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JP6118324B2 - 制限角度トモグラフィーにおけるフィルターバックプロジェクションのための画像再構成方法 - Google Patents

制限角度トモグラフィーにおけるフィルターバックプロジェクションのための画像再構成方法 Download PDF

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Description

本発明は、フィルターバックプロジェクション(filtered back projection)に関する。より特定的には、本発明は、制限されたトモロジーにおけるフィルターバックプロジェクションのための画像再構成方法、計算機器、コンピューターで読取り可能な媒体、および、プログラムエレメントに関する。
画像再構成は、特に医療画像の分野において、近年ますます重要になってきている。制限角度トモグラフィーは、いよいよさらにインターベンショナル(interventional)及び診断上のX線画像に適用されている。実施例としては、縮小した角度範囲での取得を使用するインターベンショナルCアームシステム、マンモグラフィトモシンセシス(mammography tomosynthesis)、または、RADアプリケーションのためのトモシンセシスがある。加えて、呼吸又は心臓動作を表わす信号のゲート(gate)は、再構成のために利用可能な角度範囲を削減するために使用される。制限された角度範囲の場合、再構成を反復することが、適用できる非常に融通のきく再構成である。例えば、代数的再構成方法(ART)、同時代数的再構成方法(ART)、または、解析的再構成方法(SIRT)がある。再構成を調整するための従来技術が含まれてもよい。反復再構成の不利な点の一つは、計算の負荷が高く、興味部位(ROI)の再構成の実行ができないことである。例えば、米国特許出願公開第2007/0053556号および米国特許出願公開第2007/0093711号は、反復データ再構成方法について記述している。
技術的に異なる変形としてフィルターバックプロジェクション(FBP)が、従来技術として画像の再構成のために使用されている。既知のFBP技術においては、制限角度トモグラフィーに適用する場合に、例えば、コンピュータートモグラフィー(CT)形状からの完全なデータ取得のために導出された数学的に厳密なフィルターが、FBPに対して適合される。このことは、再構成された画像における再構成結果のそれぞれのインプレッション(impression)に基づくものである。従って、FBP方法は、不十分なプロジェクション取得に係る労力を削減して、制限角度トモグラフィーの臨床アプリケーション対象に対して有利な画像インプレッションを生成することを目的として適合されたフィルターを使用する。しかしながら、フィルター導出は数学的に一貫性がなく、従って、不完全なデータセットに適用された場合に、再構成画像が、既知の反復方法に比べて悪いものになりかねない。
さらに、フィルターバックプロジェクション(FBP)に係る既知の方法は、例えば、制限角度トモグラフィーのデータセットのような不完全なプロジェクションデータに対して直ぐに適用できるものではない。例えば、乳房のスクリーニングは、たった+/−10°の角度しか使用しないので、結果として絶対的な角度範囲は20°である。このことが画像再構成を困難にしている。
米国特許出願公開第2007/0053556号明細書 米国特許出願公開第2007/0093711号明細書
制限角度トモグラフィーデータセットについて高速で高品質な画像再構成を提供する必要性が存在する。さらに、再構成結果が反復による再構成と同等な結果となる対策、同時に、興味部位の再構成を可能にする必要性が存在する。
本発明は、上記の必要性を満足するものである。本発明の目的は、改善された再構成画像を提供することである。
本発明の目的は、独立請求項に係る技術的事項によって解決される。本発明のさらなる実施例および利点は、従属請求項の中に組み入れられている。
説明される実施例は、制限角度トモグラフィーにおけるフィルターバックプロジェクションのための画像再構成方法、制限角度トモグラフィーにおけるフィルターバックプロジェクションのための計算機器、コンピューターで読取り可能な媒体、および、プログラムエレメントについて、同様に適用される。詳細には説明されないが、実施例の異なる組み合わせからシナジー効果が発揮され得るものである。
さらに、方法に関する本発明の全ての実施例は、説明された通りの順序で実行されるが、それでも。このことは、本方法の実施ステップに係る唯一つで根本的なものである必要はないことに留意すべきである。本方法の実施ステップに係る全ての異なる順序及び組み合わせは、ここにおいて説明される方法の範囲内のものである。
本発明に係るコンテクスト(context)において、制限角度トモグラフィープロジェクションデータpは、オブジェクト周りの180以下のトモグラフィーを用いて生成される。例えば、人間の乳房をトモグラフィーを用いて分析するようなものである。
本発明に係るコンテクストにおいて、用語「フィルター(”filter”)」は、数多くのプロジェクションに基づいて解析的に計算されたフィルターオペレーターとして理解されるべきである。プロジェクションは、プロジェクションデータp及び/又は制限角度トモグラフィーでカバーされる角度範囲を含んでおり、それによってデータpが生成される。形状を定め、または、記述するために、トモグラフィーの他の形状パラメーターも使用され得る。
本発明の典型的な実施例に従って、制限角度トモグラフィーにおけるフィルターバックプロジェクションのための画像再構成方法が説明される。本方法は、オブジェクトOの制限角度トモグラフィープロジェクションデータpを取得するステップであり、前記制限角度トモグラフィープロジェクションデータpはオブジェクトOのN個のプロジェクションを記述しているステップを含んでいる。さらに、フィルタープロジェクションデータXpを生成するために、フィルターオペレーターXを前記制限角度トモグラフィープロジェクションデータpに対して適用するステップであり、XpはオブジェクトOのN個のフィルタープロジェクションを記述しており、かつ、それぞれのフィルタープロジェクションは前記データpのN個のプロジェクション全てから計算されるステップと、を含んでいる。さらに、再構成画像B(Xp)を生成するために、バックプロジェクションオペレーターBを使用して、前記フィルタープロジェクションデータXpのバックプロジェクションを計算するステップと、を含んでいる。
別の言葉で言えば、フィルタープロジェクションデータXpは、N個のフィルタープロジェクションを記述している。これらフィルタープロジェクションのそれぞれは、制限角度トモグラフィーデータセットpの全てのプロジェクションから計算される。フィルターされたプロジェクションの中に結合する以前に、これらのプロジェクションのそれぞれに対してフィルターXを適用することによるものである。このように、フィルターされたプロジェクションそれぞれは、この制限角度トモグラフィープロジェクションデータセットの一部として取得されてきた全ての他のプロジェクションに基づいている。
本方法は、ノイズに対するより高い安定性を提供し、余分なデータを正しく考慮する。
ここで、フィルターXは、Xpがオブジェクトに係るN個のプロジェクションを記述するように構成されており、それぞれのフィルタープロジェクションは、データpに係る全てのN個のプロジェクションから計算される。ここで、プロジェクションデータpは、制限角度トモグラフィーデータpとして理解されるべきものである。さらに、Nは、例えば、1、2、3、4等のような整数である。
本発明に係る説明された方法が使用されていることを検知するために、以下のことに留意すべきである。与えられたデータセットpがデータを含んでいる一つのプロジェクションだけを含んでおり、他の全てのプロジェクションが0(ゼロ)を含む場合に、本方法は、所定の特徴をもった画像を提供する。0だけを含んでいるプロジェクションに関するディレクションのために、本発明に係る方法は、より高い及びより低い周波数情報を追加する。対照的に、従来技術の方法は、この場合には、より低い周波数情報又は0を提供することしかできない。このことは、以降の説明のコンテクストにおいて、より明確にされる。
本発明によって使用されるフィルターオペレーターXは、データpに含まれる全てのN個のプロジェクション又はビューが、フィルターデータXpを生成するために使用されることを保証する。このことは、以降の説明のコンテクストにおいて、より明確にされる。そこにおいて、Xの生成及び使用について詳細に説明される。
前出の従来技術での再構成と対照的に、本発明ではいくつかの反復ステップを必要としない。バックプロジェクションオペレーターXを用いてバックプロジェクションを形成することと同様に、フィルターオペレーターXをプロジェクションデータpに適用することは、一度だけの反復、バックプロジェクションを必要とし、基本的な数学的問題の解を直接的に提供するものである。別の言葉で言えば、本発明は、唯一で有利なフィルターオペレーターXを利用した、直接的で反復的でない画像の再構成方法を提供する。
別の言葉で言えば、非常に特別なフィルターオペレーターXを使用するフィルターバックプロジェクション方法が説明される。本方法は、制限角度トモグラフィーにおいて検出器に対する放射線源の所定の軌道が有利に使用されるという事実を利用する。例えば、軌道が、検出器エレメントによって定められる平面に垂直な平面内に在るように定義されている場合、フィルターオペレーターXは、本発明で規定されるように、既知の再構成に比べて同等な品質を伴い速くなった画像再構成に対するいくつかの利点を提供する。フィルターオペレーターXは、例えば、(PB)として具現化されてよい。しかし、制限角度トモグラフィー形状に基づいて、他のフィルターオペレーターXも可能である。
