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JP6135777B2 - 材料試験機 - Google Patents

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JP6135777B2 JP2015557651A JP2015557651A JP6135777B2 JP 6135777 B2 JP6135777 B2 JP 6135777B2 JP 2015557651 A JP2015557651 A JP 2015557651A JP 2015557651 A JP2015557651 A JP 2015557651A JP 6135777 B2 JP6135777 B2 JP 6135777B2
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Description

この発明は、材料試験を実行する材料試験機に関し、特に、ひずみゲージ式変換器を有する物理量検出手段を備えた材料試験機に関する。
このような材料試験機は、例えば、テーブル上に一対のねじ棹を互いに同期して回転自在に支持するとともに、それらのねじ棹にナットを介してクロスヘッドの両端部を支持した構成を有する。そして、モータの回転により一対のねじ棹を互いに同期して回転させることにより、クロスヘッドを一対のねじ棹に沿って移動させる。クロスヘッドとテーブルとには、それぞれつかみ具などの治具が連結されている。そして、これら一対のつかみ具などの治具により試験片の両端を把持した状態で、クロスヘッドを移動させることにより、試験片に対して試験力を加えるように構成されている。
このような材料試験機においては、試験片に作用する試験力はロードセルによって検出される。また、試験片における標点間の距離の変位量は、変位計により測定される。材料試験機に採用されているロードセルや変位計としては、4個のひずみゲージから成るブリッジ回路により、試験力や変位量などの各種物理量を電気的に変換する、所謂ひずみゲージ式変換器を有するものが知られている(特許文献1参照)。そして、これらのロードセルや変位計は、材料試験機本体側の交流アンプにケーブルにより接続されている。
特開2011−169765号公報
図4は、従来のロードセル14とロードアンプ41との接続を示す概要図である。図5は、従来の材料試験機におけるロードセル14による試験力検出のための電気回路図である。コンデンサCおよびCはそれぞれ、ケーブルA−ケーブルC間の浮遊容量、ケーブルB−ケーブルC間の浮遊容量を示している。また、それぞれのケーブル間にはC、Cと同様に、図示していない浮遊容量が存在している。
このロードセル14は、4個のひずみゲージから成るブリッジ回路24により試験力を電気的に変換するひずみゲージ式変換器を有するものである。また、ロードアンプ41は交流アンプであり、ロードセル14のブリッジ回路24に励起信号として交流信号を与えるものである。
従来は、図4に示すように、ロードセル14とロードアンプ41とを接続するケーブルCLとしては、4芯シールド線を使用している。ケーブルCLの両端には、ケーブル側接続端子A、B、C、Dとシェルからなるケーブル側コネクタ51が配設されている。また、ロードセル14にロードセル側接続端子A、B、C、Dとシェルから成るロードセル側コネクタ25が配設され、ロードアンプ41にはロードアンプ側接続端子A、B、C、Dとシェルから成るロードアンプ側コネクタ45が配設されている。そして、ケーブル側コネクタ51の一端をロードセル側コネクタ25に接続し、ケーブル側コネクタ51の他端をロードアンプ側コネクタ45に接続することにより、ロードセル14とロードアンプ41との間で、このケーブルCLを介して信号が入出力される。なお、ひずみゲージ式変位計と変位計用アンプとを接続する場合も、ケーブルCLにより同様に接続される。
この接続例では、ロードセル側コネクタ25とロードアンプ側コネクタ45の対応するアルファベットの端子間を接続しているシールド線の芯線をそれぞれA、B、C、Dとすると、ロードアンプ41からロードセル14への励起信号を出力する端子にA、B線が配線され、ロードセル14からロードアンプ41へのひずみ信号を入力する端子にC、D線が配線されている。
このようなシールド線には、A−B、A−C、A−D、B−C、B−D、C−Dの各芯線間に浮遊容量が存在している。さらに、シールド線のシールドをSとすると、A−S、B−S、C−S、D−Sの各芯線とシールドとの間にも浮遊容量が存在している。そして、これらの浮遊容量の大きさは、ケーブル長を3メートルとすると、各芯線間の線間容量として、200〜500pF(ピコファラド)、各芯線とシールドとの間のシールド間容量として、300〜1000pF(ピコファラド)程度である。
