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JP6159824B2 - 面状吸引グリッパ - Google Patents

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Description

本発明は、ハウジングと、ハウジングを端面側で閉止する少なくとも1つのカバープレートと、ハウジングの中へ差込可能な差込部とを備える面状吸引グリッパに関するものであり、差込部はカバープレートに取付可能であるとともに、ハウジングにある吸引開口部と流動接続された少なくとも1つの開口部を有しており、カバープレートは圧縮空気供給部を接続可能である圧縮空気入口を有している。
面状吸引グリッパは、周知の形態においては、たとえばエゼクタのような負圧発生器を制御するために必要なバルブが、ハウジングまたはカバープレートへ外側から装着されるように構成されている。同様のことは、工作物を離すための圧縮空気パルスを生成するためのバルブ装置にも当てはまる。このような種類の面状吸引グリッパは、他の負圧発生器に合わせた設備変更が比較的困難である。さらに、外部から付設される制御弁はスペースを必要とし、損傷の危険にさらされる。
本発明の課題は、他の負圧発生器で容易に作動させるために、または別の機能性に合わせて設備変更可能である、高い信頼度で作動可能な面状吸引グリッパを提供することにある。
この課題は、請求項1に記載の面状吸引グリッパによって解決される。カバープレートに取付可能な差込部は、吸引開口部と流動接続された(stromungsverbunden)少なくとも1つの開口部を有している。差込部には、差込部の開口部を通る流れを制御するための機能装置が設けられている。
本発明による面状吸引グリッパはモジュール形式で構成されており、差込部を機能装置とともに据付可能な、特に取外し可能に取り付けることができる、もしくは取外し可能に組み付けられた、汎用的に利用可能なカバープレートを有している。すなわち面状吸引グリッパを設備変更するために、ハウジングからカバープレートを取り外して、差込部を取り替えるだけでよい。カバープレートは、同じく取外し可能にハウジングに据付可能であるのが好ましい。
差込部の機能装置の装備に応じて、面状吸引グリッパを内部の負圧発生用として使用するか、または、外部の負圧発生部に接続するために使用することができる。
制御弁はカバープレートに組み込まれているので、あらゆる使用形態について利用することができる。その意味でカバープレートは、差込部に設けられた機能装置を制御するための少なくとも1つの制御弁を有するのが好ましい。特に、カバープレートには圧縮空気入口のための少なくとも1つの遮蔽機構が組み込まれている。
モジュール形式の構造により、別の機能もしくは別の負圧供給部に合わせた面状吸引グリッパの低コストな設備変更が可能である。カバープレートに組み込まれた制御ユニットは内部の負圧発生用として利用することができ、または、外部の負圧発生部との接続をオンおよびオフするために利用することもできる。
機能装置は、負圧発生器(特に差込部の開口部で負圧を生成するため)、および/または差込部の開口部のための遮蔽機構であるのが好ましい。
差込部は、機能装置が中に収容された、面状吸引グリッパのハウジングとは別個の差込ハウジングを有しているのが好ましい。したがって設備変更をするために、差込部をコンパクトなモジュールとして交換することができる。しかしながら、機能装置が直接的に、特にハウジングなしに、カバープレートに取り付けられ、もしくは組み付けられていることも考えられる。そのようにして必要な設計スペースを削減することができる。
その他の利点、構成要件、および具体的事項は従属請求項から明らかとなり、以下において図面を参照しながら説明する。
図面は次のものを示している:
本発明による面状吸引グリッパを示す縦断面図である。 本発明による面状吸引グリッパの別の実施形態を示す縦断面図である。
以下の説明ならびに図面においては、同一または互いに対応する構成要件には、それぞれ同一の符号が使われている。
図1に示す面状吸引グリッパ10は、図1では長手方向の断面図として示された、図示した例では実質的に直方体のハウジング12を有している。ハウジング12はその内部で吸引室14を区切っており、面状吸引グリッパの作動時に図示しない工作物をあてがい、吸着することができる吸引側16を有している。さらにハウジング12は、図示した例では直方体のハウジング12の短辺により形成される、吸引側16とは異なる端面18を有している。さらにハウジング12は、図示した例では吸引側16を貫通し、そのようにして吸引室14との流動接続を成立させる複数の吸引開口部20を有している。
図1に示す面状吸引グリッパ10は、作動のために外部の負圧供給部を有するように構成されている。そのためにハウジング12は、たとえば真空ホースを接続するための相応の接続管を有することができる負圧供給接続部22を有している。ハウジング12の端面18は、好ましくは取外し可能に組み付けられるカバープレート24で閉止される。カバープレート24は、図示した例では、圧縮空気供給部との接続の役目を果たす、たとえば相応の接続ソケットを有することができる圧縮空気入口26を有している。複数の圧縮空気入口が設けられていてもよい。