結果として、プロジェクションデータpを生成するための所定のトモグラフィー形状を選択または決定することで、本発明のフィルターオペレーターXは、既に数学的に定まっている。フィルターオペレーターXは、数学的に計算することができ、所定のトモグラフィー形状にだけ依存する。制限角度トモグラフィーの最中に取得されるプロジェクションの数量及び制限角度トモグラフィーでカバーされる角度範囲、のようなものである。データ生成の形状を定める全てのパラメーターは、フィルター生成を決定する。それらは、検出器の形状及びサイズ、プロジェクションが生成される光源の位置の数、検出器に関する光源の正確な姿勢またはそれぞれの位置、および、検出器の上方のプロジェクションオブジェクトの最大高さ、である。
フィルターXは、一度だけ計算され、同じプロジェクション形状を用いて取得された全てのデータセットを再構成するために使用されている。このことは、時間における利点を生成し得る。
例えば、医療デバイス又は特にトモグラフィー、または、本発明に従った計算ユニットは、制限角度トモグラフィーの形状データに単に基づいて、フィルターXを計算することができる。
ここで、用語「再構成画像B(Xp)を生成するためにバックプロジェクションオペレーターBを使用する」は、バックプロジェクションオペレーターBをフィルタープロジェクションデータXpに適用することによって再構成画像B(Xp)を生成することであるとして理解されるべきである。別の言葉で言えば、フィルタープロジェクションXpは、再構成ボリュームに対してバックプロジェクションされる。
データpを生成するために使用された形状によって完全に数学的に定義されるフィルターオペレーターXは、種々の方法で具現化されてよい。例えば、フィルターオペレーターXは、プロジェクションオペレーターデータPとバックプロジェクションオペレーターBの掛け算として具現化される。そうした構成オペレーターPBは、逆構成オペレーター(PB)を一般化するように、形成するために追加的に変換され得る。以降に説明されるように、こうした構成オペレーターPBは、本発明に係るいくつかの利点を備えている。
別の典型的な実施例に従えば、フィルターオペレーターXは、一般逆行列オペレーター(PB)として具現化されてよい。
このように、Xは、バックプロジェクションオペレーターBと対応する随伴プロジェクションオペレーターPから成っている。
別の言葉で言えば、フィルターオペレーターXは、トモグラフィーを用いて生成されたプロジェクションデータpと一致するような条件の下で再構成される画像f上にインポーズ(impose)することによって引き出され得る。この条件は、等式Pf=pによって記述することができる。一般的に、この条件を満足する一つ以上の解fが存在する。f=Ppによって、最少ノルム(minimal norm)を伴う一つの解が与えられる。ここで、Pは、Pの一般逆行列である。PとBが、以降に説明するように、随伴オペレーターであるという関係のために、この解剖学的領域は、f=B(PB)pと書き換えることができる。従って、フィルターオペレーターを(PB)として選択した場合、解f=B(Xp)は、プロジェクションデータと一致する条件を満たしている。
フィルターオペレーター(PB)の実施例により、全てのプロジェクションデータpと一致する画像fを有利に取得することができる。つまり、画像fは、等式Pf=pを満たしている。このことは、以降に説明される。
最初に、一般逆行列、ムーア・ペンローズ擬似逆行列(Moore−Penrose pseudoinverse)としても知られているもの、がこの目的のために規定される。線形オペレーターPに対して、一般逆行列オペレーターPがオペレーターとして規定され得る。線型な等式Pf=pの不知なfを用いた最少ノルム解fをあらゆるpに対して割り当てることによるものである。最少ノルム解は、上記の等式に対する最少ノルムを伴う唯一の解として定義される。従って、pが測定されたプロジェクションデータを意味している場合、f=Ppの最少ノルム解は、プロジェクションデータpと一致しているということができる。
これから、一般逆行列Pは、P=B(PB)と書き直すことができる。この均等な結果は、上記及び下記に説明するように、一般逆行列の特性と、BがPの随伴(adjoint)であるという事実とから生じている。従って、測定されたプロジェクションデータpに対するPf=pの最少ノルム解は、f=Pp=B(PB)pによって与えられる。このことは、表現B(Xp)に従って再構成された画像が、フィルターオペレーターXが(PB)として具現化されている場合に、測定されたプロジェクションデータpと一致していることを示している。従って、本発明により、改善された画像品質が得られる。
別の言葉で言えば、この実施例において、フィルターオペレーターXは、制限角度トモグラフィーの最中にプロジェクションデータpが生成される際に使用されたトモグラフィー形状に係る所定の数学的な記述によって、完全に、唯一に、純粋に、及び/又は、直接的に定義される。別の言葉で言えば、フィルターオペレーターXは、データpを生成するために使用された形状によって完全に数学的に定義されるのである。従って、Xの発見的な決定は、本発明により避けられる。制限角度トモグラフィーに対して適用できる空間的形状のそれぞれは、一つのフィルターXに対応し得ることが理解されよう。
後で説明されるように、追加のステップが、また、実施されてもよい。例えば、フィルターXの特性を純粋に数学的に定義されるものから混合された特性へと変更する規則化ステップ、のようなものである。つまり、最初は数学的に定義されるが、次に、例えば規則化によって、修正される。例えば、理想的なフィルターオペレーター(PBは、計算を容易にするためにマトリクス中の小さな値を0で置き換えるように修正されてよい。高い周波数を抑制するステップも、また、規則化ステップとして実行されてよい。
プロジェクションオペレーターPBは、少なくとも、2つの数学的関数に係る一つの畳み込み(convolution)を含んでいる。上記のプロジェクションオペレーターPBをフーリエ変換を介して周波数空間に変換する場合、変換されたpロボットジェネレーターオペレーターPは、数学的関数のいくつかの掛け算を含んでいる。プロジェクションオペレーターPBを周波数空間へと変換することで、所望の再構成画像に係る非常に効率的な計算が、本発明によって提供される。このことは、以降に、より詳しく説明される。上記の変換によって、プロジェクションオペレーターPBの表現が簡素化され、本発明により、再構成に係る計算労力が削減される。これらの詳細及び利点は、以降に説明され、より明確にされる。
本発明に従えば、オペレーターPとBの数学的計算が必ずしも必要でないことが理解されるべきである。PBを決定するためにだけ、特に周波数空間におけるPBの推法のために、計算が必要である。明らかに、P自身の計算は、本発明にとって必要ではない。Bは、本発明の典型的な実施例に従って、方法の最後でバックプロジェクションを実行するために使用される。しかしながら、Bについても数学的計算は必ずしも必要でない。
別の典型的な実施例に従えば、プロジェクションオペレーターPは、上記および下記で使用されるように、オブジェクトファンクションOを通じて線積分によって定義される。より正確には、Pは、プロジェクションオペレーターであるP、P、P、から成っており、Nは取得されたプロジェクションの数量を示している。それぞれのPは、オブジェクトファンクションOの一つのプログラムを示しており、オブジェクトファンクションOを通じた線積分によって定められる。ベクトル表示において、Pは,P=(P、P、・・・、Pと書き表すことができる。すると、バックプロジェクションオペレーターBが、上記および下記で使用されるように、Pに随伴するオペレーターとして唯一に定義される。ベクトル表示において、B=(B、B、・・・、Bと書き表すことができる。ここで、それぞれのiについてBは、Pに随伴するものである。
与えられたベクトルの随伴ベクトル又はマトリクスは、当業者によれば直ちに引き出すことができる。
このことは、中でも、使用されるフィルターオペレーターX=(PB)が、制限角度トモグラフィーの最中に取得された全てのプロジェクションによって規定されることを意味している。別の言葉で言えば、フィルターオペレーター(PB)は、本発明の典型的な実施例において使用されるように、データpの生成に際して取得された全てのN個のプロジェクションに基づくものである。
本発明の別の典型的な実施例に従えば、本方法は、さらに、放射線源の軌道に沿って前記プロジェクションデータpのフーリエ変換を実行するステップであり、前記軌道は前記プロジェクションデータpを生成するために使用されたものであるステップと、掛け算されたデータXkを形成するために、周波数コンポーネントkに関するN個のプロジェクション全ての値を前記フィルターオペレーターXと掛け算するステップと、前記掛け算されたデータXkの逆フーリエ変換を実行するステップと、を含んでいる。電磁気的な周波数コンポーネントは、制限角度トモグラフィーデータpの生成の最中に検出されたスペクトラムのコンポーネントとしてみることができる。
N個のプロジェクションに係るそれぞれのプロジェクションのkコンポーネントは、例えば、次にマトリクスX=(PB)を用いて掛け算されるベクトルとして、表現されてよい。他の数学的な表現も、また、可能である。
