Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP6110102B2 - 発泡入浴剤製品および発泡入浴剤の発泡方法 - Google Patents

発泡入浴剤製品および発泡入浴剤の発泡方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6110102B2
JP6110102B2 JP2012234018A JP2012234018A JP6110102B2 JP 6110102 B2 JP6110102 B2 JP 6110102B2 JP 2012234018 A JP2012234018 A JP 2012234018A JP 2012234018 A JP2012234018 A JP 2012234018A JP 6110102 B2 JP6110102 B2 JP 6110102B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bath
foaming
agent
packaging material
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012234018A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014084292A (ja
Inventor
健太 阪梨
健太 阪梨
徒夢 新堂
徒夢 新堂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Earth Corp
Original Assignee
Earth Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Earth Chemical Co Ltd filed Critical Earth Chemical Co Ltd
Priority to JP2012234018A priority Critical patent/JP6110102B2/ja
Publication of JP2014084292A publication Critical patent/JP2014084292A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6110102B2 publication Critical patent/JP6110102B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Description

本発明は、発泡入浴剤製品および発泡入浴剤の発泡時間を延長する方法に関し、詳しくは、大幅な発泡時間の延長が可能となる発泡入浴剤製品および発泡入浴剤の発泡時間を延長する方法に関する。
従来から、入浴時の温浴効果やリラクゼーション効果等を期待して、入浴剤が利用されており、バスソルト、タブレット、液剤など各種形態のものが販売されている。これらの中で、浴湯中で炭酸ガスを発生させる発泡入浴剤には、血行促進や疲労回復等の効果が期待されている。また発泡入浴剤は、血行促進や疲労回復等を図る以外にも、発泡を視認することにより、効果が持続していることが実感でき、更なるリラクゼーション効果の促進が期待できる。
例えば、炭酸塩と有機酸とを含有し、さらに二酸化ケイ素やケイ酸カルシウムを配合することで、炭酸ガスをより微細に発泡させ、かつ発泡時間を延長し、保存安定性を高めた発泡性浴剤が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、特定粒子径の炭酸ジアルカリ金属塩とリンゴ酸を所定割合で含有することで、長い発泡時間と高い炭酸ガス濃度が得られる粒状発泡性入浴剤が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開昭61−243014号公報 特開2009−149532号公報
しかしながら、上記の従来技術では、発泡時間が長いと言ってもせいぜい2〜3分間であり、これでは入浴の初期にしか発泡が実感できず、また入浴者が複数いる場合、最初の入浴者だけが発泡入浴剤の効果を享受することになる。すなわち、発泡による血行促進等の効果やリラクゼーション効果の促進等は、発泡入浴剤が発泡し続けることで満足が得られるものである。そのため発泡時間が2〜3分間程度では、最初の入浴者に対してのみ、これらの効果が奏されることになる。
したがって本発明の課題は、十分な炭酸ガスを浴湯に供給するとともに、大幅な発泡時間の延長が可能な発泡入浴剤製品および発泡入浴剤の発泡時間を延長する方法を提供することにある。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、本発明者らは、発泡入浴剤を特定の包材に内包し、該包材を浴湯中に全没させることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の(1)〜(4)によって達成されるものである。