浮遊容量が一定値であれば、その値を測定結果に対するオフセット量として扱えばよく、測定開始前に浮遊容量の影響をキャンセルすることができる。しかしながら、材料試験においては、クロスヘッドの移動によるシールド線の位置変化や、シールド線に使用者の手が触れたりすることにより、材料試験実行中にも浮遊容量が変動する。
ここで、従来のケーブルCLにおける浮遊容量が測定結果に及ぼす影響を考察する。まず、シールド線の各芯線間の浮遊容量(線間容量)について考察する。図6は、励起信号を伝送する芯線とひずみ信号を伝送する芯線との間の浮遊容量を考察するための等価回路図である。図7は、容量が平衡しているときの測定電圧Vの変化を示すグラフであり、図8は、容量が不平衡のときの測定電圧Vの変化を示すグラフである。なお、図7のグラフの縦軸は出力電圧値(mV)を示し、横軸はひずみを示す。また、図8のグラフの縦軸は出力電圧値(μV)を示し、横軸は容量の変化量を示す。
図6の回路において、電源Vの角周波数をωとすると、R、R、C、Cのインピーダンス、ZR、ZR、ZC、ZCは以下の式(1)で表される。なお、CはA−C間の浮遊容量であり、CはB−C間の浮遊容量を模しており、R、Rはひずみゲージブリッジの左側半分を模している(図5参照)。
Figure 0006135777
また、R並列回路、R並列回路の各インピーダンスZ、Zは以下の式(2)で表される。
Figure 0006135777
式(2)を用いて、この回路からの出力電圧Vは以下の式(3)で表される。
Figure 0006135777
ここで、ロードアンプ41は交流アンプであることから、測定値としては、ωと同じ角周波数で、式(3)の実数部分のみを抽出する機能をもっている。したがって、測定結果としての測定電圧Vは、以下の式(4)で表される。
Figure 0006135777
ここで、V=5V、ω=2×π×10k rad/sとして、R=R=350Ω、C=C=500pFの初期状態から、R(抵抗)やC(容量)が変化したときの測定電圧Vの変化を調べると、図7および図8のグラフとなる。
一般的なロードセル14に定格試験力を与えたとき、ブリッジ回路24のひずみゲージは3000με(マイクロストレイン)変化する。ひずみεとゲージ定数Kとの関係は、ε=ΔR/R/K(ΔR:ひずみゲージの抵抗変化量、R:ひずみゲージの抵抗値)で表される。そして、ゲージ定数Kを2とし、容量が平衡しているとして、ひずみが±3000μεの範囲で変化したときの測定電圧Vは、図7に示すように、±15mV変化する。なお、一般的なひずみゲージ式変位計に定格変位を与えたときも、測定電圧Vは、同様の変化をする。
一方で、抵抗値が平衡しており、容量C、Cのうちの一方(C)が500±5pFの範囲で変化したとき(容量不平衡のとき)の測定電圧Vは、図8に示すように±3μV変化する。これは、ロードセル14に定格試験力を与えたときのフルスケールの測定電圧Vの出力の5000分の1の大きさとなる。
ロードセル14が、試験力レンジの精度保証範囲が定格試験力の1000分の1〜1分の1の範囲であり、測定精度をデジタルでの指示値の±0.5%で保証している仕様である場合、このロードセル14に必要な分解能は、フルスケールの40万分の1である。しかしながら、図8を参照して説明した測定電圧Vの変化は、フルスケールの測定電圧Vの出力の5000分の1の大きさであり、必要な分解能であるフルスケールの40万分の1に対して、80倍の大きさに相当する。これから、線間容量の変動が、ロードセル14による測定結果に影響を及ぼしていることが想定される。
次に、シールド線の各芯線とシールド間の浮遊容量(シールド間容量)Cを考察する。図9は、励起信号を伝送するための芯線とシールドとの間、および、ひずみ信号を伝送するための芯線とシールドとの間の浮遊容量を考察するための等価回路図である。図10は、容量が不平衡のときの励起電圧Vの変化を示すグラフであり、図11は、容量が不平衡のときの測定電圧Vの変化を示すグラフである。なお、図10および図11のグラフの縦軸は出力電圧値(mV)を示し、横軸は容量の変化量を示す。
抵抗(R)、容量(C)、インダクタ(L)の組み合わせで構成される図9の回路において、電源Vの角周波数をωとし、上述した式(1)〜(3)と同様の手順により、インピーダンスから出力電圧Vを求めると、ブリッジ回路24に与える励起電圧Vは、以下の式(5)で表される。
