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JP6255712B2 - 吸湿性フィルムおよび包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、吸湿性フィルムおよび包装体に関する発明である。特に医薬品、化粧品、食品、金属、金属粉、機械、機械部品、精密機器、工業用部材、薬品及びボンドなどに用いられる吸湿性に優れたフィルムおよび包装体に関するものである。
水分により影響を受けやすい医薬品、化粧品、食品、金属、金属粉、機械、機械部品、精密機器、工業用部材、薬品及びボンドなどを包装するには、機能面の保護の観点から外部からの水蒸気の遮断とともに、系内の湿度を低くすることが必要となる。このような場合は、一般的には系内の湿度を除去するためにシリカゲルやゼオライト等の乾燥剤を充填した小袋を一緒に封入することが一般的に行われている。
しかしながら、上記のように小袋を一緒に封入することは、内容物によっては封入操作の手間やコストの向上、系内に小袋を封入するスペースの問題、小袋破損による内容物への影響、後工程時のコンタミなどの問題が場合によっては生じる可能性がある。
このような問題を解決するために、フィルムに吸湿層を設け吸湿機能を付与したフィルムが提案されている(特許文献1)。
特許文献1は吸湿層を有し、系内を吸湿可能な包装体の記載はあるが、目的の湿度に達するまでに時間を要し、内容物の保護の点では不十分となる可能性がある。また、内容物によっては、湿度を低下しすぎると脱水分解や、静電気発生による不具合が発生することも考えられるので、そのような場合には使用は適さない。
特開2010−116435
本発明の目的は、上述したような問題を生じることがなく、目的の湿度に達するまでの時間が短く、且つ外部からの吸湿を有効に防止することができ、水分の影響を受けやすい食品、医薬品、精密機器、電子部品等の製品を保存性よく収納可能な吸湿性フィルムおよび包装体を提供することである。
このような目的は、下記(1)〜(7)の本発明により達成される。
(1)
水蒸気を吸収する吸湿性フィルムであって、
面積S(cm2)の前記吸湿性フィルムを温度25℃、相対湿度90%、体積V(ml)(V=2×S)の容器内に静置し、容器を密閉してから、5時間の平均水蒸気吸収速度が、0.0005mg/(h・cm2)以上であることを特徴とする吸湿性フィルム。
(2)
面積S(cm2)の前記吸湿性フィルムを温度25℃、相対湿度90%、体積V(ml)(V=2×S)の容器内に静置し、容器を密閉してから、30時間経過した時、前記密閉容器内の相対湿度が50%以下である上記(1)に記載の吸湿性フィルム。
(3)
防湿層と、水蒸気吸収層とを有するものである上記(1)または(2)に記載の吸湿性フィルム。
(4)
前記水蒸気吸収層は、ベース樹脂と、吸湿剤とを含む樹脂組成物により構成されるものである上記(3)に記載の吸湿性フィルム。
(5)
前記防湿層が、熱可塑性樹脂を含み、該熱可塑性樹脂の40℃、90%RHで、厚さ25μmにおける水蒸気透過度が100g/m2・day以下である上記(3)または(4)に記載の吸湿性フィルム。
(6)
上記(1)ないし(5)いずれかに記載の吸湿性フィルムを備え、内容物を収納する包装体。
(7)
前記内容物が、医薬品、化粧品、食品、金属、金属粉、機械、機械部品、精密機器、工業用部材、薬品、ボンドである上記(6)に記載の包装体。
本発明の吸湿性フィルムは、上記手段を用いることにより目的の湿度に達するまでの時間が短く、目的の湿度に調整することができ、且つ外部からの吸湿を有効に防止することができ、水分の影響を受けやすい食品、医薬品、精密機器、電子部品等の製品を保存性よく収納可能な吸湿性フィルムおよび包装体を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る吸湿性フィルムの断面図である。 本発明の一実施形態に係る吸湿性フィルムの断面図である。 本発明の一実施形態に係る吸湿性フィルムの断面図である。 本発明に係る吸湿性フィルムの水蒸気吸収速度の測定法を説明するための図である。
以下、本発明の吸湿性フィルムについて、詳細に説明する。
本発明の吸湿性フィルムは、面積S(cm2)の吸湿性フィルムを温度25℃、相対湿度90%、体積V(ml)の容器内に静置し、容器を密閉してから5時間の平均水蒸気吸収速度が、0.0005mg/(h・cm2)以上であることを特徴とする。
