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JP6036026B2 - 車両内装品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発泡成形体の表面に表皮部材が一体成形されてなる車両内装品、およびその製造方法に関する。
例えば、自動車のヘッドレストは、発泡成形体と、その表面を被覆する表皮部材と、ヘッドレストをシートバックに装着するステー部材と、を備える。ヘッドレストの製造方法としては、まず、ステー部材と発泡成形体とを一体成形し、その後に、別途形成された袋状の表皮部材を当該成形品に被覆する方法が、一般的であった。しかし、当該製造方法によると、被覆工程の分だけ工数が多くなる、被覆時に変形が生じやすい、という課題があった。このため、近年においては、袋状の表皮部材を成形型内に配置し、ステー部材を挿入した状態で、表皮部材の内側に発泡樹脂材料を注入して発泡成形する方法が、主流となっている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2010−105214号公報 特開2003−048224号公報 特開2002−210271号公報 特開平6−298988号公報 特開平8−34871号公報
表皮部材は、合皮やファブリック等からなる表皮層の裏面に、スラブウレタン等からなるスラブフォーム層を積層して形成される。スラブフォーム層を積層すると、触感が良くなると共に、保形性が向上して表皮部材を成形型へセットしやすくなる。しかし、当該二層構造の表皮部材の内側(スラブフォーム層側)に、液状の発泡樹脂材料を注入して発泡させると、発泡圧により発泡樹脂材料がスラブフォーム層に含浸する。発泡樹脂材料が含浸すると、スラブフォーム層が本来有するクッション性が低下してしまい、元の状態に戻らない。そこで、スラブフォーム層と発泡樹脂材料との間に、発泡樹脂材料が透過しない樹脂フィルムを介在させて、発泡樹脂材料の含浸を抑制している。すなわち、スラブフォーム層の裏面(表皮層とは反対側の面)に樹脂フィルムを積層させて、表皮部材を、表皮層、スラブフォーム層、および樹脂フィルム層の三層構造にしている。
樹脂フィルムとしては、ウレタンフィルムやポリエチレンフィルムが用いられる。しかし、これらのフィルムの価格は高いため、コスト高になる。また、独立気泡体と連続気泡体とが積層された二層式のスラブフォーム材もあるが、こちらもコスト高になる。したがって、樹脂フィルムや二層式のスラブフォーム材を用いずに、発泡樹脂材料の含浸を抑制できる方法が求められる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、樹脂フィルムを有さず安価な車両内装品を提供することを課題とする。また、一体成形法において、樹脂フィルムを用いず低コストに車両内装品を製造する方法を提供することを課題とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の車両内装品の製造方法は、表皮層とスラブフォーム層とを有する表皮部材を加熱および圧縮した後、圧縮した状態で冷却することにより、該スラブフォーム層を高密度化する圧縮工程と、該表皮部材を該スラブフォーム層を内側にして成形型のキャビティに配置する配置工程と、液状の発泡樹脂材料を該キャビティ内に注入し、発泡成形する発泡成形工程と、該表皮部材と発泡成形体とが一体化した成形品を該成形型から取り出す取り出し工程と、を有することを特徴とする。
圧縮工程において、スラブフォーム層を高温下で圧縮し、そのまま冷却すると、スラブフォーム層のセルが潰れた状態のまま固定される。これにより、スラブフォーム層の厚さは小さくなり、密度が高くなる。スラブフォーム層の密度が高いと、発泡樹脂材料がスラブフォーム層に圧接しても、含浸しにくくなる。したがって、本発明の車両内装品の製造方法によると、従来、含浸を抑制するために必要であった樹脂フィルムを用いずに、一体成形法により車両内装品を製造することができる。この場合、樹脂フィルムの分だけ部品点数が少なくなるため、製造コストを削減することができる。