Figure 0006135777
まず、励起信号を伝送する芯線とシールドとの間の浮遊容量C(A−S間の浮遊容量)の影響について考察する。図9の回路における、V、L、R、C、Rはそれぞれ、
:励起電圧源
L :励起信号線のインダクタンス
:励起信号線のレジスタンス
C :励起信号線とシールドとの浮遊容量
:ひずみゲージブリッジのレジスタンス
を模している。V=10V、ω=2×π×10k rad/sとして、R=10mΩ、R=350Ω、L=5μH、C=500pFとして、Cが±1%変化したときのひずみ信号の測定電圧Vは、図10に示すように、±1μV変化する。これは、励起電圧10Vに対して±0.000001%の変動にすぎない。
次に、ひずみ信号を伝送する芯線とシールドとの間の浮遊容量C(C−S間の浮遊容量)の影響について考察する。ここでは、図9の回路における、V、L、R、C、Rはそれぞれ、
:ひずみゲージブリッジの起電圧(ブリッジの差分出力)
L :ひずみ信号線のインダクタンス
:ひずみ信号線のレジスタンス
C :ひずみ信号線とシールドとの浮遊容量
:ひずみアンプ回路(受信側)の入力レジスタンス
を模している。ここでV=15mV、ω=2×π×10k rad/sとして、R=350Ω、R=100kΩ、L=5μH、C=500pFとして、Cが±1%変化したときのひずみ信号の測定電圧Vは、図11に示すように、±35nV変化する。これは、ひずみ電圧15mVに対して±0.00023%の変動にすぎない。すなわち、シールド間容量の変動は、材料試験において現在要求されているロードセル14の測定精度に対して、無視しても差し支えない程度のものであると考えられる。
上述したように、ロードセル14の測定結果への浮遊容量の変動の影響は、励起信号を伝送する芯線とひずみ信号を伝送する芯線間(A−C間、A−D間)で大きく、励起信号を伝送する芯線とシールドとの間(A−S間)、ひずみ信号を伝送する芯線とシールドとの間(C−S間)では小さいことが解った。これらの考察から、ひずみゲージ式変換器を有する物理量検出手段による測定でのノイズの低減においては、線間容量の変動を低減することが有効であることが、本願発明者により見出された。
この発明は上記の考察に基づいてなされたものであり、ケーブルの浮遊容量の影響を低減し、正確に物理量を計測することが可能な材料試験機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、ひずみゲージ式変換器を有する物理量検出手段と、交流アンプと、前記物理量検出手段と前記交流アンプとを接続するケーブルとを備え、試験片に試験力を与える材料試験を実行する材料試験機において、前記ケーブルは、前記交流アンプから前記物理量検出手段に入力される励起信号を伝送するための第1シールド線と、前記物理量検出手段から前記交流アンプへと出力されるひずみ信号を伝送するための第2シールド線とから成ることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1シールド線および前記第2シールド線はツイストペアシールド線である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記物理量検出手段は、前記試験片に与えられた試験力を検出するロードセルである。
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記物理量検出手段は、前記試験片に与えられた変位量を検出する変位計である。
請求項1から請求項4に記載の発明によれば、物理量検出手段と交流アンプを接続するケーブルを、交流アンプから物理量検出手段に入力される励起信号を伝送するための第1シールド線と、物理量検出手段から交流アンプへと出力されるひずみ信号を伝送するための第2シールド線とから成るケーブルとしたことから、試験実行中のケーブルの移動や使用者がケーブルに触れたときでも、ケーブルの浮遊容量の影響を低減し、正確に物理量を計測することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、第1シールド線および第2シールド線をツイストペアシールド線としたことにより、外部からの静電結合ノイズや電磁結合ノイズの影響を小さくでき、より正確に物理量を計測することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、材料試験において、高い検出精度を要求される試験力測定をより正確に実行することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、材料試験において、高い検出精度を要求される試験片の伸び量や圧縮量の測定をより正確に実行することが可能となる。
