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JP6346755B2 - 太陽光発電パネル架台 - Google Patents

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JP6346755B2
JP6346755B2 JP2014034636A JP2014034636A JP6346755B2 JP 6346755 B2 JP6346755 B2 JP 6346755B2 JP 2014034636 A JP2014034636 A JP 2014034636A JP 2014034636 A JP2014034636 A JP 2014034636A JP 6346755 B2 JP6346755 B2 JP 6346755B2
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Description

本発明は、平地及び傾斜地を含む地上ならびにビル屋上の如き陸屋根に設置する太陽光発電パネル架台に関する。
近年、環境保護、省資源、CO2 削減等の観点から、太陽電池を利用した太陽光発電システムが急速に普及しており、大きな発電量を得るために複数枚の太陽光発電パネル(太陽電池モジュール)を縦横に平面的に並べた太陽電池アレイが一般化し、更にはメガソーラーやギガソーラーとして多数基の太陽電池アレイを並設した大規模太陽光発電施設も増加しつつある。しかるに、一般的に太陽電池アレイは、複数枚の太陽光発電パネル(太陽電池モジュール)を平面的に並べた短辺数m、長辺数m〜数十mといった大型で且つ重い上、受光効率面より所定の傾斜角度で配置することで風圧を受け易く、また地震による揺れの影響も受け易いため、大きな構造的強度が要求され、加えて据付施工の容易化、コスト削減等も要求される。
従来、このような太陽電池アレイを地上や陸屋根に据付けする手段として、複数本の縦桟(垂木)と横桟(桁)とを交叉部で連結した格子状の受けフレームによって太陽電池アレイを支承し、地上や陸屋根に設けたコンクリート製の土台や杭、建屋の屋根に設けた受け金具等のベースに対し、該受けフレームを下位側桟の要所において支柱もしくは支柱と取付金具を介して支持させる方式が多用されている。例えば、特許文献1に開示される据付手段では、太陽電池アレイの長手方向(左右方向)に沿って複数の支柱を間隔をあけて突設し、太陽光発電パネルを支承する受けフレームの前後傾斜方向に沿う縦桟の中間位置に各支柱の上端部を接続すると共に、各支柱の胴部と各縦桟の前部側又は前後両側部との間に傾斜アームを連結している。また、特許文献2に開示される据付手段では、太陽光発電パネルを支承する受けフレームを前後及び左右に配列した支柱で支承すると共に、前後及び左右に隣接する支柱間に斜めや水平の補強桟を連結している。
特開2011−220096号公報(図1,図42,図43) 実用新案登録第3171824号公報(図1)
しかしながら、従来の太陽光発電パネル架台では、太陽光発電パネルを支承する受けフレームが複数本の縦桟と横桟とを交叉部で連結した格子状構造であるため、縦桟と横桟とを各交叉部で連結するのに多大な手間と時間を要し、また縦桟及び横桟と両者を連結する金具を使用することに加え、受けフレームの重量が大きく、耐荷重面より支柱等に高強度な部材を使用することで、部材コストが嵩むという問題があった。更に、概して従来の太陽光発電パネル架台の場合、受けフレームと支柱上部との連結、土台側と支柱下部との連結、支柱の高さ調整や位置調整等にも煩雑な操作を要し、それだけ作業性が悪く施工コストも高く付くという難点があった。
本発明は、上述の事情に鑑みて、太陽光発電パネル架台として、構造的に極めて簡素であって容易に能率よく施工でき、しかも全体として大きな構体強度を備え、地震時の大きな揺れや強風時の大きな風圧に充分に対応でき、施工コスト及び材料コストも少なくて済むものを提供することを目的としている。
上記目的を達成するための手段を図面の参照符号を付して示せば、請求項1の発明に係る太陽光発電パネル架台は、低位側の左右一対の前部支柱1A,1Aと、高位側の左右一対の後部支柱1B,1Bと、各々前部支柱1A及び後部支柱1Bに支持されて前後傾斜方向に沿って配置した左右一対の受け桟2,2と、両受け桟2,2上に前後に配列して取り付けられた複数枚の太陽光発電パネルPとを備え、左右の前部支柱1A,1A間には2本の正面ブレース3A,3Aが、左右の後部支柱1B,1B間には2本の背面ブレース3B,3Bが、それぞれX字状に交叉して架設され、各受け桟2の中間部と前部支柱1Aの下部との間に第1の側面ブレース4Aが架設されると共に、該受け桟2の中間部と後部支柱1Bの下部との間に第2の側面ブレース4Bが架設されてなり、
前部支柱1A及び後部支柱1Bと受け桟2が断面略矩形のアルミ型材からなり、前部支柱1A及び後部支柱1Bの上端側に前後対向壁部1a,1aの切除による切欠嵌合部11が形成され、該切欠嵌合部11を受け桟2に下方から跨嵌した嵌合部分をボルト止めすることにより、前部支柱1A及び後部支柱1Bと受け桟2とが連結されてなり、
