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JP6199527B1 - 濾過流制御を有する側方流アッセイ装置 - Google Patents

濾過流制御を有する側方流アッセイ装置 Download PDF

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Abstract

側方流アッセイ装置は、サンプル添加区画と流体流路とを有する基材を含む。カバーはフィルタを支持し、フィルタは、サンプル添加区画と少なくとも部分的に重なり合う接触領域を形成するように基材と接触する部分を有する。別の部分が、接触部分から、フィルタの支持された周辺部まで延在して、毛細管圧によって基材と該延在部分との間に濾液を保持するように構成されたリザーバを、基材と共に画定する。リザーバの容積は、基材とフィルタの延在部分との間に形成された鋭角と、濾液の流体メニスカスとに基づく。フィルタ及びサンプル添加区画は、リザーバからサンプル添加区画へと濾液を引き込む毛細管圧を提供するように構成される。側方流アッセイ装置において流動特性を制御する方法についても記載する。

Description

(関連出願の相互参照)
本特許出願は、米国特許法第119条の適用部分に基づき、2015年8月4日に出願された米国特許出願第14/817,946号、名称「LATERAL−FLOW ASSAY DEVICE WITH FILTRATION FLOW CONTROL」、及び2014年8月8日に出願された米国特許出願第62/034,830号、名称「LATERAL−FLOW ASSAY DEVICE WITH FILTRATION FLOW CONTROL」の優先権を主張するものであり、上記出願の全体の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本出願は、臨床診断の分野に関し、より詳細には、側方流アッセイ装置に関する。
多くの疾患を診断、治療、及び管理するために診断アッセイを用いることは良く知られている。その関連で、血液、血清、血漿、尿、唾液、組織検体、便、痰、皮膚又は咽頭スワブ、及び組織サンプル又は処理した組織サンプルなどの臨床サンプル中の様々な検体の検出を簡素化するために、異なる種類の診断アッセイが開発されてきた。これらのアッセイは、使用が容易であり、製造が安価でありながら、迅速かつ信頼できる結果をもたらすことがしばしば期待される。
1つの一般的な種類の使い捨てアッセイ装置は、液体サンプルを受容するためのサンプル添加区画又は領域と、少なくとも1つの試薬区画と、反応区画(検出区画としても知られる)と、任意選択的に吸収区画とを含む。これら区画は、流体流路又はチャネルに沿って順番に配置され得る。これらのアッセイ装置は、側方試験ストリップとして一般に知られており、毛管流を支持することができる流体のための経路を画定する多孔質材料、例えば、ニトロセルロースを利用し得る。例としては、米国特許第5,559,041号、同第5,714,389号、同第5,120,643号、及び同第6,228,660号に示される装置が挙げられ、これら全ては参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。
これらアッセイ装置のサンプル添加区画は、液体サンプルを吸収することができ、血液細胞の分離が所望される場合には赤血球を捕捉するために有効でもある、多孔質材料を含む場合が多い。かかる材料の例は、紙、フリース、又は組織などのポリマーメンブレンフィルター又は繊維性材料であり、例えば、セルロース、ウール、ガラス繊維、アスベスト、合成繊維、ポリマー、又はそれらの混合物が含まれる。
別のタイプの側方流アッセイ装置は、複数の上向きに延在するマイクロポスト(「マイクロピラー」又は「突出部」とも称される)を有する非多孔質基材によって画定される。マイクロポストは、サイズ的に、及び液体が導入されたときに毛管流を自然発生的に生成するそれらの間隔の点において、画定される。かかる装置の例は、米国特許第8,025,854B2号、国際公開第2003/103835号、同第2005/089082号、同第2005/118139号、及び同第2006/137785号に開示されており、これらの全ては参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。
上述した種類の既知の非多孔質アッセイ装置50を図1に示す。アッセイ装置1は、少なくとも1つのサンプル添加区画2、試薬区画3、少なくとも1つの検出区画4、及び少なくとも1つの吸上区画5を有し、これらはそれぞれ共通基材9上に配設される。これらの区画は、マイクロポスト7の間に提供される毛細管圧の影響を受けてサンプルがサンプル添加区画2から吸上区画5まで流れる流路に沿って整列される。抗体などの捕捉要素は、検出区画4内に支持されることができ、これら捕捉要素は、所望の検体に結合することができ、例えば、コーティングによって装置上に堆積される。加えて、検体の濃度の決定を可能にする反応に関与することもできる標識されたコンジュゲート物質は、装置上の試薬区画3内に別個に堆積され、標識されたコンジュゲート物質は、アッセイ装置1の検出区画4に検出用の標識を保有する。
コンジュゲート物質は、サンプルが試薬区画を通って流動するにつれて徐々に溶解し、溶解した標識コンジュゲート物質と、装置1の画定された流路に沿って検出区画4へと下流に流動するサンプルとのコンジュゲートプルームを形成する。コンジュゲートプルームが検出区画4に流入すると、コンジュゲート物質は、捕捉要素によって、例えば、コンジュゲート物質と検体の複合体を介して(例えば、「サンドイッチ」アッセイのように)、又は直接(例えば、「競合」アッセイのように)捕捉される。未結合の溶解コンジュゲート物質は、検出区画4を越えて吸上区画5に流れ込む。
全て参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願第2006/0289787A1号及び同第2007/0231883A1号、米国特許第7,416,700号、及び同第6,139,800号に開示されているものなどの器具は、検出区画4内の結合されたコンジュゲート物質を検出するように構成されている。一般的な標識としては、蛍光染料を励起し、得られる蛍光を検出することができる検出器を組み込む器具によって検出され得る、蛍光染料が挙げられる。
前述の装置において及びアッセイの実施において、検出区画内で得られる信号レベルは、コンジュゲート物質が溶解し、サンプル及び未結合のコンジュゲート物質、並びに、任意選択的に、装置1の試薬区画3に添加された洗浄流体が、装置1の吸上区画5に達し、続いて充填した後に、好適な検出機器を使用して読み取られる。
ポイントオブケア(POC)用途では、サンプルアリコートの量を低減すること(例えば、200μLのサンプルの代わりに25μLを使用すること)が引き続き望まれている。しかしながら、多くのアッセイでは、サンプルの量が少ないと、感度が望ましく低くなる。こうした少ないサンプル量における感度を増大させるために、血漿収率、すなわち、試薬区画3に達するサンプルアリコートの割合を増加させることが重要である。したがって、血漿又は所望の他の流体の収率が向上した、微量のサンプルを分配することができる装置を提供することが求められている。
例示的な側方流アッセイ装置では、凹状フィルタが、サンプル添加区画の上で、該区画と部分的に接触して使用される。フィルタは、装置のカバーによって周辺支持され得る。フィルタとサンプル添加区画との間に流体メニスカスが形成されることが特定されている。具体的には、流体は、様々な構成において、フィルタとサンプル添加区画との間で毛細管圧によって保持される。メニスカスのサイズは、濾過速度、チャネル流速、及びフィルタの幾何学的形状(特に、アッセイ装置の、装置のサンプル添加区画の真下にある基材の上面とフィルタとの間に定められた角度αを制御することによって)、接触領域、並びにサンプル添加区画のサイズによって制御されることが更に特定されている。
アッセイ装置の選択された領域内にメニスカスを保持するのが望ましい。メニスカスが、例えば、大きくなり過ぎて、フィルタの周辺支持部を越えてカバーの下面に達するのを防止することによって、流体が試薬区画内に流れることができなくなる可能性を有利に低減する。この目的は、サンプル添加区画のサイズ、サンプルの接触領域、及び所与のサンプルサイズに対するフィルタの幾何学的形状に関する適切な設計によってのみ実現され得る。そのような設計は、試験される流体の収率を有利に向上させて、より少ないサンプル量の使用を可能にし得る。
したがって、一態様によると、サンプルのための側方流アッセイ装置が提供され、該装置は、サンプル添加区画と流体流路とを有する基材であって、濾液が、毛管現象により、流体流路を通ってサンプル添加区画から離れる方向に流れる、基材と;基材の上に配置されるカバーであって、サンプルを受容するように構成された計量ポートを画定する開口部を有する、カバーと;開口部内で周辺支持されているフィルタであって、サンプルの少なくとも一部が濾液としてフィルタを通過するのを可能にするように構成されており、支持されたフィルタは:基材と直接接触して、サンプル添加区画と少なくとも部分的に重なり合う接触領域を形成する、少なくとも1つの接触部分と;少なくとも1つの接触部分から、フィルタの支持された周辺部まで延在する別の部分であり、基材とフィルタの延在部分との間で毛細管圧によって濾液を保持するように構成されたリザーバを、基材と共に画定する、別の部分と、を含む、フィルタと;を含み、リザーバは、基材とフィルタの延在部分との間に形成された鋭角と濾液の流体メニスカスとに基づく容積を有し、フィルタ及びサンプル添加区画は、濾液をリザーバからサンプル添加区画まで引き込む毛細管圧を提供するように構成されている。
別の態様によると、側方流アッセイ装置において流動特性を制御する方法であって、装置はカバーと基材とを含み、カバーは、サンプルを受容しかつフィルタを周辺支持するように構成された開口部を有し、基材はサンプル添加区画と流体流路とを有し、濾液が、毛管現象により、該流体流路を通ってサンプル添加区画から離れる方向に流れる、方法が提供され、該方法は:選択された量のサンプルを開口部を介して添加することと;濾液が、サンプルから第1の流速でフィルタを通過して、基材と、基材から離間しかつ支持されたフィルタの外側周辺部まで延びる、フィルタの延在する親水性部分との間の容積内に、毛細管圧によって保持されるように、フィルタの少なくとも1つの部分を、少なくとも部分的にサンプル添加区画の上で基材と接触させて配設することであり、濾液は、容積からサンプル添加区画内に、第1の流速よりも遅い第2の流速で、毛細管圧によって引き込まれる、配設することと、を含み、サンプルの量は、第1及び第2の流速と容積の限度とに基づき、限度は、基材とフィルタの延在する親水性部分との間に定められた少なくとも1つの角度によって決定される。
更に別の態様によると、側方流アッセイ装置において流動特性を制御する方法であって、装置はカバーと基材とを含み、カバーは、サンプルを受容しかつフィルタを周辺支持するように構成された開口部を有し、基材はサンプル添加区画と流体流路とを有し、濾液が、毛管現象により、該流体流路を通ってサンプル添加区画から離れる方向に流れる、方法が提供され、該方法は:選択された量のサンプルを開口部を介して添加することと;少なくとも1つの角度が画定されるように、カバーの少なくとも1つの突出部材を使用してフィルタの少なくとも1つの部分を押圧して、少なくとも部分的にサンプル添加区画の上で基材と接触させることであり、少なくとも1つの角度は、基材と、基材から離間しかつ支持されたフィルタの外側周辺部まで延びる、フィルタの親水性部分との間に定められ、濾液が、サンプルから第1の流速でフィルタを通過して、基材と親水性部分との間の容積内に、毛細管圧によって保持され、濾液が、容積からサンプル添加区画内に、第1の流速よりも遅い第2の流速で、毛細管圧によって引き込まれる、接触させることと;を含み、サンプルの量が、第1及び第2の流速と少なくとも1つの角度とに基づく。