尚、前記体積V(ml)は、前記吸湿性フィルムの面積S(cm2)の2倍の値(2×S)である。例えば、前記吸湿性フィルムの大きさが、縦10cm、横10cmである場合、面積Sは100cm2であり、前記体積Vは200mlである。
上記の構成を有する吸湿性フィルムを用いることで、水蒸気吸収性、防湿性に優れる包装体を提供し得る吸湿性フィルムを得ることができる。
尚、面積S(cm2)の前記吸湿性フィルムを温度25℃、相対湿度90%、体積V(ml)(V=2×S)の密閉容器内に静置してから、5時間の平均水蒸気吸収速度は、0.0005mg/(h・cm2)以上であればよいが、0.001mg/(h・cm2)以上であることが好ましく、0.002mg/(h・cm2)以上であることがより好ましく、0.004mg/(h・cm2)以上であることがより一層好ましい。
ここで、前記「水蒸気吸収速度」は、下記の式により算出される。
水蒸気吸収を開始してからX時間の平均水蒸気吸収速度(mg/(h・cm2))=
{(空間の体積(m3))×(25℃での飽和水蒸気量(g/m3)×1000)×
((水蒸気吸収を開始したときの相対湿度(%RH)−(水蒸気吸収を開始してからX時間後の相対湿度(%RH))/100)}/{(水蒸気吸収を開始してからの経過時間であるX時間(h))・(フィルムと系内とが接触する面積(cm2))}
さらに面積S(cm2)の前記吸湿性フィルムを温度25℃、相対湿度90%、体積V(ml)(V=2×S)の密閉容器内に静置してから、30時間経過した時、前記密閉容器内の相対湿度が50%以下であることが好ましく、より好ましくは45%以下であり、40%以下であることがより一層好ましい。これにより、水蒸気吸収性、防湿性に優れる包装体を提供し得る吸湿性フィルムを得ることができる。
以下、本発明の吸湿性フィルムについて、図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明に係る吸湿性フィルムは、特に限定されないが、例えば図1に示されるように、基材層110、防湿層120、水蒸気吸湿層130、シール層140が、この順に積層されて形成される吸湿性フィルム100が挙げられる。この順に積層されて形成され、大気中の水蒸気を吸収する。
以下、吸湿性フィルム100の各構成について、それぞれ詳しく説明する。
今回は詳細を記載しないが、酸素吸収層を設けることにより、酸素吸収性能と吸湿性能を両立させることもできる。また、各層を接着するための接着層を必要に応じて使用してもよい。
<基材層>
基材層110の材料として、医薬品包装、食品包装などの用途で必要となる程度の強度を有しているものであればよく、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂などが用いられる。
基材層110の厚みは、特に限定されないが、5μm以上、500μm以下が好ましく、10μm以上、300μm以下が好ましい。前記下限値以上であることにより、十分な強度を確保することができ、前記上限値以下であることにより、十分な成形性を確保することができる。
<防湿層>
防湿層120の材料としては、特に限定されないが医薬品包装、食品包装などのといったそれぞれの用途で用いることができる程度の強度を有しているものが好ましい。また、前記防湿層の材料の40℃、90%RHで、厚さ25μmにおける水蒸気透過度は100g/m2・day以下のものが好ましく、20g/m2・day以下のものがより好ましい。前記水蒸気透過度が、前記好ましい範囲内であることにより、包装体としたときに、水分の侵入を好適に防ぐことができ、内容物の保存性を向上させることができる。このような防湿層の材料として、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、環状オレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマー、石油樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、エチレン・四フッ化エチレン共重合体などのフッ素化樹脂共重合体などが挙げられる。前記防湿層の材料は、これらを複数含んでもよい。
防湿層120は、1層以上であればよく、図2に示すように補助防湿層120Aを含む2層構造とすることや、多層とすることができる。より高い防湿性を持たせるために、前記記載の樹脂を積層させてもよい。積層方法としては、ドライラミネート方法、押出ラミネート方法、ホットメルトラミネート方法、ウエットラミネート方法、サーマル(熱)ラミネート方法などが挙げられる。また、ガスバリア性を有する樹脂をコートする方法、アルミニウム金属や、酸化ケイ素(シリカ)・酸化アルミニウム(アルミナ)など無機酸化物や金属を蒸着し薄膜コートをする方法、有機バリア層あるいは有機・無機複合バリア層をコートする方法などのコーティングによる方法で実施し多層化させても良い。