圧縮により、スラブフォーム層の厚さは小さくなる。このため、従来の表皮部材と比較して、表皮部材全体としての厚さが小さくなる。これにより、表皮部材を積層した時の嵩が小さくなるため、一度に搬送できる枚数が多くなり、重ねて一度に裁断できる枚数も多くなる。また、例えばヘッドレストを一体成形する場合には、裁断された表皮部材の断片を縫い合わせて袋状にする必要がある。この場合、表皮部材の厚さが小さいと、縫製しやすくなる。また、表皮部材とステー部材との嵌合性も向上する。さらに、得られる車両内装品において、樹脂フィルムが無い分、通気性が向上する。このため、本発明の車両内装品の製造方法は、ヘッドレストの製造方法として好適である。
本発明の車両内装品の製造方法によると、発泡成形体と表皮部材とを一体的に接合することができる。このため、発泡成形体に表皮部材を被覆する従来の方法と比較して、得られる車両内装品において、表皮部材のしわや浮きを少なくすることができる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記圧縮工程において、圧縮前の前記スラブフォーム層の単位厚さ当たりの流れ抵抗は、2000000N・s/m以下である構成とする方がよい。
単位厚さ当たりの流れ抵抗(Rf)は、材料中の空気の流れにくさを表す指標であり、次式(I)により算出される。
Rf=ΔP/(v・d)・・・(I)
[ΔP:空気が材料を透過する前後に生じる差圧(N/m)、v:空気の流速(m/s)、d:材料の厚さ(m)]
本明細書においては、スラブフォーム層の単位厚さ当たりの流れ抵抗として、日東紡音響エンジニアリング(株)製の流れ抵抗測定装置「MFR−02」にて測定された値を採用する。当該流れ抵抗測定装置は、ISO 9053に準拠した直流法により、流れ抵抗を測定する。
例えば、特許文献3に記載されているように、独立気泡体からなる発泡体シートを用いれば、樹脂フィルムを用いなくても発泡樹脂材料の含浸を抑制することができる。しかし、独立気泡体のウレタンシートは、連続気泡体のスラブウレタンと比較して、高価である。このため、車両内装品の製造コストを削減するという本発明の課題を解決することはできない。
この点、本構成によると、スラブフォーム層として、単位厚さ当たりの流れ抵抗が2000000N・s/m以下の連続気泡体(半独立気泡体と称されるものも含む。以下同じ。)を用いる。したがって、比較的安価で入手しやすい連続気泡体を用いて、一体成形法により車両内装品を製造することができる。なお、後の(4)の構成において説明するように、発泡成形後にスラブフォーム層の形状を復元して、触感が良好な車両内装品を製造することを考慮した場合には、流れ抵抗が100000N・s/m以下、さらには50000N・s/m以下の連続気泡体が好適である。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記圧縮工程において、前記スラブフォーム層の圧縮率は、50%以上である構成とする方がよい。
本構成によると、スラブフォーム層への発泡樹脂材料の含浸量を、より少なくすることができる。スラブフォーム層の圧縮率は、次式(II)により算出される。
圧縮率(%)=(圧縮前の厚さ−圧縮後の厚さ)/圧縮前の厚さ×100・・・(II)
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記取り出し工程の後、前記成形品の前記スラブフォーム層を加熱して、該スラブフォーム層の形状を復元させる復元工程を有する構成とする方がよい。
上記(1)において述べたように、発泡樹脂材料はスラブフォーム層に含浸しにくい。このため、発泡成形後に、スラブフォーム層の形状を復元することができる。すなわち、スラブフォーム層を加熱すると、スラブフォーム層は厚さ方向に膨張して元の状態に復元する。これにより、スラブフォーム層本来のクッション性を、回復することができる。
したがって、本構成によると、樹脂フィルムを用いずに、一体成形法により、触感が良好な車両内装品を製造することができる。復元工程における加熱は、スラブフォーム層の全体に対して行ってもよく、特定の部分にだけ行ってもよい。例えば、加熱の有無、あるいは加熱の強弱を調整することにより、スラブフォーム層の厚さを変化させることができる。このことを利用して、スラブフォーム層の表面、ひいては表皮部材の表面に、文字や模様を表出させることができる。また、部分的に加熱することにより、車両内装品の用途や形状に応じて、必要な部分だけ厚くして柔らかくし、それ以外の部分については薄く硬いままにしておいてもよい。また、スラブフォーム層が膨張することにより、表皮層が内側から伸張される。このため、仮に表皮層にしわが生じても、ある程度は伸張により解消することができる。
