JP6019597B2 - 着色感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
[1]着色剤、バインダー樹脂、重合性化合物、重合開始剤及び溶剤を含み、
着色剤が、染料を含む着色剤であり、
バインダー樹脂が、下記(B1)と(B2)とを含む樹脂である着色感光性樹脂組成物。
(B1)重量平均分子量が3,000以上15,000未満で、かつ酸価が20mg−KOH/g以上200mg−KOH/g以下である樹脂
(B2)重量平均分子量が15,000以上100,000以下で、かつ酸価が20mg−KOH/g以上200mg−KOH/g以下である樹脂
[2](B1)が、不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種に由来する構造単位と、炭素数2〜4の環状エーテル構造とエチレン性不飽和結合とを有する単量体に由来する構造単位とを含む共重合体である[1]記載の着色感光性樹脂組成物。
[3]重合開始剤が、オキシム化合物を含む重合開始剤である[1]又は[2]記載の着色感光性樹脂組成物。
[4]着色剤が、染料と顔料とを含む着色剤である[1]〜[3]のいずれか一項記載の着色感光性樹脂組成物。
[5][1]〜[4]のいずれか一項記載の着色感光性樹脂組成物により形成されるカラーフィルタ。
[6][5]記載のカラーフィルタを含む表示装置。
バインダー樹脂(B)が、下記(B1)と(B2)とを含む樹脂である着色感光性樹脂組成物である。
(B1)重量平均分子量が3,000以上15,000未満で、かつ酸価が20mg−KOH/g以上200mg−KOH/g以下である樹脂
(B2)重量平均分子量が15,000以上100,000以下で、かつ酸価が20mg−KOH/g以上200mg−KOH/g以下である樹脂
C.I.ソルベントレッド45、49、111、125、130、143、145、146、150、151、155、168、169、172、175、181、207、218、222、227、230、245、247;
C.I.ソルベントオレンジ2、7、11、15、26、56、77、86;
C.I.ソルベントバイオレット11、13、14、26、31、36、37、38、45、47、48、51、59、60;
C.I.ソルベントブルー4、5、14、18、35、36、37、45、58、59、59:1、63、67、68、69、70、78、79、83、90、94、97、98、100、101、102、104、105、111、112、122、128、132、136、139;
C.I.ソルベントグリーン1、3、4、5、7、28、29、32、33、34、35;等のC.I.ソルベント染料、
C.I.アシッドイエロー1、3、7、9、11、17、23、25、29、34、36、38、40、42、54、65、72、73、76、79、98、99、111、112、113、114、116、119、123、128、134、135、138、139、140、144、150、155、157、160、161、163、168、169、172、177、178、179、184、190、193、196、197、199、202、203、204、205、207、212、214、220、221、228、230、232、235、238、240、242、243、251;
C.I.アシッドレッド1、4、8、14、17、18、26、27、29、31、34、35、37、42、44、50、51、52、57、66、73、76、80、87、88、91、92、94、95、97、98、103、111、114、129、133、134、138、143、145、150、151、158、176、182、183、195、198、206、211、215、216、217、227、228、249、252、257、258、260、261、266、268、270、274、277、280、281、289、308、312、315、316、339、341、345、346、349、382、383、388、394、401、412、417、418、422、426;
C.I.アシッドオレンジ6、7、8、10、12、26、50、51、52、56、62、63、64、74、75、94、95、107、108、169、173;
C.I.アシッドバイオレット6B、7、9、17、19、30、34、102;
C.I.アシッドブルー1、7、9、15、18、22、23、25、27、29、40、41、42、43、45、51、54、59、60、62、70、72、74、78、80、82、83、86、87、90、92、93、96、100、102、103、104、112、113、117、120、126、127、129、130、131、138、140、142、143、147、150、151、154、158、161、166、167、168、170、171、175、182、183、184、187、192、199、203、204、205、210、229、234、236、242、243、256、259、267、278、280、285、290、296、315、324:1、335、340;
C.I.アシッドグリーン1、3、5、9、16、25、27、28、41、50、58、63、65、80、104、105、106、109;等のC.I.アシッド染料、
C.I.ダイレクトレッド79、82、83、84、91、92、96、97、98、99、105、106、107、172、173、176、177、179、181、182、184、204、207、211、213、218、220、221、222、232、233、234、241、243、246、250;
C.I.ダイレクトオレンジ34、39、41、46、50、52、56、57、61、64、65、68、70、96、97、106、107;
C.I.ダイレクトバイオレット47、52、54、59、60、65、66、79、80、81、82、84、89、90、93、95、96、103、104;
