JP6392629B2 - ポリビニルアセタール組成物 - Google Patents
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Description
還流冷却器、温度計、イカリ型攪拌翼を備えた5L(リットル)のガラス製容器に、イオン交換水4050g、ポリビニルアルコール(PVA−1)(粘度平均重合度1700、けん化度99モル%)330gを仕込み(PVA濃度7.5%)、内容物を95℃に昇温して完全に溶解させた。次に、内容物を、120rpmで攪拌しながら、約30分かけて5℃まで徐々に冷却した後、ブチルアルデヒド186gと35%の塩酸200gを添加し、ブチラール化反応を60分間行った。その後、60分かけて67℃まで昇温し、67℃にて120分間保持した後、室温まで冷却した。得られた樹脂をイオン交換水で洗浄し、残存するブチルアルデヒドを十分に取り除いた後、過剰量の0.15質量%水酸化ナトリウム水溶液5000gを添加して残存する酸触媒を中和した。さらに、この樹脂を5000gのイオン交換水で6回水洗した後、脱水、乾燥してポリビニルブチラール(PVB−1)を得た。得られたPVB−1のブチラール化度(平均アセタール化度)は69モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は30モル%であった。PVB−1のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。また、PVB−1のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ32ppm、1ppm未満、1ppm未満であった。ICP発光分析は、PVB−1サンプルに硫酸、硝酸を添加して加熱分解した後、塩酸水で定容した溶液を使用し、ICP発光分析装置(Perkin Elmer社製Optima4300DV)で測定することにより行った(以下、同様)。測定結果を表1に示す。
PVB−1の調製において、5000gのイオン交換水での洗浄を4回にした以外は同様にして反応を行い、PVB−2を得た。得られたPVB−2のブチラール化度(平均アセタール化度)は69モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は30モル%であった。PVB−2のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−2のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ65ppm、1ppm未満、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−1の調製において、5000gのイオン交換水での洗浄を2回にした以外は同様にして反応を行い、PVB−3を得た。得られたPVB−3のブチラール化度(平均アセタール化度)は69モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は30モル%であった。PVB−3のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−3のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ240ppm、1ppm未満、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−1の調製において、0.15質量%水酸化ナトリウム水溶液5000gを、0.15質量%水酸化カリウム水溶液5000gに変更した以外は同様にして、PVB−4を得た。得られたPVB−4のブチラール化度(平均アセタール化度)は69モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は30モル%であった。PVB−4のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−4のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ1ppm未満、29ppm、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−4の調製において、5000gのイオン交換水での洗浄を4回にした以外は同様にして反応を行い、PVB−5を得た。得られたPVB−5のブチラール化度(平均アセタール化度)は69モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は30モル%であった。PVB−5のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−5のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ1ppm未満、74ppm、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−4の調製において、5000gのイオン交換水での洗浄を2回にした以外は同様にして反応を行い、PVB−6を得た。得られたPVB−6のブチラール化度(平均アセタール化度)は69モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は30モル%であった。PVB−6のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−6のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ1ppm未満、230ppm、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−1の調製において、ブチルアルデヒドの使用量を205gに変更した以外は同様にして反応を行い、PVB−7を得た。得られたPVB−7のブチラール化度(平均アセタール化度)は75モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は24モル%であった。PVB−7のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−7のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ30ppm、1ppm未満、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−7の調製において、5000gのイオン交換水での洗浄を3回にした以外は同様にして反応を行い、PVB−8を得た。得られたPVB−8のブチラール化度(平均アセタール化度)は75モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は24モル%であった。