防湿層120の厚みは、特に限定されないが、5μm以上、500μm以下が好ましく、10μm以上、300μm以下が好ましい。前記下限値以上であることにより、十分な防湿性を確保することができ、前記上限値以下であることにより、十分な成形性を確保することができる。
<水蒸気吸収層>
水蒸気吸収層130は、包装体の内部の水蒸気の吸収、湿度調整及び外部から侵入する水蒸気透過を制限するバリア機能を有する。
水蒸気吸収層130は、水蒸気吸収能を持つ吸湿剤と、ベース樹脂が用いられる。
吸湿剤としては、無機系及び有機系吸湿剤のものを用いることができ、さらに無機系の吸湿剤の中でも水和のように化学的に吸湿するもの、分子ふるい効果のように物理的に吸湿するものを用いることができる。有機系吸湿剤としては、親水基を有する有機系材料、特にはカルボキシル基又は水酸基を有する有機系材料を用いることができる。
用いることができる吸湿剤として、特に限定はされないが、例えば、酸化アルミニウム、酸化カリウム、酸化ナトリウム、酸化バリウム、酸化カルシウム(生石灰)、五酸化二リン、塩化亜鉛、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸コバルト、硫酸ガリウム、硫酸チタン、硫酸ニッケル、水酸化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ストロンチウム、塩化イットリウム、塩化銅、臭化カルシウム、臭化セリウム、臭化セレン、臭化バナジウム、臭化マグネシウム、チタン酸バリウム、フッ化セシウム、フッ化タンタル、フッ化ニオブ、ヨウ化バリウム、ヨウ化マグネシウム、焼ミョウバン、シリカゲル、ゼオライト(モレキュラーシーブス)、活性炭、粘度鉱物、アロフェン、デンプン系、セルロース系、ポリアクリル酸塩系、ポリアクリル酸系、ポリビニルアルコール系、ポリアクリルアミド系、ポリオキシエチレン系などが挙げられ、これらは単独もしくは2種類以上混合して持ちいることができる。これらは、ある一定の湿度を維持したいなど目的に応じて使い分けすることが可能である。例えば、包装体内部に絶乾(乾燥)機能を付与したい場合には、ゼオライト、酸化カルシウム、シリカゲルや塩化マグネシウム・酸化マグネシウムを混合したものを、例えば相対湿度10〜50%で維持するといったような調湿機能を付与させたい場合は、硫酸マグネシウム、焼ミョウバン、酸化アルミニウム、粘度鉱物、シリカゲルなどを用いることができる。また、絶乾タイプと調湿タイプのものを組み合わせることで、調湿タイプのものも作製することができる。この時は、それぞれのタイプの長所をいかして吸湿量の多い調湿タイプの吸湿性フィルムとすることができる。
水蒸気吸収層130に用いることのできるベース樹脂としては、特に制限されず、従来公知の樹脂材料の中から適宜選択して用いることができる。
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリアクリルニトリル、エチレン‐酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリメチルメタクリレート、エチレン‐メタクリル酸共重合体、エチレン‐アクリル酸共重合体、アイオノマー(エチレン‐アクリル酸共重合体の塩)、エチレン‐エチレン‐アクリレート共重合体、エチレン‐メチル‐メタクリレート共重合体、ポリエチレンテレフタレート、環状オレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマー、石油樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、エチレン・四フッ化エチレン共重合体などのフッ素化樹脂共重合体などが挙げられる。また、上述した樹脂を前記水蒸気吸湿層の材料は、複数含んでもよい。
水蒸気吸収層130中の吸湿材の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物に対して重量比率で1重量%以上、80重量%以下含まれることが好ましく、5重量%以上、60重量%以下含まれることが、より好ましい。前記下限値以上であることにより、水蒸気吸湿層としての性能を発揮することができ、前記上限値以下であることにより、製膜性や吸湿性フィルムとしての物性を持たせることができる。
