以下、本発明の実施形態について説明する。
(ゲームシステムの概要)
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステム10の概要について説明する。ゲームシステム10は、サーバ装置11と、複数の端末装置12と、を備える。図1では簡便のため、3つの端末装置12を図示しているが、端末装置12の数は2つ以上であればよい。
サーバ装置11は、例えばゲーム運営者が管理するサーバ等の情報処理装置である。端末装置12は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、又はゲーム装置等の、ユーザによって使用される情報処理装置である。サーバ装置11及び端末装置12は、例えばインターネット等のネットワーク16を介して通信可能に接続される。例えば、サーバ装置11及び端末装置12が協働して、ゲームに関する多様な処理を実行する。
(ゲームの概要)
本実施形態に係るゲームの概要について説明する。本実施形態に係るゲームは、多様なゲームコンテンツを含む。多様なゲームコンテンツのうち少なくとも一部のゲームコンテンツは、ゲーム媒体を用いて実行されてもよい。
ゲーム媒体は、ゲームに使用される電子データであり、例えば、カード、アイテム、仮想通貨、チケット、キャラクタ、及びアバタ等、任意の媒体を含む。また、ゲーム媒体は、ユーザによってゲーム内で取得、所有、使用、管理、交換、合成、強化、売却、廃棄、又は贈与等され得る電子データであるが、ゲーム媒体の利用態様は本明細書で明示されるものに限られない。
以下、特に明示した場合を除き、「ユーザが所有するゲーム媒体」とは、当該ユーザを一意に識別可能なユーザIDに所有ゲーム媒体として対応付けられたゲーム媒体を示す。また、「ゲーム媒体をユーザに付与する」とは、ゲーム媒体を所有ゲーム媒体としてユーザIDに対応付けることを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を破棄する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との対応付けを解消することを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を消費する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との対応付けの解消に応じて、何らかの効果又は影響をゲーム内で発生させ得ることを示す。また、「ユーザが所有するゲーム媒体を売却する」とは、ユーザIDと所有ゲーム媒体との対応付けを解消し、且つ、ユーザIDに他のゲーム媒体(例えば、仮想通貨又はアイテム等)を所有ゲーム媒体として対応付けることを示す。また、「ユーザAが所有するゲーム媒体をユーザBに譲渡する」とは、ユーザAのユーザIDと所有ゲーム媒体との対応付けを解消し、且つ、ユーザBのユーザIDに当該ゲーム媒体を所有ゲーム媒体として対応付けることを示す。また、「ゲーム媒体を作成する」とは、ゲーム媒体に関する情報の少なくとも一部を定義又は決定することを示す。ゲーム媒体に関する情報の詳細については後述する。
ゲームコンテンツは、ゲーム内でユーザがプレイ可能なコンテンツであって、例えばクエスト、ミッション、ミニゲーム、ゲーム媒体の育成、強化、及び合成、ゲーム媒体入手イベント、仮想空間の探索イベント、並びに対戦相手(例えば、他のユーザ、敵キャラクタ、及び敵の建物等)との対戦イベント等を含む。各ゲームコンテンツには、1つ以上の所定の課題(ゲーム課題)が設定されてもよい。例えば、ユーザによってプレイされるゲームコンテンツに設定された1つ以上のゲーム課題の達成に成功したと判定された場合、ユーザに対して、例えばゲーム媒体等が報酬として付与されてもよい。ゲーム課題には、例えば敵キャラクタとの対戦に勝利するとの課題、及び仮想空間内のゴール地点まで到達するとの課題等、ゲームコンテンツの内容に応じた任意の課題が採用可能である。また、ゲームコンテンツに設定された1つ以上のゲーム課題のうち、特定の課題(クリア課題)が達成されることを、ゲームコンテンツのクリアともいう。ゲームコンテンツをプレイするユーザがクリア課題の達成に成功した場合、当該ゲームコンテンツのクリアと判定され、当該ゲームコンテンツが終了してもよい。
多様なゲームコンテンツには、シングルプレイ用のゲームコンテンツと、マルチプレイ用のゲームコンテンツと、が含まれてもよい。シングルプレイ用のゲームコンテンツは、例えば、1人のユーザが使用する1つの端末装置12に対するユーザ操作に基づいて実行されるゲームコンテンツ(例えば、一人用のゲームコンテンツ)を含んでもよい。例えば、1つの端末装置12が単独で、又は1つの端末装置12とサーバ装置11とが協働して、シングルプレイ用のゲームコンテンツを実行する。一方、マルチプレイ用のゲームコンテンツは、例えば、2人以上のユーザがそれぞれ使用する2つ以上の端末装置12に対するユーザ操作に基づいて実行される、当該2人以上のユーザに共通のゲームコンテンツ(例えば、複数人用のゲームコンテンツ)を含んでもよい。2人以上のユーザに共通のゲームコンテンツは、例えば、当該ゲームコンテンツの進行処理の少なくとも一部及び処理結果の少なくとも一部が、当該2人以上のユーザに対して共通して適用されるゲームコンテンツを含んでもよい。例えば、2つ以上の端末装置12が協働して、又は2つ以上の端末装置12とサーバ装置11とが協働して、マルチプレイ用のゲームコンテンツを実行する。1つのゲームコンテンツが、シングルプレイ及びマルチプレイの両方に対応してもよい。
本実施形態に係るゲームにおいて、ユーザは、自身が所有するゲーム媒体(所有ゲーム媒体)のうちから、対戦コンテンツに使用する1つ以上のゲーム媒体(使用ゲーム媒体)を選択する。以下、当該1つ以上の使用ゲーム媒体を纏めてデッキともいう。本実施形態において、対戦コンテンツは、例えば横スクロール型のアクションゲームの要素と、デッキを用いて対戦相手と対戦する対戦ゲームの要素と、を含むゲームコンテンツである。対戦相手は、例えばNPC(Non-Player Character)等の自動的に操作されるゲーム媒体であるが、これに限られない。例えば、対戦相手は、他のユーザによって操作されるゲーム媒体であってもよい。1つのゲームコンテンツにおいて、対戦相手の数は任意に定められてもよい。
端末装置12を用いてシングルプレイ用の対戦コンテンツをプレイするユーザは、例えばバイク等の移動オブジェクト24を操作して、障害物等を避けつつ所定のアイテムを取得していく。アイテムの取得数に応じて、デッキに含まれるゲーム媒体が、対戦相手に対して攻撃を行う。対戦相手に対する攻撃によって、対戦相手にダメージを与えることができる。一方、対戦相手は、例えば所定の時間間隔で、ユーザに対して攻撃を行う。ユーザに対する攻撃によって、ユーザにダメージが与えられる。ユーザ及び対戦相手それぞれには、与えられたダメージの量だけ減少する所定のパラメータが設定されている。対戦相手の当該パラメータが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、ユーザの勝利と判定される。一方、ユーザの当該パラメータが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、ユーザの敗北と判定される。ユーザの勝利又は敗北と判定された場合、当該対戦コンテンツが終了してもよい。
一方、マルチプレイ用の対戦コンテンツは、2人以上のユーザが共通の対戦相手と対戦する点を除き、上述したシングルプレイ用の対戦コンテンツと同様に実行される。具体的には、2人以上のユーザそれぞれは、自身の端末装置12を用いて、共通の対戦コンテンツをプレイする。当該2人以上のユーザそれぞれは、上述のように移動オブジェクト24を操作する。当該2人以上のユーザそれぞれのデッキに含まれるゲーム媒体が、共通の対戦相手に対して攻撃を行う。対戦相手の上述したパラメータは、2人以上のユーザに対して共通に適用される。例えば、2人以上のユーザがそれぞれ使用する複数の端末装置12の間で、対戦相手の当該パラメータが同期されてもよい。対戦相手の当該パラメータが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、2人以上のユーザの勝利と判定される。一方、2人以上のユーザそれぞれの当該パラメータが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、2人以上のユーザの敗北と判定される。2人以上のユーザの勝利又は敗北と判定された場合、当該対戦コンテンツが終了してもよい。
(サーバ装置の構成)
サーバ装置11の構成について具体的に説明する。サーバ装置11は、サーバ通信部13と、サーバ記憶部14と、サーバ制御部15と、を備える。
サーバ通信部13は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを含む。サーバ通信部13は、例えば無線LAN(Local Area Network)通信モジュール又は有線LAN通信モジュール等を含んでもよい。サーバ通信部13は、ネットワーク16を介して、端末装置12との間で情報を送受信可能である。
サーバ記憶部14は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含む。例えばサーバ記憶部14は、半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含んでもよい。サーバ記憶部14は、ゲームの提供及び制御に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。サーバ記憶部14に記憶された情報及びプログラムの少なくとも一部が、端末装置12との間で共有及び同期されてもよい。以下、サーバ記憶部14が記憶する情報の例について具体的に説明する。
(ユーザに関する情報)
サーバ記憶部14は、複数のユーザに関する情報を記憶する。図2を参照して、ユーザに関する情報について説明する。図2は、2人のユーザそれぞれに関する情報を示す。ユーザに関する情報は、当該ユーザに固有の種々の情報を含む。例えば、ユーザに関する情報は、ユーザIDと、ユーザ名と、ランクと、所有ゲーム媒体に関する情報と、使用ゲーム媒体に関する情報と、を含む。ユーザに関する情報において、複数のユーザそれぞれと、所有ゲーム媒体に関する情報及び使用ゲーム媒体に関する情報と、が対応付けられている。
ユーザIDは、上述したようにユーザを一意に識別可能な情報である。以下、ユーザIDを単にユーザともいう。
ユーザ名は、ユーザの名前を示す情報である。ユーザ名は、ユーザIDとは異なり、ユーザを一意に識別可能でなくてもよい。ユーザ名は、端末装置12に対するユーザ操作に応じて任意に決定及び変更が可能であってもよい。
ランクは、ゲームに関するユーザの熟練度を示すパラメータである。本実施形態において、ランクの値は、ユーザによるゲームのプレイに応じて増加してもよい。ランクが高いほど、ゲームに関するユーザの熟練度が高い。
所有ゲーム媒体に関する情報は、ユーザがゲーム内で所有するゲーム媒体(所有ゲーム媒体)に固有の種々の情報を含む。ゲーム媒体がユーザに取得された場合、当該ゲーム媒体は、所有ゲーム媒体としてユーザに対応付けられる。所有ゲーム媒体に関する情報の詳細については後述する。
