JP6379258B1 - 光双方向通信モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な光軸合わせを必要とせず、かつ小型化に有利な光双方向通信モジュールを提供する。
【解決手段】同一基板上に形成された、1個の入出力ポート20と、合分波部30と、n個の送信部40−1〜nと、m個の受信部50−1〜mと、入出力ポート及び合分波部間を接続する入出力導波路部60と、合分波部及び送信部間を接続する送信側導波路部70と、合分波部及び受信部間を接続する受信側導波路部80と、送信側導波路部の中途に、送信側導波路部の一部として形成された合波部73と、受信側導波路部の中途に、受信側導波路部の一部として形成された第1分波部84とを備える。入出力ポート、合分波部、入出力導波路部、送信側導波路部、受信側導波路部、合波部及び第1分波部は、シリコン導波路によって構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】同一基板上に形成された、1個の入出力ポート20と、合分波部30と、n個の送信部40−1〜nと、m個の受信部50−1〜mと、入出力ポート及び合分波部間を接続する入出力導波路部60と、合分波部及び送信部間を接続する送信側導波路部70と、合分波部及び受信部間を接続する受信側導波路部80と、送信側導波路部の中途に、送信側導波路部の一部として形成された合波部73と、受信側導波路部の中途に、受信側導波路部の一部として形成された第1分波部84とを備える。入出力ポート、合分波部、入出力導波路部、送信側導波路部、受信側導波路部、合波部及び第1分波部は、シリコン導波路によって構成されている。
【選択図】図1
Description
この発明は、同一基板上に複数の発光素子及び複数の受光素子が集積された光双方向通信モジュールに関する。
従来、1本の光ファイバを接続して光による双方向通信が可能な光双方向通信モジュールとして、例えば特許文献1に記載された光双方向通信モジュールがある。
特許文献1に記載された光双方向通信モジュールは、送信部である半導体レーザ及び受信部であるフォトダイオード、並びにバンドパスフィルタを備えている。
半導体レーザとフォトダイオードとは、それぞれ別のパッケージに収められている。バンドパスフィルタは、光ファイバから入力される受信光のうち、受信波長の光をフォトダイオード側へ反射する。また、バンドパスフィルタは、半導体レーザからの送信光のうち、送信波長の光を透過させ、光ファイバへ入射させる。
特許文献1に記載された光双方向通信モジュールでは、送信部及び受信部が別パッケージに収められているため、小型化が非常に困難である。特に、複数の波長の送受信を行う光双方向通信モジュールを想定した場合、複数の送信部及び複数の受信部をそれぞれ別パッケージに収める必要があるため、小型化に不利である。
また、特許文献1に記載された光双方向通信モジュールでは、各々の光部品間において、複雑な光軸合わせを必要とするため、各光部品を駆動調整しながら作製する必要がある。このため、製造工程が増加してコストがかかる、という問題があった。
そこで、この発明の目的は、複雑な光軸合わせを必要とせず、かつ小型化に有利な光双方向通信モジュールを提供することにある。
上述した目的を達成するために、この発明による光双方向通信モジュールは、同一基板上に形成された、1個の入出力ポートと、合分波部と、n個(nは2以上の整数)の送信部と、m個(mは2以上の整数)の受信部と、入出力ポート及び合分波部間を接続する入出力導波路部と、合分波部及び送信部間を接続する送信側導波路部と、合分波部及び受信部間を接続する受信側導波路部と、送信側導波路部の中途に、送信側導波路部の一部として形成された合波部と、受信側導波路部の中途に、受信側導波路部の一部として形成された第1分波部とを備えている。
入出力ポートは、合分波部から入出力導波路部を経て送られる送信光を外部の光学素子へ出力し、かつ外部の光学素子から入力される受信光を、入出力導波路部を経て合分波部へ送る。合分波部は、送信部から送信側導波路部を経て送られる送信光を、入出力導波路部を経て入出力ポートへ送り、かつ入出力ポートから入出力導波路部を経て送られる受信光を受信側導波路部を経て受信部へ送る。送信部は、送信光を生成し、かつ送信光を、送信側導波路部を経て合分波部へ送る。合波部は、n個の送信部から送られる、送信側導波路部を伝播するn個の送信光を合波する。第1分波部は、受信側導波路部を伝播する受信光をm分岐してm個の受信部へ送る。受信部は、合分波部から受信側導波路部を経て送られる受信光を受信する。
