様セリンプロテアーゼ
Der p4、α−アミラーゼ
Der p5、Blo t5(Blomia tropicalis、貯蔵庫ダニ)
Der p6、キモトリプシン様(S1ペプチダーゼドメイン)
Der p7、分泌された糖タンパク質、
に割り付けることができる。
欧州では、HDMにアレルギーのある対象の97%は、Der p1とDer p2のミックスを用いて診断することができるが、該患者の50%は、Der pファミリーのさらに別のアレルゲンとも反応する(非特許文献4)。ブラジルでは、アレルギー性鼻炎の陽性患者を刺したHDMの約87%は、Der p1、Der p2又はその両アレルゲンを認識するIgEを含むことが見出された(非特許文献5)。オーストラリアにおける試験(非特許文献6)から、抗HDM IgE抗体の約50%が、Der p1及びDer p2に結合し、さらに30%が、Der p4、5及び7によって等しく寄与されたことが示される。つまりDer p1及びDer p2への反応性が、明らかにアレルギー人口の優位を占めているため、Der p1及びDer p2アレルゲンを基剤とする製品が、患者の極めて大部分を処置し得ることが示される。
Der p1配列及びIgEエピトープ
Der p1変異体は、幾つかの多型を示すことが非特許文献7に記載されている。Swiss−Prot配列P08176.2を用いたBLAST検索から、NCBIデータベース内の多数のタンパク質配列が明らかとなった。ほとんどの変異が、Der f1配列内で見出され、5つの主な位置、即ち123、132、150、152及び204(Swiss−Prot P08176.2で参照される座標)に配置されていた。多型は、バンコクの住居で単離されたD. pteronyssinus及びD. farinaeの両方から得られた1群及び2群アレルゲンの配列パネルに使用されたRT−PCRにも現れている(非特許文献8)。これらの結果を総括すると、最も優位を占めるDer p1がSwiss−Prot P08176.2で参照される配列であり、Der p1.0105とも同一であることが示される(非特許文献8)。
Der p1タンパク質は、320のアミノ酸のシステインプロテアーゼ(C1スーパーファミリーのペプチダーゼ)である。最初の18のアミノ酸は、シグナルペプチドの性質を有するが、次のR19〜E98のアミノ酸は、プロタンパク質内に存在し、プロテアーゼインヒビタードメインI29を含む。成熟したDer p1は、222のアミノ酸(T99〜L320)で構成され、3つの結晶構造が決定されている(PDB 1XKG、2AS8及び3F5V)。
Der p1のImmune Epitope Database (IEDB)を検索すると、35のエピトープが見出された。抗原競合、Westernブロット、ELISA、Igヒスタミン放出、又は放射免疫測定法のいずれかにより決定された24のB細胞エピトープが非特許文献9、非特許文献10、非特許文献11又は非特許文献12に記載されている。これらの潜在的エピトープを組み合わせることで、N150〜H170;V187〜R202;C215〜Q231;Y263〜Y299に境界がある4つの主要領域を表示することができた。
IgEエピトープは、大部分が高次構造であり、つまりマッピングが困難である。Der p1又はDer f1のいずれかに対して増加したモノクローナル抗体は、大部分が種特異性である。しかしDer f1への抗体4C1は、Der p1にも結合し、モノクローナル抗体(mAb)及びヒトIgE抗体のエピトープは、その複合体の結晶構造による決定でオーバーラップしていることが見出された(非特許文献13)。4C1とDer p1及びDer f1との共結晶化から、IgE結合に関与する可能性がある残基D113、R115、Q116、R118、R154、I156、Q279、Y283、D296、Y299、Y301が示された。
mAb W108が、Der p1とIgE抗体との結合だけでなく、システインプロテイナーゼ活性も阻害する(非特許文献14)。3つのペプチド(aa209〜224; 227〜243及び260〜287)が、W108/ Der p1複合体のプロテアーゼ消化後にLC−MSにより同定されたが、それらは、mAb W108に最も直接的に結合していることが見出されたDer p1の2つのペプチドセグメント(aa 151〜197及び286〜320)とオーバーラップしていなかった。これらの結果から、モノクローナル抗体を用いた場合でも、IgEエピトープをマッピングすることの複雑さが実証される。
文献のデータを要約することで、IgEに結合する可能性のあるDer p1の4つの領域、即ちN150〜H170、V187〜R202、C215〜Q231及びG274〜D291を同定することができた。報告された実験から、R149〜R254のさらなる領域により残留するIgE結合が除去されると解釈されなければならないため、Der p1のこれらの4つのドメインの分割が十分でなかったことが示される。
Der p2配列及びIgEエピトープ
Der p2は、最良に特徴づけられた型Der p2.0101、 0103、0104、0107及び0108をはじめとする15の記載された変異体を有し、非常に多型性であると思われる(非特許文献15)。非特許文献8によれば、Der p2は、アミノ酸置換のクラスターを有する多くの変異を示したが、標準的なDer p2.0101は、17の配列のいずれにも見出されなかった。Der f2は、Der p2と類似した置換のクラスターを有する変異体を示したが、それは異なるアミノ酸位置の中にあり、任意の構造的一致を有さなかった。
非特許文献16によれば、両方の変異体Der p2.0101及びDer p2.0104は、T細胞刺激に関して最も活性があったが、より一般的でない他の変異体、即ち0107及び0108は、一致した差異を示しており、配列の変化がサイトカイン応答を変化させ得ることが実証される。非特許文献15によれば、Der p2アイソフォーム0103及び0104は、ファージディスプレイにより得られた一連の組換えIgEに対してより高い親和性で結合されるように思われる。したがって、rIgEと組み合わせたこれら2つのアイソフォームは、再構成アッセイにおいて脱顆粒を惹起するためのより良好な能力を示した。しかし、Der p2アイソフォームは全て、アレルギー患者のポリクローナル血清の存在下で脱顆粒を惹起することができた。上記の結果、特にT細胞応答及び選択されたrIgEクローンへの高い親和性を考慮して、Der p2.0104変異体(GenBank AFJ68067.1)を、製品の定義のために選択した。
IgEエピトープを決定する試みにおいて、水素交換核磁気共鳴(非特許文献17)及びミモトープ(非特許文献18)をはじめとする異なる技術が用いられてきた。3つの主要領域、即ちN71〜C78、V94〜K100及びL111〜G115(GenBank AFJ68067.1配列に従う番号付け)は、分子の表面に位置するように含まれると思われる。後の2つの領域は、IEDBデータベース内で可能なIgEエピトープの一部として同定された残基を含むが(非特許文献7)、IgEの3D結合特異性のために、決定的なエピトープマッピングは提案されなかった。
低アレルゲン性のアレルギーワクチン
IgE依存性アレルギーの原因に向けた唯一の処置が、特異的免疫療法(SIT)である。この処置は、アレルゲンの用量を増加させながら長期間(3〜5年間)注射して、アレルギー患者に忍容性を導入することからなる。複数の試験から、特に長期処置において、アレルギー反応に及ぼすこの治療の利益が示された(非特許文献19、非特許文献20)。しかし、特に超急速療法(ultra-rush therapies)の際に複数の副作用が観察され、最大30%の患者が治療の経過中、アレルギー症状を処置されなければならなかった(非特許文献21)。つまり、より短期処置の形態で許容し得る安全性を有するSITの代替法に、強い医療ニーズが存在する。
SITの安全性及び有効性を改善するために、異なるアプローチがテストされてきた。TH1免疫応答を増加させる、MPL(アレルギー治療、非特許文献22)、DNA配列(非特許文献23)、又はCpGと組み合わせたバクテリオファージ(非特許文献24)のようなアジュバントを添加することによって、配合剤又は既存の抽出物が改善されてきており、こうしてアレルゲン抽出物の量の可能な限り減少させることができた。定義されたアレルゲンが、全抽出物の代わりに使用された。カバノキ花粉の場合、組換えBet v 1を用いた治験で、全カバノキ花粉抽出物と同等の有効性が示された(非特許文献25)。
処置から生じるアレルギー症状の発生を減少させるため、異なるグループが、低アレルゲン能を有する製品、即ちIgE結合の低下を示す製品の使用を探索した。E. coliにおけるDer p1の発現により、単にIgE結合低下を示す凝集タンパク質が得られ(非特許文献26)、可能な低アレルゲン性ワクチンとして提案された。P. pastorisにおけるプロDer p1の発現により、アレルゲン特異性免疫療法において使用される可能性もある安定した低アレルゲン性プロエンザイムが得られた(非特許文献27)。アレルゲンの併用、即ちDer p1/Der p2ハイブリッドタンパク質が、PCRにより作出され(非特許文献28)、あるいはハイブリッドタンパク質が、Der p1及びDer p2フラグメントを用いて再構成されて(非特許文献29)、E. coli内で発現された。IgE反応性の低下が、両方の例で示され、同時に免疫原性が維持された。コドンを最適化された潜在的DNAワクチン候補も構築された(非特許文献30、非特許文献31)。しかしこれらのアプローチはいずれも、ヒトにおいては未だにテストされていない。
さらなるアプローチは、有効性が不十分なネコのフケのアレルゲン免疫療法に使用された、限られた数のT細胞エピトープを含むペプチドを提供することからなった(非特許文献32)。しかしアレルゲンは、患者のHLA型に部分的に依存する、非常に多様なT細胞エピトープを抱える。例えば、T細胞エピトープは、短い領域以外ではBet v 1配列全体に散在することが見出された(非特許文献33)。つまり効率的な免疫療法製品は、好ましくは選択されたT細胞エピトープよりもむしろアレルゲンの完全な配列を含まなければならない。
ヒトIgEが、主にアレルゲンの断片化によって分離され得る非連続エピトープを認識するという証拠に基づけば、アレルゲンフラグメントの使用は、依然として魅力的である。Bet v 1の2つの連続したフラグメント、又はBet v 1の三量体形態が、ヒトにおける第I相試験でテストされ、健康状態の改善傾向を示したが、シンプトム・メディケーション・スコアにおける有意な改善はもたらされなかった(非特許文献34)。しかしその試験において、複数の有害事象が観察され、その大半は注射の数時間後に生じた(非特許文献35)。ハチ毒の主要アレルゲン、即ちホスホリパーゼA2の3つのフラグメントもまた、ヒトにおいてテストされ、IgE結合の低下に起因する優れた安全性を示し、その一方でIgG4及びIL−10レベルの上昇を誘導した(非特許文献36)。アレルゲンの全アミノ酸配列を一緒になって形成し、それによりアレルゲンの全ての可能なT細胞エピトープを提供しながらIgE結合を低下させる、アレルギー処置用の連続したオーバーラップペプチド(COP)を選択する方法が考案された(特許文献1)。そのような選択されたフラグメントは、アレルゲンの本来の三次構造を再形成する能力があったとしても低く、結果として、ヒトにおいてIgEと結合し、それによりアレルギー反応を誘発させる能力が低いことを示す。