使用ゲーム媒体に関する情報は、対戦コンテンツにおいてユーザに使用させるゲーム媒体(使用ゲーム媒体)を示す情報である。使用ゲーム媒体は、所有ゲーム媒体のうちから選択される。本実施形態において、1つ以上の所有ゲーム媒体のうちから選択された、例えば最大5つのゲーム媒体が、それぞれ使用ゲーム媒体としてユーザに対応付けられる。したがって、1つのゲーム媒体が、所有ゲーム媒体であると同時に使用ゲーム媒体でもあり得る。使用ゲーム媒体は、例えば専用のゲームコンテンツにおいて、自動的に又はユーザ操作に応じて選択されてもよい。例えば、当該専用のゲームコンテンツは、いわゆるデッキ編成又はチーム編成等を行うゲームコンテンツを含んでもよい。使用ゲーム媒体に関する情報に示される最大5つの使用ゲーム媒体が、1つのデッキを構成する。
上述した所有ゲーム媒体に関する情報について詳細に説明する。図3は、1人のユーザに対応付けられた2つの所有ゲーム媒体に関する情報を示す。例えば、各所有ゲーム媒体に関する情報は、ゲーム媒体IDと、ゲーム媒体名と、レベルと、希少度と、HP(Hit Point)と、攻撃力と、回復力と、コストと、属性と、ゲーム機能に関する情報と、を含む。
ゲーム媒体IDは、ゲーム媒体を一意に識別可能な情報である。ゲーム媒体IDは、予めサーバ記憶部14に記憶されてもよい。或いは、ゲーム媒体IDは、ゲーム媒体をユーザに取得させるときに、サーバ装置11によって決定されてもよい。
ゲーム媒体名は、ゲーム媒体の名前を示す情報である。ゲーム媒体名は、ゲーム媒体IDとは異なり、ゲーム媒体を一意に識別可能でなくてもよい。ゲーム媒体名の初期値が、予めサーバ記憶部14に記憶されてもよい。ゲーム媒体名は、ゲーム媒体を取得したユーザによるゲームのプレイに応じて変化してもよい。
レベルは、ゲーム媒体の成長度を示す情報である。例えば、レベルの値が大きいほど、ゲーム媒体の成長度が大きい。本実施形態において、レベルの値は、ユーザによるゲームのプレイに応じて増加してもよい。
希少度は、ゲーム媒体の希少性の度合いを示す情報である。例えば、希少度の値が大きいほど、ゲーム媒体の希少性の度合いが高い。希少度は、ユーザによるゲームのプレイに応じて増加してもよい。希少度の値が増加するほど、例えばレベルの上限値が増加してもよい。
HPは、対戦コンテンツの実行中に用いられるユーザの第1パラメータを決定するために用いられるパラメータである。本実施形態において、デッキに含まれる全ての使用ゲーム媒体のHPの合計が、対戦コンテンツの開始時におけるユーザの第1パラメータの初期値として用いられる。以下、ユーザの第1パラメータを、ユーザの合計HPともいう。対戦コンテンツの実行中に、例えば対戦相手の攻撃によってユーザにダメージが与えられると、当該ダメージの量だけ合計HPが減少する。対戦コンテンツの実行中に、例えばユーザが移動オブジェクト24を操作して後述する回復アイテムを取得すると、合計HPが増加する。合計HPが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、ユーザの敗北と判定される。したがって、デッキに含まれる各ゲーム媒体のHPが大きいほどユーザに有利である。レベルの増加に応じて、HPが増加してもよい。
攻撃力は、例えばゲーム媒体の攻撃によって対戦相手に与えるダメージ量に寄与する情報である。攻撃力の値が大きくなるほど、対戦相手に与えるダメージ量が大きくなる。したがって、ゲーム媒体の攻撃力が大きいほどユーザに有利である。レベルの増加に応じて、攻撃力が増加してもよい。
回復力は、対戦コンテンツの実行中に用いられるユーザの第2パラメータを決定するために用いられるパラメータである。本実施形態において、デッキに含まれる全ての使用ゲーム媒体の回復力の合計が、ユーザの第2パラメータとして用いられる。以下、ユーザの第2パラメータを、ユーザの合計回復力ともいう。対戦コンテンツの実行中に、例えばユーザが移動オブジェクト24を操作して後述する回復アイテムを取得すると、合計HPが増加する。合計回復力の値が大きくなるほど、合計HPの増加量が大きくなる。したがって、デッキに含まれる各ゲーム媒体の回復力が大きいほどユーザに有利である。レベルの増加に応じて、回復力が増加してもよい。
コストは、対戦コンテンツに使用するデッキを決定する際に用いられるパラメータである。本実施形態において、各使用ゲーム媒体のコストの合計値が所定の上限値を超えない範囲で、最大5つの使用ゲーム媒体が選択可能である。当該上限値は、例えばユーザによるゲームのプレイに応じて増加してもよい。
属性は、ゲーム媒体の属性を示す情報である。属性には、対戦を行うゲーム媒体間の優劣関係を示す複数の第1属性(例えば、火属性、木属性、及び水属性)が含まれてもよい。当該複数の第1属性のうち少なくとも1つの第1属性が、1つのゲーム媒体に対応付けられる。例えば火属性のゲーム媒体は、木属性のゲーム媒体に対して与えるダメージが通常よりも大きくなり、水属性のゲーム媒体に対して与えるダメージが通常よりも小さくなる。このように、例えば火属性は、木属性に対して有利であり、水属性に対して不利である。属性には、対戦を行うゲーム媒体間の優劣には影響しない複数の第2属性(例えば、攻撃属性、回復属性、及びバランス属性等)が含まれてもよい。当該複数の第2属性のうち少なくとも1つの第2属性が、1つのゲーム媒体に対応付けられる。したがって、例えば第1属性が火属性であり、第2属性が攻撃属性である1つのゲーム媒体が存在し得る。
ゲーム機能に関する情報は、ゲーム媒体に対応付けられたゲーム機能に固有の種々の情報を含む。1つのゲーム媒体に任意の数のゲーム機能が対応付けられてもよい。本実施形態において、ゲーム機能は、例えば対戦コンテンツの実行中に発揮され得る多様な機能を含む。以下、ゲーム機能を発揮可能な状態にすることを、ゲーム機能の有効化ともいう。有効である複数のゲーム機能が併存してもよい。ゲーム機能が有効であるときに、例えば当該ゲーム機能に応じたイベントが発生すると、当該ゲーム機能が発揮されてもよい。ゲーム機能が発揮されると、例えば対戦コンテンツにおいてユーザに有利な効果が発生し得る。したがって、ゲーム機能が発揮されることによって、ユーザに有利となり得る。例えば、後述するように使用ゲーム媒体の攻撃力を2倍にする効果を発生させるゲーム機能が存在してもよい。当該ゲーム機能が有効であるときに、使用ゲーム媒体が攻撃を行うイベントが発生すると、当該使用ゲーム媒体の攻撃力が2倍された状態で攻撃が行われる。以下、ゲーム機能の発揮を、ゲーム機能の適用ともいう。
上述したゲーム機能に関する情報について詳細に説明する。図4は、多様なゲーム機能のうち、3つのゲーム機能に関する情報を示す。ゲーム機能に関する情報は、ゲーム機能名と、ユーザ条件と、ゲーム媒体条件と、対象パラメータと、変化率と、有効化条件と、解除条件と、を含む。
ゲーム機能名は、ゲーム機能の名前を示す情報である。ゲーム機能名は、ゲーム媒体を一意に識別可能であってもよい。ゲーム機能名は、予めサーバ記憶部14に記憶されてもよい。
ユーザ条件は、ゲーム機能が影響を及ぼす範囲を決定するための、ユーザに関する1つ以上の条件を含む。例えば、ユーザ条件が「本人」であるゲーム機能は、当該ゲーム機能が対応付けられたゲーム媒体を所有しているユーザに影響を及ぼし得る。以下、ユーザ条件が1人のユーザを示すゲーム機能(例えば、ユーザ条件が「本人」であるゲーム機能)を、シングルスキルともいう。一方、ユーザ条件が「複数」であるゲーム機能は、マルチプレイ用の対戦コンテンツをプレイする2人以上のユーザのうち複数のユーザに影響を及ぼし得る。また、ユーザ条件が「全員」であるゲーム機能は、マルチプレイ用の対戦コンテンツをプレイする2人以上のユーザ全てに影響を及ぼし得る。以下、ユーザ条件が複数のユーザを示すゲーム機能(例えば、ユーザ条件が「複数」又は「全員」であるゲーム機能)を、マルチスキルともいう。ユーザ条件は、「本人」、「複数」、及び「全員」に限られない。例えば、ユーザ条件は、対戦コンテンツにおける対戦相手を示す「対戦相手」であってもよい。ユーザ条件が「対戦相手」であるゲーム機能は、対戦相手に影響を及ぼし得る。
シングルプレイ用の対戦コンテンツにおいては、デッキに含まれる全ての使用ゲーム媒体それぞれに対応付けられた、シングルスキルの有効化が許可され、マルチスキルの有効化が禁止されてもよい。かかる場合、シングルプレイ用の対戦コンテンツにおいては、シングルスキルのみ有効化できる。
マルチプレイ用の対戦コンテンツにおいては、デッキに含まれる一部の使用ゲーム媒体それぞれに対応付けられた、マルチスキルの有効化が許可され、少なくとも一部のシングルスキルの有効化が禁止されてもよい。一方、デッキに含まれる残りの使用ゲーム媒体それぞれに対応付けられた、シングルスキルの有効化が許可され、マルチスキルの有効化が禁止されてもよい。かかる場合、マルチプレイ用の対戦コンテンツにおいては、デッキに含まれる一部の使用ゲーム媒体についてはマルチスキルのみ有効化でき、残りの使用ゲーム媒体についてはシングルスキルのみ有効化できる。
1つのゲーム媒体に、例えば、最大1つのシングルスキルと、最大1つのマルチスキルと、が予め対応付けられてもよい。したがって、マルチスキルのみが対応付けられたゲーム媒体、シングルスキルのみが対応付けられたゲーム媒体、シングルスキル及びマルチスキルが対応付けられたゲーム媒体、およびシングルスキルもマルチスキルも対応付けられていないゲーム媒体が存在し得る。また例えば、デッキに含まれる最大5つの使用ゲーム媒体のうち、1つの使用ゲーム媒体についてはマルチスキルのみ有効化でき、残りの最大4つの使用ゲーム媒体についてはシングルスキルのみ有効化できてもよい。例えば、1組のシングルスキル及びマルチスキルが対応付けられているゲーム媒体については、プレイされる対戦コンテンツがシングルプレイ用であるかマルチプレイ用であるかに応じて、当該ゲーム媒体の有効化できるスキルが切り替わってもよい。一方、例えばシングルスキルのみが対応付けられているゲーム媒体については、プレイされる対戦コンテンツがシングルプレイ用であるかマルチプレイ用であるかに関わらず、シングルスキルが有効化可能であってもよい。
ゲーム媒体条件は、ゲーム機能が影響を及ぼす範囲を決定するための、ゲーム媒体に関する1つ以上の条件を含む。例えば、ゲーム媒体条件が「火属性」であるゲーム機能は、火属性のゲーム媒体に影響を及ぼし得る。ゲーム媒体条件は、属性に限られず、例えばゲーム媒体のレベル、希少度、HP、攻撃力、回復力、コスト、又はゲーム媒体名等、ゲーム媒体に関する任意の条件を示してもよい。また例えば、ゲーム媒体条件が「全て」であってもよい。ゲーム媒体条件が「全て」であるゲーム機能は、全てのゲーム媒体に影響を及ぼし得る。
対象パラメータは、ゲーム機能が発揮された場合に変化するパラメータの種類を示す情報である。例えば、対象パラメータが「攻撃力」であるゲーム機能は、ゲーム媒体の攻撃力を変化させ得る。対象パラメータは、攻撃力に限られず、例えばゲーム媒体のHP等、対戦コンテンツの実行に用いられる任意のパラメータを示してもよい。
変化率は、ゲーム機能が発揮された場合に対象パラメータを変化させる変化率である。例えば、ユーザ条件が「本人」、ゲーム媒体条件が「火属性」、対象パラメータが「攻撃力」、及び変化率が「2.5倍」であるゲーム機能が有効である場合について説明する。かかる場合、「本人」であるユーザの火属性の使用ゲーム媒体が攻撃を行うイベントが発生すると、当該ゲーム機能が発揮される。当該ゲーム機能の発揮によって、攻撃を行う当該火属性の使用ゲーム媒体の攻撃力が2.5倍になる。ゲーム機能に関する情報には、変化率に替えて、対象パラメータを変化させる変化量が含まれてもよい。
