JP6369022B2 - Signal analysis apparatus, signal analysis system, and program - Google Patents
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Description
本発明は、信号解析装置、信号解析システム、プログラムに関する。 The present invention relates to a signal analysis device, a signal analysis system, and a program.
従来、一般サイドローブキャンセラと呼ばれる目的方向の音声を抽出し、目的方向外の音声を抑圧する技術が存在する。
また特許文献1には、互いに到来方向が異なる複数の音声のうち目的とする目的音声を抽出して収集する音声収集システムであって、少なくとも第1及び第2のマイクロフォンを備え第1及び第2のマイクロフォンを所定の距離離して配置したマイクロフォンアレイを有し、第1及び第2のマイクロフォンで受けた音声の信号をそれぞれ離散フーリエ変換して、音声の到来方向に関連する複数のCSP係数を求め、複数のCSP係数より複数の音声の信号を検出し、そして、求めた複数のCSP係数から、第1及び第2のマイクロフォンを結ぶ線分と到来方向のなす角度に応じて規定された音声方向インデックスを検出し、検出した音声方向インデックスにより、検出した複数の音声の信号から目的音声の信号を抽出するものが開示されている。
Conventionally, there is a technique called a general sidelobe canceller that extracts voice in a target direction and suppresses voice outside the target direction.
信号取得手段により取得された信号が、信号発生源からの信号であるか、それ以外の信号であるかを識別する際に、誤判定が生じにくくすることが望ましい。 It is desirable to prevent erroneous determination when identifying whether the signal acquired by the signal acquisition means is a signal from a signal generation source or a signal other than that.
請求項1に記載の発明は、信号発生源から異なる距離にて配され、当該信号発生源から発した信号を取得する、第1の信号取得手段および第2の信号取得手段により生成された信号に関する情報をそれぞれ取得する信号情報取得部と、前記第1の信号取得手段および前記第2の信号取得手段により生成されたそれぞれの信号に関する情報から、周波数と強度との関係を表わす周波数スペクトルとして、第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルをそれぞれ求める周波数スペクトル算出部と、前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとから、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第1の抽出スペクトルを抽出する第1の抽出部と、前記第1の抽出部とは異なる処理により、前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとから、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第2の抽出スペクトルを抽出する第2の抽出部と、前記第1の周波数スペクトルおよび前記第2の周波数スペクトルから、前記信号発生源から発した信号を抑圧した抑圧スペクトルを抽出する第3の抽出部と、前記第1の抽出スペクトルから前記抑圧スペクトルを減算し、フロアリング処理を行なうことで第1の強調スペクトルを求めるとともに、前記第2の抽出スペクトルから当該抑圧スペクトルを減算することで第2の強調スペクトルを求める強調スペクトル算出部と、前記第1の強調スペクトルと前記第2の強調スペクトルに対する相関性を算出する相関性算出部と、を備えることを特徴とする信号解析装置である。
請求項2に記載の発明は、前記第1の抽出部は、前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとの差をとることで、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の信号解析装置である。
請求項3に記載の発明は、前記第2の抽出部は、前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルを加算することで、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の信号解析装置である。
請求項4に記載の発明は、前記第1の信号取得手段および前記第2の信号取得手段は、前記信号発生源、当該第1の信号取得手段および当該第2の信号取得手段がほぼ一直線上になるように配されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の信号解析装置である。
請求項5に記載の発明は、前記第3の抽出部は、前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルについて、前記信号発生源と前記第1の信号取得手段および前記第2の信号取得手段との距離差により生じ前記信号が到達するまでの時間差を調整した上で、それぞれの差を求めることで前記抑圧スペクトルを抽出することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の信号解析装置である。
請求項6に記載の発明は、前記第2の抽出部は、前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルについて、前記信号発生源と前記第1の信号取得手段および前記第2の信号取得手段との距離差により生じ前記信号が到達するまでの時間差を調整した上で、それぞれを加算することで前記第2の抽出スペクトルを抽出することを特徴とする請求項3に記載の信号解析装置である。
請求項7に記載の発明は、前記信号発生源が動くことにより生じる、当該信号発生源と前記第1の信号取得手段および前記第2の信号取得手段との間の角度の変化を考慮して前記時間差を決めることを特徴とする請求項5または6に記載の信号解析装置である。
請求項8に記載の発明は、前記信号は、音声であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の信号解析装置である。
請求項9に記載の発明は、前記周波数スペクトル算出部は、前記第1の信号取得手段および前記第2の信号取得手段により生成されたそれぞれの信号に関する情報をフーリエ変換することで、前記第1の周波数スペクトルおよび前記第2の周波数スペクトルをそれぞれ求め、前記相関性算出部は、前記第1の強調スペクトルと前記第2の強調スペクトルを逆フーリエ変換した後でそれぞれの相関性を算出することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の信号解析装置である。
請求項10に記載の発明は、信号発生源から異なる距離にて配され、当該信号発生源から発した信号を取得する、第1の信号取得手段および第2の信号取得手段により生成された信号に関する情報から、周波数と強度との関係を表わす周波数スペクトルとして、第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルをそれぞれ求める周波数スペクトル算出部と、前記第1の周波数スペクトルおよび前記第2の周波数スペクトルから、前記信号発生源から発した信号である目的方向信号を強調した強調スペクトルとして、第1の強調スペクトルおよび第2の強調スペクトルを別々の方法にて求める強調スペクトル算出部と、前記第1の強調スペクトルと前記第2の強調スペクトルに対する相関性を算出する相関性算出部と、を備えることを特徴とする信号解析装置である。
請求項11に記載の発明は、信号発生源から異なる距離にて配され、当該信号発生源から発した信号を取得する、第1の信号取得手段および第2の信号取得手段からなる信号取得手段と、前記信号発生源から発した信号である目的方向信号と当該信号発生源から発した信号以外の信号である目的外方向信号とを識別する識別手段と、を備え、前記識別手段は、前記第1の信号取得手段および前記第2の信号取得手段により生成された信号に関する情報をそれぞれ取得する信号情報取得部と、前記第1の信号取得手段および前記第2の信号取得手段により生成されたそれぞれの信号に関する情報から、周波数と強度との関係を表わす周波数スペクトルとして、第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルをそれぞれ求める周波数スペクトル算出部と、前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとから、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第1の抽出スペクトルを抽出する第1の抽出部と、前記第1の抽出部とは異なる処理により、前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとから、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第2の抽出スペクトルを抽出する第2の抽出部と、前記第1の周波数スペクトルおよび前記第2の周波数スペクトルから、前記信号発生源から発した信号を抑圧した抑圧スペクトルを抽出する第3の抽出部と、前記第1の抽出スペクトルから前記抑圧スペクトルを減算し、フロアリング処理を行なうことで第1の強調スペクトルを求めるとともに、前記第2の抽出スペクトルから当該抑圧スペクトルを減算することで第2の強調スペクトルを求める強調スペクトル算出部と、前記第1の強調スペクトルと前記第2の強調スペクトルに対する相関性を算出する相関性算出部と、を備えることを特徴とする信号解析システムである。
請求項12に記載の発明は、コンピュータに、信号発生源から異なる距離にて配され、当該信号発生源から発した信号を取得する、第1の信号取得手段および第2の信号取得手段により生成された信号に関する情報をそれぞれ取得する機能と、前記第1の信号取得手段および前記第2の信号取得手段により生成されたそれぞれの信号に関する情報から、周波数と強度との関係を表わす周波数スペクトルとして、第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルをそれぞれ求める機能と、前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとから、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第1の抽出スペクトルを抽出する機能と、前記第1の抽出スペクトルを抽出する機能とは異なる処理により、前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとから、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第2の抽出スペクトルを抽出する機能と、前記第1の周波数スペクトルおよび前記第2の周波数スペクトルから、前記信号発生源から発した信号を抑圧した抑圧スペクトルを抽出する機能と、前記第1の抽出スペクトルから前記抑圧スペクトルを減算し、フロアリング処理を行なうことで第1の強調スペクトルを求めるとともに、前記第2の抽出スペクトルから当該抑圧スペクトルを減算することで第2の強調スペクトルを求める機能と、前記第1の強調スペクトルと前記第2の強調スペクトルに対する相関性を算出する機能と、を実現させるプログラムである。
According to the first aspect of the present invention, the signals generated by the first signal acquisition unit and the second signal acquisition unit are arranged at different distances from the signal generation source and acquire a signal emitted from the signal generation source. As a frequency spectrum representing the relationship between the frequency and the intensity from the signal information acquisition unit for acquiring the information on each of the information on the respective signals generated by the first signal acquisition unit and the second signal acquisition unit, A frequency spectrum calculation unit that obtains a first frequency spectrum and a second frequency spectrum, respectively, and a signal emitted from the signal generation source from the first frequency spectrum and the second frequency spectrum, A first extraction unit for extracting a first extracted spectrum that has been processed to be larger than signals originating from different directions; A process in which a signal emitted from the signal generation source is larger than a signal emitted from a direction different from the signal generation source from the first frequency spectrum and the second frequency spectrum by a process different from the output unit. A second extraction unit that extracts the second extracted spectrum, and a third extraction unit that extracts, from the first frequency spectrum and the second frequency spectrum, a suppression spectrum that suppresses a signal emitted from the signal generation source. The extraction unit subtracts the suppression spectrum from the first extraction spectrum and obtains a first enhancement spectrum by performing a flooring process, and subtracts the suppression spectrum from the second extraction spectrum. An enhancement spectrum calculation unit for obtaining two enhancement spectra, and the first enhancement spectrum and the second enhancement spectrum. A correlation calculation unit for calculating a correlation that a signal analysis apparatus comprising: a.