ハウジング12で取り囲まれた内部空間には、図示した例では差込モジュールの形式で独自の差込ハウジング30を有するように構成された差込部28が配置されている。差込ハウジング30は、面状吸引グリッパ10のハウジング12に差し込まれており、カバープレート24に組み付けられている。カバープレート24への差込部の取り付けは取外し可能であるのが好ましく、それにより、面状吸引グリッパ10の設備変更のために差込部28を交換可能である。
差込部28は、基本的に、面状吸引グリッパの作動時に吸引開口部20を通る流れを制御し、そのようにして面状吸引グリッパの機能を調節する役目を果たす。端面18に工作物を吸着するために、吸引室14で生じる負圧に基づき、吸引開口部20を通して空気が吸い込まれる。工作物をコントロールしながら端面18から放せるようにするために、吸引を調整することができ、あるいは、吸引開口部20を通って吸引室14から外に出る流れの形態の放風パルスを利用することができる。
差込部28は、吸引室14に連通し、そのようにして面状吸引グリッパ10のハウジング12の吸引開口部20と流動接続された少なくとも1つの開口部32を有している。差込部28は機能装置34を含んでおり、これによって差込部28の開口部32を通る流れを、およびこれに伴って吸引開口部20を通る流れも制御可能である。図1のケースでは機能装置34は、差込部28の中で吸引位置と閉止位置との間をスライド可能であるピストン状の遮蔽機構36を含んでいる。吸引位置のとき、負圧供給接続部22は差込部28を通じて差込部28の開口部32と流動接続され、それにより、空気が吸引開口部20を通って吸引室14の中に入り、開口部32および最終的に負圧供給接続部22を通って吸出し可能となる。閉止位置のときには、負圧供給接続部22と差込部28の開口部32との間の流動接続が遮断される。
図1のケースでは、機能装置34の遮蔽機構36は空気圧式に制御可能である。そのために遮蔽機構36は、閉止位置と吸引位置との間で遮蔽機構36を変位させるために圧縮空気により付勢可能である制御室40を区切る制御ピストン区域38を有している。そのために制御室40は、差込部28を端面18に向かう方向に貫通する、図1の断面には示されていない接続通路によって、カバープレート24の、もしくはカバープレート24に組み込まれた制御弁42の圧縮空気出口41と接続されている。制御弁24により、圧縮空気入口26への流動接続を成立させることができる。そのために制御弁42は、たとえば変位可能な制御ピストンのような遮蔽機構を同じく有することができる。この遮蔽機構は電気式に制御可能であってよく、相応の制御接続部26’が同じくカバープレート24に配置されていてよい。
機能装置34は、差込部28の中で中立位置と換気位置との間を変位可能である別のピストン状の遮蔽機構44を含んでいる。換気位置のとき、負圧供給接続部22と、面状吸引グリッパ10のたとえば周囲への換気開口部45との間の流動接続を成立させることができる。中立位置では、この流動接続が遮断されるのが好ましい。このような構成は、第1の遮蔽機構36が閉止状態にあるときに換気開口部45から負圧供給接続部22への流動接続を成立させることを可能にし、それにより、接続された外部の冷却空気を吸い込むことができ、そのようにして過熱を回避することができる。この別の遮蔽機構44も、たとえばカバープレート24の別の制御弁48によってコントロールされながら圧縮空気で付勢可能である制御室46を介して、空気圧式に制御されていてよい。
図2は、差込部28の機能装置34の構成によって、図1に示す面状吸引グリッパと基本的に相違する別の面状吸引グリッパ60を示している。ここでは機能装置34は圧縮空気作動式の負圧発生器62を含んでおり、これは図示した例では、連続する3つのドライブノズルもしくはレシーバノズルを有する3段階エゼクタとして構成されている。差込部28には、対応する圧縮空気入口と流動接続されるとともに、図2の断面には示されていない接続通路を介してカバープレート24の制御弁42の吐出口と流動接続された分配室64が構成されている。それにより、制御弁42を通じてコントロールしながら、圧縮空気入口26から分配室64に圧縮空気を供給することができる。分配室64に供給される圧縮空気を通じて、基本的に周知の仕方により、エゼクタ62のノズルへ供給を行うことができ、それにより、差込部28の複数の開口部32を通して空気を吸出し可能である。さらに差込部28は、ハウジング12の相応の破断部を介して周囲と接続された排気開口部66を有しており、それによってエゼクタ62の排気を運び出し可能である。したがって制御弁42により、エゼクタ62の機能状態をコントロールしながら制御することができる。