入出力ポート、合分波部、入出力導波路部、送信側導波路部、受信側導波路部、合波部及び第1分波部は、シリコン導波路によって構成されている。
この発明による光双方向通信モジュールでは、入出力ポートとn個の送信部及びm個の受信部との間を、シリコン導波路によって接続する。このため、光が導波路内に閉じ込められて伝搬するため、レンズ等を利用して光学的な接続を行う場合と異なり、複雑な光軸合わせを必要としない。従って、製造工程が簡易であり、製造コストの面で有利である。
また、この発明による光双方向通信モジュールでは、入出力ポートとn個の送信部及びm個の受信部との間を接続するシリコン導波路を、例えばSOI(Silicon On Insulator)基板を利用して形成することができる。従って、同一の基板(SOI基板の支持基板)上に、入出力ポート並びにn個の送信部及びm個の受信部を集積することができる。そのため、この発明による光双方向通信モジュールでは、小型化に有利である。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、各構成要素の形状、大きさ及び配置関係については、この発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例につき説明するが、各構成要素の材質及び数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の構成の範囲を逸脱せずにこの発明の効果を達成できる多くの変更又は変形を行うことができる。
図1を参照して、この発明の実施の形態による光双方向通信モジュール(以下、単に光双方向通信モジュールとも称する)について説明する。図1は、光双方向通信モジュールを示す概略的平面図である。なお、図1では、基板、基板上に集積された各素子、及び素子間を接続する光導波路部を示してあり、各素子及び光導波路を包含するクラッドを省略している。
なお、以下の説明では、各構成要素について、光の伝播方向に沿った方向を長さ方向とする。また、基板の厚さに沿った方向を厚さ方向とする。また、長さ方向及び厚さ方向に直交する方向を幅方向とする。
光双方向通信モジュール100は、同一の基板10上に形成された、1個の入出力ポート20、合分波部30、n個(nは2以上の整数)の送信部40−1〜n、m個(mは2以上の整数)の受信部50−1〜m、入出力導波路部60、送信側導波路部70及び受信側導波路部80を備えて構成されている。入出力導波路部60は、入出力ポート20及び合分波部30間を接続する。また、送信側導波路部70は、合分波部30及び送信部40−1〜n間を接続する。また、受信側導波路部80は、合分波部30及び受信部50−1〜m間を接続する。
基板10は、例えば単結晶シリコン(Si)を材料とした平板状体で構成されている。
入出力ポート20、入出力導波路部60、合分波部30、送信側導波路部70及び受信側導波路部80は、同一の基板10上に、例えばSiを材料としたシリコン導波路によって構成されている。そこで、以下、これら入出力ポート20、合分波部30、入出力導波路部60、送信側導波路部70及び受信側導波路部80を総称して、シリコン導波路と称することもある。
シリコン導波路は、クラッド(図示せず)に包含されて形成されている。クラッドは、シリコン導波路よりも低い屈折率を有する例えば酸化シリコン(SiO2)を材料として形成されている。クラッドとの屈折率差により、シリコン導波路は、実質的な光の伝送路として機能し、入力された光がシリコン導波路の平面形状に応じた伝播方向に伝播する。
送信部40−1〜nは、それぞれ固有の波長の送信光を生成する。ここでは、送信部40−1が波長λu1の送信光を、及び送信部40−2が波長λu2の送信光を生成し、以下、順に送信部40−nが波長λunの送信光を生成する。そして、送信部40−1〜nは、それぞれ生成した送信光を、ポート部71−1〜nへ送る。
送信部40−1〜nとしては、例えば端面発光レーザ等の半導体を用いた発光素子モジュールを用いることができる。送信部40−1〜nを構成する発光素子モジュールは、基板10上に表面実装されている。また、発光素子モジュールは、送信側導波路部70の後述するポート部71−1〜nと、端面結合により光学的に接続されている。
