JP6160622B2 - 配置スコア算出システム、方法およびプログラム - Google Patents
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Description
本発明は、移動体を追跡する追跡領域内の場所に対して、移動体のIDを検出するID検出装置を配置する適切さを表すスコアを算出する配置スコア算出システム、配置スコア算出方法および配置スコア算出プログラムに関する。
一般に、人や物等の移動体の動線検出は、移動体の位置と移動体のIDとを対応付けることにより実現される。このような動線検出に関する技術が特許文献1に記載されている。また、動線検出を行う場合、移動体のIDを検出するID検出装置と、移動体の位置を検出する位置検出装置とがそれぞれ配置される。
また、特許文献2には、移動体を追跡する移動体追跡システムが記載されている。
また、特許文献3には、RF装置を配置する方法が記載されている。特許文献3に記載された方法では、環境内に空間モデルを規定し、その空間モデル内にRF装置の第1の配置位置を決定し、そのRF装置のカバー範囲を決定する。さらに、この方法では、そのカバー範囲に関連する複数の空白部を確認し、その空白部を基にカバー範囲計量値を計算する。さらに、そのカバー範囲計量値を基に、空間モデル内にRF装置の第2の配置位置を決定する。
また、特許文献4には、空間に分散配置された複数のセンサノードの位置を追跡対象の移動体の動きと関連付けて特定するセンサノード定位方法が記載されている。
移動体のIDを検出するID検出装置と、移動体の位置を検出する位置検出装置とをそれぞれ配置し、移動体の位置と移動体のIDとを対応付けることによって動線検出を行う場合、動線検出の精度が高くなる位置にID検出装置を配置することが好ましい。すなわち、動線検出の精度向上の観点から、ID検出装置の配置位置として適切な位置を判断できるようにし、その場所にID検出装置を配置することが好ましい。
特許文献4に記載された技術は、既に配置されているセンサノードの位置を特定するものであり、ID検出装置の適切な配置位置の判断材料を提供するものではない。
そこで、本発明は、ID検出装置の配置位置の候補に対して、ID検出装置の配置位置としての適切さを表すスコアを算出する配置スコア算出システム、配置スコア算出方法および配置スコア算出プログラムを提供することを目的とする。
本発明による配置スコア算出システムは、移動体のIDを検出するID検出装置の検出特性を含む情報であるID検出装置情報と、移動体の追跡領域を表す地図情報とを用いて、追跡領域内のID検出装置の配置位置候補を決定し、配置位置候補毎に、移動体のIDを検出可能な領域であるID検出領域を特定する配置位置候補決定手段と、移動体の位置の検出結果を表す位置情報を用いて、位置情報が示す移動体の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出する配置スコア算出手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明による配置スコア算出システムは、移動体のIDを検出するID検出装置の検出特性を含む情報であるID検出装置情報と、移動体の追跡領域を表す地図情報とを用いて、追跡領域内のID検出装置の配置位置候補を決定し、配置位置候補毎に、移動体のIDを検出可能な領域であるID検出領域を特定する配置位置候補決定手段と、移動体の追跡領域内で移動体が移動可能な経路を表す経路情報を用いて、経路上の分岐点の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出する配置スコア算出手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明による配置スコア算出方法は、移動体のIDを検出するID検出装置の検出特性を含む情報であるID検出装置情報と、移動体の追跡領域を表す地図情報とを用いて、追跡領域内のID検出装置の配置位置候補を決定し、配置位置候補毎に、移動体のIDを検出可能な領域であるID検出領域を特定し、移動体の位置の検出結果を表す位置情報を用いて、位置情報が示す移動体の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出することを特徴とする。
また、本発明による配置スコア算出方法は、移動体のIDを検出するID検出装置の検出特性を含む情報であるID検出装置情報と、移動体の追跡領域を表す地図情報とを用いて、追跡領域内のID検出装置の配置位置候補を決定し、配置位置候補毎に、移動体のIDを検出可能な領域であるID検出領域を特定し、移動体の追跡領域内で移動体が移動可能な経路を表す経路情報を用いて、経路上の分岐点の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出することを特徴とする。
また、本発明による配置スコア算出プログラムは、コンピュータに、移動体のIDを検出するID検出装置の検出特性を含む情報であるID検出装置情報と、移動体の追跡領域を表す地図情報とを用いて、追跡領域内のID検出装置の配置位置候補を決定し、配置位置候補毎に、移動体のIDを検出可能な領域であるID検出領域を特定する配置位置候補決定処理、および、移動体の位置の検出結果を表す位置情報を用いて、位置情報が示す移動体の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出する配置スコア算出処理を実行させることを特徴とする。
また、本発明による配置スコア算出プログラムは、コンピュータに、移動体のIDを検出するID検出装置の検出特性を含む情報であるID検出装置情報と、移動体の追跡領域を表す地図情報とを用いて、追跡領域内のID検出装置の配置位置候補を決定し、配置位置候補毎に、移動体のIDを検出可能な領域であるID検出領域を特定する配置位置候補決定処理、および、移動体の追跡領域内で移動体が移動可能な経路を表す経路情報を用いて、経路上の分岐点の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出する配置スコア算出処理を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、ID検出装置の配置位置の候補に対して、ID検出装置の配置位置としての適切さを表すスコアを算出することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
なお、ID検出装置により検出された移動体のIDと、位置検出装置により検出された移動体の位置とを対応付けて動線検出を行う動線検出システムを導入しようとする者が、本発明の配置スコア算出システムの利用者(以下、単に利用者と記す。)として想定される。また、動線検出システムの処理対象範囲となる移動体の移動領域を追跡領域と呼ぶ。
また、本発明において対象とする移動体の種類は特に限定されず、移動体は、人間、動物、物(例えば、ロボット等)であってもよい。移動体は、追跡領域内を自由に移動してよく、また、追跡領域外に出ることがあってもよい。
図1は、本発明の配置スコア算出システムの例を示すブロック図である。本発明の配置スコア算出システムは、入力部1と、配置スコア生成部2と、出力部3とを備える。
入力部1は、利用者によって、ID検出装置情報31と、地図情報32と、動線検出システムを導入する環境において検出される移動体の位置情報33とが入力される入力装置である。なお、動線検出システムの導入前であっても、移動体の移動モデルや、移動体の位置を検出する位置検出装置の配置位置、向きおよび検出特性等が既知であれば、シミュレーション等によって、移動体の位置情報を取得することができる。
入力部1に入力されるID検出装置情報31は、追跡領域に配置しようとしているID検出装置の検出特性を表す情報である。具体的には、ID検出装置情報31は、ID検出装置が移動体のIDを検出する検出範囲を表す値(以下、検出範囲値)を含む。検出範囲値は、例えば、ID検出装置からの、IDを検出可能な距離として表されていてもよい。また、ID検出装置は、IDとともにID検出時の移動体の位置を検出してもよく、ID検出装置情報31は、検出範囲値のほかに、ID検出時の移動体の位置と実際にその移動体が存在している位置との誤差の最大値(以下、誤差情報と記す。)を含んでいてもよい。また、ID検出装置は、ID検出時に、そのID検出装置が配置されている領域の領域名を移動体のIDとともに出力する構成であってもよく、そのような種類のID検出装置である旨の情報がID検出装置情報31に含まれていてもよい。
また、ID検出装置情報31に複数台のID検出装置に関する情報が含まれていてもよい。さらに、それらのID検出装置の検出範囲値等が異なっていてもよい。この場合、ID検出装置情報31は、例えば、ID検出装置の識別情報と、検出範囲値等の検出特性との組のリストを含む。なお、動線検出システムにおいて、誤差情報が異なる複数のID検出装置を用いることにより、例えば、以下のような効率的な配置が可能となる。すなわち、移動体が密に存在する場所では、誤差情報の値が小さいID検出装置を配置し、移動体が疎に存在する場所では、誤差情報の値が大きいID検出装置を配置する等の効率的な配置が可能となる。
また、ID検出装置情報31は、ID検出装置の配置間隔を含んでいてもよい。ID検出装置の配置間隔とは、利用者が追跡領域内のどの位置にID検出装置を配置すべきかを判断する際におけるID検出装置の配置位置候補の間隔を指定する値である。例えば、利用者が、追跡領域内において3m間隔毎に、ID検出装置を配置する適切さを表すスコアを知りたい場合には、配置間隔として“3m”を指定すればよい。
入力部1に入力される地図情報32は、追跡領域を表す情報である。地図情報32において、追跡領域は座標で表される。地図情報32で定義される追跡領域の形状は、特に限定されず、例えば、多角形や円形であってもよい。例えば、多角形の場合、地図情報32は各頂点の座標を含む。また、円形の場合、地図情報32は、円の中心座標と半径を含む。また、追跡領域内でID検出装置を配置可能な領域が予め限定されている場合には、ID検出装置を配置可能な領域を示す座標も地図情報32に含めてよい。ID検出装置を配置可能な領域の形状も、特に限定されない。ただし、ID検出装置を配置可能な領域は、追跡領域に包含されるように定義されていなければならない。
また、地図情報32は、移動体が移動可能な経路を表す経路情報を含んでいてもよい。移動体が移動可能な経路において、曲がり角または分岐点に該当する部分をノードと記す。経路情報は、各ノードの座標を含むとともに、各ノード間の連結関係を定義した情報である。以下、連結されるノード同士を結ぶ線分をリンクと記す。図2は、追跡領域内の経路の例を示す模式図である。図2に示す追跡領域50内には、2つの障害物51が存在する。この結果、曲がり角および交差点が6カ所存在することになる。この場合、1つのノード毎に、{ノードID、ノードの座標、連結しているノードのノードID群}の組を定め、その組のリストを経路情報としてもよい。