受け桟2の前部側が前部支柱1による支持部よりも前方へ長く張出し、その張出部20と前部支柱1Aの下部との間に第3の側面ブレース4Cが架設されてなり、
且つ、各側面ブレース4A〜4Cは、断面略矩形の中空アルミ型材からなり、その内面側の左右方向の対向面に長手方向に連続する突条部41,41が形成され、上端側及び下端側に前後対向壁部4a,4aの切除による切欠嵌合部42,43を備え、左右対向壁部4b,4bに突条部41,41を有する上端側の切欠嵌合部42を受け桟2に下方から跨嵌する一方、左右対向壁部4b,4bの該突条部41,41の切除によって開き幅を広くした下端側の切欠嵌合部43を前部支柱1A又は後部支柱1Bに跨嵌し、これら嵌合部分でボルト止めしてなるものとしている。
請求項の発明は、上記請求項の太陽光発電パネル架台において、前部支柱1A及び後部支柱1Bがコンクリート基礎5A,5B上にアンカー金具6を介して立設され、該アンカー金具6は、前後方向の長孔61を有する水平板部6aと、上下方向の長孔62を有する垂直壁部6b,6bとを有し、水平板部6aにおいてコンクリート基礎5A,5Bの頂面から突出したアンカーボルトB1を長孔61に通してナットN1で締付固定すると共に、垂直壁部6b,6bにおいて長孔62を通して前部及び後部支柱1A,1Bの下端部に貫通させた取付ボルトB2にナットN2を締付固定するように構成されてなるものとしている。
請求項の発明は、上記請求項の太陽光発電パネル架台において、コンクリート基礎5A,5Bが前部側及び後部側において各々左右方向に延びる帯状に形成され、前部側コンクリート基礎5A上に左右の前部支柱1A,1Aが立設されると共に、後部側のコンクリート基礎5B上に左右の後部支柱1B,1Bが立設されてなるものとしている。
請求項の発明は、上記請求項2又は3の太陽光発電パネル架台において、第1及び第2の側面ブレース4A,4Bは、前部支柱1A又は後部支柱1Bの下端部に跨嵌した下端側の切欠嵌合部43において、アンカー金具6を介して前部支柱1A又は後部支柱1Bと一体にボルト止めされてなるものとしている。
請求項の発明は、上記請求項1〜のいずれかの太陽光発電パネル架台において、受け桟2の上面2aに長手方向に連続する奥広の摺動ガイド溝21を備え、この摺動ガイド溝21にスライド金具71が摺動自在で且つ上方離脱不能に嵌挿されると共に、該スライド金具71に下方から貫通された止着用ボルトB6が上方へ突出し、前後の太陽光発電パネルP,P同士が止着用ボルトB6を挟んで配置し、該止着用ボルトB6に嵌め込んだ押さえ金具72が両太陽光発電パネルP,Pの縁枠F,F上に橋架し、該押さえ金具73上から止着用ボルトB6に螺合したナットN6の締め付けにより、両太陽光発電パネルP,Pが該押さえ金具73と受け桟2との間で挟着固定されてなるものとしている。
請求項の発明は、上記請求項の太陽光発電パネル架台において、受け桟2の摺動ガイド溝21の前端部に、スライド金具71の抜出を阻止するストッパー部材8が止着されてなるものとしている。
次に、本発明の効果について図面の参照符号を付して説明する。まず、請求項1の発明に係る太陽光発電パネル架台では、複数枚の太陽光発電パネルPを前後傾斜方向に沿う左右一対の受け桟2,2にて支承し、各受け桟2を前部支柱1Aと後部支柱1Bとで支持する構成であるから、その組立施工に際し、従来の格子状の受けフレームのように縦桟と横桟とを各交叉部で連結する必要がなく、その連結のための多大な手間及び時間が省かれ、もって施工能率が飛躍的に向上する。また、格子状の受けフレームを用いる場合に比して架台上部側が大幅に軽量化することに加え、この軽量化によって前部支柱1A及び後部支柱1Bとして比較的に支持強度の小さい細いものを使用できるから、架台全体として更に軽量化すると共に、格子状の受けフレームにおける横桟及び連結金具の省略と相俟って部材コストも著しく低減される。一方、太陽光発電パネル架台としての構体強度は、前部支柱1A,1A間及び後部支柱1B,1B間にX字状に交叉して架設される正面ブレース3A,3A及び背面ブレース3B,3B、ならびに左右両側における受け桟2の中間部と前部支柱1A及び後部支柱1Bの下部との間に架設される側面ブレース4A,4Bにより、太陽光発電パネルPを左右の受け桟2,2のみで支承することによる低下分の補完を越えて大きく向上するから、風圧や地震動に対する充分な耐性が得られる。
又、本発明によれば、前部支柱1A及び後部支柱1Bと受け桟2が断面略矩形のアルミ型材からなるため、架台全体がより軽量で且つ高強度になる上、前部支柱1A及び後部支柱1Bは上端側の切欠嵌合部11を受け桟2に下方から跨嵌して、その嵌合部分をボルト止めで連結するから、両支柱1A,1Bと受け桟2との連結を容易に迅速に行え、もって施工能率がより向上すると共に、連結金具を用いないことで部材コストもより低減される。
又、本発明によれば、受け桟2の前部側が前部支柱1による支持部よりも前方へ長く張出する場合に、その張出部20と前部支柱1Aの下部との間に第3の側面ブレース4Cを架設する構成としているから、例えば太陽光発電パネルPの前後配列の枚数を多くすることで受け桟2の全長が長くなっても充分な構体強度を確保できる。