送信側導波路部70は、ここでは、n個のポート部71−1〜n、合波部73、変調部75、合波部73及びポート部71−1〜nの各間を並列に接続する第1送信側導波路部72−1〜n、合波部73及び変調部75間を接続する第2送信側導波路部74、並びに変調部75及び合分波部30間を接続する第3送信側導波路部76、を含んで構成されている。変調部75及び合波部73は、送信側導波路部70の中途に、送信側導波路部70を構成するシリコン導波路の一部として形成されている。ポート部71−1〜nは、送信側導波路部70の送信部40−1〜n側の一端に、送信側導波路部70を構成するシリコン導波路の一部として形成されている。また、第3送信側導波路部76、第2送信側導波路部74及び第1送信側導波路部72−1〜nは、シングルモード条件を達成する幅(例えば波長1550nmの波長帯では440nm)及び厚さ(例えば1550nmの波長帯では220nm)で形成されている。
ポート部71−1〜nは、送信部40−1〜nと1対1対応して並列に接続されている。ポート部71−1〜nは、対応する送信部40−1〜nから送られる送信光を、第1送信側導波路部72−1〜nを経て合波部73へ送る。ポート部71−1〜nとしては、例えば、幅方向又は厚さ方向のいずれか一方又は双方においてテーパ形状を有するスポットサイズ変換器を用いることができる。そして、送信部40−1〜nからシリコン導波路へ入力される送信光のMFD(Mode Field Diameter:モードフィールド径)を、シリコン導波路の径に応じて変換する。
合波部73は、送信部40−1〜nから第1送信側導波路部72−1〜nを経て送られる送信光を合波する。また、合波部73は、送信光を、第2送信側導波路部74を経て変調部75へ送る。合波部73としては、例えばマッハツェンダ干渉器(MZI:Mach−Zehnder Interferometer)型フィルタを用いることができる。
図2を参照して、MZI型フィルタを用いた合波部73について説明する。図2は、合波部73を示す概略的平面図である。図2では、一例として、合波部73が4つのポート部71−1〜4と接続されている場合(すなわち光双方向通信モジュール100が4つの送信部40を備える場合)の構成例を示している。従って、図2の構成例では、合波部73が、ポート部71−1〜4から第1送信側導波路部72−1〜4を経て送られる波長λu1〜λu4の送信光を合波して、変調部75へ送る。
図2に示す合波部73は、3つのMZI型フィルタ170−1〜3を2段に組み合わせて構成されている。各MZI型フィルタ170は、1対の方向性結合部(第1方向性結合部171及び第2方向性結合部173)並びに、これらに挟まれた干渉導波路部172を備えて構成されている。
第1方向性結合部171は、1対の直線導波路174及び175が互いに離間しかつ並んで配置されて構成されている。第2方向性結合部173は、1対の直線導波路178及び179が互いに離間しかつ並んで配置されて構成されている。干渉導波路部172は、第1方向性結合部171の直線導波路174と第2方向性結合部173の直線導波路178との間を接続するアーム導波路176、及び第1方向性結合部171の直線導波路175と第2方向性結合部173の直線導波路179との間を接続するアーム導波路177を含んで構成されている。
ここでは、MZI型フィルタ170−1における第1方向性結合部171の直線導波路174が、第1送信側導波路部72−1を挟んでポート部71−1と接続されている。また、MZI型フィルタ170−1における第1方向性結合部171の直線導波路175が、第1送信側導波路部72−2を挟んでポート部71−2と接続されている。また、MZI型フィルタ170−2における第1方向性結合部171の直線導波路174が、第1送信側導波路部72−3を挟んでポート部71−3と接続されている。また、MZI型フィルタ170−2における第1方向性結合部171の直線導波路175が、第1送信側導波路部72−4を挟んでポート部71−4と接続されている。また、MZI型フィルタ170−3における第2方向性結合部173の直線導波路178が、第2送信側導波路部74を挟んで変調部75と接続されている。
さらに、MZI型フィルタ170−1における第2方向性結合部173の直線導波路179と、MZI型フィルタ170−3における第1方向性結合部171の直線導波路174とが接続されている。また、MZI型フィルタ170−2における第2方向性結合部173の直線導波路178と、MZI型フィルタ170−3における第1方向性結合部171の直線導波路175とが接続されている。
各MZI型フィルタ170−1〜3では、第1方向性結合部171の直線導波路174及び175からそれぞれ送信光が入力される。そして、入力された送信光から、干渉導波路部172のアーム導波路176及び177の光路長差に応じて定まる波長光が、第1方向性結合部171及び第2方向性結合部173の各結合長に応じて定まる分岐比で、第2方向性結合部173の直線導波路178及び179から出力される。