C.I.ダイレクトブルー1、2、6、8、15、22、25、40、41、57、71、76、77、78、80、81、84、85、86、90、93、94、95、97、98、99、100、101、106、107、108、109、113、114、115、117、119、120、137、149、150、153、155、156、158、159、160、161、162、163、164、165、166、167、168、170、171、172、173、188、189、190、192、193、194、195、196、198、199、200、201、202、203、207、209、210、212、213、214、222、225、226、228、229、236、237、238、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、256、257、259、260、268、274、275、293;
C.I.ダイレクトグリーン25、27、31、32、34、37、63、65、66、67、68、69、72、77、79、82;等のC.I.ダイレクト染料、
C.I.ディスパースイエロー51、54,76;
C.I.ディスパースバイオレット26、27;
C.I.ディスパースブルー1、14、56、60;
C.I.ベーシックレッド1、10;
C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、19、21、22、24、25、26、28、29、40、41、45、47、54、58、59、60、64、65、66、67、68;
C.I.ベーシックグリーン1;等のC.I.ベーシック染料、
C.I.リアクティブイエロー2,76,116;
C.I.リアクティブオレンジ16;
C.I.リアクティブレッド36;等のC.I.リアクティブ染料、
C.I.モーダントイエロー5、8、10、16、20、26、30、31、33、42、43、45、56、61、62、65;
C.I.モーダントレッド1、2、3、4、9、11、12、14、17、18、19、22、23、24、25、26、27、30、32、33、36、37、38、39、41、43、45、46、48、53、56、63、71、74、85、86、88、90、94、95;
C.I.モーダントオレンジ3、4、5、8、12、13、14、20、21、23、24、28、29、32、34、35、36、37、42、43、47、48;
C.I.モーダントバイオレット1、2、4、5、7、14、22、24、30、31、32、37、40、41、44、45、47、48、53、58;
C.I.モーダントブルー1、2、3、7、8、9、12、13、15、16、19、20、21、22、23、24、26、30、31、32、39、40、41、43、44、48、49、53、61、74、77、83、84;
C.I.モーダントグリーン1、3、4、5、10、15、19、26、29、33、34、35、41、43、53;等のC.I.モーダント染料、及び
C.I.バットグリーン1等のC.I.バット染料等が挙げられる。
キサンテン染料(Aa)は、キサンテン骨格を有する化合物を含む染料である。
キサンテン染料(Aa)としては、例えば、C.I.アシッドレッド51、52、87、92、94、289、388、C.I.アシッドバイオレット9、30、102、C.I.ベーシックレッド1(ローダミン6G)、2、3、4、8、C.I.ベーシックレッド10(ローダミンB)、11、C.I.ベーシックバイオレット10、11、25、C.I.ソルベントレッド218、C.I.モーダントレッド27、C.I.リアクティブレッド36(ローズベンガルB)、スルホローダミンG、特開2010−32999号公報記載のキサンテン染料及び特許第4492760号記載のキサンテン染料等が挙げられる。
R5は、−OH、−SO3 −、−SO3H、−SO3 −M+、−CO2H、−CO2 −M+、−CO2R8、−SO3R8又は−SO2NR9R10を表す。
mは、0〜5の整数を表す。mが2以上である場合、複数のR5は同一であるか相異なる。
R6及びR7は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
M+は、+N(R11)4、Na+又はK+を表す。
Xは、ハロゲン原子を表す。
aは、0又は1の整数を表す。
R8は、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
R11は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基又は炭素数7〜10のアラルキル基を表す。
R9及びR10は、それぞれ独立に、水素原子、又は炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基又はハロゲン原子で置換されていてもよく、該飽和脂肪族炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−CO−、−NH−又は−NR8−で置き換っていてもよく、R9及びR10は、互いに結合して窒素原子を含んだ3〜10員環の複素環を形成していてもよい。]
−SO2R8としては、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、デシルスルホニル基及びイコシルスルホニル基等が挙げられる。
−SO3R8としては、例えば、メトキシスルホニル基、エトキシスルホニル基、プロポキシスルホニル基、tert−ブトキシスルホニル基、ヘキシルオキシスルホニル基及びイコシルオキシスルホニル基等が挙げられる。