且つ又、本発明によれば、側面ブレース4A〜4Cは、断面略矩形の中空アルミ型材を用いることにより、ブレースとしての補強効果を高めると共に、断面略矩形の中空アルミ型材からなる受け桟2及び両支柱1A,1Bに対し、上端側及び下端側の切欠嵌合部42,43を各々跨嵌してボルト止めする形で連結の容易化を図っている。この場合、両支柱1A,1Bの上端側も切欠嵌合部11を受け桟2に跨嵌してボルト止めする上で、型材左右幅は側面ブレース4A〜4C>両支柱1A,1B>受け桟2となるから、側面ブレース4A〜4Cの両切欠嵌合部42,43の開き幅が同じであると、上端側の切欠嵌合部42と受け桟2との嵌合部分でガタつきを生じる。しかるに、側面ブレース4A〜4Cは、その内面側の左右方向の対向面に長手方向に連続する突条部41,41を有し、左右対向壁部4b,4bに該突条部41,41を有する上端側の切欠嵌合部42を受け桟2に、左右対向壁部4b,4bの該突条部41,41の切除によって開き幅を広くした下端側の切欠嵌合部43を前部支柱1A又は後部支柱1Bに、それぞれ跨嵌してボルト止めする構造であるから、上端側と下端側ともにガタつきのない形で強固に連結できる。
請求項の発明によれば、前部支柱1A及び後部支柱1Bはコンクリート基礎5A,5B上にアンカー金具6を介して立設されるが、該アンカー金具6がコンクリート基礎5A,5Bに対して水平板部6aの長孔61の範囲で前後方向に位置調整できると共に、両支柱1A,1Bの高さを該アンカー金具6の垂直壁部6b,6bの長孔62の範囲で調整できるから、太陽光発電パネルPの据付位置や仰角を精度よく設定できると共に、施工後の地盤沈下等に対応した位置及びパネル角度の修正も容易に行える。
請求項の発明によれば、コンクリート基礎5A,5Bが前部側及び後部側において各々左右方向に延びる帯状に形成され、前部側コンクリート基礎5A上に前部支柱1A,1Aを立設し、後部側のコンクリート基礎5B上に後部支柱1B,1Bを立設するようにしているから、架台の前後位置及び向きが自ずと定まり、それだけ施工が容易になると共に、基礎側が大重量で変位する懸念がないために架台の安定性も増し、特にメガソーラーやギガソーラーとして同じ太陽光発電パネル架台の複数基を左右に並設する場合に全体の位置と向きを揃え易いという利点がある。
請求項の発明によれば、第1及び第2の側面ブレース4A,4Bにおける下端側の切欠嵌合部43を、その跨嵌した前部支柱1A又は後部支柱1Bと一体にアンカー金具6を介してボルト止めするから、組立施工の能率がより向上するという利点がある。
請求項の発明によれば、受け桟2,2上に太陽光発電パネルPを取り付ける際、該受け桟2の摺動ガイド溝21に、下方から止着用ボルトB6を貫通させたスライド金具71を嵌挿し、この受け際2上に前後の太陽光発電パネルP,P同士を止着用ボルトB6を挟むように載せ、該止着用ボルトB6に嵌め込んだ押さえ金具73を両太陽光発電パネルP,Pの縁枠F,F間に橋架し、上から止着用ボルトB6にナットN6を螺合緊締すればよい。従って、各太陽光発電パネルPを簡単な操作で能率よく固定できる上、その固定強度が大きく、例えば太陽光発電パネルPに地震時の大きな揺れや強風時の大きな風圧が作用しても、その負荷がスライド金具71を介して受け桟2の上面2aで受け止められ、該スライド金具71が摺動ガイド溝21から外れたり、止着用ボルトB6が捩じ切れたり曲がったりする懸念がない。また、スライド金具71が止着用ボルトB6に対するナットN6の未螺合又は弛緩状態で摺動ガイド溝21に沿って移動可能であるから、受け桟2上に載せた各太陽光発電パネルPを前後に位置決めした上で該ナットN6を螺合緊締することで、太陽光発電パネルPの全体の配置を高精度に設定できる。
請求項の発明によれば、前方に低く傾斜した受け桟2の摺動ガイド溝21の前端部に、スライド金具71の抜出を阻止するストッパー部材8が止着されているから、太陽光発電パネルPの取り付けに際し、各スライド金具71が止着用ボルトB6に対するナットN6の未螺合又は弛緩状態のまま、複数枚の太陽光発電パネルPを前位置のものから順次に、前端及び相互間にスライド金具71を介在させながら該受け桟2上に載せ、その傾斜に沿って滑らせて前方へ詰めてゆく形で能率よく配列させることができる。
本発明の第一実施形態に係る太陽光発電パネル架台の側面図である。 同太陽光発電パネル架台における太陽光発電パネルを外した状態での平面図である。 同太陽光発電パネル架台の太陽光発電パネルを外した状態での(a)は正面図、(b)は背面図である。 同太陽光発電パネル架台における支柱のコンクリート基礎に対する立設状態を示し、(a)は縦断側面図、(b)は一部切欠縦断正面図である。 同太陽光発電パネル架台における支柱と受け桟との連結部を示し、(a)は縦断側面図、(b)は縦断正面図である。 同太陽光発電パネル架台における受け桟と側面ブレースとの連結部を示し、(a)は縦断側面図、(b)は(a)のX−X線の矢視断面図である。 同太陽光発電パネル架台における第1の側面ブレースを示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(a)のY−Y線の断面図である。 同太陽光発電パネル架台における第2の側面ブレースを示し、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は(a)のZ−Z線の断面図である。 同太陽光発電パネル架台における受け桟に対する太陽光発電パネルの取付状態を示す縦断側面図である。 同太陽光発電パネル架台の受け桟における太陽光発電パネル取付部分を示し、(a)は各部材の組付け前の斜視図、(b)は各部材の組付け後の斜視図である。 同太陽光発電パネル架台の前後方向中間部における太陽光発電パネルの取付状態を示す斜視図である。 同太陽光発電パネル架台の前端部における太陽光発電パネルの取付状態を示す斜視図である。 本発明の第二実施形態に係る太陽光発電パネル架台の側面図である。