このことは、全部の、又は、実質的に全ての周波数コンポーネントに対して繰り返される。
本発明の別の典型的な実施例に従えば、本方法は、さらに、前記制限角度トモグラフィープロジェクションデータpを生成するために使用された前記制限角度トモグラフィーの所定のトモグラフィー形状を記述する形状データdを提供するステップと、を含んでいる。
例えば、形状データdは、プロジェクションの数量を含んでよい。つまり、制限角度トモグラフィーの最中に生成されたビュー(view)の数量であり、プロジェクションデータpを生成する。加えて、または、代替的に、実行された制限角度トモグラフィーの角度範囲は、形状データdの中に保管されてよい。他のパラメーターも、また、データセットdの中に保管されてよい。
形状データdは、制限角度トモグラフィーを実行するトモグラフィーデバイスによって生成される。上記のデータは、保管され、及び/又は、本発明に係る方法を実行する計算機器に伝送される。望むのであれば、本発明に係る方法を実行するためにトモグラフィーデバイス自身が形状データを使用して、分析されたオブジェクトOの再構成画像が生成される。オブジェクトOのこうした再構成画像は、ディスプレイ上でユーザーに対して表示される。ディスプレイは、トモグラフィーデバイス又は計算機器の一部である。このことは、本実施例及び本発明に係る他の全ての実施例に適用できる。
本発明の別の典型的な実施例に従えば、所定のトモグラフィー形状を記述している提供される形状データdは、フィルターオペレーターXの計算に基づいている。
別の言葉で言えば、本発明の典型的な実施例に従って、フィルターオペレーターXは、形状データdに基づいて計算されるものである。別の言葉で言えば、フィルターオペレーターXは、形状データdによって純粋に数学的に定められるものである。上記及び下記に説明するように、形状データdは、例えば、プロジェクションの数量及び/又は実行された制限角度トモグラフィーでカバーされる角度範囲を含んでいる。
本発明の別の典型的な実施例に従えば、本方法は、さらに、プロジェクションオペレーターPを計算するステップ、バックプロジェクションオペレーターBを計算するステップ、構成オペレーターPBを生成するステップ、一般逆行列オペレーター(PB)を生成するステップと、を含んでいる。上記および以降に説明されるように、一般逆行列オペレーター(PB)は、フィルターオペレーターXとして使用される。さらに、本発明の典型的な実施例は、フィルタープロジェクションデータ(PB)pを生成するために、一般逆行列オペレーター(PB)をフィルターオペレーターとしてプロジェクションデータpに適用するステップと、を含んでいる。この実施例において、バックプロジェクションを計算するステップS3は、オブジェクトの再構成画像を生成する。再構成画像は、B(PB)pとして名付けられる。
望むのであれば、制限角度トモグラフィープロセスの光源は、検出器の行又は列のいずれかに沿って、固定された検出器の上方を移動する。この又は他の本発明の典型的な実施例において、検出器に関する放射線光源の移動は、直線でよいし、円周でもよい。フィルターXの計算に備えるために、放射線源が平面内を移動することが重要である。平面は、検出器によって定義された平面に対して垂直な平面である。従って、放射線源の軌道は、検出器の上方の一定高さで直線である。
従って、説明された方法によって、特別な空間的トモグラフィーを利用し、高品質な再構成画像としての高品質な解の十分な計算が可能となる。
ここで、本発明は、プロジェクションデータが制限角度トモグラフィーからのものであり、そのため、不完全なものとみなされるにもかかわらず、再構成画像がプロジェクションデータに従ったものであることを達成する。別の言葉で言えば、本発明の使用されたフィルターオペレーターXは、空間形状に関して直接的でうまく定義された依存性を有しており、それを伴ってプロジェクションデータpは記録される。説明された方法は、フィルターオペレーターXを反復的に定めるものではなく、フィルターオペレーターXを直接的に定めるものである。さらに、本発明は、基本的な数学的問題の解をを反復的に定めるものではなく、つまり、高品質な再構成画像を直接的に定めるものである。
本発明で可能となった高速な計算速度は、特に、上記及び下記に説明される制限角度トモグラフィーにおける特別なトモグラフィー形状に対する洞察によって生じるものである。この形状は、鉛直方向の形状として見られてよい。フィルターオペレーターXは、PとBによって構成されてよく、ここでプロジェクションオペレーターPは、既にフーリエ変換を介して周波数空間へと変換されている。さらに、構成オペレーターPBの一般逆行列が生成され得る。(PB)は、Xに等しい。このことは、フィルターオペレーター(PB)が、不完全なデータpに対して適用され、制限角度トモグラフィーの最中に作成されることからわかる。放射線光源が、検出器によって定義される平面に垂直な平面内で移動する場合に、本発明は、(PB)に係る可能性のある効率のよい数学的な決定から利益を得ている。
望むのであれば、結果として生じた再構成画像は、ユーザーに対して表示されてよい。望むのであれば、結果として生じた再構成画像は、例えばSARTのような、既知の反復的再構成方法によって生成された別の画像と比較されてよい。
例えば、CTといった手段による制限角度トモグラフィーの場合、使用された放射線源、つまり、例えばX線源、の軌道が、平面内に定義され得る。平面は、センサーまたは検出器エレメントによって定義される平面に垂直な平面である。本発明は、特に、そうした場合に、プロジェクションデータpに対して適用されたフィルターオペレーターXが、一般逆行列オペレーター(PB)として具現化されたとすれば、いくつかの利点を備えるという洞察を提供する。
以前に説明された制限角度トモグラフィーに係る光源の軌道のような、そうした所定のトモグラフィー形状の場合、構成オペレーターPBは、数学的な畳み込みを含む構成オペレーターとして表現され得る。周波数空間へのフーリエ変換を介してプロジェクションオペレーターPBを実行する場合、PBが畳み込みされた関数の掛け算によって数学的に表現されるという利点を使用することができる。このことは、本発明により、再構成画像の計算における効率向上を結果として生じる。本発明の発明者は、一般逆行列オペレーター(PB)を使用することで、フィルターバックプロジェクションに対する画像再構成のために、速くて、既知の反復的方法の画像品質と同等の画像品質を提供できることを見い出した。さらに、本発明によって、再構成画像におけるアーティファクト(artifact)が著しく削減される。
別の言葉で言えば、本発明に係る説明され例えば実施例は、発明性のあるフィルターオペレーターXを用いたフィルターバックプロジェクションを提供する。フィルターオペレーターXは、プロジェクションデータpを結果として生じる制限された角度の取得の最中に使用されたトモグラフィー形状に直接的、かつ、唯一に基づいている。従って、与えられた取得形状に対して、構成オペレーターPBは、一度計算されるだけでよい。別の言葉で言えば、制限角度トモグラフィーにより、異なるオブジェクトを分析、または、観察することができ、同一の方法及び同一のオペレーターX、例えば逆行列構成オペレーター(PB)として具現化されたもの、が、これらの及び異なる測定のために使用され得る。本発明に係るこの利点は、制限された角度の取得のために使用された所定のトモグラフィー形状からのフィルターオペレーターXの直接的で定義された依存性を明らかにする。
本発明の別の典型的な実施例に従えば、フィルターオペレーターXは、構成オペレーターPBを含んでいる。ここで、オペレーターPBは、2つの数学的関数の少なくとも一つの畳み込みを含んでいる構成オペレーターである。
本発明のプロジェクションオペレーターPBのこうした表現は、このようなオペレーターを周波数空間へと変換する可能性を利用している。構成プロジェクションオペレーターの周波数空間における対応する表現Pは、上記の数学的関数のいくつかの畳み込みを含んでいる。このことは、オブジェクトOの再構成画像を生成するために行われる必要がある計算を簡素化する。
本発明の別の典型的な実施例に従えば、本方法は、フーリエ変換を利用して、プロジェクションオペレーターPBを周波数空間へと変換するステップを含んでおり、周波数空間へと変換されたプロジェクションオペレーターPBは、数学的関数のいくつかの掛け算を含んでいる。
以降では、周波数空間でのフィルター(PB)の利点、および、効率的な計算について説明される。
放射線源が、検出器によって定義される平面に平行な直線上を移動する場合、(PB)を非常に効率よく数学的に決定することができる。放射線源が検出器によって定義される平面に平行な直線上を移動する、より一般的な設定においては、以前の設定において記述された設定が、(PB)の有効な決定に対する近似として使用され得る。近似された設定の使用は、一般的に、再構成画像において少しだけ精度を失うだけである。この損失の量は、正確には、放射線源がその上を移動する軌道が、どれだけ検出器に係る平面に平行な直線と異なっているかによるものである。本発明は、この洞察を利用する。