According to a second aspect of the present invention, the first extraction unit takes a difference between the first frequency spectrum and the second frequency spectrum, so that a signal generated from the signal generation source generates the signal generation. The signal analyzing apparatus according to
According to a third aspect of the present invention, the second extraction unit adds the first frequency spectrum and the second frequency spectrum so that the signal generated from the signal generation source is the signal generation source. The signal analysis apparatus according to
According to a fourth aspect of the present invention, in the first signal acquisition unit and the second signal acquisition unit, the signal generation source, the first signal acquisition unit, and the second signal acquisition unit are substantially in a straight line. The signal analysis device according to
According to a fifth aspect of the present invention, the third extraction unit, for the first frequency spectrum and the second frequency spectrum, the signal generation source, the first signal acquisition unit, and the second signal. 5. The suppression spectrum is extracted by adjusting a time difference that occurs due to a difference in distance from an acquisition unit until the signal arrives, and obtaining each difference. 6. It is a signal analysis device described in 1.
According to a sixth aspect of the present invention, the second extraction unit, for the first frequency spectrum and the second frequency spectrum, the signal generation source, the first signal acquisition unit, and the second signal. 4. The signal analysis according to
The invention according to
The invention according to
In the invention according to
The invention according to
The invention according to
The invention according to
請求項1の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、信号取得手段により取得された音声が、信号発生源からの信号であるかそれ以外の信号であるかを識別する際に、誤判定が生じにくい信号解析装置が提供できる。
請求項2の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、第1の抽出スペクトルをより容易に抽出することができる。
請求項3の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、第2の抽出スペクトルをより容易に抽出することができる。
請求項4の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、誤判定がさらに生じにくくなる。
請求項5の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、抑圧スペクトルをより容易に求めることができる。
請求項6の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、第2の抽出スペクトルをより精度よく求めることができる。
請求項7の発明によれば、信号発生源が動く場合でも対応することができる。
請求項8の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、信号解析装置を装着している装着者の発話音声であるか他者の発話音声であるかを識別する際に、誤判定が生じにくい信号解析装置が提供できる。
請求項9の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルを求めるのがより容易になるとともに、相関性算出部の相関性の算出がより容易となる。
請求項10の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、信号取得手段により取得された音声が、信号発生源からの信号であるかそれ以外の信号であるかを識別する際に、誤判定が生じにくい信号解析装置が提供できる。
請求項11の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、信号取得手段により取得された音声が、信号発生源からの信号であるかそれ以外の信号であるかを識別する際に、誤判定が生じにくい信号解析システムが提供できる。
請求項12の発明によれば、本構成を採用しない場合に比較して、信号取得手段により取得された音声が、信号発生源からの信号であるかそれ以外の信号であるかを識別する際に、誤判定が生じにくくなる機能をコンピュータにより実現できる。
According to the first aspect of the present invention, it is possible to identify whether the sound acquired by the signal acquisition means is a signal from a signal generation source or a signal other than the case where this configuration is not adopted. In addition, it is possible to provide a signal analyzer that is unlikely to cause erroneous determination.
According to the second aspect of the present invention, the first extraction spectrum can be extracted more easily than in the case where this configuration is not adopted.
According to the invention of
According to the fourth aspect of the present invention, erroneous determination is further less likely to occur than in the case where the present configuration is not adopted.
According to the fifth aspect of the present invention, the suppression spectrum can be obtained more easily than in the case where this configuration is not adopted.
According to the sixth aspect of the present invention, the second extracted spectrum can be obtained with higher accuracy than when this configuration is not adopted.
According to the seventh aspect of the present invention, it is possible to cope with a case where the signal generation source moves.
According to the invention of
According to the ninth aspect of the present invention, it is easier to obtain the first frequency spectrum and the second frequency spectrum than when the present configuration is not adopted, and the correlation calculation unit calculates the correlation. Becomes easier.
According to the tenth aspect of the present invention, when the voice acquired by the signal acquisition means is a signal from the signal generation source or other signals than when the present configuration is not adopted. In addition, it is possible to provide a signal analyzer that is unlikely to cause erroneous determination.
According to the eleventh aspect of the present invention, when identifying whether the sound acquired by the signal acquisition means is a signal from a signal generation source or a signal other than that in the case where this configuration is not adopted. In addition, it is possible to provide a signal analysis system in which erroneous determination is unlikely to occur.
According to the twelfth aspect of the present invention, when identifying whether the sound acquired by the signal acquisition means is a signal from a signal generation source or a signal other than that when the present configuration is not adopted. In addition, a function that makes it difficult for erroneous determination to occur can be realized by a computer.
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。ここでは、信号として音声を例示し、信号解析システムの一例として音声解析システムの説明を行なう。
<システム構成例>
図1は、本実施形態による音声解析システムの構成例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の音声解析システム1は、端末装置10と、ホスト装置20とを備えて構成される。端末装置10とホスト装置20とは、無線通信回線を介して接続されている。無線通信回線の種類としては、Wi−Fi(Wireless Fidelity)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee、UWB(Ultra Wideband)等の既存の方式による回線を用いて良い。また、図示の例では、端末装置10が1台のみ記載されているが、端末装置10は、使用者各人が装着して使用するものであり、実際には使用者数分の端末装置10が用意される。以下、端末装置10を装着した使用者を装着者と呼ぶ。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. Here, speech is exemplified as a signal, and the speech analysis system is described as an example of the signal analysis system.
<System configuration example>
FIG. 1 is a diagram illustrating a configuration example of a speech analysis system according to the present embodiment.
As shown in FIG. 1, the
端末装置10は、音声を取得するための音声取得手段(信号取得手段)として、複数のマイクロフォン(第1マイクロフォン11(第1の信号取得手段)および第2マイクロフォン12(第2の信号取得手段)と、増幅器(第1増幅器13および第2増幅器14)とを備える。また、端末装置10は、取得した音声を解析する音声解析部15と、解析結果をホスト装置20に送信するためのデータ送信部16とを備え、さらに電源部17を備える。
The
第1マイクロフォン11と第2マイクロフォン12は、装着者の口(発声部位、信号発生源)からの距離が異なる位置に配される。ここでは、第1マイクロフォン11は装着者の口(発声部位)から近い位置(例えば、10cm程度)に配置され、第2マイクロフォン12は装着者の口(発声部位)に遠い位置(例えば、35cm程度)に配置されるものとする。本実施形態の第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12として用いられるマイクロフォンの種類としては、ダイナミック型、コンデンサ型等、既存の種々のものを用いて良い。とくに無指向性のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)型マイクロフォンが好ましい。
The
第1増幅器13および第2増幅器14は、それぞれ第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12が取得した音声に応じて出力する電気信号(音声信号)を増幅する。本実施形態の第1増幅器13および第2増幅器14として用いられる増幅器としては、既存のオペアンプ等を用いて良い。