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一態様によれば、本発明は、イエダニアレルギーの処置用組成物としての連続したオーバーラップペプチド(COP)を提供する。具体的にはCOPSは、イエダニの2つの主要アレルゲンDer p1及びDer p2の配列から提供され、これらのアレルゲンの完全配列を含み、つまり潜在的なT細胞エピトープの全てを提供するが、本来のアレルゲンの三次元構造を含まない。
COPSは、イエダニアレルギーの特異的免疫療法で用いることができ、Der p1若しくはDer p2、又はこれら2種のアレルゲンの混合物を感作するマウス及び他の哺乳動物に投与することができ、アナフィラキシーショックを誘発しない。より具体的には本発明は、短期間で数回投与した後、アレルギー症状を低減することが可能な特異的免疫療法(SIT)に関する。この治療は、イエダニへのアレルギーを生じたヒトに特異的COPを反復投与することからなる。投与は、全身、経皮、皮内、皮下若しくは経口経路で、又は舌下及び腸管経路などの粘膜経路で実施され得る。投与は、現行のSITでの3〜5年に比較し、幾つかの実施形態において2ヶ月にわたり5回反復され得る。活性生成物(COP)の投与量は、3年間にわたるSIT処置で投与されるDer p1及びDer p2の量と等しいモル量の累積値に達し得る。
具体的には本発明は、複数の連続したオーバーラップペプチドフラグメント(COP)を含む組成物であって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記COPの反応性が実質的に低下又は排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された組成物を提供する。本明細書で用いられる記述「IgE抗体への反応性が排除された」は、免疫学の当業者により、そのような反応性が3又は4又はそれを超える対数値で臨床的に無関係なレベルまで、又は通常の測定技術により検出不能なレベルまで低下されることと理解される。COPの前記組み合わせは、Der p1の完全な配列(Swiss−Prot P08176.2)及びDer p2の完全な配列(GenBank AFJ68067.1)の両方を含み、前記Der p1配列は、アミノ酸T99から始まりG168を末端とする第一のペプチド(配列番号8)と、アミノ酸A164から始まりS200を末端とする第二のペプチド(配列番号12)と、アミノ酸R193から始まりE227を末端とする第三のペプチド(配列番号13)と、アミノ酸P220から始まりR254を末端とする第四のペプチド(配列番号14)と、アミノ酸R249から始まりD282を末端とする第五のペプチド(配列番号15)と、アミノ酸A278から始まりL320を末端とする第六のペプチド(配列番号11)と、の付加により得られ、前記Der p2配列は、アミノ酸D1から始まりE25を末端とする第一のペプチド(配列番号18)と、アミノ酸H22から始まりK77を末端とする第二のペプチド(配列番号19)と、アミノ酸S57から始まりD113を末端とする第三のペプチド(配列番号24)と、アミノ酸K109から始まりD129を末端とする第四のペプチド(配列番号25)と、の付加により得られる。
先の配列は、オーバーラップに最も好ましいペプチドを表しているが、それらの第一〜第六のDer p1ペプチド及び第一〜第四のDer p2ペプチドのそれぞれのわずかに短いタイプ及びわずかに長いタイプが企図される。このようなペプチドは、IgE反応性三次元エピトープが再構成されないように、配列番号8、11〜15、18、19、24及び25の好ましいペプチドから切除又は延長された各1〜3又は1〜5又は1〜10又は1〜15アミノ酸である。さらに、Der p1及び/又はDer p2へのアレルギーがある対象のIgE抗体への該ペプチドの反応性が排除され、って、それによりイエダニへのアレルギーがある対象からのTリンパ球との反応性が維持されるように1種以上のアミノ酸により互いにオーバーラップするペプチドのセットが生成される。。切除又は延長されたCOPは、それらがIgE結合の回復を誘導しないことを前提として、配列番号8、11〜15、18、19、24及び25のペプチドと機能的に等しくなるであろう。本発明の一態様として、主要なイエダニアレルゲンDer p1及びDer p2には、若干の配列変動性が存在することに留意されたい。つまりDer p2の1つの配列であるGenBank配列AFJ68067.1(配列番号28)は、Swiss Prot P49278.1(配列番号29)における成熟タンパク質配列変異体と4アミノ酸残基が異なる。具体的に配列番号28を参照すると、その配列は、AA40で親水性リシン(L)を疎水性バリン(V)で、AA47の求核性トレオニン(T)を求核性セリン(S)で、AA70の疎水性メチオニン(M)を疎水性リシン(L)で、そしてAA114の酸性残基アスパラギン酸(D)をアミドアスパラギン(N)で置換することにより、変動する。当業者は、本発明の特異的免疫療法を実施するのに有用なペプチドを得るために、異なるアレルゲンアイソタイプの配列から選択すること、及び類似の性質を有するアミノ酸残基を置換することが可能である。したがって本発明は、配列番号8、11〜15、18、19、24及び25のペプチド、並びに配列番号26に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により延長又は切除された配列番号8及び11〜15のペプチド、並びに配列番号27に沿った配列番号18、19、24及び25のペプチドに対して70%、80%、85%、90%又は95%の配列同一性を有し、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体に対するそのようなペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持されている、COPを提供する。
本発明の好ましい態様によれば、Der p1の第一のペプチドと第二のペプチドは、1〜5アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の別の好ましい態様によれば、Der p1の第二のペプチドと第三のペプチドは、1〜8アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の別の好ましい態様によれば、Der p1の第三のペプチドと第四のペプチドは、1〜8アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の別の好ましい態様によれば、Der p1の第四のペプチドと第五のペプチドは、1〜6アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の別の好ましい態様によれば、Der p1の第五のペプチドと第六のペプチドは、1〜5アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の好ましい態様によれば、Der p2の第一のペプチドと第二のペプチドは、1〜4アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の好ましい態様によれば、Der p2の第二のペプチドと第三のペプチドは、1〜21アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の好ましい態様によれば、Der p2の第三のペプチドと第四のペプチドは、1〜5アミノ酸により互いにオーバーラップしている。特に好ましい組成物は、配列番号8を有するペプチドと、配列番号12を有するペプチドと、配列番号13を有するペプチドと、配列番号14を有するペプチドと、配列番号15を有するペプチドと、配列番号11を有するペプチドと、配列番号18を有するペプチドと、配列番号19を有するペプチドと、配列番号24を有するペプチドと、配列番号25を有するペプチドと、の組み合わせを含む。
好ましいCOP組成物は、該ペプチドが適用経路と適合性のある水性緩衝液に可溶性である、それらの組成物を包含する。特にペプチドAllerDM1.5、AllerDM1.52、AllerDM1.53、AllerDM1.54及びAllerDM1.5aのセットが、それらの水溶性によりAllerDM1.2よりも好ましい。極性非プロトン性溶媒は、可溶化に必要とならないため、AllerDM1.7 がAllerDM1.3及びAllerDM1.72 よりも好ましい。
そのようなペプチドは、化学合成又は組換え手段をはじめとする多様な方法のいずれかにより得ることができる。
本発明のCOP及びペプチドは、乾燥粉末形態で提供することができるが、許容し得る担体又は希釈剤と組み合わせて提供することもできる。加えて該組成物は、アジュバントをさらに含むことができ、好ましいアジュバントは、水酸化アルミニウムである。そのため該組成物は、ワクチン組成物として特徴づけること及び使用することができる。
本発明のCOP及びペプチドは、塩化グアニジニウムを含む変性剤及び/又はカオトロピック剤と共に提供することができる。溶液中での三次元構造形成を防ぐことによるそのような薬剤は、IgE結合の低下に寄与する。
Der p1(Swiss−Prot P08176.2)の完全な配列及びDer p2(GenBank AFJ68067.1)の完全な配列の両方を含むCOPの組み合わせからなる群から選択される1種以上のアレルゲンを、必要とする患者に投与することを含む、イエダニアレルギーへの特異的免疫療法(SIT)の方法であって、前記Der p1配列が、アミノ酸T99から始まりG168を末端とする第一のペプチド(配列番号8)と、アミノ酸A164から始まりS200を末端とする第二のペプチド(配列番号12)と、アミノ酸R193から始まりE227を末端とする第三のペプチド(配列番号13)と、アミノ酸P220から始まりR254を末端とする第四のペプチド(配列番号14)と、アミノ酸R249から始まりD282を末端とする第五のペプチド(配列番号15)と、アミノ酸A278から始まりL320を末端とする第六のペプチド(配列番号11)と、の付加により得られ、前記Der p2配列が、アミノ酸D1から始まりE25を末端とする第一のペプチド(配列番号18)と、アミノ酸H22から始まりK77を末端とする第二のペプチド(配列番号19)と、アミノ酸S57から始まりD113を末端とする第三のペプチド(配列番号24)と、アミノ酸K109から始まりD129を末端とする第四のペプチド(配列番号25)と、の付加により得られる、方法も提供される。
該ペプチドが、皮内注射、皮下注射、筋肉内注射、静脈内注射、経皮、鼻内、経口、舌下、眼内、又は髄腔内技術を利用して投与される、そのような方法が実施され得る。
