JP6265805B2 - 画像表示装置 - Google Patents
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Description
本発明は、射出瞳を拡大して画像を投影する表示装置に関する。
2次元画像を観察者の視野内に投影する装置として、導光板内で画像光を反射を繰り返させながら伝播させつつ、導光板の一方の面側で一部の画像光を観察者側に偏向して出射させることにより射出瞳を拡大する、種々の画像表示装置が知られている。導光板内の画像光を偏向する方法としては、回折作用を利用する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、画像光を導光板内で反射により伝搬させ、回折格子により伝播する画像光の一部を順次偏向させて取り出す方法では、導光板の回折格子側に取り出し効率を制御するための偏光ビームスプリット膜などの機能膜が付され、導光板のこの機能膜が付された面と回折格子との間に薄い接着層を設けて接続している。しかし、本発明者らが鋭意検討した結果、接着層内を伝搬する画像光の成分により、表示しようとする画像ににじみや像の明暗などの画質劣化が生じることが確認された。以下に、画像劣化が生じる理由について説明する。
図13は、回折格子を含む画像表示装置の瞳拡大光学系110の構成例を概略的に示す側面図である。瞳拡大光学系110は、導光板111と機能膜112と入射偏向部113と回折板114とを含んで構成される。導光板111は、互いに対向する第1の平面S101と第2の平面S102とを有し、これら第1の平面S101と第2の平面S102との間を、画像光が反射を繰り返しながら伝搬する。導光板111の画像光入射側端部には入射偏向部113が接合されており、導光板111の第2の平面S102の一方の端部から入射した画像光が、第1の平面S101を透過し入射偏向部113の斜面S103にて反射され、第1の平面S101から導光板111に斜めに傾斜して再度入射する。また、導光板111の第1の平面S101の入射偏向部113が接合されていない位置には、画像光の反射、透過率をコントロールする機能膜112が蒸着されている。回折板114は、透明な接着層115により導光板111に接着されており、この接着面に回折面S104が形成されている。回折板114の各回折溝は、導光板111内の画像光の進行方向(図において左方向)に直交する方向に延びている。
導光板111内を伝搬する画像光の進行角度は、第2の平面S102との間で全反射条件を満たす。一方、第1の平面101に入射する画像光の一部は、機能膜112を透過して回折格子114の回折面で第1の平面S101に略垂直方向に回折される。この回折光は、第1の平面S101から導光板111に再び入射し、第2の平面S102から観察者の眼球に向けて射出される。画像光は幅を有する光束として瞳拡大光学系110に入射し、導光板111の第2の平面S102の各位置から射出される。これによって、第2の平面S102は拡大された射出瞳を形成する。
しかし、このような回折格子114を用いた瞳拡大光学系110では、次のような課題が生じる。図14は図13の二点鎖線により囲まれた部分の拡大図である。ただし、接着層115は通常10μm程度の厚さしかなく、数ミリメートル(mm)の厚さの導光板111に比べはるかに薄いが、図14では説明のためこれを拡大して示している。図14において導光板111を伝搬する画像光b11が、機能膜112を透過し、回折格子114の回折面S104に入射すると、1次の回折光以外に0次の回折光b12が発生する。機能膜112は、画像光の大部分を反射させるように設計されているので、0次の回折光b12は、接着層115の内部で多重反射するとともに、回折面S104に入射する度に、その一部が1次回折光b13となって、導光板111を通り第2の平面S102から射出される。このため、互いに平行な複数の1次回折光b13が生じてしまい、これらが観察者の網膜上で互いに干渉して明暗や画像のムラを生じさせる。なお、図中の1次回折光b13の複数の矢印のうち、最初に回折される右端の光線が正規の結像に寄与する画像光であり、他の矢印は不要な光である。
したがって、上記のような問題点に鑑みてなされた本発明の目的は、画像光を回折するときに生じる不要光による画像劣化を低減した画像表示装置を提供することである。
上記目的を達成する画像表示装置の発明は、
任意の画像に対応する画像光を無限遠に投影する映像投影光学系と、
互いに平行且つ対向する第1の平面および第2の平面を有する板状に形成され、前記映像投影光学系から投影される前記画像光の一部の前記第1の平面における透過と前記画像光の残りの前記第1の平面および前記第2の平面間での反射とを繰返しながら前記映像投影光学系の光軸の方向に垂直なx方向に伝播させる第1の導光部と、
互いに平行且つ対向する第3の平面および第4の平面を有する板状に形成され、前記第3の平面は前記第1の平面に接合される第1の間隔板と、
前記第4の平面に形成または接合され、前記第1の平面を透過した一部の前記画像光を、前記第1の平面に実質的に垂直な方向に回折する第1の出力偏向部と
を有し、
前記第1の出力偏向部は、反射型の回折面を備え、
前記画像光が前記第1の出力偏向部により前記第4の平面に対し垂直に回折される前記第1の間隔板内での該画像光の伝播角度をθ c1 、前記第1の間隔板の厚みをt 1 、前記画像光の波長をλ、前記第1の間隔板の屈折率をn s1 、前記第1の導光部の屈折率をn w1 とするとき、
を満たすことを特徴とするものである。
任意の画像に対応する画像光を無限遠に投影する映像投影光学系と、
互いに平行且つ対向する第1の平面および第2の平面を有する板状に形成され、前記映像投影光学系から投影される前記画像光の一部の前記第1の平面における透過と前記画像光の残りの前記第1の平面および前記第2の平面間での反射とを繰返しながら前記映像投影光学系の光軸の方向に垂直なx方向に伝播させる第1の導光部と、
互いに平行且つ対向する第3の平面および第4の平面を有する板状に形成され、前記第3の平面は前記第1の平面に接合される第1の間隔板と、
前記第4の平面に形成または接合され、前記第1の平面を透過した一部の前記画像光を、前記第1の平面に実質的に垂直な方向に回折する第1の出力偏向部と
を有し、
前記第1の出力偏向部は、反射型の回折面を備え、
前記画像光が前記第1の出力偏向部により前記第4の平面に対し垂直に回折される前記第1の間隔板内での該画像光の伝播角度をθ c1 、前記第1の間隔板の厚みをt 1 、前記画像光の波長をλ、前記第1の間隔板の屈折率をn s1 、前記第1の導光部の屈折率をn w1 とするとき、
あるいは、上記目的を達成する画像表示装置の発明は、
任意の画像に対応する画像光を無限遠に投影する映像投影光学系と、
互いに平行且つ対向する第1の平面および第2の平面を有する板状に形成され、前記映像投影光学系から投影される前記画像光の一部の前記第1の平面における透過と前記画像光の残りの前記第1の平面および前記第2の平面間での反射とを繰返しながら前記映像投影光学系の光軸の方向に垂直なx方向に伝播させる第1の導光部と、
互いに平行且つ対向する第3の平面および第4の平面を有する板状に形成され、前記第3の平面は前記第1の平面に接合される第1の間隔板と、