PVB−8のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−8のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ150ppm、1ppm未満、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−1の調製において、PVA−1をPVA−2(粘度重合度1700、けん化度92モル%)330gに変更し、ブチルアルデヒドの使用量を193gに変更し、昇温後の反応温度を67℃から72℃に変更した以外は同様にして反応を行い、PVB−9を得た。得られたPVB−9のブチラール化度(平均アセタール化度)は75モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は7モル%であり、平均残存水酸基量は18モル%であった。PVB−9のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−9のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ32ppm、1ppm未満、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−9の調製において、5000gのイオン交換水での洗浄を3回にした以外は同様にして反応を行い、PVB−10を得た。得られたPVB−10のブチラール化度(平均アセタール化度)は75モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は7モル%であり、平均残存水酸基量は18モル%であった。PVB−10のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−10のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ145ppm、1ppm未満、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−1の調製において、0.15質量%水酸化ナトリウム水溶液を0.15質量%の水酸化ナトリウムと0.3質量%の水酸化カリウムを含む水5000gに変更した以外は同様にして反応を行い、PVB−11を得た。得られたPVB−11のブチラール化度(平均アセタール化度)は69モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は30モル%であった。PVB−11のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−11のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ26ppm、59ppm、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−1の調製において、0.15質量%水酸化ナトリウム水溶液を0.30質量%の水酸化ナトリウムと0.08質量%の水酸化カリウムを含む水5000gに変更した以外は同様にして反応を行い、PVB−12を得た。得られたPVB−12のブチラール化度(平均アセタール化度)は69モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は30モル%であった。PVB−12のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−12のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ71ppm、16ppm、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−1の調製において、5000gのイオン交換水での洗浄を10回にした以外は同様にして反応を行い、PVB−13を得た。得られたPVB−13のブチラール化度(平均アセタール化度)は69モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は30モル%であった。PVB−13のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−13のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ2ppm、1ppm未満、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−7の調製において、5000gのイオン交換水での洗浄を10回にした以外は同様にして反応を行い、PVB−14を得た。得られたPVB−14のブチラール化度(平均アセタール化度)は75モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は240モル%であった。PVB−14のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−14のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ2ppm、1ppm未満、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−1の調製において、5000gのイオン交換水での洗浄回数を1回にした以外は同様にして反応を行い、PVB−15を得た。得られたPVB−15のブチラール化度(平均アセタール化度)は69モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は30モル%であった。PVB−15のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−15のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ430ppm、1ppm未満、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−4の調製において、5000gのイオン交換水での洗浄回数を1回にした以外は同様にして反応を行い、PVB−16を得た。得られたPVB−16のブチラール化度(平均アセタール化度)は69モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は30モル%であった。PVB−16のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−16のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ1ppm未満、383ppm、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−7の調製において、5000gのイオン交換水での洗浄を1回にした以外は同様にして反応を行い、PVB−17を得た。