The
音声解析部15は、第1増幅器13および第2増幅器14から出力された音声信号を解析する。そして、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12で取得した音声が端末装置10を装着した装着者自身が発話した音声か、他者の発話による音声かを識別する。音声識別のための具体的な処理の内容については後述する。音声解析部15は、詳しくは後述するが、装着者の口(発声部位、信号発生源)から発した音声(信号)である目的方向信号と装着者の口から発した音声以外の音声である目的外方向信号とを識別する識別手段(信号解析装置)として機能する。
The
データ送信部16は、音声解析部15による解析結果を含む取得データと端末IDを、上記の無線通信回線を介してホスト装置20へ送信する。ホスト装置20へ送信する情報としては、ホスト装置20において行われる処理の内容に応じて、上記の解析結果の他、例えば、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12による音声の取得時刻、取得音声の音圧等の情報を含めて良い。また端末装置10に音声解析部15による解析結果を蓄積するデータ蓄積部を設け、一定期間の保存データを一括送信しても良い。なお有線回線で送信しても良い。
The
電源部17は、上記の第1マイクロフォン11、第2マイクロフォン12、第1増幅器13、第2増幅器14、音声解析部15およびデータ送信部16に電力を供給する。電源としては、例えば乾電池や充電池等の既存の電源が用いられる。また、電源部17は、必要に応じて、電圧変換回路および充電制御回路等の周知の回路を含む。
The
ホスト装置20は、端末装置10から送信されたデータを受信するデータ受信部21と、受信したデータを蓄積するデータ蓄積部22と、蓄積したデータを解析するデータ解析部23と、解析結果を出力する出力部24とを備える。このホスト装置20は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置により実現される。また、上記のように本実施形態では複数台の端末装置10が使用され、ホスト装置20は、その複数台の端末装置10の各々からデータを受信する。
The
データ受信部21は、上記の無線回線に対応しており、各端末装置10からデータを受信してデータ蓄積部22へ送る。
データ蓄積部22は、例えばパーソナルコンピュータの磁気ディスク装置等の記憶装置により実現され、データ受信部21から取得した受信データを発話者別に蓄積する。ここで、発話者の識別は、端末装置10から送信される端末IDと、あらかじめホスト装置20に登録されている発話者名と端末IDの照合により行う。また、端末装置10から端末IDのかわりに装着者状態を送信するようにしてもよい。
The
The
データ解析部23は、例えばパーソナルコンピュータのプログラム制御されたCPUにより実現され、データ蓄積部22に蓄積されたデータを解析する。具体的な解析内容および解析手法は、本実施形態のシステムの利用目的や利用態様に応じて種々の内容および手法を取り得る。例えば、端末装置10の装着者同士の対話頻度や各装着者の対話相手の傾向を分析したり、対話における個々の発話の長さや音圧の情報から対話者の関係を類推したりすることが行われる。
The
出力部24は、データ解析部23による解析結果を出力したり、解析結果に基づく出力を行ったりする。この解析結果等を出力する手段は、システムの利用目的や利用態様、解析結果の内容や形式等に応じて、ディスプレイ表示、プリンタによる印刷出力、音声出力等、種々の手段を取り得る。
The
<端末装置の構成例>
図2(a)〜(b)は、端末装置10の構成例を示す図である。このうち図2(a)は、装着者が端末装置10を実際に装着したときの状態を装着者のほぼ正面から見た図であり、図2(b)は、この状態を側面から見た図である。
上記のように、端末装置10は、各使用者に装着されて使用される。使用者が装着可能とするため、本実施形態の端末装置10は、図2(a)〜(b)に示すように、装置本体30と、装置本体30に接続された提げ紐40とを備えた構成とする。図示の構成において、使用者は、提げ紐40に首を通し、装置本体30を首から提げて装着する。
<Configuration example of terminal device>
2A and 2B are diagrams illustrating a configuration example of the
As described above, the
装置本体30は、金属や樹脂等で形成された薄い直方体のケース31に、少なくとも第1増幅器13、第2増幅器14、音声解析部15、データ送信部16および電源部17を実現する回路と電源部17の電源(電池)とを収納して構成される。ケース31には、装着者の氏名や所属等のID情報を表示したIDカード等を挿入するポケットを設けても良い。また、ケース31自体の表面にそのようなID情報等を印刷したり、ID情報等を記載したシールを貼り付けたりしても良い。
The apparatus main body 30 is a thin rectangular parallelepiped case 31 made of metal, resin, or the like, and a circuit and a power source for realizing at least the
提げ紐40には、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12が設けられる(以下、第1マイクロフォン11と第2マイクロフォン12とを区別しない場合には、マイクロフォン11、12と記載)。マイクロフォン11、12は、提げ紐40の内部を通るケーブル(電線等)により、装置本体30に収納された第1増幅器13、第2増幅器14に接続される。提げ紐40の材質としては、革、合成皮革、木綿その他の天然繊維や樹脂等による合成繊維、金属等、既存の種々の材質を用いて良い。また、シリコン樹脂やフッ素樹脂等を用いたコーティング処理が施されていても良い。
The strap 40 is provided with a
この提げ紐40は、筒状の構造を有し、提げ紐40の内部にマイクロフォン11、12を収納している。マイクロフォン11、12を提げ紐40の内部に設けることにより、マイクロフォン11、12の損傷や汚れを防ぎ、対話者がマイクロフォン11、12の存在を意識することが抑制される。なお、装着者の口(発声部位)から遠い位置に配置される第2マイクロフォン12は、装置本体30に設けても良い。本実施形態では、第2マイクロフォン12が提げ紐40に設けられる場合を例として説明する。
The strap 40 has a cylindrical structure, and the
図2(a)〜(b)を参照すると、第1マイクロフォン11は、提げ紐40の装置本体30に接続される端部から離れた位置(例えば、接続部位から20cm〜30cm程度の位置)に設けられている。これにより、装着者が提げ紐40を首に掛けて装置本体30を下げた状態で、第1マイクロフォン11は、装着者の首元(例えば鎖骨に当たる位置)に位置し、装着者の口(発声部位)から約10cmから20cm程度離れた位置に配置される。
Referring to FIGS. 2A to 2B, the
第2マイクロフォン12は、提げ紐40の装置本体30に接続される端部(例えば、接続部位から10cm以内の位置)に設けられている。これにより、装着者が提げ紐40を首に掛けて装置本体30を下げた状態で、第2マイクロフォン12は、装着者の口(発声部位)から約30cmから40cm程度離れた位置に配置される。なお、第2マイクロフォン12が装置本体30に設けられた場合も、装着者の口(発声部位)から第2マイクロフォン12までの距離は同程度である。
The
本実施の形態では、図2(b)に示すように、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12を、第1マイクロフォン11、第2マイクロフォン12および装着者の口(発声部位)が、ほぼ一直線上になるように配する。またここでは第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12に対し、装着者の口(発声部位)の方向を「目的方向」と言うものとし、それ以外の方向を「目的外方向」と言うものとする。
In the present embodiment, as shown in FIG. 2 (b), the
なお、本実施形態の端末装置10は、図2(a)〜(b)に示す構成に限定されるものではない。例えば、マイクロフォン11、12は、第2マイクロフォン12から装着者の口(発声部位)までの音波到達経路の距離が第1マイクロフォン11から装着者の口(発声部位)までの音波到達経路の距離の数倍程度となるように、第1マイクロフォン11と第2マイクロフォン12の位置関係が特定されれば良い。また、マイクロフォン11、12は、上記のように提げ紐40に設ける構成に限らず、種々の方法で装着者に装着して良い。例えば、第1マイクロフォン11と第2マイクロフォン12の各々を、個別にピン等を用いて衣服に固定するように構成しても良い。また、第1マイクロフォン11と第2マイクロフォン12の位置関係が所望の位置で固定されるようにデザインされた専用の装着具を用意して装着しても良い。
In addition, the
また、装置本体30は、図2(a)〜(b)に示したように、提げ紐40に接続されて装着者の首から提げられる構成に限らず、携帯することが容易な装置として構成されていれば良い。例えば、本実施形態のような提げ紐ではなく、クリップやベルトにより衣服や体に装着するように構成しても良いし、単にポケット等に納めて携帯するような構成としても良い。また、携帯電話その他の既存の携帯型電子情報端末に、マイクロフォン11、12からの音声信号を受け付けて増幅し、解析する機能を実現させても良い。
Moreover, as shown to Fig.2 (a)-(b), the apparatus main body 30 is comprised not only as the structure connected to the strap 40 and being hung up from a wearer's neck but as an apparatus which is easy to carry. It only has to be done. For example, instead of the strap as in the present embodiment, it may be configured to be attached to clothes or a body with a clip or a belt, or may be configured to be simply carried in a pocket or the like. In addition, a function of receiving, amplifying, and analyzing a voice signal from the
さらにまた、マイクロフォン11、12と装置本体30(あるいは音声解析部15)を有線で接続するのではなく、無線通信により接続しても良い。第1増幅器13、第2増幅器14、音声解析部15、データ送信部16および電源部17は、上記の構成例では単一のケース31に収納されることとしたが、複数の個体として構成しても良い。例えば、電源部17をケース31に収納せず、外部電源に接続して使用する構成としても良い。
Furthermore, the
<取得音声の非言語情報に基づく発話者(自他)の識別>
本実施形態のシステムは、端末装置10に設けられた2つのマイクロフォン11、12により取得された音声の情報を用いて、端末装置10の装着者自身の発話音声と他者の発話音声とを識別する。言い換えれば、本実施形態は、取得音声の発話者に関して自他の別を識別(自他識別)する。また、本実施形態では、取得音声の情報のうち、形態素解析や辞書情報を用いて得られる言語情報ではなく、非言語情報に基づいて発話者を識別する。言い換えれば、言語情報により特定される発話内容ではなく、非言語情報により特定される発話状況から音声の発話者を識別する。
<Identification of speakers (self and others) based on non-linguistic information of acquired speech>
The system of the present embodiment distinguishes between the voice of the wearer of the
図3は、装着者および他者の口(発声部位)と、マイクロフォン11、12との位置の関係を示す図である。
図3に示す関係において、装着者の口(発声部位)である音源aと第1マイクロフォン11との間の距離をLa1、音源aと第2マイクロフォン12との間の距離をLa2とする。また、他者の口(発声部位)である音源bと第1マイクロフォン11との間の距離をLb1、音源bと第2マイクロフォン12との間の距離をLb2とする。この場合、次の関係が成り立つ。
La1<La2(La2≒1.5×La1〜4×La1)
Lb1≒Lb2
FIG. 3 is a diagram illustrating a positional relationship between the mouths (speaking parts) of the wearer and the other person and the
In the relationship shown in FIG. 3, let La1 be the distance between the sound source a that is the mouth (speaking part) of the wearer and the
La1 <La2 (La2≈1.5 × La1 to 4 × La1)
Lb1≈Lb2
このとき音圧は、マイクロフォン11、12と音源との間の距離に応じて距離減衰する。
よってLa1とLa2、およびLb1とLb2の距離差に応じて生ずる第1マイクロフォン11と第2マイクロフォン12の音圧の差を利用して装着者の発話音声であるか他者の発話音声であるかの自他識別の判定を行なうことが考えられる。
しかしながらこの方法では、装着者の発話音声に抑揚があったり、または装着者が腕組みをしたり、机に座ったりするような動作をする場合、想定通りの音圧を得ることができずに、自他識別について誤判定を起こすことがある。また、近くで他者が発話をする場合など周囲音声の大きさによっても誤判定を起こすことがある。
At this time, the sound pressure is attenuated according to the distance between the
Therefore, whether the voice is the voice of the wearer or the voice of the other using the difference in sound pressure between the
However, with this method, when the wearer's speech is inflected, or when the wearer performs an operation such as arm-arming or sitting at the desk, the expected sound pressure cannot be obtained, Misidentification may be caused about self-other identification. In addition, an erroneous determination may occur depending on the volume of the surrounding voice, such as when another person speaks nearby.