MZI型フィルタ170−1では、第1方向性結合部171の直線導波路174から入力される波長λu1の送信光、及び第1方向性結合部171の直線導波路175から入力される波長λu2の送信光が、ともに第2方向性結合部173の直線導波路179から出力され、MZI型フィルタ170−3の第1方向性結合部171の直線導波路174へ送られる。また、MZI型フィルタ170−2では、第1方向性結合部171の直線導波路174から入力される波長λu3の送信光、及び第1方向性結合部171の直線導波路175から入力される波長λu4の送信光が、ともに第2方向性結合部173の直線導波路178から出力され、MZI型フィルタ170−3の第1方向性結合部171の直線導波路175へ送られる。さらに、MZI型フィルタ170−3では、第1方向性結合部171の直線導波路174から入力される波長λu1及びλu2の送信光、並びに第1方向性結合部171の直線導波路175から入力される波長λu3及びλu4の送信光が、いずれも第2方向性結合部173の直線導波路178から出力され、第2送信側導波路部74へ送られる。
このように、合波部73では、各MZI型フィルタ170−1〜3の干渉導波路部172のアーム導波路176及び177の光路長差、並びに第1方向性結合部171及び第2方向性結合部173の各結合長を適宜設定することにより、複数の送信光を合波して、第2送信側導波路部74へ送ることができる。合波部73におけるMZI型フィルタ170の設置数及び段数は、ポート部71の数(送信部40の数)に応じて、適宜設定することができる。
変調部75は、外部から与えられる電気信号を用いて送信光を変調することにより、光信号を生成する。そして、変調部75は、変調された光信号としての送信光を、第3送信側導波路部76を経て合分波部30へ送る。変調部75としては、例えば、シリコン導波路にp型不純物が導入されたp型領域及びn型不純物が導入されたn型領域を含む、pn接合を利用した変調器を用いることができる。
合分波部30は、送信部40−1〜nから送信側導波路部70を経て送られる送信光を、入出力導波路部60を経て入出力ポート20へ送る。また、入出力ポート20から入出力導波路部60を経て送られる受信光を受信側導波路部80へ送る。合分波部30としては、例えば方向性結合器及び分布型ブラッグ反射器(DBR:Distributed Bragg Reflector)を組み合わせた構成を用いることができる。図3を参照して、方向性結合器及びDBRを用いた合分波部30について説明する。図3は、合分波部30を示す概略的平面図である。
図3に示す合分波部30では、第3送信側導波路部76の合分波部30側の一端部(結合部132)と、入出力導波路部60とが互いに離間しかつ並んで配置された方向性結合器131が構成されている。方向性結合器131において、第3送信側導波路部76の結合部132を伝播する送信光の進行方向は、入出力導波路部60を伝播する受信光の進行方向(入出力ポート20から合分波部30へ向かう方向)と一致している。
結合部132は、光の伝播方向に沿って連続的に幅が変化するテーパ形状とされている。そして、結合部132は、結合部132における送信光の波長帯λu1〜λunの等価屈折率と、入出力導波路部60における送信光の波長帯λu1〜λunの等価屈折率とが一致する幅を含んでいる。これによって、方向性結合器131において、第3送信側導波路部76から入出力導波路部60へ送信光が移行する。
さらに、図3に示す合分波部30では、入出力導波路部60の合分波部30側の一端にDBR133が設けられている。従って、DBR133には、方向性結合器131において第3送信側導波路部76から入出力導波路部60へ移行した送信光、及び入出力ポート20から送られる受信光が、ともに入力される。
DBR133は、例えばシリコン導波路にグレーティングを形成することによって構成されている。DBR133は、送信光の波長帯λu1〜λunの光を反射し、かつ受信光の波長帯λd1〜λdmの光を透過させる。従って、送信光は、DBR133において反射され、入出力ポート20へ向かう方向に入出力導波路部60を伝播する。一方、受信光は、DBR133を透過して、第1受信側導波路部81へ送られる。
入出力導波路部60は、シングルモード条件を達成する幅及び厚さで形成されている。
入出力ポート20は、光双方向通信モジュール100のシリコン導波路と例えばファイバ等の外部の光学素子との間を光学的に接続する。そして、入出力ポート20は、入出力導波路部60を経て合分波部30から送られる送信光を外部の光学素子へ出力する。また、入出力ポート20は、外部の光学素子から入力される受信光を、入出力導波路部60を経て合分波部30へ送る。