有効化条件は、ゲーム機能を有効化するために必要な1つ以上の条件を含む。例えば、有効化条件が「5回」であるゲーム機能は、後述するように、対戦コンテンツの実行中に対応する使用ゲーム媒体が5回攻撃するとの条件が満たされると、ゲーム機能が有効化可能となる。
解除条件は、有効化されたゲーム機能が無効化される1つ以上の条件を含む。例えば、解除条件が「2回」であるゲーム機能が有効であるときに、使用ゲーム媒体が攻撃を行うイベントが合計2回発生したとの条件が満たされると、当該ゲーム機能が無効化される。また例えば、解除条件が「30秒」であるゲーム機能が有効であるときに、所定のタイミング(例えば、ゲーム機能が有効化されたタイミング)から30秒が経過したとの条件が満たされると、当該ゲーム機能が無効化される。
ゲーム機能が影響を与える範囲の決定には、上述したユーザ条件及びゲーム媒体条件の論理積が用いられてもよい。例えば、図4に示すように、ユーザ条件が「全員」であってゲーム媒体条件が「火属性」であるゲーム機能「マルチスキルC」が影響を与える範囲は、マルチプレイ用の対戦コンテンツをプレイする2人以上のユーザ全ての、火属性の使用ゲーム媒体を含む。そして、所定のタイミングから30秒が経過するまでの間に、火属性である使用ゲーム媒体が攻撃を行うイベントが発生すると、当該使用ゲーム媒体の攻撃力が2倍された状態で攻撃が行われる。
例えば、1つのゲーム機能が有効であるときに、他のゲーム機能が有効化されてもよい。また例えば、複数のゲーム機能が略同時に有効化されてもよい。したがって、同時に複数のゲーム機能が有効であり得る。複数のゲーム機能が有効である場合における、当該複数のゲーム機能の制御については後述する。
ゲーム機能に関する情報の内容は、上述したものに限られない。例えばゲーム機能に関する情報は、ゲーム機能のレベル及び経験値を更に含んでもよい。例えば、ユーザが所有する所定のゲーム媒体を消費することによって、ゲーム機能の経験値が増加してもよい。所定のゲーム媒体は、例えば、当該ゲーム機能が対応付けられた任意のゲーム媒体を含んでもよい。また例えば、所定のゲーム媒体は、当該ゲーム機能に対して予め定められた1種類以上のゲーム媒体を含んでもよい。ゲーム機能の経験値が所定の基準値に達すると、ゲーム機能のレベルが増加してもよい。ゲーム機能のレベルが増加するほど、ゲーム機能に関する情報に含まれる有効化条件が緩やかになってもよい。例えば、ゲーム機能のレベルが増加すると、有効化条件に示される回数が減少してもよい。1つのゲーム媒体に対応付けられたシングルスキル及びマルチスキルの間で、ゲーム機能のレベル及び経験値が共通化されてもよい。かかる構成によれば、ユーザは、例えばマルチスキルのレベルを増加させるために、シングルスキルのレベルを増加させるだけでよい。このため、マルチスキルのレベルを増加させるユーザの負担が軽減される。また、上述したようにマルチスキル及びシングルスキルの両方が対応付けられているゲーム媒体であっても、対戦コンテンツの実行中に有効化できるのは、マルチスキル及びシングルスキルの何れか一方である。このため、シングルスキル及びマルチスキルの間で、ゲーム機能のレベル及び経験値が共通化されても、ゲームバランスの低下が抑制される。
ユーザに関する情報の内容は、上述したものに限られない。例えば、ユーザに関する情報は、所定の条件を満たす他のユーザ(関連ユーザ)を示す情報を更に含んでもよい。本実施形態において、関連ユーザを示す情報は、例えばユーザとの間で一方向的又は双方向的に関連付けられた他のユーザのユーザIDを含む。関連付けられたユーザ同士は、例えばゲームシステム10上でメッセージの送受信等のコミュニケーションが可能であってもよい。以下、第1ユーザから他のユーザへ一方向的に関連付けられた当該他のユーザを、第1ユーザのフォローユーザともいう。また、他のユーザから第1ユーザへ一方向的に関連付けられた当該他のユーザを、第1ユーザのフォロワーユーザともいう。また、第1ユーザと他のユーザとが双方向的に関連付けられた当該他のユーザを、第1ユーザのフレンドユーザともいう。
(対戦相手であるゲーム媒体に関する情報)
図1に示すサーバ記憶部14は、対戦コンテンツにおける対戦相手であるゲーム媒体(例えば、NPC)に関する情報を記憶する。例えば、対戦相手であるゲーム媒体に関する情報は、当該ゲーム媒体のゲーム媒体ID、ゲーム媒体名、レベル、HP、攻撃力、防御力、属性、及び素早さを含んでもよい。ゲーム媒体ID、ゲーム媒体名、レベル、HP、攻撃力、及び属性は、上述した所有ゲーム媒体に関する情報と同様である。例えば、対戦相手のHPが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、対戦コンテンツをプレイするユーザの勝利と判定される。防御力は、対戦相手であるゲーム媒体に与えられるダメージ量の決定に用いられるパラメータである。例えば防御力が大きいほど、対戦相手であるゲーム媒体に与えられるダメージ量が小さくなる。素早さは、対戦相手であるゲーム媒体が攻撃を行う時間間隔を決定するために用いられるパラメータである。例えば、素早さが大きいほど短い時間間隔で、対戦相手であるゲーム媒体が攻撃を行ってもよい。
(ゲームコンテンツに関する情報)
サーバ記憶部14は、多様なゲームコンテンツに関する情報を記憶する。ゲームコンテンツに関する情報は、当該ゲームコンテンツに固有の任意の情報を含む。例えば図5は、多様なゲームコンテンツのうち、3つの対戦コンテンツに関する情報を示す。対戦コンテンツに関する情報は、コンテンツIDと、コンテンツ名と、コンテンツ属性と、難度と、プレイコストと、シングルプレイ用ゲームデータと、マルチプレイ用ゲームデータと、を含み得る。
コンテンツIDは、対戦コンテンツを一意に識別可能な情報である。コンテンツIDは、予めサーバ記憶部14に記憶されてもよい。
コンテンツ名は、対戦コンテンツの名前を示す情報である。コンテンツ名は、コンテンツIDとは異なり、対戦コンテンツを一意に識別可能でなくてもよい。コンテンツ名は、予めサーバ記憶部14に記憶されてもよい。
コンテンツ属性は、対戦コンテンツを分類するための情報である。コンテンツ属性は、例えば対戦コンテンツの内容又は性質等に応じて、任意に定められてもよい。例えば、ユーザがプレイ可能な期間が制限されていない対戦コンテンツのコンテンツ属性が、「通常」に定められてもよい。また例えば、ユーザがプレイ可能な期間が制限されている対戦コンテンツのコンテンツ属性が、「期間限定」に定められてもよい。「通常」及び「期間限定」に限られず、対戦コンテンツを分類可能な任意の情報がコンテンツ属性として採用可能である。
難度は、対戦コンテンツのクリア課題の達成難度を示す情報である。難度は、例えば対戦コンテンツの内容又は性質等に応じて、任意に定められてもよい。例えば、対戦相手であるゲーム媒体の数、レベル、HP、攻撃力、及び防御力等のパラメータが大きいほど、対戦コンテンツの難度が高い。
プレイコストは、ユーザが対戦コンテンツをプレイするために必要なコストを示す情報である。例えば、プレイコストは、ユーザに対応付けられた所定のポイント(プレイポイント)の消費量を示してもよい。ユーザのプレイポイントがプレイコスト以上である場合に限り、ユーザが対戦コンテンツをプレイ可能である。ユーザのプレイポイントは、例えば時間経過又は所定のゲーム媒体(例えば、アイテム)の消費によって増加し得る。
シングルプレイ用ゲームデータは、対戦コンテンツをシングルプレイ用のゲームコンテンツとして実行するために必要な種々の情報を含む。例えば、シングルプレイ用ゲームデータは、対戦コンテンツの実行に用いられる画像データ及び音声データ等、いわゆるアセットデータを含んでもよい。シングルプレイ用ゲームデータは、対戦相手であるゲーム媒体に関する情報を含んでもよい。
マルチプレイ用ゲームデータは、対戦コンテンツをマルチプレイ用のゲームコンテンツとして実行するために必要な種々の情報を含む。例えば、シングルプレイ用ゲームデータは、アセットデータ及び対戦相手であるゲーム媒体に関する情報を含んでもよい。
本実施形態において、1つの対戦コンテンツに関する情報は、1つのシングルプレイ用ゲームデータ及び1つのマルチプレイ用ゲームデータの少なくとも一方を含む。例えば、シングルプレイ用ゲームデータのみが対応付けられた対戦コンテンツは、シングルプレイ用の対戦コンテンツとしてのみ機能する。また、マルチプレイ用ゲームデータのみが対応付けられた対戦コンテンツは、マルチプレイ用の対戦コンテンツとしてのみ機能する。また、シングルプレイ用ゲームデータ及びマルチプレイ用ゲームデータの両方が対応付けられた対戦コンテンツは、シングルプレイ用又はマルチプレイ用の対戦コンテンツとして機能する。
図1に示すサーバ制御部15は、特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現する1つ以上の汎用プロセッサ、及び特定の処理に特化した1つ以上の専用プロセッサのうち、少なくとも一方を含む。サーバ制御部15は、サーバ装置11全体の動作を制御する。以下、サーバ制御部15の動作の例について具体的に説明する。
サーバ制御部15は、ゲームの処理に必要な種々の情報及びプログラムを、サーバ記憶部14に記憶する。ゲームの処理に必要な情報には、上述したユーザに関する情報、対戦相手であるゲーム媒体に関する情報、及びゲームコンテンツに関する情報等が含まれてもよい。例えば、ユーザに関する情報を記憶する処理には、複数のユーザそれぞれと、1つ以上の所有ゲーム媒体に関する情報と、を対応付けて記憶する処理が含まれてもよい。
サーバ制御部15は、サーバ通信部13を介して情報の送受信を行う。例えば、サーバ制御部15は、サーバ記憶部14に記憶された情報の少なくとも一部を端末装置12へ送信してもよい。このようにして、サーバ記憶部14に記憶された情報と端末装置12に記憶された情報が共有及び同期される。情報の共有及び同期を行うタイミングは、例えばサーバ記憶部14に新たな情報が記憶されたタイミング、及びサーバ記憶部14に記憶された情報が更新されたタイミングを含み得るが、任意に定められてもよい。
サーバ制御部15は、ゲームコンテンツの実行に必要な情報を端末装置12へ送信する。例えば、対戦コンテンツの実行に必要な情報は、対戦コンテンツをプレイする1人以上のユーザに関する情報、対戦相手であるゲーム媒体に関する情報、及び対戦コンテンツに関する情報を含み得るが、これらに限られない。
サーバ制御部15は、端末装置12と協働して、ゲームの処理を実行する。ゲームの処理は、多様なゲームコンテンツの処理を含んでもよい。例えば、サーバ制御部15は、1つ以上の端末装置12と協働して、対戦コンテンツを実行する。対戦コンテンツを実行するサーバ装置11及び端末装置12の動作の詳細については後述する。
(端末装置の構成)
端末装置12の構成について具体的に説明する。図1に示すように、端末装置12は、端末通信部17と、端末記憶部18と、表示部19と、入力部20と、端末制御部21とを備える。
端末通信部17は、外部装置と無線又は有線によって通信し、情報の送受信を行うインタフェースを含む。端末通信部17は、例えばLTE(Long Term Evolution)(登録商標)等のモバイル通信規格に対応する無線通信モジュール、無線LAN通信モジュール、又は有線LAN通信モジュール等を含んでもよい。端末通信部17は、ネットワーク16を介して、サーバ装置11との間で情報を送受信可能である。