得られたPVB−17のブチラール化度(平均アセタール化度)は75モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は24モル%であった。PVB−17のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−17のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ395ppm以下、1ppm未満、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−7の調製において、0.15質量%水酸化ナトリウム水溶液を0.15%水酸化カリウム水溶液に変更し、5000gのイオン交換水での洗浄を1回にした以外は同様にして反応を行い、PVB−18を得た。得られたPVB−18のブチラール化度(平均アセタール化度)は74モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は25モル%であった。PVB−18のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−18のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ1ppm未満、402ppm、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−1の調製において、PVA−1をPVA−3(粘度重合度2400、けん化度99モル%)330gに変更した以外は同様にして反応を行い、PVB−19を得た。得られたPVB−19のブチラール化度(平均アセタール化度)は69モル%、残存酢酸ビニル基の含有量は1モル%であり、平均残存水酸基量は30モル%であった。PVB−19のブチラール化度、残存酢酸ビニル基の含有量はJIS K6728にしたがって測定した。またPVB−19のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ33ppm、1ppm未満、1ppm未満であった。測定結果を表1に示す。
PVB−1の100質量部に可塑剤(トリエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエート(3GO)36質量部と20質量部のPhE−1の混合物)をビーカーにいれ、ガラス棒を使用して10分間混合した後、25℃で5日間静置して可塑剤をPVB−1に十分吸収させた。得られた混合物の合計100質量部に対して、ヘプタン(沸点98℃)5質量部をさらに添加してPVB−1に吸収させた後、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)0.1質量部を加えて窒素雰囲気下、ラボプラストミルで120℃、60rpm、2.5分間溶融混練した(混練中にヘプタンは徐々に揮発した)。混練物を室温(25℃)まで冷却して組成物−1を得た。得られた組成物−1におけるヘプタンの含有量は0.01%未満であった。組成物−1のナトリウム、カリウム、マグネシウムの含有量をICP発光分析で分析したところ、それぞれ21ppm、1ppm未満、1ppm未満であった。組成を表2に示す。なおPhE−1はフェノールのフェノール性水酸基にエチレンオキシドを付加重合させることで得られる化合物を含む可塑剤であり、フェノール1分子あたりのエチレンオキシド平均付加量は7分子、平均分子量は402である。
シート−1を23℃、28%RHで48時間調湿して含水率を0.5質量%に調節した後、タケダ理研工業株式会社製の超高抵抗測定用試料箱(TR−42)、および横河ヒューレット・パッカード株式会社製、絶縁抵抗計(4329A)を使用し、JIS K6271(2008)に記載の二重リング法により、23℃、28%RHの雰囲気下で表面固有抵抗を測定したところ、3.1×109Ω/□であった。またシート−1をデシケーター(23℃、10%RH未満)内で2週間乾燥して含水率を0.1質量%に調節した後、上記と同様にデシケーター内で表面固有抵抗を測定したところ、4.2×109Ω/□であった。結果を表3に示す。なお前記含水率は0.5gのシート−1(前記方法で調湿、もしくは乾燥したもの)を株式会社三菱化学アナリティック製カールフィッシャー水分計(KF−200(容量法水分計)とVA−200(水分気化装置)を組み合わせて使用)を用いて、200℃で10分間加熱し、その間に気化した水分を定量することで測定した。
シート−1を23℃、28%RHで調湿し、含水率を0.5質量%にしたシート−1を、粉塵計(chinaway社製、CW−HAT200)で測定されるPM10の濃度が70μg/m3(0.07mg/m3)の雰囲気で水平に保持して23℃、28%RHで7日間、静置した。静置した後のシート−1の保管時に上側になっていた面を走査型電子顕微鏡で100倍に拡大した写真を撮影し、1mm×1mmの領域5箇所それぞれに存在する、目視で確認できるほこりの数を数え、それらの平均値を求めた。平均値が2個未満であるものをAとし、2個以上、5個未満であるものをBとし、5個以上であるものをCとして評価したところ、Aであった。また同様の試験を調湿条件、試験条件とも23℃、10%RH未満とし、シート−1の含水率を0.1質量%として行った結果、ほこりの付着性はAであった。結果を表3に示す。
10cm×10cmのシート−1を23℃、28%RHで調湿し、含水率を0.5質量%にしたものの表面に、最大径2mm未満に切断した綿(疑似わたぼこり)0.1gを均一にふりかけて10分間静置した。続いてシート−1の表面に垂直な方向、50cmの距離から風速1.6m/sの風を送風機で当てて、60秒処理した。処理後のシート−1の表面に残存していた疑似わたぼこりの重量を測定し、0.001g未満:A、0.001g以上0.01g未満:B、0.01g以上:Cとして、付着したほこりの取り除き性を評価したところBであった。
シート−1を幅3mmに切断して、周波数0.3Hz、引っ張りモードで動的粘弾性を測定した(装置:レオロジー社製 DVE−V4)ところ、tanδのピーク温度(ガラス転移温度)は13℃であった。結果を表3に示す。
合わせガラス−1を50℃、95%RHで2週間処理し、端部からの白化距離を定規をあてがって測定し、1mm未満:A、1mm以上2mm未満:B、2mm以上4mm未満:C、4mm以上7mm未満:D、7mm以上:Eとして評価したところ、Aであった。結果を表3に示す。