1つのそのような方法によれば、患者は、Der p1(Swiss−Prot P08176.2)の完全な配列及びDer p2(GenBank AFJ68067.1)の完全な配列の両方を含み、前記Der p1配列が、アミノ酸T99から始まりG168を末端とする第一のペプチド(配列番号8)と、アミノ酸A164から始まりS200を末端とする第二のペプチド(配列番号12)と、アミノ酸R193から始まりE227を末端とする第三のペプチド(配列番号13)と、アミノ酸P220から始まりR254を末端とする第四のペプチド(配列番号14)と、アミノ酸R249から始まりD282を末端とする第五のペプチド(配列番号15)と、アミノ酸A278から始まりL320を末端とする第六のペプチド(配列番号11)と、の付加により得られ、前記Der p2配列が、アミノ酸D1から始まりE25を末端とする第一のペプチド(配列番号18)と、アミノ酸H22から始まりK77を末端とする第二のペプチド(配列番号19)と、アミノ酸S57から始まりD113を末端とする第三のペプチド(配列番号24)と、アミノ酸K109から始まりD129を末端とする第四のペプチド(配列番号25)と、の付加により得られる、COPの組み合わせで処置される。本発明の好ましい態様によれば、Der p1の第一のペプチドと第二のペプチドは、1〜5アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の別の好ましい態様によれば、Der p1の第二のペプチドと第三のペプチドは、1〜8アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の別の好ましい態様によれば、Der p1の第三のペプチドと第四のペプチドは、1〜8アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の別の好ましい態様によれば、Der p1の第四のペプチドと第五のペプチドは、1〜6アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の別の好ましい態様によれば、Der p1の第五のペプチドと第六のペプチドは、1〜5アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の好ましい態様によれば、Der p2の第一のペプチドと第二のペプチドは、1〜4アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の好ましい態様によれば、Der p2の第二のペプチドと第三のペプチドは、1〜21アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の好ましい態様によれば、Der p2の第三のペプチドと第四のペプチドは、1〜5アミノ酸により互いにオーバーラップしている。特に好ましい組成物は、配列番号8を有するペプチドと、配列番号12を有するペプチドと、配列番号13を有するペプチドと、配列番号14を有するペプチドと、配列番号15を有するペプチドと、配列番号11を有するペプチドと、配列番号18を有するペプチドと、配列番号19を有するペプチドと、配列番号24を有するペプチドと、配列番号25を有するペプチドと、の組み合わせを含む。
好ましい態様によれば、本発明は、配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸99〜104からアミノ酸157〜177までの配列からなる第一のポリペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第一のポリペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸154〜174からアミノ酸190〜210までの配列からなる第二のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第二のペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸183〜203からアミノ酸217〜237までの配列からなる第三のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第三のペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸210〜230からアミノ酸244〜264までの配列からなる第四のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第四のペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸239〜259からアミノ酸272〜292までの配列からなる第五のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第五のペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸268〜288からアミノ酸310〜320までの配列からなる第六のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第六のペプチドと、
を含む複数のペプチドフラグメントを含む組成物を提供する。
本発明の更に好ましい態様によれば、第一のペプチドと第二のペプチドが1〜5アミノ酸により互いにオーバーラップしているか;第二のペプチドと第三のペプチドが1〜8アミノ酸により互いにオーバーラップしているか;第三のペプチドと第四のペプチドが1〜8アミノ酸により互いにオーバーラップしているか;第四のペプチドと第五のペプチドが1〜6アミノ酸により互いにオーバーラップしているか;又は第五のペプチドと第六のペプチドが1〜5アミノ酸により互いにオーバーラップしている、組成物が提供される。
本発明のさらなる態様によれば、配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸1〜15からアミノ酸15〜35までの配列からなる第一のポリペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第一のポリペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸12〜32からアミノ酸67〜87までの配列からなる第二のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第二のペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸47〜67からアミノ酸103〜123までの配列からなる第三のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第三のペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸99〜119からアミノ酸119〜129までの配列からなる第四のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第四のペプチドと、
を含む複数のペプチドフラグメントを含む組成物が提供される。
本発明の更に好ましい態様によれば、第一のペプチドと第二のペプチドが1〜4アミノ酸により互いにオーバーラップしているか;第二のペプチドと第三のペプチドが1〜21アミノ酸により互いにオーバーラップしているか;又は第三のペプチドと第四のペプチドが1〜5アミノ酸により互いにオーバーラップしている、組成物が提供される。
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸99〜104からアミノ酸157〜177までの配列からなる第一のポリペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第一のポリペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸154〜174からアミノ酸190〜210までの配列からなる第二のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第二のペプチドと、
配列番号27のアミノ酸183〜203からアミノ酸217〜237までの配列からなる第三のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第三のペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸210〜230からアミノ酸244〜264までの配列からなる第四のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第四のペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸239〜259からアミノ酸272〜292までの配列からなる第五のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第五のペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸268〜288からアミノ酸310〜320までの配列からなる第六のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第六のペプチドと、
を含む複数のDer p1連続オーバーラップペプチドフラグメントと;
配列番号28のアミノ酸1〜15からアミノ酸15〜35までの配列からなる第一のポリペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第一のポリペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸12〜32からアミノ酸67〜87までの配列からなる第二のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第二のペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸47〜67からアミノ酸103〜123までの配列からなる第三のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第三のペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸99〜119からアミノ酸119〜129までの配列からなる第四のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第四のペプチドと、
を含む複数のDer p2連続オーバーラップペプチドフラグメントと、を含む組成物も提供される。
1つの方法によれば、イエダニアレルギーのための特異的免疫療法を必要とする患者は、(配列番号8)に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸T99から始まりG168を末端とする第一のペプチドと、
(配列番号12)に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸A164から始まりS200を末端とする第二のペプチドと、