検出器によって定義される平面に平行な直線上を移動している放射線源の設定のために、上述のようにより一般的な設定に近似するために使用され得る設定であるが、以降に説明するように、効率よく数学的な(PB)の決定が実行される。最初に、検出器によって定義される平面に平行な直線上を移動している光源に係る説明された設定により、3次元再構成問題を一式の2次元問題として扱うことができることに留意する。これらは2次元に対応するものであり、そうした平面のそれぞれは、光源軌道の直線と光源の軌道に平行な検出器上の直線によって定められる。従って、再構成のためには対応する2次元問題を考慮することで十分である。上述の、P=(P、P、・・・、P及びB=(B、B、・・・、B)としてのオペレーターP及びBの定義は、結果として構成オペレーターPBを生じ、構成オペレーションP(ここで、i,j=1、・・・、N)であるエントリーを用いたマトリクスとして書き表すことができる。光源軌道が検出器の上方の一定高さである場合、こうしたオペレーションPのそれぞれは、有界サポートの畳み込みカーネルを用いた畳み込みとして記述され得る。この畳み込みとしてのPの記述は、以降の図8で説明される。オペレーションPは、いまや周波数領域へと変換することができる。畳み込みにより、周波数領域において、オペレーションPは掛け算として表わされる。数値的なフィルター計算のために使用される、オペレーションPの具体的なバージョンに対して、このことは、それらのオペレーションが対角行列によって表されることを意味している。この対角行列による表現は、一般逆行列(PB)としてフィルターXを計算するときに、著しく効率が上がることを意味する。事実、マトリクスPBのスパース表現(sparse representation)により、(PB)の計算においてM倍の効率を得ることができる。例えば、特異値分解(singular value decomposition)によって実行され得るものである。ここで、Mは、列ごとの検出器ピクセルの数量を示している。本発明のこの洞察により、より速い画像再構成が可能となる。
図8は、検出器が平面に位置し、かつ、光源位置が直線状である場合の、この畳み込みオペレーションをグラフィカルに記述したものである。これは、2次元問題としても記述することができる。
さらに、PBのスパース表現は、結果として(PB)のスパース表現を生じる。このことにより、(PB)pによって記述されたプロジェクションデータ、ここでpは測定されたプロジェクションデータである、のフィルタリングが効率的に実行することができる。このステップにおいては、(PB)pのスパース表現により、数値の複雑性をM倍セーブすることができる。このことで大切な時間を節約することができる。
上記の観点において、本発明の有利で典型的な実施例は、データpは、放射線源が検出器の上方に一定の高さで移動する際に取得され、かる、(PB)のそれぞれのエレメントであるPが少なくとも2つの数学的関数の畳み込みとして記述されることを規定する。
本発明の別の典型的な実施例に従えば、プロジェクションデータpは、制限角度トモグラフィーによってカバーされる角度範囲を記述している。上記の制限角度トモグラフィーは、使用されるプロジェクションデータpが生成されてきたプロセスである。さらに、制限角度トモグラフィーによってカバーされる角度範囲は、180°より小さい。
この実施例は、制限角度トモグラフィーの方法を表している。いくつかの理由により、トモグラフィーによって分析されるべきオブジェクトOは、180°より小さい角度範囲でしか、光源からの電磁気放射線によって放射されない。こうした場合において、本方法は、上記及び下記の利点を明らかに実現する。
本発明の別の典型的な実施例に従えば、本方法は、プロジェクションデータpを生成するために制限角度トモグラフィーを実行するステップを含んでおり、このステップは、さらに以下の段階を含んでいる。放射線源及び対応する検出器を備える段階であり、前記検出器は検出平面を定める段階である。前記放射線源を前記検出器に対して移動する段階であり、前記放射線源は、前記検出平面に対して垂直な平面内を移動するさらなる段階を含んでいる。さらに、前記検出器によってプロジェクション信号を検出する段階であり、それにより、本実施例を利用してプロジェクションデータpが生成される段階を含んでいる。
別の言葉で言えば、制限角度トモグラフィーの完全なプロセスは、本発明に係るこの典型的な実施例によって表される。さらに、本発明に従って、フィルターバックプロジェクションと結合された制限角度トモグラフィーが提供される。望むのであれば、本発明を利用して所定の興味部位だけを再構成してもよい。従って、オブジェクトの所定の興味部位だけに関して、加速され、短縮された制限角度トモグラフィーが可能である。こうした制限角度トモグラフィーに対する興味部位の再構成は、以降に、より詳しく説明される。まとめると、この実施例は、制限角度トモグラフィーによって生成された不完全なプロジェクションデータpを扱うことができる速いフィルターバックプロジェクション方法を提供する。結果として生じる画像の品質は、複雑な反復方法による画像品質と同等であり、本発明により、興味部位の再構成ができる。
本発明の別の典型的な実施例に従えば、形状データdは、少なくとも制限角度トモグラフィーの放射線源の軌道を記述している。望むのであれば、検出器に対する光源の軌道が、形状データdによって記述される。ここで、形状データdにおいて記述された光源の道は、限角度トモグラフィーにおいて使用される検出器に係る検出平面に垂直な平面内に在る。望むのであれば、検出器平面に垂直な平面は、検出器エレメントの行または列を通じて拡張されてよい。
本発明の別の典型的な実施例に従えば、本方法は、さらに、プロジェクションデータpの規則化ステップを含んでいる。
いくつかの理由のために提供されたプロジェクションデータpは間違いを含んでいることがあるので、望むのであれば、ユーザーによって規則化ステップが備えられてよい。さらに、規則化は、本方法に係る結果の同等性をもたらす。つまり、オブジェクトOの再構成画像の品質は、例えば既知のSARTのような従来技術による結果に対して同等である。例えば、良い品質の画像結果を提供するために、従来技術であるSART反復に係る反復ステップ数nが何回必要であるかによって定められる。このことは、従来技術のSART方法の中の規則化ステップとして見られる。
従来技術であるSART再構成と対照的に、本発明ではいくつかの反復ステップを必要としない。バックプロジェクションオペレーターXを用いてバックプロジェクションを形成することと同様に、フィルターオペレーターXをプロジェクションデータpに適用することは、一度だけの反復が必要であり、従って、基本的な数学的問題の解を直接的に提供するものである。別の言葉で言えば、本発明は、唯一で有利なフィルターオペレーターXを利用した、直接的で反復的でない画像の再構成方法を提供する。
本発明の別の典型的な実施例に従えば、本方法は、バックプロジェクションオペレーターBを所望の興味部位上に範囲を定めるステップを含んでいる。このとは、例えば、ユーザーによって行われてよいし、または、プログラムエレメントにより又は例えばコンピューターによって例えば自動的に行われてもよい。さらに、バックプロジェクションを計算するステップは、範囲を定められたバックプロジェクションオペレーターを用いて実行される。別の言葉で言えば、フィルタープロジェクションは、所望の再構成ボリュームに対してだけバックプロジェクションされる。
別の言葉で言えば、本発明に係るこの説明された実施例は、制限角度トモグラフィーにおける興味部位の再構成を可能にする。必要とされる計算労力は少なく、生成された画像、つまりオブジェクトOの再構成画像、の品質は、既知の反復再構成方法の結果と同等である。従って、この典型的な実施例は、一方で、フィルターバックプロジェクション方法の利点、オブジェクトの興味部位だけを再構成する能力を実現し、他方で、反復的な再構成方法に係る利点、つまり、良い品質の再構成画像を提供すること、を実現している。
こうした実施例は、図5においてみることができる。実施例は、速い画像再構成、および、FBP再構成の利点を提供する。つまり、ボクセル(voxel)サイズ、再構成視野(FOV:field of view)、および、興味部位(ROI:region of interest)がユーザーによって任意に選択できる。主な計算労力は、ROIに対して一度だけ実行される必要があるバックプロジェクションのステップにおいてかかる。このことは、従来技術のSARTのような反復再構成とは対照的である。バックプロジェクション及びプロジェクションは、全部のFOV及びROIのために、それぞれの反復において実行されることを要するからである。
別の言葉で言えば、説明された本発明の実施例は、反復再構成よりも速い画像再構成を提供し、同時に、同等な画像品質を生成する。
本発明の別の典型的な実施例に従えば、本方法は、さらに、プロジェクションデータpを、フィルターオペレーターXに対する範囲が定められた入力に制限するステップを含んでいる。
従って、本実施例は、選択的なバックプロジェクションを提供する。
本発明の別の典型的な実施例に従えば、本方法は、さらに、ゼロパディング(padding)を実行するステップを含んでいる。
上記のゼロパディングステップに関する詳細は、以下から得ることができる。Chapter 3 in A. Kak and M.Slaney,The Principles of Computerized Tomograghy、IEEE Press、New York、USA、1999.
本発明の別の典型的な実施例に従えば、本方法は、さらに、データセットpの生成を継続するステップを含んでいる。そのプロジェクションは、データセットPの生成の最中に中断されたものである。
プロジェクションを継続するステップに関する追加の詳細は、以下に見出すことができる。LEWITT R.,<<Processing of incomplete measurement data in computed tomography>>、Med.Phys.,vol.6、no5、pp.412−417、1979.