前記第4の平面に形成または接合され、前記第1の平面を透過した一部の前記画像光を、前記第1の平面に実質的に垂直な方向に回折する第1の出力偏向部と
を有し、
前記第1の出力偏向部は、透過型の回折面を備え、
前記画像光が前記第1の出力偏向部により前記第4の平面に対し垂直に回折される前記第1の間隔板内での該画像光の伝播角度をθc1、前記第1の間隔板の厚みをt1、前記画像光の波長をλ、前記第1の間隔板の屈折率をns1とするとき、
を満たすようにしても良い。
任意の画像に対応する画像光を無限遠に投影する映像投影光学系と、
互いに平行且つ対向する第1の平面および第2の平面を有する板状に形成され、前記映像投影光学系から投影される前記画像光の一部の前記第1の平面における透過と前記画像光の残りの前記第1の平面および前記第2の平面間での反射とを繰返しながら前記映像投影光学系の光軸の方向に垂直なx方向に伝播させる第1の導光部と、
互いに平行且つ対向する第3の平面および第4の平面を有する板状に形成され、前記第3の平面は前記第1の平面に接合される第1の間隔板と、
前記第4の平面に形成または接合され、前記第1の平面を透過した一部の前記画像光を、前記第1の平面に実質的に垂直な方向に回折する第1の出力偏向部と
を有し、
前記第1の出力偏向部は、透過型の回折面を備え、
前記画像光が前記第1の出力偏向部により前記第4の平面に対し垂直に回折される前記第1の間隔板内での該画像光の伝播角度をθc1、前記第1の間隔板の厚みをt1、前記画像光の波長をλ、前記第1の間隔板の屈折率をns1とするとき、
さらに好ましくは、上述の画像表示装置は、互いに平行且つ対向する第5の平面および第6の平面を有する板状に形成され、前記第1の出力偏向部で回折された前記一部の前記画像光が、前記第2の平面から出射した画像光を伝播させる第2の導光部であって、前記画像光の一部の前記第5の平面における透過と前記画像光の残りの前記第5の平面および前記第6の平面間での反射とを繰返しながら前記映像投影光学系の光軸の方向に垂直かつ x方向にも垂直なy方向に伝播させる第2の導光部と、
互いに平行且つ対向する第7の平面および第8の平面を有する板状に形成され、前記第7の平面は前記第5の平面に接合される第2の間隔板と、
前記第8の平面に形成または接合され、前記第5の平面から透過した一部の前記画像光を前記第5の平面に実質的に垂直な方向に回折する第2の出力偏向部と
を有する。
互いに平行且つ対向する第7の平面および第8の平面を有する板状に形成され、前記第7の平面は前記第5の平面に接合される第2の間隔板と、
前記第8の平面に形成または接合され、前記第5の平面から透過した一部の前記画像光を前記第5の平面に実質的に垂直な方向に回折する第2の出力偏向部と
を有する。
好ましくは、前記第2の出力偏向部は、反射型の回折面を備え、
前記画像光が前記第2の出力偏向部により前記第8の平面に対し垂直に回折される前記間隔板内での該画像光の伝播角度をθc2、前記第2の間隔板の厚みをt2、前記画像光の波長をλ、前記第2の間隔板の屈折率をns2、前記第2の導光部の屈折率をnw2とするとき、
を満たすものとする。
あるいは、前記第2の出力偏向部は、透過型の回折面を備え、
前記画像光が前記第2の出力偏向部により前記第8の平面に対し垂直に回折される前記第2の間隔板内での該画像光の伝播角度をθc2、前記第2の間隔板の厚みをt2、前記画像光の波長をλ、前記第2の間隔板の屈折率をns2とするとき、
を満たすようにしても良い。
前記画像光が前記第2の出力偏向部により前記第8の平面に対し垂直に回折される前記間隔板内での該画像光の伝播角度をθc2、前記第2の間隔板の厚みをt2、前記画像光の波長をλ、前記第2の間隔板の屈折率をns2、前記第2の導光部の屈折率をnw2とするとき、
あるいは、前記第2の出力偏向部は、透過型の回折面を備え、
前記画像光が前記第2の出力偏向部により前記第8の平面に対し垂直に回折される前記第2の間隔板内での該画像光の伝播角度をθc2、前記第2の間隔板の厚みをt2、前記画像光の波長をλ、前記第2の間隔板の屈折率をns2とするとき、
上記のように構成された本発明に係る画像表示装置によれば、画像光を回折するときに生じる不要光による画像劣化を低減することが可能である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置の斜視図である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る表示装置の斜視図である。
図1に示すように、画像表示装置10は、映像投影光学系11および瞳拡大光学系12を含んで構成される。本実施形態において、映像投影光学系11の光軸に沿った方向をz方向、z方向に垂直且つ互いに垂直な2方向をx方向(第1の方向)およびy方向(第2の方向)とする。図1においては、上方向をx方向とする。また、図1において、瞳拡大光学系12近傍においては、右斜め下方をy方向、左斜め下方をz方向とする。
映像投影光学系11は、任意の画像に対応する画像光を無限遠に投影する。瞳拡大光学系12は、映像投影光学系11が投影する画像光を受光し、射出瞳を拡大して射出する。拡大された射出瞳の投影領域PA内のいずこかに目を合わせることにより、観察者は画像を観察可能である。
次に、映像投影光学系11の構成について説明する。映像投影光学系11は、光源13、照明光学系14、透過型チャート15、および投影光学系16を含んで構成される。
光源13は、光源ドライバ(図示せず)に駆動され、バッテリ(図示せず)から供給される電力を用いて、照明光としてレーザを出射する。レーザの波長は、例えば532nmである。
図2(a)、(b)に示すように、照明光学系14は、コリメートレンズ17、第1のレンチキュラレンズ18、第2のレンチキュラレンズ19、第1のレンズ20、拡散板21、および第2のレンズ22を含んで構成される。コリメートレンズ17、第1のレンチキュラレンズ18、第2のレンチキュラレンズ19、第1のレンズ20、拡散板21、および第2のレンズ22は、光学的に結合される。
コリメートレンズ17は、光源13から出射した照明光を平行光に変換する。
第1のレンチキュラレンズ18はコリメートレンズ17から出射する照明光の光束の幅よりも短いレンズピッチ、例えば0.1から0.5mmで複数のレンズ要素を有し、入射する平行光束が複数のレンズ要素にまたがって照射されるように、構成される。第1のレンチキュラレンズ18はx方向に屈折力を有し、平行光束に変換された照明光をx方向に沿って発散させる。
第2のレンチキュラレンズ19は第1のレンチキュラレンズ18より短い焦点距離を有する。例えば第1のレンチキュラレンズ18および第2のレンチキュラレンズ19の焦点距離は、1.6mmおよび0.8mmである。第2のレンチキュラレンズ19は、第1のレンチキュラレンズ18および第2のレンチキュラレンズ19の後側焦点位置が実質的に一致するように、配置される。また、第2のレンチキュラレンズ19はコリメートレンズ17から出射する照明光の光束の幅よりも短いレンズピッチ、例えば0.1から0.5mmで複数のレンズ要素を有し、入射する平行光束が複数のレンズ要素にまたがって照射されるように、構成される。第2のレンチキュラレンズ19はy方向に屈折力を有し、x方向に発散された照明光をy方向に沿って発散させる。y方向への発散角度が第1のレンチキュラレンズ18のx方向への発散角度より大きなレンチキュラレンズが、第2のレンチキュラレンズ19として用いられる。