以下に、本発明に係る太陽光発電パネル架台の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図3に示す第一実施形態の太陽光発電パネル架台は、左右方向に延びる帯状形態の前部側コンクリート基礎5A上に左右一対の低い前部支柱1A,1Aが、同様の後部側コンクリート基礎5B上に左右一対の高い後部支柱1B,1Bが、それぞれアンカー金具6を介して垂直に立設され、左右一対の受け桟2,2が各々前部支柱1Aと後部支柱1Bに支持されて前後傾斜方向に沿って配置し、両受け桟2,2上に複数枚(図では5枚)の左右方向に長い矩形の太陽光発電パネルPが前後に平面的に配列して取り付けられている。そして、左右の前部支柱1A,1A間には正面ブレース3A,3Aが、左右の後部支柱1B,1B間には背面ブレース3B,3Bが、それぞれX字状に交叉して架設されると共に、左右両側において受け桟2の中間部と前部支柱1Aの下部との間に第1の側面ブレース4Aが、受け桟2の中間部と後部支柱1Bの下部との間に第2の側面ブレース4Bが、それぞれ架設されている。なお、図示の受け桟2の傾斜角度は10°に設定している。
ここで、前部支柱1A及び後部支柱1Bには同一の断面略正方形の中空アルミ型材が、受け桟2には断面略縦長矩形の中空アルミ型材が、正面ブレース3A及び背面ブレース3Bには図4(a)に示すような断面略目の字形の偏平な中空アルミ型材Qが、第1及び第2の側面ブレース4A,4Bには両支柱1A,1Bよりも若干太い断面略正方形の中空アルミ型材が、それぞれ使用されている。
前部側及び後部側コンクリート基礎5A,5Bにおける前部及び後部支柱1A,1Bの立設構造は同じであるため、図4(a)(b)の前部側の図示で代表して説明する。まず、両コンクリート基礎5A,5Bは、その頂面から垂直に穿設した下孔51に、アンカーボルトB1が樹脂系バインダーRを介して一部を上方突出した状態で埋入固着されている。そして、アンカー金具6は、アルミ型材の切断短材からなり、一側半部に前後方向の長孔61を有する水平板部6aの他側半部に、上下方向の長孔62と上部のねじ挿通孔63を有して前後方向に沿う一対の垂直壁部6b,6bが一体に立設されており、コンクリート基礎5A,5Bの頂面に水平板部6aを載置して、その長孔61に通したアンカーボルトB1に平座金W1及びばね座金W2を介してナットN1を螺合緊締することにより、これらコンクリート基礎5A,5Bに該長孔61の範囲で前後方向に位置調整可能に固定されている。
前部及び後部支柱1A,1Bは、その下端部に第1又は第2の側面ブレース4A,4Bの後述する下端側の切欠嵌合部43を嵌合した状態で、その嵌合部分をアンカー金具6の垂直壁部6b,6b間に嵌装し、両垂直壁部6b,6bの長孔62,62を通して該嵌合部分に貫通させた取付ボルトB2にナットN2を締着することにより、該長孔62の範囲で上下方向に位置調整可能に固定されると共に、その調整位置において該アンカー金具6の両垂直壁部6b,6bのねじ挿通孔63を通して外側からドリリングタッピングねじSをねじ込むことにより、所定高さに固着されている。なお、取付ボルトB2の頭部側には平座金W1を、ナットN2側には平座金W1及びばね座金W2を介在させているが、これら座金W1,W2の介在は他のボルト止め部分でも同様であるため、以降は説明を省略する。
正面ブレース3A及び背面ブレース3Bは、図4(a)(b)の前部側の下部で代表して示すように、各々上下両端部において前部支柱1A又は後部支柱1Bの上下部に対し、その目の字型の断面の中央空間部を通して貫通させた取付ボルトB4とナットN4によって連結している。
前部及び後部支柱1A,1Bの上端側は、図5(a)(b)に示すように、前後対向壁部1a,1aの切除による切欠嵌合部11を有しており、該切欠嵌合部11を受け桟2に下方から跨嵌した嵌合部分を貫通ボルトB3とナットN3でボルト止めすることにより、受け桟2に連結されている。なお、受け桟1は、上面に長手方向に連続する摺動ガイド溝21を備えると共に、両側面2bの上部に長手方向に連続する係止溝22が形成されており、中空内部がやや下方寄り位置の仕切壁23によって上下に区割されている。そして、両支柱1A,1Bの上端側を連結する貫通ボルトB3は、受け桟1の仕切壁23よりも下部側を貫通している。
第1及び第2の側面ブレース4A,4Bの上端側は、図6(a)(b)に示すように、両支柱1A,1Bの上端側と同様に、切欠嵌合部42を受け桟2に下方から跨嵌した嵌合部分を貫通ボルトB5とナットN5でボルト止めすることにより、該受け桟2の仕切壁23よりも下部側に連結されている。