本発明の別の典型的な実施例に従って、制限角度トモグラフィーにおけるフィルターバックプロジェクションに対する画像再構成のための計算機器が説明される。計算機器は、フィルターオペレーターXを計算するように構成された計算ユニットを含んでいる。前記計算ユニットは、オブジェクトOの制限角度トモグラフィープロジェクションデータpを取得するように構成されており、前記計算ユニットは、前記フィルターオペレーターXを前記取得された制限角度トモグラフィープロジェクションデータpに適用して、フィルタープロジェクションデータXpを計算するように構成されており、前記フィルタープロジェクションデータXpはオブジェクトOのN個のフィルタープロジェクションを記述し、それぞれのフィルタープロジェクションは前記データpのN個のプロジェクション全てから計算される。さらに、前記計算ユニットは、前記オブジェクトOの再構成画像を生成するために、前記フィルタープロジェクションデータXpのバックプロジェクションB(Xp)を計算する。
計算機器は、コンピューター又はプロセッサとして具現化され得る。計算機器は、離れた物理的エレメント、または、統合されたものでもよい。例えば、例としてCTのようなトモグラフィー、または、乳房マンモグラフィ装置である。例えば、計算機器は、制限角度トモグラフィーを実行するトモグラフィーの一部であってよく、トモグラフィーは、上記及び下記に説明される本発明から利益を得ている。さらに、計算ユニットは、例えば、コンピューター又はトモグラフィーにおけるプロセッサとして具現化されてよい。例えば、Cアームトモグラフィーシステム、従来のCT、スイング軌道デバイス、トモシンセシス(tomosynthesis)を実行するトモグラフィーデバイス、または、トモシンセシスをRAIDアプリケーションに適用したデバイスは、本発明の利用する計算機器として見られ得ることが、典型的に言及される。従って、前出のデバイスは、以前に説明された本発明の典型的な実施例において定義されるように計算ユニットを備えてよい。
本発明の別の典型的な実施例に従って、コンピューターで読取り可能な媒体は、制限角度トモグラフィーにおけるフィルターバックプロジェクションに対する画像再構成のためのコンピュータープログラムが保管されている。コンピュータープログラムが、プロセッサによって実行されると、前記コンピュータープログラムは、オブジェクトOの制限角度トモグラフィープロジェクションデータpを取得するステップであり、前記制限角度トモグラフィープロジェクションデータpはオブジェクトOのN個のプロジェクションを記述しており、前記N個のプロジェクションは制限角度トモグラフィーの所定のトモグラフィー形状を用いて生成されるステップを実施するように適合されている。フィルタープロジェクションデータXpを生成するために、フィルターオペレーターXを前記限角度トモグラフィープロジェクションデータpに対して適用するステップであり、XpはオブジェクトOのN個のフィルタープロジェクションを記述しており、かつ、それぞれのフィルタープロジェクションは前記データpのN個のプロジェクション全てから計算されるステップが実施される。そして、再構成画像B(Xp)を生成するために、バックプロジェクションオペレーターBを使用して、前記フィルタープロジェクションデータXpのバックプロジェクションを計算するステップが、上記に定めるように実施される。
別の言葉で言えば、Xをpに対して適用するステップの際に、データpの全てのN個のプロジェクションがフィルターされ、フィルタープロジェクションデータXpを生成するために結合される。
本発明の別の典型的な実施例に従って、制限角度トモグラフィーにおけるフィルターバックプロジェクションに対する画像再構成のためのプログラムエレメントが説明される。エレメントは、プロセッサによって実行されると、オブジェクトOの制限角度トモグラフィープロジェクションデータpを受け取るステップであり、前記制限角度トモグラフィープロジェクションデータpはオブジェクトOのN個のプロジェクションを記述しており、前記N個のプロジェクションは制限角度トモグラフィーの所定のトモグラフィー形状を用いて生成されるステップを実施する。フィルタープロジェクションデータXpを生成するために、フィルターオペレーターXを前記限角度トモグラフィープロジェクションデータpに対して適用するステップであり、XpはオブジェクトOのN個のフィルタープロジェクションを記述しており、かつ、それぞれのフィルタープロジェクションは前記データpのN個のプロジェクション全てから計算されるステップが実施される。そして、再構成画像B(Xp)を生成するために、バックプロジェクションオペレーターBを使用して、前記フィルタープロジェクションデータXpのバックプロジェクションを計算するステップが上記に定めるように実施される。
別の言葉で言えば、フィルタープロジェクションデータXpは、N個のフィルタープロジェクションを記述している。これらフィルタープロジェクションのそれぞれは、制限角度トモグラフィーデータセットpの全てのプロジェクションから計算される。フィルターされたプロジェクションの中に結合する以前に、これらのプロジェクションのそれぞれに対してフィルターXを適用することによるものである。このように、フィルターされたプロジェクションそれぞれは、この制限角度トモグラフィープロジェクションデータセットの一部として取得されてきた全ての他のプロジェクションに基づいている。
別の言葉で言えば、Xをpに対して適用するステップの際に、データpの全てのN個のプロジェクションがフィルターされ、フィルタープロジェクションデータXpを生成するために結合される。
コンピュータープログラムエレメントは、コンピュータープログラムの一部であってよいが、また、それ自身でプログラム全体であってよい。例えば、コンピュータープログラムエレメントは、本発明に至るように既存のコンピュータープログラムを更新するために使用されてよい。
本発明に係る上記に示された特徴及び他の特徴は、以降に説明される実施例を参照して明らかになり、説明される。
本発明の典型的な実施例が以降の図面において説明される。原則として、同一のパーツは、図面において同一の参照番号を備えている。
図1は、本発明の異なる典型的な実施例に従って、異なる方法の異なるフローチャートを模式的に示している。 図2は、本発明の異なる典型的な実施例に従って、異なる方法の異なるフローチャートを模式的に示している。 図3は、本発明の異なる典型的な実施例に従って、異なる方法の異なるフローチャートを模式的に示している。 図4は、本発明の異なる典型的な実施例に従って、異なる方法の異なるフローチャートを模式的に示している。 図5は、本発明の異なる典型的な実施例に従って、異なる方法の異なるフローチャートを模式的に示している。 図6は、本発明の別の典型的な実施例に従って、計算ユニットを模式的に示している。 図7は、本発明の別の典型的な実施例に従って、角度制限されたトモロジーを模式的に示している。 図8は、バックプロジェクションの効果、および、ソースポジションiとjに対するオペレーターのプロジェクションを模式的に示している。2次元再構成問題においてオブジェクトが境界高さの場合である。
図1は、ステップS1からS3を示しており、本発明の典型的な実施例に従って、制限角度トモグラフィーにおけるフィルターバックプロジェクションのための画像再構成方法を説明している。最初のステップとして、ステップS1においてオブジェクトOのプロジェクションデータpが提供される。プロジェクションデータpは、オブジェクトOに係るN個のプロジェクションを記述している。N個のプロジェクションは、制限角度トモグラフィーを実行している最中に所定の空間トモグラフィー形状を用いて生成されたものである。Nは、例えば、1、2、3、4といった整数である。ステップS2において、フィルタープロジェクションデータXpを生成するために、プロジェクションデータpに対するフィルターオペレーターXの適用が実行される。ここで、Xpは、オブジェクトのN個のフィルタープロジェクションを記述するものであり、それぞれのフィルタープロジェクションはデータpに係る全てのN個のプロジェクションから算出される。続いて、再構成画像B(Xp)を生成するためのバックプロジェクションオペレーターBを使用したフィルタープロジェクションデータXpのバックプロジェクションの計算が、図1のS3に示されている。例えば、フィルターオペレーターXは、上述のように、一般逆行列オペレーター(PB)として、または、補正され一般逆行列オペレーター(PB)として具現化される。
フィルタープロジェクションデータXpは、N個のフィルタープロジェクションを記述している。これらのそれぞれのフィルタープロジェクションは、制限角度トモグラフィーデータセットpの全てのプロジェクションから算出される。それぞれのフィルターるプロジェクションの中に結合する前に、フィルターXをこれらのそれぞれのプロジェクションに対して適用することによるものである。このように、それぞれのフィルタープロジェクションは、この制限角度トモグラフィープロジェクションデータセットの一部として取得されてきた他の全てのプロジェクションに依存している。
近似値が含まれない場合、フィルターオペレーターXは、それを用いてプロジェクションデータpが生成されたところの所定の空間トモグラフィー形状によって純粋に数学的に規定されたものである。しかしながら、望むのであれば、本発明は、また、上記又は以降に説明するように、調整ステップのような近似を含んでよい。
従って、発見的なXの決定は、本発明によって避けられる。フィルターオペレーターXの具現化により、全てのプロジェクションデータpに一致する画像fを取得することができる。つまり、画像fは、当業者識別子Pf=pを満たしている。このことは、以降に説明される。Xは、(PB)として具現化されてよい。
最初に、一般逆行列、ムーア・ペンローズ擬似逆行列(Moore−Penrose pseudoinverse)としても知られているもの、がこの目的のために規定される。線形オペレーターPに対して、一般逆行列オペレーターPがオペレーターとして規定され得る。線型な等式Pf=pの不知なfを用いた最少ノルム解fをあらゆるpに対して割り当てることによるものである。最少ノルム解は、上記の等式に対する最少ノルムを伴う唯一の解として定義される。従って、pが測定されたプロジェクションデータを意味している場合、f=Ppの最少ノルム解は、プロジェクションデータpと一致しているということができる。これから、一般逆行列Pは、P=B(PB)と書き直すことができる。この均等な結果は、以下に説明するように、一般逆行列の特性と、BがPの随伴(adjoint)であるという事実とから生じている。従って、測定されたプロジェクションデータpに対するPf=pの最少ノルム解は、f=Pp=B(PB)pによって与えられる。このことは、表現B(Xp)に従って再構成された画像が、フィルターオペレーターXが(PB)として具現化されている場合に、測定されたプロジェクションデータpと一致していることを示している。
