JP6136531B2 - 布状ヒーター - Google Patents
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Description
まず、本実施例に係る布状ヒーターの布帛の形成に用いられる導電性高分子繊維を、次に示す湿式紡糸法で作成した。湿式紡糸法において、溶媒相にアセトン(和光化学株式会社製)を用いた。そして、一度濾過した導電性高分子PEDOT/PSSの水分散液(H.C.スタルク株式会社製:Clevios(登録商標) P)とポリビニルアルコール(PVA)(関東化学株式会社製)の7wt%水溶液とを混合し、紡糸原液とした。この紡糸原液を2μL/min.の速度でマイクロシリンジから溶媒相に押し出すことで、直径約10μmの導電性高分子繊維を得た。なお、マイクロシリンジとしては、針部の内径が260μmの、伊藤製作所製MS−GLL100を使用した。
カーボンブラック(三菱化学株式会社製)を20wt%で分散させたPVA溶液を、ポリエステル繊維(中央繊維資材株式会社製:グンゼポリーナ)に対して、断面積比で50:50になる様にコーティングして、芯鞘型導電繊維を得た。この芯鞘型導電繊維を30本束ねて芯部とした。このようにして得られた芯部は、電気抵抗率が100Ω・cmであり、合計面積が236000μm2であった。ここで得られた芯部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、本実施例の布状ヒーターを得た。
芯部に用いる導電性の素材として、銀コーティング繊維(紹興運佳紡織品有限公司製:シルバーコートナイロン繊維)を用いた。芯部の抵抗率は0.01Ω・cmであり、合計面積は40000μm2であった。この芯部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、本実施例の布状ヒーターを得た。
酸化亜鉛(ZnO)(純正化学株式会社製)を20wt%でPVAに分散させた塗布溶液をポリエステル繊維(中央繊維資材株式会社製:グンゼポリーナ)に断面積比で50:50になる様にコーティングして、芯鞘型導電繊維を得た。この芯鞘型導電繊維を30本束ねて芯部とした。この芯部の抵抗率は10Ω・cmであり、合計面積は60000μm2であった。ここで得られた芯部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、本実施例の布状ヒーターを得た。
PEDOT/PSSの水分散液をポリエステル繊維(中央繊維資材株式会社製:グンゼポリーナ)に断面積比で50:50になる様にコーティングし、芯部とした。この芯部の抵抗率は1Ω・cmであり、合計面積は60000μm2であった。ここで得られた芯部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、本実施例の布状ヒーターを得た。
芯部に用いる導電性高分子として、ポリピロール5%水溶液(アルドリッチ株式会社製)を採用した。そして、実施例1と同様の湿式紡糸法にて直径約10μmの導電性高分子繊維を得た。この導電性高分子繊維の抵抗率は1Ω・cmであり、合計面積は1600μm2であった。この導電性高分子繊維を芯部としたこと以外は、実施例1と同様にして、本実施例の布状ヒーターを得た。
露出部分をアルミ箔で挟み、ステープラー止めすることを接続手段として採用した。このこと以外は実施例1と同様にして、本実施例の布状ヒーターを得た。
露出部分を導電性銅箔粘着テープ(株式会社寺岡製作所製)で接着することを接続手段とした。このこと以外は実施例1と同様にして、本実施例の布状ヒーターを得た。
露出部分を導電性ペースト(藤倉化成株式会社製)で接着することを接続手段とした。このこと以外は実施例1と同様にして、本実施例の布状ヒーターを得た。
40cm角の平織物として布帛を作成する際、実施例1で得た芯鞘型導電繊維を横糸とし、縦糸にはポリエステル繊維(中央繊維資材株式会社製:グンゼポリーナ)を用いた。このとき、各横糸の左右末端部から1cmの各部(露出部分)に直交する縦糸の張力が、各横糸の非露出部分に直交する他の縦糸の張力に対して10%増加するように織り機を設定した。このようにして平織物を得たこと以外は実施例1と同様にして、本実施例の布状ヒーターを得た。
40cm角の平織物として布帛を作成する際、実施例1で得た芯鞘型導電繊維を縦糸とし、横糸にはポリエステル繊維(中央繊維資材株式会社製:グンゼポリーナ)を用いた。このとき、各縦糸の上下末端部から1cmの各部(露出部分)に直交する横糸の張力が、各縦糸の非露出部分に直交する横糸の張力に対して10%増加するように織り機を設定した。このようにして平織物を得たこと以外は、実施例1と同様にして、本実施例の布状ヒーターを得た。
ポリ塩化ビニル(PVC)(純正化学株式会社製)をシクロヘキサノンに溶解した20wt%溶液を芯部に塗布し、断面積比1:1の芯鞘型導電繊維を得た。このこと以外は実施例1と同様にして、本実施例の布状ヒーターを得た。
ポリ塩化ビニル(PVC)(純正化学株式会社製)とポリ酢酸ビニル(PVAc)(純正化学株式会社製)とをシクロヘキサノン(純正化学株式会社製)に溶解した29wt%混合溶液を芯部に塗布し、断面積比1:1の芯鞘型導電繊維を得た。このこと以外は、実施例1と同様にして本実施例の布状ヒーターを得た。なお、ポリ塩化ビニルとポリ酢酸ビニルの質量比は、43:7とした。