第1のレンズ20は、第1のレンズ20の前側焦点位置が第1のレンチキュラレンズ18および第2のレンチキュラレンズ19の後側焦点位置が実質的に一致するように、配置される。第1のレンズ20の焦点距離は、例えば50mmである。したがって、第1のレンズ20は、第2のレンチキュラレンズ19の複数のレンズ要素から出射した各照明光成分を、それぞれ異なる出射角度の平行光束に変換して、出射する。
拡散板21は、第1のレンズ20の後側焦点位置に実質的に一致するように、配置される。したがって、第1のレンズ20から出射する複数の平行光束は、拡散板21上に畳み込まれる態様で照射される。その結果、拡散板21上に、ガウシアン強度分布を有するレーザが略均一化された強度分布を有し、x方向よりy方向の光束幅が長い矩形の照明光が照射される。拡散板21は、拡散板駆動機構(図示せず)に駆動され、光軸OXに垂直な平面に沿って振動し、スペックルの視認性を低減化する。拡散板21は、例えば拡散角度を矩形に設計したホログラフィックディフューザであり、拡散板21から出射する照明光を、均一な強度且つ過不足無く、後述する矩形の透過型チャート15の全領域に照射する。
第2のレンズ22は、第2のレンズ22の前側焦点位置が拡散板21の位置と実質的に一致するように、配置される。第2のレンズ22の焦点距離は、例えば26mmである。第2のレンズ22は、多様な角度で入射する照明光を、角度毎に集光させる。
透過型チャート15は、第2のレンズ22の後側焦点位置に配置される。透過型チャート15は、例えばx方向に5.6mm、y方向に4.5mmの長さを有する矩形である。透過型チャート15は、チャート駆動部(図示せず)により駆動され、画像表示装置10で表示すべき任意の画像を形成する。透過型チャート15の画像を構成する各画素には角度毎に集光した各平行光束が照射される。したがって、各画素を透過した光が画像光を構成する。
投影光学系16は、投影光学系16の射出瞳と拡散板21とが光学的に共役となるように、配置される。したがって、射出瞳の形状はx方向よりy方向に長い矩形となる。投影光学系16はたとえば焦点距離が28mmであり、透過型チャート15を投影した画像光を無限遠に投影する。なお、投影光学系16は、透過型チャート15の各画素のx方向およびy方向の位置、すなわち光軸OXからの物体高に応じたx方向およびy方向の角度成分を有する平行光束の群を画像光として出射する。本実施形態においては、例えばx方向に±4.6°、y方向に±5.7°の角度範囲で出射される。投影光学系16が投影する画像光は、瞳拡大光学系12に入射する。
次に、瞳拡大光学系12の構成について、図3を用いて説明する。瞳拡大光学系12は、偏光子23、第1の伝播光学系24、1/2波長板25、および第2の伝播光学系26を含んで構成される。図3においては、説明のために、偏光子23、第1の伝播光学系24、1/2波長板25、および第2の伝播光学系26を大きく離間させた状態で表示されるが、実際には、図1に示すように、近接して配置される。
偏光子23は、投影光学系16の射出瞳および投影光学系16の間に配置され、投影光学系16から出射される画像光を受光して、S偏光を出射する。第1の伝播光学系24は、後述する第1の導光部(図3において図示せず)の第2の平面(図3において図示せず)の入射領域(図3において図示せず)と投影光学系16の射出瞳が合わさるように配置され、偏光子23によりS偏光として投影される射出瞳をx方向に拡大して出射する(符号“Ex”参照)。1/2波長板25は、x方向に拡大された画像光の偏光面を90°回転させる。偏光面を90°回転させることにより、第2の伝播光学系26の第1の偏光ビームスプリット膜(図3において図示せず)にS偏光で画像光を入射させることが可能である。第2の伝播光学系26は、1/2波長板25により偏光面が回転した画像光をy方向に拡大して出射する(符号“Ey”参照)。
次に、第1の伝播光学系24による射出瞳の拡大機能について、第1の伝播光学系24の構成とともに説明する。図4に示すように、第1の伝播光学系24は、第1の導光部27、第1の偏光ビームスプリット膜28、第1の間隔板29、第1の入力偏向部30、および第1の出力偏向部31を含んで構成される。なお、第1の偏光ビームスプリット膜28は、後述するように、第1の導光部27に蒸着されており、互いに分離できないが、図4においては、模式的に分離して記載される。
第1の導光部27は、互いに平行且つ対向する第1の平面S1および第2の平面S2を有し、透過性を有する平板である。第1の間隔板29は、互いに平行且つ対向する第3の平面S3および第4の平面S4を有する板状に形成され、第3の平面S3は第1の導光部27の第1の平面S1に第1の偏光ビームスプリット膜28を挟んで接合される。第1の入力偏向部30はプリズムであり、平面状の入力側接合面S5および入力側接合面S5に対して傾斜した傾斜面S6を有する。第1の出力偏向部31は、第1の間隔板29側の面を回折面S7とする板状の反射型回折格子である。
第1の導光部27の第1の平面S1の一部の領域には、第1の間隔板29の第3の平面S3、第4の平面S4および第1の出力偏向部31の回折面S7と実質的に同じ大きさの第1の偏光ビームスプリット膜28が蒸着により形成される。第1の平面S1における第1の偏光ビームスプリット膜28が形成された領域は、透明接着剤により、第1の間隔板29の第3の平面S3に接合される。さらに、第1の間隔板29の第4の平面S4において第1の出力偏向部31の回折面S7が接合される。また、第1の平面S1における第1の偏光ビームスプリット膜28が形成された領域以外の領域には、透明接着剤により、入力側接合面S5において第1の入力偏向部30が接合される。第1の導光部27と第1の間隔板29、および第1の入力偏向部30との接合、並びに、第1の間隔板29と第1の出力偏向部31との接合により、第1の伝播光学系24は一体化される。以下、第1の伝播光学系24の長手方向(図4における“x方向”)において、第1の入力偏向部30が設けられる領域を入射領域、第1の出力偏向部31が設けられる領域を出射領域と呼ぶ(図5参照)。なお、第1の偏光ビームスプリット膜28は、入射領域側に僅かに食み出すよう形成されることが好ましい。
一体化された第1の伝播光学系24は平板状であり、第1の伝播光学系24および第1の導光部27の長さ方向(図4における“x方向”)および幅方向(図4における“y方向”)の長さWx1、Wy1は、例えば60mm、20mmである。また、第1の偏光ビームスプリット膜28の長手方向の長さWx1eは、例えば50mmである。また、第1の入力偏向部30の長手方向の長さWx1iは、例えば7mmである。なお、図4に示すように、第1の入力偏向部30は、入力側接合面S5と対向する面として、傾斜面S6以外の面を有する部位を含み得るが、第1の入力偏向部30の長手方向の長さWx1iは、傾斜面S6の長手方向に沿った長さである。
第1の偏光ビームスプリット膜28は、実質的に垂直な方向から入射する光を透過し、斜方から入射する光の大部分を反射するように設計された多層膜である。このような特性を、ローパス型またはバンドパス型の分光反射特性を有する薄膜は有し得る。