プロジェクションオペレーターPは、上記および下記で使用されるように、オブジェクトファンクションOを通じて線積分によって定義される。より正確には、Pは、プロジェクションオペレーターであるP、P、P、から成っており、Nは取得されたプロジェクションの数量を示している。それぞれのPは、オブジェクトファンクションOの一つのプログラムを示しており、オブジェクトファンクションOを通じた線積分によって定められる。ベクトル表示において、Pは,P=(P、P、・・・、Pと書き表すことができる。すると、バックプロジェクションオペレーターBが、上記および下記で使用されるように、Pに随伴するオペレーターとして唯一に定義される。ベクトル表示において、B=(B、B、・・・、Bと書き表すことができる。ここで、それぞれのiについてBは、Pに随伴するものである。
従って、図1に係る方法は、制限角度トモグラフィーを実行して、フィルターオペレーターX=(PB)を用いた特別なフィルターバックプロジェクションに係る有利で新たな変数と組み合わせる方法としてみることができる。望むのであれば、データpを生成するために使用される制限角度トモグラフィーの角度範囲を測定するステップが、本発明によって実施されてもよい。フィルターオペレーターXは、測定された角度範囲に基づいて、全く数学的に算出することができる。
別の言葉で言えば、図1に示された方法は、プロジェクションデータが制限角度トモグラフィーからのものであり、よって、不完全なものとみなされ得るにもかかわらず、プロジェクションデータpに従って再構成された画像を完成する。いくつかの理由のために、トモグラフィーデバイスは、オブジェクトの周りに180度移動することができない。例えば、そうした装置は限定された方法でしか移動することができない。加えて、こうしたプロセスでは、非常に低い放射線量、例えばX線、が適用されるべきである。従って、制限角度トモグラフィーの最中、このことによりプロジェクションデータは不完全なものになってしまう。180度にわたってオブジェクトのプロジェクションを記述していないという意味においてである。図1に係る方法は、本発明に従ったフィルターバックプロジェクションが、不完全なデータpを用いて使用されるので、上記の不利な点を克服できる。
望むのであれば、制限角度トモグラフィーのプロセスの光源は、図1に係る方法に従って、検出器の行または列のいずれかに沿って固定された検出器に振り替えられる。この又は他の本発明の典型的な実施例において、検出器に関する放射線光源の移動は、直線でよいし、円周でもよい。従って、説明された方法によって、特別な空間的トモグラフィーを利用し、高品質な再構成画像としての高品質な解の十分な計算が可能となる。
その結果、本発明の使用されたフィルターオペレーターXは、空間形状に関して直接的でうまく定義された依存性を有しており、それを伴ってプロジェクションデータpは記録される。説明された方法は、フィルターオペレーターXを反復的に定めるものではなく、フィルターオペレーターXを直接的に定めるものである。さらに、本発明は、基本的な数学的問題の解を反復的に定めるものではなく、つまり、高品質な再構成画像を直接的に定めるものである。
本発明で可能となった高速な計算速度は、特に、上記及び下記に説明される制限角度トモグラフィーにおける特別なトモグラフィー形状に対する洞察によって生じるものである。この形状は、鉛直方向の形状として見られてよい。フィルターオペレーターXの計算のために、構成オペレーターPBが決定される。構成オペレーターは、空間領域、又は、既に周波数領域において規定される。さらに、構成オペレーターPBの一般逆行列が生成され得る。(PB)は、Xに等しい。このことは、フィルターオペレーター(PB)が、不完全なデータpに対して適用され、制限角度トモグラフィーの最中に作成されることからわかる。放射線光源が、検出器によって定義される平面に垂直な平面内で移動する場合に、本発明は、(PB)に係る可能性のある効率のよい数学的な決定から利益を得ている。
図1に係る方法は、制限角度トモグラフィー方法としてみることもできる。説明された方法のステップS1からS3によって、等式P(f)=pの解が、本発明に係る説明された実施例によって定義されたように提供される。解fは、説明された実施例によって提供されたように、オブジェクトOの再構成された画像B(Xp)としてみることができる。以降に定義されるか、上記に定義されたように、フィルターオペレーターXは、例えば、(PB)として具現化されてよい。しかしながら、他のオペレーターXも可能であり、制限角度トモグラフィー形状に依存している。つまり、バックプロジェクション、及び/又は、トモグラフィーでカバーされる角度範囲である。しかし、Xの発見的な決定は、本発明によって避けられる。
図2は、本方法のフローチャートを示しており、図1に加えて、追加の方法ステップS4とS5を含んでいる。S1からS3の利点及び説明は、図1に係る上記の説明から得ることができる。ステップS4は、プロジェクションデータpを生成するために使用される所定の空間的トモグラフィー形状を記述している形状データdの提供について説明している。例えば、形状データdは、制限角度トモグラフィーの実行中に生成されるN個のプロジェクションを含んでいる。さらに、または、代替的に、形状データdは、データpの生成を伴って以前に実行された制限角度トモグラフィーによってカバーされる角度範囲の量を含んでよい。さらに、所定のトモグラフィー形状を記述する他のパラメーターも、望むのであれば、含まれてよい。
提供された形状データに基づいて、フィルターオペレーターX=(PB)が数学的に計算される。これは、ステップS5に示されている。別の言葉で言えば、フィルターオペレーターXは、プロジェクションデータpを作成するために制限角度トモグラフィーの最中に使用された空間的形状によって、純粋に数学的に定義される。結果として、Xの発見的な決定は、本発明によって避けられる。フィルターオペレーターXは、上述のように生成され算出されたものであるが、図1に関して既に説明したように、プロジェクションデータpと共にステップS2の最中に適用される。加えて、図1のステップS3で定義したように、バックプロジェクションに係る計算が、アナログ的な方法で、オペレーターX=(PB)を用いて図2において実行される。望むのであれば、データpを生成するために使用された制限角度トモグラフィーの角度範囲を測定するステップが、本発明の実施例によって実行されてよい。
図3は、X=(PB)を用いて、制限角度トモグラフィーにおけるフィルターバックプロジェクションのための画像再構成方法に係る別の典型的な実施例を示している。上述のように、ステップS1は、オブジェクトOのプロジェクションデータpの提供について説明している。以前に、制限角度トモグラフィーを用いて分析されてきたものである。さらに、形状データdは、制限角度トモグラフィーの実行最中に記録される。形状データdは、ステップS4の最中に提供される。望むのであれば、データpを生成するために使用された制限角度トモグラフィーの角度範囲を測定するステップが、本発明によって実行されてよい。計算機器又は計算ユニットが、ステップS6の中でプロジェクションオペレーターPをに係る計算を実行してよい。続いて、または、同時に望むのであれば、ステップS7で、バックプロジェクションオペレーターBが計算される。続いて、又は、望むのであれば同時に、構成オペレーターPBがステップS8において計算、及び/又は、生成される。さらに、ステップS9において、一般逆行列オペレーター(PB)が生成される。ここで、一般逆行列オペレーター(PB)は、ここにおいて説明したように、フィルターオペレーターXとして使用される。(PB)の生成の詳細は、上記に説明してきた。さらに、一般逆行列構成オペレーター(PB)が、フィルターオペレーターとしてプロジェクションデータpに対して適用され、ステップS10の中でフィルターされたプロジェクションデータ(PB)pが、作成される。後に続いて、バックプロジェクションステップが実行されてよい。このことは、ステップS3において再構成された画像B(Xp)を生成するために、バックプロジェクションオペレーターBを使用して、フィルターされたプロジェクションデータXpを計算しながら定められる。それにより、フィルターオペレーター(PB)は、プロジェクションデータpが生成される所定の空間的トモグラフィー形状によって、唯一に、数学的に定義される。このように、Xは、形状データdに基づいている。
本発明に従えば、オペレーターPとBの数字上の計算は、必要不可欠なものではないことが理解されよう。PBを決定するためだけに、特に、周波数空間におけるPBの推法のために、計算が必要である。明らかに、Pの計算それ自身は、本発明によって必要ではない。本発明の典型的な実施例に従って、本方法の最後で、バックプロジェクションを実行するためにBが使用される。しかしながら、Bに対しても、数値的な計算は、必ずしも必要ではない。
図2に係る方法は、XpがオブジェクトのN個のフィルターされたプロジェクションを記述していることを保証する。ここで、それぞれのフィルターされたプロジェクションは、データpに係る全てのN個のプロジェクションから計算される。従って、本方法は、ノイズに対するより高い安定性を提供し、余分なデータを正しく考慮する。
このように、図3は、非常に特別なフィルターオペレーターX=(PB)を使用するフィルターバックプロジェクション方法のフローチャートを示している。説明された方法は、検出器に関して制限角度トモグラフィーの放射線源の特別な軌道が有利に使用される環境を利用している。この軌道は、検出器エレメントによって定義される平面に垂直な平面内に置くように定められる。これらの検出器は、以降の図7から知ることができる。フィルターオペレーターXは、本発明において定義されるように、既知の技術、例えばSART再構成、と比較して同様な品質をもった画像再構成を加速するようないくつかの利点を提供する。
構成オペレーターPBは、2つの数学的関数の少なくとも一つの畳み込み(convolution)を含んでよい。構成オペレーターPBをフーリエ変換を介して周波数空間へと変換する場合に、変換されたプロジェクションオペレーターPは、数学的関数のいくつかの掛け算を含んでいる。構成オペレーターPBを周波数空間へと変換するおかげで、所望の再構成画像に係る非常に効率的な計算が本発明によって提供される。このことは、以降に、より詳しく説明される。変換により、構成オペレーターPBの表現は簡素になり、本発明によって、再構成に係る計算労力が削減される。これらの詳細と利点について、以降に説明され、より明らかにされる。
本発明のコンテクスト(context)において、制限角度トモグラフィープロジェクションデータpは、オブジェクト周りの180°以下の範囲を使用したトモグラフィーを用いて生成される。例えば、トモグラフィーを用いて解析される人間の乳房のようなものである。
図4は、本発明の別の典型的な実施例に従った、フィルターバックプロジェクションを含む制限角度トモグラフィー方法の別のフローチャートを示している。示されている方法は、フィルターバックプロジェクションによる画像再構成のためのものである。上記及び下記に説明するように、再構成プロセスが実行される以前に、不完全なプロジェクションデータpを生成するために制限角度トモグラフィーが実行される。用語「不完全なデータp(”incomplete data p”)」は、pが、180°より小さい角度範囲に沿ったオブジェクトOのプロジェクションを記述しているという意味において理解される。これは、以下の図7から知ることができる。