この発明に係る材料試験機の概要図である。 ロードセル14とロードアンプ41との接続を示す配線図である。 ケーブルの違いによる試験力測定結果への影響を示すグラフである。 従来の材料試験機におけるロードセル14とロードアンプ41との接続を示す配線図である。 従来の材料試験機におけるロードセル14による試験力検出のための電気回路図である。 励起信号を伝送する芯線とひずみ信号を伝送する芯線との間の浮遊容量を考察するための等価回路図である。 容量が平衡しているときの測定電圧Vの変化を示すグラフである。 容量が不平衡のときの測定電圧Vの変化を示すグラフである。 励起信号を伝送するための芯線とシールドとの間、および、ひずみ信号を伝送するための芯線とシールドとの間の浮遊容量を考察するための等価回路図である。 容量が不平衡のときの励起電圧Vの変化を示すグラフである。 容量が不平衡のときの測定電圧Vの変化を示すグラフである。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係る材料試験機の概要図である。
この材料試験機は、テーブル16と、床面に立設された一対の支柱19と、各支柱19の内部においてテーブル16上に鉛直方向を向く状態で回転可能に立設された一対のねじ棹11と、これらのねじ棹11に沿って移動可能なクロスヘッド13と、このクロスヘッド13を移動させて試験片10に対して試験力を付与するための負荷機構30とを備える。なお、図1においては、一対の支柱19のうち紙面左側の支柱19を取り払った状態を図示している。
クロスヘッド13は、一対のねじ棹11に対して、図示を省略したナットを介して連結されている。ねじ棹11の下端部は、それぞれ負荷機構30に連結されており、負荷機構30の駆動源からの動力が、ねじ棹11に伝達される構成となっている。一対のねじ棹11が同期して回転することにより、クロスヘッド13は、これらの一対のねじ棹11に沿って昇降する。
クロスヘッド13には、試験片10の上端部を把持するための上つかみ具21が付設されている。一方、テーブル16には、試験片10の下端部を把持するための下つかみ具22が付設されている。引っ張り試験を行う場合には、試験片10の両端部をこれらの上つかみ具21および下つかみ具22により把持した状態で、クロスヘッド13を上昇させることにより、試験片10に試験力(引張荷重)を負荷する。
このときに、試験片10に作用する試験力は、クロスヘッド13に配設されたロードセル14によって検出される。また、試験片10における標点間の距離の変位量は、変位計18により測定される。この実施形態において測定される変位量は試験片10の伸び量であるので、変位計18は伸び計とも称される。このように、この材料試験機は、物理量検出手段としてロードセル14と変位計18を備える。
制御部23はコンピュータやシーケンサーおよびこれらの周辺機器によって構成されている。制御部23は、タッチパネルを備えた表示部26および負荷機構30と接続されており、表示部26を介して設定された試験条件に従って、負荷機構30を動作させる。また、制御部23には、ロードセル14とケーブルCL1で接続されるロードアンプ41が配設されており、ロードセル14から出力された信号を取り込んでデータ処理を実行する。また、制御部23には、変位計18とケーブルCL2で接続される変位計用アンプが配設されており、変位計18から出力された信号を取り込んでデータ処理を実行する。
図2は、ロードセル14とロードアンプ41との接続を示す配線図である。
ロードセル14は、4個のひずみゲージから成るブリッジ回路24により、試験力を電気的に変換する、所謂ひずみゲージ式変換器を有する。ロードセル14には、ロードセル側接続端子A、B、C、Dとシェルから成るロードセル側コネクタ25が配設されている。
制御部23に配設されたロードアンプ41は交流アンプであり、ロードセル14のブリッジ回路24に与える励起信号を出力するとともに、ブリッジ回路24からのひずみ信号が入力される。ロードアンプ41には、ロードアンプ側接続端子A、B、C、Dとシェルから成るロードアンプ側コネクタ45が配設されている。
ロードセル14とロードアンプ41を接続するケーブルCL1は、2本のシールド線S1、S2とから構成される。そして、ケーブルCL1の両端には、ケーブル側接続端子A、B、C、Dとシェルからなるケーブル側コネクタ51が配設されている。