(配列番号13)に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸R193から始まりE227を末端とする第三のペプチドと、
(配列番号14)に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸P220から始まりR254を末端とする第四のペプチドと、
(配列番号15)に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸R249から始まりD282を末端とする第五のペプチドと、
アミノ酸A278から始まりL320を末端とする第六のペプチド(配列番号11)と、を含み、第一〜第六のペプチドが配列番号27に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されている、1つ以上のDer p1連続オーバーラップペプチドと;
(配列番号18)に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸D1から始まりE25を末端とする第一のペプチドと、
(配列番号19)に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸H22から始まりK77を末端とする第二のペプチドと、
(配列番号24)に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸S57から始まりD113を末端とする第三のペプチドと、
(配列番号25)に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸K109から始まりD129を末端とする第四のペプチドと、
を含み、第一〜第四のペプチドが配列番号28に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されている複数のDer p2連続オーバーラップペプチドと、の組み合わせであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、組み合わせで処置される。本発明の好ましい態様によれば、第一のペプチドと第二のペプチドは、1〜5アミノ酸により互いにオーバーラップしている。第一のペプチドと第二のペプチドは、1〜11アミノ酸により互いにオーバーラップしており;第二のペプチドと第三のペプチドは、1〜8アミノ酸により互いにオーバーラップしており;第三のペプチドと第四のペプチドは、1〜8アミノ酸により互いにオーバーラップしており;第四のペプチドと第五のペプチドは、1〜6アミノ酸により互いにオーバーラップおり;第五のペプチドと第六のペプチドは、1〜5アミノ酸により互いにオーバーラップしており;第七のペプチドと第八のペプチドは、1〜4アミノ酸により互いにオーバーラップしており;第八のペプチドと第九のペプチドは、1〜21アミノ酸により互いにオーバーラップしており;そして/又は第九のペプチドと第十のペプチドは、1〜5アミノ酸により互いにオーバーラップしている。本発明の一態様によれば、必要とする患者は、前記アレルゲンの少なくとも5種又は6種又は7種又は8種又は9種又は10種で処置される。
本発明による好ましいペプチドは、配列番号27に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されている(配列番号8)に対して90%又は95%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸T99〜G168の配列を含むペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、ペプチドを含み、特に好ましいペプチドは、配列番号8のペプチドからなる配列を有する。
本発明による好ましいペプチドは、配列番号27に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されている(配列番号12)に対して90%又は95%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸A164から始まりS200を末端とする配列を含むペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、ペプチドを含み、特に好ましいペプチドは、配列番号12のペプチドからなる配列を有する。
本発明による好ましいペプチドは、配列番号27に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されている(配列番号13)に対して90%又は95%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸R193から始まりE227を末端とする配列を含むペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、ペプチドを含み、特に好ましいペプチドは、配列番号13のペプチドからなる配列を有する。
本発明による好ましいペプチドは、配列番号27に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されている(配列番号14)に対して90%又は95%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸P220から始まりR254を末端とする配列を含むペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、ペプチドを含み、特に好ましいペプチドは、配列番号14のペプチドからなる配列を有する。
本発明による好ましいペプチドは、配列番号27に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されている(配列番号15)に対して90%又は95%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸R249から始まりD282を末端とする配列を含むペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、ペプチドを含み、特に好ましいペプチドは、配列番号15のペプチドからなる配列を有する。
本発明による好ましいペプチドは、配列番号27に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されている(配列番号11)に対して90%又は95%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸A278から始まりL320を末端とする配列を含むペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、ペプチドを含み、特に好ましいペプチドは、配列番号11のペプチドからなる配列を有する。
本発明による好ましいペプチドは、配列番号28に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されている(配列番号18)に対して90%又は95%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸D1から始まりE25を末端とする配列を含むペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、ペプチドを含み、特に好ましいペプチドは、配列番号18のペプチドからなる配列を有する。
本発明による好ましいペプチドは、配列番号28に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されている(配列番号18)に対して90%又は95%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸D1から始まりE25を末端とする配列を含むペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、ペプチドを含み、特に好ましいペプチドは、配列番号18のペプチドからなる配列を有する。
本発明による好ましいペプチドは、配列番号28に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されている(配列番号19)に対して90%又は95%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸H22から始まりK77を末端とする配列を含むペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、ペプチドを含み、特に好ましいペプチドは、配列番号19のペプチドからなる配列を有する。
本発明による好ましいペプチドは、配列番号28に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されている(配列番号24)に対して90%又は95%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸S57から始まりD113を末端とする配列を含むペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、ペプチドを含み、特に好ましいペプチドは、配列番号24のペプチドからなる配列を有する。
本発明による好ましいペプチドは、配列番号28に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されている(配列番号25)に対して90%又は95%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸K109から始まりD129を末端とする配列を含むペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、ペプチドを含み、特に好ましいペプチドは、配列番号25のペプチドからなる配列を有する。
本発明は、配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸99〜104からアミノ酸157〜177までの配列からなる第一のポリペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第一のポリペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸154〜174からアミノ酸190〜210までの配列からなる第二のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第二のペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸183〜203からアミノ酸217〜237までの配列からなる第三のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第三のペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸210〜230からアミノ酸244〜264までの配列からなる第四のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第四のペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸239〜259からアミノ酸272〜292までの配列からなる第五のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第五のペプチドと、