入出力ポート20としては、例えば、幅方向又は厚さ方向のいずれか一方又は双方においてテーパ形状を有するスポットサイズ変換器を用いることができる。そして、外部の光学素子から入出力ポート20へ入力される受信光、及び入出力ポート20から外部の光学素子へ出力される送信光のMFDを、入出力ポート20及びシリコン導波路の径に応じて変換する。
受信側導波路部80は、ここでは、偏波分離部82、第1分波部84、偏波回転部87、第2分波部89、合分波部30及び偏波分離部82間を接続する第1受信側導波路部81、偏波分離部82及び第1分波部84間を接続する第2受信側導波路部83、第1分波部84及び受信部50−1〜mの各間を並列に接続する第3受信側導波路部85−1〜m、偏波分離部82及び偏波回転部87間を接続する第4受信側導波路部86、偏波回転部87及び第2分波部89間を接続する第5受信側導波路部88、並びに第2分波部89及び受信部50−1〜mの各間を並列に接続する第6受信側導波路部90−1〜mを含んで構成されている。また、偏波分離部82、第1分波部84、偏波回転部87及び第2分波部89は、受信側導波路部80の中途に、受信側導波路部80を構成するシリコン導波路の一部として形成されている。また、第1受信側導波路部81、第2受信側導波路部83、第3受信側導波路部85−1〜m、第4受信側導波路部86、第5受信側導波路部88及び第6受信側導波路部90−1〜mは、シングルモード条件を達成する幅及び厚さで形成されている。
偏波分離部82は、合分波部30から第1受信側導波路部81を経て送られる受信光を、TE偏波光とTM偏波光とに分離する。そして、一方の偏波光を、第2受信側導波路部83を経て第1分波部84へ、他方の偏波光を、第4受信側導波路部86を経て偏波回転部87へ送る。なお、ここでは、TE偏波光が第1分波部84へ、及びTM偏波光が偏波回転部87へ送られる場合について説明する。偏波分離部82としては、例えば方向性結合器を用いることができる。
第1分波部84は、偏波分離部82から送られるTE偏波光をm分岐して、第3受信側導波路部85−1〜mを経て受信部50−1〜mへ送る。第1分波部84としては、例えばリング共振器を用いることができる。図4を参照して、リング共振器を用いた第1分波部84について説明する。図4は、第1分波部84を示す概略的平面図である。
図4に示す第1分波部84は、リング導波路181−1〜m及び接続導波路182−1〜mを含んでいる。リング導波路181−1〜mは、リング状のシリコン導波路によって構成されている。そして、リング導波路181−1〜mは、第2受信側導波路部83の光伝播方向に沿って並んで設けられている。接続導波路182−1〜mは、第3受信側導波路部85−1〜mの第1分波部84側の一端部として形成されている。接続導波路182−1〜mは、リング導波路181−1〜mと一対一対応し、それぞれリング導波路181−1〜mを挟んで第2受信側導波路部83と対向して設けられている。これによって、それぞれ第2受信側導波路部83、リング導波路181、及び接続導波路182を含むm個のリング共振器180−1〜mが構成されている。
各リング共振器180−1〜mでは、第2受信側導波路部83を伝播する受信光のうち、リング導波路181−1〜mの円周の長さに応じた特定の波長の光が、それぞれ対応する接続導波路182−1〜mへ移行する。リング導波路181−1〜mの各円周は、対応する接続導波路182−1〜mと接続された受信部50−1〜mの受信波長に応じて設定される。これによって、第1分波部84では、複数の波長λd1〜λdmの受信光を、受信部50−1〜mの受信波長に対応して分岐することができる。
偏波回転部87は、偏波分離部82から送られるTM偏波光を、TE偏波光に変換して、第2分波部89へ送る。偏波回転部87としては、例えば、幅の異なるコアを重ねる構造や屈折率の異なるコアを重ねる構造等、厚さ方向でモード分布を偏心させる構造を用いることができる。
第2分波部89は、受信部50−1〜mを挟んで第1分波部84と対向する側に設けられている。第2分波部89は、偏波回転部87から送られるTE偏波光をm分岐して、第1分波部84とは反対側から受信部50−1〜mへ送る。第2分波部89としては、上述した第1分波部84と同様に、例えばリング共振器を用いることができる(図4参照)。
受信部50−1〜mは、それぞれ、第1分波部84及び第2分波部89から送られる固有の波長の受信光(TE偏波光)を受光する。受信部50−1〜mとしては、例えばフォトダイオードを用いることができる。フォトダイオードとしては、例えば、シリコン導波路に、p型不純物が導入されたp型領域及びn型不純物が導入されたn型領域を、不純物が導入されないi型領域を挟んで、支持基板に対し水平方向に並んで形成し、この導波層としてのシリコン導波路上に、p型領域及びn型領域に渡って、例えばゲルマニウム(Ge)を材料とした光吸収層を形成した、いわゆるPIN構造のものを用いることができる。