また、第1の偏光ビームスプリット膜28は、x方向に沿った位置に応じて変動する、斜入射光に対する透過率を有する。例えば、第1の偏光ビームスプリット膜28の、第1の入力偏向部30側の一端からの距離に応じて等比級数的に透過率が増加するように(図6参照)、第1の偏光ビームスプリット膜28が形成される。蒸着によってこのような膜を形成するには、例えば蒸着源からの距離が第1の入力偏向部30からの平面状の距離に応じて変化するように配置し、その距離の差(製膜される膜厚の差)によるそれぞれの位置において所望の反射特性をもつように予め設計することにより、成膜可能である。
第1の導光部27には、例えば3mmの厚み、すなわちz方向の長さを有する石英(透明媒質)が用いられる(図4参照)。第1の導光部27に石英を用いることにより、第1の偏光ビームスプリット膜28を蒸着させるときの加熱に対して耐熱性を有し、硬質であるため膜応力に対して反りにくくなる利点を有する。
第1の導光部27の第2の平面S2には、AR膜32が形成される。AR膜32は垂直な方向から入射する画像光の反射を抑制する。AR膜32は、膜応力が第1の偏光ビームスプリット膜28の膜応力とつり合うように設計され、形成される。膜応力をつりあわせることにより、第1の伝播光学系24の歪みを抑制し、画像光の良好な伝播に寄与可能である。
第1の間隔板29は、例えば石英により形成された板状部材が用いられる。第1の間隔板29は、透明接着剤により第1の偏光ビームスプリット膜28が形成された第1の導光部27の第1の平面S1に接合される。第1の間隔板29は透明接着剤と略等しい屈折率を有し、その屈折率は例えば1.5である。透明接着剤と略等しい屈折率とすることによって、透明接着剤内で画像光の多重反射が生じることを防止することができる。第1の間隔板の厚み、すなわち、z方向の長さは、例えば、1.9mmとすることができる。
第1の入力偏向部30は、例えば石英により形成される。第1の入力偏向部30を、第1の導光部27と同一な材質である石英を用いて形成することにより、入力側接合面S5および第1の平面S1間の界面における反射を理想的に低減化可能である。
第1の入力偏向部30の傾斜面S6にはアルミが蒸着され、反射膜として機能する。図5に示すように、傾斜面S6の法線は、第1の導光部27の出射領域側に延びる。したがって、入射領域において第1の導光部27の第2の平面S2に垂直に入射する光束が、第1の入力偏向部30の内部において傾斜面S6に反射され、出射領域に向かって伝播される。入力側接合面S5および傾斜面S6のなす頂角については、後述する。また、第1の入力偏向部30の、第1の間隔板29および第1の出力偏向部31との界面は黒色に色付けられ、入射する光束を反射すること無く、吸収する。
第1の出力偏向部31は、第1の間隔板29に接する面を回折面S7とする反射型の回折格子である。第1の出力偏向部31の長さ方向(x方向)および幅方向(y方向)の長さは、第1の偏光ビームスプリット膜28と同様、すなわち、それぞれ50mmおよび20mmである。また、厚み、すなわちz方向の長さは、例えば、2mmまたは3mmとすることができる。回折面S7には、画像光が伝播する方向と直交するy方向に延びる、多数の回折溝が設けられている。回折面S7の格子密度は、例えば、2150[l/mm]であり、画像光の真空中の波長λに応じて回折面S7に入射する画像光の1次回折光が、回折面S7に略垂直方向になるように設計されている。また、回折面S7の回折溝は、1次回折光の回折効率が最も高くなるような形状、配列となっている。なお、第1の出力偏向部31に代えて、第1の間隔板の第4の面S4に回折面を直接形成し、これを第1の出力偏向部とすることも可能である。
第1の入力偏向部30の入力側接合面S5および傾斜面S6のなす頂角は、以下に説明するように、第1の導光部27の第2の平面S2における臨界角に基づいて定められる。
第1の伝播光学系24は、映像投影光学系11の光軸OXに平行な光束Lxが、第2の平面S2における入射領域に外部から垂直に入射するように、配置される。入射領域に垂直に入射した当該光束Lxは第1の導光部27から第1の入力偏向部30に入射し、傾斜面S6により斜方に反射される。斜方に反射された光束Lxは第1の導光部27に内に透過し、第2の平面S2に入射する。第1の導光部27内で第2の平面S2に入射する当該光束Lxが全反射するように、第1の入力偏向部30の入力側接合面S5および傾斜面S6のなす頂角が定められる。
したがって、第1の導光部27内部での第2の平面S2に対する入射角度θが臨界角を超える、すなわちθ>臨界角=sin−1(1/n)(nは第1の導光部27の屈折率)であることが必要である。本実施形態においては、上述のように第1の導光部27は石英によって形成されるので、臨界角は43.6°である。
映像投影光学系11から垂直に入射する物体高の光束に関して、第1の導光部27内での第2の平面S2への入射角度θは、第1の入力偏向部30の入力側接合面S5に対する傾斜面S6の傾斜角度の倍角なので、当該傾斜角度は21.8°以上であることが必要である。本実施形態では、当該傾斜角度は、例えば、25.8°であって、21.8°以上である。
ここで、透過型チャート15のサイズと、投影光学系16の焦点距離とに基づいて、第2の平面S2の入射領域に入射する光線の角度を制限可能であり、例えば、入射する光線の角度を、空気側でx方向に±4.6°、y方向に±5.7°、石英により形成された第1の導光部27の媒質中でx方向に±3.1°、y方向に3.9°の範囲内に制限することは可能であり、このような角度に制限することにより、上述の第1の伝播光学系24において、全ての物体高に応じた画像光の角度の光束を、第1の導光部27内で第2の平面S2において全反射させることが可能である。
上述のように構成および配置した第1の伝播光学系24において、第2の平面S2の入射領域に垂直に入射した光束Lxは、第1の入力偏向部30の傾斜面S6に反射され、第1の導光部27の内部で第2の平面S2の出射領域に斜方から入射する。斜方から入射した光束Lxは第2の平面S2に臨界角を超える角度で入射し、全反射される。全反射された光束Lxは、第1の偏光ビームスプリット膜28に斜方から入射し、所定の割合の光量だけ透過し、残りの光量は反射する。第1の偏光ビームスプリット膜28に反射された光束Lxは、再び第2の平面S2に臨界角を超える角度で入射し、全反射される。以後、第1の偏光ビームスプリット膜28における一部反射と、第2の平面S2における全反射とを繰返しながら、光束Lxは第1の導光部27のx方向に伝播される。ただし、第1の偏光ビームスプリット膜28に入射するたびに、所定の割合で透過し、第1の間隔板29に出射する。
第1の間隔板29の第3の平面S3から入射した光束Lxは、第4の平面S4に接合された第1の出力偏向部30の回折面S7により回折を受け、回折面S7に垂直な方向に偏向される。回折面S7に垂直な方向に偏向された光束Lxは第1の間隔板29を透過し、第1の偏光ビームスプリット膜28に垂直に入射してこれを実質的に100%の透過率で透過し、さらに第2の平面S2に垂直に入射してこの第2の平面S2から外部に出射される。