入力部1に入力される位置情報33は、追跡領域内の移動体の位置の検出結果を表す情報であり、少なくとも、移動体の位置座標とその位置座標の検出時刻との組を含む。位置情報33として、移動体の移動シナリオおよび追跡領域に基づいてシミュレーションによって生成した位置情報を入力部1に入力してもよい。あるいは、追跡領域内の移動体の位置情報を検出できる位置検出装置を用いて実際に収集した位置情報を入力部1に入力してもよい。
位置情報33は、移動体が、どの時刻にどの座標に存在していたかを特定可能な情報であれば、どのような形式で表されていてもよい。例えば、位置座標と検出時刻の組を1つの位置情報とみなし、{位置座標、検出時刻}という組が位置情報33に複数含まれていてもよい。また、動線検出システムで用いる移動体の位置検出装置が、移動体をある程度の時間連続して追跡できる装置(例えば、カメラを用いた人物追跡装置等)であるとする。この場合、1つの移動体に関して検出された位置座標と検出時刻の組の集合が、1つの移動体に関する位置情報として、例えば、{(位置座標、検出時刻)、(位置座標、検出時刻)、・・・、(位置座標、検出時刻)}という形式で表されてもよい。このように表した位置情報から移動体の軌跡が特定できる。あるいは、1つの移動体から検出された位置座標、検出時刻に対し、軌跡IDを付加し、{軌跡ID、位置座標、検出時刻}という形式で表してもよい。軌跡IDは、位置座標が同一の移動体から検出されたことを表す識別情報である。軌跡IDが共通である(位置座標、検出時刻)の集合から、軌跡が特定できる。なお、追跡の途切れが生じ、新たに同一の移動体を再度追跡し直したことを表す場合には、軌跡IDを変更すればよい。以下、位置座標が2次元座標である場合を例にして説明する。
入力部1に入力される位置情報33は、一定時間の間に追跡領域内で検出された、全ての移動体に関する位置座標、検出時刻を含む。
入力部1は、ID検出装置情報31、地図情報32、移動体の位置情報33を配置スコア生成部2に入力できる装置であればよい。入力部1は、例えば、キーボード、マウス、ペンタブレット、タッチパネル等によって実現されるが、これらに限定されない。また、入力部1は、ID検出装置情報31、地図情報32および位置情報33を記述したファイルを読み込む装置であってもよい。
ただし、ID検出装置を配置する適切さを表すスコアの算出方法によっては、位置情報33は入力されなくてよい。具体的には、後述の「第4の配置スコア算出方法」を採用する場合には、入力部1に位置情報33が入力されなくてもよい。
配置スコア生成部2は、配置位置候補決定部21と、配置スコア算出部22とを備える。
配置位置候補決定部21は、ID検出装置情報と地図情報とを用い、追跡領域内におけるID検出装置の配置位置候補を決定し、各配置位置候補に対して、移動体のIDの検出領域(以下、ID検出領域と記す。)を定める。
まず、配置位置候補の決定処理について説明する。配置位置候補は、追跡領域内の座標で表される。配置位置候補決定部21は、追跡領域内の全ての座標をそれぞれ配置位置候補としてもよい。ただし、計算量を少なくするために、ID検出装置情報に含まれる検出範囲値やID検出装置の配置間隔に基づいてID検出装置の配置位置候補を限定しておくことが好ましい。
検出範囲値に基づいて、配置位置候補を決定する処理の例を示す。配置位置候補決定部21は、地図情報が示す追跡領域から任意の1点の位置座標を基準として選択し、その基準から、検出範囲値が示す距離だけx座標、y座標を移動した点を、順次選択する。そして、配置位置候補決定部21は、選択した各点の座標を配置位置候補とする。図3は、この配置位置候補の決定方法を示す模式図である。図3に示す例では、検出範囲値が3mと定められているとする。配置位置候補決定部21は、例えば、基準として図3に示す点Sを追跡領域50内から選択する。そして、点Sを基準に、x軸方向に3mずらした点や、y軸方向に3mずらした点を順次選択していく。そして、配置位置候補決定部21は、選択した各点の座標を配置位置候補とする(図3参照)。基準として選択した点Sの座標も配置位置候補とする。
あるいは、配置位置候補決定部21は、追跡領域を検出範囲値で、例えば、x軸方向、y軸方向に分割し、分割によって得られた各領域(分割領域と記す場合がある。)の中心座標を配置位置候補として決定してもよい。図4は、この配置位置候補の決定方法を示す模式図である。図4に示す例では、検出範囲値が3mと定められているとする。この場合、配置位置候補決定部21は、図4に示すように、追跡領域50をx軸方向、y軸方向にそれぞれ3mずつ分割していく。配置位置候補決定部21は、この結果得られた各領域の中心を、それぞれ配置位置候補とする。
また、配置位置候補決定部21は、ID検出装置の配置間隔を用いて、配置位置候補を決定してもよい。例えば、配置位置候補決定部21は、地図情報が示す追跡領域から任意の1点の位置座標を基準として選択し、その基準から、配置間隔が示す距離だけx座標、y座標を移動した点を、順次選択してもよい。そして、配置位置候補決定部21は、選択した各点の座標を配置位置候補としてもよい。
なお、地図情報32において、ID検出装置を配置可能な領域が定められている場合には、配置位置候補決定部21は、上記のように決定した配置位置候補のうち、ID検出装置を配置可能な領域に属している候補のみを選択する。換言すれば、配置位置候補決定部21は、上記のように決定した配置位置候補のうち、ID検出装置を配置可能な領域に属していない候補を除外する。
次に、配置位置候補に対応するID検出領域の決定について説明する。
配置位置候補決定部21は、例えば、個々の配置位置候補毎に、配置位置候補を中心とし、その中心から検出範囲値までの範囲内を、配置位置候補に対応するID検出領域として決定してもよい。図5は、このようにして定められたID検出領域の例を示す。配置位置候補決定部21は、配置位置候補p1に着目した場合、p1を中心とし、検出範囲値を半径とする円の領域55を、p1に対応するID検出領域として決定すればよい。ただし、追跡領域50の範囲外の領域は、ID検出領域から除外する。配置位置候補決定部21は、他の配置位置候補に関しても同様に、ID検出領域をそれぞれ決定する。
また、例えば、図4に例示するように、配置位置候補決定部21が検出範囲値(または、ID検出装置の配置間隔)に基づいて追跡領域を分割し、その結果得られた各分割領域の中心を配置位置候補として定めたとする。この場合、配置位置候補決定部21は、配置位置候補を中心とする1つの分割領域を、その配置位置候補に対応するID検出領域として決定してもよい。図6は、このようにして定められたID検出領域の例を示す。配置位置候補決定部21は、配置位置候補p2に着目した場合、p2を中心とする分割領域56を、p2に対応するID検出領域として決定すればよい。配置位置候補決定部21は、他の配置位置候補に関しても同様に、ID検出領域をそれぞれ決定する。
配置スコア算出部22は、例えば、位置情報33と、配置位置候補決定部21によって決定された配置位置候補およびその配置位置候補に対応する移動体のIDの検出範囲とを用いて、配置スコアを算出する。配置スコア算出部22は、配置位置候補毎に配置スコアを算出する。ここで、配置スコアとは、配置位置候補にID検出装置を配置する適切さを表したスコアである。配置スコアが高いほどID検出装置を配置する場所に適していることを表す。配置スコアは、例えば、各ID検出領域内で検出される移動体の位置情報の傾向に基づいて算出される。ただし、後述するように、配置スコア算出部22は、位置情報33を用いずに、配置スコアを算出してもよい。
以下、配置スコア算出部22が配置スコアを算出する方法として、4種類の方法を説明する。配置スコア算出部22は、いずれの方法で配置スコアを算出してもよい。
[第1の配置スコア算出方法]
第1の配置スコア算出方法(以下、単に第1の方法と記す。)は、移動体の数の分布に基づいて配置スコアを算出する方法である。第1の方法は、ID検出装置を配置する場所として、多くの移動体の位置情報が検出される場所が適しているという考え方に基づく。第1の方法では、配置スコア算出部22は、配置位置候補に対応するID検出領域毎に、入力部1を介して入力された位置情報(より具体的には、位置情報に含まれる位置座標)がID検出領域に属しているか否かを判定する。移動体の位置座標がID検出領域に属しているということは、配置位置候補に配置したID検出装置がその移動体のIDを検出すると考えることができる。従って、配置スコア算出部22は、着目している配置位置候補に対応するID検出領域に位置情報内の位置座標が属していると判定する毎に、その配置位置候補の配置スコアを増加させる。例えば、ある移動体の位置情報内の位置座標が着目している配置位置候補のID検出領域に属していると判定した場合、配置スコア算出部22は、その配置位置候補の配置スコアに1を加算し、そうでない場合には、0を加算してもよい。
第1の配置スコア算出方法(以下、単に第1の方法と記す。)は、移動体の数の分布に基づいて配置スコアを算出する方法である。第1の方法は、ID検出装置を配置する場所として、多くの移動体の位置情報が検出される場所が適しているという考え方に基づく。第1の方法では、配置スコア算出部22は、配置位置候補に対応するID検出領域毎に、入力部1を介して入力された位置情報(より具体的には、位置情報に含まれる位置座標)がID検出領域に属しているか否かを判定する。移動体の位置座標がID検出領域に属しているということは、配置位置候補に配置したID検出装置がその移動体のIDを検出すると考えることができる。従って、配置スコア算出部22は、着目している配置位置候補に対応するID検出領域に位置情報内の位置座標が属していると判定する毎に、その配置位置候補の配置スコアを増加させる。例えば、ある移動体の位置情報内の位置座標が着目している配置位置候補のID検出領域に属していると判定した場合、配置スコア算出部22は、その配置位置候補の配置スコアに1を加算し、そうでない場合には、0を加算してもよい。
また、配置スコア算出部22は、入力された移動体の位置情報に基づいて、移動体が実際に存在する確率を正規分布に従って算出してもよい。図7は、移動体の位置情報に基づいて定められた移動体の存在確率の例を示す模式図である。移動体の位置情報は、図7(a)に示す位置pを示しているとする。配置スコア算出部22は、例えば、その位置pの近傍における移動体の存在確率を1と定め、その周囲における移動体の存在確率を0.5と定め、さらに、その周囲における移動体の存在確率を0.2と定める(図7(b)参照)。そして、配置スコア算出部22は、着目している配置位置候補に対応するID検出領域における移動体の存在確率を配置スコアに加算してもよい。なお、移動体の存在確率の定め方は、図7に示す例に限定されない。
配置スコア算出部22は、各配置位置候補のID検出領域に対して、一定時間分の位置情報を対象に、上記に例示した値(例えば、1、あるいは存在確率)の加算を行う。そして、配置スコア算出部22は、配置位置候補毎に、最終的に得られた加算結果を配置位置候補に対する配置スコアとして定める。
上述の処理によって、より多くの移動体が通る座標ほど高い配置スコアが得られる。そして、配置スコアが高い場所ほど、ID検出装置の配置場所に適していると言える。これは、より多くの移動体が通過する地点にID検出装置を配置することにより、より多くの移動体のIDを検出することができ、その結果、位置とIDとの対応付け(動線検出)の精度が高くなるためである。
[第2の配置スコア算出方法]