水蒸気吸収層130の厚みは、特に限定されないが、5μm以上、200μm以下が好ましく、10μm以上、100μm以下が好ましい。前記下限値以上であることにより、十分な吸湿性を確保することができ、前記上限値以下であることにより、十分な成形性を確保することができる。
<シール層>
シール層140は、吸湿性フィルムと積層体をシール(ヒートシール、超音波シール、高周波シール、インパルスシール等)するためのシール機能を有し、包装体に収容される内容物に対して悪影響を及ぼさないものである。シール層140の材料として、低密度ポリエチレン(LDPE)樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂、中密度ポリエチレン(MDPE)樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、エチレン−メチルメタクリレート共重合体(EMMA)樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)樹脂、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)樹脂、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(E−EA−MAH)樹脂、エチレン−アクリレート共重合体(EAA)樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)樹脂、アイオノマー(ION)樹脂などが、単体でまたは2種類以上混合して用いることができる。
包装体内の湿度を早く目的に達成したいので、どちらかと言えば、水蒸気透過度の高い樹脂が選択される。ただ、水蒸気透過度が高すぎてもシートのハンドリング(包装時に吸湿するなど)の問題となる場合がある。
シール層140の厚みは、特に限定されないが、3μm以上、200μm以下が好ましく、5μm以上、50μm以下が好ましい。前記下限値以上であることにより、十分なシール性を確保することができ、前記上限値以下であることにより、充分な吸湿能力を発揮することができる。
吸湿性フィルム100全体の厚さは、特に限定されないが、例えば30μm以上、1000μm以下であることが好ましく、50μm以上、500μm以下であることがより好ましい。吸湿性フィルム100全体の厚さが、前記下限値未満では、目的の性能が発揮できなくなる場合があり、吸湿性フィルム100全体の厚さが前記上限値より大きい場合には、作業性が悪化する場合がある。
また、吸湿性フィルムは、基本的な性能を損なわない範囲で結晶核剤、石油樹脂、帯電防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、酸化防止剤、光安定剤、アンチブロッキング剤、界面活性剤、染料、顔料、難燃剤、消臭剤、可塑剤等の添加剤を吸湿性フィルムに含まれる1つ以上の層に添加したものでもよい。このような層を含むことで、吸湿性フィルムおよび包装体に、帯電防止機能、消臭機能や紫外線防止機能等を含むことができ、包装体の保存性をより向上させることができる。
<吸湿性フィルムの製造方法>
前記吸湿性フィルムの製造方法は、特に限定するものではないが、数台の押出機により、原料となる樹脂等を溶融押出するフィードブロック法やマルチマニホールド法などの共押出Tダイ法、空冷式または水冷式共押出インフレーション法が挙げられ、なかでも、共押出Tダイ法で製膜する方法が各層の厚さ制御に優れる点で特に好ましい。その後工程として各層を形成する単層のシートまたはフィルムを適当な接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法、押出ラミネート法、ホットメルトラミネート方法、ウエットラミネート方法、サーマル(熱)ラミネート方法などおよびそれらの方法を組み合わせて用いられる。また、コーティングによる方法で積層しても良い。
得られた吸湿性フィルムは、以下に限定されるものではないが、従来公知の製法によってカップ、トレイ、包装袋、包装蓋、ボトルなどの成形体として使用することができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
尚、以下の実施例及び比較例で得られた吸湿性フィルムの評価は次に方法により行った。
<水蒸気吸収性能の確認>