また一般サイドローブキャンセラによる方法により自他識別を行なった場合、目的方向の音声が設定方向からずれると、目的外方向の音声の抑制効果が小さくなり、装着者の音声にもかかわらず、他者の発話音声と判定されることが多くなる。また装着者の発話音声に抑揚があると、装着者の発話音声が小さい箇所で、他者の発話音声と判定されることが多くなる。 In addition, when self-other identification is performed by a method using a general sidelobe canceller, if the sound in the target direction deviates from the set direction, the effect of suppressing the sound in the non-target direction will be reduced, and the other party's voice will be ignored regardless of the wearer's voice. Are often determined to be uttered voices. In addition, if there is an inflection in the voice of the wearer, it is often determined that the voice of the wearer is the voice of the other person where the wearer's voice is small.
<音声解析部の説明>
そこで本実施形態では、音声解析部15を以下の構成とすることで、この問題の抑制を図っている。
図4は、本実施形態における音声解析部15の機能構成例を示した図である。
図示するように音声解析部15は、音声情報取得部151と、周波数スペクトル算出部152と、第1の目的方向信号スペクトル抽出部153と、第2の目的方向信号スペクトル抽出部154と、目的外方向信号スペクトル抽出部155と、目的方向強調スペクトル算出部156と、相関性算出部157と、自他識別部158とを備える。
<Explanation of speech analysis unit>
Therefore, in this embodiment, this problem is suppressed by configuring the
FIG. 4 is a diagram illustrating a functional configuration example of the
As illustrated, the
音声情報取得部151は、信号情報取得部の一例であり、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12により生成された音声に関する情報を取得する。本実施形態では音声情報取得部151は、マイクロフォン11、12により出力され、第1増幅器13および第2増幅器14を介して増幅された音声信号を音声に関する情報として取得する。
The audio
周波数スペクトル算出部152は、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12により生成されたそれぞれの音声に関する情報をフーリエ変換し、周波数と強度との関係を表わす周波数スペクトルとして、第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルをそれぞれ求める。即ち、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12からの音声信号に対しフーリエ変換を行い、周波数スペクトルをそれぞれについて求める。
The frequency
第1の目的方向信号スペクトル抽出部153は、第1の抽出部の一例であり、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとの差をとることで装着者の発声部位から発した音声を表す第1の目的方向信号スペクトル(第1の抽出スペクトル)を抽出する。この第1の目的方向信号スペクトルは、装着者の発声部位から発した信号が装着者の発声部位とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をしたものとなる。
The first target direction signal
第2の目的方向信号スペクトル抽出部154は、第2の抽出部の一例であり、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとを加算することで装着者の発声部位から発した音声を表す第2の目的方向信号スペクトル(第2の抽出スペクトル)を抽出する。この第2の目的方向信号スペクトルも、装着者の発声部位から発した信号が装着者の発声部位とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をしたものとなる。
第1の目的方向信号スペクトルおよび第2の目的方向信号スペクトルについては後述する。
The second target direction signal
The first target direction signal spectrum and the second target direction signal spectrum will be described later.
目的外方向信号スペクトル抽出部155は、第3の抽出部の一例であり、第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルから、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12により生成された音声に関する情報に含まれ、装着者の発声部位から発した音声以外の信号を表す目的外方向信号スペクトル(抑圧スペクトル)を抽出する。目的外方向信号スペクトルは、装着者の発声部位から発した信号を抑圧したものとなる。目的外方向信号スペクトルを抽出する具体的な方法については後述する。
The non-target direction signal
目的方向強調スペクトル算出部156は、強調スペクトル算出部の一例であり、第1の目的方向信号スペクトルから目的外方向信号スペクトルを減算する(スペクトルサブストラクション処理)。さらにフロアリング処理を行なうことで装着者の発声部位から発した音声である目的方向信号を強調した目的方向強調スペクトルとして第1の目的方向強調スペクトルを求める。さらに目的方向強調スペクトル算出部156は、第2の目的方向信号スペクトルから目的外方向信号スペクトルを減算する(スペクトルサブストラクション処理)ことで目的方向強調スペクトルとして第2の目的方向強調スペクトルを求める。ここで行なわれるスペクトルサブストラクション処理、フロアリング処理等については後述する。
The target direction enhancement
相関性算出部157は、第1の目的方向強調スペクトルおよび第2の目的方向強調スペクトルを逆フーリエ変換し相関性を算出する。
The
自他識別部158は、相関性算出部157により算出された相関性の情報を基に、マイクロフォン11、12により取得された音声が、装着者の発話音声であるか装着者以外の他者の発話音声であるかを識別する。
Based on the correlation information calculated by the
<端末装置の動作例>
図5は、本実施形態における端末装置10の動作を示すフローチャートである。また図6は、音声解析部15における信号処理のプロセスについて説明した図である。以下、図2、図4〜図6を使用して、端末装置10の動作について説明を行なう。
図5に示すように、端末装置10のマイクロフォン11、12が音声を取得すると、各マイクロフォン11、12から取得音声に応じた電気信号(音声信号)が第1増幅器13および第2増幅器14へ送られる(ステップ101)。第1増幅器13および第2増幅器14は、マイクロフォン11、12からの音声信号を取得すると、信号を増幅して音声解析部15へ送る(ステップ102)。
<Operation example of terminal device>
FIG. 5 is a flowchart showing the operation of the
As shown in FIG. 5, when the
音声解析部15の音声情報取得部151は、増幅された音声信号を取得する(ステップ103)。
The audio
図7は、音声情報取得部151で取得された音声信号の一例を示した図である。図7では、横軸は時間(s)を表し、縦軸は音声信号の強度を表す。
図示した例では、0s〜約5sの間に装着者が発話を行なう自己発話区間が存在する。そして約5s〜約10sの間に装着者以外の他者が発話を行なう他者発話区間が存在し、さらにその後の約10s〜約15sの間に装着者および他者の双方が発話を行なう自他発話区間が存在する。
FIG. 7 is a diagram illustrating an example of an audio signal acquired by the audio
In the illustrated example, there is a self-speaking section in which the wearer speaks between 0 s and about 5 s. There is an other person utterance section where another person other than the wearer speaks between about 5 s and about 10 s, and both the wearer and the other person speak between about 10 s and about 15 s. There is another utterance section.
音声情報取得部151は、この音声信号に対し、一定の時間単位(例えば、数十分の一秒〜数百分の一秒)毎に、各マイクロフォン11、12の取得音声における平均音圧を求める(ステップ104)。そして、平均音圧がある閾値以上であるか否か(利得が有るか否か)を判断する(ステップ105)。
The voice
音声情報取得部151は、ステップ105で求めた各マイクロフォン11、12における平均音圧の利得が有る場合(ステップ105でYes)、発話音声がある(発話が行われた)と判断する。
If there is a gain of the average sound pressure in each of the
そして周波数スペクトル算出部152が、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12からの音声信号に対しフーリエ変換を行い、周波数スペクトルをそれぞれについて求める(ステップ106)。これは図8では、2箇所の「FFT(Fast Fourier Transform)」として図示している。これにより第1マイクロフォン11からの音声信号を基に第1の周波数スペクトルが求められ、第2マイクロフォン12からの音声信号を基に第2の周波数スペクトルが求められる。周波数スペクトル算出部152により音声信号は、時間領域から周波数領域に変換される。
Then, the frequency
次に第1の目的方向信号スペクトル抽出部153が、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとの差をとることで装着者の発声部位から発した音声を表す第1の目的方向信号スペクトルを抽出する(ステップ107)。
Next, the first target direction signal
図8(a)〜(b)は、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとの差をとったときに、装着者の発話音声と他者の発話音声とでどのようなスペクトルが抽出されるかを説明した図である。ここでは説明をわかりやすくするために周波数スペクトルではなく、フーリエ変換前の音声信号について説明を行なう。そのため図8(a)〜(b)において横軸は、時間(s)を表し、縦軸は、音声信号の強度を表す。 FIGS. 8A and 8B show what kind of spectrum is extracted between the voice of the wearer and the voice of the other when the difference between the first frequency spectrum and the second frequency spectrum is taken. It is a figure explaining what is done. Here, in order to make the explanation easy to understand, not the frequency spectrum but an audio signal before Fourier transform will be explained. Therefore, in FIGS. 8A to 8B, the horizontal axis represents time (s), and the vertical axis represents the intensity of the audio signal.
図8(a)では、装着者の発話音声がマイクロフォン11、12のそれぞれで取得されたときの音声信号を図示している。ここで第2マイクロフォン12は、第1マイクロフォン11より装着者の発声部位から遠い位置にあるため、音声信号は、第2マイクロフォン12の方が第1マイクロフォン11より時間的に遅れて到達する。よってこれらの音声信号の差をとったときは、これらの音声信号は両方ともそのまま残ることになる。
FIG. 8A shows an audio signal when the speech sound of the wearer is acquired by each of the
一方、図8(b)では、他者の発話音声がマイクロフォン11、12のそれぞれで取得されたときの音声信号を図示している。
ここで他者の音声等は、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12に到達するまでの距離がほぼ同じとなるため、第1マイクロフォン11と第2マイクロフォン12とでほぼ同じ時に到達する。よってこれらの音声信号の差をとったときは、互いに相殺され振幅が小さくなる。
On the other hand, FIG. 8B shows a voice signal when another person's uttered voice is acquired by each of the
Here, the other person's voice or the like arrives at approximately the same time in the
このように第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとの差をとったときには、装着者の発声部位から発した音声についての周波数スペクトルはそのまま残る一方で、その他の信号は、振幅が小さくなる。即ち、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとの差をとることで求められる第1の目的方向信号スペクトルは、装着者の発声部位から発した音声を表すものがより大きな部分を占める。即ち、装着者の発声部位から発した音声を抽出することができる。
なお以降、このようにして求められた第1の目的方向信号スペクトルを「α1」と言うことがある。
Thus, when the difference between the first frequency spectrum and the second frequency spectrum is taken, the frequency spectrum of the voice uttered from the wearer's voice part remains as it is, while the other signals have smaller amplitudes. . That is, in the first target direction signal spectrum obtained by taking the difference between the first frequency spectrum and the second frequency spectrum, the one representing the sound uttered from the wearer's utterance portion occupies a larger portion. That is, it is possible to extract the voice uttered from the uttered part of the wearer.