実現される1つの利点は、濾過速度がより良好に制御され、かつ流体がフィルタの支持された縁部に達するか、又は更には該縁部を越える可能性が低減することによって、側方流アッセイ装置に適用されたサンプルのより速く、より確実な流れが達成され得ることである。その結果、フィルタとアッセイ装置との間の毛細管圧(例えば、毛細管負圧)は、濾過にとって効果的であるが、装置のサンプル添加区画から離れる方向に進む流体流路に沿った流体の流れを妨げる可能性があるほど大きくはない駆動力を提供するのに十分なものになる。加えて、フィルタとアッセイ装置との間の角度αは、メニスカスのサイズと毛細管圧とによって制御され得る。
別の利点は、少なくとも次のi)、ii)、又はiii)によって、濾過効率、及びアッセイを行うための血漿収率が改善されることである:i)フィルタが小さいので、フィルタ内部の廃液として捕捉される血漿の量が少なくなる、ii)フィルタとアッセイ装置の表面との間の幾何学的形状が小さいため、毛細管圧は駆動力を増加させて濾過速度が速くなる、又はiii)濾過を駆動するためにフィルタの下に別の多孔質パッドを適用する必要がないので、サンプル区画が小さくなり、アッセイ装置のマイクロポストマトリックス内に捕捉されるサンプル流体の量が少なくなる。本明細書に記載される様々な構成は、他の既知のアッセイ装置設計に比べて、有意に高い血漿収率をもたらすことができる。
更に別の利点は、画定された流体/濾液メニスカスは、側方流アッセイ装置の様々な区画を通るチャネル流に安定的に流体を供給する機能など、多くの有益機能を有することである。メニスカスのサイズは、サンプルのヘマトクリット値又はサンプル量によって異なり得るが、メニスカスの毛細管圧は、流動チャネル又は吸上区画内の毛細管圧に比べて小さく維持されるので、流体流の流速は概ね一定となる(メニスカスのサイズが縮んでいる間に流体が吸上区画5に達した後の一定流速によって示される)。
更に、フィルタの形状並びにサンプル区画及び接触領域の幾何学的形状は、非常にフレキシブルであり得る。少なくとも1つの形態によると、これらの形状は円形であってもよく、又は他の多角形(例えば、楕円形、矩形等)を形成してもよい。更に、サンプル区画の縁部は、メニスカスを「固定する」ために使用され得るので、サンプル添加区画の縁部の形状及びサイズを画定するのに寄与し得る。
様々な実施形態、変形形態、及び変更例のこれら及びその他の特徴及び利点は、添付の図面と併せて読まれるべき以下の詳細な説明から容易に明らかになるであろう。
既知の側方流アッセイ装置の斜視図である。 既知の側方流アッセイ装置の平面図である。 第1の例示的な幾何学的関係に従って作製された側方流アッセイ装置の側面図である。 第2の例示的な幾何学的関係に従って作製された側方流アッセイ装置の側面図である。 第3の例示的な幾何学的関係に従って作製された側方流アッセイ装置の頂面図である。 図5Aの側方流アッセイ装置の側面図である。 他の例示的な実施形態に従って作製された側方流アッセイ装置の底面斜視図であり、図の装置はそれぞれ、本明細書に記載される方法の目的のために有用である。 他の例示的な実施形態に従って作製された側方流アッセイ装置の底面斜視図であり、図の装置はそれぞれ、本明細書に記載される方法の目的のために有用である。 他の例示的な実施形態に従って作製された側方流アッセイ装置の底面斜視図であり、図の装置はそれぞれ、本明細書に記載される方法の目的のために有用である。 他の例示的な実施形態に従って作製された側方流アッセイ装置の底面斜視図であり、図の装置はそれぞれ、本明細書に記載される方法の目的のために有用である。 他の例示的な実施形態に従って作製された側方流アッセイ装置の底面斜視図であり、図の装置はそれぞれ、本明細書に記載される方法の目的のために有用である。 様々な実施形態による側方流アッセイ装置における濾過又は流動特性を制御するための例示的な方法のフローチャートである。 様々な実施形態による側方流アッセイ装置における濾過又は流動特性を制御するための例示的な方法のフローチャートである。
以下の説明は、側方流アッセイ装置のためのフィルタ設計の特定の実施形態に関する。本明細書に記載される実施形態は、単なる例示であることが意図されており、したがって、多数のその他の変形形態及び変更例が可能であることが容易に明らかであろう。加えて、添付の図面に関連して、好適な基準枠をもたらすために、「第1」、「第2」、「上」、「下」、「上部」、「底部」、「側方」等のいくつかの用語が、以下の説明を通じて用いられる。これを受けて、これらの用語は、本明細書において別途具体的に記載のない限り、記載の機器及び方法の範囲において、過度に限定的に捉えられるべきではない。
添付の図面は、必ずしも尺度を表すものではなく、したがって示される寸法に関して解釈を狭めるべきではないことに更に注意すべきである。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形の「a」、「an」、及び「the」は、文脈上別途明らかに示されない限り、複数の指示対象を更に含むものとする。
本説明及び特許請求の範囲全体で数値に関連して使用される「約」という用語は、当業者によく知られており、許容される精度の間隔を示す。本用語を支配する間隔は、好ましくは±30%である。
以下の用語のいくつかの定義に関して、「検体」という用語は、「マーカー」という用語の同義語として使用され、定量的に又は定性的に測定される任意の化学的又は生物学的物質を最小限に包含することが意図され、小分子、タンパク質、抗体、DNA、RNA、核酸、ウイルス成分又は無傷ウイルス、細菌成分又は無傷細菌、細胞成分又は無傷細胞、並びにそれらの複合体及び誘導体を含むことができる。
用語「サンプル」とは、本明細書においては、例えば、成分の存在又は不在、成分の濃度等の、その特性のいずれかの定性的又は定量的決定を受けることが意図される、ある量の液体、溶液、又は懸濁液を意味する。本明細書に記載される本発明の文脈における典型的なサンプルは、血液、血漿、血清、リンパ液、尿、唾液、精液、羊水、胃液、痰、唾液、粘液、涙、便などのヒト又は動物の体液である。他の種類のサンプルは、ヒト又は動物組織サンプルに由来し、組織サンプルは、検査のための特定の組織成分を明らかにするために液体、溶液、又は懸濁液中で処理されている。本発明の実施形態は、全ての体液サンプルに適用可能であるが、好ましくは全血、尿、又は痰のサンプルに適用可能である。
他の例では、サンプルは、食品試験、環境試験、生物学的脅威又は生物学的災害試験などに関連し得る。これは、本発明において使用され得るサンプルのわずかな例を表しているに過ぎない。
本発明において、サンプルの側方流動、及びサンプル中に存在する成分と、装置内に存在するか、又は手順の間に装置に追加される試薬との相互作用、並びに定量的又は定性的なこのような相互作用の検出に基づく判定は、診断目的など、任意の目的のためであり得る。このような試験は、多くの場合、「側方流動アッセイ」と称される。
診断判定の例としては、例えば、慢性的な代謝異常など、異なる疾患に特異的な検体(マーカーとも呼ばれる)、例えば、血糖、血中ケトン、尿中ブドウ糖(糖尿病)、血中コレストロール(アテローム性動脈硬化症、肥満等);他の特定の疾患(例えば、急性疾患)のマーカー、例えば、冠状動脈梗塞マーカー(例えば、トロポニンI、トロポニン−T、NT−ProBNP)、甲状腺機能のマーカー(例えば、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の判定)、ウイルス感染のマーカー(例えば、特定のウイルス抗体の検出のための側方流動イムノアッセイの使用)などの判定が挙げられるが、これらに限定されない。
更に別の重要な分野は、薬物などの治療薬が、かかる薬物を必要とする個体に投与される、コンパニオン診断の分野である。次に適切なアッセイを行って、薬物がその所望の効果を有するかどうかを決定するために適切なマーカーのレベルを決定する。代替として、本発明で使用可能なアッセイ装置を、治療薬の投与前に使用して、薬剤がそれを必要とする個体を助けるかどうかを決定することができる。
更に別の重要な分野は、薬物乱用を示す薬物及び薬物代謝産物の容易かつ迅速な検出のための薬物検査の分野、例えば、尿又は他のサンプル中の特定の薬物及び薬物代謝産物の判定の分野である。
「側方流動アッセイ装置」という用語は、本明細書で論じられるように、少なくとも1つのサンプルなど(例えば体液サンプルなど)の流体を受容する任意の装置を指し、かつ少なくとも1つの側方に配設される流体輸送部又は流路を含み、様々な試薬、フィルタ等を支持するための様々なステーション又は部位(区画)が該流体輸送部又は流路に沿って提供され、該ステーション又は部位(区画)を通って、毛管又は他の適用される力の影響下でサンプルが移動し、少なくとも1つの所望の検体を検出するために側方流動アッセイがその中で行われる。
本明細書で論じられる「自動臨床分析器」、「臨床診断機器」、又は「臨床分析器」という用語は、本明細書で論じられる側方流動アッセイ装置等の、様々な分析試験要素を計画し、処理することが可能である任意の機器を指し、複数の試験要素は、最初に処理のために装填され得る。この機器は、自動又は半自動様式で複数の分析試験要素を装填、インキュベート、及び試験/評価するように構成される複数の構成要素/システムを更に含み、試験要素は、ユーザーが介入することなく、カートリッジ等の少なくとも1つの収容された格納供給部から自動的に分配される。
「試験機器」という用語は、側方流動アッセイ装置の支持、計画、及び処理を可能にする任意の装置又は分析システムを指す。試験機器としては、ベンチトップ型(bench)、卓上型、又はメインフレーム臨床分析器、並びにポイントオブケア装置及び他の好適な装置などの、自動臨床分析器又は臨床診断機器を挙げることができる。この定義の目的のため、試験機器は、アッセイ装置の少なくとも1つの検出可能な信号の存在を検出するための検出器具を含む、少なくとも1つの側方流動アッセイ装置の充填、及び試験/評価のための複数の構成要素/システムを含み得る。
「区画」、「領域」、及び「部位」という用語は、本説明、実施例、及び特許請求の範囲の文脈において、最初にサンプルが装置に適用された後引き続き検出される装置を含む、先行技術の装置又は本明細書に記載される実施形態に従う装置のいずれかのアッセイ装置上の流体流路の各部を定義するために交換可能に使用される。「反応」という用語は、基材上又は基材内のサンプル成分と試薬(1又は複数)との間で、又はサンプル内に存在する2つ又は3つ以上の成分の間で生じる、任意の相互作用を指すために使用される。「反応」という用語は、具体的には、検体の定性的又は定量的決定の一部として検体と試薬との間で起こる反応を定義するために使用される。
「基材」又は「支持体」という用語は、サンプルが添加されて、その上若しくはその中で決定が行われるか、又は検体と試薬との間の反応が起こる、担体又はマトリックスを指す。
「検出」及び「検出信号」という用語は、本明細書において、視覚的に、及び/又は検出器具など(例えば、蛍光光度計、反射率計、又は他の好適な装置)のマシンビジョンによってのいずれかによりモニタリングすることができる、知覚可能な指標をもたらす能力を指す。
「プロセスに関連する事象」という用語は、本明細書において、例えば、少なくとも1つの試薬の添加など、側方流動アッセイ装置内の検体の検出前に生じる事象を指す。