(1)炭酸塩と有機酸とを含む発泡入浴剤と、前記発泡入浴剤を内包し、内部に浴湯を流入させるとともに、流入した浴湯と接触することにより発生した炭酸ガスを外部に放出させる包材と、前記発泡入浴剤を内包した前記包材を浴湯中に全没させるための沈降手段とを備えたことを特徴とする発泡入浴剤製品。
(2)前記沈降手段が、錘、係止部材および外容器のうちの少なくとも1つであることを特徴とする前記(1)に記載の発泡入浴剤製品。
(3)前記包材が、不織布によって構成された袋体であることを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載の発泡入浴剤製品。
(4)炭酸塩と有機酸とを含む発泡入浴剤の発泡時間を延長する方法であって、前記発泡入浴剤を、内部に浴湯を流入させるとともに、流入した浴湯と接触することにより発生した炭酸ガスを外部に放出させる包材に内包し、前記発泡入浴剤を内包した前記包材を浴湯中に全没させることを特徴とする発泡入浴剤の発泡時間を延長する方法。
本発明の発泡入浴剤製品は、発泡入浴剤を、特定の包材、すなわち内部に浴湯を流入させるとともに、流入した浴湯と接触することにより発生した炭酸ガスを外部に放出させる包材に内包し、発泡入浴剤を内包した包材を浴湯中に全没させるための沈降手段を備えるので、この発泡入浴剤製品を浴湯中に入れたときに発泡入浴剤製品全体を沈めることができる。よって、空気中に炭酸ガスが放出するのを抑え、かつ包材中に適度の炭酸ガスが溜まり炭酸ガスを十分に浴湯中に供給することができる。
従って、十分な炭酸ガスを浴湯に供給するとともに、大幅な発泡時間の延長、例えば10分以上におよぶ延長が可能な発泡入浴剤製品および発泡入浴剤の発泡時間を延長する方法を提供することができる。これにより、発泡による血行促進等の効果や、視認による効果の持続感に伴うリラクゼーション効果などが、最初の入浴者のみならず、引き続いて入浴する者に対しても得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る発泡入浴剤製品の構成を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る発泡入浴剤製品の斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る発泡入浴剤製品の斜視図である。 実施例1および比較例1の溶存炭酸ガス濃度を測定した結果を示すグラフである。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の発泡入浴剤製品は、発泡入浴剤と、前記発泡入浴剤を内包させる包材と、前記発泡入浴剤を内包した前記包材を浴湯中に全没させるための沈降手段とを備えるものである。
(発泡入浴剤)
本発明の発泡入浴剤は、炭酸塩と有機酸とを必須成分として含むものである。
炭酸塩としては、浴湯中で有機酸と反応して炭酸ガスを発生するものであればよく、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、重質炭酸マグネシウム等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
有機酸としては、例えば、リンゴ酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、ピロリドンカルボン酸等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
本発明の発泡入浴剤において、炭酸塩と有機酸との配合割合は、選択した炭酸塩あるいは酸の種類、発泡の度合等に応じて適宜設定することができる。炭酸塩は、発泡入浴剤の全質量に対して、20〜80質量%であることが好ましく、40〜60質量%がより好ましい。
有機酸は、発泡入浴剤の全質量に対して、20〜80質量%であることが好ましく、40〜60質量%がより好ましい。
炭酸塩および有機酸の配合割合が上記範囲であると、炭酸ガスの発生効率がよいため好ましい。
本発明において、発泡入浴剤は粒状の形態であることが好ましい。粒状の形態であることにより、十分な炭酸ガスを浴湯に供給するとともに、大幅に発泡時間を延長できるという本発明の効果をさらに高めることができる。
ここで粒状の形態とは、具体的には、粒剤(細粒剤も含む)、散剤(粉末状の製剤)、顆粒剤またはこれらの混合物を意味するものである。
本発明において、発泡入浴剤中における炭酸塩および有機酸の粒径(平均粒径d50)は、0.01〜5mmであることが好ましく、0.05〜0.3mmがより好ましい。炭酸塩および有機酸の粒径が上記範囲であると、浴湯中での溶け残りがなく、効率的に発泡して炭酸ガスを浴湯中に十分に供給できるため好ましい。なお、発泡入浴剤中に炭酸塩および有機酸以外の成分を含有させる場合、発泡入浴剤を粒状の形態とできればその他の成分の粒径は特に限定されない。
また本発明の発泡入浴剤は、必要に応じて、公知の水溶性フィルム等で覆い、浴湯と接触すると溶解して直ぐに発泡が始まるようにしてもよい。