ポリスチレン(PS)(シグマ―アルドリッチ株式会社製)をシクロヘキサノン(純正化学株式会社製)に溶解した25wt%溶液を芯部に塗布し、断面積比1:1の芯鞘型導電繊維を得た。このこと以外は実施例1と同様にして、本実施例の布状ヒーターを得た。
ポリメタクリル酸メチル(PMMA)(シグマ―アルドリッチ株式会社製)を用い、シクロヘキサノン(純正化学株式会社製)に溶解した25wt%溶液を芯部に塗布し、断面積比1:1の芯鞘型導電繊維を得た。このこと以外は実施例1と同様にして、本実施例の布状ヒーターを得た。
図5に示すように、厚さ1mmの不織布51に対し、発熱体52として銅線(古河電気工業株式会社製:ポリエステル線)を縫い付けて固定した。そして、発熱体52に電圧印加手段53を接続し、本比較例のシートヒーター50を用意した。このシートヒーター50をマイクラC+Cのシート表皮とクッション材との間に設置し、評価に用いた。実施例1と同様の環境で、発熱体52に電圧12Vを印加したところ、シート表面での発熱が確認できたが、同時に導通部の発熱も同様の温度で確認された。目標温度到達時間は9.0分であった。
(発熱部温度)
以上により得られた各実施例の布状ヒーター及び比較例のシートヒーターを対象として、非着座時における最高到達温度を評価した。温度等の環境条件はいずれの例についても実施例1と同様であり、通電から10分間後の温度を記録した。この結果と着座時の目標温度到達時間の評価結果とを表1に併せて示す。
各実施例及び比較例で芯部として得られた導電性繊維等を温度110℃で1時間かけて乾燥した。その後、温度20℃、相対湿度30%の条件下で24時間以上放置して調湿した。この繊維から、線間長さ2cmの単繊維試験片を採取した。そして、この試験片の両端に電圧を印加し、電流値を測定した。その際、0〜10Vの電圧を0.5V刻みで印加し、それにより得られたI−V曲線から、抵抗値(Ω)を算出した。そして、抵抗率(ρ)(Ω・cm)=(R)×(S/L)の関係から、各試験片の抵抗率を求めた。なお、Rは試験片の抵抗値(Ω)、Sは断面積(cm2)、Lは長さ(2cm)、をそれぞれ示している。より詳細には、サンプル数を10とし、その平均値を試料の抵抗率として採用した。なお、試験片の断面積は、繊維を電子顕微鏡下で観察することにより算出した。各例について得られた抵抗率の値を表1に併せて示す。なお、上記した電圧の印加は、株式会社エー・アンド・デイ製AD−8735 DC POWER SUPPLYを用いて行った。また、電流値測定機としては、株式会社TFFケースレーインスツルメンツ製2700MULTIMETERを用いた。
2 布帛
3 電圧印加手段
4 接続手段
5 露出部分
10 芯鞘型導電繊維
11 芯部
12 鞘部
Claims (10)
- 柱状形状であり、導電性を有する芯部と、当該芯部の長手方向側面を覆い、非導電性を有する鞘部とを含む芯鞘型導電繊維を有する布帛と、
前記芯部の少なくとも1本に電圧を印加する電圧印加手段と、
前記芯鞘型導電繊維の少なくとも1本において形成され、前記芯部が露出した露出部分と、前記電圧印加手段とを電気的に接続する接続手段と、
を備え、
前記布帛の、前記露出部分に対して直交する縦糸又は横糸に付加される張力が、当該露出部分の軸方向に連続する鞘部に対して直交する縦糸又は横糸に付加される張力よりも高いことを特徴とする布状ヒーター。 - 前記接続手段が、前記芯部に圧着され、かつ、当該芯部よりも高い導電率を有する導通体であることを特徴とする請求項1に記載の布状ヒーター。
- 前記接続手段が、前記芯部に縫いとめられ、かつ、当該芯部よりも高い導電率を有する繊維であることを特徴とする請求項1又は2に記載の布状ヒーター。
- 前記接続手段が、前記芯部を挟み込み、かつ、当該芯部よりも高い導電率を有する一対の導通体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の布状ヒーター。
- 前記接続手段が、前記芯部に対して接着材を介して接着され、かつ、当該芯部よりも高い導電率を有する導通体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の布状ヒーター。
- 前記接着材が、前記芯部よりも高い導電率を有することを特徴とする請求項5に記載の布状ヒーター。
- 前記鞘部が、非晶性樹脂を含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の布状ヒーター。
- 前記芯部が、半導体、導電性高分子及びカーボンからなる群より選択される少なくとも一つを含む導電性高分子繊維を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の布状ヒーター。
- 前記芯部の電気抵抗率が、10 −3 〜10 2 Ω・cmであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の布状ヒーター。
- 前記芯鞘型導電繊維が、前記布帛の横糸又は縦糸のみに用いられることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の布状ヒーター。
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