第2の配置スコア算出方法(以下、単に第2の方法と記す。)は、単位時間あたりに同一のID検出領域内に属する移動体の数の分布に基づいて配置スコアを算出する方法である。第2の方法は、個々の単位時間内において、ID検出領域内に同時に存在する移動体の数が少ない場所ほど、ID検出装置を配置する場所として適しているという考え方に基づく。
第2の配置スコア算出方法(以下、単に第2の方法と記す。)は、単位時間あたりに同一のID検出領域内に属する移動体の数の分布に基づいて配置スコアを算出する方法である。第2の方法は、個々の単位時間内において、ID検出領域内に同時に存在する移動体の数が少ない場所ほど、ID検出装置を配置する場所として適しているという考え方に基づく。
図8は、第2の方法の例を示す説明図である。配置スコア算出部22は、まず、入力部1を介して入力された位置情報のうち、最も古い検出時刻から最も新しい検出時刻までの時間を、予め定義されたごく短い時間帯に分割する。このごく短い時間帯を、単位時間と呼ぶ。図8に示す例では、t0からt10までの間に検出された位置情報が入力情報として用いられている。なお、tiからti+1までを1秒とする。そして、tiからti+1までの時間幅を単位時間としている。なお、配置しようとしているID検出装置のID検出周期を単位時間として設定することが好ましい。例えば、3秒ごとに移動体のIDの検出結果を出力するID検出装置を配置しようとしている場合、単位時間を3秒に設定することが好ましい。
次に、配置スコア算出部22は、着目している配置位置候補に対応するID検出領域に関して、単位時間毎に、そのID検出領域に位置座標が属している位置情報の数を計数する。本例では、位置座標とその位置座標の検出時刻との組(すなわち、{位置座標、検出時刻}という組)を1つの位置情報として計数する。図8に示す例では、時刻t0〜t1では、着目しているID検出領域内に位置座標が属している位置情報が1つあるため、位置情報の数を1と計数する。また、時刻t6〜t7では、着目しているID検出領域内に位置座標が属している位置情報が2つあるため、位置情報の数を2と計数する。配置スコア算出部22は、着目している配置位置候補に対応するID検出領域に関して、このような処理を、各単位時間に対して行う。そして、配置スコア算出部22は、単位時間毎に計数した位置情報の数の平均を算出する。図8に示す例では、配置スコア算出部22は、時刻t0から時刻t10までの10回分の計数結果の平均値を計算する。すなわち、(1+1+2+1+1+1+2+1+1+1)/10を計算する。そして、配置スコア算出部22は、計算した平均値の逆数を算出し、その値を、着目している配置位置候補の配置スコアとして決定する。配置スコア算出部22は、他の配置位置候補に関しても同様に配置スコアを算出する。
なお、ある時間帯における位置情報の計数結果が0である場合、配置スコア算出部22は、平均を算出する際に、その時間帯を除外して平均を計算する。例えば、10個の単位時間のうち、2つの単位時間では位置情報の計数結果が0であり、5つの単位時間では位置情報の計数結果が1であり、3つの単位時間では位置情報の計数結果が2であったとする。この場合、配置スコア算出部22は、計数結果が0となっている単位時間を除外して、(1×5+2×3)/8を計算し、その逆数を配置スコアとする。また、全ての単位時間において位置情報の計数結果が0であった場合には、配置スコア算出部22は、配置スコアを0とする。
第2の方法では、ID検知領域内に同時間帯に存在する移動体の数が少ないほど、高い配置位置スコアが得られる。同時に存在する移動体の数が少ない場合(例えば移動体が1つのみの場合)は、移動体の位置情報に対するIDの対応付けを正確に行うことができる。すなわち、動線検出精度が高くなる。一方、同時に存在する移動体の数が多い場合は、どの位置情報にどのIDを対応付けるべきかを判断することが難しくなる。第2の方法では、同時間帯に存在する移動体の数が少ない場所における配置スコアを高くする。従って、動線検出精度が高くなるID検出装置の配置位置を利用者が判断しやすくなる。
また、移動体のIDとともに誤差情報も出力するID検出装置もある。そのようなID検出装置に関して第2の方法を適用する場合、配置スコア算出部22は、以下のように配置スコアを算出してもよい。この場合、配置スコア算出部22は、着目しているID検出領域内に位置座標が属している位置情報を、単位時間毎に計数する際に、そのID検出領域内に位置座標が属している位置情報を1つずつ選択する。そして、配置スコア算出部22は、選択した位置情報の位置座標を中心とし、誤差情報が示す値を半径とする円の範囲(以下、誤差範囲と記す。)を定める。選択した位置情報における検出時刻が属する単位時間において、位置座標が誤差範囲内に属している他の位置情報が存在する場合、配置スコア算出部22は、その位置情報も計数対象とする。この配置スコア計算の例を図9から図12を参照して説明する。
図9は、あるID検出領域内で複数の単位時間に検出された位置情報を示している。図9において、Δtiは単位時間を表している。図9では、Δt1からΔt7までの時間帯に関して、検出回数14回分の位置座標が入力された場合を示している。そして、検出回数7回分の位置情報は、移動体Aの位置情報であり、残りの位置情報は、移動体Bの位置情報である(図9参照)。図10は、Δt1に関して選択した位置情報を示している。配置スコア算出部22は、Δt1に関して、図10に示す位置情報u1を選択したとする。配置スコア算出部22は、位置情報u1が示す位置を中心とし、誤差情報が示す値を半径とする誤差範囲を定め、その誤差範囲内に同じ時間帯における他の位置情報の位置座標が存在していれば、位置情報u1とあわせて計数する。図10に示す例では、誤差範囲内にΔt1における他の位置情報が存在しないので、選択した位置情報u1に関して、1を計数する。図11は、Δt3に関して選択した位置情報を示している。配置スコア算出部22は、Δt3に関して、図11に示す位置情報u3を選択したとする。配置スコア算出部22は、位置情報u3が示す位置を中心とし、誤差情報が示す値を半径とする誤差範囲を定め、その誤差範囲内に同じ時間帯における他の位置情報の位置座標が存在していれば、位置情報u3とあわせて計数する。図11に示す例では、誤差範囲内にΔt3における他の位置情報が1個存在するので、選択したu3に関して、2を計数する。配置スコア算出部22は、この処理を、選択した位置情報毎に行う。図12は、各位置情報を選択したときの計数結果を示す。そして、配置スコア算出部22は、単位時間当たりの計数結果の平均値を求め、その逆数を図9に示すID検出領域に対応する配置スコアとする。本例では、単位時間当たりの計数結果の平均値を、(2+2+4+4+2+2+2)/7として計算し(図9、図12参照)、その逆数を配置スコアとする。
また、移動体のIDとともに、自身が配置されている領域の領域名も出力するID検出装置もある。そのようなID検出装置に関して第2の方法を適用する場合、配置スコア算出部22は、以下のように配置スコアを算出してもよい。ここでは、ID検出装置が検出した移動体のIDとともに、図13に示す領域a〜hのいずれかの領域名を、ID検出位置として出力する場合を例にして説明する。配置スコア算出部22は、入力された一定時間分の位置情報の中から、各ID検出領域内に位置座標が属する位置情報を1つずつ選択する。そして、配置スコア算出部22は、単位時間毎に、ID検出領域内の分割領域に位置座標が属している位置情報の数を計数する。図14では、Δt1からΔt7までの時間帯に関して、検出回数14回分の位置座標が入力された場合を示している。本例においても、Δtiは単位時間を表している。本例では、領域aでは、単位時間Δt1において、1つの位置情報が存在する(図13、図14参照)。従って、単位時間Δt1における領域aでの計数結果は1となる。また、例えば、領域bでは、単位時間Δt3において、2つの位置情報が存在する(図13、図14参照)。従って、単位時間Δt3における領域bでの計数結果は2となる。このように、各単位時間に、位置座標が各領域に属している位置情報の数を集計すると、図15に示すようになる。配置スコア算出部22は、各領域に関してそれぞれ、単位時間当たりの位置情報の計数結果の平均の逆数を計算し、その値を各領域の配置スコアとしてよい。
[第3の配置スコア算出方法]
第3の配置スコア算出方法(以下、単に第3の方法と記す。)では、追跡領域内で位置情報の検出の失敗(具体的には、追跡の途切れ)が生じた場合に、位置情報検出の失敗が生じる直前および直後の場所に関して、配置スコアを高くする。
第3の配置スコア算出方法(以下、単に第3の方法と記す。)では、追跡領域内で位置情報の検出の失敗(具体的には、追跡の途切れ)が生じた場合に、位置情報検出の失敗が生じる直前および直後の場所に関して、配置スコアを高くする。
第3の方法では、追跡の途切れに着目してスコアを算出する。そのため、第3の方法を採用する場合、位置情報は、同一の移動体に関してある程度継続的に位置を検出していることを表現可能な形式で表記されているものとする。例えば、1つの位置情報が、{(位置座標、検出時刻)、(位置座標、検出時刻)、・・・、(位置座標、検出時刻)}等のように、1つの移動体に関して検出された位置座標と検出時刻の組の集合として記述されていてもよい。また、例えば、1つの移動体から検出された位置座標、検出時刻に対し、軌跡IDを付加することによって、{軌跡ID、位置座標、検出時刻}という形式で位置情報が記述されていてもよい。すなわち、第3の方法では、継続して同一の移動体から検出した位置座標およびその検出時刻の組を対応付けた形式で位置情報が記述される。
位置情報が、{(位置座標、検出時刻)、(位置座標、検出時刻)、・・・、(位置座標、検出時刻)}等の形式で表されている場合、検出時刻順の位置座標の変化から、移動体の軌跡が特定される。また、位置情報が{軌跡ID、位置座標、検出時刻}等の形式で表されている場合にも、軌跡IDが共通である(位置座標、検出時刻)の集合における検出時刻順の位置座標の変化から、移動体の軌跡が特定される。いずれの場合でも、最初の検出時刻に移動体の位置情報の検出を開始し、最後の検出時刻の後に、移動体の位置情報の検出に失敗したことになる。
従って、上記の例のように表された位置情報の中で、最後の検出時刻における位置座標は、位置情報検出の失敗(追跡の途切れ)が生じる直前の位置である。以下、この位置を軌跡の終点と記す場合がある。また、最初の検出時刻における位置座標は、位置情報検出の失敗が生じた直後に再度、位置情報の検出を開始した位置であるとみなす。以下、この位置を軌跡の始点と記す場合がある。
第3の方法では、配置スコア算出部22は、入力された位置情報33において、1つの軌跡を表す位置座標と検出時刻の各組のうち、最も新しい検出時刻における位置座標と、最も古い検出時刻における位置座標をそれぞれ選択する。配置スコア算出部22は、一定時間分の位置情報33において、個々の軌跡を表す位置座標および検出時刻の集合毎に、同様の処理を行う。ここで、軌跡毎に選択された、最も新しい検出時刻における位置座標は、軌跡の終点(位置情報検出失敗が生じる直前の位置)であり、最も古い検出時刻における位置座標は、軌跡の始点(位置情報検出失敗が生じた直後の位置)である。