図2を参照すると、側方流動アッセイ装置20の一形態が示されており、この装置は、成形可能なプラスチック又は他の好適な非多孔質材料から作製され得る、平坦な基材40を含む。この装置及び関連装置の更なる詳細は、以下に記載され、また、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2014/0141527 A1号、名称「Quality/Process Control of a Lateral−flow Assay Device Based on Flow Monitoring」に記載されている。
基材40は上面44によって画定され、上面44は流体流路64によって更に画定される。流体流路64は、サンプル添加区画48、試薬区画52、検出チャネル55内に位置する複数の検出区画56(明確にするために、検出区画56は1つだけ示されている)、及び受容又は吸上区画60など、互いに離間した関係にある複数の個別の領域又は区画を含む。この設計により、上記の区画のそれぞれは、少なくとも1つの画定された流体流路64に沿って線形の構成で互いに流体相互接続し、複数のマイクロポスト7(図1)が、区画及び/又は流動チャネルの少なくとも1つの中に配設され、マイクロポスト7は、流体流路64の下面、又はアッセイ装置20上に画定される別個の区画のいずれかから、上方に延びる。
マイクロポスト7は、好ましくは、側方毛管流を生じさせるように寸法設定され、マイクロポスト7は、好ましくは、少なくとも1つの流体流路に沿って流体流を生じさせるような高さ、寸法、及び/又は中心間隔を有する。この一形態において、マイクロポスト7は、追加的な構造(すなわち、側壁、カバー、又は蓋)を必要とせずに、又は外部から加えられる力を適用せずに、いわゆる「開いた」構造として毛管流を自然発生的に生じさせるのに十分な寸法を有し得る。この特定の設計により、サンプル添加区画48から吸上区画60まで延びる画定された流体流路64が形成される。図の流体流路64は、サンプル添加区画48と吸上区画60との間を実質的に直線状に延びている。他の構成では、流体流路64は、1つ又は2つ以上の側方屈曲部又は方向転換部を含んでいてもよい。
上述したように、及び様々な実施形態では、画定された流体流路64は、少なくとも部分的に開いている、又は完全に開いている。上述したように、「開いた」とは、毛管流に寄与する距離に維持された蓋又はカバーが存在しないことを意味する。よって、蓋は、流路及び装置のための物理的保護として存在する場合、流路内の毛管流動に寄与する必要はない。この特定の設計により、装置内の流量を増加させるために、親水性ホイル層70が、吸上区画60内のマイクロポスト7の上に直接適用され得、ホイル層内には複数の通気口72が画定され得る。様々な実施例において、吸上区画60を覆って配置された親水性ホイル層70の下の流れを促進するために、流れ促進装置57が、親水性ホイル層70の縁部を架橋する流体流路64内に配置されてもよい。
流体流路64内の流れを制御するのに有用である流れ促進装置、混合装置、流れ抑制装置、及び他の構造の様々な実施例は、2014年8月8日出願の米国特許出願第62/035,083号に記載されており、この開示は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。この出願は、様々な態様による、サンプル添加区画48のサイズ及び形状特徴の例、様々な態様による、より効率的な溶解をもたらすためのコンジュゲート区画内の特徴の例、様々な態様による、流体流路64を通過する流体を混合するように構成された流体流路64の湾曲部分の例、及び様々な態様による、流れ促進装置57と同様の流れ促進装置を含む、吸上区画60内の特徴の例について記載している。
画定されたマイクロポスト7を含む開いた側方流路は、例えば、以下の出願公開に記載され、これらの全ては参照によりそれら全体が組み込まれる:国際公開第2003/103835号、同第2005/089082号、同第2005/118139号、同第2006/137785号、及び同第2007/149042号。延在するマイクロポスト7は、マイクロポスト7を有する区画内に適用された血漿、好ましくはヒト血漿などの流体の側方毛管流動が達成されるような高さ(H)、直径(D)、及びマイクロポスト7間の1つ又は2つ以上の距離を有する。これらの関係は、参照によりその全体が組み込まれる米国特許第8,821,812号に示されている。
上記の高さ、直径、及び1つ又は2つ以上の距離を最適化することに加えて、例えば、アッセイ装置20の試薬区画及び検出区画56の目的のためにマイクロポスト7の表面を変性させることによって、上記マイクロポスト7に、所望の化学的、生物学的、又は物理的機能を付与してもよい。一実施形態では、マイクロポスト7は、約15〜約150μm、好ましくは約30〜約100μmの高さ、約10〜約160μm、好ましくは40〜約100μmの直径、及び互いから約3〜約200μm、好ましくは5〜50μm、又は10〜約50μmのマイクロポスト7間の1つ若しくは2つ以上の間隙を有する。サンプル添加区画48と吸上区画60との間の流体流路64は、約5〜約500mm、好ましくは約10〜約100mmの長さ、及び約0.3〜約10mm、好ましくは約0.3〜約3mm、好ましくは約0.5〜1.5mmの幅を有してもよい。この装置設計によるマイクロポスト7は、構成及び断面が実質的に円筒形である。しかしながら、マイクロポスト7の特定の設計は、流量を増加させる、並びに物質を濾過するために、異なる形状(例えば、ひし形、六角形等)及びサイズのものに容易に変形させることができる。
更に図2を参照すると、サンプル添加区画48は、ピペット又は他の好適な装置などの液体ディスペンサから、液体サンプルを受け取ることができる。サンプルは典型的には、区画48の上に堆積される。様々な実施形態では、サンプルから微粒子を濾過するために、又は血漿がアッセイ装置20を通って移動できるように血液から血液細胞を濾過するために、濾材(図示せず)がサンプル添加区画48内に配置される。これらの実施形態では、サンプルは、典型的には、濾材上に堆積される。
次に、サンプルは、例えば、マイクロポストの毛管現象によって試薬区画52まで流れ、試薬区画52は、反応において有用な試薬(例えば、イムノアッセイでは抗体又は抗原などの結合パートナー、酵素アッセイでは基質、分子診断アッセイではプローブ)、組み込まれた試薬を安定化させる物質などの補助剤、妨害反応を抑制する物質等を含むことができる。一般に、反応に有用な試薬の1つは、本明細書に記載されるように検出可能な信号を有する。場合によって、試薬は、検体と直接又は反応カスケードを通じて反応し、着色又は蛍光分子などの検出可能な信号を形成することができる。好ましい一実施形態では、試薬区画52はコンジュゲート物質を含む。「コンジュゲート」という用語は、検出要素及び結合パートナーの両方を有する任意の部分を意味する。
この説明の目的において、検出要素は、これらに限定されないが、発光分子(例えば、蛍光剤、リン光剤、化学発光剤、生物発光剤等)、着色分子、反応時に色を生成する分子、酵素、放射性同位体、特定の結合を示すリガンド等の、その物理的分布及び/又はそれが送達する信号の強度に関して検出可能である薬剤である。標識とも称される検出要素は、好ましくは、発色団、蛍光団、放射能標識、及び酵素から選択される。好適な標識は、抗体、タンパク質、及び核酸の標識のための広範な染料を提供する供給元から市販されている。例えば、実際に可視及び赤外線スペクトル全体に及ぶ蛍光団が存在する。好適な蛍光標識又はリン光標識としては、例えば、フルオロセイン、Cy3、Cy5等が挙げられるが、これらに限定されない。好適な化学発光標識としては、ルミナル、シアリウム等が挙げられるが、これらに限定されない。
同様に、放射活性標識は市販されているか、又は検出素子を、それらが放射活性標識を組み込むように合成することができる。好適な放射能標識としては、放射能ヨウ素及リン、例えば、125I及び32Pが挙げられるが、これらに限定されない。
好適な酵素標識としては、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼなどが挙げられるが、これらに限定されない。2つの標識は、それらが互いに著しく妨害、干渉、又は消光することなく個別に検出されることができ、好ましくは同時に定量化され得るとき、「区別可能」である。例えば、複数の検体又はマーカーが検出されるとき、2つ又は3つ以上の標識が使用されてもよい。
結合パートナーは、検体の存在又は量を決定するために使用され得る複合体を形成することができる材料である。例えば、「サンドイッチ」アッセイにおいて、コンジュゲート内の結合パートナーは、検体及びコンジュゲートを含む複合体を形成することができ、その複合体は、検出区画56に組み込まれる、捕捉要素とも呼ばれる別の結合パートナーに更に結合することができる。競合イムノアッセイでは、検体は、コンジュゲート内の結合パートナーの、検出区画56に組み込まれた捕捉要素とも呼ばれる別の結合パートナーへの結合と干渉する。コンジュゲートに含まれる例示の結合パートナーとしては、抗体、抗原、検体、又は検体模倣体、タンパク質などが挙げられる。
サンプルが試薬区画52内の試薬と相互作用すると、検出物質が溶解し始め、ここで生じた検出可能な信号が流体流に含まれ、これはその後、検出区画56へと運搬される。
更に図2を参照すると、検出区画56は、あらゆる検出可能な信号が読み取られ得る場所である。好ましい実施形態では、検出区画56内のマイクロポスト7に捕捉要素が取り付けられる。捕捉要素は、前述のように、コンジュゲート、又はコンジュゲートを含む複合体のための結合パートナーを保持することができる。例えば、検体が特異的タンパク質である場合、コンジュゲートは、このタンパク質を蛍光プローブ等の検出要素に特異的に結合させる抗体であり得る。次に、捕捉要素は、同様にそのタンパク質に特異的に結合する別の抗体であり得る。別の例において、マーカー又は検体がDNAである場合、捕捉分子は、合成オリゴヌクレオチド、その類似体、又は特異的抗体であり得るが、これらに限定されない。他の好適な捕捉素子は、検出される検体に特異的な抗体、抗体断片、アプタマー、及び核酸配列を含む。好適な捕捉素子の非限定例は、ビオチン機能性を含むコンジュゲートに結合するアビジン機能性を有する分子である。検出区画56は、複数の検出区画を含むことができる。複数の検出域は、1つ又は2つ以上のマーカーを含むアッセイに使用され得る。複数の検出域の場合、捕捉素子は、第1及び第2の捕捉素子などの複数の捕捉素子を含むことができる。コンジュゲートは、例えば試薬区画52内にコーティングすることによって、アッセイ装置20上に予め堆積させることができる。同様に、捕捉要素は、検出区画56上のアッセイ装置上に予め堆積させることができる。好ましくは、検出要素及び捕捉要素の両方は、アッセイ装置上、又は試薬区画52及び検出区画56上にそれぞれ予め堆積される。
流体流路64に沿って検出区画56の下流にあるのは、吸上区画60である。吸上区画60は、流路内の液体サンプル及び任意の他の物質、例えば未結合の試薬、洗浄流体等を受容する能力を備えるアッセイ装置20の領域である。吸上区画60は、アッセイ装置20の中間にある検出区画56を通して外に液体サンプルを移動させ続けるための毛細管圧をもたらす。本明細書に記載される装置20の吸上区画60及び他の区画は、ニトロセルロース等の多孔質材料を含むことができるか、又は代替として、前述のマイクロポスト7により定義される非多孔質構造である。吸上区画60は、蒸発加熱又はポンプを使用する等の、非毛管流体駆動手段を更に含むことができる。本発明による側方流アッセイ装置に使用される吸上区画の更なる詳細は、米国特許第8,025,854号及び米国特許出願公開第2006/0239859 A1号に見出すことができ、その両方は参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