(5)好ましくは、上記(4)の構成において、前記復元工程における前記スラブフォーム層の加熱温度は、110℃以上である構成とする方がよい。
スラブフォーム層の形状を復元させるためには、スラブフォーム層の材料固有の復元温度を超える温度にまで、スラブフォーム層を加熱する必要がある。一方、加熱時に発泡成形体が変形しないように、加熱温度は、発泡成形体の融点よりも低い温度にする必要がある。本構成によると、熱風、スチーム等を利用して、発泡成形体を変形させることなく、加熱作業を容易にかつ短時間で行うことができる。
(6)好ましくは、上記(1)ないし(5)のいずれかの構成において、前記スラブフォーム層はスラブウレタンからなり、前記発泡樹脂材料は発泡ウレタン樹脂材料であり、前記発泡成形体はウレタンフォームからなる構成とする方がよい。
特許文献3に記載の製造方法においては、独立気泡体からなる発泡体シートとして、発泡ポリエチレンシートを用いている。しかし、発泡ポリエチレンシートは、ウレタンフォーム(発泡成形体)と接着しにくい。このため、特許文献3に記載の製造方法においては、両者を一体化するため、発泡ポリエチレンシートに、別途、コロナ処理等を施している。したがって、製造工程が増加し、コストも高くなる。
本構成によると、スラブフォーム層として、比較的安価で入手しやすいスラブウレタンを用いる。スラブウレタンと、発泡成形されるウレタンフォームと、の接着性は良好である。したがって、スラブウレタンの表面処理は必要ない。スラブウレタンとしては、密度が10〜100kg/m程度であり、単位厚さ当たりの流れ抵抗が2000000N・s/m以下の連続気泡体が、好適である。
表皮層としては、織布、編み布、不織布等のファブリックや、合皮(合成皮革、人工皮革)、本革等を用いればよい。表皮層およびスラブフォーム層は、例えばラミネート加工等により、一体的に接合されていることが望ましい。
(7)本発明の車両内装品は、表皮層とスラブウレタンからなるスラブフォーム層とを有する表皮部材と、該スラブフォーム層に一体成形され、ウレタンフォームからなる発泡成形体と、を備えることを特徴とする。
本発明の車両内装品は、従来であれば、発泡樹脂材料の含浸を抑制するために必要であった樹脂フィルムを有さない。したがって、樹脂フィルムの分だけ部品点数が少なくなり、安価である。加えて、樹脂フィルムが無い分、通気性が向上する。また、スラブウレタンは、比較的安価で入手しやすい。そして、スラブウレタンはウレタンフォームに対する接着性が良好である。
本発明の車両内装品においては、スラブウレタン(スラブフォーム層)とウレタンフォーム(発泡成形体)とが、一体的に接合される。このため、発泡成形体に表皮部材を被覆する従来の方法と比較して、表皮部材のしわや浮きが少ない。
(8)好ましくは、上記(7)の構成において、前記スラブフォーム層は、25%硬さが20N以上500N以下の柔軟領域を有する構成とする方がよい。
柔軟領域の部分は、スラブフォーム層本来のクッション性が発揮される。このため、表皮部材において、柔軟領域に対応する部分の触感は、他の部分の触感より柔らかくなる。柔軟領域は、スラブフォーム層の全体に配置されていても、一部に配置されていてもよい。つまり、スラブフォーム層は、全体として柔軟であっても、一部だけ柔軟であってもよい。スラブフォーム層の25%硬さは、JIS K6400−2:2012に規定される硬さ試験のD法に準じて行えばよい。
実施形態のヘッドレストの斜視図である。 同ヘッドレストの上下方向断面図である。 圧縮工程の模式図である。 圧縮工程後の表皮部材の断面図である。 発泡成形工程における発泡樹脂材料注入時の成形型の断面図である。 同工程における発泡成形完了時の成形型の断面図である。 復元工程の模式図である。
以下、本発明の車両内装品およびその製造方法の実施形態について説明する。本実施形態において、本発明の車両内装品は、自動車のヘッドレストとして具現化されている。
<ヘッドレストの構成>
まず、本実施形態のヘッドレストの構成について説明する。図1に、本実施形態のヘッドレストの斜視図を示す。図2に、同ヘッドレストの上下方向断面図を示す。図1、図2において、方位は、車両前方から後方を見た場合を基準に定義する。図1、図2に示すように、ヘッドレスト1は、発泡成形体20と、表皮部材30と、一対のステー部材40、41とを備えている。