配列番号27に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸268〜288からアミノ酸310〜320までの配列からなる第六のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第六のペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸1〜15からアミノ酸15〜35までの配列からなる第七のポリペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第七のポリペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸12〜32からアミノ酸67〜87までの配列からなる第八のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第八のペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸47〜67からアミノ酸93〜123までの配列からなる第九のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第九のペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸99〜119からアミノ酸119〜129までの配列からなる第十のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第十のペプチドと、
からなる群から選択される1種以上のアレルゲンを、必要とする患者に投与することを含む、イエダニアレルギーへの特異的免疫療法の方法も提供する。
複数の連続オーバーラップペプチドフラグメントを含む特異的免疫療法を実施するための組成物であって、該フラグメントが一緒になって、配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸1からアミノ酸30〜82までの配列からなる第一のポリペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第一のポリペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸12〜32からアミノ酸67〜87までの配列からなる第二のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第二のペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸47〜67からアミノ酸103〜123までの配列からなる第三のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第三のペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸89〜109からアミノ酸129までの配列からなる第四のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第四のペプチドと、
を含むDer p2(配列番号28)に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドの全アミノ酸配列を含む、組成物も提供される。
複数の連続したオーバーラップペプチドフラグメントを含む特異的免疫療法を実施するための組成物であって、該フラグメントが一緒になって、配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸1からアミノ酸62〜82までの配列からなる第一のポリペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第一のポリペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸47〜67からアミノ酸103〜123までの配列からなる第二のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第二のペプチドと、
配列番号28に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドのアミノ酸89〜119からアミノ酸129までの配列からなる第三のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第三のペプチドと、
を含むDer p2(配列番号28)に対して90%の配列同一性を有するポリペプチドの全アミノ酸配列を含む、組成物も提供される。特に好ましいのは、アミノ酸S57から始まりD113を末端とする第二のペプチド(配列番号24)が、延長及び切除されていない、組成物である。
(配列番号16)のアミノ酸D1から始まりA72を末端とする第一のペプチドと、アミノ酸S57から始まりD113を末端とする第二のペプチド(配列番号24)と、(配列番号28)のアミノ酸K89から始まりD129を末端とするペプチド又はアミノ酸K109から始まりD129を末端とするペプチド(配列番号25)からなる群から選択される第三のペプチドと、を含む複数のDer p2連続オーバーラップペプチドフラグメントを含む特異的免疫療法を実施するための組成物であって、該ペプチドが、配列番号28に沿った1〜3、1〜5、1〜10又は1〜15アミノ酸により場合により延長又は切除されており、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、組成物がさらに提供される。特に好ましいのは、S57から始まりD113を末端とする第二のペプチド(配列番号24)が、延長及び切除されていない、組成物である。
本発明の組成物は、乾燥粉末形態であってもよく、医薬的に許容し得る担体若しくは希釈剤、及び/又はアジュバンをさらに含んでいてもよく、水酸化アルミニウムが特に好ましいアジュバントである。
該ペプチド、ペプチドの組み合わせ、及びそれらを含む組成物が、皮内注射、皮下注射、筋肉内注射、静脈内注射、経皮、鼻内、経口、舌下、眼内、又は髄腔内技術を利用して必要とする患者に1種以上のアレルゲンを投与することを含む、イエダニアレルギーへの特異的免疫療法の方法において投与され得る。
本発明の一態様によれば、本発明の個々のペプチド及びオーバーラップペプチドの投与により特異的免疫療法を実施することが、変性剤又はカオトロピック剤の存在下での該ペプチドの共投与により促進され得、塩化グアニジニウムが特に好ましい医薬剤であることが発見された。
Der p1に比較した、2種の血清(実線及び破線)からのIgEに対する選択されたCOPの競合的結合を表す。パネルA:Der p1(黒い記号)と単一のペプチドAllerDM1.1、1.2及び1.3(白い記号)との対比。パネルB:Der p1(黒い記号)と単一のペプチドAllerDM1.4、1.5、1.6、及び1.7(白い記号)との対比。パネルC:Der p1(黒い記号)と単一のペプチドAllerDM1.52、1.53及び1.5a(白い記号)との対比。パネルD:Der p1(黒い記号)と単一のペプチドAllerDM1.62、1.63及び1.64との対比。 2種の異なるヒト血清と共にプレインキュベートされた「ヒト化」RBL細胞(ドイツ、LangenのPaul-Ehrlich-Institute内、Dr. Vogelから得た)の脱顆粒を誘導するDer p2及び選択されたCOPの能力を表す。パネルA:Der p2(黒い記号)とDer p2_SetA(白い記号)との対比。パネルB:Der p2(黒い記号)とDer p2_SetB(白い記号)との対比。パネルC:Der p2(黒い記号)と単一のペプチドAllerDM2.3、2.4及び2.5(白い記号)との対比。 競合ELISAにおける塩化グアニジニウムの使用から得られたIgE結合の低下を表す。パネルA:Der p1、AllerDM1.52及び1.62を、1M塩化グアニジニウムとの30分間のインキュベートを行って(ラベルG)又は行わずにテストした。パネルB:Der p2及びAllerDM2.2を、1M塩化グアニジニウムとの30分間のインキュベートを行って又は行わずにテストした。 10種のCOPの等モル混合物で構成されている選択された製品AllerDMがIgE結合を有さないことを表す。欧州及び米国のHDMアレルギー対象の血清21種を、競合ELISAにおいてテストした。パネルA:Der p1反応性に関するDer p1(黒い記号)対AllerDM(白い記号)の競合。パネルB:Der p2反応性に関するDer p2(黒い記号)対AllerDM(白い記号)の競合。 10種のCOPの等モル混合物で構成されている選択された製品AllerDMがHDMアレルギー患者の血清18種を負荷されたRBL細胞の脱顆粒を誘導できないことを表す。パネルA:Der p1(黒い記号)とAllerDM(白い記号)を対比させた脱顆粒の誘導。パネルB:Der p2(黒い記号)とAllerDM(白い記号)を対比させた脱顆粒の誘導。 組換え体のDer p1アレルゲンとDer p2アレルゲンとのミックスの反復皮下注射により感作されたBalb/cマウスのアナフィラキシー反応を表す。低用量アレルゲンの3回目の注射後7日目に、マウスをアレルゲンの単回大量投与によりチャレンジした。10匹からなる1セットのマウスの、AllerDM(黒い丸)、ビヒクル(PBS、白い丸)又はDer p1/Der p2ミックス(黒い四角)のいずれかによるチャレンジ後の体温の平均及び標準偏差を示す。 Freundアジュバントを用いた、Balb/cマウスにおけるDer p1/Der p2注射に比較したAllerDMの免疫原性を表す(パネルA)。AllerDMは、特異的IgGを誘導して、各本来のアレルゲンによる免疫化に匹敵するレベルまで、それぞれアレルゲンDer p1及びDer p2を認識することが可能である。AllerDM1.42、DM2.4及びDM2.10は、AllerDM免疫原性に最も寄与するが、各マウスは、AllerDM2.9以外のAllerDM中に存在する他のCOPと反応する(パネルB)。
本発明を、次の実験手順及び結果を参照しながら例として以下に記載する。
材料及び方法
アレルゲン
精製された天然Der p1(NA−DP1−2)及び天然Der p2(NA−DP2−2)を、英国のIndoor Biotechnologies Ltdから得た。
ペプチドの選択及び合成