本発明の発泡入浴剤には、従来から入浴剤に用いられている各種成分を適宜選択して用いることができ、例えば、無機塩類、油性成分、精油類、生薬類、保湿成分、界面活性剤、香料類、色素類等が挙げられる。
無機塩類としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム等の塩化物;硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸鉄、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、次亜硫酸ナトリウム等の硫酸塩;硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム等の硝酸塩;リン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、リン酸水素カルシウム等のリン酸塩;イオウ、硫化ナトリウム、硫化カリウム、亜硫化鉄等の硫化物;無水ケイ酸、メタケイ酸、雲母末、中性白土等のケイ素化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等の水酸化物;ホウ砂、ホウ酸、酸化カルシウム、臭化カリウム、過マンガン酸カリウム、人工カルス塩、鉱泉、鉱砂、湯の花等が挙げられる。
油性成分類としては、例えば、ヌカ油、オリーブ油、大豆油、流動パラフィン、ワセリン、ステアリルアルコール、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、グリセライド、米ぬかエキス、米胚芽油、セラミド、シリコーン等が挙げられる。
精油類としては、例えば、オレンジ、レモン、ベルガモット、ラベンダー、ローズマリー、ベージル、ペパーミント、ユーカリ、クローブ、シナモン、ナッツメグ、メース、ジンジャー、アルテミジア、カンファー、サルビア、メントール、シネオール、オイゲノール、シトラール、シトロネラール、アブシンス油、サンダルウッド油、コスタス油、ラブダナム油、アンバー、ムスク、ピネン、リモネン、サリチル酸メチル等が挙げられる。
生薬類としては、例えば、ソウジュツ、ビャクジュツ、カノコソウ、ケイガイ、コウボク、センキュウ、トウヒ、トウキ、ショウキョク、シャクヤク、オウバク、オウゴン、サンシン、ケイヒ、ニンジン、ブクリョウ、ドクガク、ショウブ、ガイヨウ、マツブサ、ビャクシ、ジュウヤク、ウイキョウ、チンピ、カンピ、カミツレ等が挙げられる。
保湿成分としては、例えば、イソプレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、キシロース、キシリトール、ソルビトール等の多価アルコール類;ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子;コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸等のムコ多糖類;大豆、トウモロコシ、ニンジン等から得られる植物コラーゲン;サケ、フグ、マグロ、ヒラメ等から得られるマリンコラーゲン;蛋白質等、乳酸ナトリウム、酒石酸二ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、グルタミン酸二ナトリウム等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレ共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル等の非イオン系活性剤;ラウリル硫酸ナトリウム等の陰イオン系活性剤;カチオン系活性剤、両性系活性剤、アミノ酸系活性剤等が挙げられる。
上記のほかにも、例えば、カルボキシメチルセルロース、スチレン重合体エマルション、デキストリン、カゼイン、卵黄末、脱脂粉乳等の高分子化合物;トリプシン、α−キモトリプシン、プロメライン、パパイン、プロテアーゼ、プロクターゼ、セラチオペプチダーゼ、リゾチーム、フイシン等の酵素;天然香料、調合香料、青色1号、黄色4号等の色素、酸化チタン等の顔料、ビタミンA、ビタミンC等のビタミン、BHA、BHT等の酸化防止剤等、 ブドウ糖、ショ糖、トレハロース、フィトコラージュ、イソフラボン、グリチルリチン酸塩及びその誘導体、グリチルレチン酸塩及びその誘導体、パラオキシ安息香酸エステル、イソプロピルメチルフェノール、野菜又は果物抽出物、精製水、イオン水、海洋深層水等を用いることもできる。
(包材)
本発明に使用される包材は、発泡入浴剤を内包し、内部に浴湯を流入させるとともに、流入した浴湯と接触することにより発生した炭酸ガスを外部に放出させるものである。
本発明における包材は、上記の条件を満たせば特にその形態を制限するものではない。包材として、例えば、通気性及び通水性を有するシート材によって構成された袋体や、内部に発泡入浴剤を収容可能な収納容器等が挙げられる。