ION−TOF社製、TOF−SIMS5を用いて、Bi3 ++イオンガンを一次イオン源とする走査モードを用いてシート−1表面の分析を、シート−1表面の無作為に選んだ5箇所(それぞれ500μm×500μmの範囲)で行い、ナトリウム二次イオン、カリウム二次イオンおよびマグネシウム二次イオンの二次イオン像のイメージング画像をそれぞれ5枚得た。ナトリウム二次イオン、カリウム二次イオンおよびマグネシウム二次イオンそれぞれについて、5枚の二次イオン像のイメージング画像それぞれについて観察される各粒子で粒子径が最大となる箇所を測定し、その値がもっとも大きい粒子の径を各イメージング画像の最大粒子径とした。それらを平均したもの(5枚の二次イオン像のイメージング画像における最大粒子径の和を5で除した値)を、それぞれナトリウム塩の最大粒子径、カリウム塩の最大粒子径、マグネシウム塩の最大粒子径とした。測定は作製直後(作製後、1週間以内)のサンプルと、作製直後のサンプルを20℃で10000時間処理した後のサンプルの両方に対して行った。初期のサンプルの結果を表2に、20℃で10000時間処理した後の結果を表3に示す。
使用するポリビニルアセタール、可塑剤の種類、量を表2または表4に記載のとおり変更した以外は実施例1と同様にして、組成物、シート、凹凸付シート、合わせガラスを作製し、実施例1と同様の方法で評価した。なお、実施例32〜36、39では、使用する可塑剤(トリエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエート36質量部と、20質量部のPhE−1の混合物)に酢酸マグネシウム4水和物を0.0437質量部添加したものを使用し、また実施例37、38、40では、使用する可塑剤(トリエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエート36質量部と、20質量部のPhE−1の混合物)に酢酸マグネシウム4水和物を0.0874質量部添加したものを使用した。またPhE−2、PhE−3、PhE−4は、いずれもフェノールのフェノール性水酸基にエチレンオキシドを付加重合させることで得られる化合物を含む可塑剤であり、PhE−2はフェノール1分子あたりのエチレンオキシド付加量は9分子、平均分子量は490、PhE−3はフェノール1分子あたりのエチレンオキシド付加量は12分子、平均分子量は622、PhE−4はフェノールA1分子あたりのエチレンオキシド付加量は16分子、平均分子量は798である。組成および結果を表2〜表5に示す。
1−プロパノール2000質量部とヘプタン100質量部の混合溶剤に100質量部のPVB−1、トリエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエート36質量部、20質量部のPhE−1、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)0.1質量部を添加、溶解した。得られた溶液をキャストして常圧下で溶剤を乾燥して、厚さ0.8mmのシート−44を得た。シート−44をエンボスシートで挟んで熱プレスして、表裏両面に十点平均粗さ40μmの凹凸をつけ(凹凸付シート−44)、23℃、28%RHで調湿した後、凹凸付シート−44を厚さ3.2mmのフロートガラス2枚で挟み、バキュームバック内で仮圧着した後、オートクレーブで140℃、1.2MPa、40分間処理して合わせガラス−44を得た。合わせガラス−44には気泡が残存しておらず、凹凸付シート−44の泡抜け性は良好であった。組成物、シート、凹凸付シート、合わせガラスを、実施例1と同様の方法で評価した。組成および結果を表2および表3に示す。
PVB−1の代わりにそれぞれPVB−2、PVB−3を使用した以外は、実施例44と同様にして、組成物、シート、凹凸付シート、合わせガラスを得て、実施例1と同様の方法で評価した。組成および結果を表2及び表3に示す。
実施例1で混合物にヘプタンを添加せず、使用するポリビニルアセタール、可塑剤の種類、量を表4に記載のとおり変更した以外は同様にして、組成物、シート、凹凸付シート、合わせガラスを作製し、実施例1と同様の方法で評価した。なお比較例12では、使用する可塑剤(トリエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエート36質量部と、20質量部のPhE−1の混合物)に酢酸マグネシウム4水和物を0.0437質量部添加したものを使用した。組成および結果を表4および表5に示す。
実施例44でヘプタンを使用しなかったこと以外は同様にして、組成物、シート、凹凸付シート、合わせガラスを得て、実施例44と同様の方法で評価した。組成および結果を表4および表5に示す。
Claims (13)
- ポリビニルアセタールおよび可塑剤を含む組成物であって、TOF−SIMSで測定されるナトリウム塩若しくはカリウム塩の最大粒子径が25μm以上またはTOF−SIMSで測定されるマグネシウム塩の最大粒子径が15μm以上であり、ナトリウム、カリウムおよびマグネシウムのそれぞれの含有量が200ppm以下であり、前記ナトリウム、前記カリウムおよび前記マグネシウムの合計含有量が200ppm以下であり、前記ポリビニルアセタール100質量部に対して前記可塑剤を2〜200質量部含有する組成物。
- ポリビニルアセタールのアセタール化度が65〜85モル%である、請求項1に記載の組成物。
- ポリビニルアセタールの残存ビニルエステル基量が0.1〜30モル%である、請求項1または2に記載の組成物。
- ポリビニルアセタールの平均重合度が150〜4000である、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
- ポリビニルアセタール100質量部に対して可塑剤を42〜200質量部含む、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
- 可塑剤が分子量350以上の化合物を10〜100質量%含有する、請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
- 可塑剤の5〜100質量%がフェノールエーテル構造、フェノールエステル構造から選ばれる構造を有する化合物である、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
- 可塑剤の3〜95質量%が、多価カルボン酸と1価アルコールのエステル化合物、多価アルコールと1価カルボン酸のエステル化合物から選ばれる1種類以上の化合物である、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
- ガラス転移温度Tgが20℃未満である、請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
- 15℃を超える温度での曝露時間が10000時間未満である、請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の組成物からなるシート。
- シート表面の少なくとも一方の面の十点平均粗さが10〜100μmである、請求項11に記載のシート。
- 請求項11または12に記載のシートを合わせガラス用中間膜として備える合わせガラス。
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