N−メチルスルファモイル基、N−エチルスルファモイル基、N−プロピルスルファモイル基、N−イソプロピルスルファモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N−イソブチルスルファモイル基、N−sec−ブチルスルファモイル基、N−tert−ブチルスルファモイル基、N−ペンチルスルファモイル基、N−(1−エチルプロピル)スルファモイル基、N−(1,1−ジメチルプロピル)スルファモイル基、N−(1,2−ジメチルプロピル)スルファモイル基、N−(2,2−ジメチルプロピル)スルファモイル基、N−(1−メチルブチル)スルファモイル基、N−(2−メチルブチル)スルファモイル基、N−(3−メチルブチル)スルファモイル基、N−シクロペンチルスルファモイル基、N−ヘキシルスルファモイル基、N−(1,3−ジメチルブチル)スルファモイル基、N−(3,3−ジメチルブチル)スルファモイル基、N−ヘプチルスルファモイル基、N−(1−メチルヘキシル)スルファモイル基、N−(1,4−ジメチルペンチル)スルファモイル基、N−オクチルスルファモイル基、N−(2−エチルヘキシル)スルファモイル基、N−(1,5−ジメチル)ヘキシルスルファモイル基、N−(1,1,2,2−テトラメチルブチル)スルファモイル基等のN−1置換スルファモイル基;
N,N−ジメチルスルファモイル基、N,N−エチルメチルスルファモイル基、N,N−ジエチルスルファモイル基、N,N−プロピルメチルスルファモイル基、N,N−イソプロピルメチルスルファモイル基、N,N−tert−ブチルメチルスルファモイル基、N,N−ブチルエチルスルファモイル基、N,N−ビス(1−メチルプロピル)スルファモイル基、N,N−ヘプチルメチルスルファモイル基等のN,N−2置換スルファモイル基等が挙げられる。
mは、1〜4が好ましく、1又は2がより好ましい。
+N(R11)4としては、4つのR11のうち、少なくとも2つが炭素数5〜20の1価の飽和炭化水素基であることが好ましい。また、4つのR11の合計炭素数は20〜80が好ましく、20〜60がより好ましい。化合物(1)中に+N(R11)4が存在する場合、R11がこれらの基であると、化合物(1)を含む本発明の着色感光性樹脂組成物から、異物が少ないカラーフィルタを形成できる。
Xaは、ハロゲン原子を表す。
a1は、0又は1の整数を表す。
m1は、0〜5の整数を表す。m1が2以上の整数である場合、複数のR25は同一であるか相異なる。
Ma+は、+N(R27)4、Na+又はK+を表す。
R25は、−SO3 −、−SO3 −Ma+、−SO3H又はSO2NHR26を表す。
R26は、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基を表す。
R27は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の1価の飽和炭化水素基又はベンジル基を表す。]
中でも、R21〜R24の組合せとしては、好ましくは、R21及びR23が水素原子であり、かつR22及びR24が炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基であり、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、−SO3 −、−SO3 −M+、−SO3H、−SO3R26又は−SO2NHR26で置換されていてもよいものである。より好ましくは、R21及びR23が水素原子であり、かつR22及びR24が炭素数6〜10の1価の芳香族炭化水素基であり、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、−SO3 −M+又は−SO2NHR26で置換されていてもよいものである。R21〜R24がこれらの基であると、化合物(2)を含む本発明の着色感光性樹脂組成物から、耐熱性に優れるカラーフィルタを形成できる。
R21〜R24が−R26である場合、−R26は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基であることが好ましい。
−SO3R26及び−SO2NHR26におけるR26としては、炭素数3〜20の分枝鎖状アルキル基が好ましく、炭素数6〜12の分枝鎖状アルキル基がより好ましく、2−エチルヘキシル基がさらに好ましい。R26がこれらの基であると、化合物(2)を含む着色感光性樹脂組成物は、異物の発生が少ないカラーフィルタを形成できる。
+N(R27)4としては、4つのR27のうち、少なくとも2つが炭素数5〜20の1価の飽和炭化水素基であることが好ましい。また、4つのR27の合計炭素数は20〜80が好ましく、20〜60がより好ましい。化合物(2)中に+N(R27)4が存在する場合、R27がこれらの基である化合物(2)を含む本発明の着色感光性樹脂組成物から、異物の発生が少ないカラーフィルタを形成できる。
p及びqは、互いに独立に、0〜5の整数を表す。pが2以上である場合、複数のR33は同一であっても異なっていてもよく、qが2以上である場合、複数のR34は同一であっても異なっていてもよい。]
R33及びR34を表す炭素数1〜4のアルキルスルファニル基としては、メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、プロピルスルファニル基、ブチルスルファニル基及びイソプロピルスルファニル基等が挙げられる。
R33及びR34を表す炭素数1〜4のアルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基及びイソプロピルスルホニル基等が挙げられる。
R31及びR32は、互いに独立に、メチル基、エチル基、プロピル基又はイソプロピル基であることが好ましい。R33及びR34は、炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましく、メチル基であることがより好ましい。
p及びqは、互いに独立に、0〜2の整数が好ましく、1又は2がよりが好ましい。
顔料としては、特に限定されず公知の顔料を使用することができ、カラーインデックス(The Society of Dyers and Colourists出版)でピグメントに分類されている化合物、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、194、214などの黄色顔料;