Hereinafter, the first target direction signal spectrum obtained in this way may be referred to as “α1”.
次に第2の目的方向信号スペクトル抽出部154が、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとを加算することで装着者の発声部位から発した音声を表す第2の目的方向信号スペクトルを抽出する(ステップ108)。
このとき第2の周波数スペクトルは、図6の「delay」で示した遅延回路を通過させることが好ましい。このとき遅延回路で調整される時間としては、装着者の発声部位と第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12との距離差により生じる音声が到達するまでの時間差となるようにする。つまりこれにより装着者の発声部位からの音声は、発声部位と第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12との距離差にかかわらず、ほぼ同じ時に到達したものとして扱うことができる。
Next, the second target direction signal
At this time, the second frequency spectrum is preferably passed through the delay circuit indicated by “delay” in FIG. At this time, the time adjusted by the delay circuit is set to be the time difference until the voice produced by the distance difference between the utterance part of the wearer and the
図9(a)〜(b)は、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとを加算したときに、装着者の発話音声と他者の発話音声とでどのようなスペクトルが抽出されるかを説明した図である。なおここでも説明をわかりやすくするために周波数スペクトルではなく、フーリエ変換前の音声信号について説明を行なう。そのため図9(a)〜(b)において横軸は、時間(s)を表し、縦軸は、音声信号の強度を表す。 9A and 9B, when the first frequency spectrum and the second frequency spectrum are added, what kind of spectrum is extracted between the voice of the wearer and the voice of the other person. FIG. Here, in order to make the explanation easy to understand, not the frequency spectrum but an audio signal before Fourier transform will be explained. Therefore, in FIGS. 9A to 9B, the horizontal axis represents time (s), and the vertical axis represents the intensity of the audio signal.
図9(a)では、装着者の音声信号がマイクロフォン11、12のそれぞれで取得されたときの音声信号を図示している。ここで第2マイクロフォン12からの音声信号は、上述の遅延回路により調整され、見かけ上第1マイクロフォン11からの音声信号とほぼ同じ時に到達するようになっている。図9(a)では、この時間を「Δ」として図示している。この場合、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとを加算すると、その振幅が増幅され、より大きくなる。
FIG. 9A illustrates the sound signal when the wearer's sound signal is acquired by each of the
一方、図9(b)では、他者の発話音声がマイクロフォン11、12のそれぞれで取得されたときの音声信号を図示している。
ここで他者の音声等は、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12に到達するまでの距離がほぼ同じとなるため、第1マイクロフォン11と第2マイクロフォン12とでほぼ同じ時に到達する。しかし第2マイクロフォン12からの音声信号は、上述の遅延回路により調整されるため、時間Δのずれが生じる。よって第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとを加算すると、これらの音声信号は両方ともそのまま残ることになる。
On the other hand, FIG. 9B illustrates an audio signal when the voice of another person is acquired by each of the
Here, the other person's voice or the like arrives at approximately the same time in the
このように第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとを加算したときには、装着者の発話音声についての周波数スペクトルは増幅される一方で、他者の発話音声についての周波数スペクトルは、そのまま残るが増幅はされない。即ち、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとを加算することで求められる第2の目的方向信号スペクトルは、装着者の発声部位から発した音声を表すものがより大きな部分を占める。即ち、装着者の発声部位から発した音声を抽出することができる。
なお以降、このようにして求められた第2の目的方向信号スペクトルを「α2」と言うことがある。
When the first frequency spectrum and the second frequency spectrum are added in this way, the frequency spectrum for the wearer's speech is amplified, while the frequency spectrum for the other's speech remains. There is no amplification. That is, the second target direction signal spectrum obtained by adding the first frequency spectrum and the second frequency spectrum occupies a larger portion that represents the voice uttered from the uttered part of the wearer. That is, it is possible to extract the voice uttered from the uttered part of the wearer.
Hereinafter, the second target direction signal spectrum obtained in this way may be referred to as “α2”.
次に目的方向強調スペクトル算出部156が、第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルから、目的外方向信号スペクトルを抽出する(ステップ109)。
より具体的には、目的外方向信号スペクトル抽出部155は、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルについて、装着者の発声部位と第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12との距離差により生じ音声が到達するまでの時間差を調整した上で、それぞれの差を求めることで目的外方向信号スペクトルを抽出する。
Next, the target direction enhancement
More specifically, the non-target direction signal
図10(a)〜(b)は、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルについて、装着者の発声部位と第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12との距離差により生じ音声が到達するまでの時間差を調整した上で、それぞれの差を求めたときに装着者の発話音声と他者の発話音声とでどのようなスペクトルが抽出されるかを説明した図である。なおここでも説明をわかりやすくするために周波数スペクトルではなく、フーリエ変換前の音声信号について説明を行なう。そのため図10(a)〜(b)において横軸は、時間(s)を表し、縦軸は、音声信号の強度を表す。
FIGS. 10A to 10B show the first frequency spectrum and the second frequency spectrum until the voice arrives due to the difference in the distance between the wearer's utterance part and the
図10(a)では、装着者の音声信号がマイクロフォン11、12のそれぞれで取得されたときの音声信号を図示している。ここで第2マイクロフォン12からの音声信号は、上述の遅延回路により調整され、見かけ上第1マイクロフォン11からの音声信号とほぼ同じ時に到達するようになっている。図10(a)では、この時間を「Δ」として図示している。この場合、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとの差を求めると、互いに相殺され振幅が小さくなる。
FIG. 10A illustrates the sound signal when the wearer's sound signal is acquired by each of the
一方、図10(b)では、他者の発話音声がマイクロフォン11、12のそれぞれで取得されたときの音声信号を図示している。
ここで他者の音声は、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12に到達するまでの距離がほぼ同じとなるため、第1マイクロフォン11と第2マイクロフォン12とでほぼ同じ時に到達する。しかし第2マイクロフォン12からの音声信号は、上述の遅延回路により調整されるため、時間Δのずれが生じる。よって第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとの差を求めると、これらの音声信号は両方ともそのまま残ることになる。
On the other hand, FIG. 10B illustrates an audio signal when another person's speech is acquired by each of the
Here, since the distance until the other person's voice reaches the
よってこの場合、装着者の発話音声についての周波数スペクトルは振幅が小さくなる一方で、他者の発話音声についての周波数スペクトルは、そのまま残る。即ち、この場合は、装着者の発声部位から発した音声以外の信号を表すものがより大きな部分を占める。即ち、装着者の発声部位から発した音声以外の信号を抽出することができる。
なお以降、このようにして求められた目的外方向信号スペクトルを「β」と言うことがある。
Therefore, in this case, the frequency spectrum of the wearer's uttered voice has a small amplitude, while the frequency spectrum of the other person's uttered voice remains. That is, in this case, a signal representing a signal other than the voice uttered from the uttered part of the wearer occupies a larger part. That is, a signal other than the voice uttered from the wearer's utterance part can be extracted.
Hereinafter, the non-target direction signal spectrum obtained in this way may be referred to as “β”.
次に目的方向強調スペクトル算出部156は、第1の目的方向信号スペクトルα1から目的外方向信号スペクトルβを減算し、さらにフロアリング処理を行なうことで装着者の発声部位から発した音声である目的方向信号を強調した目的方向強調スペクトルとして第1の目的方向強調スペクトルを求める(ステップ110)。
Next, the target direction emphasis
つまりここでは、まず「α1−β」の周波数スペクトルを求めることになる(スペクトルサブストラクション処理)。このとき装着者の発話音声については、概念的には、図8(a)の結果から図10(a)の結果の差をとるものとなるため、α1−β>0となる。対して他者の発話音声については、概念的には、図8(b)の結果から図10(b)の結果の差をとるものとなるため、α1−β<0となる。 That is, here, the frequency spectrum of “α1−β” is first obtained (spectral subtraction process). At this time, about the speech voice of the wearer, since the difference between the result of FIG. 8A and the result of FIG. 10A is conceptually taken, α1−β> 0. On the other hand, the other person's speech is conceptually the difference between the result of FIG. 8B and the result of FIG. 10B, and α1−β <0.
またフロアリング処理とは、実データに含まれる小さな値をそのまま用いずに適当な数値に置き換える処理を言う。置き換える値の例としては、例えば、「0」や「0.1」等の数値となるが、本実施の形態では、本実施の形態では、「0」に置き換えるものとする。 The flooring process is a process of replacing small values included in actual data with appropriate numerical values without using them as they are. As an example of the replacement value, for example, a numerical value such as “0” or “0.1” is used. However, in this embodiment, it is replaced with “0” in this embodiment.
本実施の形態では、このフロアリング処理をα1−β<0の場合に適用する。そうすると「α1−β」の周波数スペクトルは、装着者の発話音声については、そのまま「α1−β」の値となり、他者の発話音声については、0となる。結局、この周波数スペクトルは、装着者の発声部位から発した音声である目的方向信号を強調した目的方向強調スペクトルとなる。
なお以降、このようにして求められた第1の目的方向強調スペクトルを「SS1」と言うことがある。
In the present embodiment, this flooring process is applied when α1-β <0. Then, the frequency spectrum of “α1-β” becomes the value of “α1-β” as it is for the utterance voice of the wearer, and becomes 0 for the utterance voice of the other person. Eventually, this frequency spectrum becomes a target direction enhancement spectrum in which a target direction signal which is a voice uttered from a wearer's utterance part is emphasized.