光双方向通信モジュール100は、例えばSOI基板を利用することによって、簡易に製造することができる。以下、光双方向通信モジュール100の製造方法について説明する。
すなわち、まず、支持基板層、SiO2層、及びSi層が順次積層されて構成されたSOI基板を用意する。次に、例えばエッチング技術を用い、Si層をパターニングすることによって、変調部75、第3送信側導波路部76、第2送信側導波路部74、合波部73、第1送信側導波路部72−1〜n及びポート部71−1〜nを含む送信側導波路部70、第1受信側導波路部81、偏波分離部82、第2受信側導波路部83、第1分波部84、第3受信側導波路部85−1〜m、第4受信側導波路部86、偏波回転部87、第5受信側導波路部88、第2分波部89及び第6受信側導波路部90−1〜mを含む受信側導波路部80、合分波部30、入出力導波路部60、入出力ポート20、並びに受信部50−1〜mの導波層を形成する。その結果、基板10としての支持基板層上にSiO2層が積層され、さらにSiO2層上にシリコン導波路が形成された構造体を得ることができる。
次に、受信部50−1〜mの導波層に必要な不純物導入を行った後、受信部50−1〜mの光吸収層を堆積して受信部50−1〜mを形成する。
次に、例えばCVD法を用いて、SiO2層上に、SiO2を、シリコン導波路及び受信部50−1〜mを被覆して形成する。その結果、クラッドによってシリコン導波路及び受信部50−1〜mが包含される。
次に、例えばエッチング技術を用いて、送信部40−1〜nの形成領域のクラッドを除去する。この際に、ポート部71−1〜nの、送信部40−1〜nとの接続端の端面出しを行う。
次に、ポート部71−1〜nとの光軸を合わせつつ、発光素子モジュールを実装して送信部40−1〜nを形成する。その結果、図1に示す光双方向通信モジュール100を得ることができる。
以上説明したように、光双方向通信モジュール100では、入出力ポート20とn個の送信部40−1〜n及びm個の受信部50−1〜mとの間を、シリコン導波路によって構成された入出力導波路部60、合分波部30、送信側導波路部70及び受信側導波路部80によって接続する。このため、複雑な光軸合わせを必要とすることなく、入出力ポート20とn個の送信部40−1〜n及びm個の受信部50−1〜mとの間を接続することができる。従って、製造工程が簡易であり、製造コストの面で有利である。
また、光双方向通信モジュール100では、入出力ポート20とn個の送信部40−1〜n及びm個の受信部50−1〜mとの間を接続するシリコン導波路を、例えばSOI基板を利用して形成することができる。従って、同一の基板(SOI基板の支持基板)上に、入出力ポート20並びにn個の送信部40−1〜n及びm個の受信部50−1〜mを集積することができる。そのため、光双方向通信モジュール100では、小型化に有利である。
さらに、光双方向通信モジュール100では、偏波分離部82及び偏波回転部87を備えることによって、受信部50−1〜mが受信する偏波光を、TE偏波光又はTM偏波光のいずれかに統一することができる。そのため、光双方向通信モジュール100は、偏波無依存で使用可能である。
ここで、この実施の形態では、変調部75を、合分波部30及び合波部73間に配置する構成について説明した。しかし、変調部75は、合波部73及び送信部40−1〜n間、すなわち第1送信側導波路部72−1〜nのそれぞれの中途に設けることもできる。この場合には、送信部40−1〜nからの送信光を個別に変調することができる。このため、各送信部40−1〜nからの送信光に、それぞれ異なる変調量を与えることができる。従って、この場合には、複数の変調量が与えられた光信号を送信可能な光双方向通信モジュール100を構成することができる。
10:基板
20:入出力ポート
30:合分波部
40:送信部
50:受信部
60:入出力導波路部
70:送信側導波路部
71:ポート部
72:第1送信側導波路部
73:合波部
74:第2送信側導波路部
75:変調部
76:第3送信側導波路部
80:受信側導波路部
81:第1受信側導波路部
82:偏波分離部
83:第2受信側導波路部
84:第1分波部
85:第3受信側導波路部
86:第4受信側導波路部
87:偏波回転部
88:第5受信側導波路部
89:第2分波部
90:第6受信側導波路部
100:光双方向通信モジュール
20:入出力ポート