1/2波長板25(図3参照)は、第2の平面S2の出射領域と実質的に同じサイズの形状に形成される。1/2波長板25は、第2の平面S2の出射領域と対向する位置において、空隙を設けて配置される。したがって、第1の導光部27内で第2の平面S2に臨界角より大きな角度で斜めに入射する光束は、第2の平面S2を透過すること無く、全反射が保障される。前述のように、1/2波長板25は、第1の伝播光学系24から出射する光束の偏光面を90°回転させる。
第2の伝播光学系26のサイズおよび配置以外の構成は、第1の伝播光学系24と同じである。図7に示すように、第2の伝播光学系26は、第2の導光部33、第2の偏光ビームスプリット膜34、第2の間隔板35、第2の入力偏向部36、および第2の出力偏向部37を含んで構成される。第1の伝播光学系24と同様に、これらの構成部材は一体化された平板状であり、第2の伝播光学系26および第2の導光部33の幅方向(図7における“x方向”)および長さ方向(図7における“y方向”)の長さWx2、Wy2は、例えば50mm、110mmである。また、第2の伝播光学系26における第2の偏光ビームスプリット膜34、第2の間隔板35および第2の出力偏向部37の長手方向の長さWy2eは、例えば100mmである。また、第2の入力偏向部36の長手方向の長さWy2iは、例えば10mmである。第2の導光部33、第2の偏光ビームスプリット膜34、第2の間隔板35、第2の入力偏向部36、および第2の出力偏向部37の機能は、それぞれ第1の導光部27、第1の偏光ビームスプリット膜28、第1の間隔板29、第1の入力偏向部30、および第1の出力偏向部31と同様である。
第2の導光部33は、第2の偏光ビームスプリット膜34が蒸着される第5の平面S8および第5の平面S8に対向する第6の平面S9を有する。第2の伝播光学系26は、第1の伝播光学系24の第2の平面S2の出射領域と第2の伝播光学系26の第6の平面S9の入射領域とが対向し、第2の伝播光学系26を第1の伝播光学系24に対してz方向に平行な直線を軸に90°回転させた姿勢で、配置される(図3参照)。したがって、第2の伝播光学系26は、第1の伝播光学系24から出射する画像光をy方向に拡大して出射する。
次に、第1の間隔板29を含む第1の伝播光学系24の構成によって、第1の出力偏向部31の回折面S7で発生する0次回折光に起因する画像劣化が低減されることを説明する。
図5において、第1の導光部27の第2の平面S2に入射し、第1の導光部27内を伝播する有効な光束Lxの光線のうち、x方向に沿って最も第1の出力偏向部31よりの光線を第1の光線b1とし、最も第1の入力偏向部30よりの光線を第2の光線b2とする。以下の説明は、第2の光線b2について説明するが、第1の光線b1や光束Lx中の他の光線についても同様のことが当てはまる。
第2の光線b2は、第2の平面S2から第1の導光部27入射した後、第1の入力偏向部20の傾斜面S6で反射され、第1の導光部27に入射して、第1の導光部27内を伝播する。例えば、第2の光線b2が、第1の導光部27の第2の平面S2で1回反射された後、その一部が第1の平面S1に蒸着された第1の偏光ビームスプリット膜28を透過して、第3の平面S3から第1の間隔板29に入射した場合、当該第2の光線b2の一部は第1の間隔板29内を第4の平面S4まで進み、第4の平面S4に接合された第1の出力偏向部31の回折面S7に入射する。入射した第2の光線b2の大部分は、回折面S7と垂直方向に1次の回折光である第3の光線b3となって射出される。第3の光線b3は、第1の間隔板29、第1の導光部27を透過して、第2の平面S2から出射する。
しかし、回折面S7において第2の光線b2の一部分は、0次の回折光である第4の光線b4となって、第1の間隔板29の第4の平面S4への入射角θ1と同じ反射角度θ1で傾斜して、第3の平面S3に同じ入射角θ1で入射する。第1の間隔板29と第1の導光部27との間に配置された第1の偏光ビームスプリット膜28は、入射角度θ1で入射した波長λの画像光の大部分を反射する特性を有し、0次回折光の第4の光線b4は正反射されて、再び第2の間隔板20内を伝播し第4の平面S4へ入射する。
第4の平面S4から出射した第4の光線b4の一部は、第1の出力偏向部31の回折面S7で1次回折され第5の光線b5として回折面S7と垂直方向に出射される。第5の光線b5は、第1の間隔板29、第1の導光部27を透過して、第2の平面S2から出射する。また、第4の光線b4の残りの部分は、再び第1の間隔板29内を正反射方向に伝播する。
このようにして、0次の回折光が生じることによって、第2の光線b2に基づく互いに平行な第3の光線b3および第5の光線b5が観察者の眼球方向に射出される。これら第3の光線b3および第5の光線b5は、観察者の眼球の網膜上の同一点に集光し干渉を生じる。このような干渉は、眼球内の網膜上に明暗の縞を形成し観察される画像品質に影響を与える原因となる。
ここで、第1の間隔板の厚みをt1とするとき、第1の間隔板29内を1回反射することによる光路差は、2t1/cosθ1であるから、干渉縞の縞間隔Δθ1は、第1の間隔板29の屈折率をns1、第1の間隔板中の画像光の波長をλ’とすると、次の式を満たす。
次に、画像表示装置10の観察者に観察される干渉縞の明暗のピッチについて、図8を参照して説明する。図8において、光線bpは、第1の出力偏向部31の回折面S7で回折を受け、回折面S7に垂直に反射される光線を示している。このときの、第1の間隔板29内の伝播角度をθc1とする。また、光線biは、第1の間隔板29内で光線bpに対し、伝播角度がxz面内方向に干渉縞の明暗のピッチΔθ1だけ異なる光線である。
回折面S7に入射する前の光線bpと光線biとの間の伝播角度の差Δθ1は、回折により次のΔθd1に変換される。なお、Δθ1およびΔθd1は、微小なので、sin(Δθ)=Δθ、cos(Δθ)=1、sin(Δθd1)=Δθ、cos(Δθd1)=1と近似できる。
さらに、光線biは、第1の導光部27から出射する際に屈折により、画像表示装置10の外部から観察される干渉縞の明暗のピッチΔθair1に変換される。ここで、第1の導光部27の屈折率をnw1とし、Δθd1およびΔθair1は微小であるから、上述と同様の近似によって、
となる。
式(4)によれば、θc1およびλが固定値の場合、Δθair1はt1が大きいほど小さくなる。すなわち、厚みt1を有する第1の間隔板29を設けることによって、第1の間隔板29が無い場合に比べ干渉縞の縞間隔Δθair1は小さくなる。縞間隔Δθair1が小さくなることによって、画像の視認性は改善される。したがって、第1の間隔板29により、0次の回折光に起因して生じる干渉縞による画像劣化を軽減することができる。
本発明の干渉縞Δθair1は、明暗の縞状に現れるので、その見え方の低減具合を、空間的コントラスト感度から評価することができる。空間的コントラスト感度関数は視覚系の伝達関数に当たるもので、その値は観察対象の空間周波数と明るさに依存する。例えば図9(朝倉書店 視覚I 視覚系の構造と初期機能 (P209)より引用。原典は、Van Nes FL, Bouman MA: Spatial moduration transfer in the human eye. Journal of the Optical Society of America, 57: 401-406, 1967.)に示すような実験結果が広く知られている。図9のグラフ上の複数の線は明るさの違いに対応し、右上のグラフの方が明るい環境での値になる。また、横軸は角度1度当たりの構造の繰り返し周期を示している。これによると、空間周波数30c/d以上では、明るい物体を見た場合においても、低周波数領域に比べコントラストが低く見えることが分かる。したがって干渉縞の周期を30c/d以上にしてやることが、本発明のひとつの目安となる。干渉縞の周期30c/dは、ヒトの眼の2点分解能0.0006[rad]に相当し、この空間周波数は視力0.5の人が分解できる周波数と同等である。