配置スコア算出部22は、個々の配置位置候補毎に、配置位置候補に対応するID検出領域内に存在する軌跡の終点および軌跡の始点の数を計数し、その計数結果を配置スコアとして決定する。
従って、第3の方法では、軌跡の終点や始点に該当することが多いID検出領域ほど、配置スコアが高くなる。このような位置にID検出装置を配置することによって、動線検出を行うときに、検出に失敗した時の前後で検出された移動体の位置情報に対して、移動体のIDを対応付ける処理が容易になり、移動体の動線がどのようにつながっているかを判別しやすくなる。従って、第3の方法で得られた配置スコアの高い場所も、ID検出装置の配置場所として適していると言える。
図16は、第3の方法で得られる配置スコアの高い場所の例を示す説明図である。図16に示すID検出領域2は、位置検出装置が移動体の位置情報の検出に失敗しやすい場所である。ID検出領域2に隣接するID検出領域1,3は、それぞれ、軌跡の終点や始点が発生しやすい場所であり、配置スコアが高くなる。動線検出システムを運用している際に、時刻t1に、位置情報aが表す軌跡の終点がID検出領域1で検出され、位置情報bが表す軌跡の終点がID検出領域3で検出されたとする。また、時刻t1より後の時刻t2に、位置情報cが表す軌跡の始点がID検出領域1で検出され、位置情報dが表す軌跡の始点がID検出領域3で検出されたとする。このとき、ID検出領域1,3にID検出装置が配置されていないと、位置情報a,dが1つの移動体の軌跡を表し、位置情報b,cが別の1つの移動体の軌跡を表しているのか、あるいは、位置情報a,cが1つの移動体の軌跡を表し、位置情報b,dが別の1つの移動体の軌跡を表しているのかを判断できない。一方、ID検出領域1,3にID検出装置が配置していれば、時刻t1,t2にID検出領域1,3で検出される移動体のIDに基づいて、上記の判断ができるようになる。従って、ID検出領域1,3は、ID検出装置の配置場所として適している。第3の方法で得られた配置スコアに基づいて、このような場所を判断しやすくなる。
[第4の配置スコア算出方法]
第4の配置スコア算出方法(以下、単に第4の方法と記す。)は、地図情報32内に移動体が移動可能な経路であって分岐点を含む経路を表す経路情報が含まれていることを前提とする。そして、第4の方法では、経路情報が表す経路の分岐点に基づいて、配置スコアを算出する。また、第4の方法では、位置情報33を用いなくてもよいので、第4の方法を採用する場合には、位置情報33が入力されなくてもよい。
第4の配置スコア算出方法(以下、単に第4の方法と記す。)は、地図情報32内に移動体が移動可能な経路であって分岐点を含む経路を表す経路情報が含まれていることを前提とする。そして、第4の方法では、経路情報が表す経路の分岐点に基づいて、配置スコアを算出する。また、第4の方法では、位置情報33を用いなくてもよいので、第4の方法を採用する場合には、位置情報33が入力されなくてもよい。
第4の方法では、分岐点からのびるリンクが通過するID検出領域のうち、その分岐点を含むID検出領域以外のID検出領域に対応する配置位置候補の配置スコアを高くする。
例えば、配置スコア算出部22は、経路情報が表している複数のノードから、分岐点に該当するノードを選択する。分岐点は、移動経路が2つ以上に分岐している場所である。配置スコア算出部22は、連結先となるノードのノードIDが3つ以上定められているノードを選択すればよい。そして、配置スコア算出部22は、そのノードからのびるリンクが通過するID検出領域から、そのノードや他の分岐点のノードが存在するID検出領域を除外する。配置スコア算出部22は、除外されずに残ったID検出領域に対応する配置位置候補の配置スコアに1を加算する。配置スコア算出部22は、分岐点に該当するノードを順次選択し、同様の処理を行う。この結果、最終的に得られた配置スコアが、各配置位置候補のスコアである。
なお、上記の例では、加算する値を1とする場合を例にして説明したが、値の加算対象となる配置位置候補と、そうでない配置位置候補とで、ID検出装置を配置する適切さの大小を定めることができれば、配置スコア算出部22は、他の態様で値を加算してもよい。
分岐点の直前および直後の場所にID検出装置を配置すれば、移動体が移動経路の分岐点をどの方向に移動したのかを判別しやすくなる。従って、そのような場所は、ID検出装置の配置場所として適切であると言える。そして、第4の方法では、ID検出装置の配置場所として適している、移動経路上の分岐点の直前および直後のID検出領域で、配置スコアが高くなる。
第4の方法による配置スコア算出の具体例を図17から図19を参照して説明する。図17に示す例では、追跡領域内に2つの障害物51が存在し、ノード1〜6によって定義される移動経路が存在する。ノード1〜6のうち、ノード2,5は移動経路の分岐点である(図17参照)。ノード2に着目すると、ノード2を含むID検出領域に隣接し、リンクが通過しているID検出領域として、ID検出領域1,3,5がある。第4の方法では、これらのID検出領域に高い配置スコアを与える。図18および図19は、図17に示す追跡領域を対象に動線検出システムを運用して得られる位置情報の例を示している。図18に示す例では、ID検出領域1,3にID検出装置を配置し、それらのID検出装置が移動体のIDを検出することによって、位置情報a,bがどの移動体に対応しているのかを判断することができる。また、図19に示す例では、ID検出領域3,5にID検出装置を配置し、それらのID検出装置が移動体のIDを検出することによって、位置情報a,bがどの移動体に対応しているのかを判断することができる。このように、分岐点の近辺の領域にID検出装置を配置することで、ある時点で複数の移動体が同じ領域に存在して、その領域で検出された位置情報については移動体のIDを対応付けることが困難であったとしても、分岐点を通過する直前または直後でそれらの移動体が異なる経路上に存在していれば、それらの時点で移動体のIDを検出することで、位置情報とIDの対応付けが可能となる。従って、分岐点の近辺の領域は、ID検出装置の配置場所として適切である。第4の方法では、そのような場所の配置位置候補に高い配置スコアを与える。
配置スコア生成部2は、追跡領域上に設定された各配置位置候補と、各配置位置候補に対応する配置スコアとの組を出力部3に出力させる。
出力部3は、配置位置候補と配置スコアの組を出力する出力デバイスである。出力部3は、例えば、ディスプレイ装置やプリンタによって実現される。また、配置位置候補と配置スコアの組の出力態様は、特に限定されない。例えば、配置スコア算出部22は、配置位置候補と配置スコアの組をテキストデータとして、出力部3に出力(表示あるいは印刷等)させてもよい。また、例えば、配置スコア算出部22は、追跡領域内の各領域を配置スコアに応じた色で着色した画面を、出力部3に出力させてもよい。
配置位置候補決定部21および配置スコア算出部22は、例えば、配置スコア算出プログラムに従って動作するコンピュータのCPUによって実現される。この場合、例えば、コンピュータのプログラム記憶装置(図示せず)が配置スコア算出プログラムを記憶し、CPUがそのプログラムを読み込み、そのプログラムにしたがって配置位置候補決定部21および配置スコア算出部22として動作すればよい。また、配置位置候補決定部21および配置スコア算出部22が、それぞれ別のハードウェアとして実現されていても良い。
次に、本発明の処理経過について説明する。
図20は、本発明の配置スコア算出システムの処理経過の例を示すフローチャートである。
図20は、本発明の配置スコア算出システムの処理経過の例を示すフローチャートである。
まず、配置スコア算出システムの利用者は、入力部1を介して、ID検出装置情報31を配置スコア生成部2に入力する。配置位置候補決定部21は、そのID検出装置情報31を取得する(ステップS1)。利用者は、配置しようとしているID検出装置の検出範囲値をID検出装置情報31に含める。また、利用者がID検出装置の配置間隔を指定する場合、その配置間隔の値もID検出装置情報31に含める。その他、ID検出装置の誤差情報等がID検出装置情報31に含まれていてもよい。
また、利用者は、入力部1を介して、地図情報32を配置スコア生成部2に入力する。配置位置候補決定部21および配置スコア算出部22は、その地図情報32を取得する(ステップS2)。地図情報32には、追跡領域を表す座標が含まれる。利用者が経路情報や、ID検出装置を配置可能な領域を指定する場合、利用者は、それらの情報を地図情報32に含める。
また、利用者は、入力部1を介して、位置情報33を配置スコア生成部2に入力する。配置スコア算出部22は、その位置情報33を取得する(ステップS3)。
なお、ID検出装置情報31、地図情報32および位置情報33の入力順序は任意である。また、配置スコアの算出方法として、前述の第4の方法を採用する場合、利用者は位置情報33の入力を省略してよい。
配置位置候補決定部21は、ID検出装置情報31および地図情報32を用いて、追跡領域内の各配置位置候補と、個々の配置位置候補に対応するID検出領域とを定める(ステップS4)。配置位置候補決定部21は、配置位置候補およびID検出領域の各組を配置スコア算出部22に通知する。
次に、配置スコア算出部22は、ステップS4で定められた全ての配置位置候補の配置スコアを算出済みであるか否かを判定する(ステップS5)。
配置スコアを算出していない配置位置候補が存在する場合(ステップS5のNo)、配置スコア算出部22は、配置スコアを算出していない配置位置候補を選択する(ステップS6)。
配置スコア算出部22は、ステップS6で選択した配置位置候補の配置スコアを算出する(ステップS7)。配置スコアの算出方法は、前述の第1の方法から第4の方法のいずれの方法であってもよい。第1の方法から第4の方法のいずれの方法で配置スコアを算出するのかは、例えば、予め定められる。以下、第1の方法から第4の方法までのそれぞれの方法を採用する場合におけるステップS7の処理経過を説明する。
まず、第1の方法を採用する場合について説明する。図21は、第1の方法を採用する場合のステップS7の処理経過の例を示すフローチャートである。第1の方法では、移動体の位置座標およびその検出時刻の組(すなわち、{位置座標、検出時刻}という組)を1つの位置情報として計数する。
まず、配置スコア算出部22は、入力部1を介して入力された全ての位置情報をステップS712で選択済みであるか否かを判定する(ステップS711)。
未選択の位置情報が存在する場合(ステップS711のNo)、配置スコア算出部22は、未選択の位置情報を1つ選択する(ステップS712)。
次に、配置スコア算出部22は、ステップS712で選択した位置情報に含まれる位置座標が、ステップS6(図20参照)で選択した配置位置候補に対応するID検出領域内に含まれるか否かを判定する(ステップS713)。
配置位置候補に対応するID検出領域内に位置座標が含まれる場合(ステップS713のYes)、配置スコア算出部22は、選択中の配置位置候補に対応するID検出領域内に位置座標が含まれる位置情報の検出回数に1を加算する(ステップS714)。なお、この検出回数の初期値は0である。すなわち、ステップS6で配置位置候補を選択後、最初にステップS714に移行する直前で、検出回数は0である。
ステップS714の後、配置スコア算出部22はステップS711以降の処理を繰り返す。