試験(アッセイ)は、典型的には、最後のコンジュゲート物質が、側方流アッセイ装置20の吸上区画60内に移動した際に完了する。この段階において、蛍光光度計又は同様の装置などの検出器具が、検出区画56を走査するために使用され、検出器具は、例えば、携帯用(手持ち式又はベンチトップ)試験機器に組み込まれる。本明細書において記載される様々な方法及び技術を実行するために使用され得る検出器具は、様々な形態を取り得る。例えば、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる同時係属中の米国特許出願公開第2013/0330713 A1号に記載されているように、複数の側方流動アッセイ装置を保持するためにメインフレーム臨床分析器が使用され得る。臨床分析器において、蛍光光度計などの少なくとも1つの検出器具は、例えば、インキュベータアセンブリに関連して、モニタリングステーションとして提供され得、モニタリングステーションにおいて、結果は、収容されているプロセッサへと伝達され得る。
様々な実施例において、器具は、蛍光剤又は蛍光信号を検出できる走査機器を含み得る。あるいは、画像装置及び画像解析を使用して、例えば、アッセイ装置の少なくとも1つの蛍光流体の存在及び位置を判定することもできる。更に別の代替的な形態により、赤外線(IR)センサを使用して、側方流動アッセイ装置内の流体位置の位置を追跡することもできる。例えば、IRセンサは、サンプルが実際にアッセイ装置の基材に接触したことを確認するために、典型的には流体サンプル内の水と関連する約1200ナノメートルのピークを感知するように使用され得る。これらの技術を実行できる他の好適な手法及び機器が本明細書において使用され得ることは容易に理解されるはずである。
マイクロポスト7(図1)は、好ましくは、ZEONOR(登録商標)などの光学プラスチック材料から、射出成形又はエンボス加工などによって基材40に一体成形される。流体流路64内の検出チャネル55の幅は、典型的には、約0.5mm〜約4mm程度、好ましくは約2mm程度である。様々な実施例による流体流路64の他の部分は、約0.5mm未満、若しくは約0.5mm〜約4mm程度、又は約4mm超の幅を有し得る。試薬プルームが検出区画56の幅全体を網羅しない場合でも、蛍光光度計等の好適な検出器具に関して十分な信号を読み取ることができれば、約1mmの幅を検出チャネル55で使用することも可能である。
本明細書に記載される側方流アッセイ装置の構成要素(すなわち、装置の他の部品とは別の要素であるか否かに関わらず、装置の物理構造)は、コポリマー、ブレンド、積層体、金属化ホイル、金属化フィルム、又は金属から調製され得る。あるいは、装置構成要素は、コポリマー、ブレンド、積層体、金属化ホイル、金属化フィルム又は金属から、以下の材料のうちの1つを堆積させて調製される:ポリオレフィン、ポリエステル、スチレン含有ポリマー、ポリカーボネート、アクリルポリマー、塩素含有ポリマー、アセタールホモポリマー及びコポリマー、セルロース類及びこれらのエステル、硝酸セルロース、フッ素含有ポリマー、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、硫酸含有ポリマー、ポリウレタン、シリコン含有ポリマー、ガラス、並びにセラミック材料。あるいは、装置の構成要素は、プラスチック、エラストマー、ラテックス、シリコンチップ、又は金属で作製され得、エラストマーは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリレート、シリコンエラストマー、又はラテックスを含み得る。あるいは、装置の構成要素は、ラテックス、ポリスチレンラテックス、又は疎水性ポリマーから調製されてもよく、疎水性ポリマーは、ポリプロピレン、ポリエチレン、又はポリエステルを含み得る。あるいは、装置の構成要素はTEFLON(登録商標)、ポリスチレン、ポリアクリレート、又はポリカーボネートを含み得る。あるいは、装置構成要素は、エンボス加工、ミリング、又は射出成形され得るプラスチックから、又は銅、銀、及び金のフィルムの表面から作製され、この上に様々な長鎖アルカンチオールが吸着され得る。ミリング又は射出成形され得るプラスチックの構造は、ポリスチレン、ポリカーボネート、又はポリアクリレートを含み得る。特に好ましい実施形態では、側方流アッセイ装置は、Zeonor(登録商標)というで販売されているものなどのシクロオレフィンポリマー(COP)から射出成形される。好ましい射出成形技法は、米国特許第6,372,542号、同第6,733,682号、同第6,811,736号、同第6,884,370号、及び同第6,733,682号(これらの全ては参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる)に記載されている。
更に図2を参照すると、装置20を含む、本明細書に記載される側方流動アッセイ装置の画定された流体流路64は、開いた又は閉じた経路、溝、及び毛管を含み得る。様々な実施形態では、流体流路64は、毛管流が流路を通じて維持されるようなサイズ、形状、及び相互の間隔を有する、マイクロポスト7(図1)に隣接する側方流路を含む。一実施形態では、流路は、底面及び側壁を有する基材40内のチャネル内にある。この実施形態では、マイクロポスト7は、流動チャネルの底面から突出する。側壁は、液体の毛管作用に寄与しても、寄与しなくてもよい。側壁が液体の毛管現象に寄与しない場合には、最外マイクロポスト7と側壁との間に間隙が設けられて、マイクロポスト7によって画定された流路内に液体が収容された状態を維持し得る。好ましくは、試薬区画52で使用される試薬、及び検出区画56で使用される捕捉部材又は検出剤は、本明細書に記載されるアッセイ装置20に使用されるマイクロポスト7の外部表面に直接結合される。
図3は、様々な実施形態による第1の例示的な幾何学的関係に従って作製された、サンプルのための側方流アッセイ装置400の一部の側面図である。明瞭性を目的として、本明細書では、同様の部品には同一の参照番号が付されている。血漿及び赤血球を含む全血が、流体サンプル205の非限定的な例としてこの考察において用いられる。アッセイ装置400は、本明細書では、少なくとも1つの画定された又は形成された流体流路64の一部としてサンプル添加区画448を有する平坦な基材40によって画定され、濾液420は、毛管現象により、この流体流路64を通ってサンプル添加区画448から離れる方向に(例えば、方向Fに)流れる。カバー又は蓋240は、基材40の上に配置され、サンプル205を受容するように構成された計量ポートを画定する開口部210を有している。
例えば、実質的に凹形状を有するフィルタ215は、カバー240の開口部210内で周辺支持されており、サンプル205の少なくとも一部が濾液420としてフィルタ215を通過するのを可能にするように構成されている。フィルタ215は、その全周囲がカバー240によって支持されていてもよく、又はフィルタ215は、その周囲のある部分がカバー240によって支持され、他の部分が支持されていなくてもよい。後者の構成の例では、フィルタ215は、カバー240の開口部210の周囲に離間して設けられた3つ、4つ、又は別の数の取り付け領域(図示せず)において支持され得る。フィルタ215を通過しないサンプル205の一部分は、本明細書では残渣422という。支持されたフィルタ215は、基材40と直接接触してサンプル添加区画448と少なくとも部分的に重なり合う接触領域417を形成する、少なくとも1つの接触部分427を含む。フィルタ215は隣接部分429も含み、この隣接部分429は、フィルタ215の少なくとも1つの接触部分427から支持された縁部230(周辺部)まで延びて、容積測定量の濾液420を支持する、ないしは別の方法で保持することができる周囲リザーバ425を、基材40と共に画定する。本明細書に記載の目的のために、フィルタ215の側方の広がりは、例えば、実質的に円形、楕円形、正方形、矩形、又は他の多角形であり得る。
フィルタ215とサンプル添加区画48との間が平らに表面接触すると、側方流動の際のフィルタ215の内側の流動抵抗がはるかに大きくなることから、確実な流れが作り出されなくなる。したがって、平坦なフィルタ215の下にあるサンプル添加区画448内のマイクロポストマトリックス内の流れがはるかに遅くなるので、濾過の効率が悪くなる。したがって、フィルタの幾何学的形状は図のような凹状であるのが好ましい。
流体サンプル205が、装置のサンプル添加区画448内のフィルタ215の上に分配されると、フィルタ215の下の濾液420は、2つの表面、つまり、フィルタ215の底面と基材40の上面44に接触する。表面44は、表面44に面するフィルタ215の少なくとも1つの表面214と同様に、少なくとも部分的に親水性である。その結果、濾液420は表面44及び表面214を濡らして、メニスカス220を形成する。メニスカス220、表面214、及び表面44は、周囲リザーバ425の境界を形成する。
周囲リザーバ425は、基材40と、フィルタ215の延在部分429との間に生じた毛細管圧によって、濾液420を保持するように構成されている。様々な実施形態では、フィルタ215を横切る周囲気圧(例えば、大気圧)に実質的に差異はなく、毛細管圧が、フィルタ215を通して濾液420を駆動する力の実質的にすべてを提供する。一実施例では、周囲リザーバ425は、基材40と、フィルタ215の延在部分429との間に形成される鋭角α(例えば、約10°)に基づく容積によって画定される。この容積はメニスカス220にも基づいている。リザーバ425は、全血又は他の流体サンプル205の濾過工程の間及び濾過が完了した後に、血漿又は他の濾液420を供給する働きをする。サンプル添加区画448は、後述のように、リザーバ425からサンプル添加区画448へと濾液420を引き込む毛細管圧を提供するように構成されている。例えば、フィルタ215及びサンプル添加区画448は、フィルタ215を通して濾液420を引き込み、側方流アッセイ装置400のサンプル添加区画448を通る一貫した流れを供給するためにリザーバ425から濾液420を提供する、毛細管圧を提供するように構成され得る。次に、引き込まれた濾液420は、流体流路64に沿ってサンプル添加区画448から下流に流れることができる。
様々な実施形態では、装置400は、流体流路64に沿ってサンプル添加区画448の下流に配設された少なくとも1つの試薬区画52(図2)を含む。試薬区画は、上述のように、少なくとも1つの検出物質を保持している。様々な実施形態では、装置400は、流体流路64に沿ってサンプル添加区画448の下流に配設された少なくとも1つの検出区画56(図2)を更に含む。検出区画56は、検体に反応して検出可能な信号を生成する検出物質を含んでいる。信号の検出については上述されており、また、図11を参照して後述する。
上述したように、サンプル添加領域448は、毛細管圧によってリザーバ425から濾液420を引き込む。様々な実施形態では、基材40は、表面44からサンプル添加区画448内のカバー240に向かって上方に延びる複数のマイクロポスト7(図1)を含む。マイクロポスト7は、濾液420が適用されると側方毛管流動を自然発生的に生じさせる、高さ、直径、及びマイクロポスト7間の逆格子空間によって画定される。