C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73などのオレンジ色の顔料;
C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265などの赤色顔料;
C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60などの青色顔料;C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38などのバイオレット色顔料;
C.I.ピグメントグリーン7、36、58などの緑色顔料;
C.I.ピグメントブラウン23、25などのブラウン色顔料;
C.I.ピグメントブラック1、7などの黒色顔料等が挙げられる。
これらの顔料は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
顔料は、粒径が均一であることが好ましい。顔料分散剤を含有させて分散処理を行うことで、顔料が溶液中で均一に分散した状態の顔料分散液を得ることができる。
顔料分散剤を用いる場合、その使用量は、顔料(A2)100質量部に対して、好ましくは100質量部以下であり、より好ましくは5質量部以上50質量部以下である。顔料分散剤の使用量が前記の範囲内にあると、均一な分散状態の顔料分散液が得られる傾向がある。
(B1)重量平均分子量が3,000以上15,000未満で、かつ酸価が20mg−KOH/g以上200mg−KOH/g以下である樹脂
(B2)重量平均分子量が15,000以上100,000以下で、かつ酸価が20mg−KOH/g以上200mg−KOH/g以下である樹脂
(B1)の酸価は、20mg−KOH/g以上200mg−KOH/g以下であり、好ましくは40mg−KOH/g以上170mg−KOH/g以下であり、より好ましくは60mg−KOH/g以上150mg−KOH/g以下であり、さらに好ましくは80mg−KOH/g以上120mg−KOH/g以下である。
(B2)の酸価は、20mg−KOH/g以上200mg−KOH/g以下であり、好ましくは40mg−KOH/g以上170mg−KOH/g以下であり、より好ましくは80mg−KOH/g以上160mg−KOH/g以下であり、さらに好ましくは100mg−KOH/g以上150mg−KOH/g以下である。(B2)の酸価は、ともに用いる(B1)の酸価より高いことが好ましい。
[K1]不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種(a)(以下「(a)」という場合がある)と、炭素数2〜4の環状エーテル構造とエチレン性不飽和結合とを有する単量体(b)(以下「(b)」という場合がある)との共重合体。
[K2](a)と(b)と、(a)と共重合可能な単量体(c)(ただし、(a)及び(b)とは異なる。)(以下「(c)」という場合がある)との共重合体
[K3](a)と(c)との共重合体
[K4](a)と(c)との共重合体に(b)を反応させて得られる樹脂。
[K5](b)と(c)との共重合体に(a)を反応させて得られる樹脂。
[K6](b)と(c)との共重合体に(a)を反応させ、さらにカルボン酸無水物を反応させて得られる樹脂。
マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、3−ビニルフタル酸、4−ビニルフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、ジメチルテトラヒドロフタル酸、1、4−シクロヘキセンジカルボン酸等の不飽和ジカルボン酸類;
メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−5−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、5−カルボキシ−6−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等のカルボキシ基を含有するビシクロ不飽和化合物類;
無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3−ビニルフタル酸無水物、4−ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物等の不飽和ジカルボン酸類無水物;
α−(ヒドロキシメチル)アクリル酸のような、同一分子中にヒドロキシ基及びカルボキシ基を含有する不飽和アクリレート類等が挙げられる。
これらのうち、共重合反応性の点や樹脂のアルカリ水溶液への溶解性の点から、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等が好ましい。
尚、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸及びメタクリル酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。「(メタ)アクリロイル」及び「(メタ)アクリレート」等の表記も、同様の意味を有する。
X1及びX2は、互いに独立に、単結合、−Rc−、*−Rc−O−、*−Rc−S−、*−Rc−NH−を表す。
Rcは、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
*は、Oとの結合手を表す。]
水素原子がヒドロキシで置換されたアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
Ra及びRbとしては、好ましくは水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基が挙げられ、より好ましくは水素原子、メチル基が挙げられる。