この目的は、以下に示された配列番号27(Der p1)Swiss−Prot配列P08176.2及び配列番号28(Der p2)GenBank配列AFJ68067.1として以下に表されたDer p1及びDer p2タンパク質配列内に存在する全てのT細胞エピトープを提示する共に、B細胞エピトープの安定した三次構造の形成を防止することであった。Der p2が、開示が参照により本明細書に取り込まれる過去の特許出願WO2004−081028(A2)に記載されたSwiss Prot P49278.1(配列番号29)を有する複数のアイソタイプ中に存在することが、留意されなければならない。GenBank配列AFJ68067.1と成熟タンパク質(単一ペプチドを含まない)のSwiss Prot P49278.1配列の間に、4アミノ酸差が存在する。配列も異なっており、1つのペプチドのN末端が切断されているためにSwiss Prot P49278.1配列の方が短い。
配列番号27
Der p1配列
MKIVLAIASLLALSAVYARPSSIKTFEEYKKAFNKSYATFEDEEAARKNFLESVKYVQSNGGAINHLSDLSLDEFKNRFLMSAEAFEHLKTQFDLNAETNACSINGNAPAEIDLRQMRTVTPIRMQGGCGSCWAFSGVAATESAYLAYRNQSLDLAEQELVDCASQHGCHGDTIPRGIEYIQHNGVVQESYYRYVAREQSCRRPNAQRFGISNYCQIYPPNVNKIREALAQTHSAIAVIIGIKDLDAFRHYDGRTIIQRDNGYQPNYHAVNIVGYSNAQGVDYWIVRNSWDTNWGDNGYGYFAANIDLMMIEEYPYVVIL
配列番号28
Der p2配列(GenBank配列AFJ68067.1)
DQVDVKDCANHEIKKVLVPGCHGSEPCIIHRGKPFQLEALFEANQNSKTAKIEIKASIDGLEVDVPGIDPNACHYMKCPLVKGQQYDIKYTWNVPKIAPKSENVVVTVKVLGDNGVLACAIATHAKIRD
配列番号29
Der p2配列(Swiss Prot配列P49278.1)
MMYKILCLSLLVAAVARDQVDVKDCANHEIKKVLVPGCHGSEPCIIHRGKPFQLEAVFEANQNTKTAKIEIKASIDGLEVDVPGIDPNACHYMKCPLVKGQQYDIKYTWNVPKIAPKSENVVVTVKVMGDDGVLACAIATHAKIRD
結果として、Der p1及びDer p2配列に沿ってオーバーラップする以下のCOPが、選択された。
配列番号1
AllerDM1.1(81AA)
TNACSINGNAPAEIDLRQMRTVTPIRMQGGCGSCWAFSGVAATESAYLAYRNQSLDLAEQELVDCASQHGCHGDTIPRGIE
配列番号2
ALLERDM1.2(86AA)
SQHGCHGDTIPRGIEYIQHNGVVQESYYRYVAREQSCRRPNAQRFGISNYCQIYPPNVNKIREALAQTHSAIAVIIGIKDLDAFRH
配列番号3
ALLERDM1.3(86AA)
AIAVIIGIKDLDAFRHYDGRTIIQRDNGYQPNYHAVNIVGYSNAQGVDYWIVRNSWDTNWGDNGYGYFAANIDLMMIEEYPYVVIL
配列番号4
ALLERDM1.4(66AA)
TNACSINGNAPAEIDLRQMRTVTPIRMQGGCGSCWAFSGVAATESAYLAYRNQSLDLAEQELVDCA
配列番号5
ALLERDM1.5(73AA)
LAEQELVDCASQHGCHGDTIPRGIEYIQHNGVVQESYYRYVAREQSCRRPNAQRFGISNYCQIYPPNVNKIRE
配列番号6
ALLERDM1.6(73AA)
PNVNKIREALAQTHSAIAVIIGIKDLDAFRHYDGRTIIQRDNGYQPNYHAVNIVGYSNAQGVDYWIVRNSWDT
配列番号7
ALLERDM1.7(40AA)
VDYWIVRNSWDTNWGDNGYGYFAANIDLMMIEEYPYVVIL
配列番号8
ALLERDM1.42(70AA)
TNACSINGNAPAEIDLRQMRTVTPIRMQGGCGSCWAFSGVAATESAYLAYRNQSLDLAEQELVDCASQHG
配列番号9
ALLERDM1.52(64AA)
ASQHGCHGDTIPRGIEYIQHNGVVQESYYRYVAREQSCRRPNAQRFGISNYCQIYPPNVNKIRE
配列番号10
ALLERDM1.62(63AA)
PNVNKIREALAQTHSAIAVIIGIKDLDAFRHYDGRTIIQRDNGYQPNYHAVNIVGYSNAQGVD
配列番号11
ALLERDM1.72(43AA)
AQGVDYWIVRNSWDTNWGDNGYGYFAANIDLMMIEEYPYVVIL
配列番号12
ALLERDM1.53(37AA)
ASQHGCHGDTIPRGIEYIQHNGVVQESYYRYVAREQS
配列番号13
AllerDM1.54(35AA)
RYVAREQSCRRPNAQRFGISNYCQIYPPNVNKIRE
配列番号14
AllerDM1.63(35AA)
PNVNKIREALAQTHSAIAVIIGIKDLDAFRHYDGR
配列番号15
AllerDM1.64(34AA)
RHYDGRTIIQRDNGYQPNYHAVNIVGYSNAQGVD
配列番号16
ALLERDM2.1(72AA)
DQVDVKDCANHEIKKVLVPGCHGSEPCIIHRGKPFQLEAVFEANQNTKTAKIEIKASIDGLEVDVPGIDPNA
配列番号17
ALLERDM2.2(73AA)
SIDGLEVDVPGIDPNACHYMKCPLVKGQQYDIKYTWNVPKIAPKSENVVVTVKVMGDDGVLACAIATHAKIRD
配列番号18
ALLERDM2.3(25AA)
DQVDVKDCANHEIKKVLVPGCHGSE
配列番号19
ALLERDM2.4(56AA)
HGSEPCIIHRGKPFQLEALFEANQNSKTAKIEIKASIDGLEVDVPGIDPNACHYMK
配列番号20
ALLERDM2.5(56AA)
HYMKCPLVKGQQYDIKYTWNVPKIAPKSENVVVTVKVLGDNGVLACAIATHAKIRD
配列番号21
ALLERDM2.6(31AA)
DQVDVKDCANHEIKKVLVPGCHGSEPCIIHR
配列番号22
ALLERDM2.7(75AA)
SEPCIIHRGKPFQLEALFEANQNSKTAKIEIKASIDGLEVDVPGIDPNACHYMKCPLVKGQQYDIKYTWNVPKIA
配列番号23
ALLERDM2.8(41AA)
KYTWNVPKIAPKSENVVVTVKVLGDNGVLACAIATHAKIRD
配列番号24
ALLERDM2.10(57AA)
SIDGLEVDVPGIDPNACHYMKCPLVKGQQYDIKYTWNVPKIAPKSENVVVTVKVLGD
配列番号25
ALLERDM2.9(21AA)
KVLGDNGVLACAIATHAKIRD
配列番号26
ALLERDM1.5a(32AA)
AREQSCRRPNAQRFGISNYCQIYPPNVNKIRE
IgE結合の決定を可能にするために、COPの全てを研究規模で固相Fmoc化学作用により合成した。分取HPLCを利用し、90%を超える純度のペプチドを得て凍結乾燥した。ペプチドを水中で2mg/mlに、又はDMSO中で10〜20mg/mlに再懸濁し(表1参照)、分取したものを凍結した。
競合ELISA
1.0μg/mlの精製されたDer p1又はDer p2を、96ウェルNunc Maxisorp(登録商標)イムノプレート(スイス、WohlenのThermo Fisher Scientific Inc.)に一晩コーティングした。1%BSAでブロックした後、患者の血清の20倍、30倍又は40倍から200倍までの希釈液を、特異的IgE量に応じて添加した。その後、5μg/mlのビオチンマウス抗ヒトmAb IgE(CA州San DiegoのBioLegend)を添加して、Streptavidin HRP (CA州San DiegoのBD-Biosciences)及び基質TMBを用いて抗体を明らかにした。アレルギー患者の血清を米国及び欧州から得て(それぞれ米国WA州EverettのPlasmaLab International及びフランス、LyonのBiomnis)、D. pteronyssinusの陽性CAP及びバックグランドを超える明確なシグナルに関して選択し、ペプチドとの競合をテストするために用いた。10−5〜10−10Mの範囲内の濃度のCOPの各セット、即ちDer p1では Set A、B、C又はD、そしてDer p2ではミックスD、E又はFを、選択された血清と共に氷上で15分間プレインキュベートした。その後、nDer p1又はnDer p2をコーティングした96ウェルプレート上で血清をインキュベートして、残留するIgE結合を先に記載された通り決定した。nDer p1及びnDer p2の希釈液を、阻害の対照として用いた。
RBL脱顆粒
脱顆粒アッセイを、非特許文献37に記載された通り実施した。ヒトFcεRI受容体でトランスフェクトされたRBL−703/21細胞を、96ウェル組織培養プレート(105細胞/ウェル)中で一晩、平板培養した。RBL−703/21細胞の受動感作を、1:20比のイエダニアレルギー患者の血清と共に用いて一晩実施した。翌日、細胞層をHanksバランス塩溶液(Gibco, Life technologies)で2回洗浄することにより、非結合抗体を除去した。Tyrode緩衝液(130mM NaCl、5mM KCl、1.4mM CaCl2、1mM MgCl2、5.6mMグルコース、10mM HEPES pH7.4、0.1%BSA)で希釈された指示濃度のnDer p1、nDer p2又は個々のCOP及びミックスを添加することにより、RBL細胞の脱顆粒を37℃で1時間誘導した。細胞上清30μlをクエン酸緩衝液(0.1M pH4.5)中、1.3mg/ml 4−ニトロフェニルN−アセチル−β−D−グルコサミニド(Sigma)50μlと共に37℃で1時間インキュベートすることにより、β−ヘキソサミニダーゼ活性を分析した。グリシン緩衝液(0.2Mグリシン、0.2M NaCl、pH10.7)100μlを添加することにより反応を停止させて、光学濃度(OD)を405nmで測定した。
マウスにおけるアナフィラキシー反応
14日間隔で3回の皮下注射により、Balb/cマウスに等モルのDer p1とDer p2のアレルゲンミックスを低用量(1μg)で反復注射して感作させた。最後の注射後7日目に、マウスを、Der p1と Der p2のミックス(30μg/動物)又はAllerDM COP(30μg/動物)のいずれかの高用量でチャレンジした。非特許文献38に適合された6段階のスケール(0:症状なし〜5:死亡)を利用して、アナフィラキシー症状をスコアリングした。デジタル温度計を用いて、直腸温度をチャレンジ後15分間隔で60分間、モニタリングした。PBSを、チャレンジ誘導の対照として用いた。
AllerDMの免疫原性
Der p1、Der p2アレルゲン及び個々のAllerDM COPを、Balb/cマウスにi.p.注射した。 アレルゲン及びペプチドを、完全Freundアジュバントと共に与えた。注射を、不完全Freundアジュバントを用いて1ヶ月間隔で2回反復した。血液を最後の注射後15日目に後眼窩洞から採取し、血清を標準法により調製した。結果は、μg/mlの特異的IgGとして表す。