サンプル205がフィルタ215に適用された後、フィルタ215を通って流れる液状濾液420は、サンプル添加区画448内のフィルタ215の下にある表面44及びマイクロポスト7(図1)を濡らす。よって、装置400の流体流路64に沿って、濡れたマイクロポスト7の間に毛細管圧が生成される。濾液420が、装置400のサンプル添加区画448内のフィルタ215とマイクロポスト7の上部との間のスペースに達すると、毛管効果によって、1つ又は2つ以上のメニスカス(誤解を避けるために図示せず、図示されているメニスカス220ではない)が、フィルタ215と装置表面44との間の狭い間隙内に形成される。また、濾液420は、マイクロポスト7の間に生じた毛細管圧によって駆動されるので、マイクロポスト7のマトリックスに沿って下流に流れる。マイクロポスト7のより詳細な説明、及び自然発生的な側方毛管流動を作り出すそれらの設計は、2011年9月27日発行の米国特許第8,025,854号(Ohmanら)に提供されており、その全内容は参照により組み込まれる。
一形態において、基材40上の流れ制御要素(例えば、マイクロポスト7)によって生じた毛細管圧は、周囲のメニスカス220を維持する毛細管圧に打ち勝つように十分に大きい。これによって、容積測定量の流体が周囲リザーバ425から引き込まれ、その場合、アッセイ装置の(周囲リザーバ425から出る)流速は、(周囲リザーバ425に入る)濾液流量の流速よりも遅い。一実施例では、実質的に全ての濾液420は、約1分以内にサンプル205からリザーバ425内へと通過するが、濾液420の少なくとも一部は、アッセイを行う間の約10分間、リザーバ425内に保持される。
動的に、流入速度(すなわち、濾液420がフィルタ215を通過する濾過速度)が、流出速度(すなわち、濾液420が周囲リザーバ425から流体流路64内へと通過する、マイクロポストマトリックスによってもたらされるチャネル流速)よりも速い場合には、メニスカス220の周囲及びリザーバ425の容積が増加することになる。しかしながら、メニスカス220が大きくなり過ぎると、メニスカス220がフィルタ215の縁部230に係合し、流体が、アッセイ反応に関与することなくそこに捕捉される可能性がある。捕捉流体が生じると、吸上区画5(図1)の末端部まで流れるサンプルの不足を招く可能性があり、これは、特に少ないサンプル量(例えば、50μL以下の微量サンプル)しか用いない場合に望ましくない。メニスカス220が、フィルタ215の支持された周辺縁部230、及び溶接開先235などの様々な障害物を含む場合があるカバー240の下面に達する場合に、サンプル流体は捕捉され得る。この捕捉は、メニスカス又は流体の「ラッチング」と称される。ラッチされた濾液420は、溶接開先235を充填するか、ないしは別の方法でカバー240の下面上(概して、基材40に面する側)にラッチし得る。その結果、アッセイ装置400の試薬区画52、検出区画56、及び吸上区画(1つ又は複数)60に向かって、流体流路64に沿って下流に流れることができる濾液420(例えば、血漿)が少なくなる。更に、前述の影響は、流体流路64内の流れを有害に停止させる若しくは妨げる、又はメニスカス220内の流体サンプルの欠如により流れを非常に遅くする可能性がある。
全血を濾過する場合、フィルタ215の孔が比較的開いており、サンプル205のヘマトクリット(HCT)値が依然として通常の範囲に近い初期においては、フィルタ215とアッセイ装置基材40との間のメニスカス220が増加する。濾過の後期には、フィルタ215の孔のほとんどが赤血球で詰まり、血漿がフィルタ215の裏側に失われた結果、残渣422中の血液のHCT値が上昇する。その結果、濾過によるリザーバ425への流入は、リザーバ425から装置400の吸上区画60に向かう流出よりも遅くなり、メニスカス220及びリザーバ425の容積が小さくなる。
移動可能な側壁としてメニスカス220を有する周囲リザーバ425は、速い濾過、及びそれよりはかなり遅いが望ましいチャネル流を可能にする。一実施例では、約0.5〜2.0μL/分のチャネル流速が、約10〜15分の合計アッセイ時間にとって望ましく、かつ許容可能なアッセイ感度にとって十分な信号を生成するのに十分な反応時間である。
記載したように、サンプル205からの流体のリザーバ425内の容積は、接触領域417のサイズ及び形状、フィルタ215のサイズ及び形状、並びにフィルタ215と基材40の上面44との間に形成される角度αによって決定される。
様々な従来の装置は、フィルタ215内での血漿廃液を低減するために、小さいフィルタサイズを使用する。しかしながら、このことは、フィルタ215の下のメニスカス220がフィルタ215の周辺縁部230に達してそこにラッチされた場合に、濾過された血漿がフィルタ215に捕捉される危険性を増大させ得る。様々な他の装置は、非常に少量のサンプルを使用するが、アッセイに関与する流体が少なくなるので、試験誤差が生じる可能性が高くなり得る。
様々な実施形態に従って、メニスカス220のサイズを制御して(例えば、メニスカス220がフィルタ215の支持された縁部230に達するのを防止する)、ラッチングという不利益を伴うことなく血漿廃液を低減するために、接触領域と、サンプル区画のサイズと、フィルタサイズとの間の2つの異なる幾何学的関係が開発された。これらの関係について、図3及び図4を参照しながら本明細書でより詳細に後述する。
図3を更に参照すると、第1の幾何学的関係に従って、アッセイ装置400は、アッセイ装置400の接触領域417がサンプル添加区画448よりも小さくなるように構成されている。具体的には、サンプル添加区画448は接触領域417を越えて側方に延在している。加えて、この装置設計によると、サンプル添加区画448は濾過領域416よりも小さい。この例示的装置設計では、サンプル添加区画448の縁部は、メニスカス220を固定してメニスカス220が広がるのを防ぐための障壁としての役割を果たしている。すなわち、基材40の上面44の表面エネルギーは、サンプル添加区画448の外側とサンプル添加区画448の内側とで異なっており、この差異は、基材40の上面44において濾液420がサンプル添加区画448の境界を越えて流れるのを食い止める傾向がある。例として、約7mmの直径を有する濾過領域416では、接触領域417の直径は約2.5mmであってもよく、サンプル添加区画448の直径は約5mmであってもよい。
様々な実施形態では、基材40は、接触領域417の最も近くに非平坦な上面44を有していてもよい。例えば、フィルタ215及び基材40は共に、濾過領域416の少なくとも一部内で湾曲状であってもよく、又はフィルタ215は実質的に平坦であり、基材40だけが湾曲状であってもよい。角度α>0°が存在し、サンプル添加区画448及びフィルタ215が本明細書で定義された機能構造を有して構成されている限り、フィルタ215と表面44との間にリザーバ425が画定される。リザーバ425が、濾液420を保持しかつメニスカス220のラッチングを防止するのに十分なスペースを有し、濾液420が流体サンプル205から流体流路64まで所望の時間内に移動するのに十分な推進力をリザーバ425が提供するように、装置400、及びサンプル205のサイズは相互に最適化され得る。
図4は、様々な実施形態による第2の例示的な幾何学的関係に従って作製された側方流アッセイ装置400の一部の側面図である。この幾何学的関係に従って、アッセイ装置は、サンプル添加区画548の領域が接触領域517の領域よりも小さくなるように画定され、更に接触領域517は濾過領域516よりも小さくなるように構成されている。具体的には、図のように、接触領域517はサンプル添加区画548を越えて側方に延在している。
この設計では、図4によると、サンプル添加区画548内に存在する流体は、より大きなサンプル添加区画548を使用する先の設計よりもいつでも少なく、最終的にサンプル区画547から抽出できない濾液420の量を低減することができる。サンプル添加区画548は、アッセイ装置400の流体流路64とつながっている。
例として、約7mmの直径を有する濾過領域516では、接触領域517は約2.5mmの直径を有し得、サンプル添加区画548は約2mmの直径を有し得る。サンプル添加区画548が非常に小さいと、サンプル添加区画548内のマイクロポスト7(図1)の間の間隔を充填する濾液420がサンプル添加区画548内に留まって下流に流れないので、流体の無駄がはるかに少なくなる。サンプル添加区画548を小さくすることによって、サンプル添加区画548内で無駄になる流体が少なくなる。
図4に示されるものと同様の本発明の試験ストリップは、実質的に凹形状のフィルタ215を有して作製され得る。サンプル添加区画548の領域が接触領域517よりも小さく、接触領域517が濾過領域516よりも小さい、例示的な本発明の試験ストリップを作製した。サンプル添加区画548は、比較設計よりも約1.2μL少ない容積を有し、4.5μLの容積を有する吸上区画60のための流体の約25%を確保した。支持されたフィルタ215を1.5%のSILWET界面活性剤及び5%のグリシンでコーティングし、60℃、5%RHで1時間乾燥させた。50% HCTの全血サンプルを異なる量でフィルタ215に点着させて、流下時間を測定した。流下時間が長いということは、サンプル添加区画548からの血漿抽出が少ないことにより血漿が不足していることを示唆する。これは、流体の供給が少ないと流れが遅くなることが原因である。表1は、サンプル205の2つの容積(25μL及び30μL)並びに比較用装置及び本発明の装置に関する、流体が吸上区画60(「WZ」)の開始部又は端部に達するまでの時間の実験結果を示す。
Figure 0006199527
表1が示すように、25μLの少ないサンプル容積では、本発明の装置が吸上区画60の端部に達する流下時間は、比較用装置よりも約2分速く、流体の供給が減少すると流れが遅くなることから、本発明の装置では、サンプル添加区画548内での血漿(濾液420)廃液が少ないことを示している。
25μL及び30μLの血液サンプルの両方に関し、流体は、比較設計よりも本発明の設計においてより速く吸上区画60に達し、フィルタ215の下の柱の間隔を充填するために浪費されるサンプル205の量は、比較設計よりも本発明の設計において少ないことを示している。
図3及び図4による装置200、400において角度α(フィルタ215の非接触部分429と装置基材40の表面44との間に定められた角度)を大きくすると、(全ての他の条件が同じままで)フィルタ215と装置400との間の毛細管圧が低下するので、濾過量が減少する又は制御される。角度αが大きくなると、周囲リザーバ425の容積(すなわち、メニスカス220がフィルタ215の支持された縁部230及び装置のカバー240の下面に達する前に、濾液420を保持するために利用できる容積)も増加する。
本明細書に記載される側方アッセイ装置400のフィルタ215と基材40の上面44との間の角度αが小さくなると、(全ての他の条件が同じままで)濾過流をリザーバ425内へと駆動する毛細管圧がより大きくなるので、サンプル205からの流出は比較的速くなるはずである。しかしながら、小さすぎる角度α(例えば、約2度未満)では、濾液420を保持するための間隔がほとんどなくなる場合がある。そのような構成では、濾液420がフィルタ215の支持された縁部230及びカバーの下面に達し、その結果、本明細書に記載される装置400の試薬区画(1つ又は複数)52又は検出区画(1つ又は複数)56への流れに関与しない捕捉流体となり得る。
角度αがゼロになると、濾過の駆動力は、マイクロポスト7(図1)の間隔及び寸法、並びにマイクロポスト7のマトリックスだけになり、非常に遅い流れ及び非常に遅い濾過しか引き起こすことができない。いくつかの理由により、例えば、流体はフィルタ215の前側(下流)端に流れ込む傾向があるのでフィルタ215が徐々に閉塞するため、又はフィルタ215のマイクロポストマトリックスの流動抵抗が大きくなるので流れが遅くなるため、流れの停止が生じる可能性がある。こうした理由から、様々な実施形態では、α>0°である。
したがって、形成された周囲リザーバ425が十分な量の濾液420をラッチせずに保持できるようにしながら、濾過速度を速くするために角度αを増加させるのが望ましい。上記の結果として、先の幾何学的関係/設計の変形形態を図5A及び図5Bに示す。