発泡成形体20は、ウレタンフォーム製である。表皮部材30は、袋状を呈し、発泡成形体20の表面を被覆している。発泡成形体20と表皮部材30とは、接着層を介することなく、一体的に接合されている。表皮部材30は、表皮層31とスラブフォーム層32cとからなる。表皮層31は、織布からなる。スラブフォーム層32cは、スラブウレタンからなり、表皮層31の裏面に積層されている。スラブフォーム層32cの全体において、25%硬さは380Nである。すなわち、ヘッドレスト1においては、スラブフォーム層32cの全体が、本発明の柔軟領域に含まれる。表皮層31およびスラブフォーム層32cは、ラミネート加工により、一体的に接合されている。
一対のステー部材40、41は、各々、金属製であって円筒状を呈している。ステー部材40、41は、各々、発泡成形体20の下縁から突出している。ステー部材40、41は、左右方向に並んで配置されている。ステー部材40、41の下端は、各々、シートバック9上縁の挿入孔90に、脱着可能に挿入されている。
<ヘッドレストの製造方法>
次に、本実施形態のヘッドレストの製造方法について説明する。本実施形態のヘッドレストの製造方法は、圧縮工程と、配置工程と、発泡成形工程と、取り出し工程と、復元工程と、を有している。図3に、圧縮工程の模式図を示す。図4に、圧縮工程後の表皮部材の断面図を示す。図5に、発泡成形工程における発泡樹脂材料注入時の成形型の断面図を示す。図6に、同工程における発泡成形完了時の成形型の断面図を示す。図7に、復元工程の模式図を示す。
圧縮工程においては、表皮部材30を加熱および圧縮した後、圧縮した状態で冷却することにより、スラブフォーム層32aを高密度化する。まず、図3に示すように、表皮部材30をプレス装置50a、50bの間に配置する。表皮部材30は、表皮層31とスラブフォーム層32aとからなる。表皮層31およびスラブフォーム層32aは、ラミネート加工により、一体的に接合されている。スラブフォーム層32aは、密度30kg/m、単位厚さ当たりの流れ抵抗16588N・s/mの連続気泡体のスラブウレタンからなる。プレス装置50a、50bは、約170℃に加熱されている。次に、プレス装置50aを下方に移動して、約200kPaの圧力で、表皮部材30を圧縮する。そして、冷却した後、プレス装置50aを上方に移動して、表皮部材30を取り出す。このようにして、スラブフォーム層32aを潰して、高密度化する。すなわち、図4に示すように、圧縮後の表皮部材30においては、スラブフォーム層32bの厚さは、圧縮前のスラブフォーム層32aの厚さ(図中、点線で示す)よりも、小さい。具体的には、圧縮後のスラブフォーム層32bの厚さを、圧縮前のスラブフォーム層32aの厚さの約1/5にする(圧縮率は約86%)。ちなみに、圧縮後のスラブフォーム層32bの単位厚さ当たりの流れ抵抗は、2017117N・s/mであった。
配置工程においては、圧縮後の表皮部材30をスラブフォーム層32bを内側にして成形型51のキャビティ512に配置する。図5に示すように、成形型51は、後型510と前型511とを備えている。後型510と前型511とは、図示しないヒンジ部により開閉可能に連結されている。型締めされると、後型510、前型511の各々に形成された凹部により、キャビティ512が区画される。
圧縮工程の後、表皮部材30を裁断し、キャビティ512の型面に沿う袋状に縫製する。それから、表皮部材30を、スラブフォーム層32bが内側になるように、キャビティ512内に配置する。また、ステー部材40を、表皮部材30の開口部から挿入する。なお、図示しないがステー部材41についても同様に、表皮部材30の開口部から挿入する。表皮部材30から突出するステー部材40、41の上部は、型締めにより固定される。
発泡成形工程においては、液状の発泡ウレタン樹脂材料21を、図示しない注入部材を介して、開口部から表皮部材30の内部に注入し、発泡成形する。発泡、硬化が完了すると、図6に示すように、表皮部材30の内面(スラブフォーム層32b)に、発泡成形体20が一体成形されると共に、ステー部材40、41も一体化した成形品10が完成する。
取り出し工程においては、成形型51を開いて、成形品10を取り出す。図7に示すように、成形品10において、スラブフォーム層32bの厚さは、圧縮工程において圧縮する前のスラブフォーム層32aの厚さよりも、小さいままである。この場合、スラブフォーム層32aが本来有するクッション性が発現されない。このため、表皮部材30が硬くなり、触感が低下しまう。
