JP6010587B2 - マルチコアファイバ用母材の製造方法、及び、これを用いたマルチコアファイバの製造方法 - Google Patents
マルチコアファイバ用母材の製造方法、及び、これを用いたマルチコアファイバの製造方法 Download PDFInfo
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Description
図1は、本発明の第1実施形態に係るマルチコアファイバを示す図である。図1に示すように本実施形態のマルチコアファイバ1は、複数のコア10と、複数のコア10の外周面を隙間なく囲むクラッド20と、クラッド20の外周面を被覆する内側保護層31と、内側保護層31の外周面を被覆する外側保護層32と、を備える。なお、本実施形態では、コア10の数が3つの場合について説明する。
本工程では、まず、図1のマルチコアファイバ1におけるコア10となるコアロッド10Rの外周面がクラッド20の一部となるクラッドガラス層20Rで被覆された複数のコア被覆ロッド2を準備する。図1に示すように本実施形態では、コア10の数が3つであるため、3本のコア被覆ロッド2を準備する。
図5は外付工程P2の様子を示す図である。外付工程P2は、例えば、OVD(Outside vapor deposition method)法により行い、バンドル工程P1で束ねられたそれぞれのコア被覆ロッド2の外周面上にクラッド20の一部となるスート3を堆積する。
図6に示すスート3が堆積したコア被覆ロッド2を得た後、必要に応じて脱水を行う。脱水は、ヒータが設けられ、Ar、He等のガスが充填された炉内で所定時間エージングされることで行われる。
図8は、線引工程P4の様子を示す図である。まず、線引工程P4を行う準備段階として、上記工程によりマルチコアファイバ用母材1Pを紡糸炉110に設置する。
次に、本発明の第2実施形態について図9,10を参照して詳細に説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等の構成要素については、特に説明する場合を除き、同一の参照符号を付して重複する説明は省略する。
図9は、本実施形態のバンドル工程P1後の様子を示す図である。図9に示すように、本実施形態のバンドル工程P1は、互いに隣り合うコア被覆ロッド2のそれぞれに接して外周側に露出する充填用ガラスロッド4が更に配置される点において、第1実施形態におけるバンドル工程P1と異なる。
本実施形態の外付工程P2は、バンドル工程P1で束ねられたコア被覆ロッド2及び充填用ガラスロッド4を含む複数のガラスロッドの外周面上にクラッド20の一部となるスート3を堆積する。スート3の堆積は、第1実施形態においてスート3を束ねられた複数のコア被覆ロッド2にスート3を堆積した方法と同様に行う。
本実施形態の焼結工程P3は、第1実施形態の焼結工程P3と同様に行う。上記のように充填用ガラスロッド4の軟化温度はコア被覆ロッド2のクラッドガラス層20Rの軟化温度より低くされるため、まず充填用ガラスロッド4が溶解する。そして、粘性流動を起こした充填用ガラスロッド4が充填用ガラスロッドとコア被覆ロッド2との隙間を埋める。また、このときに粘性流動を起こした充填用ガラスロッド4が接触しているスート3を取り込む。そして、コア被覆ロッド2のクラッドガラス層20Rの温度が軟化温度に達し、クラッドガラス層20Rが粘性流動を起こすと第1実施形態の焼結工程P3と同様に接触するスート3を取り込む。次いでスート3の温度が軟化温度に達して、スート3も粘性流動を起こし、クラッドガラス層20Rと充填用ガラスロッド4とスート3とが一体の透明ガラス体となる。このようにスート3が内側からクラッドガラス層20Rや充填用ガラスロッド4に取り込まれながら粘性流動を起こすため、スート3とクラッドガラス層20R及び充填用ガラスロッドとの間に隙間ができることが抑制される。
1P・・・マルチコアファイバ用母材
2・・・コア被覆ロッド
3・・・スート
4・・・充填用ガラスロッド
10・・・コア
10P・・・母材コア部
10R・・・コアロッド
20・・・クラッド
20P・・・母材クラッド部
20R・・・クラッドガラス層
51・・・結束バンド
52・・・ダミーガラスロッド
53・・・酸水素バーナ
Claims (7)
- コアとなるコアロッドの外周面がクラッドの一部となるクラッドガラス層で被覆された複数のコア被覆ロッドを含む複数のガラスロッドを束ねるバンドル工程と、
束ねられた前記複数のガラスロッドの外周面上に前記クラッドの他の一部となるスートを堆積する外付工程と、
前記スートが堆積した前記複数のガラスロッドを加熱して前記スートと前記ガラスロッドとを一体の透明ガラス体とする焼結工程と、
を備え、
前記スートと接触する位置に配置される前記ガラスロッドにおける前記スートと接触する部分の軟化温度は、堆積した前記スートが透明ガラス化する際の温度よりも低く、
前記スートと接触する位置に配置される前記ガラスロッドの少なくとも一部は前記コア被覆ロッドであり、
前記スートと接触する位置に配置される前記コア被覆ロッドの前記クラッドガラス層の軟化温度は、堆積した前記スートが透明ガラス化する際の温度よりも低い
ことを特徴とするマルチコアファイバ用母材の製造方法。 - 少なくとも2つの前記コア被覆ロッドが互いに隣り合って前記スートと接触する位置に配置されると共に、これらの前記コア被覆ロッドよりも小径の充填用ガラスロッドが前記スートと接触するようにこれらの前記コア被覆ロッドと接して配置され、
前記充填用ガラスロッドの軟化温度は、堆積した前記スートが透明ガラス化した際の温度よりも低い
ことを特徴とする請求項1に記載のマルチコアファイバ用母材の製造方法。 - 前記充填用ガラスロッドの軟化温度は、前記充填用ガラスロッドと接する前記コア被覆ロッドの前記クラッドガラス層の軟化温度よりも低い
ことを特徴とする請求項2に記載のマルチコアファイバ用母材の製造方法。 - 前記スートと接触する位置に配置される前記ガラスロッドの前記スートと接触する前記部分はフッ素が添加されたシリカガラスであり、
前記スートは純粋なシリカガラスである
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチコアファイバ用母材の製造方法。 - 前記焼結工程は、フッ素系ガスを含む雰囲気内で行う
ことを特徴とする請求項4に記載のマルチコアファイバ用母材の製造方法。 - 前記バンドル工程において、それぞれの前記ガラスロッドの一方の端部がダミーガラスロッドに固定されると共にそれぞれの前記ガラスロッドの他方の端部が他のダミーガラスロッドに固定されることで、前記複数のガラスロッドが束ねられた状態を維持する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のマルチコアファイバ用母材の製造方法。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載のマルチコアファイバ用母材の製造方法により製造されるマルチコアファイバ用母材を線引きする線引工程を備える
ことを特徴とするマルチコアファイバの製造方法。
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