図7(a)〜(c)は第1の側面ブレース4A、図8(a)〜(c)は第2の側面ブレース4Bを示す。すなわち、第1及び第2の側面ブレース4A,4Bは、断面略正方形の同じ中空アルミ型材からなり、その内面側の左右方向の対向面に長手方向に連続する突条部41,41を有し、上端側及び下端側に前後対向壁部4a,4aの切除による切欠嵌合部42,43を形成している。このうち、上端側の切欠嵌合部42は両側の左右対向壁部4b,4bの内側に突条部41,41を残すのに対し、下端側の切欠嵌合部43は両側の左右対向壁部4b,4bの突条部41,41まで切除することで開き幅を広くしている。すなわち、上端側の切欠嵌合部42の開き幅は受け桟2の左右幅に対応し、また下端側の切欠嵌合部43の開き幅は前部支柱1A及び後部支柱1Bの左右幅に対応しており、これによって両切欠嵌合部42,43による各々の跨嵌部分にガタつきを生じないようにしている。
すなわち、両側面ブレース4A,4Bは下端側の切欠嵌合部43を跨嵌させる両支柱1A,1Bよりも左右幅を大きく(太く)する必要があるが、両支柱1A,1Bも上端側の切欠嵌合部11を受け桟2に跨嵌させるから、各部材の左右幅は両側面ブレース4A,4B>両支柱1A,1B>受け桟2となる。従って、両側面ブレース4A,4Bの上端側の切欠嵌合部42と下端側の切欠嵌合部43が同じ開き幅であれば、下端側の切欠嵌合部43が両支柱1A,1Bに適嵌しても、より左右幅の狭い受け桟2に対して上端側の切欠嵌合部42は隙間を生じてガタつくことになる。一方、突条部41,41のない単なる角筒状のものを用い、下端側の切欠嵌合部43を左右対向壁部4b,4bのみで構成し、上端側の切欠嵌合部42では前後対向壁部4a,4aの両側一部を残す形で開き幅を狭くすることもできるが、この場合は上端側の切欠嵌合部42が跨嵌した受け桟2に対して両側縁部のみで接する形になるから、強固な連結状態にならない。しかるに、実施形態の如く、両側面ブレース4A,4Bの左右対向壁部4b,4bの内側に、両支柱1A,1Bと受け桟2との左右幅の差に相当する高さの突条部41,41を設けることにより、下端側の切欠嵌合部43では両支柱1A,1Bに対して左右対向壁部4b,4bの内面全体で当接させ、上端側の切欠嵌合部42では受け桟2に対して突条部41,41と前後対向壁部4a,4aの両側一部とで当接させ、共に強固な連結状態にすることが可能である。
なお、第1の側面ブレース4Aと第2の側面ブレース4Bとでは、受け桟2及び両支柱1A,1Bに対する配位角度が同じでないため、両切欠嵌合部42,43の深さと底側の傾きが図7及び図8で示すように異なっている。また、両側面ブレース4A,4Bの上端側の切欠嵌合部42には径小のボルト挿通孔45が、下端側の切欠嵌合部43には径大のボルト挿通孔46が、それぞれ穿設されている。
図9で詳細に示すように、各太陽光発電パネルPは、矩形の縁枠Fの内側に太陽電池モジュールMを嵌装したものであり、受け桟2の上面の摺動ガイド溝21に嵌挿されたスライド金具71と、該スライド金具71を下方から貫通する止着用ボルトB6と、該止着用ボルトB6に嵌挿したスペーサー金具72と、該止着用ボルトB6に螺着するナットN6とによって、受け桟2に固定されている。そして、受け桟2は、太陽光発電パネルPの前後配列の全長を少し越える長さを有し、図10(a)(b)に示すように、摺動ガイド溝21は、その両側の内側面に縦断面L字形に凹入する係合溝部21a,21aを有しており、これら係合溝部21a,21aの位置で奥広になっている。
スライド金具71は、アルミ押出型材の切断短材からなり、図10(a)にて詳細に示すように、摺動方向に長い帯板状で厚肉の基板部71aの下面側に平行する2条の脚片部71b,71bが突設されると共に、該基板部71aの幅方向両側に縦断面L字形の係合条片部71c,71cが張設されており、該基板部71aの中央部には上下に透通するボルト挿通孔71dを備えている。そして、このスライド金具71は、受け桟2の摺動ガイド溝21に対して一端側から挿嵌することにより、両係合条片部71c,71cが係合溝部21a,21aに係合するため、該受け桟2の長手方向に摺動自在で且つ上方離脱不能に保持される。なお、この挿嵌状態において、スライド金具71の基板部71aの上面が受け桟2の上端と略同じ高さで、両脚片部71b,71bが摺動ガイド溝21の内底に略接するように寸法設定されている。
止着用ボルトB6は、一般的な六角ボルトであって、スライド金具71のボルト挿通孔71dに下方から挿通させることにより、その六角形の頭部B6aが該スライド金具71の両脚片部71b,71b間に回転不能に収まるように設定されている。
押さえ金具73は、図9及び図12に示すように、受け桟2の前後方向の中間部において太陽光発電パネルPを固定するのに使用されるものであり、略正方形板状のアルミ押出型材の切断短材からなり、両側縁に縦断面逆L字状の係合片73aを備えている。また、端部押さえ金具9は、図9及び図12に示すように、受け桟2の前後両端部において太陽光発電パネルPの端部を固定するのに使用されるものであり、押さえ金具73と同様にアルミ押出型材の切断短材からなり、矩形の基板部90の一側側縁に縦断面逆L字状の係合片90aを備えるが、該基板部90の他側側縁には縦断面日の字形の側方カバー部91が垂設されている。なお、図示を省略しているが、押さえ金具73及び端部押さえ金具9にはボルト挿通孔が穿設されている。