端末記憶部18は、例えば一次記憶装置及び二次記憶装置を含む。例えば端末記憶部18は、半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリ等を含んでもよい。サーバ装置11から受信する、ゲームの処理に必要な種々の情報及びプログラムを記憶する。例えば端末記憶部18は、上述したユーザに関する情報の一部又は全部を記憶してもよい。これらの情報の一部又は全部は、例えば端末制御部21によってサーバ装置11から取得される。
表示部19は、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイ等の表示デバイスを含む。表示部19は、多様な画面を表示可能である。
入力部20は、例えば表示部19と一体的に設けられたタッチパネルを含む入力インタフェースを含む。入力部20は、端末装置12に対するユーザ入力を受付可能である。また入力部20は、物理キーを含んでもよいし、マウス等のようなポインティングデバイスをはじめとする任意の入力インタフェースを更に含んでもよい。
端末制御部21は、特定のプログラムを読み込むことにより特定の機能を実現する1つ以上の汎用のプロセッサ、及び特定の処理に特化した1つ以上の専用のプロセッサのうち、少なくとも一方を含む。端末制御部21は、端末装置12全体の動作を制御する。端末制御部21は、サーバ装置11と協働して、ゲームの処理を実行する。以下、端末制御部21の動作の例について具体的に説明する。
端末制御部21は、端末通信部17を介して情報の送受信を行う。例えば、端末制御部21は、ゲームの処理に必要な情報をサーバ装置11から受信する。端末制御部21は、サーバ装置11から受信した情報を、端末記憶部18に記憶する。
端末制御部21は、ユーザの操作に応じてゲームのアプリケーションを起動する。端末制御部21は、サーバ装置11と協働して、ゲームの処理を実行する。例えば、端末制御部21は、種々の画面を表示部19に表示させる。画面上には、例えばユーザ操作を検出するGUI(Graphic User Interface)が表示されてもよい。端末制御部21は、画面に対するユーザ操作を検出可能である。
以下、協働して対戦コンテンツの処理を実行するサーバ装置11及び端末装置12の動作の例について、具体的に説明する。
(シングルプレイについて)
シングルプレイ用の対戦コンテンツを実行するサーバ装置11及び端末装置12の動作について説明する。端末制御部21は、例えばユーザ操作に応じて、対戦コンテンツの実行要求をサーバ装置11へ送信する。サーバ制御部15は、端末装置12から当該実行要求を受信すると、端末装置12と協働して対戦コンテンツを実行する。シングルプレイ用の対戦コンテンツの実行中、例えば図6に示すように、第1期間22と第2期間23とが交互に発生する。概略として、第1期間22は、デッキに含まれる使用ゲーム媒体が対戦相手に対して攻撃を行い得る期間である。一方、第2期間23は、対戦相手がユーザに対して攻撃を行い得る期間である
第1期間22における処理について説明する。図7は、第1期間22において端末装置12に表示されるシングルプレイ画面の例を示す。シングルプレイ画面は、例えば2次元の仮想空間の一部領域を表示する。具体的には、シングルプレイ画面には、仮想空間に配置された多様なオブジェクトが表示され得る。多様なオブジェクトには、例えば移動オブジェクト24、路面25、及びアイテム26が含まれる。
端末制御部21は、仮想空間における所定の方向(例えば、画面右方向)に向かって、仮想空間内で移動オブジェクト24を自動的に移動させる。本実施形態において、端末制御部21は、画面の左右方向における移動オブジェクト24の位置を変化させることなく、路面25及びアイテム26を画面左方向に向かってスクロールさせるように移動させる。このようにして、仮想空間内で自動的に移動する移動オブジェクト24が表現される。端末制御部21は、仮想空間内における移動オブジェクト24の進行方向に、路面25及びアイテム26等のオブジェクトを、画面のスクロールに伴って逐次出現させてもよい。後述するように、端末制御部21は、オブジェクトを出現させる処理のアルゴリズムを、対戦コンテンツの実行中に変化させてもよい。
移動オブジェクト24は、路面25の上を走行可能である。端末制御部21は、仮想空間内に路面25を出現させてもよい。端末制御部21は、第1期間22において、例えば図7に示すように路面25を途切れさせてもよい。一方、後述するように端末制御部21は、第2期間23において、路面25を途切れさせないように制御してもよい。
端末制御部21は、第1期間22において、仮想空間内にアイテム26を出現させてもよい。一方、後述するように端末制御部21は、第2期間23において、アイテム26を出現させないように制御してもよい。端末制御部21は、移動オブジェクト24とアイテム26とが画面上で重なった場合、当該アイテム26が取得されたと判定する。本実施形態において、アイテム26は、属性アイテムと、回復アイテムと、を含む。
属性アイテムは、ゲーム媒体の第1属性のうち、少なくとも1つに対応する。例えば、火属性に対応するアイテムが取得された場合、端末制御部21は、デッキに含まれる使用ゲーム媒体のうち、火属性の使用ゲーム媒体の行動ポイントを増加させる。端末制御部21は、使用ゲーム媒体の行動ポイントが所定の基準値以上になると、当該使用ゲーム媒体に対戦相手を自動的に攻撃させ、対戦相手であるゲーム媒体のHPを減少させる。また、端末制御部21は、攻撃を行った使用ゲーム媒体の行動ポイントを、基準値の分だけ減少させる。例えば、使用ゲーム媒体の行動ポイントが350ポイントであり、基準値が100ポイントである場合、端末制御部21は、当該使用ゲーム媒体に攻撃を合計3回行わせる。そして端末制御部21は、基準値(100ポイント)×3回=300ポイントだけ、当該使用ゲーム媒体の行動ポイントを減少させる。したがって、攻撃を3回行った後、当該使用ゲーム媒体の行動ポイントは、350ポイント−300ポイント=50ポイントとなる。
一方、回復アイテムが取得された場合、端末制御部21は、ユーザの合計回復力に応じて、ユーザの合計HPを増加させる。
端末制御部21は、端末装置12に対するユーザ操作に応じて、例えば画面上方向に向かって移動オブジェクト24をジャンプさせる。例えばユーザは、路面25が途切れている箇所で移動オブジェクト24をジャンプさせることで、路面25から移動オブジェクト24が落下することを防ぎ得る。移動オブジェクト24が路面25から落下した場合、端末制御部21は、例えばユーザの合計HPを減少させ、その後移動オブジェクト24を路面25上に復帰させる。また例えば、ユーザは、アイテム26の配置に合わせて移動オブジェクト24をジャンプさせることで、アイテム26を取得し得る。
端末制御部21は、1つ以上のアイテム26を含むアイテムグループが取得される度に、特定パラメータを増加させる。例えば、仮想空間内で互いに近接して配置された一連のアイテム26が、1つのアイテムグループを構成してもよい。図7に示す例では、互いに近接して配置された8つのアイテム26が、1つのアイテムグループを構成する。また例えば、共通の第1属性に対応した1つ以上の属性アイテムが、1つのアイテムグループを構成してもよい。また例えば、1つ以上の回復アイテムが、1つのアイテムグループを構成してもよい。端末制御部21は、所定のイベントが発生した場合、特定パラメータを減少させてもよい。所定のイベントは、移動オブジェクト24が路面25から落下するとのイベントを含むが、例えば仮想空間内に配置される障害物に移動オブジェクト24が衝突するイベント等、任意のイベントを含んでもよい。
端末制御部21は、特定パラメータが初めて所定の基準値に達すると、オブジェクトを出現させるアルゴリズムを一時的に変化させてもよい。例えば、端末制御部21は、路面25が途切れた箇所の出現数又は出現頻度を低減してもよい。端末制御部21は、路面25が途切れた箇所の出現数又は出現頻度をゼロにしてもよい。かかる場合、路面25が途切れないように制御される。また例えば、端末制御部21は、アイテム26の出現数又は出現頻度を増加してもよい。端末制御部21は、例えば上述のように当該アルゴリズムを変化させてから所定時間が経過すると、当該アルゴリズムを変化前の状態に戻してもよい。以下、上述のように特定パラメータに基づいて、オブジェクトを出現させるアルゴリズムが一時的に変化しているユーザの状態を、特定状態ともいう。端末制御部21は、ユーザが特定状態である間にアイテムグループが取得された場合、特定パラメータを増加させなくてもよい。
またシングルプレイ画面には、対戦相手であるゲーム媒体の画像27と、ユーザHP画像28と、対戦相手HP画像29と、与ダメージ画像30と、1つ以上の使用ゲーム媒体画像31と、対戦相手の行動ポイント画像32と、特定パラメータ50と、が表示され得る。対戦相手であるゲーム媒体の画像27、ユーザHP画像28、対戦相手HP画像29、与ダメージ画像30、1つ以上の使用ゲーム媒体画像31、対戦相手の行動ポイント画像32、及び特定パラメータ50それぞれが表示される画面上の位置は、固定的に定められてもよい。
ユーザHP画像28は、ユーザの合計HPを示す。例えば、ユーザHP画像28は、左端が上限値を示し、右端が下限値(例えば、ゼロ)を示すインジケータであってもよい。端末制御部21は、ユーザの合計HPが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、ユーザの敗北と判定してもよい。
対戦相手HP画像29は、対戦相手のHPを示す。例えば、対戦相手HP画像29は、右端が上限値を示し、左端が下限値(例えば、ゼロ)を示すインジケータであってもよい。端末制御部21は、対戦相手のHPが所定値(例えば、ゼロ)まで減少すると、ユーザの処理と判定してもよい。
上述したように使用ゲーム媒体が対戦相手を攻撃した場合、端末制御部21は、与ダメージ画像30を表示させる。与ダメージ画像30は、対戦相手であるゲーム媒体に与えられたダメージ量を示す。例えば図7に示す与ダメージ画像30は、7280ポイントのダメージ量を示す。端末制御部21は、対戦相手であるゲーム媒体のHPを、ダメージ量だけ減少させる。攻撃を行った使用ゲーム媒体の第1属性(例えば、火属性)が、対戦相手であるゲーム媒体の第1属性(例えば、木属性)に対して有利である場合、端末制御部21は、当該使用ゲーム媒体が対戦相手であるゲーム媒体に対して有利であることを示す情報(例えば、図7に示す「Weak Point」との文字)を与ダメージ画像30に追加して表示させてもよい。端末制御部21は、例えば与ダメージ画像30を表示させてから所定時間が経過すると、当該与ダメージ画像30を非表示にする。
1つ以上の使用ゲーム媒体画像31は、デッキに含まれる1つ以上の使用ゲーム媒体にそれぞれ対応して設けられる。例えば図7に示す使用ゲーム媒体画像31は、使用ゲーム媒体を示すアイコン画像31aと、使用ゲーム媒体の行動ポイント画像31bと、残り回数画像31cと、を含む。
使用ゲーム媒体を示すアイコン画像31aは、当該使用ゲーム媒体に対応する有効化条件が満たされている場合、使用ゲーム媒体に対応付けられたゲーム機能を有効化させるユーザ操作を受け付けるGUIとして機能する。上述したように、シングルプレイ用の対戦コンテンツにおいては、各使用ゲーム媒体に対応付けられたシングルスキルが有効化され得る。端末制御部21は、アイコン画像31aに対するユーザ操作に応じて、対応するシングルスキルを有効化する。端末制御部21は、第1期間22及び第2期間23の何れにおいても、アイコン画像31aに対するユーザ操作を検出可能であってもよい。かかる場合、ユーザは、第1期間22及び第2期間23に関わらず、任意のタイミングでゲーム機能を有効化可能である。