X1及びX2としては、好ましくは単結合、メチレン基、エチレン基、*−CH2−O−(*はOとの結合手を表す)基、*−CH2CH2−O−基が挙げられ、より好ましくは単結合、*−CH2CH2−O−基が挙げられる。
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;
これらのうち、共重合反応性及び耐熱性の点から、スチレン、ビニルトルエン、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン等が好ましい。
(a)に由来する構造単位;2〜50モル%(より好ましくは10〜40モル%)
(b)に由来する構造単位;50〜98モル%(より好ましくは60〜90モル%)
樹脂[K1]の構造単位の比率が、上記の範囲内にあると、着色感光性樹脂組成物の保存安定性、現像性、及びカラーフィルタの耐溶剤性に優れる傾向がある。
(a)に由来する構造単位;4〜45モル%(より好ましくは10〜30モル%)
(b)に由来する構造単位;2〜95モル%(より好ましくは5〜80モル%)
(c)に由来する構造単位;1〜65モル%(より好ましくは5〜60モル%)
樹脂[K2]の構造単位の比率が、上記の範囲内にあると、着色感光性樹脂組成物の保存安定性、現像性、及びカラーフィルタの耐溶剤性、耐熱性及び機械強度に優れる傾向がある。
具体的には、(a)、(b)及び(c)の所定量、重合開始剤及び溶剤を反応容器中に入れて、例えば、窒素により酸素を置換することにより、脱酸素雰囲気にして、攪拌しながら、加熱及び保温する方法が挙げられる。得られた共重合体は、反応後の溶液をそのまま本発明の着色感光性樹脂組成物の調製に使用してもよいし、濃縮あるいは希釈した溶液を使用してもよいし、再沈殿等の方法で固体(粉体)として取り出したものを使用してもよい。
(a)2〜50モル%、より好ましくは5〜40モル%
(c)50〜98モル%、より好ましくは60〜95モル%
樹脂[K3]は、例えば、樹脂[K1]の製造方法として記載した方法と同様に製造することができる。
まず(a)と(c)との共重合体を、[K1]の製造方法として記載した方法と同様に製造する。この場合、それぞれに由来する構造単位の比率は、(a)と(c)との共重合体を構成する全構造単位中、以下の範囲にあることが好ましい。
(a)5〜50モル%、より好ましくは10〜45モル%
(c)50〜95モル%、より好ましくは55〜90モル%
(a)と(c)との共重合体の製造に引き続き、フラスコ内雰囲気を窒素から空気に置換し、(b)、カルボン酸又はカルボン酸無水物と環状エーテルとの反応触媒(例えばトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等)を(a)、(b)及び(c)の合計使用量に対して0.001〜5質量%、及び重合禁止剤(例えばハイドロキノン等)等を(a)、(b)及び(c)の合計量に対して0.001〜5質量%をフラスコ内に入れて、例えば、60〜130℃で、1〜10時間反応することにより、樹脂[K4]を得ることができる。仕込方法、反応温度及び時間等の反応条件は、製造設備や重合による発熱量等を考慮して適宜調整することができる。なお、重合条件と同様に、製造設備や重合による発熱量等を考慮し、仕込方法や反応温度を適宜調整することができる。
この場合の(b)の使用量は、(a)の使用量100モルに対して、5〜80モルが好ましく、より好ましくは10〜75モルである。この範囲とすることにより、着色感光性樹脂組成物の保存安定性、現像性、並びに、カラーフィルタの耐溶剤性、耐熱性、機械強度及び感度のバランスが良好になる傾向がある。
環状エーテルの反応性が高く、未反応の(b)が残存しにくいことから、樹脂[K4]の製造に用いる(b)としては(b1)が好ましく、さらに(b1−1)が好ましい。
(b)及び(c)に由来する構造単位の比率は、前記の共重合体を構成する全構造単位の合計モル数に対して、以下の範囲にあることが好ましい。
(b)に由来する構造単位;5〜95モル%(より好ましくは10〜90モル%)
(c)に由来する構造単位;5〜95モル%(より好ましくは10〜90モル%)
前記の共重合体に反応させる(a)の使用量は、(b)の使用量100モルに対して、5〜80モルが好ましい。環状エーテルの反応性が高く、未反応の(b)が残存しにくいことから、樹脂[K5]に用いる(b)としては(b1)が好ましく、さらに(b1−1)が好ましい。
カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、3−ビニルフタル酸無水物、4−ビニルフタル酸無水物、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、ジメチルテトラヒドロフタル酸無水物、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン無水物等が挙げられる。カルボン酸無水物の使用量は、(a)の使用量1モルに対して、0.5〜1モルが好ましい。
これらの樹脂は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(B2)の含有量は、バインダー樹脂(B)の含有量に対して、好ましくは5〜95質量%であり、より好ましくは20〜85質量%であり、さらに好ましくは、30〜80質量%であり、とりわけ好ましくは45〜75質量%である。
(B1)と(B2)とを上記の含有量用いることにより、現像後の現像液中に、着色感光性樹脂組成物由来の剥離片発生が少なく、かつ形状に優れる着色パターンを形成できる。
重合開始剤(D)としては、光の作用により活性ラジカルを発生する化合物が好ましく、アルキルフェノン化合物、トリアジン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、オキシム化合物及びビイミダゾール化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む重合開始剤がより好ましく、オキシム化合物を含む重合開始剤がさらに好ましい。
