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JP6187681B2 - 新規ビス(アルコキシシリル−ビニレン)基含有ケイ素化合物及びその製造方法 - Google Patents

新規ビス(アルコキシシリル−ビニレン)基含有ケイ素化合物及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、分子内にアルコキシシリル基等の加水分解性シリル基と、2つのケイ素原子同士を炭素−炭素二重結合で連結する構造(シリル−ビニレン構造又はシリル−エテニレン構造)とを、同一ケイ素原子上に2個有する新規有機ケイ素化合物、特に、速硬化性に優れた室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化剤として有用に適用できる該新規有機ケイ素化合物及びその製造方法に関するものである。
従来、空気中の水分と接触することにより室温でエラストマー状に硬化する室温硬化性組成物は、種々のタイプのものが公知であるが、とりわけアルコールを放出して硬化するタイプのものは不快臭がないこと、金属類を腐食しないことが特徴となって、電気・電子機器等のシーリング用、接着用、コーティング用に好んで使用されている。
かかるタイプの代表例としては、水酸基末端封鎖ポリオルガノシロキサンとアルコキシシランと有機チタン化合物からなる組成物、アルコキシシリル末端封鎖ポリオルガノシロキサンとアルコキシシランとアルコキシチタンからなる組成物、シルエチレン基を含むアルコキシシリル末端が封鎖された直鎖状のポリオルガノシロキサンとアルコキシシランとアルコキシチタンからなる組成物、更に、水酸基末端封鎖ポリオルガノシロキサン又はアルコキシ基末端封鎖ポリオルガノシロキサンとアルコキシ−α−シリルエステル化合物からなる組成物が挙げられる(特許文献1〜4)。
これらの組成物は、ある程度の保存安定性、耐水性、耐湿性が得られているが、これらを完全に満足するには、至っていない。さらに、速硬化性に関しては、まだ不十分であった。
上述の通り、反応性アルコキシシリル基を末端に有するポリマーは、従来公知である。このポリマーは、予め、ポリマー末端基がアルコキシシリル基で封鎖されている為、経時で硬化性が変化(低下)し難く、保存安定性に優れている。また、作業性(粘度、チキソ性)を任意に調整可能であり、空気中の水分と反応し、架橋、エラストマーを形成し、優れた特性(硬度、引張強さ、切断時伸び)も得られている。
しかしながら、脱アルコールタイプは、従来公知の他の硬化タイプである脱オキシムタイプ、脱酢酸タイプ、脱アセトンタイプ等と比較すると、空気中の水分との反応性が低いため、硬化性が不十分であった。
そこで、速硬化性に優れ、かつ耐湿性に優れた硬化物を与えることが可能な室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物の開発がされているが、工業的に有利に製造できるものは見出されていなかった。
特公昭39−27643号公報 特開昭55−43119号公報 特公平7−39547号公報 特開平7−331076号公報 特表2012−511607号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、特に速硬化性に優れ、保存安定性、耐久性に優れた硬化物を与え、より汎用性の高い材料を用いて工業的に有利に製造できる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、アルコキシシリル基に隣接する結合基がビニレン基(エテニレン基)である場合に限り、該アルコキシシリル基中のアルコキシ基の加水分解性が飛躍的に向上する事を知見し、下記式(1)で示されるアルコキシシリル−ビニレン基を含有する化合物を使用することにより、とりわけ速硬化性に優れ、同時に保存安定性、耐久性も良好な硬化物を与える室温硬化性組成物が得られることを見出し、さらに、該アルコキシシリル−ビニレン基含有化合物を製造する際の出発原料の一部として汎用性の高い材料(ジオルガノジクロロシラン等)を使用できることで工業的に有利に製造できる室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の発明をなすに至った。
即ち、本発明は、
〈1〉下記一般式(1)で表される有機ケイ素化合物を提供するものである。
(式中、Rは置換基を有してもよい炭素数1から20のアルキル基又は置換基を有してもよい炭素数3から20のシクロアルキル基である。Rは水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1から20の一価炭化水素基であり、Rは、同一であっても、異なっていてもよい。aは、互いに独立に、1から3の整数である。) なお、本発明においては、―CH=CH―で示されるエテニレン基を、以下、ビニレン基等と記載することがある。
また、本発明は
〈2〉 同一ケイ素原子上にエチニル基を2つ有するシラン化合物(2)1個に対し2個のハイドロジェンアルコキシシラン(3)をヒドロシリル化付加反応により付加することを特徴とする〈1〉記載の有機ケイ素化合物の製造方法を提供するものである。

