JP6228773B2 - 落石防止柵 - Google Patents
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Description
を備えている。
(1)
本実施形態の落石防止柵では、支柱2は、連結部材11によって、山側Mおよび谷側Vへ向かう方向へ回動を許容された状態でベースプレート1に対して連結されている。また、支柱2は、斜面Gの谷側へ重心を傾けた状態で立てられ、かつ、山側ケーブル9によって山側Mへ引っ張られていることにより、静止状態を維持している。この山側ケーブル9に雪が積もるなどの理由によって下向きの力が作用するとともに、当該山側ケーブル9から支柱2の上端部分2aに対して支柱2を山側Mへ回動させる力が作用した場合、支柱2と斜面Gの山側Mの部分とのなす角度が所定の角度θ2以下になったときに、支柱支持部10は、支柱2が山側Mへ回動することを規制する。これにより、支柱2が山側Mへ倒れ込むことを防止することが可能である。一方、支柱支持部10は、支柱2が谷側Vへ回動することを許容するので、金網7で受けた落石の衝撃により、当該支柱2が谷側Vへ回動する方向へモーメントを受けても、支柱2が谷側Vへ回動しながら山側ケーブル9によって当該モーメントを受けることができる。
本実施形態の落石防止柵では、支柱支持部10は、支柱2に連結された状態で、支柱2よりも山側Mに配置される。山側ケーブル9に雪Sが積もるなどの理由により下向きの力が作用し、山側ケーブル9に引っ張られた支柱2が山側Mへ回動して倒れ込もうとしても、支柱2と斜面Gの山側Mの部分とのなす角度が所定の角度θ2以下になったときに、斜面当接部10aが斜面Gに当接することにより、支柱支持部10は、支柱2が山側Mへ回動することを規制する。これにより、支柱2が山側Mへ倒れ込むことを確実に防止することが可能である。逆に、斜面当接部10aが斜面Gから離間することによって、支柱支持部10は、支柱2が谷側Vへ回動することを許容する。
本実施形態の落石防止柵では、支柱支持部10の腕部10cによって、複数の個所(上記実施形態では2箇所)で支柱2を確実に支持することが可能である。また、支柱2が斜面Gの山側Mへ回動するときに支柱2から支柱支持部10へ伝達される力は、複数の箇所を介して分散して支柱支持部10へ伝達されるので、支柱支持部10が局部的に力を受けて局部的な曲げや座屈が生じるおそれが低減する。
本実施形態の落石防止柵では、支柱支持部10の腕部10cが支柱2に接触する接触面10dに直交する向きから支柱2を支持するので、支柱2から腕部10cに対して当該腕部10cを曲げる方向への荷重が低減されるので、腕部10cの曲げや座屈のおそれが低減する。
本実施形態の落石防止柵では、支柱2が山側Mへ回動する際に支柱支持部10の脚部10bに作用する力の向きが脚部10bを圧縮する方向に一致または近づくので、当該脚部10bの曲げや座屈のおそれが低減する。
(A)
上記実施形態では、金網7が上部ケーブル3および下部ケーブル4などの支柱2間に配索されたケーブルを介して支柱2に連結されているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の変形例として、例えば、小型の落石防止柵の場合には、支柱2間に延びるケーブルを省略して、金網7を直接それぞれの支柱2に固定してもよい。
上記の実施形態では、支柱支持部10の腕部10cが、上下に離間して2箇所配置されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、1箇所または3箇所以上の腕部10cを備えた支柱支持部10を採用してもよい。
2 支柱
2a 上端部分
2b 下端部分
7 金網
9 山側ケーブル
10 支柱支持部
10a 斜面当接部
10b 脚部
10c 腕部
10d 接触面
11 連結部材
Claims (4)
- 斜面に固定された複数の基台と、
各々の前記基台の上において前記斜面の谷側へ重心を傾けて立てられた状態で配置された支柱と、
前記支柱の下端部分を前記基台に対して前記斜面に直交する等高線の方向に延びる回転軸回りに回動自在に連結する連結部材と、
前記支柱の上端部分に連結され、当該支柱を前記斜面の山側から引っ張る山側ケーブルと、
前記支柱間を覆うように配置された金網と、
前記支柱が前記谷側へ回動することを許容する一方、前記支柱と前記斜面の山側の部分とのなす角度が所定の角度以下になったときに前記支柱が前記山側へ回動することを規制するように、前記支柱と当該支柱よりも山側の前記斜面との間に介在する支柱支持部と
を備え、
前記支柱支持部は、前記支柱に対して相対回転しないように前記支柱に固定され、
さらに、当該支柱支持部は、前記支柱と前記斜面の山側の部分とのなす角度が所定の角度以下になったときに、前記斜面において前記支柱よりも前記山側に位置する部分に当接するとともに、前記支柱と前記斜面の山側の部分とのなす角度が前記所定の角度よりも大きくなったときに、前記斜面の山側の部分から離間する形状を有する斜面当接部を有している、落石防止柵。 - 前記支柱支持部は、前記支柱の高さ方向に互いに離間する複数の箇所で当該支柱に連結されている、
請求項1に記載の落石防止柵。 - 前記支柱支持部は、前記支柱に対して相対変位しないように前記支柱に接触した状態で当該支柱に固定される接触面を有するとともに当該接触面に直交する向きに延びる腕部分をさらに有する
請求項1または2に記載の落石防止柵。 - 前記支柱支持部は、前記斜面当接部から前記支柱へ向けて斜めに延びる脚部をさらに有している、
請求項1から3のいずれかに記載の落石防止柵。
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