また、ステップS712で選択した位置情報に含まれる位置座標が、ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域内に含まれないと判定した場合には(ステップS713のNo)、ステップS714を実行せずにステップS711に移行し、ステップS711以降の処理を繰り返す。
ステップS711で、全ての位置情報を選択済みであると判定した場合(ステップS711のYes)、配置スコア算出部22は、ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域内に位置座標が含まれている位置情報の検出回数を、その配置位置候補の配置スコアとして決定し、保持する(ステップS715)。換言すれば、配置スコア算出部22は、ステップS714の実行回数を配置スコアとして保持する。
以上の処理の結果、ステップS6で選択した配置位置候補の配置スコアが得られる。
次に、配置スコアの算出方法として第2の方法を採用する場合について説明する。図22は、第2の方法を採用する場合のステップS7の処理経過の例を示すフローチャートである。第2の方法でも、移動体の位置座標およびその検出時刻の組(すなわち、{位置座標、検出時刻}という組)を1つの位置情報として計数する。
また、ここでは、移動体の位置座標が単位時間間隔で検出されている場合を例にして説明する。すなわち、位置情報に含まれる検出時刻は、単位時間で区切られた各時間帯のいずれかに対応しているものとする。
まず、配置スコア算出部22は、入力部1を介して入力された全ての位置情報をステップS722で選択済みであるか否かを判定する(ステップS721)。
未選択の位置情報が存在する場合(ステップS721のNo)、配置スコア算出部22は、未選択の位置情報のうち、検出時刻が最も古い位置情報を選択する(ステップS722)。同時刻に検出された位置情報が複数存在する場合、配置スコア算出部22は、ステップS722で、その複数の位置情報を選択する。
なお、前述のように、ここでは、移動体の位置座標が単位時間間隔で検出されている場合を例にしている。従って、ステップS722では、単位時間で区切られた1つの時間帯に対応する各位置情報を選択していることになる。
ステップS722の後、配置スコア算出部22は、ステップS722で選択した位置情報に含まれる位置座標が、ステップS6(図20参照)で選択した配置位置候補に対応するID検出領域内に含まれるか否かを判定する(ステップS723)。
配置位置候補に対応するID検出領域内に位置座標が含まれる場合(ステップS723のYes)、ステップS724に移行する。
なお、ステップS722で複数の位置情報が選択されることがある。そのため、選択した位置情報のうち、少なくともいずれか1つの位置情報に含まれる位置座標がステップS6で選択した配置位置候補のID検出領域に含まれる場合、ステップS724に移行するものとする。
ステップS724では、配置スコア算出部22は、ステップS722で選択した位置情報のうち、位置座標がステップS6で選択した配置位置候補のID検出領域に含まれる位置情報の数を保持する(ステップS724)。
ステップS724の後、配置スコア算出部22はステップS721以降の処理を繰り返す。
また、ステップS722で選択した位置情報に含まれる位置座標が、ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域内に含まれないと判定した場合には(ステップS723のNo)、ステップS724を実行せずにステップS721に移行し、ステップS721以降の処理を繰り返す。
図23から図25までの各図は、ステップS724における検出回数の計数値の例を示す説明図である。図23から図25では、ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域を斜線で示している。
図23は、ステップS722で選択された位置情報が、時刻t1に検出された位置情報a1の1つのみであり、その位置座標が、ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域に含まれている場合を示している。この場合、配置スコア算出部22は、ステップS722で検出時刻t1の位置情報を選択した後、ステップS724で“1”を保持する。
図24は、ステップS722で選択された位置情報が、時刻t2に検出された位置情報a2,a3の2つである場合を示している。本例では、ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域内に位置座標が含まれている位置情報はa2のみである。この場合、配置スコア算出部22は、ステップS722で検出時刻t2の位置情報を選択した後、ステップS724で“1”を保持する。
図25は、ステップS722で選択された位置情報が、時刻t3に検出された位置情報a4,a5の2つである場合を示している。本例では、ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域内に位置座標が含まれている位置情報はa4,a5の2つである。この場合、配置スコア算出部22は、ステップS722で検出時刻t3の位置情報を選択した後、ステップS724で“2”を保持する。
ステップS721で、全ての位置情報を選択済みであると判定した場合(ステップS721のYes)、配置スコア算出部22は、ステップS722で選択した時刻毎に、ステップS724で保持した値の平均値の逆数を算出する。そして、配置スコア算出部22は、その算出結果を、ステップS6で選択した配置位置候補の配置スコアとする(ステップS725)。なお、ステップS722で選択した時刻のうち、ステップS724に移行したかった時刻に関しては、無視する。
図23から図25で説明したように、配置スコア算出部22が、検出時刻t1の位置情報を選択したときに、ステップS724で“1”を保持しているとする。また、配置スコア算出部22が、検出時刻t2の位置情報を選択したときに、ステップS724で“1”を保持しているとする。さらに、配置スコア算出部22が、検出時刻t3の位置情報を選択したときに、ステップS724で“2”を保持しているとする。この場合、図23から図25で斜線で示した領域の配置スコアは、(1+1+2)/3の逆数、すなわち、0.75となる。
このように、ステップS6で選択した配置位置候補の配置スコアが得られる。
第2の方法では、ID検出領域内での移動体の個数が各時刻で小さい配置位置候補ほど、配置スコアが高くなる。
次に、配置スコアの算出方法として第3の方法を採用する場合について説明する。図26は、第3の方法を採用する場合のステップS7の処理経過の例を示すフローチャートである。第3の方法では、継続して同一の移動体から検出した位置座標およびその検出時刻の組を対応付けた形式で位置情報が記述される。そして、継続して同一の移動体から検出された情報として対応付けられた、位置座標およびその検出時刻の組の集合を1つの位置情報として数える。このように記述された位置情報の例については、既に説明したので、ここでは説明を省略する。
まず、配置スコア算出部22は、入力部1を介して入力された全ての位置情報をステップS732で選択済みであるか否かを判定する(ステップS731)。
未選択の位置情報が存在する場合(ステップS731のNo)、配置スコア算出部22は、未選択の位置情報を1つ選択する(ステップS732)。この位置情報には、継続して1つの移動体から検出された位置座標およびその検出時刻の組が、複数含まれている。そして、この検出時刻順の位置座標の変化から移動体の軌跡を特定できる。そして、選択した1つの位置情報内で、最後の検出時刻(換言すれば、最も新しい検出時刻)の位置座標は、軌跡の終点に該当する。また、選択した1つの位置情報内で、最初の検出時刻(換言すれば、最も古い検出時刻)の位置座標は、軌跡の始点に該当する。
次に、配置スコア算出部22は、ステップS732で選択した位置情報において、最も古い検出時刻における位置座標(軌跡の始点)、または、最も新しい検出時刻における位置座標(軌跡の終点)のうちのどちらか一方または両方が、ステップS6(図20参照)で選択した配置位置候補に対応するID検出領域内に含まれるか否かを判定する(ステップS733)。
ステップS732で選択した位置情報が示す軌跡の始点または終点が、ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域内に含まれる場合(ステップS733のYes)、配置スコア算出部22は、そのID検出領域内に含まれる軌跡の始点または終点の数を、そのID検出領域内での軌跡の始点および終点の検出回数に加算する(ステップS734)。すなわち、ステップS732で選択した位置情報が示す軌跡の始点または終点のいずれか一方のみが、着目しているID検出領域内に含まれる場合、配置スコア算出部22は、そのID検出領域内での軌跡の始点および終点の検出回数に1を加算する。また、ステップS732で選択した位置情報が示す軌跡の始点および終点の両方が、着目しているID検出領域内に含まれる場合、配置スコア算出部22は、そのID検出領域内での軌跡の始点および終点の検出回数に2を加算する。
なお、着目しているID検出領域に含まれる軌跡の始点および終点の検出回数の初期値は0である。ステップS6で配置位置候補を選択後、最初にステップS734に移行する直前で、検出回数は0である。
ステップS734の後、配置スコア算出部22はステップS731以降の処理を繰り返す。
また、ステップS732で選択した位置情報が示す軌跡の始点および終点がいずれも、ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域内に含まれない場合には(ステップS733のNo)、ステップS734を実行せずにステップS731に移行し、ステップS731以降の処理を繰り返す。
ステップS731で、全ての位置情報を選択済みであると判定した場合(ステップS731のYes)、配置スコア算出部22は、ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域に含まれる軌跡の始点および終点の検出回数を、その配置位置候補の配置スコアとして決定し、保持する(ステップS735)。
以上の処理の結果、ステップS6で選択した配置位置候補の配置スコアが得られる。
次に、配置スコアの算出方法として第4の方法を採用する場合について説明する。図27は、第4の方法を採用する場合のステップS7の処理経過の例を示すフローチャートである。
第4の方法を採用する配置スコア算出システムには、追跡領域の範囲を定義する座標の他に経路情報も含む地図情報32が入力される。経路情報では、各ノードの座標や、ノード間のリンクが定義される。ノードには、曲がり角に該当するノードと、分岐点に該当するノードとがある。以下、分岐点に該当するノードを単に、分岐点ノードと記す。
まず、配置スコア算出部22は、経路情報が示す全ての分岐点ノードをステップS742で選択済みであるか否かを判定する(ステップS741)。
未選択の分岐点ノードが存在する場合(ステップS741のNo)、配置スコア算出部22は、経路情報が示す分岐点ノードのうち、未選択の分岐点ノードを1つ選択する(ステップS742)。