スペーサー金具72は、下向き開放コ字枠状のアルミ押出型材の切断短材からなり、図10(a)(b)に示すように、その上板部72aにボルト挿通孔72eを有すると共に、両側片部72b,72bには下端で内向き突出する係止爪72cと中間部で内向き突出する突片72dが形成されている。このスペーサー金具72は、両係止爪72c,72cを受け桟2の両側の係止溝22,22に係合すると共に、両突片72d,72dが該受け桟2の上面2a,2aに載る形で、該受け桟2に上方離脱不能にスライド嵌合し得るように設定されている。
図10(b)に示すように、スライド金具71と止着用ボルトB5及びスペーサー金具72は、スライド金具71とその上側に配置させたスペーサー金具71の両ボルト挿通孔71d,72eに下方から止着用ボルトB6を貫通させた状態で、スライド金具71を受け桟2の摺動ガイド溝21へ挿嵌すると同時にスペーサー金具72を受け桟2にスライド嵌合させる。これにより、スライド金具71から止着用ボルトB6が直立した状態で安定に保たれると共に、スペーサー金具72の上板部72aも縦桟1から一定の高さに安定的に保持される。
一方、前方に低く傾斜した受け桟2の前端部では、図9及び図12に示すように、その摺動ガイド溝21の前端の底面に、L字形に曲折した金属板からなるストッパー部材8がドリリングタッピングねじSによって固着されている。これにより、該摺動ガイド溝21に嵌挿したスライド金具71は、その脚片部71bがストッパー部材8に当接することで、該摺動ガイド溝21から前方への抜落が阻止されている。
受け桟2上に太陽光発電パネルPを取り付けるには、各受け桟2の摺動ガイド溝21に、上述のように止着用ボルトB6及びスペーサー金具72を組み付けたスライド金具71の所要個数、つまり前後配列させる太陽光発電パネルPの枚数プラス1個(図1,図2の如く太陽光発電パネルPの枚数が5枚の場合は6個)を挿嵌させておき、この受け桟2上に所要枚数の太陽光発電パネルPを前列側から順次に、前後端及び相互間にスライド金具21を介在させながら載せてゆく。このとき、受け桟2の摺動ガイド溝21に挿嵌した最前端のスライド金具71がストッパー部材8に接当した状態で停止するから、複数枚の太陽光発電パネルPを該受け桟2の傾斜に沿って滑らせて前方へ詰めてゆく形で能率よく配列させることができる。
そして、図9に示すように、受け桟2の中間部では、前後に隣接する太陽光発電パネルP,Pの縁枠F,Fの対向側面をスライド金具71に組み付けたスペーサー金具72に当接させた状態で、該スライド金具71から突出する止着用ボルトB6に押さえ金具73を嵌装し、該押さえ金具73の両係合片73a,73aが各々両側の縁枠F,Fの内側に配置する状態で、止着用ボルトB6に平座金W1及びばね座金W2を介してナットN6を螺合して締め付けることにより、押さえ金具73と受け桟2との間で両太陽光発電パネルP,Pの縁枠F,Fを挟着固定する。また同様に、該受け桟2の前後端部では、端部位置の太陽光発電パネルPの縁枠Fの前側面又は後側面をスペーサー金具72に当接させた状態で、止着用ボルトB6に端部押さえ金具9を係合片90a側が太陽光発電パネルP側に向くように嵌装し、その上から止着用ボルトB6にナットN6を螺合して締め付けることにより、押さえ金具9と受け桟2との間で両太陽光発電パネルPの縁枠Fを挟着固定する。なお、この前後端部では、図9及び図12に示すように、押さえ金具9の側方カバー部91によって止着用ボルトB6の軸部及びスペーサー金具72が側方から隠されることで、太陽光発電パネル架台の前後の外観が良くなっている。
上記構成の太陽光発電パネル架台では、複数枚の太陽光発電パネルPを前後傾斜方向に沿う左右一対の受け桟2,2にて支承し、各受け桟2を前部支柱1Aと後部支柱1Bとで支持するから、その組立施工に際し、従来の格子状の受けフレームのように縦桟と横桟とを各交叉部で連結する必要がなく、その連結のための多大な手間及び時間が省かれ、施工能率が飛躍的に向上する。また、格子状の受けフレームを用いる場合に比して架台上部側が大幅に軽量化することに加え、この軽量化によって前部支柱1A及び後部支柱1Bとして比較的に支持強度の小さい細いものを使用できるから、架台全体として更に軽量化すると共に、格子状の受けフレームにおける横桟及び連結金具の省略と相俟って部材コストも著しく低減される。一方、太陽光発電パネル架台としての構体強度は、前部支柱1A,1A間及び後部支柱1B,1B間にX字状に交叉して架設される正面ブレース3A,3A及び背面ブレース3B,3B、ならびに左右両側における受け桟2の中間部と前部支柱1A及び後部支柱1Bの下部との間に架設される側面ブレース4A,4Bにより、4本の支柱1A,1A,1B,1Bと左右の受け桟2,2が相互に強固に繋がって一体化するから、太陽光発電パネルPを左右の受け桟2,2のみで支承することによる低下分の補完を越えて大きく向上し、風圧や地震動に対する充分な耐性が得られる。