Hereinafter, the first target direction enhancement spectrum obtained in this way may be referred to as “SS1”.
さらに目的方向強調スペクトル算出部156は、第2の目的方向信号スペクトルα2から目的外方向信号スペクトルβを減算することで目的方向強調スペクトルとして第2の目的方向強調スペクトルを求める(ステップ111)。
Further, the target direction enhancement
つまりここでは、「α2−β」の周波数スペクトルを求めることになる(スペクトルサブストラクション処理)。このとき装着者の発声部位から発した音声については、概念的には、図9(a)の結果から図10(a)の結果の差をとるものとなる。またそれ以外の信号については、概念的には、図9(b)の結果から図10(b)の結果の差をとるものとなる。こちらではフロアリング処理は、行なわないため、双方とも「α2−β」の値となる。 That is, here, the frequency spectrum of “α2−β” is obtained (spectral subtraction process). At this time, the voice uttered from the uttered part of the wearer conceptually takes the difference between the result of FIG. 9A and the result of FIG. 10A. For other signals, conceptually, the difference between the results in FIG. 9B and the results in FIG. 10B is taken. Here, since the flooring process is not performed, both values are “α2−β”.
ただし、図9(a)の結果から図10(a)の結果の差と、図9(b)の結果から図10(b)の結果の差を比較した場合、前者の方が大きい振幅となる。結局、この周波数スペクトルについても、装着者の発声部位から発した音声である目的方向信号を強調した目的方向強調スペクトルとなる。
なお以降、このようにして求められた第2の目的方向強調スペクトルを「SS2」と言うことがある。
However, when the difference between the result of FIG. 10A from the result of FIG. 9A and the difference of the result of FIG. 10B from the result of FIG. 9B is compared, the former has a larger amplitude. Become. Eventually, this frequency spectrum also becomes a target direction enhancement spectrum in which a target direction signal that is a voice uttered from the wearer's utterance portion is emphasized.
Hereinafter, the second target direction enhancement spectrum thus obtained may be referred to as “SS2”.
このように本実施の形態では、周波数スペクトルにおいてスペクトルサブストラクション処理を行なうことで、装着者の発声部位から発した音声を表す目的方向信号を強調するとともに、他者の音声を表す目的外方向信号を抑制した目的方向強調スペクトルを2つ作成する。周波数スペクトルでこのような処理を行なうことで、音声信号をそのまま処理するより、目的方向信号をより強調し、目的外方向信号をより抑制することができる。これは複数の音声が混合していても、周波数領域で見ると信号のエネルギーがまばらにしか存在しないというスパーツ性を利用している。 As described above, in the present embodiment, by performing spectral subtraction processing in the frequency spectrum, the target direction signal representing the voice uttered from the wearer's uttered part is emphasized, and the non-target direction signal representing the voice of the other person Two target direction emphasizing spectra with suppressed are generated. By performing such processing on the frequency spectrum, the target direction signal can be more emphasized and the non-target direction signal can be suppressed more than the voice signal is processed as it is. This uses the spurt nature that even when multiple sounds are mixed, the signal energy exists only sparsely in the frequency domain.
次に相関性算出部157が、第1の目的方向強調スペクトルSS1および第2の目的方向強調スペクトルSS2をそれぞれ逆フーリエ変換する(ステップ112)。これは図6では、2箇所の「IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)」として図示している。これにより第1の目的方向強調スペクトルSS1および第2の目的方向強調スペクトルSS2は、音声信号に戻ることになる。これにより第1の目的方向強調スペクトルSS1および第2の目的方向強調スペクトルSS2は、周波数領域から時間領域に変換される。
Next, the
そして相関性算出部157は、第1の目的方向強調スペクトルと第2の目的方向強調スペクトルに対する相関性を算出する(ステップ113)。なおここでは、この算出は逆フーリエ変換を行なった後で行なっているが、逆フーリエ変換を行なわずに行なってもよい。
Then, the
そして相関性算出部157が、予め定められた閾値と比較して、この両者の相関性が高いと算出した場合(ステップ113でYes)、自他識別部158は、マイクロフォン11、12により取得された音声が、装着者の発話音声であると判定する(ステップ114)。また相関性算出部157が、この両者の相関性が低いと算出した場合(ステップ113でNo)、自他識別部158は、装着者の発話音声ではなく、他者の発話音声であると判定する(ステップ115)。なおステップ104で求めた各マイクロフォン11、12における平均音圧の利得が無い場合(ステップ105でNo)、自他識別部158は、発話音声が無い(発話が行われていない)と判断する(ステップ116)。なお、相関性の高低を定める閾値は、相関性算出部157が定めても良いし、一度、第1の目的方向強調スペクトルと第2の目的方向強調スペクトルについて算出した相関値を解析者に提示して、解析者に閾値を定めさせても良い。
When the
図11〜図13は、第1の目的方向強調スペクトルSS1および第2の目的方向強調スペクトルSS2について示した具体例である。
このうち図11は、装着者の発話音声についての第1の目的方向強調スペクトルSS1および第2の目的方向強調スペクトルSS2の例である。図示するようにこの両者の相関性は高いことがわかる。
FIGS. 11 to 13 are specific examples showing the first target direction enhancement spectrum SS1 and the second target direction enhancement spectrum SS2.
Among these, FIG. 11 is an example of the first target direction enhancement spectrum SS1 and the second target direction enhancement spectrum SS2 for the speech of the wearer. As shown in the figure, it is understood that the correlation between the two is high.
また図12は、他者の発話音声についての第1の目的方向強調スペクトルSS1および第2の目的方向強調スペクトルSS2の例である。ここでは第1の目的方向強調スペクトルSS1は、フロアリング処理が行なわれているため、振幅が0となる。そのためこの両者の相関性は、低いことがわかる。 FIG. 12 is an example of the first target direction enhancement spectrum SS1 and the second target direction enhancement spectrum SS2 for the speech of another person. Here, the amplitude of the first target direction enhancement spectrum SS1 is 0 because the flooring process is performed. Therefore, it can be seen that the correlation between the two is low.
さらに図13は、装着者の発話音声と他者の発話音声の双方がマイクロフォン11、12により取得されたときの第1の目的方向強調スペクトルSS1および第2の目的方向強調スペクトルSS2の例である。このときも図11の場合と同様にこの両者の相関性は高いことがわかる。
Further, FIG. 13 is an example of the first target direction enhancement spectrum SS1 and the second target direction enhancement spectrum SS2 when both the voice of the wearer and the voice of the other person are acquired by the
以下の事項をまとめると下記の表1のようになる。 The following items are summarized as shown in Table 1 below.
相関性算出部157において相関性を求めるためには、既存の方法を使用することができる。例えば、第1の目的方向強調スペクトルSS1および第2の目的方向強調スペクトルSS2について相互相関係数を求め、この相関係数の値により両者の相関性を算出する。また相互相関関数を使用する方法でもよい。ただし、相互相関係数よりも相互相関関数を使用した場合の方が、自他識別の精度がより向上する。
In order to obtain the correlation in the
図14は、図7で示した音声信号に対し、図4以降で説明を行なった処理を行なった結果を示した図である。図14では、横軸は時間(s)を表し、縦軸は相互相関係数の値を標準化して表している。
0s〜約5sの間の装着者が発話を行なう自己発話区間では、相互相関係数の値は高く、この区間では、マイクロフォン11、12により取得された音声が、装着者の発声音声であると判定できる。また約5s〜約10sの間の他者発話区間では、相互相関係数の値は低く、この区間では、マイクロフォン11、12により取得された音声が、装着者の発声音声であると判定できる。さらにその後の約10s〜約15sの間の自他発話区間では、相互相関係数の値は高く、この区間では、マイクロフォン11、12により取得された音声に、装着者の発声音声が含まれていることが判定できる。
FIG. 14 is a diagram showing a result of performing the processing described in FIG. 4 and subsequent drawings on the audio signal shown in FIG. In FIG. 14, the horizontal axis represents time (s), and the vertical axis represents the standardized value of the cross-correlation coefficient.