シールド線S1は、ロードセル側コネクタ25とロードアンプ側コネクタ45の接続端子A間および接続端子B間をそれぞれ接続する2本の芯線から成り、ロードアンプ41からロードセル14のブリッジ回路24に与える励起信号を伝送するためのものである。シールド線S2は、ロードセル側コネクタ25とロードアンプ側コネクタ45の接続端子C間および接続端子D間をそれぞれ接続する2本の芯線から成り、ロードセル14から出力されるひずみ信号をロードアンプ41に伝送するためのものである。シールド線S1とS2のシールド部分は、電気的にケーブル側コネクタ51のケースに接続されており、コネクタを介してケーブルCL1がロードアンプ41に結合されたときにはロードアンプ側コネクタ45のケースを通じて電気的にアースに接続されることになる。なお、この実施形態ではシールド線S1、S2として、内部の2本の芯線が互いに撚り合わされたツイストペアシールド線を使用している。これにより外部空間から伝播されるノイズの影響を低減することが可能となる。また、上記2つのシールド線S1とS2はさらに共通の外皮によって覆われて、全体が見かけ上1本のケーブルとなったものを採用することもできる。
図3は、ケーブルの違いによる試験力測定結果への影響を示すグラフである。縦軸は試験力値を示し、横軸は時間を示す。また、グラフ中、破線(Single Cable)は従来の1本の4芯シールド線をケーブルCLとして使用したときの検出試験力値の変動を示し、実線(Double Cable)は、この発明の2本のシールド線S1、S2をケーブルCL1として使用したときの検出試験力値の変動を示す。
ここで、ロードセル側コネクタ25とロードアンプ側コネクタ45の対応するアルファベットの端子間を接続しているシールド線の芯線をそれぞれA、B、C、Dとする。この発明では、励起信号を伝送するA、B線と、ひずみ信号を伝送するC、D線とを別のシールド線S1、S2としている。励起信号線とひずみ信号線との間にインピーダンスの低いシールドが入ることにより、図4に示す従来のケーブルCLを使用した場合と比較して、A−C、A−D、B−C、B−D間の浮遊容量の変化の影響を小さくすることができる。このため、図3に示すように、ケーブルCL(破線)に使用者の手が触れるなどしたときに生じる浮遊容量の変動に起因した試験力値の変動が、この発明の2本のシールド線S1、S2をケーブルCL1(実線)として使用したことにより、従来よりも大幅に低減された。
なお、上述した実施形態においては、ロードセル14とロードアンプ41とを接続するケーブルCL1について説明したが、変位計18と変位計用アンプとを接続するケーブルCL2にも、ケーブルCL1と同じものを採用することができる。変位計18がひずみゲージ式変換器を有するものである場合、ケーブルCL2にケーブルCL1と同じものを採用することでケーブルの浮遊容量の影響を低減し、変位の検出精度を向上させることが可能となる。
10 試験片
11 ねじ棹
13 クロスヘッド
14 ロードセル
16 テーブル
18 変位計
21 上つかみ具
22 下つかみ具
23 制御部
24 ブリッジ回路
25 ロードセル側コネクタ
26 表示部
30 負荷機構
41 ロードアンプ
42 ロードアンプ側コネクタ
51 ケーブル側コネクタ
S1 第1シールド線
S2 第2シールド線
CL1 ケーブル
CL2 ケーブル

Claims (4)

  1. ひずみゲージ式変換器を有する物理量検出手段と、交流アンプと、前記物理量検出手段と前記交流アンプとを接続するケーブルとを備え、試験片に試験力を与える材料試験を実行する材料試験機において、
    前記ケーブルは、
    前記交流アンプから前記物理量検出手段に入力される励起信号を伝送するための第1シールド線と、前記物理量検出手段から前記交流アンプへと出力されるひずみ信号を伝送するための第2シールド線とから成ることを特徴とする材料試験機。
  2. 請求項1に記載の材料試験機において、
    前記第1シールド線および前記第2シールド線はツイストペアシールド線である材料試験機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の材料試験機において、
    前記物理量検出手段は、前記試験片に与えられた試験力を検出するロードセルである材料試験機。
  4. 請求項1または請求項2に記載の材料試験機において、
    前記物理量検出手段は、前記試験片に与えられた変位量を検出する変位計である材料試験機。
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