図5Aは、別の例示的な設計に従って作製された側方流アッセイ装置600の頂面図を示し、図5Bは側面立面断面図を示す。この後者の設計によると、支持されたフィルタ215の少なくとも一部を押圧して又はこれと係合して、基材40に向けて(すなわち、下向きに)作用させる、係合特徴部610(例えば、少なくとも1つの突起)を設けることができ、この突起又は他の特徴部は、フィルタ215に対して中央に又は偏心して位置付けられ得る。すなわち、突起は、フィルタ215の中心に又は中心に対して位置付けられ得る。この係合特徴部610の結果として、装置基材40とフィルタ215との間の角度αは、フィルタ215の1つ又は複数の領域にわたって局所的に異なるように制御され得る。様々な領域における角度は、フィルタ215に対する突起又は他の同様の係合特徴部610の位置を調節することによって選択することができる。この後者の設計により、フィルタと装置基材との間に小角度が形成されることから(すなわち、毛細管圧がより大きくなることから)、画定されたより小さな角度の領域(例えば、下流部分)内の速い流速を維持しながら、画定されたより大きな角度の領域内により多くの血漿(又は他の濾液420)を貯蔵することが可能になり得る。
突起などの係合特徴部610の主な利点は、製造プロセス中にフィルタ215の形状がより良好に画定されることである。例えば、様々な突起高さ及びサイズを用いることによって、(フィルタ215及びサンプル205を所与として)基材表面44とフィルタ215との間の毛細管圧によって制御される濾過速度を事前に規定することができる。例えば、カバー240に対して一定量だけ垂直に延びる第1の突起は、フィルタ215と基材40の表面44との間に一定の角度αをもたらす。カバー240に対して第1の突起よりも大きな量だけ垂直に延びる第2の突起は、より大きな角度αをもたらす。側方流アッセイ装置600内の同じ濡れ領域で第1の突起を使用する場合と第2の突起を使用する場合とを比べると、角度αが大きい方が毛細管圧が小さくなり、濾液を420保持するための容積が大きくなる。
様々な実施形態では、フィルタ215は、実質的に凹形の形状、及び接触部分427からフィルタ215の縁部230に至る角度αによって画定され得、この縁部230は、画定されたカバー開口部210の縁部に合致し得る、若しくは隣接し得る、又は該縁部に取り付けられ得る。装置600は、角度を制御する少なくとも1つの特徴部を更に含む。例えば、特徴部としては突出部材610(図5A)を挙げることができ、この突起部材610は突起710(図6)を有していてもよい。例示的な特徴部の更なる詳細について以下で説明する。
図5Aを参照すると、装置600は、フィルタ215の少なくとも1つの接触部分427を基材40に押し付ける、ないしは別の方法で少なくとも1つの接触部分427に係合するように配置された、1つ又は2つ以上の突出部材610を含む。図のように、突出部材610の領域が接触部分427の領域と正確に重なる必要はない。図示されている実施形態のような様々な実施形態では、少なくとも1つの突出部材610は、支持されたフィルタ215の部分628に偏心係合する。図5Aに示される実施例では、フィルタの、少なくとも1つの突出部材610によって係合される部分628は、フィルタ215の中心より右側に示されている。
図5Bは、例示的な突出部材610の詳細を示す立面側面図である。図示されている突出部材610、又は、広くは、突出部材(1つ又は複数)610のうちの少なくとも1つは、フィルタ215と接触する先端部612と、先端部612をカバー240に対して支持する片持ち部614とを含む。このように、先端部612を直接指示するカバー240に比べて、より大きな開口部210が開いている。
様々な実施形態では、突出部材(1つ又は複数)610の少なくとも1つは、フィルタ215の少なくとも第1の部分631及び第2の部分632を画定するように配置される。フィルタ215の第1の部分631は、フィルタ215の第2の部分632によって形成される角度(角度α)よりも大きな角度βを、基材40と共に形成する。上述したように、2つの部分631、632のこの構成により、より大きな角度βを有する第1の部分631内の周囲リザーバ425(図3)内により多くの流体を貯蔵することが可能となり、より小さな角度αを有する第2の部分632内の毛細管圧は維持される。図の実施例では、フィルタ215の第1の部分631は、流体流路64に対してフィルタ215の第2の部分632よりも上流側にある(方向Fは下流側を示している)。一実施例では、角度βは約5°であり、角度αは約3°であり、図5Bの装置の平面の出入りする方向(図5Aでは上下方向)の表面44とフィルタ215との間の対応する角度は約2.5°である。
上述した実施例は、サンプル添加区画648から延びる単一流体流路64を有する。しかしながら、複数の流体流路64を、サンプル添加区画648と関連させて設けることができる。例えば、それぞれがサンプル添加区画648の周囲に沿って均等に又は不均等に離間配置され、かつサンプル添加区画648から延びている、3つの流体流路64(図示せず)を設けることができる。この構成により、単一のサンプルを使用して複数のアッセイを行うことが可能となり得る。
加えて、前述の実施形態は単一のサンプル添加区画648によって画定されるが、それぞれが少なくとも部分的に接触区画517(図4)内にある複数の離間配置されたサンプル添加区画648を、基材40上に配設できることは理解されよう。更に又は代替として、複数の離間配置された接触区画517は、例えば、複数の離間配置された先端部612を有する突出部材610を使用することによって提供され得る。例えば、サンプル添加区画548をダンベルのような形状にしてもよく、サンプル添加区画548の両端の出っ張り部の中心に2つの接触区画517を配置してもよい。
更に、サンプル添加区画(1つ又は複数)548又は接触区画(1つ又は複数)517は、非凸形状又は穴を有する形状などの任意の形状とすることができる。一実施例では、サンプル添加区画548は、接触区画517の周囲に沿って環状をなす。サンプル添加区画548及び接触領域517の形状、及び角度(角度α及びβなど)は、濾液420が流れる方向及び速度に影響を及ぼすように選択され得る。また、これらの形状及び角度は、濾液420がリザーバ425を出入りする際の周囲リザーバ425(図3)の形状を制御するように選択され得る。例えば、濾液420が画定された周囲リザーバ425を出入りする際に、周囲リザーバ425は、8の字形状、ドーナッツ形状、又は任意の好適な形状を呈し得る。リザーバ425の形状は、例えば、ラッチングの可能性を低減するために濾液420を長くて細いリザーバ425内に保持しながらも、側方流アッセイ装置を長くて細いフォームファクタで製造するのが可能な、機械的特性に基づいて選択され得る。
装置に設けられる突起(1つ又は複数)、並びに特定の数の突起などの様々な係合特徴部の形状及び位置は、本明細書において図6〜図10に示される例示的な形態に従って、図のように容易に変更できる。説明を明確にするために、基材40の特徴部は透明に示されている。これらの図示された各実施例は、楕円形のサンプル添加区画648の上に配置された円形の開口部210を使用しているが、他の形状に容易に置き換えることができることは容易に理解されよう。明確にするために、これらの実施例にフィルタは示されていないが、フィルタは、カバー開口部210よりも大きな領域にわたって延在することになる。
例として、図6は、カバー開口部210の周囲近くに配置された単一の実質的に円形の突起710を示す。
図7は、単一の三日月形状の突起710を有する他の好適な実施例を示す。より詳細には、この例示的な形態による突起710は、カバー開口部210の縁部の湾曲部分に実質的に追従するように構成された湾曲した周辺部によって画定される。
図8は、例として複数の係合特徴部を設ける別の変形形態を示す。この特定の実施例では、離間配置された部分的に湾曲した一対の突起710は、カバー開口部210の片側に設けられ、各突起710は、カバー開口部210の縁部の一部に実質的に追従するように構成された湾曲した周辺部を有し、各突起710は互いに離間している。
図9は、複数の離間配置された部分的に湾曲した突起710を含む別の例示的な変形形態を示す。この例示的な形態による突起710もまた、カバー開口部210の湾曲部分に実質的に追従するように湾曲状であり、互いに均等に離間している。この特定の形態によると、2つの突起710対は、カバー開口部210の相対向する側に互いに離間した関係で設けられている。しかしながら、ほぼ無限の数の変形形態及び変更が可能であることは、当業者には容易に理解されよう。例えば、図6〜図9に示される1つ又は2つ以上の突起710の代わりに又はそれに加えて、片持ち部614(図6)及び支持先端部612(図6)を有する係合特徴部610を使用することができる。そのような係合特徴部610は、カバー開口部610内に突出し得る。
最後に、図10は、別の変形形態、より詳細には、2つの実質的に円形の突起710を互いに対向して配置することができ、突起710はカバー開口部210の一部内に延出している、カバーの下面を示す。
ここで、流れ制御方法について本明細書で説明する。この方法の目的のため、以下の説明では図3に従って前述した側方流アッセイ装置を利用するが、他の装置構成を利用することもでき、この実施形態はより一般的な技術の例示を目的とするものである。各工程は、特に明示した場合を除き、又は前工程のデータを後工程で使用する場合を除き、任意の順序で実施することができる。
図11は、図3の装置200又は図4の装置400などの側方流アッセイ装置において濾過又は流動特性を制御する方法のフローチャートである。前述のように、装置200は、カバー240と、基材40とを含む。カバー240は開口部210有し、この開口部210は、全血などの流体サンプル205を受容するように寸法決めされ構成され、かつフィルタ215を周辺支持する。装置200の基材40は、サンプル添加区画448と流体流路64とを有し、濾液420は、毛管現象により、この流体流路64を通ってサンプル添加区画448から離れる方向に流れる。基材40は、上面44からサンプル添加区画448内のカバー240に向かって上方に延びる複数のマイクロポスト7(図1)を含み得る。マイクロポストはそれぞれ、濾液420が適用されると側方毛管流動を生じさせる、高さ、直径、及びマイクロポスト間の逆格子空間とを有し得る。本明細書に記載される方法及び装置の様々な実施形態において、マイクロポストは、フィルタと基材40との接触領域から延在している画定された周囲リザーバ425の外への選択された流速を提供するように離間配置及びサイズ決めされ、周囲リザーバ425は、フィルタ215の非接触部分429と基材40の上面44との間の毛管現象に基づいて、カバー開口部210の真下に形成されて、親水性であるフィルタ215の下面(例えば、表面214、図3)と、同様に好ましくは親水性である基材40の上面44との間の角度αに基づいて更に画定される容量を形成する。様々な実施形態では、方法は工程1110から始まる。
工程1110において、選択された量のサンプルを、開口部210を介して装置200に添加する。サンプルは、ピペット又は他の分配装置を使用して添加され得る。分配装置は、ヒトが直接操作してもよく、又は、例えば、自動アッセイ試験システムのコントローラによって自動的に制御されてもよい。
工程1120において、フィルタ215の少なくとも1つの部分427(例えば、接触部分)を、少なくとも部分的にサンプル添加区画448の上で基材40と接触させて配設する。その結果、濾液420は、サンプル205から第1の流速でフィルタ215を通過する。濾液420は、周囲リザーバ425内、又は基材40と、基材40から離間しかつ支持されたフィルタ215の外側周辺部(縁部230)まで延びる、フィルタ215の延在する親水性部分429との間の他の容積内に、毛細管圧によって保持される。