(式中、Rは置換基を有してもよい炭素数1から20のアルキル基又は置換基を有してもよい炭素数3から20のシクロアルキル基である。Rは水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1から20の一価炭化水素基であり、Rは、同一であっても、異なっていてもよい。aは互いに独立に、1から3の整数である。)
本発明の新規ケイ素含有化合物は、速硬化性に優れた硬化物を与え、例えば12か月間の貯蔵後でも、空気中に曝すと速やかに硬化して、優れた物性を示す。従って、本発明の新規ケイ素含有化合物を硬化剤として含む組成物(例えば、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物等)は、耐熱性、耐水性、耐湿性が必要な個所のシール剤、コーティング材、接着剤として有用であり、とりわけ、耐スチーム性、耐水性が必要な建築用途、電気電子用接着剤用途として有効に使用することができる。さらに、本発明のケイ素含有化合物は、汎用品のクロロシランを用いるため、工業化が容易となる。
合成例1の反応生成物([ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシラン])の1H-NMRスペクトルを示す図である。 合成例2の反応生成物([ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジフェニルシラン])の1H-NMRスペクトルを示す図である。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
<アルコキシシリル−ビニレン基末端ケイ素含有化合物について>
本発明に係る上記一般式(1)で表されるアルコキシシリル−ビニレン基末端ケイ素含有化合物は、アルコキシシリル−ビニレン結合を同一ケイ素原子上に2つ含むもの(即ち、ビス(アルコキシシリル-ビニレン)シラン化合物)である。
ここで、上記一般式(1)中、Rの炭素数1から20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等が挙げられる。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。置換基を有してもよい炭素数1から20のアルキル基としては、ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基が挙げられる。また、これらの(置換)アルキル基の水素原子の一部又は全部が、F、Cl、Br等のハロゲン原子やシアノ基等で置換されていてもよく、これには、例えば、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等が挙げられる。Rとしては、これらの中でも、炭素数1〜6、特に炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、とりわけ、メチル基、エチル基がより好ましく、入手の容易さ、生産性、コストの面からメチル基が更に好ましい。
の炭素数1から20の置換又は非置換の一価炭化水素基としては、同一または異なっていてもよく、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、α−,β−ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、2−フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;また、これらの基の水素原子の一部又は全部が、F、Cl、Br等のハロゲン原子やシアノ基等で置換された基、例えば、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2−シアノエチル基等を例示することができる。これらの中でも、炭素数1〜10、特に炭素数1〜6の一価炭化水素基が好ましく、とりわけ、メチル基、エチル基、フェニル基がより好ましく、入手の容易さ、生産性、コストの面からメチル基、フェニル基が更に好ましい。aは、それぞれ独立に、1から3の整数であるが、2または3であることが好ましく、3であることがより好ましい。
本発明の一般式(1)で表される有機ケイ素化合物は、主に(室温)硬化性組成物の硬化剤として使用される。特に、分子中、同一ケイ素上に3個(分子中に合計6個)のメトキシ基を有するものは、3官能のアルコキシシラン部位があるため脱アルコールタイプのシリコーンRTV(室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物)の硬化剤(架橋剤)として有用である。
<一般式(1)で表される有機ケイ素化合物の製造方法>
本発明のアルコキシシリル−ビニレン結合を同一ケイ素原子上に2つ有するケイ素含有化合物は、例えば、同一ケイ素原子上にエチニル基を2つ有するシランと、2つのアルコキシシラン(ハイドロジェンアルコキシシラン)をヒドロシリル化反応による、付加反応により容易に製造することができる。この反応は、下記式[1]で表される。

(式中、R、R、aは前記の通りである。)