30:合分波部
40:送信部
50:受信部
60:入出力導波路部
70:送信側導波路部
71:ポート部
72:第1送信側導波路部
73:合波部
74:第2送信側導波路部
75:変調部
76:第3送信側導波路部
80:受信側導波路部
81:第1受信側導波路部
82:偏波分離部
83:第2受信側導波路部
84:第1分波部
85:第3受信側導波路部
86:第4受信側導波路部
87:偏波回転部
88:第5受信側導波路部
89:第2分波部
90:第6受信側導波路部
100:光双方向通信モジュール
Claims (5)
- 同一基板上に形成された、
1個の入出力ポートと、
合分波部と、
n個(nは2以上の整数)の送信部と、
m個(mは2以上の整数)の受信部と、
前記入出力ポート及び前記合分波部間を接続する入出力導波路部と、
前記合分波部及び前記送信部間を接続する送信側導波路部と、
前記合分波部及び前記受信部間を接続する受信側導波路部と、
前記送信側導波路部の中途に、該送信側導波路部の一部として形成された合波部と、
前記受信側導波路部の中途に、該受信側導波路部の一部として形成された第1分波部と
を備え、
前記入出力ポートは、前記合分波部から前記入出力導波路部を経て送られる送信光を外部の光学素子へ出力し、かつ外部の光学素子から入力される受信光を、前記入出力導波路部を経て前記合分波部へ送り、
前記合分波部は、前記送信部から前記送信側導波路部を経て送られる送信光を、前記入出力導波路部を経て前記入出力ポートへ送り、かつ前記入出力ポートから前記入出力導波路部を経て送られる受信光を、前記受信側導波路部を経て前記受信部へ送り、
前記送信部は、送信光を生成し、かつ送信光を、前記送信側導波路部を経て前記合分波部へ送り、
前記合波部は、n個の前記送信部から送られる、前記送信側導波路部を伝播するn個の送信光を合波し、
前記第1分波部は、前記受信側導波路部を伝播する受信光をm分岐してm個の前記受信部へ送り、
前記受信部は、前記合分波部から前記受信側導波路部を経て送られる受信光を受信し、
前記入出力ポート、前記合分波部、前記入出力導波路部、前記送信側導波路部、前記受信側導波路部、前記合波部及び前記第1分波部は、シリコン導波路によって構成されており、
前記合波部として、マッハツェンダ干渉器型フィルタを用い、
前記合分波部として、方向性結合器及び分布型ブラッグ反射器を用い、
前記第1分波部として、リング共振器を用いる
ことを特徴とする光双方向通信モジュール。 - 前記送信側導波路部の中途に、該送信側導波路部を構成するシリコン導波路の一部として形成された、送信光を変調し、光信号とする変調部をさらに有する
ことを特徴とする請求項1に記載の光双方向通信モジュール。 - 前記受信側導波路部の中途に、該受信側導波路部を構成するシリコン導波路の一部として形成された偏波分離部、偏波回転部及び第2分波部をさらに有し、
前記偏波分離部は、前記合分波部から送られる受信光をTE偏波光とTM偏波光とに分離し、一方の偏波光を前記第1分波部に、他方の偏波光を前記偏波回転部に送り、
前記偏波回転部は、前記偏波分離部から送られるTE偏波光及びTM偏波光の他方の偏波光を、一方の偏波光に変換して前記第2分波部に送り、
前記第1分波部は、前記偏波分離部から送られる偏波光をm分岐してm個の前記受信部へ送り、
前記第2分波部は、前記偏波回転部から送られる偏波光をm分岐してm個の前記受信部へ送り、該第2分波部として、リング共振器を用いる
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光双方向通信モジュール。 - 前記送信部は、前記基板上に発光素子モジュールが表面実装されて形成されており、
前記発光素子モジュール及び前記送信側導波路部間は、端面結合により光学的に接続されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光双方向通信モジュール。 - 前記受信部は、シリコン導波路に不純物が導入されて形成された導波層、及び前記導波層上に形成された光吸収層を含んで構成されている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光双方向通信モジュール。
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JP2003185985A (ja) * | 2001-12-14 | 2003-07-03 | Fujitsu Ltd | 光回路装置及びその製造方法 |
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