更に、濾液420は、容積(例えば、リザーバ425)からサンプル添加区画448内に、第1の流速よりも遅い第2の流速で、毛細管圧によって引き込まれる。上述したように、このように流速が異なることにより、濾液420がリザーバ425内に保持されて、分配装置と側方流アッセイ装置200の流速の不一致を調整することができる。具体的には、サンプル205の量は、第1及び第2の流速と容量(リザーバ425)の限度とに基づいて決定される。容積の限度は、基材40と、フィルタ215の延在する親水性部分429との間に定められた少なくとも1つの角度αによって決定される。一実施例では、この量は、リザーバ425内に保持されている流体量のピークにおいて、メニスカス220が溶接開先235に達しないように選択される。これにより、従来のアッセイ装置よりも高い割合のサンプル205を使用できるので、従来のシステムよりも少量のサンプル205を使用することができる。その結果、低い侵襲性(intrusively)でより多くの試験を行うことができる。工程1120の後に工程1130を行うことができる。様々な実施形態では、工程1120は、工程1122又は1124を含む。
工程1120の少なくとも1つの実施形態では、フィルタ215の領域を、基材40のサンプル添加区画の領域よりも大きくする。濾過領域416が、サンプル添加区画448が延在するよりも更に広く両側に延在している実施例が、図3に示されている。
工程1122において、配設工程は、少なくとも1つの接触部分427を、基材40のサンプル添加区画448内で横方向に配設することを更に含む。例えば、予め形成されたドーム形のフィルタ215を使用してもよい。装置400は、そのようなフィルタ215が基材40上の適切な領域と接触するように組み立てられ得る。予め形成されたフィルタは、濾材を加熱し、加熱した濾材を金型に圧入することによって、又は金型の中で紙又は他の繊維状濾材を乾燥させることによって、製造され得る。
工程1124において、支持されたフィルタの少なくとも一部を基材40に向けて変形させる。工程1124を用いるいくつかの実施形態では、例えば、少なくとも部分的に柔軟又は変形可能な材料を、フィルタ215に使用する。フィルタ215を、平坦な形状、又は基材40の上面44に接触しない他の形状で、カバー240に内装する。次に、フィルタを、少なくとも部分的にサンプル添加区画448の上の基材40と接触するまで、基材40に向けて変形させる。変形は、例えば、フィルタの側方中心に対するフィルタの偏心変形であってもよい。図5A及び図5Bは、偏心(中心からずれた)変形の例を示す。
工程1124は、例えば、装置400を製造するときに行われてもよい。例えば、フィルタ215は、カバー240を基材40に取り付けるときにカバー240の少なくとも1つの突出部材を使用して、基材40に向けて変形させてもよい。更に又は代替として、工程1124は、装置400の使用準備が整ったときに、例えば、サンプル205を添加する前に、サンプル205を添加している間に、又はサンプル205を添加した後であるがサンプル205又は濾液420が滴下し始める前に、行われてもよい。様々な実施形態では、工程1124は工程1126を含む。
様々な実施形態では、工程1124は、フィルタ215の少なくとも第1の部分631及び第2の部分632(共に図5B)を変形させることを含む。フィルタ215の第1の部分631は、フィルタ215の第2の部分632によって形成される角度(角度α)よりも大きな角度βを、基材40と共に形成する。
工程1126において、変形は、突出部材610の先端部612でフィルタ215を圧迫することを含む(共に図5B)。先端部612は、片持ち部614を介してカバー240によって支持される。これにより、サンプル205を受容するためのカバー開口部210の大きな開口領域を維持しながら、図5Bの角度α及びβを容易に制御することが可能となる。
工程1130において、検出可能な信号の存在又は存在の欠如を検出する。検出可能な信号は、流体流路64に沿ってサンプル添加区画448の下流側に配設された検出区画56(図2)内で求める。検出区画56は、図2を参照して上述したように、検体に反応して検出可能な信号を生成する検出物質を含んでいる。具体的には、検出可能な信号は、サンプル中に存在する検体の量に対応する。検出可能な信号が検出されるか否かにかかわらず、又は測定された検出可能な信号の強度にかかわらず、検体の量と相関する。工程1130の後に工程1140を行うことができ、工程1130は工程1138を含み得る。
工程1138において、時間基準の計測を少なくとも1回行って、検出区画56内で、検出可能な信号の存在又は存在の欠如を検出する。例えば、サンプル205を装置400に添加してから一定時間後に、検出区画56内で検出可能な信号を求めることができる。別の例では、検出可能な信号は、信号の大きな変化によりコンジュゲートプルームが検出されたことが示されるまで、周期的に(例えば、1.5〜2.5秒ごとに)求めてもよい。次に、検出可能な信号の測定値を、選択された時間にわたって周期的に(例えば、2秒ごとに合計で10秒間)取得することができる。時間基準の計測の更なる例は、上で参照した米国特許出願公開第2014/0141527 A1号に提供されている。
工程1140において、検出区画56内での検出可能な信号の検出に基づいて、プロセスに関連する事象を誘発する。そのような事象の例としては、洗浄流体又は他の試薬を装置200に導入することが挙げられる。他の例としては、インキュベータ又は測定ステーションから装置400を取り出すことが挙げられる。
図12は、図3の装置200又は図4の装置400などの側方流アッセイ装置において濾過又は流動特性を制御する方法のフローチャートである。上述したように、他の図で具体的に特定された構成要素は例示であり、限定的なものではなく、工程は、別途記載のない限り、任意の順序で実施することができる。前述のように、装置200は、カバー240と、基材40とを含む。カバー240は開口部210有し、この開口部210は、全血などの流体サンプル205を受容するように構成され、かつフィルタ215を周辺支持する。基材40は、サンプル添加区画448と、流体流路64とを有し、濾液420は、毛管現象により、この流体流路64を通ってサンプル添加区画448から離れる方向に流れる。様々な実施形態では、方法は工程1210から始まる。
工程1210において、選択された量のサンプル205を、カバー開口部210を介して装置200に添加する。
工程1220において、カバー240の少なくとも1つの突出部材610を使用してフィルタの少なくとも1つの部分を押圧し、少なくとも部分的にサンプル添加区画448の上で基材40と接触させる。上述のように、押圧接触工程1220は、装置200の製造中又は使用時に行われ得、工程1210の前又は後に行われ得る。押圧の結果、少なくとも1つの角度αが画定され、この少なくとも1つの角度αは、基材40から離間しかつ支持されたフィルタ215の縁部230(外側周辺部)まで延びる、フィルタ215の親水性部分429と、基材40との間に定められる。濾液420は、サンプル205から第1の流速でフィルタ215を通過して、基材40と親水性部分429との間の容積(周囲リザーバ425)内に、毛細管圧によって保持される。また、濾液420は、容積(周囲リザーバ425)からサンプル添加区画448内に、第1の流速よりも遅い第2の流速で、毛細管圧によって引き込まれる。サンプルの量は、第1及び第2の流速と少なくとも1つの角度とに基づいて決定される。様々な態様では、流体流路64は、上述したように、マイクロポスト7(図1)を含む。時間基準の計測及びプロセスに関連する事象をこの実施形態と共に用いることができ、それらについては上述されている。
様々な実施形態では、本明細書に記載される装置又は方法は、濾過を必要としない液体(例えば、含水アルコール又は溶質が溶解していない他の溶媒)と共に用いられる。これらの実施形態では、周囲リザーバ425(図3)は、流体の安定した貯蔵方法を有利に提供することができ、ラッチングを回避することによって高い割合のサンプル205の使用が可能となり得る。よって、かかる流体を使用しかつリザーバ425が組み込まれている流体装置は、リザーバ425が組み込まれていない流体装置よりも堅牢であり得る。更に、親水性表面44と共に使用する場合には、マイクロポスト又はマイクロピラーを含まない装置においてもリザーバ425が生じ得る。更に、他の親水性の多孔質膜をフィルタ215の代わりに使用することができる。
本発明は、本明細書に記載した態様の組み合わせを含む。「特定の実施形態」等への言及は、少なくとも本発明の一態様に存在する特徴を指すものである。「一実施形態」又は「特定の実施形態」等への個々の言及は、必ずしも同じ実施形態を指すものではない。しかしながら、そのような実施形態は、その旨記載されているかあるいは当業者にとって自明である場合を除き、相互に排他性を有するものではない。「方法」等への言及における単数又は複数の使用は、限定するものではない。本開示において、「又は」という言葉は、別途明示がある場合を除き、非排他的意味で使用する。本明細書に記載される概念の範囲内及び以下の特許請求の範囲に従って、他の変更や変形が可能であることは容易に明らかであろう。
〔実施の態様〕
(1) サンプルのための側方流アッセイ装置であって、
a)サンプル添加区画と流体流路とを有する基材であり、濾液が、毛管現象により、前記流体流路を通って前記サンプル添加区画から離れる方向に流れる、基材と、
b)前記基材の上に配置されるカバーであり、前記サンプルを受容するように構成された計量ポートを画定する開口部を有する、カバーと、
c)前記開口部内で周辺支持されているフィルタであり、前記サンプルの少なくとも一部が前記濾液として前記フィルタを通過するのを可能にするように構成されており、前記支持されたフィルタは、
i)前記基材と直接接触して、前記サンプル添加区画と少なくとも部分的に重なり合う接触領域を形成する、少なくとも1つの接触部分と、
ii)前記少なくとも1つの接触部分から、前記フィルタの前記支持された周辺部まで延在する別の部分であり、前記基材と前記フィルタの前記延在部分との間で毛細管圧によって前記濾液を保持するように構成されたリザーバを、前記基材と共に画定する、別の部分と、を含む、フィルタと、を含み、
d)前記リザーバが、前記基材と前記フィルタの前記延在部分との間に形成された鋭角と前記濾液の流体メニスカスとに基づく容積を有し、前記フィルタ及び前記サンプル添加区画が、前記濾液を前記リザーバから前記サンプル添加区画まで引き込む毛細管圧を提供するように構成されている、側方流アッセイ装置。
(2) 前記サンプル添加区画が、前記接触領域を越えて側方に延在する、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記接触領域が、前記サンプル添加区画を越えて側方に延在する、実施態様1に記載の装置。
(4) 前記フィルタの前記少なくとも1つの接触部分を前記基材に押し付けるように配置された1つ又は2つ以上の突出部材を更に含む、実施態様1に記載の装置。
(5) 前記少なくとも1つの突出部材が、前記支持されたフィルタの一部に偏心係合する、実施態様4に記載の装置。
(6) 前記突出部材のうちの少なくとも1つが、前記フィルタの少なくとも第1の部分及び第2の部分を画定するように配置され、前記フィルタの前記第1の部分は、前記フィルタの前記第2の部分が形成するよりも大きな角度を、前記基材と共に形成する、実施態様4に記載の装置。
(7) 前記フィルタの前記第1の部分が、前記流体流路に関して前記フィルタの前記第2の部分の上流側にある、実施態様6に記載の装置。