袋体は、内部に浴湯を流入させることができ、かつ、発泡入浴剤から発生した炭酸ガスを外部に放出させるのに十分な1つ又は複数の開口又は細孔を有するように構成される。
袋体を構成するシート材は、例えば、不織布であればその目付量が20〜200g/mのものが好ましく、30〜100g/mがより好ましい。
不織布であればその目付量が上記範囲であると、発泡入浴剤が外部に漏れることがなく、十分な炭酸ガスを浴湯に供給するとともに、大幅な発泡時間の延長ができ、本発明の効果が十分に奏されることから好ましい。
袋体のサイズは、袋体に内包する発泡入浴剤の全量とのバランスから適宜設定すればよく、袋体内に流入する浴湯の量と、流入した浴湯と発泡入浴剤との接触量のバランスがとれ、十分な炭酸ガスを浴湯に供給するとともに、大幅な発泡時間の延長が可能となるよう、ある程度の空隙が設けられるように決めればよい。
また、袋体の形状は、特に制限されず、例えば球状、半球状、円錐状、三角錐以上の多角錐状、立方体状、直方体状等の立体形状や、袋体のみでは薄肉体であるが、発泡入浴剤を内包したときに立体的となる、例えば側辺がシールされたシール袋タイプ、底部を舟底形状として自立可能としたスタンディングパウチタイプ、側方や底にまちがついたガゼットタイプ等の折り畳み可能な袋形状などが挙げられる。
なお、袋体を構成するシート材としては、通気性及び通水性を有し、かつ炭酸ガスを通しやすいものであれば特に限定されないが、例えば、不織布、織布、メッシュ(網)状の合成樹脂シート等が挙げられ、中でも不織布によって構成された袋体が上記の理由から好ましい。
また収納容器は、少なくとも1つの開口部を有し、この開口部から内部に浴湯を流入させるとともに、流入した浴湯と接触することにより発生した炭酸ガスを外部に放出させるように構成される。
収納容器の形態としては、例えば、図3に示すように、円筒形状の容器本体21と一部に開口部25を設けた蓋23とからなる容器2が挙げられる。開口部25は、容器2の内部に浴湯を流入させ、かつ発泡入浴剤3から発生した炭酸ガスを容器2の外部に放出できるように、その形状およびサイズが適宜決定される。この容器2を使用する場合、発泡入浴剤3は上記のような袋体に入れずに、容器2の中にそのまま収容することができ、前記発泡入浴剤3と、後述する沈降手段としての錘5をそれぞれ収容すればよい。
なお、図3に示す形態では開口部25は蓋23に1箇所設けられているが、2箇所以上設けてもよい。また、開口部25は蓋23以外にも、容器本体21に設けることもできる。
また、蓋23の開口部25を不織布などで覆って開口の大きさを適宜調整することもできる。そして、蓋23の代わりに不織布などの通気性及び通水性を有するシート材により容器本体21の上部を覆ってもよい。シート材(不織布)は、例えば上記のような目付量を有することにより、容器2の内部に浴湯を流入させ、かつ発泡入浴剤から発生した炭酸ガスを容器2の外部に放出する機能を有する。
更に、容器本体21の内部に仕切り板を設け、発泡入浴剤と沈降手段(例えば、錘)を別々に収容するように構成してもよい。
なお、容器本体21および蓋23は、例えばポリプロピレン製等の合成樹脂により、公知の成形手段により成形が可能である。
このほか、収納容器としては、アルミニウム、合成樹脂フィルム、これらを含む積層フィルム等の非通水性の材料で袋体を形成し、該アルミニウム製の袋体の一部に、例えば角部や表面に、使用時に開口部を形成可能なように構成してもよい。開口部の形成方法としては、具体的には、袋体の角部近傍に側方から小さな切れ目を入れておき、使用時にこの切れ目から袋体の角部を切り離す方法、袋体の表面に所望の大きさの穴(開口部)を形成し、該穴を非通水性のフィルムシールなどで塞いでおき、使用時にこのシールを剥がす方法等が挙げられる。なお、袋体の表面に穴を形成しておく場合、上記した不織布などで穴を覆っておくと、炭酸ガスの放出量を調整することができ発泡入浴剤の発泡時間をより長く延長することが可能である。
(沈降手段)
本発明は、発泡入浴剤を内包した包材を浴湯中に全没させることを特徴とする。包材を全没させることによって、空気中に炭酸ガスが放出するのを防ぎ、かつ包材中に適度の炭酸ガスが溜まり炭酸ガスを十分に浴湯中に供給することができる。
包材が全没しない場合、発泡による炭酸ガスが包材内に溜まらず、包材内に流入してくる浴湯による発泡を制御できず、発泡時間を延長させることが困難となったり、発生する炭酸ガスの一部が空気中に逃れてしまい、炭酸ガスの浴湯への溶解効率が悪化するおそれがある。
発泡入浴剤を内包した包材を浴湯中に全没させる沈降手段としては、例えば、錘、係止部材、外容器等が挙げられる。
錘としては、浴湯中に包材を沈降させるに十分な比重を有する材料であればとくに制限されず、セラミックス類、各種岩石類、金属類、粘土類等を挙げることができる。包材中に錘を収納するか、包材と錘とを連結することにより、包材を浴湯中に全没させることができる。
包材が上記のような袋体である場合、該袋体を浴湯中に全没させるには、例えば、セラミックス類からなる少なくとも1つの錘と発泡入浴剤とを、袋体中で共存させることにより、袋体を浴湯中に全没させることができる。これとは別に該袋体の外側に1つまたはそれ以上の錘を連結させ、袋体を浴湯中に全没させてもよい。