端末制御部21は、シングルプレイ用の対戦コンテンツにおいて、例えば第1ゲーム機能が有効である場合、第1ゲーム機能と所定の関係性を有する第2ゲーム機能の有効化を禁止してもよい。例えば、第2ゲーム機能は、ユーザ条件、ゲーム媒体条件、対象パラメータ、変化率、及び解除条件のうち少なくとも1つが第1ゲーム機能と同一であるゲーム機能を含んでもよい。具体的には、端末制御部21は、第2ゲーム機能の有効化条件が満たされている場合であっても、第2ゲーム機能が対応付けられた使用ゲーム媒体のアイコン画像31aに対するユーザ操作の受け付けを禁止してもよい。例えば、アイコン画像31aが通常とは異なる態様(例えば、グレーアウト)で表示されてもよい。
行動ポイント画像31bは、使用ゲーム媒体の行動ポイントを示す。例えば、使用ゲーム媒体の行動ポイント画像31bは、左端が下限値(例えば、ゼロ)を示し、右端が基準値(例えば、100ポイント)を示すインジケータであってもよい。当該インジケータは、行動ポイントが基準値を上回る場合であっても、見かけ上では基準値を示してもよい。
残り回数画像31cは、使用ゲーム媒体に対応付けられたゲーム機能を有効化可能となるまでに必要な残り攻撃回数を示す。残り攻撃回数の初期値は、ゲーム機能に関する情報に含まれる有効化条件に示された値である。残り攻撃回数が基準値(例えば、ゼロ)になると、端末制御部21は、残り攻撃回数に替えて、ゲーム機能が有効化可能となったことを示す情報(例えば、図7に示す「Ready」との文字)を表示させてもよい。
対戦相手の行動ポイント画像32は、対戦相手の行動ポイントを示す。例えば、対戦相手の行動ポイント画像32は、例えば左端が下限値(例えば、ゼロ)を示し、右端が上限値(例えば、100ポイント)を示すインジケータであってもよい。端末制御部21は、第1期間22において、時間経過に応じて対戦相手の行動ポイントを増加させる。端末制御部21は、対戦相手であるゲーム媒体の素早さに応じて、対戦相手の行動ポイントの増加速度を決定してもよい。例えば、対戦相手であるゲーム媒体の素早さが大きいほど、行動ポイントの増加速度が速くなってもよい。
端末制御部21は、対戦相手の行動ポイントが上限値に達すると、対戦コンテンツをプレイするユーザの操作量を低減させるように、オブジェクトを出現させる処理のアルゴリズムを変化させてもよい。例えば、端末制御部21は、路面25が途切れた箇所の出現数又は出現頻度を低減してもよい。端末制御部21は、路面25が途切れた箇所の出現数又は出現頻度をゼロにしてもよい。かかる場合、路面25が途切れないように制御される。また例えば、端末制御部21は、アイテム26の出現数又は出現頻度を低減してもよい。端末制御部21は、アイテム26の出現数又は出現頻度をゼロにしてもよい。かかる場合、アイテム26が出現しないように制御される。そして端末制御部21は、デッキに含まれる全ての使用ゲーム媒体による攻撃が終了すると、第1期間22における上述の処理を終了して、第2期間23における処理を開始する。上述のように、対戦相手の行動ポイントが上限値に達すると、例えばアイテム26の出現数又は出現頻度が低減される。このため、例えば使用ゲーム媒体による攻撃が終了せず第2期間23に移行しない等の不都合が発生する蓋然性が低下する。また、ユーザによるゲームの操作量が低減されるので、使用ゲーム媒体による攻撃の結果をユーザが視認し易くなる。
一実施形態において、オブジェクトを出現させる処理のアルゴリズムを変化させるゲーム機能が存在してもよい。端末制御部21は、当該ゲーム機能が有効化されると、対戦コンテンツをプレイするユーザの操作量を低減させるように、オブジェクトを出現させる処理のアルゴリズムを変化させてもよい。端末制御部21は、当該ゲーム機能が無効化されると、オブジェクトを出現させる処理のアルゴリズムを、当該ゲーム機能が有効化される前のアルゴリズムに戻してもよい。
第2期間23における処理について説明する。図8は、第2期間23において端末装置12に表示されるシングルプレイ画面の例を示す。端末制御部21は、第2期間23において、対戦コンテンツをプレイするユーザの操作量を低減させるように、オブジェクトを出現させる処理のアルゴリズムを決定してもよい。例えば、端末制御部21は、路面25が途切れた箇所の出現数又は出現頻度を低減し又はゼロにしてもよい。また例えば、端末制御部21は、アイテム26の出現数又は出現頻度を低減し又はゼロにしてもよい。かかる構成によれば、第2期間23ではユーザの操作量が低減されるので、対戦相手であるゲーム媒体による攻撃の結果をユーザが視認し易くなる。
端末制御部21は、対戦相手であるゲーム媒体にユーザを自動的に攻撃させ、被ダメージ画像33を表示させる。被ダメージ画像33は、ユーザに与えられたダメージ量を示す。例えば図8に示す被ダメージ画像33は、1226ポイントのダメージ量を示す。端末制御部21は、ユーザの合計HPを、ダメージ量だけ減少させる。端末制御部21は、例えば被ダメージ画像33を表示させてから所定時間が経過すると、当該被ダメージ画像33を非表示にする。端末制御部21は、対戦相手であるゲーム媒体による攻撃が終了すると、第2期間23における上述の処理を終了して、第1期間22における処理を開始する。
このように、シングルプレイ用の対戦コンテンツは、第1期間22と第2期間23とが交互に発生することによって進行する。
(マルチプレイについて)
マルチプレイ用の対戦コンテンツを実行するサーバ装置11及び2つ以上の端末装置12の動作について説明する。サーバ制御部15は、対戦コンテンツを実行する際、複数のユーザのうちから、当該対戦コンテンツをプレイする2人以上のユーザを決定するマッチング処理を行う。具体的には、例えばユーザAの端末装置12の端末制御部21は、ユーザグループの作成要求をサーバ装置11へ送信する。ユーザグループの作成要求には、例えばユーザ操作に応じて選択された、当該ユーザグループに対応する対戦コンテンツを示す情報が含まれてもよい。1つのユーザグループに含まれる2人以上のユーザが、当該ユーザグループに対応する対戦コンテンツをプレイするユーザに定められる。サーバ制御部15は、当該作成要求を受信すると、ユーザAを含むユーザグループAを作成する。本実施形態において、複数のユーザグループが同時に存在してもよい。また、各ユーザグループは、例えば最大3人のユーザを含み得る。1つのユーザグループに含まれる2人以上のユーザが、共通の対戦コンテンツをプレイするユーザに定められる。以下、1つのユーザグループに含まれる2人以上のユーザを、マッチングされた2人以上のユーザともいう。
続いてサーバ制御部15は、ユーザAの端末装置12へ、マッチング画面の表示指示を送信する。以下、画面の表示指示には、端末装置12が当該画面を表示するために必要な種々の情報が含まれるものとして説明する。サーバ制御部15は、画面の表示指示の送信によって、当該画面をユーザAの端末装置12に表示させる。ユーザAの端末装置12の端末制御部21は、サーバ装置11から受信した表示指示に基づいて、マッチング画面を表示させる。図9は、ユーザAの端末装置12に表示されたマッチング画面の例を示す。マッチング画面には、ゲームコンテンツに関する情報34と、ユーザグループAに含まれる各ユーザに関する情報35と、第1募集ボタン36と、第2募集ボタン37と、メッセージボタン38と、開始ボタン39と、が含まれる。
ゲームコンテンツに関する情報34として、例えばユーザグループAに対応する対戦コンテンツのコンテンツ名、属性、難度、及びプレイコスト等が表示されてもよい。ユーザに関する情報35として、例えばユーザ名、合計HP、合計回復力、デッキに含まれる使用ゲーム媒体の合計コスト、及び各使用ゲーム媒体のアイコン画像等が表示されてもよい。
第1募集ボタン36は、任意のユーザによるユーザグループAへの参加を許可するユーザ操作を受け付けるGUIである。端末制御部21は、第1募集ボタン36に対するユーザ操作に応じて、第1募集要求をサーバ装置11へ送信する。サーバ制御部15は、端末装置12から第1募集要求を受信すると、任意のユーザによるユーザグループAへの参加を許可する。ユーザグループにユーザを追加する処理については後述する。
第2募集ボタン37は、ユーザAの関連ユーザに限りユーザグループAへの参加を許可するユーザ操作を受け付けるGUIである。端末制御部21は、第2募集ボタン37に対するユーザ操作に応じて、第2募集要求をサーバ装置11へ送信する。サーバ制御部15は、端末装置12から第2募集要求を受信すると、ユーザAの関連ユーザに限りユーザグループAへの参加を許可する。
メッセージボタン38は、メッセージを選択するユーザ操作を受け付けるGUIである。端末制御部21は、メッセージボタン38に対するユーザ操作に応じて、例えば予め定められた複数のメッセージを選択可能に表示させる。端末制御部21は、選択された1つ以上のメッセージを示す情報を、サーバ装置11へ送信する。端末制御部21は、選択中のメッセージ(図9における“メッセージ01”)をマッチング画面上に表示してもよい。
開始ボタン39は、対戦コンテンツを実行するユーザ操作を受け付けるGUIである。例えば、端末制御部21は、ユーザグループAにユーザAのみが含まれる場合であっても、開始ボタン39に対するユーザ操作の受け付けを許可してもよい。或いは、端末制御部21は、ユーザグループAに2人以上のユーザが含まれている場合に限り、開始ボタン39に対するユーザ操作の受け付けを許可してもよい。かかる場合、例えばユーザグループAにユーザAのみが含まれている時点では、端末制御部21は、開始ボタン39に対するユーザ操作の受け付けを禁止する。開始ボタン39に対するユーザ操作に応じた処理については後述する。
続いて、例えばユーザBの端末装置12の端末制御部21は、ユーザグループの提示要求をサーバ装置へ送信する。ユーザグループの提示要求に際して、端末制御部21は、ユーザ操作に応じて又は自動的に、ユーザBがプレイする対戦コンテンツを指定してもよい。かかる場合、ユーザグループの提示要求には、選択された対戦コンテンツを示す情報が含まれてもよい。サーバ制御部15は、当該提示要求を受信すると、所定のアルゴリズムに基づいて、1つ以上のユーザグループのうち、少なくとも1つのユーザグループを選択する。例えば、サーバ制御部15は、上述した第1募集要求に係る全てのユーザグループのうち、ユーザBのランクと近いユーザが含まれるユーザグループを優先的に選択してもよい。また例えば、サーバ制御部15は、上述した第2募集要求に係る全てのユーザグループのうち、ユーザBの関連ユーザが含まれるユーザグループのみを選択してもよい。サーバ制御部15は、上述したようにユーザBがプレイする対戦コンテンツが既に指定されている場合、当該対戦コンテンツをプレイするためのユーザグループのみを選択してもよい。サーバ制御部15は、ユーザBの端末装置12へ、グループ選択画面の表示指示を送信する。当該表示指示には、選択された1つ以上のユーザグループに関する情報が含まれてもよい。ユーザBの端末装置12の端末制御部21は、サーバ装置11から受信した表示指示に基づいて、グループ選択画面を表示させる。
図10は、ユーザBの端末装置12に表示されたグループ選択画面の例を示す。グループ選択画面には、1つ以上のグループ選択ボタン40と、全ユーザタブ41と、関連ユーザタブ42と、フィルタボタン43と、が含まれる。
