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JP6007001B2 - 包装容器 - Google Patents

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JP6007001B2
JP6007001B2 JP2012141814A JP2012141814A JP6007001B2 JP 6007001 B2 JP6007001 B2 JP 6007001B2 JP 2012141814 A JP2012141814 A JP 2012141814A JP 2012141814 A JP2012141814 A JP 2012141814A JP 6007001 B2 JP6007001 B2 JP 6007001B2
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Description

本発明は、被包装体を包装する包装容器に関する。
現在、紙巻たばこ等の被包装体を包装する包装容器として、被包装体を収納する収納体と、この収納体の開口端を覆う蓋体が設けられ、収納体に対して蓋体が回動可能なものが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。このような包装容器は、蓋体を回動させて収納体の開口端が開放する状態とすることで、収納体内の被包装体を取り出し可能となる。
特開2008−087775号公報 特開2002−96823号公報
上述した包装容器では、以下の問題があった。即ち、上述した包装容器は、紙材で形成されており、収納体と蓋体との連続部が、蓋体の回動するヒンジ部となる。このヒンジ部は、包装容器を形成する際に紙素材を押圧して形成した圧痕が、包装容器の開封時に折れることで形成された折目である。このため、ヒンジ部を中心に蓋体を回動させた後、蓋体の保持を解除すると、当該ヒンジ部の復元力により、蓋体が閉じる方向に回動する。
収納体内の被包装体を取り出すには、蓋体を回動後保持させておくことが望ましいが、手がふさがっている等の条件下においては、蓋体の保持ができないこともある。このため、蓋体を回動後、保持させることなく、蓋体の回動状態、即ち、収納体の開口が開放した開状態を維持可能な包装容器が求められている。
そこで、本発明は、開状態の維持が容易な包装容器を提供することを目的としている。
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明の包装容器は次のように構成されている。
本発明の一態様として、被包装体を収納するとともに、その上部が開口する収納体と、前記収納体の後壁及び前記蓋体の後壁の境界の両端部から中央に向かうとともに、中途部から二方向に所定の長さで分岐する一対の切断部並びに前記一対の切断部の間に設けられ、前記収納体及び前記蓋体に一体に形成され、前記蓋体を前記収納体に対して回動可能に形成された2つの回転軸を構成する2つの圧痕を有するヒンジ部と、前記ヒンジ部の前記収納体及び前記蓋体の内部側の面に設けられ、情報を表示する表示部と、を備える。
本発明によれば、開状態の維持が容易な包装容器を提供することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る包装容器の構成を示す斜視図。 同包装容器の構成を示す斜視図。 同包装容器のブランクの構成を示す平面図。 同包装容器のブランクの要部構成を示す平面図。 同包装容器のブランクの構成を示す平面図。 本発明の第2の実施形態に係る包装容器のブランクの構成を示す平面図。 本発明の第3の実施形態に係る包装容器のブランクの構成を示す平面図。 本発明の第4の実施形態に係る包装容器のブランクの構成を示す平面図。 本発明の第5の実施形態に係る包装容器のブランクの構成を示す平面図。
以下、本発明の第1の実施の形態に係る包装容器1を、図1乃至図5を用いて説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る包装容器1の構成を後方から示す斜視図、図2は同包装容器1の構成を前方から示す斜視図、図3は同包装容器1に用いられる第1ブランク3の構成を示す平面図、図4は第1ブランク3の要部構成、具体的には、ヒンジ部7を形成する切断部54、非連続部54a及び圧痕55の構成を示す平面図、図5は同包装容器1に用いられる第2ブランク4の構成を示す平面図である。
なお、図1の包装容器1は、収納体5の開口を蓋体6により閉塞する閉状態を、図2の包装容器1は、蓋体6を収納体5から離間させることで収納体5が開口する開状態を、それぞれ示している。
図1及び図2に示すように、包装容器1は、収納体5と、蓋体6と、ヒンジ部7と、を備えている。包装容器1は、これら収納体5、蓋体6及びヒンジ部7が一体に形成される。包装容器1は、被包装体の包装時においては、その外形状が略直方体に形成されている。