特に実施形態の構成では、前部支柱1A及び後部支柱1Bと受け桟2が断面略矩形のアルミ型材からなるため、架台全体がより軽量で且つ高強度になる上、前部支柱1A及び後部支柱1Bは上端側の切欠嵌合部11を受け桟2に下方から跨嵌して、その嵌合部分をボルト止めで連結するから、両支柱1A,1Bと受け桟2との連結を容易に迅速に行え、もって施工能率がより向上すると共に、連結金具を用いないことで部材コストもより低減されるという利点がある。また、前部支柱1A及び後部支柱1Bはコンクリート基礎5A,5B上にアンカー金具6を介して立設されるが、特に実施形態で用いたアンカー金具6によれば、コンクリート基礎5A,5Bに対して水平板部6aの長孔61の範囲で前後方向に位置調整できると共に、両支柱1A,1Bの高さを該アンカー金具6の垂直壁部6b,6bの長孔62の範囲で調整できるから、太陽光発電パネルPの据付位置や仰角を精度よく設定できると共に、施工後の地盤沈下等に対応した位置及びパネル角度の修正も容易に行えるという利点がある。
一方、架台の基礎側については、各支柱毎に独立した置き基礎型のコンクリートブロックを用いることもできるが、上記実施形態のように前部側及び後部側において各々左右方向に延びる帯状に形成されたコンクリート基礎5A,5Bを採用すれば、前部側コンクリート基礎5A上に前部支柱1A,1Aを立設し、後部側のコンクリート基礎5B上に後部支柱1B,1Bを立設することで、架台の前後位置及び向きが自ずと定まり、それだけ施工が容易になると共に、基礎側が大重量で変位する懸念がないために架台の安定性も増し、特にメガソーラーやギガソーラーとして同じ太陽光発電パネル架台の複数基を左右に並設する場合に全体の位置と向きを揃え易いという利点がある。
また、第1及び第2の側面ブレース4A,4Bについては、正面ブレース3Aや背面ブレース3Bと同様に偏平な中空アルミ型材を用いてもよいが、本発明の太陽光発電パネル架台では概して前後方向に長い形態になるから、その長手方向の補強効果を高める上で、実施形態のような断面略正方形で、且つ上端側及び下端側の切欠嵌合部42,43で受け桟2及び両支柱1A,1Bに跨嵌し得るもの、つまり左右幅が両支柱1A,1Bより大きいものを用いることが好ましい。そして、実施形態のように、上端側及び下端側の切欠嵌合部42,43で受け桟2及び両支柱1A,1Bに跨嵌して、その嵌合部分でボルト止めするようにすれば、その連結操作を容易に能率よく行える。更に、実施形態のように、下端側の切欠嵌合部43を、その跨嵌した前部支柱1A又は後部支柱1Bと一体にアンカー金具6を介してボルト止めする構造とすれば、組立施工の能率がより向上するという利点がある。
なお、前記の第一実施形態では左右の各側で第1及び第2の2本の側面ブレース4A,4Bを用いているが、太陽光発電パネルPの配設枚数が多い場合等で受け桟2の全長を長くするとき、該受け桟2の前方張出部と前部支柱1Aとの間や、該受け桟2の後方張出部と後部支柱1Bとの間に、更に側面ブレースを追加架設してもよい。例えば、図13で示す第二実施形態の太陽光発電パネル架台では、6枚の太陽光発電パネルPを前後に配列するために受け桟2の前部側が前部支柱1Aによる支持部よりも前方へ長く張出しており、その張出部20と前部支柱1Aの下部との間に、第1及び第2の側面ブレース4A,4Bと同じ断面略正方形の中空アルミ型材からなる第3の側面ブレース4Cを架設しており、これによって充分な構体強度を確保している。なお、この第3の側面ブレース4Cの上端側及び下端側は、詳細な図示を省略しているが、第1及び第2の側面ブレース4A,4Bと同様の切欠嵌合部として、受け桟2及び前部支柱1Aに跨嵌してボルト止めするものである。
一方、実施形態の構成では、受け桟2,2上に太陽光発電パネルPを取り付ける際、該受け桟2の摺動ガイド溝21に、下方から止着用ボルトB6を貫通させたスライド金具71を嵌挿し、この受け際2上に前後の太陽光発電パネルP,P同士を止着用ボルトB6を挟むように載せ、該止着用ボルトB6に嵌め込んだ押さえ金具73を両太陽光発電パネルP,Pの縁枠F,F間に橋架し、上から止着用ボルトB6にナットN6を螺合緊締すればよいから、各太陽光発電パネルPを簡単な操作で能率よく固定できる。しかも、その固定強度が大きく、例えば太陽光発電パネルPに地震時の大きな揺れや強風時の大きな風圧が作用しても、その負荷がスライド金具71を介して摺動ガイド溝21の両側縁部21a,21aで受け止められ、該スライド金具71が摺動ガイド溝21から外れたり、止着用ボルトB6が捩じ切れたり曲がったりする懸念がない。また、スライド金具71が止着用ボルトB6に対するナットN6の未螺合又は弛緩状態で摺動ガイド溝21に沿って移動可能であるから、受け桟2上に載せた各太陽光発電パネルPを前後に位置決めした上で該ナットN6を螺合緊締することで、太陽光発電パネルPの全体の配置を高精度に設定できるという利点がある。
更に、実施形態のように、前方に低く傾斜した受け桟2の摺動ガイド溝21の前端部に、スライド金具71の抜出を阻止するストッパー部材8を止着する構成とすれば、太陽光発電パネルPの取り付けに際し、各スライド金具71が止着用ボルトB6に対するナットN6の未螺合又は弛緩状態のまま、複数枚の太陽光発電パネルPを前位置のものから順次に、前端及び相互間にスライド金具71を介在させながら該受け桟2上に載せ、その傾斜に沿って滑らせて前方へ詰めてゆく形で能率よく配列させることができる。また、実施形態のように止着用ボルトB6にスペーサー金具72を嵌装することにより、該スペーサー金具72を隣接配置する太陽光発電パネルP,Pの間で挟み付けて位置決めできるから、受け桟2上での各太陽光発電パネルPの位置設定をより容易に精密に行える。