アルコキシシラン(ハイドロジェンアルコキシシラン)を付加する際に用いる付加反応触媒としては、白金族金属系触媒、例えば白金系、パラジウム系、ロジウム系、ルテニウム系のものがあるが、白金系のものが特に好適である。この白金系のものとしては、例えば、白金黒あるいはアルミナ、シリカ等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィンとの錯体あるいは白金とビニルシロキサンとの錯体等を挙げることができる。これらの白金の使用量は、所謂触媒量でよく、例えばアルコキシシラン類に対して、白金族金属換算で0.1〜1,000ppm、特に0.5〜100ppmの質量で使用できる。
この反応は、50〜120℃、特に60〜100℃の温度で、0.5〜12時間、特に1〜6時間行うことが望ましく、また溶媒を使用せずに行うことができるが、上記付加反応等に悪影響を与えない限りにおいて、必要によりトルエン、キシレン等の適当な溶剤を使用してもよい。
シリル−アセチレン基(シリル−エチニル基)に対する付加反応では、例えば、下記反応式[2]で表される幾何異性体が生成される。このうち、E体(trans体)の生成が高選択的であり、反応性も高い。本発明のケイ素含有化合物では、その特性に悪影響を与えないことから、これら幾何異性体を分離することなく使用することができる。
本発明の一般式(1)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、例えば、下記構造式で表されるものが挙げられる。
以下、実施例(合成例)、参考例及び比較参考例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の具体例において、「部」は「質量部」を意味し、また粘度は25℃での回転粘度計による測定値を示したものである。
[実施例1]
<アルコキシシリル−ビニレンを同一ケイ素上に2つ有するケイ素含有化合物の合成−[ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシラン]>
機械攪拌機、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、ジエチニルジメチルシラン35.0g(0.323mol)、塩化白金酸(H2PtCl6・6H2O)の0.5wt%トルエン溶液0.10g、トルエン50mLを入れ、トリメトキシシラン83.01g(0.678mol)を滴下した。その後、85℃で6時間撹拌後、蒸留して下記に示すケイ素化合物[ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシラン]を106.2g(収率90%)得た。そして、このケイ素化合物の1HNMRチャートを調べ、確かに目的物であるビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシラン(下記化合物)であることを確認した(トランス:シス=8:1)。この反応を下記式[3]に示す。
この化合物のH−NMRスペクトルデータは以下の通りである。
H−NMR(400MHz,C,δ(ppm)):0.00(s,6H),3.36(s,18H),6.47(d,2H),7.10(d,2H)
[実施例2]
<アルコキシシリル−ビニレン基を同一ケイ素上に2つ有するケイ素含有化合物の合成−[ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジフェニルシラン]>
機械攪拌機、温度計及び滴下ロートを備えた500mLの四つ口セパラブルフラスコに、ジエチニルジフェニルシラン34.9g(0.151mol)、塩化白金酸(H2PtCl6・6H2O)の0.5wt%トルエン溶液0.10g、トルエン50mLを入れ、トリメトキシシラン38.5g(0.315mol)を滴下した。その後、85℃で6時間撹拌後、蒸留して下記に示すケイ素化合物[ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジフェニルシラン]を56.5g(収率88%)得た。そして、このケイ素化合物の1HNMRチャートを調べ、確かに目的物であるビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジフェニルシランであることを確認した(trans:cis=9:1)。この反応を下記式[4]に示す。
この化合物のH−NMRスペクトルデータは以下の通りである。
H−NMR(400MHz,C,δ(ppm)):3.61(s,18H),6.45(d,2H),7.31(d,2H),7.36−7.55(m,10H),
[参考例1]
粘度5000mPa・sの分子鎖両末端が水酸基(又はヒドロキシジメチルシロキシ基)で封鎖されたジメチルポリシロキサン100部と、ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシランを4.9部、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシランを0.75部加え、湿気遮断下で均一になるまで混合して組成物を調製した。
[参考例2]
粘度5000mPa・sの分子鎖両末端が水酸基(又はヒドロキシジメチルシロキシ基)で封鎖されたジメチルポリシロキサン100部と、ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシランを4.9部、下記構造式(2)で示される平均構造が、モノ(ジピバロイルメタン)アルミニウムビス(エチルアセトアセテート)キレートである有機アルミニウム化合物を1.0部加え、湿気遮断下で均一になるまで混合して組成物を調製した。