そこで、復元工程において、成形品10のスラブフォーム層32bを加熱して、スラブフォーム層32bの形状を復元させる。つまり、スラブフォーム層32bの厚さを、元の状態(前出図4の点線で示した厚さ)に回復させる。具体的には、図7に白抜き矢印で示すように、成形品10の外側から、約150℃のスチームを数秒間吹き付けて、スラブフォーム層32bを加熱する。すると、スラブフォーム層32bが厚さ方向に膨張し、圧縮前の厚さに近い厚さを有するスラブフォーム層32cになる。このようにして、ヘッドレスト1(前出図2参照)を製造する。
<作用効果>
次に、本実施形態のヘッドレストおよびその製造方法の作用効果について説明する。本実施形態のヘッドレスト1は、従来であれば、発泡ウレタン樹脂材料21の含浸を抑制するために必要であった樹脂フィルムを有さない。したがって、樹脂フィルムの分だけ部品点数が少なくなり、安価である。加えて、樹脂フィルムが無い分、通気性が向上する。また、スラブフォーム層32cは、比較的安価で入手しやすいスラブウレタンからなる。スラブウレタンはウレタンフォーム(発泡成形体20)に対する接着性が良好である。ヘッドレスト1においては、スラブフォーム層32cと発泡成形体20とが、一体的に接合される。このため、発泡成形体に表皮部材を被覆する従来の方法と比較して、表皮部材30のしわや浮きが少ない。
本実施形態の製造方法においては、表皮部材30を予め圧縮加工して、スラブフォーム層32aを高密度化する。高密度のスラブフォーム層32bを備える表皮部材30を用いるため、発泡成形時に発泡ウレタン樹脂材料21がスラブフォーム層32bに圧接しても、含浸しにくい。したがって、本発明の製造方法によると、従来、含浸を抑制するために必要であった樹脂フィルムを用いずに、一体成形法によりヘッドレスト1を製造することができる。この場合、樹脂フィルムの分だけ部品点数が少なくなるため、部品コストを削減することができる。また、発泡成形体20と表皮部材30とを一体的に接合することができる。このため、発泡成形体に表皮部材を被覆する従来の方法と比較して、ヘッドレスト1における表皮部材30のしわや浮きを、少なくすることができる。
圧縮によりスラブフォーム層32bの厚さは小さくなる。このため、従来の表皮部材と比較して、表皮部材30全体としての厚さが小さくなる。これにより、表皮部材30を積層した時の嵩が小さくなるため、一度に搬送できる枚数が多くなり、重ねて一度に裁断できる枚数も多くなる。また、裁断された表皮部材30の断片を縫い合わせて袋状にする場合にも、縫製がしやすくなる。
表皮部材30において、圧縮前のスラブフォーム層32aの密度は30kg/m、単位厚さ当たりの流れ抵抗は16588N・s/mである。本実施形態の製造方法においては、比較的安価で入手しやすい連続気泡体のスラブウレタンを用いて、一体成形法によりヘッドレスト1を製造することができる。
圧縮工程において、スラブフォーム層32bの圧縮率は、約86%である。これにより、スラブフォーム層32bは充分に高密度化される。したがって、発泡ウレタン樹脂材料21の含浸量を、少なくすることができる。
本実施形態の製造方法においては、発泡成形後に、スラブフォーム層32bを復元する。これにより、スラブフォーム層32a本来のクッション性を回復することができる。したがって、本実施形態の製造方法によると、樹脂フィルムを用いずに、一体成形法により、触感が良好なヘッドレスト1を製造することができる。スラブフォーム層32bの加熱は、成形品10の外側から、約150℃のスチームを数秒間吹き付けて行う。すると、スラブフォーム層32bが厚さ方向に膨張し、圧縮前の厚さに近い厚さを有するスラブフォーム層32cになる。これにより、発泡成形体20を変形させることなく、スラブフォーム層32bを、容易にかつ短時間で復元させることができる。また、スラブフォーム層32bが膨張することにより、表皮層31が内側から伸張される。これにより、仮に表皮層31にしわが生じても、ある程度は伸張により解消することができる。
<その他>