また、包材が図3に示したような容器である場合も同様であり、容器本体に発泡入浴剤および錘を入れればよい。
この他にも係止部材としては、例えば吸盤等が挙げられる。包材と吸盤とを連結し、吸盤を浴槽の任意の場所に吸着させることにより、包材を浴湯中に全没させることができる。
本発明でいう外容器とは、包材をその内部に収容可能であるとともに、浴湯の流入を妨げず、かつ浴湯中に沈降するに十分な質量を有する容器を意味する。例えば、外容器を、浴湯の流入を妨げない程度に格子を組み合わせて構成し、発泡入浴剤を内包した袋体を収容する。外容器を浴湯中にこれを沈降させるに十分な比重を有する材料で作成することにより、袋体を浴湯中に全没させることができる。これとは別に、外容器のみでは浴湯中に沈降しない場合、外容器の中に上記のような錘を設置し、袋体を浴湯中に全没させてもよい。
以下に本発明の発泡入浴剤製品の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る発泡入浴剤製品10の構成を示す図である。
第1実施形態の発泡入浴剤製品10は、不織布によって構成された袋体(包材)1の内部に、発泡入浴剤3とセラミックス製の複数の錘(沈降手段)4とが収納されている。
このような構成とすることで、発泡入浴剤製品10全体を浴湯中に全没させることができる。
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態に係る発泡入浴剤製品20の斜視図である。
第2実施形態の発泡入浴剤製品20は、不織布によって構成された袋体1の内部に発泡入浴剤(不図示)を収納し、この発泡入浴剤を内包した袋体1を外容器(沈降手段)7の内部に設置して構成されている。外容器7は、図2に示したように、浴湯の流入を妨げない程度に格子71を組み合わせて構成されている。
このような構成とすることで、発泡入浴剤製品20全体を浴湯中に全没させることができ、かつ、外容器7により袋体1への浴湯の流入が妨げられることはない。
(第3実施形態)
図3は、発明の第3実施形態に係る発泡入浴剤製品30の斜視図である。
第3実施形態の発泡入浴剤製品30は、有底円筒形状の容器本体21と開口部25を設けた蓋体23とで構成された容器(包材)2の内部に、発泡入浴剤3とセラミックス製の錘(沈降手段)5とが収納されている。なお、錘5は複数個収納されていてもよい。
このような構成とすることで、発泡入浴剤製品30全体を浴湯中に全没させることができ、かつ容器2の蓋23に設けられた開口部25から浴湯を容器2内に流入させ、流入した浴湯と発泡入浴剤3が接触することにより発生した炭酸ガスを当該開口部25から放出することができる。
(発泡方法)
本発明の発泡入浴剤の発泡方法は、上記のような発泡入浴剤を上記のような包材に内包し、これを浴湯中に全没させるものである。発泡入浴剤を浴湯中に全没させる手段としては、特に限定されないが、上記したような沈降手段を用いることで全没させることができる。
このように、特定の包材に発泡入浴剤を内包させ、包材全体が浴湯中に沈むようにするので、十分な炭酸ガスを浴湯に供給するとともに、大幅な発泡時間の延長、例えば10分以上におよぶ延長が可能となる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
<発泡入浴剤A,Bの調製>
発泡入浴剤A:炭酸水素ナトリウムを57質量%(平均粒径d50=0.2mm)、コハク酸を40質量%(平均粒径d50=0.3mm)、ポリエチレングリコール6000を3質量%(平均粒径d50=0.1mm)配合したものを均一に混合し、粉末状の発泡入浴剤Aを調製した。
発泡入浴剤B:炭酸水素ナトリウムを57質量%(平均粒径d50=0.2mm)、コハク酸を40質量%(平均粒径d50=0.3mm)、ポリエチレングリコール6000を3質量%(平均粒径d50=0.1mm)配合したものを均一に混合し、混合物35gを打錠機により圧縮して打錠剤の形態の発泡入浴剤Bを調製した。なお、この発泡入浴剤Bは、浴湯に入れると徐々に溶解し崩壊していくものである。
<発泡試験1:実施例1、比較例1>
以下に示す方法に沿って実施例1および比較例1の発泡入浴剤製品を作製した。
(実施例1)
15.3cm×7.5cmのサイズを有する不織布(三和製紙株式会社製「サンモア50」、目付量50g/m、厚み0.01mm)を、三角錐状(1辺が7.5cm)に成形して袋体とし、その中に発泡入浴剤Aを35g入れた。なお、袋体内には適度な空隙を設けており、発泡入浴剤Aを入れた不織布を図2に示したような外容器7中に収容した。外容器7はポリプロピレン製であり、内部にステンレス棒からなる錘が設置され、その大きさは縦10.5cm×高さ4cm×幅8.5cm、重さ110gであった。
(比較例1)
実施例1において、外容器を用いずに袋体に発泡入浴剤Aを入れたもののみを用いた。
〔試験方法〕