式(d2)で表される部分構造を有する化合物としては、例えば、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]ブタン−1−オン等が挙げられる。イルガキュア(登録商標)369、907及び379(以上、BASF社製)等の市販品を用いてもよい。
式(d3)で表される部分構造を有する化合物としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−(4−イソプロペニルフェニル)プロパン−1−オンのオリゴマー、α,α−ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
感度の点で、前記アルキルフェノン化合物としては、式(d2)で表される部分構造を有する化合物が好ましく、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルスルファニルフェニル)プロパン−1−オン及び2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−2−ベンジルブタン−1−オンがより好ましい。
前記オキシム化合物としては、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−{2−メチル−4−(3,3−ジメチル−2,4−ジオキサシクロペンタニルメチルオキシ)ベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル]エタン−1−イミン、N−アセトキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−3−シクロペンチルプロパン−1−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミン等が挙げられる。イルガキュア(登録商標)OXE01、OXE02(以上、BASF社製)、N−1919(ADEKA社製)等の市販品を用いてもよい。中でも、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)ブタン−1−オン−2−イミン、N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン及びN−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)−3−シクロペンチルプロパン−1−オン−2−イミンが好ましい。これらのオキシム化合物であると、特に、本発明の着色感光性樹脂組成物を青色着色感光性樹脂組成物として調製する場合に、高明度なカラーフィルタが得られる傾向にある。
重合開始助剤(D1)としては、アミン化合物、アルコキシアントラセン化合物、チオキサントン化合物、カルボン酸化合物等が挙げられ、好ましくはチオキサントン化合物である。
溶剤(E)は、特に限定されず、当該分野で通常使用される溶剤を用いることができる。例えば、エステル溶剤(分子内に−COO−を含み、−O−を含まない溶剤)、エーテル溶剤(分子内に−O−を含み、−COO−を含まない溶剤)、エーテルエステル溶剤(分子内に−COO−と−O−とを含む溶剤)、ケトン溶剤(分子内に−CO−を含み、−COO−を含まない溶剤)、アルコール溶剤(分子内にOHを含み、−O−、−CO−及び−COO−を含まない溶剤)、芳香族炭化水素溶剤、アミド溶剤、ジメチルスルホキシド等の中から選択して用いることができる。
これらの溶剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、シロキサン結合を有する界面活性剤等が挙げられる。具体的には、トーレシリコーン(商品名)DC3PA、同SH7PA、同DC11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同SH8400(東レ・ダウコーニング(株)製)、KP321、KP322、KP323、KP324、KP326、KP340、KP341(信越化学工業(株)製)、TSF400、TSF401、TSF410、TSF4300、TSF4440、TSF4445、TSF−4446、TSF4452、TSF4460(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)等が挙げられる。
これらの界面活性剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
顔料(A2)を含む場合、顔料(A2)を予め溶剤(E)の一部又は全部と混合し、顔料の平均粒子径が0.2μm以下程度となるまで、ビーズミルなどを用いて分散させることが好ましい。この際、必要に応じて前記顔料分散剤、バインダー樹脂(B)の一部又は全部を配合してもよい。得られた顔料分散液に、残りの成分等を、所定の濃度となるように混合することにより、目的の着色感光性樹脂組成物を調製できる。
染料(A1)は、予め溶剤(E)の一部又は全部に溶解させて溶液を調製することが好ましい。該溶液を、孔径0.01〜1μm程度のフィルタでろ過することが好ましい。
上記のとおり混合して調製された着色感光性樹脂組成物を、孔径0.01〜10μm程度のフィルタでろ過することが好ましい。
作製するカラーフィルタの膜厚は、特に限定されず、用いる材料、用途等によって適宜調整することができ、例えば、0.1〜30μm、好ましくは0.5〜20μm、さらに好ましくは0.5〜6μmである。