各グループ選択ボタン40は、サーバ制御部15によって選択された各ユーザグループにそれぞれ対応して設けられる。グループ選択ボタン40は、対応するユーザグループを選択するユーザ操作を受け付けるGUIである。グループ選択ボタン40には、対応するユーザグループに関する情報が表示されてもよい。例えば図9に示すように、グループ選択ボタン40には、マルチプレイ用の対戦コンテンツに関する情報と、ユーザグループに参加している各ユーザのアイコン画像と、ユーザグループへの参加状況(現在の参加人数/最大の参加人数)が表示される。対戦コンテンツに関する情報として、例えばコンテンツ名、属性、難度、及びプレイコスト等が表示されてもよい。
全ユーザタブ41が選択されている場合、上述したように第1募集要求に係る全てのユーザグループから選択された1つ以上のユーザグループにそれぞれ対応する1つ以上のグループ選択ボタン40が表示される。一方、関連ユーザタブ42が選択されている場合、上述したように第2募集要求に係る全てのユーザグループから選択された1つ以上のユーザグループにそれぞれ対応する1つ以上のグループ選択ボタン40が表示される。端末制御部21は、全ユーザタブ41又は関連ユーザタブ42に対するユーザ操作に応じて、選択中のタブを切り替える。
フィルタボタン43は、サーバ装置11によって選択された1つ以上のユーザグループを、フィルタ条件に基づいてフィルタリングするユーザ操作を受け付けるGUIである。端末制御部21は、フィルタボタン43に対するユーザ操作に応じて、フィルタ画面を表示させる。例えば図11に示すように、端末制御部21は、グループ選択画面上に重畳してフィルタ画面を表示させてもよい。例えば図9に示すように、フィルタ画面には、メッセージボタン44と、条件ボタン45と、実行ボタン46と、が含まれ得る。
各メッセージボタン44は、例えば上述したマッチング画面に含まれるメッセージ選択ボタンを介して選択可能な各メッセージに対応して設けられる。メッセージボタン44は、対応するメッセージをフィルタ条件に追加するユーザ操作を受け付けるGUIである。端末制御部21は、メッセージボタン44に対するユーザ操作に応じて、対応するメッセージをフィルタ条件に追加する。複数のメッセージがフィルタ条件に追加されてもよい。
条件ボタン45は、コンテンツ条件に対応して設けられる。コンテンツ条件は、例えば対戦コンテンツのコンテンツ名、属性、難度、又はプレイコスト等を指定する条件を含んでもよい。条件ボタン45は、対応するコンテンツ条件をフィルタ条件に追加するユーザ操作を受け付けるGUIである。端末制御部21は、条件ボタン45に対応するユーザ操作に応じて、対応するコンテンツ条件をフィルタ条件に追加する。複数のコンテンツ条件がフィルタ条件に追加されてもよい。端末制御部21は、上述したようにユーザBがプレイする対戦コンテンツが既に指定されている場合、条件ボタン45に対するユーザ操作の受け付けを禁止してもよい。例えば、条件ボタン45が通常とは異なる態様(例えば、グレーアウト)で表示されてもよく、或いは条件ボタン45が非表示となってもよい。
実行ボタン46は、フィルタリングを実行するユーザ操作を受け付けるGUIである。端末制御部21は、実行ボタン46に対するユーザ操作に応じて、フィルタ条件をサーバ装置11へ送信する。サーバ制御部15は、受信したフィルタ条件に合致する1つ以上のユーザグループを新たに選択する。サーバ制御部15は、ユーザBの端末装置12へ、グループ選択画面の表示指示を送信する。当該表示指示には、新たに選択された1つ以上のユーザグループに関する情報が含まれてもよい。ユーザBの端末装置12の端末制御部21は、サーバ装置11から受信した表示指示に基づいて、表示をフィルタ画面からグループ選択画面に切り替える。当該グループ選択画面には、フィルタ条件に合致する1つ以上のユーザグループにそれぞれ対応する1つ以上のグループ選択ボタン40が含まれる。
端末制御部21は、グループ選択画面に含まれるグループ選択ボタン40に対するユーザ操作に応じて、対応するユーザグループへの参加要求をサーバ装置11へ送信する。サーバ制御部15は、参加要求に示される当該ユーザグループに、ユーザBを追加する。サーバ制御部15は、図9に示すマッチング画面と同様の画面の表示指示を、ユーザBの端末装置12へ送信してもよい。当該同様の画面は、例えば図9に示すマッチング画面の第1募集ボタン36、第2募集ボタン37、メッセージ選択ボタン、及び開始ボタン39を含まなくてもよい。
サーバ制御部15は、ユーザグループに含まれるユーザの端末装置12から、ユーザグループからの除外要求を受信すると、当該ユーザグループから当該ユーザを除外してもよい。ユーザグループへのユーザの追加及びユーザグループからのユーザの除外は、当該ユーザグループがプレイするためのゲームパートを開始するまでの間、任意のタイミングで実行可能であってもよい。
上述のようにして、1つのユーザグループに2人目以降のユーザが追加されることによって、1つのユーザグループに含まれる2人以上のユーザ同士がマッチングされる。ここでは、ユーザA、ユーザB、及びユーザCがマッチングされた場合について説明する。ユーザAの端末装置12の端末制御部21は、図9に示すマッチング画面に含まれる開始ボタン39に対するユーザ操作に応じて、対戦コンテンツの実行要求をサーバ装置11へ送信する。サーバ制御部15は、当該実行要求を受信すると、ユーザA−Cそれぞれの端末装置12と協働して、ユーザグループAに対応する対戦コンテンツを実行する。
ユーザA−Cそれぞれは、上述したシングルプレイ用の対戦コンテンツと同様にして、マルチプレイ用の対戦コンテンツを個別にプレイする。以下、シングルプレイ用の対戦コンテンツとの差異について説明する。
第1の差異について説明する。マルチプレイ用の対戦コンテンツでは、対戦相手であるゲーム媒体のHPが、ユーザA−Cの端末装置12の間で同期される。例えば、各端末装置12の端末制御部21は、対戦相手であるゲーム媒体に与えたダメージ量を示す情報を、サーバ装置11を介して他のユーザの端末装置12へ送信してもよい。かかる構成によって、ユーザA−Cそれぞれに対戦コンテンツを個別にプレイさせつつ、共通の対戦相手と対戦していることが表現される。
第2の差異について説明する。マルチプレイ用の対戦コンテンツでは、例えば図12に示すように、上述した第1期間22及び第2期間23に加えて第3期間47が発生し得る。上述したように、対戦相手の行動ポイントが上限値に達した後、デッキに含まれる全ての使用ゲーム媒体による攻撃が終了すると、第1期間22が終了する。しかしながら、マルチプレイ用の対戦コンテンツでは、ユーザ毎に第1期間22の長さが異なり得る。例えば、第1期間22において、ユーザAがユーザB及びCよりも多くの属性アイテムを取得すると、ユーザB及びCと比較して、ユーザAの使用ゲーム媒体による攻撃の回数が多くなる。かかる場合、ユーザAの第1期間22が長くなり得る。ユーザ間で第1期間22の長さに差が発生した場合に、第1期間22と第2期間23との間に第3期間47が発生し得る。以下、具体的に説明する。
各端末装置12の端末制御部21は、各期間の開始タイミング及び終了タイミングを、サーバ装置11を介して他の端末装置12へ送信する。かかる構成によって、各端末装置12は、他のユーザの各期間の開始タイミング及び終了タイミングを判定可能である。
図12を参照して、各端末装置12の動作について説明する。各端末装置12の端末制御部21は、自装置のユーザの第1期間22が終了する際に、当該第1期間22の終了タイミングと、他のユーザの第1期間22の終了タイミングと、を比較する。
例えば、ユーザAの端末装置12の端末制御部21は、ユーザAの第1期間22の終了タイミングt4において、ユーザBの第1期間22及びユーザCの第1期間22の両方が既に終了していると判定する。かかる場合、ユーザAの端末装置12の端末制御部21は、第1期間22の終了後、第2期間23における処理を開始する。
また例えば、ユーザBの端末装置12の端末制御部21は、ユーザBの第1期間22の終了タイミングt3において、少なくとも1人の他のユーザ(ここでは、ユーザA)の第1期間22が終了していないと判定する。かかる場合、ユーザBの端末装置12の端末制御部21は、ユーザBの第1期間22の終了後、第1タイミング及び第2タイミングの何れか早いタイミングまで、後述する第3期間47における処理を実行する。第1タイミングは、他の全てのユーザ(ここでは、ユーザA及びC)の第1期間22が終了したタイミングである。第2タイミングは、ユーザBの第1期間22の終了タイミングから所定時間が経過するタイミングである。所定時間は、任意に定められてもよい。ここでは、ユーザBの端末装置12の端末制御部21は、ユーザBの第1期間22の終了後、ユーザAの第1期間22の終了タイミングt4まで、第3期間47における処理を実行する。ユーザBの端末装置12の端末制御部21は、タイミングt4において第3期間47の処理を終了し、第2期間23の処理を開始する。
第3期間47における処理について説明する。端末制御部21は、第3期間47において、路面25を途切れさせないように制御してもよい。端末制御部21は、第3期間47において、アイテム26を出現させないように制御してもよい。端末制御部21は、第3期間47において、対戦相手であるゲーム媒体による攻撃の実行を留保する。端末制御部21は、第3期間47が終了すると、第2期間23における処理を開始する。このように、第1期間22と第2期間23との間に発生する第3期間47によって、ユーザ間における第2期間23の開始タイミングの差を低減可能である。第2期間23の開始タイミングの差が低減されることによって、マルチプレイ用の対戦コンテンツのリアルタイム性が向上し、ゲームの興趣性が向上する。
また例えば、ユーザCの端末装置12の端末制御部21は、ユーザCの第1期間22の終了タイミングt1において、少なくとも1人の他のユーザ(ここでは、ユーザA及びB)の第1期間22が終了していないと判定する。かかる場合、ユーザCの端末装置12の端末制御部21は、ユーザCの第1期間22の終了後、第1タイミング及び第2タイミングの何れか早いタイミングまで、第3期間47における処理を実行する。ここでは、ユーザCの端末装置12の端末制御部21は、ユーザCの第1期間22の終了後、所定時間が経過したタイミングt2まで、第3期間47における処理を実行する。ユーザCの端末装置12の端末制御部21は、タイミングt2において第3期間47の処理を終了し、第2期間23の処理を開始する。
上述したように、本実施形態においては第1期間22と第2期間23との間に第3期間47を発生させることによって、ユーザ間における第2期間23の開始タイミングの差が低減される。しかしながら、第2期間23と、当該第2期間23の後に発生する次の第1期間22と、の間に第3期間47を発生させてもよい。或いは、例えば第2期間23における画面演出を引き伸ばすことによって、第2期間23を長くしてもよい。かかる場合、ユーザ間で、第2期間23が終了した後に発生する次の第1期間22の開始タイミングの差が低減される。第1期間22の開始タイミングの差が低減されることによって、マルチプレイ用の対戦コンテンツのリアルタイム性が向上し、ゲームの興趣性が向上する。