実施例1および比較例1の発泡入浴剤製品を、39〜40℃の温水140Lに、室温(20℃〜25℃)の条件下で投入し、発泡時間を測定した。発泡時間(分)の測定は、試験を3回繰り返し行ない、少数第一位は四捨五入した。結果を表1に示す。
また、各発泡入浴剤製品の溶存炭酸ガス濃度をCO2メータ(CGP−1:東亜ディディケー社製)で経時的(1、3、5、10、15、20、30、45分後)に測定した。結果を表2および図4に示す。
なお、実施例1は温水中に全没したが、比較例1は温水中に全没することはなく、袋体の一部が温水表面に露出した。
Figure 0006110102
Figure 0006110102
表1の結果より、発泡入浴剤製品全体を温水中に全没させた実施例1は、袋体の一部が温水表面に露出した比較例1に比べて、発泡時間を2倍以上延長できることがわかった。また、表2および図4の結果より、実施例1では時間の経過とともに溶存炭酸ガス濃度が高くなったのに対し(a)、比較例1では溶存炭酸ガス濃度にあまり変化が見られなかった(b)。このことから、比較例1は、発泡した炭酸ガスが温水表面から空気中に放散しており、温水中にあまり溶け込まず炭酸ガスの効果が得られにくいと言える。
<発泡試験2:実施例2〜6、比較例2、3>
以下に示す方法に沿って実施例2〜6および比較例2、3の発泡入浴剤製品を作製した。
(実施例2)15.3cm×7.5cmのサイズを有する不織布(三和製紙株式会社製「サンモア50」、目付量50g/m2、厚み0.1mm)を、三角錐状(1辺が7.5cm)に成形して袋体となし、その中に、図1に示したように、発泡入浴剤Aを35gと、セラミックス製のボールを全量が約55g(0.6g×92個)となるように入れた。
(実施例3)
15.3cm×7.5cmのサイズを有するメッシュ(株式会社NBCメッシュテック製「Uxscreen 380T」、ポリエステル製メッシュクロス、メッシュ数380/インチ、厚さ0.064mm)を、三角錐状に成形して袋体となし、その中に発泡入浴剤Aを35g入れた。なお、袋体内には適度な空隙を設けており、発泡入浴剤Aを入れた袋体を図2に示したような外容器7に収容した。外容器7はポリプロピレン製であり、内部にステンレス棒からなる錘が設置され、その大きさは縦10.5cm×高さ4cm×幅8.5cm、重さ110gであった。
(実施例4)15.3cm×7.5cmのサイズを有する不織布(三和製紙株式会社製「サンモア30」、目付量30g/m2、厚み0.08mm)を、三角錐状(1辺が7.5cm)に成形して袋体となし、その中に発泡入浴剤Aを35g入れ、これを実施例3と同様の外容器7に収容した。
(実施例5)
15.3cm×7.5cmのサイズを有する不織布(三和製紙株式会社製「サンモア70」、目付量70g/m、厚み0.15mm)を、三角錐状(1辺が7.5cm)に成形して袋体となし、その中に発泡入浴剤Aを35g入れ、これを実施例3と同様の外容器7に収容した。
(実施例6)
図3に示すような容器2を作成し、発泡入浴剤Aを35g入れ、一緒にステンレス製の錘を約50g(約10g×5個)入れた。なお、容器2の開口部25は楕円(長径4mm、短径2mm)であり、容器2の容積は80ccであり、容器2への内部への浴湯の流入と、発生した炭酸ガスの外部への放出はバランスが良好であった。
(比較例2)
発泡入浴剤Aの35gをそのまま用いた。
(比較例3)
発泡入浴剤B(35g)をそのまま用いた。
〔試験方法〕
実施例2〜6および比較例2、3の発泡入浴剤製品を、39〜40℃の温水140Lに、室温(20℃〜25℃)の条件下で投入し、発泡時間を測定した。発泡時間(分)の測定は、試験を3回繰り返し行ない、少数第一位は四捨五入した。なお、10秒以内で溶解したものについては「直ぐに溶解」したと判断した。結果を表3に示す。
また、実施例2および実施例3について、上記と同様にして溶存炭酸ガス濃度を経時的(1、3、5、10、15、20、30、45分後)に測定した。結果を表4に示す。
試験に用いた各製品において、実施例2〜6は温水中に全没したが、比較例2は温水中に全没することはなく、温水表面近くで直ぐに溶解して発泡し、比較例3は試験開始直後は温水底面に留まっていたが、体積が小さくなるにつれ浮上し、発泡終了近くでは温水表面に浮いた状態で溶解した。
Figure 0006110102
Figure 0006110102
表3および表4の結果より、袋体に発泡入浴剤を入れ、かつ温水中に全没させた実施例2〜5、および、収納容器に発泡入浴剤と錘を入れ、かつ温水中に全没させた実施例6は全て、16分以上の発泡時間が得られた。中でも、実施例2、5および6は45分以上の発泡時間となり、発泡時間の大幅な延長効果を得ることができた。
また、実施例2、3の溶存炭酸ガス濃度はいずれも、10分過ぎから安定した数値を示し、温水中に十分な炭酸ガスが溶け込んでいることがわかった。
1 袋体(包材)
2 容器(包材)
3 発泡入浴剤
4,5 錘(沈降手段)
7 外容器(沈降手段)
10,20,30 発泡入浴剤製品
21 容器本体
23 蓋
25 開口部
71 格子