(8) 前記突出部材のうちの少なくとも1つが、突起を含む、実施態様4に記載の装置。
(9) 前記突出部材のうちの少なくとも1つが、前記フィルタと接触する先端部と、前記先端部を前記カバーに対して支持する片持ち部と、を含む、実施態様4に記載の装置。
(10) 前記フィルタが、凹形状と前記接触部分から前記開口部の縁部に至る角度とによって画定され、前記装置が、前記角度を制御する少なくとも1つの係合特徴部を更に含む、実施態様1に記載の装置。
(11) 前記係合特徴部が突出部材を含む、実施態様10に記載の装置。
(12) 前記基材が、前記サンプル添加区画内において表面から前記カバーに向かって上方に延びる複数のマイクロポストを有し、前記マイクロポストは、前記濾液が適用されると側方毛管流動を生じさせる、高さ、直径、及び前記マイクロポスト間の逆格子空間を有する、実施態様1に記載の装置。
(13) 前記流体流路に沿って前記サンプル添加区画の下流に配設された少なくとも1つの試薬区画を更に含み、前記試薬区画は少なくとも1つの検出物質を保持している、実施態様1に記載の装置。
(14) 前記流体流路に沿って前記サンプル添加区画の下流に配設され、かつ検体に反応して検出可能な信号を生成する検出物質を含んでいる、検出区画を更に含む、実施態様1に記載の装置。
(15) 前記フィルタの側方の広がりが、実質的に円形である、実施態様1に記載の装置。
(16) 側方流アッセイ装置において流動特性を制御する方法であって、前記装置はカバーと基材とを含み、前記カバーは、サンプルを受容しかつフィルタを周辺支持するように構成された開口部を有し、前記基材はサンプル添加区画と流体流路とを有し、濾液が、毛管現象により、前記流体流路を通って前記サンプル添加区画から離れる方向に流れ、前記方法は、
選択された量のサンプルを前記開口部を介して添加することと、
前記濾液が、前記サンプルから第1の流速で前記フィルタを通過して、前記基材と、前記基材から離間しかつ前記支持されたフィルタの外側周辺部まで延びる、前記フィルタの延在する親水性部分との間の容積内に、毛細管圧によって保持されるように、前記フィルタの少なくとも1つの部分を、少なくとも部分的に前記サンプル添加区画の上で前記基材と接触させて配設することであり、前記濾液は、前記容積から前記サンプル添加区画内に、前記第1の流速よりも遅い第2の流速で、毛細管圧によって引き込まれる、配設することと、を含み、
前記サンプルの前記量は、前記第1及び第2の流速と前記容積の限度とに基づき、前記限度は、前記基材と前記フィルタの前記延在する親水性部分との間に定められた少なくとも1つの角度によって決定される、方法。
(17) 前記流体流路に沿って前記サンプル添加区画の下流に配設され、かつ検体に反応して検出可能な信号を生成する検出物質を含んでいる検出区画内で、前記検出可能な信号の存在又は存在の欠如を検出することを更に含み、前記検出可能な信号が、前記サンプル中に存在する前記検体の量に対応している、実施態様16に記載の方法。
(18) 前記検出工程が、前記検出区画内で、前記検出可能な信号の前記存在又は前記存在の欠如を検出するために、時間基準の計測を少なくとも1回行うことを含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記検出区画内での前記検出可能な信号の検出に基づいて、プロセスに関連する事象を誘発することを更に含む、実施態様17に記載の方法。
(20) 前記配設工程が、前記少なくとも1つの部分を、前記基材の前記サンプル添加区画内で横方向に配設することを更に含む、実施態様16に記載の方法。
(21) 前記配設工程が、前記フィルタの領域を、前記基材の前記サンプル添加区画の領域よりも大きくすることを更に含む、実施態様16に記載の方法。
(22) 前記配設工程が、前記支持されたフィルタの少なくとも一部を前記基材に向けて変形させることを更に含む、実施態様16に記載の方法。
(23) 前記配設工程が、前記カバーの少なくとも1つの突出部材を使用して、前記フィルタを前記基材に向けて変形させることを含む、実施態様22に記載の方法。
(24) 前記配設工程が、前記フィルタを、前記フィルタの横方向中心に対して偏心変形させることを含む、実施態様22に記載の方法。
(25) 前記配設工程が、前記フィルタを変形させて、前記フィルタの少なくとも第1の部分及び第2の部分を画定することを含み、前記フィルタの前記第1の部分が、前記フィルタの前記第2の部分が形成するよりも大きな角度を、前記基材と共に形成する、実施態様22に記載の方法。
(26) 前記変形工程が、突出部材の先端部で前記フィルタを圧迫することを含み、前記先端部は片持ち部を介して前記カバーによって支持される、実施態様22に記載の方法。
(27) 前記基材が、前記サンプル添加区画内において表面から前記カバーに向かって上方に延びる複数のマイクロポストを有し、前記マイクロポストが、前記濾液が適用されると側方毛管流動を生じさせる、高さ、直径、及び前記マイクロポスト間の逆格子空間を有する、実施態様16に記載の方法。
(28) 側方流アッセイ装置において流動特性を制御する方法であって、前記装置はカバーと基材とを含み、前記カバーは、サンプルを受容しかつフィルタを周辺支持するように構成された開口部を有し、前記基材はサンプル添加区画と流体流路とを有し、濾液が、毛管現象により、前記流体流路を通って前記サンプル添加区画から離れる方向に流れ、前記方法は、
選択された量のサンプルを前記開口部を介して添加することと、
少なくとも1つの角度が画定されるように、前記カバーの少なくとも1つの突出部材を使用して前記フィルタの少なくとも1つの部分を押圧して、少なくとも部分的に前記サンプル添加区画の上で前記基材と接触させることであり、前記少なくとも1つの角度は、前記基材と、前記基材から離間しかつ前記支持されたフィルタの外側周辺部まで延びる、前記フィルタの親水性部分との間に定められ、前記濾液が、前記サンプルから第1の流速で前記フィルタを通過して、前記基材と前記親水性部分との間の容積内に、毛細管圧によって保持され、前記濾液が、前記容積から前記サンプル添加区画内に、前記第1の流速よりも遅い第2の流速で、毛細管圧によって引き込まれる、接触させることと、を含み、
前記サンプルの前記量が、前記第1及び第2の流速と前記少なくとも1つの角度とに基づく、方法。

Claims (15)

  1. サンプルのための側方流アッセイ装置であって、
    a)サンプル添加区画と流体流路とを有する基材であり、濾液が、毛管現象により、前記流体流路を通って前記サンプル添加区画から離れる方向に流れる、基材と、
    b)前記基材の上に配置されるカバーであり、前記サンプルを受容するように構成された計量ポートを画定する開口部を有する、カバーと、
    c)前記開口部内で周辺支持されているフィルタであり、前記サンプルの少なくとも一部が前記濾液として前記フィルタを通過するのを可能にするように構成されており、前記支持されたフィルタは、
    i)前記基材と直接接触して、前記サンプル添加区画と少なくとも部分的に重なり合う接触領域を形成する、少なくとも1つの接触部分と、
    ii)前記少なくとも1つの接触部分から、前記フィルタの前記支持された周辺部まで延在する別の部分であり、前記基材と前記フィルタの前記延在部分との間で毛細管圧によって前記濾液を保持するように構成されたリザーバを、前記基材と共に画定する、別の部分と、を含む、フィルタと、を含み、
    d)前記リザーバが、前記基材と前記フィルタの前記延在部分との間に形成された鋭角と前記濾液の流体メニスカスとに基づく容積を有し、前記フィルタ及び前記サンプル添加区画が、前記濾液を前記リザーバから前記サンプル添加区画まで引き込む毛細管圧を提供するように構成されている、側方流アッセイ装置。
  2. 前記サンプル添加区画が、前記接触領域を越えて側方に延在する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記接触領域が、前記サンプル添加区画を越えて側方に延在する、請求項1に記載の装置。
  4. 前記フィルタの前記少なくとも1つの接触部分を前記基材に押し付けるように配置された1つ又は2つ以上の突出部材を更に含む、請求項1に記載の装置。
  5. 前記少なくとも1つの突出部材が、前記支持されたフィルタの一部に偏心係合する、請求項4に記載の装置。
  6. 前記突出部材のうちの少なくとも1つが、前記フィルタの少なくとも第1の部分及び第2の部分を画定するように配置され、前記フィルタの前記第1の部分は、前記フィルタの前記第2の部分が形成するよりも大きな角度を、前記基材と共に形成する、請求項4に記載の装置。
  7. 前記突出部材のうちの少なくとも1つが、前記フィルタと接触する先端部と、前記先端部を前記カバーに対して支持する片持ち部と、を含む、請求項4に記載の装置。
  8. 前記フィルタが、凹形状と前記接触部分から前記開口部の縁部に至る角度とによって画定され、前記装置が、前記角度を制御する少なくとも1つの係合特徴部を更に含む、請求項1に記載の装置。
  9. 前記基材が、前記サンプル添加区画内において表面から前記カバーに向かって上方に延びる複数のマイクロポストを有し、前記マイクロポストは、前記濾液が適用されると側方毛管流動を生じさせる、高さ、直径、及び前記マイクロポスト間の逆格子空間を有する、請求項1に記載の装置。
  10. 前記流体流路に沿って前記サンプル添加区画の下流に配設された少なくとも1つの試薬区画を更に含み、前記試薬区画は少なくとも1つの検出物質を保持している、請求項1に記載の装置。
  11. 前記流体流路に沿って前記サンプル添加区画の下流に配設され、かつ検体に反応して検出可能な信号を生成する検出物質を含んでいる、検出区画を更に含む、請求項1に記載の装置。
  12. 側方流アッセイ装置において流動特性を制御する方法であって、前記装置はカバーと基材とを含み、前記カバーは、サンプルを受容しかつフィルタを周辺支持するように構成された開口部を有し、前記基材はサンプル添加区画と流体流路とを有し、濾液が、毛管現象により、前記流体流路を通って前記サンプル添加区画から離れる方向に流れ、前記方法は、
    選択された量のサンプルを前記開口部を介して添加することと、
    前記濾液が、前記サンプルから第1の流速で前記フィルタを通過して、前記基材と、前記基材から離間しかつ前記支持されたフィルタの外側周辺部まで延びる、前記フィルタの延在する親水性部分との間の容積内に、毛細管圧によって保持されるように、前記フィルタの少なくとも1つの部分を、少なくとも部分的に前記サンプル添加区画の上で前記基材と接触させて配設することであり、前記濾液は、前記容積から前記サンプル添加区画内に、前記第1の流速よりも遅い第2の流速で、毛細管圧によって引き込まれる、配設することと、を含み、
    前記サンプルの前記量は、前記第1及び第2の流速と前記容積の限度とに基づき、前記限度は、前記基材と前記フィルタの前記延在する親水性部分との間に定められた少なくとも1つの角度によって決定される、方法。
  13. 前記配設工程が、前記少なくとも1つの部分を、前記基材の前記サンプル添加区画内で横方向に配設することを更に含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記配設工程が、前記フィルタの領域を、前記基材の前記サンプル添加区画の領域よりも大きくすることを更に含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記配設工程が、前記支持されたフィルタの少なくとも一部を前記基材に向けて変形させることを更に含む、請求項12に記載の方法。
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