第3の差異について説明する。マルチプレイ用の対戦コンテンツでは、端末制御部21は、使用ゲーム媒体に対応付けられたゲーム機能を有効化させる要求(有効化要求)を、サーバ装置11へ送信する。有効化要求は、当該ゲーム機能をサーバ制御部15は、ユーザグループに含まれる各ユーザの端末装置12と協働して、対戦コンテンツにおいて当該ゲーム機能を有効化する。具体的には、サーバ制御部15は、当該ゲーム機能に関する情報を、ユーザグループに含まれる少なくとも1人のユーザの端末装置12へ送信する。各端末装置12の端末制御部21は、当該ゲーム機能に関する情報に基づいて、当該ゲーム機能を有効化する。
上述したように、同時に複数のゲーム機能が有効であり得る。図17を参照して、有効である複数のゲーム機能のうち、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の制御について説明する。図17に示す例では、タイミングt11において第1ゲーム機能が有効化され、その後タイミングt12において第2ゲーム機能が有効化されている。また、タイミングt12より後のタイミングt13において第1ゲーム機能が無効化され、その後タイミングt14において第2ゲーム機能が無効化されている。したがって、タイミングt11からタイミングt12までの期間Pにおいて、第1ゲーム機能のみが有効である。タイミングt12からタイミングt13までの期間Qにおいて、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の両方が有効である。タイミングt13からタイミングt14までの期間Rにおいて、第2ゲーム機能のみが有効である。
上述したように、ゲーム機能が有効であるときに、当該ゲーム機能が発揮され得る。例えば、サーバ制御部15は、タイミングt11からタイミングt12までの期間Pにおいて、第1ゲーム機能のみを発揮させ得る。サーバ制御部15は、タイミングt13からタイミングt14までの期間Rにおいて、第2ゲーム機能のみを発揮させ得る。一方、サーバ制御部15は、タイミングt12からタイミングt13までの期間Qにおいて、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の少なくとも一方を発揮させ得る。有効である第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の少なくとも一方を発揮させる処理の詳細については後述する。
第4の差異について説明する。マルチプレイ用の対戦コンテンツでは、各端末装置12には、シングルプレイ画面に替えて、マルチプレイ画面が表示される。図13は、第1期間22においてユーザAの端末装置12に表示されるマルチプレイ画面の例を示す。以下、シングルプレイ画面との差異について説明する。
マルチプレイ画面には、ユーザA−Cそれぞれに対応する、3つのユーザHP画像28a−28c、及び3つの特定パラメータ50a−50cが表示される。例えば図13に示すように、3つのユーザHP画像28a−28c及び3つの特定パラメータそれぞれは、シングルプレイ画面に表示されるユーザHP画像28及び特定パラメータ50と比較して小さく表示されてもよい。
マルチプレイ画面には、ユーザA−Cそれぞれに対応する3つの与ダメージ画像30a−30cが表示され得る。対応するユーザに応じて、与ダメージ画像30a−30cの表示位置が固定的に定められてもよい。例えば図13に示す3つの与ダメージ画像30a−30cは、上からユーザA、ユーザB、及びユーザCにそれぞれ対応する。マルチプレイ画面における与ダメージ画像30a−30cは、シングルプレイ画面における与ダメージ画像30と比較して小さく表示されてもよい。例えば、図7に示す「Weak Point」との文字に替えて、ダメージ量を示す数値の後に「!」との文字が表示されてもよい。また例えば、3つのユーザHP画像28a−28cそれぞれは、対応するユーザのデッキに含まれる1つの使用ゲーム媒体のアイコン画像を含んでもよい。
マルチプレイ画面には、何れかのユーザによってゲーム機能が有効化された場合に、当該ユーザによって当該ゲーム機能が有効化されたことを示す通知画像48が表示されてもよい。例えば図13に示す通知画像48は、ユーザBによってゲーム機能が有効化されたことを示す。
マルチプレイ画面には、何れかのユーザがゲーム機能を有効化可能な状態となった場合に、当該ユーザが当該状態であることを示す通知画像51が表示されてもよい。例えば図13に示す通知画像51は、ユーザCがゲーム機能を有効化可能な状態であることを示す。
マルチプレイ画面には、何れかのユーザが上述した特定状態である場合に、当該ユーザが特定状態であることを示す通知画像52が表示されてもよい。例えば図13に示す通知画像52は、ユーザCが特定状態であることを示す。
マルチプレイ画面には、有効であるゲーム機能に対応するアイコン画像49が表示され得る。アイコン画像49は、対応するゲーム機能に応じて、色、形状、及び大きさ等の表示態様が異なってもよい。
マルチプレイ画面には、チャットボタン53が表示されてもよい。チャットボタン53は、ユーザグループ内の他のユーザとの間でコミュニケーションを図るユーザ操作を受け付けるGUIである。例えば、端末制御部21は、チャットボタン53に対するユーザ操作に応じて、1つ以上の所定のメッセージを選択可能に表示させてもよい。或いは、端末制御部は、チャットボタン53に対するユーザ操作に応じて、ユーザによるメッセージの入力を受け付けてもよい。当該メッセージは、文字及び画像の少なくとも一方を含んでよい。ユーザAの端末装置12の端末制御部21は、選択されたメッセージをサーバ装置11へ送信する。サーバ制御部15は、ユーザAの端末装置12から受信したメッセージを、ユーザB及びCそれぞれの端末装置12へ送信する。ユーザB及びCそれぞれの端末装置12の端末制御部21は、受信したメッセージをマルチプレイ画面上に表示する。かかる構成によれば、ユーザは、チャットボタン53を操作することで、他のユーザとの間でコミュニケーションを図ることができる。
図14を参照して、マッチング処理及びマルチプレイ用の対戦コンテンツを実行するサーバ装置11の動作について説明する。
ステップS100:サーバ制御部15は、複数のユーザに関する情報をサーバ記憶部14に記憶する。
ステップS101:サーバ制御部15は、例えばユーザAの端末装置12から、ユーザグループの作成要求を受信する。
ステップS102:サーバ制御部15は、ユーザAを含むユーザグループを作成する。
ステップS103:サーバ制御部15は、例えばユーザB及びCの端末装置12から、ユーザグループへの参加要求をそれぞれ受信する。
ステップS104:サーバ制御部15は、ユーザB及びCを、当該ユーザグループに追加する。
ステップS105:サーバ制御部15は、例えばユーザAの端末装置12から、対戦コンテンツの実行要求を受信する。
ステップS106:サーバ制御部15は、ユーザA−Cの端末装置12と協働して、対戦コンテンツを実行する。
ステップS107:サーバ制御部15は、対戦コンテンツが終了すると、ユーザグループを解消する。
図15を参照して、マルチプレイ用の対戦コンテンツにおいてゲーム機能を有効化するゲームシステム10の動作について説明する。ここでは、ユーザA、B、及びCが、当該マルチプレイ用の対戦コンテンツをプレイする場合について例示する。
ステップS200:例えばユーザAの端末装置12は、自装置に表示されたマルチプレイ画面上の、使用ゲーム媒体を示すアイコン画像31aに対するユーザ操作を検出する。ここでは、当該使用ゲーム媒体に対応付けられたゲーム機能が、ユーザA及びBに影響を与える機能であるものとして説明する。
ステップS201:ユーザAの端末装置12は、当該使用ゲーム媒体に対応付けられたゲーム機能を、自装置において有効化する。
ステップS202:ユーザAの端末装置12は、当該ゲーム機能が自装置において有効化されたことの通知と、ユーザBの端末装置12に対する当該ゲーム機能の有効化要求を、サーバ装置11へ送信する。
ステップS203:サーバ装置11は、ユーザAの端末装置12において当該ゲーム機能が有効化されたことの通知を、ユーザCの端末装置12へ送信する。
ステップS204:サーバ装置11は、ユーザAの端末装置12において当該ゲーム機能が有効化されたことの通知と、ユーザBの端末装置12に対する当該ゲーム機能の有効化指示とを、ユーザBの端末装置12へ送信する。
ステップS205:ユーザBの端末装置12は、サーバ装置11から受信した有効化指示に応じて、当該ゲーム機能を自装置において有効化する。
このようにして、ユーザA及びBに影響を及ぼす当該ゲーム機能が、ユーザA及びBの端末装置12それぞれにおいて有効化される。
図16を参照して、マルチプレイ用の対戦コンテンツの実行中に、自装置において有効であるゲーム機能を制御する端末装置12の動作について説明する。ここでは、1つ以上のゲーム機能が有効である場合について例示する。
ステップS300:端末制御部21は、所定のイベントの発生を検出する。当該イベントは、例えば使用ゲーム媒体が攻撃を行うイベントを含んでもよい。
ステップS301:端末制御部21は、ステップS200のイベントの発生時に、1つのゲーム機能が有効であるか、複数のゲーム機能が有効であるかを判定する。1つのゲーム機能が有効であると判定された場合(ステップS301−Yes)、プロセスはステップS302に進む。一方、複数のゲーム機能が有効であると判定された場合(ステップS301−No)、プロセスはステップS303に進む。
ステップS302:端末制御部21は、1つのゲーム機能が有効である場合、当該1つのゲーム機能を発揮する。
ステップS303:端末制御部21は、複数のゲーム機能が有効である場合、後述するように当該複数のゲーム機能を制御する。
図16を参照して、有効である複数のゲーム機能を制御する端末装置12の動作について説明する。ここでは、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の2つのゲーム機能が有効であって、1つの使用ゲーム媒体が攻撃を行うイベントが発生した場合の動作について例示する。
ステップS400:端末制御部21は、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の両方が、それぞれ複数のユーザに影響を及ぼす機能であるか否か(例えば、各ゲーム機能のユーザ条件が「複数」又は「全員」であるか否か)を判定する。各ゲーム機能が複数のユーザに影響を及ぼす機能であると判定された場合(ステップS400−Yes)、プロセスはステップS401に進む。一方、少なくとも一方のゲーム機能が複数のユーザに影響を及ぼす機能ではないと判定された場合(ステップS400−No)、プロセスはステップS404に進む。
ステップS401:端末制御部21は、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の両方が、同一の種類のパラメータを変化させる機能であるか否か(例えば、各ゲーム機能のゲーム媒体条件が同一であるか否か)を判定する。各ゲーム機能が同一の種類のパラメータを変化させる機能であると判定された場合(ステップS401−Yes)、プロセスはステップS402に進む。一方、各ゲーム機能が互いに異なる種類のパラメータを変化させる機能であると判定された場合(ステップS401−No)、プロセスはステップS405に進む。
ステップS402:端末制御部21は、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の組み合わせが第2条件を満たすと判定する。