Claims (4)

  1. 炭酸塩と有機酸とを含む発泡入浴剤と、前記発泡入浴剤を内包し、内部に浴湯を流入させるとともに、流入した浴湯と接触することにより発生した炭酸ガスを外部に放出させる包材と、前記発泡入浴剤を内包した前記包材を浴湯中に全没させるための沈降手段とを備え、
    前記発泡入浴剤は粒状の形態であり、
    前記包材が、目付量が50〜200g/mの不織布およびメッシュのうちの少なくとも1つにより構成される
    ことを特徴とする発泡入浴剤製品。
  2. 前記沈降手段が、錘、係止部材および外容器のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の発泡入浴剤製品。
  3. 炭酸塩と有機酸とを含む発泡入浴剤の発泡時間を30分以上にする発泡方法であって、
    前記発泡入浴剤は粒状の形態であり、
    前記発泡入浴剤を、内部に浴湯を流入させるとともに、流入した浴湯と接触することにより発生した炭酸ガスを外部に放出させる包材に内包し、
    前記包材は、目付量が50〜200g/m の不織布およびメッシュのうちの少なくとも1つにより構成され、
    前記発泡入浴剤を内包した前記包材を浴湯中に全没させ、前記包材内に流入する浴湯の量と、流入した浴湯と発泡入浴剤との接触量のバランスをとる
    ことを特徴とする、発泡入浴剤の発泡方法。
  4. 前記発泡入浴剤中における炭酸塩および有機酸の平均粒径(d50)が、0.05〜0.3mmであることを特徴とする請求項3に記載の発泡入浴剤の発泡方法。
JP2012234018A 2012-10-23 2012-10-23 発泡入浴剤製品および発泡入浴剤の発泡方法 Active JP6110102B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012234018A JP6110102B2 (ja) 2012-10-23 2012-10-23 発泡入浴剤製品および発泡入浴剤の発泡方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012234018A JP6110102B2 (ja) 2012-10-23 2012-10-23 発泡入浴剤製品および発泡入浴剤の発泡方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014084292A JP2014084292A (ja) 2014-05-12
JP6110102B2 true JP6110102B2 (ja) 2017-04-05