In the self-speaking section where the wearer utters between 0 s and about 5 s, the value of the cross-correlation coefficient is high. In this section, the voice acquired by the
この後、音声解析部15は、データ送信部16を介して、ステップ104〜ステップ116の処理で得られた情報を解析結果としてホスト装置20へ送信する。この解析結果としては、例えば、発話の有無、装着者の情報(端末ID)、マイクロフォン11、12により取得された音声が装着者の発話音声であるか装着者以外の他者の発話音声であるかを識別した情報である自他識別情報等である。またこのとき、発話者毎(装着者自身または他者)の発話時間の長さや平均音圧の利得の値、その他の付加情報を解析結果と共にホスト装置20へ送信させてもよい。
Thereafter, the
本実施の形態では、装着者の発声部位から発した音声を表す目的方向信号を強調し、他者の音声を表す目的外方向信号を抑制した目的方向強調スペクトルを2つ作成する(第1の目的方向強調スペクトル、第2の目的方向強調スペクトル)。そしてこれらの相関性によりマイクロフォン11、12により取得された音声の自他識別を行なう。この手法によれば、音声の強弱ではなく波形の類似性により装着者の発話音声であるか他者の発話音声であるかの判定を行なう。即ち、装着者の発話音声に抑揚があるような場合でも、この判定をより精度よく行なうことが可能となる。よって図3〜図5で説明を行なった音圧を利用する場合や一般サイドローブキャンセラによる方法よりも自他識別の精度が、より向上する。そして自己発話区間とそれ以外の区間とを区別することが、より容易となる。即ち、装着者の発話音声に抑揚等がある場合でも、連続して自己発話区間を特定することができる。対して図3〜図5で説明を行なった音圧を利用する場合や一般サイドローブキャンセラによる方法では、自己発話区間内でも他者発話区間が存在するものと判定されることが多いため、自己発話区間が細かく分断され、自己発話区間を正確に把握することができない。
In the present embodiment, two target direction enhancement spectra are generated by emphasizing the target direction signal representing the voice uttered from the uttered part of the wearer and suppressing the non-target direction signal representing the voice of the other person (first). Target direction enhancement spectrum, second target direction enhancement spectrum). Based on these correlations, the voices acquired by the
本実施の形態では、自他識別の精度が、例えば、正解率が80%となる。なお上述した第1の目的方向強調スペクトルおよび第2の目的方向強調スペクトルの一方のみを使用して、自他識別を行なう方法では、正解率が低下する。さらに図3〜図5で説明を行なった方法では、さらに正解率が低下し、正解率が、例えば、30%となる。 In the present embodiment, the accuracy of self-other identification is, for example, the accuracy rate is 80%. Note that the accuracy rate decreases in the method of performing self-other identification using only one of the first target direction enhancement spectrum and the second target direction enhancement spectrum described above. Further, in the method described with reference to FIGS. 3 to 5, the accuracy rate further decreases, and the accuracy rate becomes, for example, 30%.
なお装着者の発声部位は、装着者が顔の向きを変化させる等により動くことがある。この場合、装着者の顔の可動範囲内で装着者の発声部位と第1マイクロフォン11および第2マイクロフォンとの間の角度θが変化し、これに応じて装着者の音声が第1マイクロフォン11および第2マイクロフォンに到達するまでの時間差Δが変化する。よってこれに対応するには、この角度θに応じた上記時間差Δを何通りか(例えば、3通り)求めておき、そして目的外方向信号スペクトルβが最も小さくなるときの時間差Δを採用する。
Note that the wearer's utterance region may move when the wearer changes the orientation of the face. In this case, the angle θ between the utterance part of the wearer and the
<システムの適用例とホスト装置の機能>
本実施形態のシステムでは、複数の端末装置10により上記のようにして得られた発話に関する情報(以下、発話情報)がホスト装置20に集められる。ホスト装置20は、複数の端末装置10から得られた情報を用いて、例えば、装着者同士の会話関係を解析する。
<System application examples and host device functions>
In the system of the present embodiment, information related to utterances (hereinafter referred to as utterance information) obtained as described above by a plurality of
図15は、本実施形態の端末装置10をそれぞれ装着した複数の装着者が会話している状況を示す図である。図16は、図15の会話状況における各端末装置10A、10Bの発話情報の例を示す図である。
図15に示すように、端末装置10をそれぞれ装着した二人の装着者A、装着者Bが会話している場合を考える。このとき、装着者Aの端末装置10Aにおいて装着者の発話として認識される音声は、装着者Bの端末装置10Bでは他者の発話として認識される。反対に、端末装置10Bにおいて装着者の発話音声として認識される音声は、端末装置10Aでは他者の発話音声として認識される。
FIG. 15 is a diagram illustrating a situation in which a plurality of wearers each wearing the
As shown in FIG. 15, consider a case where two wearers A and B who wear the
端末装置10Aおよび端末装置10Bからは、それぞれ独立に、発話情報がホスト装置20に送られる。このとき、端末装置10Aから取得した発話情報と、端末装置10Bから取得した発話情報とは、図16に示すように、発話者(装着者と他者)の識別結果は反対になるが、発話時間の長さや発話者が切り替わったタイミング等の発話状況を示す情報は近似する。そこで、本実施例のホスト装置20は、端末装置10Aから取得した情報と端末装置10Bから取得した情報とを比較することにより、これらの情報が同じ発話状況を示していると判断し、装着者Aと装着者Bとが会話していることを認識する。ここで、発話状況を示す情報としては、少なくとも、上述した発話者ごとの個々の発話における発話時間の長さ、個々の発話の開始時刻と終了時刻、発話者が切り替わった時刻(タイミング)等のように、発話に関する時間情報が用いられる。なお、特定の会話に係る発話状況を判断するために、これらの発話に関する時間情報の一部のみを用いても良いし、他の情報を付加的に用いても良い。
The utterance information is sent to the
このように端末装置10の装着者同士の会話関係を解析することで、装着者のグループ全体におけるコミュニケーションの傾向を分析することができる。具体的には、例えば、会話参加者の数、会話が行われた時間、対話度、活性度などの値と会話の発生頻度との相関関係を調べることで、装着者のグループにおいてどのような態様の会話が行われる傾向があるかが判断される。
By analyzing the conversation relationship between the wearers of the
<プログラムの説明>
なお本実施形態における端末装置10の音声解析部15が行なう処理は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。即ち、端末装置10に設けられた制御用コンピュータ内部の図示しないCPUが、端末装置10の各機能を実現するプログラムを実行し、これらの各機能を実現させる。
<Description of the program>
Note that the processing performed by the
よって端末装置10の音声解析部15が行なう処理は、コンピュータに、装着者の発声部位から異なる距離にて配され、装着者の発声部位から発した音声を取得する、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12により生成された音声に関する情報をそれぞれ取得する機能と、第1マイクロフォン11および第2マイクロフォン12により生成されたそれぞれの音声に関する情報をフーリエ変換し、周波数と強度との関係を表わす周波数スペクトルとして、第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルをそれぞれ求める機能と、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとから、装着者の発声部位から発した信号が装着者の発声部位とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第1の抽出スペクトルを抽出する機能と、第1の抽出スペクトルを抽出する機能とは異なる処理により、第1の周波数スペクトルと第2の周波数スペクトルとから、装着者の発声部位から発した信号が装着者の発声部位とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第2の抽出スペクトルを抽出する機能と、第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルから、装着者の発声部位から発した信号を抑圧した抑圧スペクトルを抽出する機能と、第1の抽出スペクトルから抑圧スペクトルを減算し、フロアリング処理を行なうことで第1の強調スペクトルを求めるとともに、第2の抽出スペクトルから抑圧スペクトルを減算することで第2の強調スペクトルを求める機能と、第1の強調スペクトルおよび第2の強調スペクトルを逆フーリエ変換し相関性を算出する機能と、を実現させるプログラムとして捉えることもできる。
Therefore, the processing performed by the
なお、本実施の形態を実現するプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROM等の記録媒体に格納して提供することも可能である。 The program for realizing the present embodiment can be provided not only by communication means but also by storing it in a recording medium such as a CD-ROM.
以上、本実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。 Although the present embodiment has been described above, the technical scope of the present invention is not limited to the scope described in the above embodiment. It is clear from the description of the scope of the claims that various modifications or improvements added to the above embodiment are also included in the technical scope of the present invention.
例えば、上述した例では、自他識別の判断を端末装置10で行なっていたが、これに限られるものではなく、ホスト装置20の方で行なってもよい。この形態における音声解析システム1としては、音声解析部15で行なっていた処理を、例えば、ホスト装置20のデータ解析部23で行なう。この音声解析システム1においては、ホスト装置20のデータ解析部23が、信号解析装置(識別手段)として機能する。
For example, in the above-described example, the self-other identification is determined by the
また上述した例では、目的外方向から到来する信号を他者の発話音声としていたが、これに限られるものではない。例えば、ノイズ等であってもよい。 In the above-described example, the signal arriving from the non-target direction is used as the speech of another person. However, the present invention is not limited to this. For example, noise may be used.
さらに上述した例では、信号が音声の場合を例示したが、これに限られるものではない。例えば、信号として光、赤外線、電波等の電磁波や、地震波等の振動波であってもよい。この場合、信号取得手段は、マイクロフォンではなく、これらの電磁波や振動波を捉えるセンサ等となる。 Further, in the above-described example, the case where the signal is audio is illustrated, but the present invention is not limited to this. For example, the signal may be an electromagnetic wave such as light, infrared rays or radio waves, or a vibration wave such as a seismic wave. In this case, the signal acquisition means is not a microphone but a sensor for capturing these electromagnetic waves and vibration waves.