[参考例3]
粘度5000mPa・sの分子鎖両末端が水酸基(又はヒドロキシジメチルシロキシ基)で封鎖されたジメチルポリシロキサン100部と、ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシランを4.9部、下記構造式(3)で示されるN,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサメチル−N’’’−(トリメチルシリルメチル)−ホスホリミディックトリアミドである化合物を0.2部加え、湿気遮断下で均一になるまで混合して組成物を調製した。
[参考例4]
参考例1において、ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシランの代わりに、ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジフェニルシラン、6.6部を用いた以外は参考例1と同様にして組成物を調製した。
[比較参考例1〜3]
参考例1〜3において、ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシランの代わりに、下記構造式(4)で示されるケイ素化合物(ビニルトリメトキシシラン)、4.1部を用いた以外はそれぞれ参考例1〜3と同様にして同様に組成物を調製した。
[比較参考例4〜6]
参考例1〜3において、ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシランの代わりに、下記構造式(5)で示されるケイ素化合物(メチルトリメトキシシラン)、3.8部を用いた以外はそれぞれ参考例1〜3と同様にして組成物を調製した。
[比較参考例7]
参考例1において、ビス(トリメトキシシリル−ビニレン)ジメチルシランの代わりに、下記構造式(6)で示されるケイ素化合物(1,6−ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン)、4.5部を用いた以外は参考例1と同様にして組成物を調製した。
[タックフリータイムの測定]
参考例1〜4及び比較参考例1〜7で調製された各組成物のタックフリータイムを測定した。
また、参考例1〜4及び比較参考例1〜7で調製された調製直後の各組成物を厚さ2mmのシート状に押し出し、23±2℃,50±5%RHの空気に曝し、次いで、該シートを同じ雰囲気下に3日間放置して得た硬化物の物性(初期物性)を、JIS K−6249に準拠して測定した。なお、硬さは、JIS K−6249のデュロメーターA硬度計を用いて測定した。
更に、この硬化物を85℃,85%RHの恒温恒湿器に7日間保管したものを同様に測定した。また、この硬化物を150℃のオーブンで10日間加熱したものを同様に測定した。
下記に、参考例1、4、比較参考例1、4、7の結果を表1に、参考例2、比較参考例2、5の結果を表2に、参考例3、比較参考例3、6の結果を表3に示す。
以上のように、本発明の有機ケイ素化合物は、速硬化性、耐久性に優れた硬化物を与えるため、室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物に有効な硬化剤成分と成り得る。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術思考と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏すものは、いかなるものであっても本発明の技術範囲に包含される。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)で表される有機ケイ素化合物からなる、脱アルコール型室温硬化性オ ルガノポリシロキサン組成物の硬化剤
    (式中、Rは置換基を有してもよい炭素数1から20のアルキル基又は置換基を有してもよい炭素数3から20のシクロアルキル基である。Rは水素原子、又は置換基を有してもよい炭素数1から20の一価炭化水素基であり、Rは、同一であっても、異なっていてもよい。aは、互いに独立に、1から3の整数である。)
  2. 下記一般式(1)で表される有機ケイ素化合物の、脱アルコール型室温硬化性オルガノ ポリシロキサン組成物の硬化剤としての使用。
    (式中、R は置換基を有してもよい炭素数1から20のアルキル基又は置換基を有して もよい炭素数3から20のシクロアルキル基である。R は水素原子、又は置換基を有し てもよい炭素数1から20の一価炭化水素基であり、R は、同一であっても、異なって いてもよい。aは、互いに独立に、1から3の整数である。)
  3. 下記一般式(1)で表される有機ケイ素化合物を硬化剤として用いる脱アルコール型室 温硬化性オルガノポリシロキサン組成物の硬化物の製造方法。
    (式中、R は置換基を有してもよい炭素数1から20のアルキル基又は置換基を有して もよい炭素数3から20のシクロアルキル基である。R は水素原子、又は置換基を有し てもよい炭素数1から20の一価炭化水素基であり、R は、同一であっても、異なって いてもよい。aは、互いに独立に、1から3の整数である。)
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