Family

ID=50787697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012234018A Active JP6110102B2 (ja) 2012-10-23 2012-10-23 発泡入浴剤製品および発泡入浴剤の発泡方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6110102B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6404633B2 (ja) * 2014-08-11 2018-10-10 アース製薬株式会社 入浴剤
BR112017007466B1 (pt) * 2014-10-13 2021-03-02 Ferrosan Medical Devices A/S método para preparar uma composição seca, método para reconstituir a composição seca, pasta, composição seca, recipiente, kit homeostático, e, uso de uma composição seca
JP2017066102A (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 アース製薬株式会社 発泡性圧縮成形型入浴剤

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6121781A (ja) * 1984-07-09 1986-01-30 Nippon Nohyaku Co Ltd 水処理薬剤添加用パツク
JPS63284120A (ja) * 1987-05-14 1988-11-21 Nitto Koryo Kk 浴用剤
JPH044023U (ja) * 1990-04-26 1992-01-14
JP2005248383A (ja) * 2004-03-04 2005-09-15 Habikkusu Kk 透水性不織布

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014084292A (ja) 2014-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6572220B2 (ja) 発泡性組成物
JP6125255B2 (ja) 炭酸ガス含有湯水の製造方法及び製造装置並びに炭酸ガス溶解器用キット製剤
JP6110102B2 (ja) 発泡入浴剤製品および発泡入浴剤の発泡方法
ES2582308T3 (es) Composición efervescente para el baño
JP2021187784A (ja) 顆粒配合発泡打錠剤
JP6404633B2 (ja) 入浴剤
JP3244394U (ja) 入浴用品内包固形入浴剤
JP3167798U (ja) 芳香剤封入ラバーチューブ
JP5339136B2 (ja) 新規入浴剤
JP2025035165A (ja) 入浴用品内包固形入浴剤
JP5697572B2 (ja) 軟質特性を備えた水素発生具
JP2004267627A (ja) 吐水装置
JP7075809B2 (ja) 打錠剤
JP6935989B2 (ja) 吐出製品
JP2007015996A (ja) 発泡入浴剤
JPS598969Y2 (ja) 浴用剤収容浮遊性軟カプセル
JP2016141812A (ja) 吸水石鹸
JP2004530532A (ja) 揮発性物質及び可溶性物質を分配する方法及びその際に使用する装置
KR20200112549A (ko) 캡슐형 압축 스펀지 클렌저
JP3137264U (ja) 消臭用サプリメント
JPH01242520A (ja) デザインされた多孔質・通気性容器に封入された浴剤製品
JP2004000578A (ja) 吐水装置
JP2000309523A (ja) 粒状発泡入浴剤

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20140210

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20150122

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150501

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160420

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160920

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161219

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170228

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170309

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6110102

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250