1…音声解析システム、10…端末装置、11…第1マイクロフォン、12…第2マイクロフォン、15…音声解析部、20…ホスト装置、151…音声情報取得部、152…周波数スペクトル算出部、153…第1の目的方向信号スペクトル抽出部、154…第2の目的方向信号スペクトル抽出部、155…目的外方向信号スペクトル抽出部、156…目的方向強調スペクトル算出部、157…相関性算出部、158…自他識別部
DESCRIPTION OF
Claims (12)
前記第1の信号取得手段および前記第2の信号取得手段により生成されたそれぞれの信号に関する情報から、周波数と強度との関係を表わす周波数スペクトルとして、第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルをそれぞれ求める周波数スペクトル算出部と、
前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとから、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第1の抽出スペクトルを抽出する第1の抽出部と、
前記第1の抽出部とは異なる処理により、前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとから、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第2の抽出スペクトルを抽出する第2の抽出部と、
前記第1の周波数スペクトルおよび前記第2の周波数スペクトルから、前記信号発生源から発した信号を抑圧した抑圧スペクトルを抽出する第3の抽出部と、
前記第1の抽出スペクトルから前記抑圧スペクトルを減算し、フロアリング処理を行なうことで第1の強調スペクトルを求めるとともに、前記第2の抽出スペクトルから当該抑圧スペクトルを減算することで第2の強調スペクトルを求める強調スペクトル算出部と、
前記第1の強調スペクトルと前記第2の強調スペクトルに対する相関性を算出する相関性算出部と、
を備えることを特徴とする信号解析装置。 Signal information acquisition for acquiring information related to the signals generated by the first signal acquisition means and the second signal acquisition means, which are arranged at different distances from the signal generation source and acquire signals emitted from the signal generation source. And
From the information about each signal generated by the first signal acquisition unit and the second signal acquisition unit, the first frequency spectrum and the second frequency spectrum are represented as frequency spectra representing the relationship between frequency and intensity. A frequency spectrum calculation unit to be obtained;
Extracting from the first frequency spectrum and the second frequency spectrum a first extracted spectrum that is processed such that a signal emitted from the signal generation source is larger than a signal emitted from a direction different from the signal generation source. A first extraction unit that
By a process different from that of the first extraction unit, a signal emitted from the signal generation source from a signal emitted from a direction different from the signal generation source from the first frequency spectrum and the second frequency spectrum. A second extraction unit that extracts a second extracted spectrum that has been processed to increase;
A third extraction unit for extracting, from the first frequency spectrum and the second frequency spectrum, a suppression spectrum in which a signal emitted from the signal generation source is suppressed;
The suppression spectrum is subtracted from the first extracted spectrum, and a first enhancement spectrum is obtained by performing a flooring process, and the second enhancement spectrum is subtracted from the second extraction spectrum. An enhanced spectrum calculation unit for obtaining
A correlation calculating unit that calculates correlation between the first enhanced spectrum and the second enhanced spectrum;
A signal analyzing apparatus comprising:
ことを特徴とする請求項1に記載の信号解析装置。 The first extraction unit takes a difference between the first frequency spectrum and the second frequency spectrum, so that a signal emitted from the signal generation source is emitted from a direction different from the signal generation source. The signal analysis apparatus according to claim 1, wherein a larger process is performed.
ことを特徴とする請求項1または2に記載の信号解析装置。 The second extraction unit adds the first frequency spectrum and the second frequency spectrum so that a signal emitted from the signal generation source is larger than a signal emitted from a direction different from the signal generation source. The signal analyzing apparatus according to claim 1, wherein the signal analyzing apparatus performs the following process.
前記相関性算出部は、前記第1の強調スペクトルと前記第2の強調スペクトルを逆フーリエ変換した後でそれぞれの相関性を算出することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の信号解析装置。 The frequency spectrum calculation unit performs Fourier transform on information about each signal generated by the first signal acquisition unit and the second signal acquisition unit, so that the first frequency spectrum and the second frequency are obtained. Obtain each spectrum,
9. The correlation calculation unit according to claim 1, wherein the correlation calculation unit calculates respective correlations after performing inverse Fourier transform on the first enhancement spectrum and the second enhancement spectrum. The signal analysis apparatus described.
前記第1の周波数スペクトルおよび前記第2の周波数スペクトルから、前記信号発生源から発した信号である目的方向信号を強調した強調スペクトルとして、第1の強調スペクトルおよび第2の強調スペクトルを別々の方法にて求める強調スペクトル算出部と、
前記第1の強調スペクトルと前記第2の強調スペクトルに対する相関性を算出する相関性算出部と、
を備えることを特徴とする信号解析装置。 From the information about the signals generated by the first signal acquisition means and the second signal acquisition means, which are arranged at different distances from the signal generation source and acquire the signal emitted from the signal generation source, the frequency and the intensity A frequency spectrum calculating unit for obtaining a first frequency spectrum and a second frequency spectrum as frequency spectra representing the relationship;
The first enhanced spectrum and the second enhanced spectrum are separated from the first frequency spectrum and the second frequency spectrum as enhanced spectra in which a target direction signal that is a signal emitted from the signal generation source is enhanced. An enhanced spectrum calculation unit obtained in
A correlation calculating unit that calculates correlation between the first enhanced spectrum and the second enhanced spectrum;
A signal analyzing apparatus comprising:
前記信号発生源から発した信号である目的方向信号と当該信号発生源から発した信号以外の信号である目的外方向信号とを識別する識別手段と、
を備え、
前記識別手段は、
前記第1の信号取得手段および前記第2の信号取得手段により生成された信号に関する情報をそれぞれ取得する信号情報取得部と、
前記第1の信号取得手段および前記第2の信号取得手段により生成されたそれぞれの信号に関する情報から、周波数と強度との関係を表わす周波数スペクトルとして、第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルをそれぞれ求める周波数スペクトル算出部と、
前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとから、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第1の抽出スペクトルを抽出する第1の抽出部と、
前記第1の抽出部とは異なる処理により、前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとから、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第2の抽出スペクトルを抽出する第2の抽出部と、
前記第1の周波数スペクトルおよび前記第2の周波数スペクトルから、前記信号発生源から発した信号を抑圧した抑圧スペクトルを抽出する第3の抽出部と、
前記第1の抽出スペクトルから前記抑圧スペクトルを減算し、フロアリング処理を行なうことで第1の強調スペクトルを求めるとともに、前記第2の抽出スペクトルから当該抑圧スペクトルを減算することで第2の強調スペクトルを求める強調スペクトル算出部と、
前記第1の強調スペクトルと前記第2の強調スペクトルに対する相関性を算出する相関性算出部と、
を備えることを特徴とする信号解析システム。 A signal acquisition unit comprising a first signal acquisition unit and a second signal acquisition unit, which are arranged at different distances from the signal generation source and acquire a signal emitted from the signal generation source;
Identifying means for identifying a target direction signal that is a signal emitted from the signal generation source and a non-target direction signal that is a signal other than a signal emitted from the signal generation source;
With
The identification means includes
A signal information acquisition unit for acquiring information related to the signals generated by the first signal acquisition unit and the second signal acquisition unit;
From the information about each signal generated by the first signal acquisition unit and the second signal acquisition unit, the first frequency spectrum and the second frequency spectrum are represented as frequency spectra representing the relationship between frequency and intensity. A frequency spectrum calculation unit to be obtained;
Extracting from the first frequency spectrum and the second frequency spectrum a first extracted spectrum that is processed such that a signal emitted from the signal generation source is larger than a signal emitted from a direction different from the signal generation source. A first extraction unit that
By a process different from that of the first extraction unit, a signal emitted from the signal generation source from a signal emitted from a direction different from the signal generation source from the first frequency spectrum and the second frequency spectrum. A second extraction unit that extracts a second extracted spectrum that has been processed to increase;
A third extraction unit for extracting, from the first frequency spectrum and the second frequency spectrum, a suppression spectrum in which a signal emitted from the signal generation source is suppressed;
The suppression spectrum is subtracted from the first extracted spectrum, and a first enhancement spectrum is obtained by performing a flooring process, and the second enhancement spectrum is subtracted from the second extraction spectrum. An enhanced spectrum calculation unit for obtaining
A correlation calculating unit that calculates correlation between the first enhanced spectrum and the second enhanced spectrum;
A signal analysis system comprising:
信号発生源から異なる距離にて配され、当該信号発生源から発した信号を取得する、第1の信号取得手段および第2の信号取得手段により生成された信号に関する情報をそれぞれ取得する機能と、
前記第1の信号取得手段および前記第2の信号取得手段により生成されたそれぞれの信号に関する情報から、周波数と強度との関係を表わす周波数スペクトルとして、第1の周波数スペクトルおよび第2の周波数スペクトルをそれぞれ求める機能と、
前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとから、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第1の抽出スペクトルを抽出する機能と、
前記第1の抽出スペクトルを抽出する機能とは異なる処理により、前記第1の周波数スペクトルと前記第2の周波数スペクトルとから、前記信号発生源から発した信号が当該信号発生源とは異なる方向から発した信号より大きくなる処理をした第2の抽出スペクトルを抽出する機能と、
前記第1の周波数スペクトルおよび前記第2の周波数スペクトルから、前記信号発生源から発した信号を抑圧した抑圧スペクトルを抽出する機能と、
前記第1の抽出スペクトルから前記抑圧スペクトルを減算し、フロアリング処理を行なうことで第1の強調スペクトルを求めるとともに、前記第2の抽出スペクトルから当該抑圧スペクトルを減算することで第2の強調スペクトルを求める機能と、
前記第1の強調スペクトルと前記第2の強調スペクトルに対する相関性を算出する機能と、
を実現させるプログラム。 On the computer,
A function of acquiring information about signals generated by the first signal acquisition unit and the second signal acquisition unit, which are arranged at different distances from the signal generation source and acquire a signal emitted from the signal generation source;
From the information about each signal generated by the first signal acquisition unit and the second signal acquisition unit, the first frequency spectrum and the second frequency spectrum are represented as frequency spectra representing the relationship between frequency and intensity. Each of the functions
Extracting from the first frequency spectrum and the second frequency spectrum a first extracted spectrum that is processed such that a signal emitted from the signal generation source is larger than a signal emitted from a direction different from the signal generation source. Function to
Due to processing different from the function of extracting the first extraction spectrum , the signal generated from the signal generation source is different from the direction of the signal generation source from the first frequency spectrum and the second frequency spectrum. A function of extracting a second extracted spectrum that has been processed to be larger than the emitted signal;
A function of extracting, from the first frequency spectrum and the second frequency spectrum, a suppression spectrum in which a signal emitted from the signal generation source is suppressed;
The suppression spectrum is subtracted from the first extracted spectrum, and a first enhancement spectrum is obtained by performing a flooring process, and the second enhancement spectrum is subtracted from the second extraction spectrum. The function to ask for
A function of calculating a correlation between the first enhanced spectrum and the second enhanced spectrum;
A program that realizes
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