以上、本発明の車両内装品およびその製造方法の実施形態について説明した。しかしながら、本発明の車両内装品およびその製造方法の実施の形態は、上記形態に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、表皮部材のスラブフォーム層としては、圧縮前における値として、密度が10〜100kg/m程度であり、単位厚さ当たりの流れ抵抗が2000000N・s/m以下の連続気泡体からなるスラブウレタンが、好適である。流れ抵抗が100000N・s/m以下、さらには50000N・s/m以下のスラブウレタンが、より好適である。表皮層としては、織布の他、編み布、不織布等のファブリック、あるいは合皮(合成皮革、人工皮革)、本革等を用いることができる。表皮層およびスラブフォーム層の接合方法としては、ラミネート加工の他、各層を接着剤で接着してもよい。
圧縮工程における加熱温度および押圧力は、スラブフォーム層の種類に応じて、適宜決定すればよい。例えば、加熱温度を120℃〜230℃程度 押圧力を0.1〜50MPa程度にすればよい。発泡樹脂材料の含浸量をより少なくするという観点から、スラブフォーム層の圧縮率は、50%以上であることが望ましい。圧縮率を80%以上、さらには90%程度にすると、より好適である。
上記実施形態においては、発泡成形後にスラブフォーム層の形状を復元した(復元工程)。しかし、復元工程は必ずしも必要ではない。つまり、車両内装品において、スラブフォーム層が圧縮されたままの状態であってもよい。スラブフォーム層の形状を復元する場合、スラブフォーム層の加熱条件は、スラブフォーム層の材料固有の復元温度を超える温度で、かつ、発泡成形体が変形しない温度であればよい。例えば、110℃以上200℃以下が好適である。加熱時間は、スラブフォーム層の厚さを回復させる程度に応じて決定すればよい。上記好適温度で加熱すれば、数秒〜数十秒程度で充分である。加熱方法は、スチームの他、熱風を吹き付けてもよい。上記実施形態においては、ヘッドレストの外側からスラブフォーム層の全体を加熱した。しかし、加熱する箇所(形状を復元させる箇所)は、スラブフォーム層(表皮層を含む)の全体でも一部でもよい。また、加熱温度や加熱時間を変化させて、スラブフォーム層の回復の程度に差をつけてもよい。加熱により、スラブフォーム層の厚さが大きくなり、クッション性が回復する。スラブフォーム層は、例えば25%硬さが20N以上500N以下の柔軟領域を有することが望ましい。
上記実施形態においては、本発明の車両内装品を、自動車のヘッドレストとして具現化した。しかしながら、本発明の車両内装品は、ヘッドレストの他にも、例えばドアアームレスト、シートアームレスト、インストルメントパネル等、車室内に表出する様々な部品として、具現化することができる。
1:ヘッドレスト(車両内装品)、10:成形品、20:発泡成形体、21:発泡ウレタン樹脂材料、30:表皮部材、31:表皮層、32a、32b、32c:スラブフォーム層、40、41:ステー部材、50a、50b:プレス装置、51:成形型、510:後型、511:前型、512:キャビティ、9:シートバック、90:挿入孔。

Claims (5)

  1. 表皮層とスラブフォーム層とを有する表皮部材を加熱および圧縮した後、圧縮した状態で冷却することにより、該スラブフォーム層を高密度化する圧縮工程と、
    該表皮部材を該スラブフォーム層を内側にして成形型のキャビティに配置する配置工程と、
    液状の発泡樹脂材料を該キャビティ内に注入し、発泡成形する発泡成形工程と、
    該表皮部材と発泡成形体とが一体化した成形品を該成形型から取り出す取り出し工程と、
    該成形品の該スラブフォーム層を加熱して、該スラブフォーム層の形状を復元させる復元工程と、
    を有することを特徴とする車両内装品の製造方法。
  2. 前記圧縮工程において、圧縮前の前記スラブフォーム層の単位厚さ当たりの流れ抵抗は、2000000N・s/m以下である請求項1に記載の車両内装品の製造方法。
  3. 前記圧縮工程において、前記スラブフォーム層の圧縮率は、50%以上である請求項1または請求項2に記載の車両内装品の製造方法。
  4. 前記復元工程における前記スラブフォーム層の加熱温度は、110℃以上である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の車両内装品の製造方法。
  5. 前記スラブフォーム層はスラブウレタンからなり、
    前記発泡樹脂材料は発泡ウレタン樹脂材料であり、前記発泡成形体はウレタンフォームからなる請求項1ないし請求項のいずれかに記載の車両内装品の製造方法。
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