図4に示すように100cm2にカットしたサンプル220を超小型温湿度記録計「ハイグロクロン」(KNラボラトリーズ社製、測定可能範囲[温度]−20℃〜70℃[湿度]0%RH〜95%RH)とともに200mlのサンプル瓶210に投入し、サンプル瓶210を密閉した。25℃90%RHの状態からスタートし、水蒸気吸収性能の確認を行った。
(実施例1)
<シートの作製>
基材層としてPET層、防湿層としてシリカ蒸着PET層を有するシリカ蒸着フィルム55μm(PET層15μm/PE層15μm/シリカ蒸着PET層15μm/PE層10μm)を準備した。
水蒸気吸収層を構成する樹脂組成物として、ベース樹脂であるメタロセンLLDPE樹脂(宇部丸善ポリエチレン株式会社製、品番:145EC)を70重量%、吸湿剤である硫酸マグネシウムを35重量%含むマスターバッチ樹脂(メタロセンLLDPE樹脂(宇部丸善ポリエチレン株式会社製、品番:145EC))を30重量%の割合で混合した樹脂組成物を準備した。
シール層を構成する樹脂として、メタロセンLLDPE樹脂(宇部丸善ポリエチレン株式会社製、品番:145EC)を70重量%、LDPE(宇部丸善ポリエチレン株式会社製、品番:L719)30重量%を準備した。
前記シリカ蒸着フィルム(PET層15μm/PE層15μm/シリカ蒸着PET層15μm/PE層10μm)のPE層側に、水蒸気吸収層/シール層を240℃の条件で溶融押出してラミネートし、PET層15μm/PE層15μm/シリカ蒸着PET層15μm/PE層10μm/水蒸気吸湿層30μm/シール層20μmを作製した。シートの総厚みは105μmであった。
<水蒸気吸収性能の確認>
サンプル瓶210を密閉後、5時間経過した時の相対湿度は47%RHであり、平均水蒸気吸収速度は0.004mg/(h・cm2)であった。また測定開始30時間経過した時の相対湿度は31%RHであった。
(実施例2)
<シートの作製>
下記以外は、実施例1と同様に準備をした。
ベース樹脂としてメタロセンLLDPE樹脂(宇部丸善ポリエチレン株式会社製、品番:145EC)を40重量%、吸湿剤としてゼオライトを25重量%含むマスターバッチ樹脂(メタロセンLLDPE樹脂(宇部丸善ポリエチレン株式会社製、品番:145EC))を60重量%の割合で混合した樹脂組成物を準備した。
また、得られた各層厚み及びシートの総厚みは実施例1と同じものを作製した。
<水蒸気吸収性能の確認>
サンプル瓶210を密閉後、5時間経過した時の相対湿度は52%RHであり、平均水蒸気吸収速度は0.0035mg/(h・cm2)であった。また測定開始30時間経過した時の相対湿度は2%RHであった。
(実施例3)
<シートの作製>
下記以外は、実施例1と同様に準備をした。
ベース樹脂としてメタロセンLLDPE樹脂(宇部丸善ポリエチレン株式会社製、品番:145EC)を60重量%、吸湿剤としてゼオライトを25重量%及び硫酸マグネシウムを25重量%含むマスターバッチ樹脂(メタロセンLLDPE樹脂(宇部丸善ポリエチレン株式会社製、品番:145EC))を40重量%の割合で混合した樹脂組成物を準備した。
また、得られた各層厚み及びシートの総厚みは実施例1と同じものを作製した。
<水蒸気吸収性能の確認>
サンプル瓶210を密閉後、5時間経過した時の相対湿度は61%RHであり、平均水蒸気吸収速度は0.0027mg/(h・cm2)であった。また測定開始30時間経過した時の相対湿度は15%RHであった。
(実施例4)
<シートの作製>
下記以外は、実施例1と同様に準備をした。
吸湿剤として焼ミョウバンを60重量%含むマスターバッチ樹脂(メタロセンLLDPE樹脂(宇部丸善ポリエチレン株式会社製、品番:145EC))を準備した。
また、得られた各層厚み及びシートの総厚みは実施例1と同じものを作製した。
<水蒸気吸収性能の確認>
サンプル瓶210を密閉後、5時間経過した時の相対湿度は55%RHであり、平均水蒸気吸収速度は0.0032mg/(h・cm2)であった。また測定開始30時間経過した時の相対湿度は20%RHであった。
参考例5)
<シートの作製>
吸湿性フィルムにおいてシール層の反対側の面の最も外側の基材層を構成する樹脂として、メタロセンポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社社製、品番:WFX4)、防湿層を構成する樹脂として、ポリプロピレン樹脂(株式会社プライムポリマー社製、品番:E122V)を準備した。
水蒸気吸収層を構成する樹脂組成物として、ベース樹脂であるポリプロピレン樹脂(株式会社プライムポリマー社製、品番:E122V)を50重量%、吸湿剤である塩化マグネシウム・酸化マグネシウムを50重量%含むマスターバッチ樹脂(ポリプロピレン樹脂(株式会社プライムポリマー社製、品番:E122V))を50重量%の割合で混合した樹脂組成物を準備した。