さらに、2点分解能0.0003[rad]は空間周波数として60c/dに相当し、視力に換算すると1.0の人が分解できる限界に相当する。図9のグラフからも、60c/dではコントラスト感度が大きく落ちていることが分かる。
よって、第1の間隔板29の厚みt1が、式(5)、さらに好ましくは、式(6)を満たすことによって、0次回折光に起因する画像の明暗は、ヒトの眼には視認されなくなる。
例えば、式(5)を満たすためには、θc1=51.6°、λ=532nmのとき、第1の間隔板の厚みt1は、0.14mm以上とすれば良い。更には、式(6)を満たすためには、第1の間隔板の厚みt1は、0.28mm以上とすれば良い。
次に、再び図5を参照して、第2の光線b2の第1の面S1を透過した部分が、第4の平面S4で0次回折光となり、第1の間隔板29内において第3の平面S3と第4の平面との間を1回以上往復した第4の光線b4と、第2の光線b2の第1の平面S1で反射された部分が、第1の平面S1と第2の平面S2との間を1回以上往復して第1の平面S1を透過する第6の光線b6と近接した場合、これらの第4の光線b4および第6の光線b6の間に干渉が生じ得る。
このような干渉による画像劣化を防ぐためには、第1の導光部27の厚みをT1とするとき、任意の5より小さい自然数nおよびmの組み合わせについて、
Tv1=abs(n(ns1t1)−m(nw1T1))
とするとき
を満たすようにすれば良い。なお、abs(X)は、Xの絶対値を表す関数である。
Tv1=abs(n(ns1t1)−m(nw1T1))
とするとき
式(7)の条件を満たすことによって、第1の間隔板29内を反射して伝播した画像光と第1の導光部27内を反射して伝播した画像光とが、少ない往復回数で略重ならないので、干渉の影響による画像劣化をあまり受けないという効果を有する。例えば、T1=3mm、t1=1.9mmの場合、このような条件が満たされている。
上記説明は、第1の伝播光学系24についてのものであった。しかし、第2の伝播光学系26においても、第2の間隔板35を設けることによって、画像光の0次回折光の影響による干渉縞の発生を抑制することができる。第1の間隔板29がないか厚さが狭い場合、第1の伝播光学系24において生じる干渉縞は、x方向の明暗として現れる。これに対して、第2の伝播光学系26では、y方向に画像光が伝播するので、第1の伝播光学系24と同様の理由によりy方向の明暗が発生し得る。第2の間隔板35を設けることで、干渉縞の間隔が狭くなるので干渉縞は視認しにくくなる。よって、画像品質を向上させることができる。
また、第1伝播光学系24についての説明したものと同様の理由により、第5の平面S8を透過した一部の画像光を、回折面S14により第8の平面S11に垂直に回折させる第2の間隔板内での角度をθc2、第2の間隔板35の厚みをt2、第2の間隔板35の屈折率をns2、第2の導光部の屈折率をnw2、画像光の波長をλとするとき、干渉縞の明暗のピッチθair2に関し以下の式
を満たすようにする。
また、第1伝播光学系24と同様に、第2の導光部33の厚みをT2とするとき、任意の5より小さい自然数nおよびmの組み合わせについて、
Tv2=abs(n(ns2t2)−m(nw2T2))
とするとき
を満たすことが好ましい。
Tv2=abs(n(ns2t2)−m(nw2T2))
とするとき
以上説明したように、本実施の形態によれば、画像光を投影する画像表示装置10において、第1の伝播光学系24の第1の偏光ビームスプリット膜28が設けられた第1の平面S1と第1の出力偏向部31aの回折面S7との間に、第1の間隔板29を設け、第2の伝播光学系26の第2の偏光ビームスプリット膜34が設けられた第5の平面S8と第2の出力偏向部37の回折面S14との間に第2の間隔板35を設けたので、0次回折光の発生に起因して干渉縞が発生しても、その明暗の間隔を狭くしてヒトの眼に視認しにくくすることにより、観察される画像の劣化を低減する。特に、式(6)および式(9)を満たす設定によって、通常のヒトの眼の2点分解能では明暗は全く視認されなくなるので、画像劣化を完全に防止することができる。
(変形例)
なお、第1の実施形態では、第1の伝播光学系24および第2の伝播光学系26は、それぞれ反射型の回折面S7、S14を有する第1の出力偏向部31および第2の出力偏向部37を用いていた。しかし、第1の伝播光学系24および第2の伝播光学系26に代えて、透過型の回折面を備える第1の伝播光学系24aおよび第2の伝播光学系26aを図10のように配置して、瞳拡大光学系12を構成することも可能である。図10において、偏光子23、1/2波長板25は、第1の実施形態と同様の機能を有する。一方、第1の伝播光学系24aおよび第2の伝播光学系26aは、入射側とは反対側の面から画像光が射出される点で、第1の実施形態と異なる。
なお、第1の実施形態では、第1の伝播光学系24および第2の伝播光学系26は、それぞれ反射型の回折面S7、S14を有する第1の出力偏向部31および第2の出力偏向部37を用いていた。しかし、第1の伝播光学系24および第2の伝播光学系26に代えて、透過型の回折面を備える第1の伝播光学系24aおよび第2の伝播光学系26aを図10のように配置して、瞳拡大光学系12を構成することも可能である。図10において、偏光子23、1/2波長板25は、第1の実施形態と同様の機能を有する。一方、第1の伝播光学系24aおよび第2の伝播光学系26aは、入射側とは反対側の面から画像光が射出される点で、第1の実施形態と異なる。
図11は、第1の伝播光学系24aにおける画像光の回折を説明する図であり、画像光を伝播する第1の導光部27、第1の偏光ビームスプリット膜28、第1の間隔板29および第1の出力偏向部31aのそれぞれ一部を拡大して示している。第1の出力偏向部31aは、第1の実施形態の第1の出力偏向部31とは異なり、回折面S7が、透過型の回折格子となっている。また、第1の出力偏向部31aは画像光の波長に光を透過する材料で形成されている板状の部材であり、回折面S7に対抗する面は、平坦な光透過面となっている。その他の構成は、第1の実施形態の第1の伝播光学系24と同様である。
このため、第1のビームスプリット膜28を透過した画像光は、第1の間隔板29を透過して、第1の出力偏向部31の回折面S7で回折を受けて、回折面S7に略直交する方向に射出される。また、第2の伝播光学系26aについても同様に構成される。このように、観察者は、第2の伝播光学系26aの+z方向側(図10の右上側)から画像を観察することができる。この変形例においても、第1の間隔板29および第2の間隔板35を設けたことにより、第1の実施形態と同様の効果を有する。