ステップS403:端末制御部21は、第2条件を満たすと判定された場合、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能うち何れか一方を発揮する。例えば、端末制御部21は、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能のうち、ステップS401における同一の種類のパラメータの変化量又は変化率が大きい何れか一方の機能を発揮してもよい。そして、プロセスが終了する。
ステップS404:端末制御部21は、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の両方が、1人のユーザに影響を及ぼす機能であるか否か(例えば、各ゲーム機能のユーザ条件が「本人」であるか否か)を判定する。各ゲーム機能が1人のユーザに影響を及ぼす機能であると判定された場合(ステップS404−Yes)、プロセスはステップS401に進む。一方、少なくとも一方のゲーム機能が1人のユーザに影響を及ぼす機能ではないと判定された場合(ステップS404−No)、プロセスはステップS405に進む。
ステップS405:端末制御部21は、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の組み合わせが第1条件を満たすと判定する。
ステップS406:端末制御部21は、第1条件を満たすと判定された場合、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の両方を発揮する。そして、プロセスが終了する。
例えば、上述したステップS401が省略されてもよい。
第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の組み合わせの具体例を挙げて、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の制御結果について説明する。ここでは、例えば図18に示すように、第1ゲーム機能が先に有効化され、その後第2ゲーム機能が有効化されたものとして説明する。
第1の具体例において、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能それぞれは、ユーザ条件が「全員」、ゲーム媒体条件が「火属性」、対象パラメータが「攻撃力」、及び解除条件が「3回」である。第1ゲーム機能の変化率が「2.5倍」であるのに対して、第2ゲーム機法の変化率が「2倍」である。かかる場合、端末制御部21は、火属性の使用ゲーム媒体が攻撃するイベントが発生すると、例えば上述したステップS401で「Yes」と判定し、ステップS403で変化率が大きい第1ゲーム機能を優先的に発揮する。かかる場合、端末制御部21は、使用ゲーム媒体の攻撃力を2.5倍した状態で、当該使用ゲーム媒体に攻撃を実行させる。
第1の具体例のように、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能それぞれの解除条件が「回数」を示す場合、端末制御部21は、発揮された第1ゲーム機能の解除条件との比較に用いられる攻撃回数をインクリメントしてもよい。一方、端末制御部21は、発揮されていない第2ゲーム機能の解除条件との比較に用いられる攻撃回数のインクリメントを停止してもよい。かかる構成によれば、例えば使用ゲーム媒体が合計6回攻撃を行う場合に、先に実行される3回の攻撃については、第1ゲーム機能の発揮によって攻撃力が2.5倍になる。一方、後に実行される3回の攻撃については、第2ゲーム機能の発揮によって攻撃力が2倍になる。このように、第2ゲーム機能が有効であっても発揮されない場合には、第2ゲーム機能の解除条件との比較に用いられる攻撃回数が増加しない。このため、例えば第2ゲーム機能が発揮されないまま無効化される等の不具合の発生が低減される。
第2の具体例において、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能それぞれは、ユーザ条件が「全員」、ゲーム媒体条件が「火属性」、及び対象パラメータが「攻撃力」である。第1ゲーム機能は、変化率が「1.5倍」であり、解除条件が「10秒」である。第2ゲーム機能は、変化率が「2倍」であり、解除条件が「3回」である。かかる場合、端末制御部21は、火属性の使用ゲーム媒体が攻撃するイベントが発生すると、例えば上述したステップS401で「Yes」と判定し、ステップS403で変化率が大きい第2ゲーム機能を優先的に発揮する。かかる場合、端末制御部21は、使用ゲーム媒体の攻撃力を2倍した状態で、当該使用ゲーム媒体に攻撃を実行させる。
第2の具体例のように、第1ゲーム機能の解除条件が「時間」を示し、第2ゲーム機能の解除条件が「回数」を示す場合、端末制御部21は、発揮された第2ゲーム機能の解除条件との比較に用いられる攻撃回数をインクリメントしてもよい。端末制御部21は、発揮されていない第1ゲーム機能の解除条件との比較に用いられる、例えば第1ゲーム機能の有効化タイミングからの経過時間の計測を、第2ゲーム機能が無効化されるまで停止してもよい。このように、第1ゲーム機能が有効であっても発揮されない場合には、第2ゲーム機能が優先的に発揮される間、第1ゲーム機能の解除条件との比較に用いられる経過時間が増加しない。このため、例えば第1ゲーム機能が発揮されないまま無効化される等の不具合の発生が低減される。
第3の具体例において、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能それぞれは、ゲーム媒体条件が「火属性」、対象パラメータが「攻撃力」、及び解除条件が「3回」である。第1ゲーム機能は、ユーザ条件が「本人」であり、変化率が「2.5倍」である。第2ゲーム機能は、ユーザ条件が「全員」であり、変化率が「2倍」である。かかる場合、端末制御部21は、火属性の使用ゲーム媒体が攻撃するイベントが発生すると、例えば上述したステップS404で「No」と判定し、ステップS407で第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の両方を発揮する。かかる場合、端末制御部21は、使用ゲーム媒体の攻撃力を2.5倍×2倍=5倍した状態で、当該使用ゲーム媒体に攻撃を実行させる。
第4の具体例において、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能それぞれは、ユーザ条件が「全員」、対象パラメータが「攻撃力」、及び解除条件が「3回」である。第1ゲーム機能は、ゲーム媒体条件が「バランス属性」であり、変化率が「2.5倍」である。第2ゲーム機能は、ゲーム媒体条件が「火属性」であり、変化率が「2倍」である。かかる場合、端末制御部21は、使用ゲーム媒体が攻撃するイベントが発生すると、当該使用ゲーム媒体の属性に応じて、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能を制御する。例えば、端末制御部21は、攻撃を行う使用ゲーム媒体が「バランス属性」を有し「火属性」を有していない場合、第1ゲーム機能のみを発揮する。かかる場合、端末制御部21は、使用ゲーム媒体の攻撃力を2.5倍した状態で、当該使用ゲーム媒体に攻撃を実行させる。また例えば、端末制御部21は、攻撃を行う使用ゲーム媒体が「火属性」を有し「バランス属性」を有していない場合、第2ゲーム機能のみを発揮する。かかる場合、端末制御部21は、使用ゲーム媒体の攻撃力を2倍した状態で、当該使用ゲーム媒体に攻撃を実行させる。また例えば、端末制御部21は、攻撃を行う使用ゲーム媒体が「火属性」及び「バランス属性」の両方を有する場合、例えば上述したステップS401で「Yes」と判定し、ステップS403で変化率が大きい第1ゲーム機能を優先的に発揮する。かかる場合、端末制御部21は、使用ゲーム媒体の攻撃力を2.5倍した状態で、当該使用ゲーム媒体に攻撃を実行させる。
以上述べたように、本実施形態に係るサーバ装置11は、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の両方が有効である場合、第1ゲーム機能と第2ゲーム機能との組み合わせに応じて、第1ゲーム機能及び第2ゲーム機能の少なくとも一方を発揮する。かかる構成によれば、以下に説明するように、マルチプレイにおけるゲームバランスの調整が容易になる。
シングルプレイ用の対戦コンテンツでは、当該対戦コンテンツを1人のユーザがプレイする。したがって、例えばゲームの提供者がシングルプレイ用の対戦コンテンツのゲームバランスを調整する場合、1人のユーザが作成し得るデッキの構成を考慮すればよい。例えば、ゲームの提供者は、1人のユーザのデッキに含まれ得る最大5つの使用ゲーム媒体のゲーム機能の相乗効果を考慮して、シングルプレイ用の対戦コンテンツのゲームバランスを調整し得る。
一方、マルチプレイ用の対戦コンテンツでは、当該対戦コンテンツを2人以上のユーザがプレイする。したがって、例えばゲームの提供者がマルチプレイ用の対戦コンテンツのゲームバランスを調整する場合、2人以上のユーザが作成し得るデッキの構成を考慮する必要がある。特に、シングルプレイと比較して、マルチプレイでは対戦コンテンツの実行中に有効化され得るゲーム機能の組み合わせが多様化する。このため、ゲームバランスの調整作業が煩雑となり得る。
これに対して、本実施形態に係るサーバ装置11によれば、複数のゲーム機能が有効である場合に、第1ゲーム機能と第2ゲーム機能との組み合わせに応じて、発揮すべきゲーム機能が自動的に制御される。したがって、例えばマルチプレイにおけるゲーム機能の組み合わせの多様性を維持しつつ、マルチプレイにおけるゲームバランスの調整が容易になる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
例えば、上述した本実施形態において、サーバ装置11が実行する動作及び処理の一部又は全部を、端末装置12が実行する構成であってもよい。同様に、端末装置12が実行する動作の一部を、サーバ装置11が実行する構成であってもよい。例えば、端末装置12に表示される各種画面の表示制御及び各種GUIの制御等の処理は、サーバ装置11及び端末装置12の何れか一方が実行してもよく、サーバ装置11及び端末装置12が協働して実行してもよい。或いは、ゲームシステム10は、サーバ装置11を備えなくてもよい。かかる場合、端末装置12は、上述した実施形態においてサーバ装置11から受信する情報を、予め記憶してもよい。
また、上述した実施形態において、端末装置12に表示される画面の少なくとも一部を、サーバ装置11が生成したデータに基づいて端末装置12に表示させるウェブ表示とし、画面の少なくとも一部を、端末装置12にインストールされているネイティブアプリケーションによって表示させるネイティブ表示としてもよい。このように、上述した実施形態に係るゲームは、サーバ装置11及び端末装置12のそれぞれが処理の一部を担うハイブリッドゲームとすることもできる。
また、上述した実施形態に係るサーバ装置11又は端末装置12として機能させるために、コンピュータ又は携帯電話等の情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施形態に係るサーバ装置11又は端末装置12の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置の記憶部に格納し、情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読み出して実行させることによって実現可能である。