シール層を構成する樹脂として、メタロセンポリプロピレン樹脂(日本ポリプロ株式会社製、品番:WFX4)を準備した。
基材層を構成するメタロセンポリプロピレン樹脂と、防湿層を形成するポリプロピレン樹脂と、水蒸気吸収層を構成する樹脂組成物を、シール層を形成するメタロセンポリプロピレン樹脂とをこの順で共押出しし、吸湿性シートを作製した。得られた吸湿性シートにおいて、基材層の厚さは20μm、防湿層の厚さは230μm、水蒸気吸収層の厚さは35μm、シール層の厚さを15μm、シート層厚みは300μmであった。
<水蒸気吸収性能の確認>
サンプル瓶210を密閉後、5時間経過した時の相対湿度は49%RHであり、平均水蒸気吸収速度は0.0038mg/(h・cm2)であった。また測定開始30時間経過した時の相対湿度は0%RHであった。
参考例6)
<シートの作製>
下記以外は、実施例5と同様に準備をした。
水蒸気吸収層を構成する樹脂組成物として、ベース樹脂であるポリプロピレン樹脂(株式会社プライムポリマー社製、品番:E122V)を60重量%、吸湿剤である焼ミョウバンを15重量%及びゼオライトを10重量%含むマスターバッチ樹脂(ポリプロピレン樹脂(株式会社プライムポリマー社製、品番:E122V))を40重量%の割合で混合した樹脂組成物を準備した。また、得られた各層厚み及びシートの総厚みは参考例5と同じものを作製した。
<水蒸気吸収性能の確認>
サンプル瓶210を密閉後、5時間経過した時の相対湿度は80%RHであり、平均水蒸気吸収速度は0.0009mg/(h・cm2)であった。また測定開始30時間経過した時の相対湿度は21%RHであった。
参考例7)
<シートの作製>
下記以外は、実施例5と同様に準備をした。
水蒸気吸収層を構成する樹脂組成物として、シリカゲルを50重量%含むマスターバッチ樹脂(ポリプロピレン樹脂(株式会社プライムポリマー社製、品番:E122V))を準備した。また、得られた各層厚み及びシートの総厚みは参考例5と同じものを作製した。

<水蒸気吸収性能の確認>
サンプル瓶210を密閉後、5時間経過した時の相対湿度は70%RHであり、平均水蒸気吸収速度は0.0018mg/(h・cm2)であった。また測定開始30時間経過した時の相対湿度は30%RHであった。
(比較例1)
<シートの作製>
下記以外は、実施例1と同様に準備をした。
ベース樹脂としてメタロセンLLDPE樹脂(宇部丸善ポリエチレン株式会社製、品番:145EC)また、得られた各層厚み及びシートの総厚みは実施例1と同じものを作製した。
<水蒸気吸収性能の確認>
サンプル瓶210を密閉後、5時間経過した時の相対湿度は90%RHであり、平均水蒸気吸収速度は0.0000mg/(h・cm2)であった。また測定開始30時間経過した時の相対湿度は90%RHであった。
100 吸湿性フィルム
110 基材層
120 防湿層
130 水蒸気吸収層
140 シール層
200 超小型温湿度記録計
210 サンプル瓶
220 カットサンプル

Claims (4)

  1. 水蒸気を吸収する吸湿性フィルムであって、
    前記吸湿性フィルムは、
    PET層と、
    PE層と、
    シリカ蒸着PET層と、
    PE層と、
    水蒸気吸収層と、
    シール層をこの順に有し、
    前記水蒸気吸収層は、メタロセンLLDPE樹脂と、
    硫酸マグネシウム、ゼオライト、焼ミョウバンから選ばれる化合物とを含む樹脂構成物により構成され、
    面積S(cm2)の前記吸湿性フィルムを温度25℃、相対湿度90%、体積V(ml)(V=2×S)の容器内に静置し、容器を密閉してから、5時間の平均水蒸気吸収速度が、0.0005mg/(h・cm2)以上であることを特徴とする吸湿性フィルム。
  2. 面積S(cm2)の前記吸湿性フィルムを温度25℃、相対湿度90%、体積V(ml)(V=2×S)の容器内に静置し、容器を密閉してから、30時間経過した時、前記密閉容器内の相対湿度が50%以下である請求項1に記載の吸湿性フィルム。
  3. 請求項1または2に記載の吸湿性フィルムを備え、内容物を収納する包装体。
  4. 前記内容物が、医薬品、化粧品、食品、金属、金属粉、機械、機械部品、精密機器、工業用部材、薬品、ボンドである請求項に記載の包装体。
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