実験結果
ペプチドの選択
Der p1
IgE結合が低下した製品について選択するために、長鎖の(30〜90アミノ酸)連続したオーバーラップペプチド(COP)の4セットを、全Der p1アレルゲン(Swiss−Prot P08176.2)を含むように考案し、これにより可能なT細胞エピトープの全てを提供した。3種のCOPの最初のセット、つまりAllerDM1.1、1.2及び1.3(それぞれ配列番号1、配列番号2及び配列番号3)で構成されたDerp1_Set Aは、特許出願「Allergen peptide fragments and use thereof」WO2004/081028(A2)で既に提案されている。Derp1_Set A COPを合成及び精製し、競合ELISAを利用してIgE結合についてアッセイした。残留するIgE結合は、イエダニに対してアレルギーのある患者からの異なる血清で、AllerDM1.2及びAllerDM1.3に対しては観察されたが、AllerDM1.1では観察されなかった。
文献による潜在的IgE結合領域を考慮して第二のセット(Derp1_Set B)を考案し、競合ELISAによりIgE結合についてテストした。Derp1_Set B、つまりAllerDM1.4、1.5、1.6、1.7(それぞれ配列番号4、5、6、7)のミックスは、残留するIgE反応性を示した。a.個々のペプチドを用いた場合に、AllerDM1.4及び1.7は、検出可能なIgE結合を示さなかったが、AllerDM1.5及び1.6は、これまでにAllerDM1.2及び1.3で又は完全なDerp1_Set Bで観察された反応性を担うことが見出された。
AllerDM1.5は、2つのシステイン含んでいたが、それらはジスルフィド架橋を再形成してIgEエピトープを再構成する可能性がある。このためC−末端システインを除去して、AllerDM1.52(配列番号9)を誘導したが、残念なことにそれは依然としてIgEに結合していた。AllerDM1.6では、C−末端部分の短縮は、IgE結合にも影響を有さなかった(AllerDM1.62、配列番号10)。AllerDM1.52のN−末端及びAllerDM1.62のC末端が修飾されたため、十分なオーバーラップを提供して可能なT細胞末端エピトープを確実に存在させるために、AllerDM1.4及び1.7の代わりとなるペプチドを考案しなければならなかった。AllerDM1.42及び1.72は、オーバーラップ領域にさらなる4及び3アミノ酸を受け取った(それぞれ配列番号8及び11)。残留するIgE結合を示すAllerDM1.52及び1.62を含む候補Derp1_Set Cは、このため排除された。
Der p1及びこれまで合成されたペプチドの3D構造をモデリングした後、更なるセット、即ちDerp1_Set Dを調製して、IgE結合ペプチドAllerDM1.52及び1.62のそれぞれをさらに分割した。AllerDM1.52を、2つのペプチド、即ちAllerDM1.53及び1.5a(それぞれ配列番号12及び26)に分割し、AllerDM1.62を、AllerDM1.63及び1.64(それぞれ配列番号14及び15)に分割した(図1)。これらのペプチドは、最終的に任意の検出可能なIgE結合を示さず、全ての可能なIgEエピトープが除去されていることが示された。1.53と1.5aは、アミノ酸5つだけがオーバーラップしていたため、8アミノ酸がオーバーラップしている長いタイプのAllerDM1.54(配列番号13)を合成し、それはAllerDM1.5aと同じIgE非結合特性を示した。この知見から、3アミノ酸によるCOP末端の変化が、IgE結合能に影響を有さないことが示される。領域R248〜R254が潜在的に結合するIgEのためにこれまで保持されていなかったため、AllerDM1.62を2つの切片に分割しなければならないというのは、現行の知識では予測されなかった(背景技術を参照)。検出可能なIgE結合を含まないDer p1から発したCOPの最後のセットは、6つのペプチド、即ちAllerDM1.42、1.53、1.54、1.63、1.64及び1.72(それぞれ配列番号8、12、13、14、15及び11)を含む。
Der p2
COPの第一のセットは、過去の特許出願WO2004/081028(A2)(Der p2アイソタイプP49278.1)(配列番号29)から得られ、同じ鎖長の2種のペプチド:AllerDM2.1及び2.2(配列番号16及び17)が含まれた。このCOPのセット(Derp2_Set A)は、競合ELISAにおいて低くとも検出可能なIgE結合を示し、AllerDM2.2が、直接的ELISAにおいてIgEに結合することが見出された。Der p2の3D構造の維持における役割を果たすことが知られた2つの短いループを担うジスルフィド架橋を防止するために、AllerDM2.3、2.4及び2.5(配列番号18、19及び20)で構成されたDerp2_SetBを考案した。並行して、ジスルフィド架橋が保持された別のセット(Derp2_SetC)、即ちAllerDM2.6、2.7及び2.8(配列番号21、22及び23)を合成した。セットB及びCは両者とも、競合ELISAにおいて残留するIgE結合を示した。セットBにおいて、直接的ELISA及び競合ELISAの両方により確認すると、IgE結合は、AllerDM2.5に限定された。セットCからの個々のCOPへのIgEの結合は、多重であることを示した。Der p2の中央部分を含むAllerDM2.7は、競合ELISAにおいて残留するIgE結合を示したが、AllerDM2.8(Der p2のC末端部分)は、アレルギー及び非アレルギードナーの血清から得たIgEに非特異的に結合することが見出された。加えて、Derp2_SetCは、RBL脱顆粒アッセイにおいて弱くとも検出可能な応答を誘発し、それゆえさらなるAllerDM生成から排除された。
驚くべきことに、Derp2_SetB(AllerDM2.3、2.4及び2.5)は、RBLアッセイにおいて好塩基球の脱顆粒を誘導することができたが、Derp2_SetA(Aller DM2.1及び2.2)は、誘導しなかった(図2)。さらに、組み合わせでのAllerDM2.4及び2.5は、脱顆粒をもたらしたが、それぞれの個別のペプチドは、もたらさなかった(図2、パネルC)。同じ現象が、AllerDM2.1とAllerDM2.5との組み合わせにおいても観察された。AllerDM2.1及びAllerDM2.4は、競合ELISAにおいて単独でテストした場合にIgEに結合せず、脱顆粒を惹起することに加えて、2つのIgEエピトープが必要となるため、これらの結果から、溶液中で2つのペプチド:AllerDM2.4とAllerDM2.5の間に若干の相互作用が起こり、アレルゲンの本来の3D構造の部分的再構成が誘導されて、これにより第二のIgEエピトープが再形成される可能性が生じた。
先の結果を考慮してDer p2結晶構造を分析することで、AllerDM2.4及び2.5が逆平行βシートの存在により溶液中で部分的にリフォールディングし、一緒になって第二のIgE結合部位を再形成する可能性が提示された。Aller DM2.1又は2.4のいずれかと組み合わせられたAller DM2.2は、脱顆粒を誘導しなかったため、S57〜C73を次のCOPのセットのAllerDM2.5のN末端に付加して、AllerDM2.10(配列番号24)を誘導した。IgE結合能力をさらに低下させるために、AllerDM2.10をC末端でD113まで切除した。AllerDM2.10との最小限のオーバーラップ(5アミノ酸)を維持するためには、AllerDM2.9(配列番号 25)を、完全なDer p2配列を含むように、K109から始めて合成しなければならなかった。Derp2_SetD (AllerDM2.3、2.4、2.10及び2.9)及び個々の成分は、競合ELISAにおいて残留するIgE結合を示さず、好塩基球脱顆粒をもはや惹起することができなかった。こうしてDer p2から発した最後のCOPのセットは、4種のペプチド、即ちAllerDM2.3、2.4、2.10及び2.9(それぞれ配列番号18、19、24及び25)が含まれる。
さらなる知見から、IgE結合及び好塩基球脱顆粒が、変性塩の使用から起こった溶液中の本来の3D構造の部分的再構成に関係することが示された。塩化グアニジニウム又は尿素をはじめとする変性塩の添加は、AllerDM1.52、1.62及び2.2へのIgE結合を大幅に低下させた(図3)。このことから、アレルゲンフラグメントの注射により潜在的な即時型アレルギー反応を低下させる製剤の代替物が示される。
AllerDM
IgE結合の非存在をさらに検証するために、ここではAllerDMと称するDer p1及びDer p2の両方から得られたペプチド10種、即ちAllerDM1.42、1.53、1.54、1.63、1.64及び1.72(それぞれ配列番号 8、12、13、14、15及び11)とAllerDM2.3、2.4、2.10及び2.9(それぞれ配列番号 18、19、24及び25)の組み合わせで構成された最後のミックスを、競合ELISA及びRBL脱顆粒テストにおいて用いた。図4に認められる通り、AllerDMは、10−5M濃度まで、欧州及び米国の両方のイエダニに対してアレルギーのある患者の血清21種との検出可能な反応性を示さなかった。Der p1又はDer p2のいずれかの天然アレルゲンを用いた対照は、10−7〜10−9Mの範囲内で予測された競合を示した。IgE結合の低下により、ヒトにおいては、伝統的SIT処置に比較して高用量のCOPを投与するという判断が可能になる。
ヒトFcε受容体IでトランスフェクトされたRBL細胞が、アレルゲンの存在下でヒトIgEに結合し、脱顆粒することが見出された(非特許文献37)。同じく10−5MまでのAllerDMは、イエダニに対してアレルギーのある患者の異なるヒト血清18種をRBL細胞に予め負荷した場合に、好塩基球脱顆粒を惹起することができなかった(図5A及びB)。これに反して、Der p1及びDer p2は、同じ血清の組み合わせにおいて脱顆粒を誘導することができた。好塩基球の脱顆粒がないことは、ヒトへの適用の際に即時型アレルギー反応のリスクの潜在的低下を示している。
これらの実験から、AllerDMと称するCOP 10種で構成された好ましい製品が、Der p1及びDer p2の両方のタンパク質から得られた可溶性ペプチドの組み合わせを含むと結論づけることができる。好ましい製品候補は、配列番号:8、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号11、配列番号18、配列番号19、配列番号24及び配列番号25で構成されることになる。