次に、配置スコア算出部22は、経路情報を参照し、ステップS742で選択した分岐点ノードと互いに連結しているノード群のリストを取得する(ステップS743)。
次に、配置スコア算出部22は、ステップS742で選択した分岐点ノードと互いに連結しているノードを、ステップS745で全て選択済みであるか否かを判定する(ステップS744)。
ステップS742で選択した分岐点ノードと互いに連結しているノードのうち、未選択のノードが残っている場合(ステップS744のNo)、配置スコア算出部22は、その未選択のノードの中から1つのノードを選択する(ステップS745)。
そして、配置スコア算出部22は、ステップS742で選択した分岐点ノードと、ステップS745で選択したノードとを結ぶリンクが通過するID検出領域であって、ステップS742で選択した分岐点ノードが存在するID検出領域を除外したID検出領域を特定する(ステップS746)。以下、このID検出領域をリンク領域と記す。
図28は、リンク領域の例を示す説明図である。図28に示す例では、分岐点ノード61がステップS742で選択した分岐点ノードである。また、ノード62がステップS745で選択したノードである。ID検出領域81〜87は、分岐点ノード61とノード62とを結ぶリンクが通過するID検出領域である。また、ステップS742で選択した分岐点ノード61はID検出領域81に存在する。従って、配置スコア算出部22は、ID検出領域81〜87からID検出領域81を除外し、ID検出領域82〜87をリンク領域として特定する。また、図28に示す例では、ステップS745で選択したノード62も分岐点ノードである。この場合、配置スコア算出部22は、ノード62が存在するID検出領域87もリンク領域から除外してよい。
また、ステップS746で特定するリンク領域の条件として、ステップS742で選択した分岐点ノードからの距離が所定値以内であることという条件が定められていてもよい。例えば、リンク領域の条件として、ステップS742で選択した分岐点ノードからの距離がD以内であることという条件が定められているとする。このような条件が定められている場合、図28に示す例では、配置スコア算出部22は、ID検出領域82〜85をリンク領域として定めてもよい。Dの値を短く定めることにより、分岐点ノードが存在するID検出領域81に隣接するID検出領域82のみをリンク領域として定めてもよい。
また、リンクが通過するID検出領域の近傍のID検出領域もリンク特定領域に含めてもよい。例えば、図29に示す例において、配置スコア算出部22は、ID検出領域82〜86だけでなく、それらに隣接するID検出領域72〜76およびID検出領域92〜96もリンク領域に含めてもよい。
ステップS746の後、配置スコア算出部22は、ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域と、ステップS746で定めたリンク領域とが重複しているか否かを判定する(ステップS747)。このとき、ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域と、リンク領域とが一部でも重複していれば、配置スコア算出部22は、ステップS747で、両者が重複していると判定する。
ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域と、リンク領域とが重複している場合(ステップS747のYes)、配置スコア算出部22は、その選択している配置位置候補の配置スコアに所定値(例えば、“1”)を加算する(ステップS748)。なお、各配置位置候補の配置スコアの初期値は、それぞれ0である。
また、ステップS748で配置スコアに加算する値は、所定値でなくてもよい。例えば、配置スコア算出部22は、ステップS746で特定したリンク領域に対して、配置スコアに加算する値の分布を定めてもよい。そして、配置スコア算出部22は、配置位置候補に対応するID検出領域と重複している箇所に関して定められた値を、配置スコアに加算してもよい。
図30は、リンク領域に対して定められる加算値の分布の例を示す。図30では、ID検出領域82〜86をリンク領域として定めているものとする。図30(a)では、ステップS742で選択した分岐点ノード61に近い場所ほど、加算値が大きい場合を示している。図30(a)に示す例では、配置位置候補に対応するID検出領域とリンク領域との重複箇所が分岐点ノード61に近いほど、ステップS748で配置スコアに加算する値は大きな値となる。また、図30(b)に示す例では、リンク領域(ID検出領域82〜86)の中央に近い場所ほど、加算値が大きい場合を示している。図30(b)に示す例では、配置位置候補に対応するID検出領域とリンク領域との重複箇所がリンク領域の中央に近いほど、ステップS748で配置スコアに加算する値は大きな値となる。
ステップS748の後、配置スコア算出部22はステップS744以降の処理を繰り返す。
また、ステップS6で選択した配置位置候補に対応するID検出領域と、リンク領域とが重複していない場合には(ステップS747のNo)、ステップS748を実行せずにステップS744に移行し、ステップS744以降の処理を繰り返す。
また、ステップS742で選択した分岐点ノードと互いに連結しているノードが全て選択済みである場合(ステップS744のYes)、ステップS741以降の処理を繰り返す。
そして、経路情報が示す全ての分岐点ノードを選択済みであると判定した場合(ステップS741のYes)、ステップS6で選択した配置位置候補の配置スコアを、その時点の値で確定し、保持する(ステップS749)。
以上の処理の結果、ステップS6で選択した配置位置候補の配置スコアが得られる。
以上、第1の方法から第4の方法に応じたステップS7の処理経過の例をそれぞれ説明した。以下、図20に示すステップS7の終了後の処理について説明する。ステップS6で選択した配置位置候補の配置スコアを算出した後(ステップS7の後)、配置スコア算出部22は、ステップS5以降の処理を繰り返す。ステップS5,S6,S7の処理に関しては既に説明したので、ここでは説明を省略する。
ステップS4で定められた全ての配置位置候補の配置スコアが算出済みであると判定した場合(ステップS5のYes)、配置スコア算出部22は、例えば、ステップS4で定められた全ての配置位置候補について、配置位置候補と、その配置スコアとの組を出力部3に出力させる(ステップS8)。
なお、配置スコア算出部22は、各配置位置候補の配置スコアを、予め定められた範囲内の値(例えば、0〜1の範囲内の値)になるように、正規化し、正規化後の配置スコアを出力部3に出力させてもよい。
配置スコア算出システムの利用者は、出力部3によって提示された配置スコアに基づいて、配置スコアの高い配置位置候補から順に、使用するID検出装置の台数分だけ、ID検出装置の配置位置を決定してもよい。
あるいは、利用者は、配置スコアが最も高い箇所にID検出装置を1台配置した状態で、動線検出のシミュレーションを行い、その結果得られた位置情報を再度、位置情報33として配置スコア算出システムに入力し、配置スコアを再度算出させてもよい。そして、利用者は、配置スコアが最も高い箇所にID検出装置を1台追加した状態で再度動線検出のシミュレーションを行う。このような動作を繰り返して、シミュレーションで所望の動線検出性能が得られるまで、ID検出装置の配置場所を増やしていくことにより、ID検出装置の配置場所を定めてもよい。
なお、配置スコアが高いものから順に所定数の配置位置候補を選択した結果、追跡領域内の特定の範囲に集中する場合がある。図31は、追跡領域内で配置スコアが高い箇所が特定の範囲に集中した例を示している。図31で斜線で示した領域は、配置スコアの上位4位までに該当する箇所である。ID検出装置の配置台数が4台であり、図31で斜線で示した領域をID検出装置の配置位置として決定すると、ID検出装置が領域R1に集中する。配置スコア算出システムの利用者は、このようにID検出装置を集中させるのではなく、できるだけ追跡領域内で均等に配置したいと考えることがある。この場合、利用者は、追跡領域をID検出装置の台数(本例では4)にあわせて領域R1〜R4に分割し、各領域R1〜R4内で最も配置スコアが高い配置位置候補を選択すればよい。
このように、本発明によれば、出力部3から出力される配置スコアに基づいて、追跡領域内のどの場所にID検出装置を配置するべきかを利用者が判断できる。従って、利用者が、ID検出装置の配置方法に関する知見を持っていなくても、動線検出システムの構築を容易化できる。
上記の実施形態では、第1の方法から第4の方法までのうち、いずれかの方法が予め定められ、その方法に従って、配置スコア算出部22が配置スコアを算出する。
また、配置スコア算出部22が、入力部1を介して入力されたID検出装置情報31、地図情報32および位置情報33に基づいて、第1の方法から第4の方法までのうち、いずれの方法を採用するのかを選択してもよい。ID検出装置情報31、地図情報32、位置情報33の内容によっては、各配置位置候補の配置スコアに優劣がつかない配置スコア算出方法や、配置スコアが算出されない配置スコア算出方法が存在する。例えば、追跡領域内のどの座標上でも同じ数の位置情報が検出される場合に第1の方法を採用しても、各配置位置候補の配置スコアに優劣がつかない。また、どの座標上でも同時刻に検出される位置情報の数が同じ場合に第2の方法を採用しても、各配置位置候補の配置スコアに優劣がつかない。また、位置情報に途切れがない場合、第3の方法を採用しても、配置スコアを算出できない。また、地図情報に経路情報が含まれていない場合に、第4の方法を採用しても、配置スコアを算出できない。配置スコア算出部22は、ID検出装置情報31、地図情報32および位置情報33に基づいて、配置スコアに優劣がつかない配置スコア算出方法や配置スコアを算出できない配置スコア算出方法に該当しない配置スコア算出方法を、第1の方法から第4の方法の中から選択してもよい。
有効な配置スコアを算出可能な配置スコア算出方法を利用者が指定し、配置スコア算出部22が指定された方法に従ってステップS7を実行してもよい。
また、第1の方法から第4の方法のうち、複数の方法で、配置スコア算出部22がそれぞれ配置スコアを算出し、各方法で得られた配置スコアを統合してもよい。以下、この場合の実施形態を説明する。なお、4種類の方法の中から採用する複数の方法の数は、4つであっても、3つであっても、あるいは、2つであってもよい。また、採用する複数の方法の組み合わせも特に限定されない。この実施形態における配置スコア算出システムの構成は、図1と同様に表すことができる。
図32は、複数の方法で配置スコアを算出し、各方法で算出したスコアを統合する場合の処理経過の例を示すフローチャートである。図20に示す処理と同様の処理に関しては、図20と同一の符号を付し、説明を省略する。
ステップS1〜S4の処理は、図20で示したステップS1〜S4の処理と同様である。
ステップS4の後、配置スコア算出部22は、第1の方法から第4の方法の中から予め選ばれた複数の配置スコア算出方法を全て選択済みであるか否かを判定する(ステップS9)。複数の配置スコア算出方法のうち、未選択の配置スコア算出方法があれば(ステップS9のNo)、配置スコア算出部22は、未選択の配置スコア算出方法を1つ選択する(ステップS10)。