さらに、透過型回折格子を用いる場合について、図11を用いて、図8を用いて説明したと同様に、干渉縞が視認できない条件について議論する。図11において、光線bpは、第1の出力偏向部31aの回折面S7で回折を受け、回折面S7に垂直に透過する光線を示している。また、光線biは、光線bpと伝播角度がxz面内方向に干渉縞の明暗のピッチΔθだけ異なる光線である。
第1の間隔板29を伝播する画像光の伝播角度をθ1とするとき、干渉縞の明暗のピッチΔθ1は、式(2)で表すことができた。光線bpが、第1の出力偏向部31の回折面S7で回折を受け、回折面S7に垂直方向に透過する角度を、θc1とすると、光線biが第1の出力偏向部31aを透過し、空気中へ射出される伝播角度Δθair1は次式で表すことができる。ただし、第1の実施形態と同様の近似を行っている。
(第2の実施形態)
図12は、第2の実施形態に係る画像表示装置の光学系を概略的に示す側面図である。第2の実施形態に係る画像表示装置は、第1の実施とは異なり、x方向のみの伝播光学系を有する。この表示装置は、例えば、頭部に装着して側頭部に配置した映像投影光学系41からの画像光を、伝播光学系44により使用者の眼前で導光しつつ、使用者の眼球50に向けて画像を投影するものである。
図12は、第2の実施形態に係る画像表示装置の光学系を概略的に示す側面図である。第2の実施形態に係る画像表示装置は、第1の実施とは異なり、x方向のみの伝播光学系を有する。この表示装置は、例えば、頭部に装着して側頭部に配置した映像投影光学系41からの画像光を、伝播光学系44により使用者の眼前で導光しつつ、使用者の眼球50に向けて画像を投影するものである。
映像投影光学系41は、LCDや有機ELディスプレイ等の表示素子42と、表示素子からの画像光を投影する投影光学系43を備える。投影光学系43は、射出瞳が伝播光学系44の入射面(導光部45の第2の平面S22)に合わさるように配置される。また、伝播光学系44は、導光部45、偏光ビームスプリット膜46、間隔板47、入力偏向部48および出力偏向部49を備える。これらの伝播光学系44の各構成要素は、サイズや細かい形状の違いを除き、第1の実施形態の図4および図5で示される第1の伝播光学系24の、第1の導光部27、第1の偏光ビームスプリット膜28、第1の間隔板29、第1の入力偏向部30、第1の出力偏向部31と同様に構成される。また、第1の平面S21、第2の平面S22、第3の平面S23、第4の平面S24、入力側接合面S25、傾斜面S26、回折面S27も、それぞれ第1の実施形態の第1の平面S1、第2の平面S2、第3の平面S3、第4の平面S4、入力側接合面S5、傾斜面S6、回折面S7と同様の平面である。これらの各構成要素は、映像投影光学系41から入射した画像光を第1の実施形態の第1の伝播光学系24と同様に伝播させるので、本実施形態では各構成要素の構成及び作用の説明を省略する。
このように、一方向に画像光を伝播する伝播光学系44を用いた場合でも、画像光の伝播方向に瞳を拡大する効果がある。さらに、第1の実施形態と同様に導光部45と出力偏向部49との間に間隔板47を設けたので、第1の実施形態と同様の理由により、0次の回折光による干渉による明暗が視認しにくくなるので、観察される画像の劣化を低減することができる。また、式(4)を満たすことによって、干渉縞による明暗はヒトの眼に視認されなくなる。さらに、式(5)の関係を満たすことが好ましいことも、第1の実施形態と同様である。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
例えば、第1の実施形態に記載された各構成要素の寸法、形状、配置等は例示であって、本発明の範囲内で種々の寸法、形状、配置等をとることができる。また、映像投影光学系11は、表示画像を投影する射出瞳が、瞳拡大光学系12の入射領域に一致していれば良く、種々の構成が可能である。また、第1の出力偏向部31は、反射型の回折格子ではなく透過型の回折格子とし、投影される画像光が第1の出力偏向部31の回折面S7に対向する面から射出されるようにしても良い。さらに、上述したように、独立した部材である第1の出力偏向部31に代えて、第1の間隔板29の第4の面S4に回折面を直接形成し、これを第1の出力偏向部とすることも可能である。第2の伝播光学系26および第2の実施形態においても同様である。
10 画像表示装置
11 映像投影光学系
12 瞳拡大光学系
13 光源
14 照明光学系
15 透過型チャート
16 投影光学系
17 コリメートレンズ
18 第1のレンチキュラレンズ
19 第2のレンチキュラレンズ
20 第1のレンズ
21 拡散板
22 第2のレンズ
23 偏光子
24、24a 第1の伝播光学系
25 1/2波長板
26、26a 第2の伝播光学系
27 第1の導光部
28 第1の偏光ビームスプリット膜
29 第1の間隔板
30 第1の入力偏向部
31、31a 第1の出力偏向部
32 AR膜
33 第2の導光部
34 第2の偏光ビームスプリット膜
35 第2の間隔板
36 第2の入力偏向部
37 第2の出力偏向部
41 映像投影光学系
42 表示素子
43 投影光学系
44 伝播光学系
45 導光部
46 偏光ビームスプリット膜
47 間隔板
48 入力偏向部
49 出力偏向部
50 眼球
b1 第1の光線
b2 第2の光線
b3 第3の光線
b4 第4の光線
b5 第5の光線
b6 第6の光線
Lx 光束
OX 光軸
PA 投影領域
S1 第1の平面
S2 第2の平面
S3 第3の平面
S4 第4の平面
S5 入力側接合面
S6 傾斜面
S7 回折面
S8 第5の平面
S9 第6の平面
S10 第7の平面
S11 第8の平面
S12 傾斜面
S13 入力側接合面
S14 回折面
S21 第1の平面
S22 第2の平面
S23 第3の平面
S24 第4の平面
S25 入力側接合面
S26 傾斜面
S27 回折面
11 映像投影光学系
12 瞳拡大光学系
13 光源
14 照明光学系
15 透過型チャート
16 投影光学系
17 コリメートレンズ
18 第1のレンチキュラレンズ
19 第2のレンチキュラレンズ
20 第1のレンズ
21 拡散板
22 第2のレンズ
23 偏光子
24、24a 第1の伝播光学系
25 1/2波長板
26、26a 第2の伝播光学系
27 第1の導光部
28 第1の偏光ビームスプリット膜
29 第1の間隔板
30 第1の入力偏向部
31、31a 第1の出力偏向部
32 AR膜
33 第2の導光部
34 第2の偏光ビームスプリット膜
35 第2の間隔板
36 第2の入力偏向部
37 第2の出力偏向部
41 映像投影光学系
42 表示素子
43 投影光学系
44 伝播光学系
45 導光部
46 偏光ビームスプリット膜
47 間隔板
48 入力偏向部
49 出力偏向部
50 眼球
b1 第1の光線
b2 第2の光線
b3 第3の光線
b4 第4の光線
b5 第5の光線
b6 第6の光線
Lx 光束
OX 光軸
PA 投影領域
S1 第1の平面
S2 第2の平面
S3 第3の平面
S4 第4の平面
S5 入力側接合面
S6 傾斜面
S7 回折面
S8 第5の平面
S9 第6の平面
S10 第7の平面
S11 第8の平面
S12 傾斜面
S13 入力側接合面
S14 回折面
S21 第1の平面