さらに、図4は、プロジェクションデータpを生成するために制限角度トモグラフィーを実行するステップを説明するステップS11を示している。図4からわかるように、ステップS11は、3つのステップ、S12からS14、を含んでいる。ステップS12は、放射線源及び対応する検出器の提供を示している。検出器は、検出平面を定義する。さらに、放射線源を検出器に対して移動するステップが、図4においてS13を用いて示されている。これにより、放射線源は、検出平面に垂直な平面内で移動する。さらに、ステップS14が実行される。S14は、検出器によってプロジェクション信号を検出し、それにより、不完全なプロジェクションデータpを生成することを説明している。続いて又は同時に、ステップS1、S4、S5、S2、および、S3が実行される。図1及び/又は図2の以前に説明されてきたものである。
図5は、本発明の別の典型的な実施例に従った方法の別のフローチャートを示している。図5は、特定の興味部位だけのフィルターバックプロジェクションとの組み合わせによる制限角度トモグラフィーを示している。このように、興味部位だけが再構成される。従って、オブジェクトOの特定の興味部位だけに関して、加速され、短縮された制限角度トモグラフィーが可能である。ステップS1からS10に関しては、図3の説明を参照している。図5の実施例は、図3に関して上述されたように、同一のステップが適用されてよい。しかしながら、図5の実施例では、S10の後にステップS3を実行しないで、ステップS16を実行する。ステップS16は、ユーザーにより、興味部位上でのバックプロジェクションオペレーターBの範囲を定めるステップを説明している。ここでは、範囲が定められたバックプロジェクションオペレーターを用いてバックプロジェクションの計算ステップであるS3が実行される。別の言葉で言えば、図5の実施例は、再構成のための興味部位に対する制限角度トモグラフィーを可能にし、それによって、反復の再構成方法である従来技術と比べて同等な画像結果を提供する。図5の再構成方法は、速く、そして、FBP再構成の利点を提供する。つまり、ボクセル(voxel)サイズ、再構成視野(FOV:field of view)、および、興味部位(ROI:region of interest)がユーザーによって任意に選択できる。主な計算労力は、ROIに対して一度だけ実行される必要があるバックプロジェクションのステップにおいてかかる。このことは、従来技術のSARTのような反復再構成とは対照的である。バックプロジェクション及びプロジェクションは、全部のFOV及びROIのために、それぞれの反復において実行されることを要するからである。
別の言葉で言えば、説明された本発明の実施例は、反復再構成よりも速い画像再構成を提供し、同時に、同等な画像品質を生成する。図5の方法は、XpがオブジェクトのN個のフィルターされたプロジェクションを記述することを達成し、そこで、それぞれのフィルタープロジェクションは、データpの全てのN個のプロジェクションから計算される。従って、説明された方法は、ノイズに対する高い安定性を提供し、冗長なデータについて正しい考慮を提供する。
上記に説明された図1から図5のあらゆる方法において、以下のステップが追加的に実行される。検出器の上に一定の高さで、放射線源を軌道上に移動して、その移動の際にデータpが生成される。ここで、それぞれのエレメントであるX=(PB)のPは、少なくとも2つの数学的関数の畳み込みを含んでいる。
さらに、それぞれのエレメントであるX=(PB)のPは、少なくとも2つの数学的関数の畳み込みから成ってよい。さらに別の典型的な実施例に従えば、以下のステップがさらに含まれる。周波数空間へのフーリエ変換によってプロジェクションオペレーターPBを変換し、周波数空間へ変換されたプロジェクションオペレーターPBは、数学的関数のいくつかの掛け算を含んでいる。これにより、上記に詳しく説明したように、計算時間が短縮される。
さらに、周波数空間へ変換されたプロジェクションオペレーターPBは、数学的関数のいくつかの掛け算から成ってよい。
図6は、制限角度トモグラフィーにおけるフィルターバックプロジェクションに対する画像再構成のための計算機器100を模式的に示している。計算機器100は、計算ユニット101を含んでいる。計算機器100は、例えば、コンピューターとして、または、あらゆるトモグラフィーデバイスとして実施され得る。例えば、Cアームトモグラフィーシステム、X線を使用する従来のCT、スイング軌道デバイス、トモシンセシス(tomosynthesis)を実行するトモグラフィーデバイス、または、トモシンセシスをRAIDアプリケーションに適用したデバイス、である。計算ユニット101は、例えば、プロセッサとして具現化され得る。さらに、図6に示される計算ユニットは、上記及び下記に説明された方法を実行するように適合されたプログラムエレメント104を保管している。計算ユニット100は、上記の方法を実行することができる。加えて、ユーザーに対してオブジェクトOの再構成された画像を表示するためにディスプレイ105が示されている。さらに、図6には、USBスティックとして具現化されたコンピューターで読取り可能な媒体102が示されている。コンピューターで読取り可能な媒体102は、また、プログラムエレメント104を含んでいる。インターフェイス103は、計算機器100に備えられている。望むのであれば、こうした計算機器は、トモグラフィーといった医療画像デバイスの中に統合されてよい。所望の制限角度トモグラフィーを実行して、上記及び下記に説明するように特別なフィルターオペレーターXを用いた本発明のバックプロジェクション方法から利益を得るためである。
計算ユニットは、フィルターXを使用して、フィルタープロジェクションデータXpがN個のプロジェクションデータを記述するように構成されている。これらのフィルターされたプロジェクションのそれぞれは、制限角度トモグラフィーデータセットpの全てのプロジェクションから計算される。フィルターされたプロジェクションの中に結合する以前に、これらのプロジェクションのそれぞれに対してフィルターXSを適用することによるものである。このように、フィルターされたプロジェクションそれぞれは、この制限角度トモグラフィープロジェクションデータセットの一部として取得されてきた全ての他のプロジェクションに基づいている。従って、説明された計算ユニットは、ノイズに対する高い安定性を提供し、冗長なデータについて正しい考慮を提供する。
図7は、制限角度トモグラフィーを実行するためのトモグラフィー703を示している。参照記号708は、不完全なデータセットpを生じる180°より小さな制限された角度範囲を示している。検出器700が、検査されるオブジェクト704の上方に示されている。検出器700は、当業者に知られているように、行と列に配列されたいくつかの検出器エレメントを含んでいる。放射線源は、3つの空間的な位置である701a、701b、701cにおいて代表的に示されている。そこからオブジェクト704のプロジェクションが生成されるこれらの位置の全ては、空間的ライン702に沿って配置されている。しかしながら、上述のように、トモグラフィーの放射線源に係る他の軌道も、また、可能である。発射された放射線は、代表的に破線703によって示されている。計算ユニット705が図7に示されており、検出器700に接続されている。計算ユニットは、プロジェクションデータpを生成し、形状データdも生成する。請求項において、および、図1から図6に関して上記において説明したようにである。さらに、ディスプレイ706が示されており、ユーザーに対して、例えば、B(PB)pといった生成された再構成画像を表示する。または、画像をどこかに保管する。
いくつかの理由で、トモグラフィーデバイスは、オブジェクトに関して180°周りに移動することができない。例えば、そうしたデバイスは、限定された方法でしか移動することができない。加えて、そうした工程では、非常に低い放射線量、例えばX線、が適用される。しかしながら、制限角度トモグラフィーにおいて、このことにより不完全なプロジェクションデータが生じ得る。180°に沿ってオブジェクトのプロジェクションを記述していないという意味においてである。
トモグラフィー703は、ここにおいて説明したように、本発明を適用することにより、上記の境界条件を補償する。トモグラフィー703は、Cアームトモグラフィーシステム、X線を使用する従来のCT、スイング軌道デバイス、トモシンセシスを実行するトモグラフィーデバイス、または、トモシンセシスをRAIDアプリケーションに適用したデバイス、であってよい。従って、本発明の要点は、独立請求項に規定された新規で進歩性のある技術的事項を利用して、既知の反復方法に係る利点と、既知のバックプロジェクション方法に係る利点を結合することである。本発明は、不完全なプロジェクションデータしか提供されないにもかかわらず、制限角度トモグラフィーにおいてバックプロジェクションを使用できるようにする。つまり、オブジェクトに関して180°より小さい角度からのトモグラフィーを実行するときに生成されるプロジェクションデータのことである。このことは、図7からわかる。さらに、説明された方法は、全ての視野、オブジェクト全部ではなく、興味部位のみの再構成を可能にする。加えて、説明された発明は、非常に速く、再構成画像の結果は、既知の反復方法に係る結果と比べて同等な品質を有している。本発明に係る方法は反復的なものではない。本発明の利点及び特性は、以降の説明によって、より明確に説明される。
図8は、既に上記に説明した畳み込みオペレーションのグラフィカル表現である。これは、平面検出器800に場合に対する畳み込みオペレーションであり、光源の配置の直線を、2次元問題としても記述することができる。バックプロジェクションオペレーターBj801は、ポジション0からの値を光源位置jに向かって画像ボリューム(volume)の中にバックプロジェクションし802、この直線に沿って画像値を結果として生じる。ここで、ボリュームは、検出器800を表す直線の上側の平行線803によって示されように、検出器平面の上方で高さ制限されている。プロジェクションオペレーターPi804は、直線に沿って、0とdi、jとの間の検出器ピクセルの上に画像値をフォワードプロジェクションする805。こうして、畳み込みの制限されたサポートを表している。
フィルターバックプロジェクションのために計算及び/又は適用するための方法を提供することを、本発明のさらなる要点としてみることができる。フィルターは、結果として生じたFBPが、同一のデータセットからn回反復後のSART画像と同等であるような方法で計算される。