次に、配置スコア算出部22は、ステップS4で定められた全ての配置位置候補の配置スコアを、選択中の配置スコア算出方法で算出済みであるか否かを判定する(ステップS5a)。選択中の配置スコア算出方法で配置スコアを算出していない配置位置候補が存在していれば(ステップS5aのNo)、配置スコア算出部22は、ステップS6,S7を実行し、ステップS5a以降の処理を繰り返す。
ステップS7で、配置スコア算出部22は、選択中の配置スコア算出方法で配置スコアを算出する。例えば、ステップS10で、第1の方法を選択した場合、配置スコア算出部22は、第1の方法で配置スコアを算出する。
また、選択中の配置スコア算出方法で全ての配置位置候補の配置スコアの算出を完了した場合(ステップS5aのYes)、ステップS9以降の処理を繰り返す。
また、複数の配置スコア算出方法を選択済みであると判定した場合(ステップS9のYes)、配置スコア算出部22は、配置位置候補毎に、各配置スコア算出方法で算出した配置候補を統合し、その統合結果を、配置位置候補の配置スコアとして確定する(ステップS11)。
そして、配置スコア算出部22は、各配置位置候補の配置スコアを出力部3に出力させる(ステップS8)。ステップS8の処理は、図20で示したステップS8の処理と同様である。
上記のステップS11におけるスコアの統合処理の例を以下に示す。配置スコア算出部22は、1つの配置スコア算出方法で算出した各配置位置候補の配置スコアを、その配置スコアの総和で除算することにより、配置スコアを正規化する。配置スコア算出部22は、この正規化処理を、配置スコア算出方法の種類毎に行う。
そして、配置スコア算出部22は、配置スコア算出方法の種類毎に、正規化後の配置スコアに係数を乗じる。配置スコア算出部22は、着目している配置位置候補に対して、配置スコア算出方法の種類毎に正規化した配置スコアに係数を乗じた値の和(積でもよい。)を求め、その結果を、その配置位置候補の配置スコアとして確定する。配置スコア算出部22は、個々の配置位置候補に対して、配置スコアの確定値を求める。
配置スコア算出方法の種類毎の係数は、利用者または配置スコア算出部22が、ID検出装置情報31、地図情報32、位置情報33に基づいて決定してよい。ここでは、利用者が係数を決定する場合を例にして説明するが、以下に示す方法と同様の方法で配置スコア算出部22が係数を決定してもよい。
前述のように、入力情報の内容によっては、配置スコアに優劣がつきにくい場合が生じる。そのため、利用者または配置スコア算出部22は、配置スコアの優劣がつきにくい配置スコア算出方法の係数を低く設定してよい。例えば、各配置スコア算出方法の係数の総和が1であるという制約を設けておく。そして、各配置スコア算出方法の係数をそれぞれ等しい値に設定しておく。利用者は、配置スコアの優劣がつきにくいと判断した配置スコア算出方法の係数を所定の値または所定の比率だけ減少させる。そして、利用者は、減少させた値を、他の配置スコア算出方法の係数に均等に配分して加算する。
また、利用者は、使用しないと判断した配置スコア算出方法の係数を0と設定してもよい。また、配置位置の適切さをより精度よく求めることができる配置スコア算出方法の係数の値を上げてもよい。
そして、利用者は、入力部1を介して、配置スコア算出部22に係数を入力してよい。
なお、ID検出装置の配置位置決定に関する知見のある人物が、予め複数のケースの追跡環境を想定し、複数のID検出装置情報、地図情報、位置情報の組み合わせに対する適切な係数を記載したマニュアルを用意してもよい。そして、利用者はマニュアルを参照し、類似する追跡環境において設定されている係数を、入力部1を介して配置スコア算出部22に入力してもよい。
また、配置スコア算出部22が、各配置スコア算出方法で求めた配置スコアの分散に基づいて、各各配置スコア算出方法の係数を決定してもよい。
複数種類の方法で算出された配置スコアを統合することによる効果を、具体例を用いて説明する。ここでは、まず、第1の方法で算出した配置スコアおよび第4の方法で算出した配置スコアを統合する場合を例にして説明する。図33は、第4の方法で算出した配置スコアの例を示す説明図である。図33(a)は、追跡領域上の分岐点ノードと、それらの分岐点ノードからのびるリンクを示す。また、図33(a)に示す個々の領域は、ID検出領域である。図33(b)は、第4の方法によって算出した配置スコアの例を示す。本例では、分岐点ノード101,102が存在するID検出領域に隣接し、かつ、それらの分岐点ノード101,102からのびるリンクが通過するID検出領域に1を加算するものとする。そして、各ID検出領域の配置スコアを、全ID検出領域の配置スコアの総和で除算することによって正規化するものとする。このように算出した配置スコアから、最も配置スコアが高い配置位置候補として、図33(b)に斜線で示す6箇所の候補がわかる。
また、図34は、第1の方法で算出した配置スコアの例を示す説明図である。図34(a)は、位置情報が検出された人(移動体)の数をID検出領域毎に示している。図34(a)では、位置情報が検出された人の多さを、人の流れの太さで模式的に表している。図34(b)は、第1の方法によって算出した配置スコアの例を示す。本例では、位置情報が検出された人の数をID検出領域毎に計数し、各ID検出領域の計数結果を、全ID検出領域の計数結果の総和で除算することによって正規化した値を配置スコアとする。このように算出した配置スコアから、最も配置スコアが高い配置位置候補として、図34(b)に斜線で示す4箇所の候補がわかる。
図35は、図33および図34に示す配置スコアの統合結果を示す説明図である。ここでは、第1の方法および第4の方法の係数をそれぞれ0.5とする。すなわち、図33(b)に示す各配置スコアに0.5を乗じ、図34(b)に示す各配置スコアに0.5を乗じ、その和を、ID検出領域毎に求める。この統合結果の値を、図35に示している。第4の方法で求めた配置スコアと、第1の方法で求めた配置スコアがいずれも高くなっている2箇所の領域で、統合結果が高くなっていることがわかる(図35参照)。図35に斜線で示した箇所にID検出装置を配置することによって、例えば、以下のことがわかる。すなわち、その2台のID検出装置でIDが検出された人は、図33(a)に示す経路の右上側から左下側に移動したことがわかる。また、図35の左下に斜線で示した箇所に配置したID検出装置のみでIDが検出された人は、図33(a)に示す左側の経路を移動したことがわかる。また、図35の右上に斜線で示した箇所に配置したID検出装置のみでIDが検出された人は、図33(a)に示す右側の経路を移動したことがわかる。
このように、複数の方法で算出した配置スコアを統合することで、動線検出の精度を向上させるために有用な情報が得られる適切なID検出装置の配置場所を判断することができる。
次に、第2の方法で算出した配置スコアおよび第4の方法で算出した配置スコアを統合する場合を例にして説明する。移動体の経路は、図33(a)に示す経路と同様であり、第4の方法により、図33(b)に示す配置スコアが算出されたものとする。
図36は、第2の方法で算出した配置スコアの例を示す説明図である。図36(a)は、単位時間に位置情報が検出された人の数の平均値をID検出領域毎に示している。図36(a)では、この平均値を、人の流れの太さで模式的に表している。本例では、単位時間に位置情報が検出された人の数の平均値の逆数を配置スコアとして算出し、さらに、その個々の配置スコアを、全ID検出領域の配置スコアの総和で除算することによって正規化するものとする。このように算出した配置スコアから、最も配置スコアが高い配置位置候補として、図36(b)に斜線で示す4箇所の候補がわかる。
図37は、図33および図36に示す配置スコアの統合結果を示す説明図である。ここでは、第2の方法および第4の方法の係数をそれぞれ0.5とする。すなわち、図33(b)に示す各配置スコアに0.5を乗じ、図36(b)に示す各配置スコアに0.5を乗じ、その和を、ID検出領域毎に求める。この統合結果の値を、図37に示している。第4の方法で求めた配置スコアと、第2の方法で求めた配置スコアがいずれも高くなっている2箇所の領域で、統合結果が高くなっていることがわかる(図37参照)。図37に斜線で示した2つの場所にID検出装置を配置した場合にも、図35に示す2つの場所にID検出装置を配置した場合と同様のことが言える。このように、複数の方法で算出した配置スコアを統合することで、動線検出の精度を向上させるために有用な情報が得られる適切なID検出装置の配置場所を判断することができる。
次に、本発明の主要部について説明する。図38は、本発明の主要部を示すブロック図である。本発明の配置スコア算出システムは、配置位置候補決定部21と、配置スコア算出部22とを備える。
配置位置候補決定部21は、移動体のIDを検出するID検出装置の検出特性を含む情報であるID検出装置情報と、移動体の追跡領域を表す地図情報とを用いて、追跡領域内のID検出装置の配置位置候補を決定し、配置位置候補毎に、移動体のIDを検出可能な領域であるID検出領域を特定する。
配置スコア算出部22は、移動体の位置の検出結果を表す位置情報を用いて、位置情報が示す移動体の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出する。
そのような構成により、ID検出装置の配置位置の候補に対して、ID検出装置の配置位置としての適切さを表すスコアを算出することができる。
配置スコア算出部22は、配置位置候補毎に、配置位置候補に対応するID検出領域内で位置が検出される移動体の数を計数し、ID検出領域内で位置が検出される移動体の数が多い配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定めてもよい。
配置スコア算出部22は、配置位置候補毎に、単位時間当たりに配置位置候補に対応するID検出領域内で位置が検出される移動体の数の平均値を算出し、その平均値が小さい配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定めてもよい。
配置スコア算出部22は、継続して同一の移動体から検出した位置座標およびその検出時刻の組を対応付けた形式で記述されていることにより移動体の軌跡を特定可能な位置情報を用いて、配置位置候補毎に、配置位置候補に対応するID検出領域に存在する移動体の軌跡の始点および終点の数を計数し、ID検出領域に存在する移動体の軌跡の始点および終点の数が多い配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定めてもよい。
また、配置スコア算出部22は、移動体の追跡領域内で移動体が移動可能な経路を表す経路情報を用いて、経路上の分岐点の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出してもよい。
そして、配置スコア算出部22は、分岐点毎に、分岐点と他の分岐点または曲がり角とを結ぶリンクが通過するID検出領域から、当該分岐点が存在するID検出領域を除外したリンク領域を特定し、配置位置候補毎に、配置位置候補に対応するID検出領域が個々の分岐点に対応するリンク領域と重複している回数を計数し、ID検出領域が個々の分岐点に対応するリンク領域と重複している回数が多い配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定めてもよい。