基板としては、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミナケイ酸塩ガラス、表面をシリカコートしたソーダライムガラスなどのガラス板や、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂板、シリコン、前記基板上にアルミニウム、銀、銀/銅/パラジウム合金薄膜などを形成したものが用いられる。これらの基板上には、別のカラーフィルタ層、樹脂層、トランジスタ、回路等が形成されていてもよい。
塗布方法としては、スピンコート法、スリットコート法、スリット・アンド・スピンコート法等が挙げられる。
減圧乾燥を行う場合は、50〜150Paの圧力下、20〜25℃の温度範囲で行うことが好ましい。
乾燥後塗膜の膜厚は、特に限定されず、用いる材料、用途等によって適宜調整することができる。
露光に用いられる光源としては、250〜450nmの波長の光を発生する光源が好ましい。例えば、350nm未満の光を、この波長域をカットするフィルタを用いてカットしたり、436nm付近、408nm付近、365nm付近の光を、これらの波長域を取り出すバンドパスフィルタを用いて選択的に取り出したりしてもよい。具体的には、水銀灯、発光ダイオード、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等が挙げられる。
露光面全体に均一に平行光線を照射したり、マスクと乾燥後塗膜が形成された基板との正確な位置合わせを行うことができるため、マスクアライナ、ステッパ等の装置を使用することが好ましい。
現像方法は、パドル法、ディッピング法、スプレー法等のいずれでもよい。さらに現像時に基板を任意の角度に傾けてもよい。
現像後は、水洗することが好ましい。
さらに必要に応じて、ポストベークを行ってもよい。ポストベーク温度は、150〜250℃が好ましく、160〜235℃がより好ましい。ポストベーク時間は、1〜120分間が好ましく、10〜60分間がより好ましい。
冷却管及び攪拌装置を備えたフラスコに、式(A0−1)で表される化合物及び式(A0−2)表される化合物の混合物(中外化成製)を15部、クロロホルム150部及びN,N−ジメチルホルムアミド8.9部を投入し、攪拌下20℃以下を維持しながら、塩化チオニル10.9部を滴下して加えた。滴下終了後、50℃に昇温し、同温度で5時間維持して反応させ、その後20℃に冷却した。冷却後の反応溶液を、攪拌下20℃以下に維持しながら、2−エチルヘキシルアミン12.5部及びトリエチルアミン22.1部の混合液を滴下して加えた。その後、同温度で5時間攪拌して反応させた。次いで得られた反応混合物をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、メタノールを少量加えて激しく攪拌した。この混合物を、イオン交換水375部の混合液中に攪拌しながら加えて、結晶を析出させた。析出した結晶を濾別し、イオン交換水でよく洗浄し、60℃で減圧乾燥して、染料A1(染料A1)(式(A1−1)〜式(A1−8)で表される化合物の混合物)11.3部を得た。
式(1x)で表される化合物20部とN−エチル−o−トルイジン(和光純薬工業(株)製)200部とを遮光条件下混合し、得られた溶液を110℃で6時間攪拌した。得られた反応液を室温まで冷却後、水800部、35%塩酸50部の混合液中に添加し室温で1時間攪拌したところ、結晶が析出した。析出した結晶を吸引濾過の残渣として取得後乾燥し、式(1−31)で表される化合物24部を得た。収率は80%であった。
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]+603.4
Exact Mass: 602.2
N−エチル−o−トルイジンに代えてN−プロピル−2,6−ジメチルアニリンを用いる以外は合成例1と同様にして、式(1−39)で表される化合物を得た。
式(1−39)で表される化合物の同定
(質量分析)イオン化モード=ESI+: m/z=[M+H]+659.9
Exact Mass: 658.9
還流冷却器、滴下ロート及び攪拌機を備えたフラスコ内に窒素を0.02L/分で流して窒素雰囲気とし、乳酸エチル220部を入れ、撹拌しながら70℃まで加熱した。次いで、メタクリル酸84部、3,4−エポキシトリシクロ[5.2.1.02.6]デシルアクリレート(式(I−1)で表される化合物及び式(II−1)で表される化合物を、モル比で、50:50で混合)336部を、乳酸エチル140部に溶解して溶液を調製し、この溶解液を、滴下ロートを用いて4時間かけて、70℃に保温したフラスコ内に滴下した。
一方、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)30部を乳酸エチル95部に溶解した溶液を、別の滴下ロートを用いて4時間かけてフラスコ内に滴下した。重合開始剤の溶液の滴下が終了した後、4時間、70℃に保持し、その後室温まで冷却して、重量平均分子量Mwが8.0×103、分子量分布が2.5、固形分が48%、溶液酸価が50mg−KOH/gの樹脂B1溶液を得た。上記の固形分と溶液酸価とから固形分酸価を計算すると、104mg−KOH/gである。樹脂B1は下記に示す構造単位を有する。
装置;K2479((株)島津製作所製)
カラム;SHIMADZU Shim−pack GPC−80M
カラム温度;40℃
溶媒;THF(テトラヒドロフラン)
流速;1.0mL/min
検出器;RI
校正用標準物質 ;TSK STANDARD POLYSTYRENE F−40、F−4、F−288、A−2500、A−500(東ソー(株)製)
上記で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量及び数平均分子量の比(Mw/Mn)を分子量分布とした。
表1に示す組成となるように各成分を混合して着色感光性樹脂組成物を得た。
着色剤(A);(A−1);C.I.ピグメントブルー15:6
着色剤(A);(A−2);染料A1
着色剤(A);(A−3);式(1−39)で表される化合物
バインダー樹脂(B);(B1−1);樹脂B1