本発明の太陽光発電パネル架台における受け桟2の傾斜角度は、前記実施形態で例示した10°に限らず、設置場所の周辺状況や緯度による受光効率等を勘案して適宜設定すればよい。更に、本発明においては、前部及び後部支柱1A,1B、受け桟2、正面及び背面ブレース3A,3B、第1〜第3の側面ブレース4A〜4Cの各々の断面形状、アンカー金具6の形状、スライド金具71、押さえ金具73、端部押さえ金具9の形態、太陽光発電パネルPの形状と配列枚数等、細部構成については実施形態以外に種々設計変更可能である。
1A 前部支柱
1B 後部支柱
1a 前後対向壁部
11 切欠嵌合部
2 受け桟
2a 上面
20 張出部
21 摺動ガイド溝
3A 正面ブレース
3B 背面ブレース
4A 第1の側面ブレース
4B 第2の側面ブレース
4C 第3の側面ブレース
4a 前後対向壁部
4b 左右対向壁部
41 突条部
42,43 切欠嵌合部
5A 前部側コンクリート基礎
5B 後部側コンクリート基礎
6 アンカー金具
6a 水平板部
6b 垂直壁部
61,62 長孔
71 スライド金具
72 スペーサー金具
73 押さえ金具
8 ストッパー部材゛
9 端部押さえ金具
B1 アンカーボルト
B2 取付ボルト
B6 止着用ボルト
F 縁枠
M 太陽電池モジュール
N1〜N6 ナット
P 太陽光発電パネル

Claims (6)

  1. 低位側の左右一対の前部支柱と、高位側の左右一対の後部支柱と、各々前部支柱及び後部支柱に支持されて前後傾斜方向に沿って配置した左右一対の受け桟と、両受け桟上に前後に配列して取り付けられた複数枚の太陽光発電パネルとを備え、
    左右の前部支柱間には2本の正面ブレースが、左右の後部支柱間には2本の背面ブレースが、それぞれX字状に交叉して架設され、
    各受け桟の中間部と前部支柱の下部との間に第1の側面ブレースが架設されると共に、該受け桟の中間部と後部支柱の下部との間に第2の側面ブレースが架設されてなり、
    前部支柱及び後部支柱と受け桟が断面略矩形の中空アルミ型材からなり、前部支柱及び後部支柱の上端側に前後対向壁部の切除による切欠嵌合部が形成され、該切欠嵌合部を受け桟に下方から跨嵌した嵌合部分をボルト止めすることにより、前部支柱及び後部支柱と受け桟とが連結されてなり、
    前記受け桟の前部側が前部支柱による支持部よりも前方へ長く張出し、その張出部と前部支柱の下部との間に第3の側面ブレースが架設されてなり、
    且つ、前記の各側面ブレースは、断面略矩形の中空アルミ型材からなり、その内面側の左右方向の対向面に長手方向に連続する突条部が形成され、上端側及び下端側に前後対向壁部の切除による切欠嵌合部を備え、左右対向壁部に前記突条部を有する上端側の切欠嵌合部を受け桟に下方から跨嵌する一方、左右対向壁部の該突条部の切除によって開き幅を広くした下端側の切欠嵌合部を前部支柱又は後部支柱に跨嵌し、これら嵌合部分でボルト止めしてなる太陽光発電パネル架台。
  2. 前部支柱及び後部支柱がコンクリート基礎上にアンカー金具を介して立設され、
    該アンカー金具は、前後方向の長孔を有する水平板部と、上下方向の長孔を有する垂直壁部とを有し、水平板部においてコンクリート基礎の頂面から突出したアンカーボルトを長孔に通してナットで締付固定すると共に、垂直壁部において長孔を通して前部及び後部支柱の下端部に貫通させた取付ボルトにナットを締付固定するように構成されてなる請求項に記載の太陽光発電パネル架台。
  3. 前記コンクリート基礎が前部側及び後部側において左右方向に延びる置き基礎であり、前部側コンクリート基礎上に左右の前部支柱が立設されると共に、後部側のコンクリート基礎上に左右の後部支柱が立設されてなる請求項に記載の太陽光発電パネル架台。
  4. 前記第1及び第2の側面ブレースは、前部支柱又は後部支柱の下端部に跨嵌した下端側の切欠嵌合部において、前記アンカー金具を介して前部支柱又は後部支柱と一体にボルト止めされてなる請求項2又は3に記載の太陽光発電パネル架台。
  5. 前記受け桟の上面に長手方向に連続する奥広の摺動ガイド溝を備え、この摺動ガイド溝にスライド金具が摺動自在で且つ上方離脱不能に嵌挿されると共に、該スライド金具に下方から貫通された止着用ボルトが上方へ突出し、前後の太陽光発電パネル同士が前記止着用ボルトを挟んで配置し、該止着用ボルトに嵌め込んだ押さえ金具が両太陽光発電パネルの縁枠上に橋架し、該押さえ金具上から前記止着用ボルトに螺合したナットの締め付けにより、両太陽光発電パネルが該押さえ金具と受け桟との間で挟着固定されてなる請求項1〜のいずれかに記載の太陽光発電パネル架台。
  6. 前記受け桟の摺動ガイド溝の前端部に、前記スライド金具の抜出を阻止するストッパー部材が止着されてなる請求項に記載の太陽光発電パネル架台。
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