本発明のさらなる改善は、COPを、精製及び可溶性特性が改善された部分に分割することを含む。同じく、HDMに対してアレルギーのある患者のIgE抗体に対する相同体の反応性が排除されながらTリンパ球との反応性が依然として保持されている該相同体を生成するために、各ペプチド内のアミノ酸変化によるCOP AllerDM1.42〜1.72及びAllerDM2.3〜2.10の相同体が企図される。さらに、イエダニアレルゲンDer p1及びDer p2内のCOPの限界をシフトすることにより、COPの相同体が企図される。そのような相同体は、非検出可能IgE結合及びTリンパ球活性の同等のプロファイルを有する製品をもたらすであろう。そのような製品は、ヒトにおける安全性及び有効性に関してAllerDMと同じ能力を示し、他に断りがなければ、処置への変更に関して同等とみなされ得る。イエダニIgE抗体への反応性を有さず、同時にTリンパ球への反応性を維持していることを特徴とする適切な相同体が、本明細書に記載された方法により同定され得る。
感作及びチャレンジ
Balb/cマウスを、Der p1及びDer p2アレルゲンのミックス(1μg/ml)の反復皮下注射により感作させた。最後の注射後7日目に、マウスを単回大量投与されたアレルゲン(30μg/mlのDer p1及びDer p2)又はAllerDM(30μg/ml)でチャレンジした。アナフィラキシーショックは、体温降下を伴った。対照及びAllerDMチャレンジにより本質的な温度降下は生じなかったが、Der p1/Der p2ミックスは、直腸温度の著しい低下を誘導した(図6)。これらの結果は、AllerDMがチャレンジ活性を有さないことで親アレルゲンと異なることを示しており、AllerDMがDer p1/Der p2感作マウスのアナフィラキシーショックを惹起しないことが示される。
免疫化
AllerDM及びDer p1/Der p2を、Freundアジュバントと共にBalb/cマウスに注射した。IgGレベルを、腹腔内注射の後に測定した(図7)。AllerDMミックスにより上昇されたIgGは、天然のDer p1及びDer p2を本来のアレルゲンそのものとほとんど同じ延長部(extend)まで認識する(図7、パネルA)。別の実験において、各個別のCOPに対するIgGの存在を、AllerDMで免疫化されたマウスの血清中で検出し(図7、パネルB)、各COPが、異なる程度ではあるが、全体的免疫原性に寄与し得ることが示される。
本発明の変形例
同じく、イエダニに対してアレルギーのある患者のIgE抗体に対する相同体の反応性が排除されながらTリンパ球への反応性が依然として保持されている該相同体を生成するために、各ペプチド内のアミノ酸変化によるAllerDM1.42〜DM2.10COPの相同体が企図される。さらに、イエダニアレルゲンDer p1及びDer p2内のCOPの限界をシフトすることにより、COPの相同体が企図される。そのような相同体は、非検出可能IgE結合及びTリンパ球活性の同等のプロファイルを有する生成物をもたらすであろう。そのような製品は、ヒトにおける安全性及び有効性に関してAllerDMと同じ能力を示し、他に断りがなければ、処置への変更に関して同等とみなされ得る。イエダニIgE抗体への反応性を有さず、同時にTリンパ球への反応性を維持していることを特徴とする適切な相同体が、本明細書に記載された方法により同定され得る。同じく、IgEの反応性が低下又は排除されてTリンパ球反応性が保持されるが、可溶性もあり、そして/又は合成及び精製の改善を示すCOPのセットが企図される。
本発明の実践における数多くの改良及び変形は、目下好ましい実施形態を考慮する際に当業者に発案されるものと予測される。結論として、本発明の範囲に課されるべきわずかの限定は、添付の特許請求の範囲において認められるものである。
本発明の実践における数多くの改良及び変形は、目下好ましい実施形態を考慮する際に当業者に発案されるものと予測される。結論として、本発明の範囲に課されるべきわずかの限定は、添付の特許請求の範囲において認められるものである。

Claims (13)

  1. 配列番号8の配列からなる第一のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第一のペプチドと、
    配列番号12の配列からなる第二のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第二のペプチドと、
    配列番号13の配列からなる第三のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第三のペプチドと、
    配列番号14の配列からなる第四のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第四のペプチドと、
    配列番号15の配列からなる第五のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第五のペプチドと、
    配列番号11の配列からなる第六のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第六のペプチドと、
    を含む複数のペプチドフラグメントを含む組成物。
  2. (i)前記第一のペプチドと第二のペプチドが、5アミノ酸により互いにオーバーラップしており;
    (ii)前記第二のペプチドと第三のペプチドが、8アミノ酸により互いにオーバーラップしており;
    (iii)前記第三のペプチドと第四のペプチドが、8アミノ酸により互いにオーバーラップしており;
    (iv)前記第四のペプチドと第五のペプチドが、6アミノ酸により互いにオーバーラップしており;及び/又は
    (v)前記第五のペプチドと第六のペプチドが、5アミノ酸により互いにオーバーラップしている、請求項1に記載の組成物。
  3. 配列番号8の配列からなる第一のポリペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第一のポリペプチドと、
    配列番号12の配列からなる第二のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第二のペプチドと、
    配列番号13の配列からなる第三のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第三のペプチドと、
    配列番号14の配列からなる第四のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第四のペプチドと、
    配列番号15の配列からなる第五のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第五のペプチドと、
    配列番号11の配列からなる第六のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第六のペプチドと、
    を含む複数のDer p1連続オーバーラップペプチドフラグメントと;
    配列番号18の配列からなる第一のポリペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第一のポリペプチドと、
    配列番号19の配列からなる第二のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第二のペプチドと、
    配列番号24の配列からなる第三のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第三のペプチドと、
    配列番号25の配列からなる第四のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第四のペプチドと、
    を含む複数のDer p2連続オーバーラップペプチドフラグメントと、
    を含む組成物。
  4. 列番号8のペプチドからなる配列を有する、ペプチド。
  5. 列番号12のペプチドからなる配列を有する、ペプチド。
  6. 列番号13のペプチドからなる配列を有する、ペプチド。
  7. 列番号14のペプチドからなる配列を有する、ペプチド。
  8. 列番号15のペプチドからなる配列を有する、ペプチド。
  9. 列番号11のペプチドからなる配列を有する、ペプチド。
  10. 配列番号8の配列からなる第一のポリペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第一のポリペプチドと、
    配列番号12の配列からなる第二のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第二のペプチドと、
    配列番号13の配列からなる第三のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第三のペプチドと、
    配列番号14の配列からなる第四のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第四のペプチドと、
    配列番号15の配列からなる第五のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第五のペプチドと、
    配列番号11の配列からなる第六のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第六のペプチドと、
    配列番号18の配列からなる第七のポリペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第七のポリペプチドと、
    配列番号19の配列からなる第八のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第八のペプチドと、
    配列番号24の配列からなる第九のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第九のペプチドと、
    配列番号25の配列からなる第十のペプチドであって、イエダニに対してアレルギーのある対象のIgE抗体への前記ペプチドの反応性が排除されて、イエダニに対してアレルギーのある対象からのTリンパ球との反応性が保持された、第十のペプチドと、
    からなる群から選択される1種以上のアレルゲンを、必要とするヒト以外の動物に投与することを含む、イエダニアレルギーへの特異的免疫療法の方法。
  11. 前記ペプチドが、皮内注射、皮下注射、筋肉内注射、静脈内注射、経皮、鼻内、経口、舌下、眼内、又は髄腔内技術を利用して投与される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記患者が、前記アレルゲンの少なくとも5種若しくは6種若しくは7種若しくは8種若しくは9種若しくは10種で処置される、請求項10に記載の方法。
  13. 前記ペプチドが、変性剤又はカオトロピック剤の存在下で投与され、
    (i)前記カオトロピック剤が、塩化グアニジニウムであり;
    (ii)前記アレルゲンが、乾燥粉末形態で提供され;
    (iii)前記アレルゲンが、医薬的に許容し得る担体若しくは希釈剤をさらに含み;
    (iv)前記アレルゲンが、アジュバントをさらに含み、及び
    v)前記アジュバントが、水酸化アルミニウムである、
    請求項10に記載の方法。
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