S22 第2の平面
S23 第3の平面
S24 第4の平面
S25 入力側接合面
S26 傾斜面
S27 回折面
Claims (11)
- 任意の画像に対応する画像光を無限遠に投影する映像投影光学系と、
互いに平行且つ対向する第1の平面および第2の平面を有する板状に形成され、前記映像投影光学系から投影される前記画像光の一部の前記第1の平面における透過と前記画像光の残りの前記第1の平面および前記第2の平面間での反射とを繰返しながら前記映像投影光学系の光軸の方向に垂直なx方向に伝播させる第1の導光部と、
互いに平行且つ対向する第3の平面および第4の平面を有する板状に形成され、前記第3の平面は前記第1の平面に接合される第1の間隔板と、
前記第4の平面に形成または接合され、前記第1の平面を透過した一部の前記画像光を、前記第1の平面に実質的に垂直な方向に回折する第1の出力偏向部と
を有し、
前記第1の出力偏向部は、反射型の回折面を備え、
前記画像光が前記第1の出力偏向部により前記第4の平面に対し垂直に回折される前記第1の間隔板内での該画像光の伝播角度をθc1、前記第1の間隔板の厚みをt1、前記画像光の波長をλ、前記第1の間隔板の屈折率をns1、前記第1の導光部の屈折率をnw1とするとき、
- 任意の画像に対応する画像光を無限遠に投影する映像投影光学系と、
互いに平行且つ対向する第1の平面および第2の平面を有する板状に形成され、前記映像投影光学系から投影される前記画像光の一部の前記第1の平面における透過と前記画像光の残りの前記第1の平面および前記第2の平面間での反射とを繰返しながら前記映像投影光学系の光軸の方向に垂直なx方向に伝播させる第1の導光部と、
互いに平行且つ対向する第3の平面および第4の平面を有する板状に形成され、前記第3の平面は前記第1の平面に接合される第1の間隔板と、
前記第4の平面に形成または接合され、前記第1の平面を透過した一部の前記画像光を、前記第1の平面に実質的に垂直な方向に回折する第1の出力偏向部と
を有し、
前記第1の出力偏向部は、透過型の回折面を備え、
前記画像光が前記第1の出力偏向部により前記第4の平面に対し垂直に回折される前記第1の間隔板内での該画像光の伝播角度をθc1、前記第1の間隔板の厚みをt1、前記画像光の波長をλ、前記第1の間隔板の屈折率をns1とするとき、
- 互いに平行且つ対向する第5の平面および第6の平面を有する板状に形成され、前記第1の出力偏向部で回折された前記一部の前記画像光が、前記第2の平面から出射した画像光を伝播させる第2の導光部であって、前記画像光の一部の前記第5の平面における透過と前記画像光の残りの前記第5の平面および前記第6の平面間での反射とを繰返しながら前記映像投影光学系の光軸の方向に垂直かつx方向にも垂直なy方向に伝播させる第2の導光部と、
互いに平行且つ対向する第7の平面および第8の平面を有する板状に形成され、前記第7の平面は前記第5の平面に接合される第2の間隔板と、
前記第8の平面に形成または接合され、前記第5の平面から透過した一部の前記画像光を前記第5の平面に実質的に垂直な方向に回折する第2の出力偏向部と
を有する請求項1〜3の何れか一項に記載の画像表示装置。 - 任意の画像に対応する画像光を無限遠に投影する映像投影光学系と、
互いに平行且つ対向する第1の平面および第2の平面を有する板状に形成され、前記映像投影光学系から投影される前記画像光の一部の前記第1の平面における透過と前記画像光の残りの前記第1の平面および前記第2の平面間での反射とを繰返しながら前記映像投影光学系の光軸の方向に垂直なx方向に伝播させる第1の導光部と、
互いに平行且つ対向する第3の平面および第4の平面を有する板状に形成され、前記第3の平面は前記第1の平面に接合される第1の間隔板と、
前記第4の平面に形成または接合され、前記第1の平面を透過した一部の前記画像光を、前記第1の平面に実質的に垂直な方向に回折する第1の出力偏向部と
を有し、
さらに、
互いに平行且つ対向する第5の平面および第6の平面を有する板状に形成され、前記第1の出力偏向部で回折された前記一部の前記画像光が、前記第2の平面から出射した画像光を伝播させる第2の導光部であって、前記画像光の一部の前記第5の平面における透過と前記画像光の残りの前記第5の平面および前記第6の平面間での反射とを繰返しながら前記映像投影光学系の光軸の方向に垂直かつx方向にも垂直なy方向に伝播させる第2の導光部と、
互いに平行且つ対向する第7の平面および第8の平面を有する板状に形成され、前記第7の平面は前記第5の平面に接合される第2の間隔板と、
前記第8の平面に形成または接合され、前記第5の平面から透過した一部の前記画像光を前記第5の平面に実質的に垂直な方向に回折する第2の出力偏向部と
を有し、
前記第2の出力偏向部は、反射型の回折面を備え、
前記画像光が前記第2の出力偏向部により前記第8の平面に対し垂直に回折される前記第2の間隔板内での該画像光の伝播角度をθ c2 、前記第2の間隔板の厚みをt 2 、前記画像光の波長をλ、前記第2の間隔板の屈折率をn s2 、前記第2の導光部の屈折率をn w2 とするとき、
- 任意の画像に対応する画像光を無限遠に投影する映像投影光学系と、
互いに平行且つ対向する第1の平面および第2の平面を有する板状に形成され、前記映像投影光学系から投影される前記画像光の一部の前記第1の平面における透過と前記画像光の残りの前記第1の平面および前記第2の平面間での反射とを繰返しながら前記映像投影光学系の光軸の方向に垂直なx方向に伝播させる第1の導光部と、
互いに平行且つ対向する第3の平面および第4の平面を有する板状に形成され、前記第3の平面は前記第1の平面に接合される第1の間隔板と、
前記第4の平面に形成または接合され、前記第1の平面を透過した一部の前記画像光を、前記第1の平面に実質的に垂直な方向に回折する第1の出力偏向部と
を有し、
さらに、
互いに平行且つ対向する第5の平面および第6の平面を有する板状に形成され、前記第1の出力偏向部で回折された前記一部の前記画像光が、前記第2の平面から出射した画像光を伝播させる第2の導光部であって、前記画像光の一部の前記第5の平面における透過と前記画像光の残りの前記第5の平面および前記第6の平面間での反射とを繰返しながら前記映像投影光学系の光軸の方向に垂直かつx方向にも垂直なy方向に伝播させる第2の導光部と、
互いに平行且つ対向する第7の平面および第8の平面を有する板状に形成され、前記第7の平面は前記第5の平面に接合される第2の間隔板と、
前記第8の平面に形成または接合され、前記第5の平面から透過した一部の前記画像光を前記第5の平面に実質的に垂直な方向に回折する第2の出力偏向部と
を有し、
前記第2の出力偏向部は、透過型の回折面を備え、
前記画像光が前記第2の出力偏向部により前記第8の平面に対し垂直に回折される前記間隔板内での該画像光の伝播角度をθ c2 、前記第2の間隔板の厚みをt 2 、前記画像光の波長をλ、前記第2の間隔板の屈折率をn s2 とするとき、
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WO2019155567A1 (ja) | ライトガイド及び画像表示装置 |
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