カバープレート24と差込部28とを含むモジュール形式の構造の根本的な利点は、差込部28の交換によって面状吸引グリッパの設備変更が可能なことにある。特に、基本的に同一のカバープレート24およびこれに組み込まれた制御弁42を、外部の負圧供給部(図1参照)を有する面状吸引グリッパの制御のために利用することができ、または、組み込まれた負圧発生器(図2参照)による動作のために利用することができる。
さらに発展させた構成のために、すべての実施形態において機能装置34は、相応の遮蔽機構を介してコントロールされながら、開口部32と圧縮空気入口26との間の接続を成立させることができるように構成されていてもよく、それにより、吸着された工作物を放すために、差込部28の別の開口部およびこれに伴って吸引開口部20により圧縮空気パルスを生成することができる。この遮蔽機構も、カバープレート24の(制御弁42ないし48の形式の)相応の制御弁を通じて制御可能であるのが好ましい。

Claims (12)

  1. 把持されるべき工作物を吸着するための吸引開口部(20)と、外部真空源に接続される負圧供給接続部(22)と、を備えるハウジング(12)と、前記ハウジング(12)を端面側で閉止する少なくとも1つのカバープレート(24)と、前記ハウジング(12)の中へ差込可能な差込部(28)とを有する面状吸引グリッパ(10,60)であって、前記差込部(28)は前記カバープレート(24)に取付可能であるとともに、吸引開口部(20)と空気流通過可能に接続された少なくとも1つの開口部(32)を有しており、前記カバープレート(24)は圧縮空気入口(26)を有している、そのような面状吸引グリッパにおいて、
    前記差込部(28)は、機能装置(34)を含み、前記機能装置(34)は、前記開口部(32)を開閉することによって負圧供給接続部22と吸引開口部(20)との接続を断続する遮蔽機構(36,44)を有し、
    前記カバープレート(24)には、圧縮空気入口(26)からの遮蔽機構(36、44)への圧縮空気の供給を断続することによって遮蔽機構(36、44)における開口部(32)の開閉を制御する少なくとも1つの制御弁(42,48)が組み込まれている
    ことを特徴とする面状吸引グリッパ。
  2. 把持されるべき工作物を吸着するための吸引開口部(20)を備えるハウジング(12)と、前記ハウジング(12)を端面側で閉止する少なくとも1つのカバープレート(24)と、前記ハウジング(12)の中へ差込可能な差込部(28)とを有する面状吸引グリッパ(10,60)であって、前記差込部(28)は前記カバープレート(24)に取付可能であるとともに、前記カバープレート(24)は圧縮空気入口(26)を有している、そのような面状吸引グリッパにおいて、
    前記差込部(28)は機能装置(34)を含み、前記機能装置(34)は、吸引開口部(20)に空気流通過可能に接続された負圧発生器62を有しているとともに、
    前記カバープレート(24)には、圧縮空気入口(26)からの負圧発生器(62)への圧縮空気の供給を断続することによって負圧発生器(62)を制御する少なくとも1つの制御弁(42,48)が組み込まれている
    ことを特徴とする面状吸引グリッパ
  3. 前記差込部(28)は前記機能装置(34)が中に収容された独自の差込ハウジング(30)を有していることを特徴とする、請求項1または2に記載の面状吸引グリッパ
  4. 記制御弁(42,48)は、前記圧縮空気入口(26)のための遮蔽装置を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の面状吸引グリッパ
  5. 前記圧縮空気入口(26)のための前記遮蔽装置は電気的に制御可能であることを特徴とする、請求項4に記載の面状吸引グリッパ
  6. 前記圧縮空気入口のための遮蔽装置は3−2方向制御弁であることを特徴とする、請求項4又は5に記載の面状吸引グリッパ
  7. カバープレート(24)は少なくとも2つの圧縮空気出口(41)を有していることを特徴とする、請求項1に記載の面状吸引グリッパ
  8. カバープレート(24)は少なくとも2つの圧縮空気出口(41)を有していることを特徴とする、請求項2に記載の面状吸引グリッパ。
  9. 第1の圧縮空気出口(41)は、機能装置(34)の負圧発生器(62)における圧縮空気入口(64)と接続されていることを特徴とする、請求項8に記載の面状吸引グリッパ
  10. 第2の出口が放風装置と接続されていることを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1項に記載の面状吸引グリッパ
  11. 両方の前記圧縮空気出口は遮蔽装置のためのそれぞれ1つの駆動装置と接続されていることを特徴とする、請求項7又は8に記載の面状吸引グリッパ
  12. 遮蔽機構(44)はフラットスライダ、ボールスライダ(ボールバルブ)、フラップ、またはピストン部材であることを特徴とする、請求項1に記載の面状吸引グリッパ
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