JP6191445B2 - 充電用コネクタ - Google Patents
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Description
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、氷結に起因してロック解除に支障を来すことを回避するところにある。
(1)前記ロックアームが合成樹脂製である一方、前記被係止部における少なくとも前記ラッチ部の下面が摺接する上面が金属材から形成されている。
被係止部の上面が増強等のために金属材で形成されている一方、ロックアームが軽量化等を目的として合成樹脂製であると、特に充電用コネクタを嵌合するに際して、ラッチ部が被係止部の上面に摺接して乗り越える場合に、ラッチ部の下面が削られて樹脂かすが出る可能性がある。
それに対して本発明では、ラッチ部の下面の表面積が減少していることから、仮に樹脂かすが出たとしてもその量が抑えられ、樹脂かすがコネクタ部や相手の車両側コネクタに侵入して不具合を起こすのを未然に防止できる。
被係止部の構造等の条件によっては、R面が最も削れやすい場合があるが、同R面の表面積が減らされることで、樹脂かすの発生量をより有効に抑えることができる。
本発明の一実施形態を図1ないし図11に基づいて説明する。
本実施形態の充電用コネクタ10は、図1に示すように、外部電源と接続される充電ケーブルWの端末に設けられ、車両に設けられた車両側コネクタ40と嵌合されて同車両に搭載されたバッテリを充電するために用いられる。
以下では、各コネクタ10,40において嵌合面側を前方として説明する。
被係止部45は、図2に示すように、所定幅を有して側面山形に形成されており、前面側がテーパ状のガイド面46とされている一方、後面が切り立った係止面47となっている。同被係止部45の上面48から係止面47に亘り、増強用に金属板50がインサート形成により張設されている。
被係止部45の左右両側には、ロックアーム20の先端側を案内する一対のガイド壁52が立てられている。
コネクタ部15は、両半割ケース12,12Bで挟持された形態によりケーシング11の先端部に設けられ、同コネクタ部15に接続された充電ケーブルWは、ケーシング11内を通ったのち、ケーシング11の後端部に嵌着されたゴムブッシュ18を貫通して、水密状態を維持して引き出されている。
このロックアーム20は、図3ないし図7に示すように、前後方向に細長い形状であって、その先端部の下面には、車両側コネクタ40に設けられた被係止部45に係止される鉤状をなすラッチ部21が形成されているとともに、後端部の上面には、後記するように、同ロックアーム20を係止解除方向に揺動操作するための解除操作部25が、隆起した形態で形成されている。ラッチ部21の下面の前側角部には、ガイド用にR面22が形成されている。
ケーシング11の上面における長さ方向かつ幅方向の略中央部には、上記したロックアーム20の解除操作部25が進退可能に嵌る操作用孔19が開口されている。
なお、各凹溝30は、ロックアーム20の先端部の上面近くに至るほどの大きな深さ(高さ)を有している。
また、ケーシング11内の上部側には、ロックアーム20が係止方向に揺動付勢されて軸支され、先端のラッチ部21がケーシング11の先端から突出するとともに、後端の解除操作部25が操作用孔19に臨んだ形態を採る。
充電するに際しては、充電用コネクタ10のグリップ部10Aを掴み、図1及び図2の矢線に示すように、先端のコネクタ部15が、車両側コネクタ40(雄ハウジング41)に対して嵌合される。初めの嵌合に伴い、図8に示すように、ロックアーム20の先端部が、車両側コネクタ40の左右のガイド壁52の間に進入し、ラッチ部21のR面22が、被係止部45のガイド面46の裾部に当てられる。
これにより両コネクタ10,40が正規嵌合状態に保持され、係る状態で充電作業が実施される。
それに対して本実施形態では、凹溝30が形成されていることでラッチ部21の下面21Aの表面積が減少しているから、仮に樹脂かすが出たとしてもその量が抑えられ、樹脂かすがコネクタ部15や相手の車両側コネクタ40に侵入して不具合を起こすのが未然に防止される。
それに対して本実施形態では、ラッチ部21の下面21Aに形成される凹溝30が、R面22の後部にまで亘っているから、R面22の後部の表面積も減じられており、仮に削られて樹脂かすが出たとしてもその量が抑えられる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)ロックアームのラッチ部の下面に形成される凹部は、ラッチ部の下面の表面積を減少させることの他に、ラッチ部を成形する場合のひけ防止のための肉抜き孔としても機能させることができるものであるから、凹部の断面形状や数は、ラッチ部の形状等の条件に合わせて任意に選定できる。
(2)上記実施形態では、ロックアームのラッチ部が被係止部に係止した場合に、ラッチ部の下面が被係止部の背後におけるフード部の上面に当たる形態を例示したが、ラッチ部の下面とフード部の上面とが予め隙間を有して対向する設定であってもよく、そのようなものにも本発明は同様に適用可能である。
(4)車両側コネクタの被係止部については、ガイド面、上面及び係止面の全面に亘って金属板が張ってあるものや、被係止部全体が金属製であるもの等、要は少なくともラッチ部の下面が摺接する上面が金属材から形成されたものであれば、合成樹脂製のラッチ部の下面が削られることは懸念されるところであるから、そのような被係止部を備えたもの全般について、本発明は有効に機能する。
11…ケーシング
15…コネクタ部
16…雌ハウジング
19…操作用孔
20…ロックアーム
21…ラッチ部
21A…(ラッチ部21の)下面
22…R面
25…解除操作部
26…軸
27…圧縮コイルばね
30…凹溝(凹部)
40…車両側コネクタ
41…雄ハウジング
42…フード部
45…被係止部
48…(被係止部45の)上面
50…金属板(金属材)
55…当接面
s…隙間
Claims (3)
- 車両側コネクタと嵌合されて車両に搭載されたバッテリを充電するために用いられる充電用コネクタであって、
前記車両側コネクタと嵌合されるコネクタ部が先端に設けられたガン形状をなすケーシングが具備され、
前記ケーシング内の上部空間には前後方向に長いロックアームがシーソー状の揺動可能に支持され、
前記ロックアームの先端下面には、前記車両側コネクタの上面に設けられた被係止部に係止可能なラッチ部が設けられて、同ロックアームは常には係止方向に揺動付勢されているとともに、
前記ロックアームの後端には、同ロックアームを係止解除方向に揺動操作するための解除操作部が設けられて、同解除操作部が、前記ケーシングの上面に開口された操作用孔に臨んで配されており、
前記コネクタ部が前記車両側コネクタに嵌合する過程では、前記ロックアームを付勢力に抗して係止解除方向に揺動させつつ前記ラッチ部が前記被係止部を乗り越え、
正規嵌合されたところで前記ロックアームが付勢力により係止方向に揺動しつつ前記ラッチ部が前記被係止部の背面に落ち込んで係止されるようにしたものにおいて、
前記ラッチ部の下面における前側角部がガイド用にR面として形成されており、
前記ラッチ部の下面は、前記R面の後方に、前記ラッチ部が前記被係止部の背面に落ち込んで係止された状態で前記被係止部の背後の面に当接または隙間を有して対向する部分を有しており、
前記ラッチ部の下面において、前記当接または隙間を有して対向する部分には、凹部が穿設されていることを特徴とする充電用コネクタ。 - 前記ロックアームが合成樹脂製である一方、前記被係止部における少なくとも前記ラッチ部の下面が摺接する上面が金属材から形成されていることを特徴とする請求項1記載の充電用コネクタ。
- 前記凹部が前記R面の後部側にも亘るように形成されていることを特徴とする請求項2記載の充電用コネクタ。
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