以降のステップは、上記のフィルターに係る計算において包含され得る。システム形状とも呼ばれるトモグラフィー形状を決定するステップ。ステップは、ビュー(view)及び/又はプロジェクションの数を決定するステップと、制限された角度取得のために使用されるカバーされる角度範囲を決定するステップとを含んでよい。望むのであれば、制限角度トモグラフィーに使用されるトモグラフィー形状を記述するために、より多くのパラメーターが決定される。望むのであれば、例えば、SART再構成のような反復技術に対する反復と同等な回数が設定されてよい。従って、本発明に係る画像結果と対応するSART再構成の画像結果との間の互換性が、本発明の方法によって提供される。
さらに、SART再構成とフィルターバックプロジェクション再構成との間の上述の同等性に基づいて、プロジェクションフィルターの一つ又はセットを計算するステップが実行されてよい。最後に、フィルタープロジェクションが、再構成ボリュームに対してバックプロジェクションされる。
別の言葉で言えば、説明された方法は、例えば、任意の形状取得のためのSART再構成のような既知の技術を加速するための一般的なアプローチである。与えられたトモグラフィー形状、つまり取得形状に対して、プロジェクションオペレーターPに係る構成オペレーターPBとバックプロジェクションオペレーターBは、一度だけ計算されればよい。このことにより、再構成を実行するために必要な時間の削減を導くことができる。
説明された方法は、フィルター、つまり、例えばXのようなフィルターオペレーター、および、構成オペレーターPBは、解析的に計算することができ、トモグラフィー形状、つまりシステム形状にだけに基づいてよいという利点を提供する。望むのであれば、上記および以降に説明するように、フィルターを、SART反復の同等な数量に依存するようにできる。
本発明に従った画像再構成は、速く、そして、FBP再構成に対する利点を提供する。つまり、ボルクルサイズ、再構成視野(FOV)、および、興味部位(ROI)が、ユーザーによって任意に選択できる。主要な計算労力は、ROIのために一度だけ実行される必要があるバックプロジェクションのステップにかかる。このことは、例えばASRTのような反復再構成とは対照的である。バックプロジェクション及びプロジェクションは、全部のFOV及びROIのために、それぞれの反復において実行されることを要するものである。別の言葉で言えば、本発明は、反復再構成よりも速い画像再構成を提供し、同時に同等な画像品質を作り出すものである。
図面、明細書、および、添付の請求項の学習により、請求された発明を実施することで、開示された実施例に対する他の変形が、当業者によって理解され達成され得る。請求項における用語「含む(”comprising”)」は、他のエレメント又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「一つの(”a“または”an“)」は、複数を排除するものではない。一つのプロセッサ又は他のユニットが、いくつかのアイテムのファンクション、または、請求項に示されたステップを満足することができる。異なる独立請求項がお互いに所定の手段を引用しているという事実だけでは、これらの手段の組合せが有利に使用され得ないことを示すものではない。コンピュータープログラムは、光記録媒体もしくはハードウェアと供に、またはハードウェアの一部として提供される半導体媒体といった、好適な媒体上に記録され、配布され得る。しかし、インターネット、または他の有線もしくは無線の電子通信システムを介するといった、他の形式においても配布され得る。請求項におけるいかなる参照番号も、発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. 制限角度トモグラフィーにおける画像再構成方法であって、
    オブジェクトOの制限角度トモグラフィープロジェクションデータpを取得するステップであり、前記制限角度トモグラフィープロジェクションデータpはオブジェクトOのN個のプロジェクションを記述し、前記制限角度トモグラフィープロジェクションデータpを取得する際に放射線源が検出器に対して移動しているステップと、
    フィルタープロジェクションデータXpを生成するために、フィルターオペレーターXを前記制限角度トモグラフィープロジェクションデータpに対して適用するステップであり、XpはオブジェクトOのN個のフィルタープロジェクションを記述しており、かつ、それぞれのフィルタープロジェクションは前記データpのN個のプロジェクション全てから計算されるステップと、
    再構成画像B(Xp)を生成するために、バックプロジェクションオペレーターBを使用して、前記フィルタープロジェクションデータXpのバックプロジェクションを反復的でなく直接的に計算するステップと、を含み、
    前記放射線源が移動する軌道は、前記検出器によって定義される平面に平行な一定高さの直線である、
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記フィルターオペレーターXは、一般逆行列オペレーター(PB)として具現化される、
    請求項1に記載の方法。
  3. 行列Pは、データpによって記述された完全なプロジェクションを示しているN個のプロジェクションオペレーターP、P、・・・、Pから成り、
    前記Pは、P=(P、P、・・・、Pとしてベクトル形式で表現され、
    行列Bは、バックプロジェクションオペレーターB、B、・・・、Bから成り、
    前記Bは、B=(B、B、・・・、B)としてベクトル形式で表現され、
    それぞれBは、Pの随伴である、
    請求項2に記載の方法。
  4. 前記方法は、さらに、
    放射線源の軌道に沿って前記プロジェクションデータpのフーリエ変換を実行するステップであり、前記軌道は前記プロジェクションデータpを生成するために使用されたものであるステップと、
    掛け算されたデータXkを形成するために、周波数コンポーネントkに関するN個のプロジェクション全ての値を前記フィルターオペレーターXと掛け算するステップと、
    前記掛け算されたデータXkの逆フーリエ変換を実行するステップと、
    を含む、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記方法は、さらに、
    前記制限角度トモグラフィープロジェクションデータpを生成するために使用された前記制限角度トモグラフィーのトモグラフィー形状を記述する形状データdを提供するステップと、
    前記形状データdに完全に基づいて、フィルターオペレーターX=(PB)を計算するステップと、を含む、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記データpは、放射線源が、検出器の上方の軌道上を一定の高さで移動する際に取得され、
    それぞれのエレメントPは、少なくとも2つの数学的関数の畳み込みを含んでいる、
    請求項2乃至5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記方法は、さらに、
    フーリエ変換を利用して、前記プロジェクションオペレーターPBを周波数空間へと変換するステップと、
    周波数空間に変換された前記プロジェクションオペレーターPBは、数学的関数のいくつかの掛け算を含んでいる、
    請求項2乃至6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記制限角度トモグラフィープロジェクションデータpは、前記制限角度トモグラフィーによってカバーされる角度範囲を記述しており、
    前記制限角度トモグラフィーによってカバーされる角度範囲は、180°より小さい、
    請求項1乃至7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記方法は、さらに、
    前記制限角度トモグラフィープロジェクションデータpを生成するために、制限角度トモグラフィーを実行するステップと、を含み、
    前記実行するステップは、
    前記放射線源及び対応する前記検出器を備える段階であり、前記検出器は検出平面を定め、前記放射線源は、前記検出平面に対して垂直な平面内を移動する段階と、
    前記検出器によってプロジェクション信号を検出する段階であり、検出の際に前記制限角度トモグラフィープロジェクションデータpが生成される段階と、
    を含む、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記形状データdは、少なくとも制限角度トモグラフィーの放射線源の軌道を記述し、
    前記形状データdにおいて記述された前記放射線源の前記軌道は、前記制限角度トモグラフィーにおいて使用される検出器に係る検出平面に垂直な平面内に完全に在る、
    請求項5に記載の方法。
  11. 前記方法は、さらに、
    ユーザーによる所望の興味部位に対する範囲が定められたバックプロジェクションオペレーターBを決定するステップと、を含み、
    前記バックプロジェクションを計算するステップは、前記範囲が定められたバックプロジェクションオペレーターを使用して実行される、
    請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 制限角度トモグラフィーにおけるフィルターバックプロジェクションに対する画像再構成のための計算機器であって、
    前記計算機器は、フィルターオペレーターXを計算するように構成された計算ユニットを含み、
    前記計算ユニットは、オブジェクトOの制限角度トモグラフィープロジェクションデータpを取得するように構成され、前記制限角度トモグラフィープロジェクションデータpを取得する際に放射線源が検出器に対して移動されており、
    前記計算ユニットは、前記フィルターオペレーターXを前記取得された制限角度トモグラフィープロジェクションデータpに適用して、フィルタープロジェクションデータXpを計算するように構成されており、前記フィルタープロジェクションデータXpはオブジェクトOのN個のフィルタープロジェクションを記述し、それぞれのフィルタープロジェクションは前記データpのN個のプロジェクション全てから計算され、
    前記計算ユニットは、前記オブジェクトOの再構成画像を生成するために、前記フィルタープロジェクションデータXpのバックプロジェクションB(Xp)を反復的でなく直接的に計算し、
    前記放射線源が移動する軌道は、前記検出器によって定義される平面に平行な一定高さの直線である、
    ことを特徴とする計算機器。
  13. 前記計算機器は、医療画像デバイスとして具現化される、
    請求項12に記載の計算機器。
  14. 制限角度トモグラフィーにおけるフィルターバックプロジェクションに対する画像再構成のためのプログラムエレメントであり、
    プロセッサによって実行されると、前記プログラムエレメントは、
    請求項1乃至請求項11のいずれか一項に従った方法を実施するように適合されている、
    ことを特徴とするプログラムエレメント。
  15. 請求項14に係るプログラムエレメントが保管されているコンピューターで読取り可能な媒体。
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