バインダー樹脂(B);(B2−1);メタクリル酸とベンジルメタクリレートとの共重合体溶液〔メタクリル酸単位とベンジルメタクリレート単位との比(モル比)は35:65、酸価は135mg−KOH/g、ポリスチレン換算重量平均分子量は25,000、分子量分布は2.2、固形分34%、溶媒はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート〕
重合性化合物(C);(C−1);ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(KAYARAD(登録商標) DPHA;日本化薬(株)製)
重合開始剤(D);(D−1);N−ベンゾイルオキシ−1−(4−フェニルスルファニルフェニル)オクタン−1−オン−2−イミン(イルガキュア(登録商標)OXE 01;BASF社製)
溶剤(E);(E−1);プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
溶剤(E);(E−2);プロピレングリコールモノメチルエーテル
溶剤(E);(E−3);乳酸エチル
界面活性剤(F);(F−1);ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レダウコーニング(株)製)
5cm角のガラス基板(イーグル2000;コーニング社製)上に、に、着色感光性樹脂組成物をスピンコート法で塗布したのち、100℃で3分間プリベークして乾燥後塗膜を形成した。放冷後、この乾燥後塗膜が形成された基板と石英ガラス製フォトマスクとの間隔を80μmとして、露光機(TME−150RSK;トプコン(株)製)を用いて、大気雰囲気下、60mJ/cm2の露光量(365nm基準)で光照射した。フォトマスクとしては、100μmラインアンドスペースパターンが形成されたものを使用した。光照射後の乾燥後塗膜を、現像液(質量分率で水酸化カリウムを0.05%およびブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムを0.2%それぞれ含む水溶液)に25℃で60秒間浸漬現像し、水洗後、オーブン中、230℃で30分間ポストベークを行い、着色パターンを得た。
着色パターンの作製において、現像後の現像液を目視で観察した。現像液中に着色感光性樹脂組成物由来の剥離片が認められない場合は○、剥離片が認められた場合は×とした。現像液中に着色感光性樹脂組成物由来の剥離片が認められると、パターン上に異物として付着して、不良の原因となる恐れがあるため好ましくない。結果を表2に示す。
得られた着色パターンについて、膜厚測定装置(DEKTAK3;日本真空技術(株)製))を用いて膜厚を測定した。結果を表2に示す。
得られた着色パターンについて、測色機(OSP−SP−200;オリンパス(株)製)を用いて分光を測定し、C光源の特性関数を用いてCIEのXYZ表色系におけるxy色度座標(x、y)と三刺激値Yとを測定した。Yの値が大きいほど明度が高いことを表す。結果を表2に示す。
得られた着色パターンについて、走査型電子顕微鏡(S−4000;(株)日立ハイテクノロジーズ製)を用いて、形状を観察した。下記(p1)で示す形状(いわゆる順テーパ形状)であれば○とし、(p2)で示す形状であれば△とし、(p3)で示す形状であれば×とした。(p1)で示す形状であると、着色パターン上に無機膜を積層した際、無機膜に亀裂や剥離が発生しにくい傾向がある。結果を表2に示す。
染料A1に代えて式(1−31)で表される化合物を用いる以外は、実施例1〜3と同様にして、それぞれ着色感光性樹脂組成物を得る。上記と同じ操作を行い、剥離片が発生していないことが確認される。さらに、明度や形状に優れる着色パターンを得る。
Claims (5)
- 着色剤、バインダー樹脂、重合性化合物、重合開始剤及び溶剤を含み、
着色剤が、染料を含む着色剤であり、
染料がキサンテン染料を含み、キサンテン染料が式(3)で表される化合物を含み、
バインダー樹脂が、下記(B1)と(B2)とを含む樹脂であり、
(B1)の含有量が、バインダー樹脂(B)の含有量に対して、15〜80質量%である着色感光性樹脂組成物。
[式(3)中、R 31 及びR 32 は、互いに独立に、炭素数1〜10のアルキル基を表す。R 33 及びR 34 は、互いに独立に、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルスルファニル基または炭素数1〜4のアルキルスルホニル基を表す。R 31 及びR 33 は、一緒になって窒素原子を含む環を形成してもよく、R 32 及びR 34 は、一緒になって窒素原子を含む環を形成してもよい。
p及びqは、互いに独立に、0〜5の整数を表す。pが2以上である場合、複数のR 33 は同一であっても異なっていてもよく、qが2以上である場合、複数のR 34 は同一であっても異なっていてもよい。]
(B1)不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸無水物からなる群から選ばれる少なくとも1種に由来する構造単位と、炭素数2〜4の環状エーテル構造とエチレン性不飽和結合とを有する単量体に由来する構造単位とを含む共重合体であり、重量平均分子量が3,000以上15,000未満で、かつ酸価が20mg−KOH/g以上200mg−KOH/g以下である樹脂
(B2)重量平均分子量が15,000以上100,000以下で、かつ酸価が20mg−KOH/g以上200mg−KOH/g以下である樹脂 - 重合開始剤が、オキシム化合物を含む重合開始剤である請求項1記載の着色感光性樹脂組成物。
- 着色剤が、染料と顔料とを含む着色剤である請求項1又は2記載の着色感光性樹脂組成物。
- 請求項1〜3のいずれか一項記載の着色感光性樹脂組成物により形成されたカラーフィルタ。
- 請求項4記載のカラーフィルタを含む表示装置。
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