この出願は、2012年9月19日に出願された日本特許出願2012−205299を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記の実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
本発明によれば、IDが付与された移動体の動線情報を収集する動線検出システムを導入する際に、移動体のIDを検出するID検出装置の配置位置の適切さを表す値の導出に好適に適用される。例えば、オフィスや工場などで勤務する各人物の社員番号が記録されたICカードと動線を対応付けて監視する動線検出システムを導入したり、ショッピングセンター内にIDを付与された買い物用カートを配備しカートのIDと購買客の動線とを対応付けて入店から退店までの動線を収集する動線検出システムを導入したりする場合等に、本発明を利用可能である。
1 入力部
2 配置スコア生成部
3 出力部
21 配置位置候補決定部
22 配置スコア算出部
2 配置スコア生成部
3 出力部
21 配置位置候補決定部
22 配置スコア算出部
Claims (18)
- 移動体のIDを検出するID検出装置の検出特性を含む情報であるID検出装置情報と、移動体の追跡領域を表す地図情報とを用いて、前記追跡領域内の前記ID検出装置の配置位置候補を決定し、配置位置候補毎に、移動体のIDを検出可能な領域であるID検出領域を特定する配置位置候補決定手段と、
移動体の位置の検出結果を表す位置情報を用いて、位置情報が示す移動体の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、前記ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出する配置スコア算出手段とを備える
ことを特徴とする配置スコア算出システム。 - 配置スコア算出手段は、
配置位置候補毎に、配置位置候補に対応するID検出領域内で位置が検出される移動体の数を計数し、ID検出領域内で位置が検出される移動体の数が多い配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定める
請求項1に記載の配置スコア算出システム。 - 配置スコア算出手段は、
配置位置候補毎に、単位時間当たりに配置位置候補に対応するID検出領域内で位置が検出される移動体の数の平均値を算出し、前記平均値が小さい配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定める
請求項1に記載の配置スコア算出システム。 - 配置スコア算出手段は、
継続して同一の移動体から検出した位置座標およびその検出時刻の組を対応付けた形式で記述されていることにより移動体の軌跡を特定可能な位置情報を用いて、配置位置候補毎に、配置位置候補に対応するID検出領域に存在する移動体の軌跡の始点および終点の数を計数し、ID検出領域に存在する移動体の軌跡の始点および終点の数が多い配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定める
請求項1に記載の配置スコア算出システム。 - 移動体のIDを検出するID検出装置の検出特性を含む情報であるID検出装置情報と、移動体の追跡領域を表す地図情報とを用いて、前記追跡領域内の前記ID検出装置の配置位置候補を決定し、配置位置候補毎に、移動体のIDを検出可能な領域であるID検出領域を特定する配置位置候補決定手段と、
移動体の追跡領域内で移動体が移動可能な経路を表す経路情報を用いて、前記経路上の分岐点の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、前記ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出する配置スコア算出手段とを備える
ことを特徴とする配置スコア算出システム。 - 配置スコア算出手段は、
分岐点毎に、分岐点と他の分岐点または曲がり角とを結ぶリンクが通過するID検出領域から、当該分岐点が存在するID検出領域を除外したリンク領域を特定し、配置位置候補毎に、配置位置候補に対応するID検出領域が個々の分岐点に対応するリンク領域と重複している回数を計数し、ID検出領域が個々の分岐点に対応するリンク領域と重複している回数が多い配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定める
請求項5に記載の配置スコア算出システム。 - 移動体のIDを検出するID検出装置の検出特性を含む情報であるID検出装置情報と、移動体の追跡領域を表す地図情報とを用いて、前記追跡領域内の前記ID検出装置の配置位置候補を決定し、配置位置候補毎に、移動体のIDを検出可能な領域であるID検出領域を特定し、
移動体の位置の検出結果を表す位置情報を用いて、位置情報が示す移動体の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、前記ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出する
ことを特徴とする配置スコア算出方法。 - 配置位置候補毎に、配置位置候補に対応するID検出領域内で位置が検出される移動体の数を計数し、ID検出領域内で位置が検出される移動体の数が多い配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定める
請求項7に記載の配置スコア算出方法。 - 配置位置候補毎に、単位時間当たりに配置位置候補に対応するID検出領域内で位置が検出される移動体の数の平均値を算出し、前記平均値が小さい配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定める
請求項7に記載の配置スコア算出方法。 - 継続して同一の移動体から検出した位置座標およびその検出時刻の組を対応付けた形式で記述されていることにより移動体の軌跡を特定可能な位置情報を用いて、配置位置候補毎に、配置位置候補に対応するID検出領域に存在する移動体の軌跡の始点および終点の数を計数し、ID検出領域に存在する移動体の軌跡の始点および終点の数が多い配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定める
請求項7に記載の配置スコア算出方法。 - 移動体のIDを検出するID検出装置の検出特性を含む情報であるID検出装置情報と、移動体の追跡領域を表す地図情報とを用いて、前記追跡領域内の前記ID検出装置の配置位置候補を決定し、配置位置候補毎に、移動体のIDを検出可能な領域であるID検出領域を特定し、
移動体の追跡領域内で移動体が移動可能な経路を表す経路情報を用いて、前記経路上の分岐点の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、前記ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出する
ことを特徴とする配置スコア算出方法。 - 分岐点毎に、分岐点と他の分岐点または曲がり角とを結ぶリンクが通過するID検出領域から、当該分岐点が存在するID検出領域を除外したリンク領域を特定し、
配置位置候補毎に、配置位置候補に対応するID検出領域が個々の分岐点に対応するリンク領域と重複している回数を計数し、ID検出領域が個々の分岐点に対応するリンク領域と重複している回数が多い配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定める
請求項11に記載の配置スコア算出方法。 - コンピュータに、
移動体のIDを検出するID検出装置の検出特性を含む情報であるID検出装置情報と、移動体の追跡領域を表す地図情報とを用いて、前記追跡領域内の前記ID検出装置の配置位置候補を決定し、配置位置候補毎に、移動体のIDを検出可能な領域であるID検出領域を特定する配置位置候補決定処理、および、
移動体の位置の検出結果を表す位置情報を用いて、位置情報が示す移動体の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、前記ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出する配置スコア算出処理
を実行させるための配置スコア算出プログラム。 - コンピュータに、
配置スコア算出処理で、配置位置候補毎に、配置位置候補に対応するID検出領域内で位置が検出される移動体の数を計数させ、ID検出領域内で位置が検出される移動体の数が多い配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定めさせる
請求項13に記載の配置スコア算出プログラム。 - コンピュータに、
配置スコア算出処理で、配置位置候補毎に、単位時間当たりに配置位置候補に対応するID検出領域内で位置が検出される移動体の数の平均値を算出させ、前記平均値が小さい配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定めさせる
請求項13に記載の配置スコア算出プログラム。 - コンピュータに、
配置スコア算出処理で、継続して同一の移動体から検出した位置座標およびその検出時刻の組を対応付けた形式で記述されていることにより移動体の軌跡を特定可能な位置情報を用いて、配置位置候補毎に、配置位置候補に対応するID検出領域に存在する移動体の軌跡の始点および終点の数を計数させ、ID検出領域に存在する移動体の軌跡の始点および終点の数が多い配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定めさせる
請求項13に記載の配置スコア算出プログラム。 - コンピュータに、
移動体のIDを検出するID検出装置の検出特性を含む情報であるID検出装置情報と、移動体の追跡領域を表す地図情報とを用いて、前記追跡領域内の前記ID検出装置の配置位置候補を決定し、配置位置候補毎に、移動体のIDを検出可能な領域であるID検出領域を特定する配置位置候補決定処理、および、
移動体の追跡領域内で移動体が移動可能な経路を表す経路情報を用いて、前記経路上の分岐点の位置と、配置位置候補に対応するID検出領域との関係に基づいて、配置位置候補毎に、前記ID検出装置を配置する適切さを表す配置スコアを算出する配置スコア算出処理
を実行させるための配置スコア算出プログラム。 - コンピュータに、
配置スコア算出処理で、分岐点毎に、分岐点と他の分岐点または曲がり角とを結ぶリンクが通過するID検出領域から、当該分岐点が存在するID検出領域を除外したリンク領域を特定させ、配置位置候補毎に、配置位置候補に対応するID検出領域が個々の分岐点に対応するリンク領域と重複している回数を計数させ、ID検出領域が個々の分岐点に対応するリンク領域と重複している回数が多い配置位置候補ほど、配置スコアの値を大きく定めさせる
請求項17に記載の配置スコア算出プログラム。
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