また、包装容器1は、包装容器1の外郭を形成する外体9と、外体9の内部に位置し、包装容器1の内部形状の一を形成し、図2に示す包装容器1の開状態において外部に露出する内体10と、を備えている。
外体9は、収納体5の一部、蓋体6及びヒンジ部7を構成する。内体10は、収納体5の他部を構成する。内体10は、その外面が、包装容器1の閉状態において、蓋体6の内面と当接することで、蓋体6の開状態への移動を規制する規制部である。
包装容器1は、図3乃至図5に示すように、紙素材から、打ち抜き加工により形成されたブランク2を組み立てることで形成される。
このような包装容器1は、例えば、被包装体である紙巻たばこTを包装可能な、所謂たばこ箱であり、収納体5内部に内包体を有している。包装容器1は、外体9及び内体10の材料として、紙巻たばこTを包装可能な紙素材が用いられる。
当該紙素材の一例として、例えばミードウエストベーコ社製、ハイイールドプリントコート(登録商標)のグラメジが221g/mの紙素材が用いられる。なお、紙素材は、これに限定されず、適宜使用可能である。
内包体は、例えば、包装容器1の開封まで、紙巻たばこTの束を直接包装し、紙巻たばこTの劣化を防止可能に形成されている。内包体は、保湿性及び保香性等を有している。この内包体は、主として、アルミニウムの膜が蒸着又は積層された紙が用いられる。
図1及び図2に示すように、収納体5は、外体9の一部と内体10とにより構成されている。収納体5は、外体9の一部及び内体10により、収納体5の内部を開口する開口端を有する方体状に形成されている。
具体的には、収納体5は、外体9によって上端部が後方から前方に向って下方に傾斜して開口するとともに、当該傾斜する開口の内周面に設けられた内体10によって、当該開口の上端から延設された壁を形成し、略方体状の上部が開口する箱体に形成される。収納体5は、外体9の一部により形成された第1前壁11、第1後壁12、一対の第1側壁13及び底壁と、内体10と、を備えている。
第1前壁11は、略矩形状、例えば、平面視で幅方向が高さ方向よりも短い長方形状に形成されている。第1後壁12は、高さ方向に第1前壁11よりも高い略長方形状に形成されるとともに、その上端の一部にヒンジ部7が形成され、当該ヒンジ部7を介して蓋体6が一体に形成されている。
第1後壁12は、その上端縁の両端側が下端縁に沿って一部切欠されるとともに、当該切欠の端部から第1後壁12の中心側に向かって中途部まで傾斜して切欠される。第1後壁12は、これら上端縁の両端側の切欠間に形成され、蓋体6と連続するヒンジ部7が一体に形成されている。
第1側壁13は、第1前壁11及び第1後壁12を連結するとともに、その上端が傾斜する台形状に形成されている。底壁は、平面視で長方形状に形成され、第1前壁11、第1後壁12及び一対の第1側壁13をこれら下端側で連結する。
図2に示すように、内体10は、第1前壁11、及び、一対の第1側壁13の内面に沿って設けられている。具体的には、内体10は、前内壁15及び一対の側内壁16を備えている。
前内壁15は、第1前壁11の内面に設けられ、第1前壁11の上端縁から突出する。側内壁16は、一対の第1側壁13の内面にそれぞれ設けられ、第1側壁13の上端縁からそれぞれ突出する。
内体10は、前内壁15及び側内壁16が第1前壁11及び第1側壁13の内面に接着剤等により接着されている。内体10は、外体9の第1前壁11及び第1側壁13に沿った壁を形成し、蓋体6の案内及び蓋体6の変形等を防止可能に形成される。
また、内体10は、前内壁15及び側内壁16の稜部に形成され、蓋体6の内面と干渉する突起部17を備えている。突起部17は、蓋体6が収納体5の開口端を閉塞時に、蓋体6の内面と干渉することで、蓋体6を収納体5に固定可能に形成されている。
蓋体6は、外体9の他部により構成されている。蓋体6は、第2前壁21と、第2後壁22と、一対の第2側壁23と、上壁24と、を備えている。蓋体6は、収納体5の上部を覆うことで、収納体5の開口を閉塞可能に形成されている。
第2前壁21は、平面視で幅方向が高さ方向よりも長く、且つ、その幅が第1前壁11と略同一寸法の長方形状に形成されている。
第2後壁22は、高さ方向に第1前壁21よりも低い略長方形状に形成されている。第2後壁22は、その下端縁にヒンジ部7を介して収納体5が一体に形成されている。第2後壁22は、その下端縁の両端側が、第1後壁12と同様に、中心側に向かって中途部まで切欠されるとともに、当該切欠の端部から第2後壁22の中心側に向かって中途部まで傾斜して切欠される。第2後壁22は、これら下端縁の両端側の切欠間に形成された、収納体5と連続するヒンジ部7が一体に形成されている。
即ち、第1後壁12及び第2後壁22は、その対向する境界が、それらの両端部から中央に向かって切欠するとともに、当該切欠が中途部から所定の長さの切欠に2方向に分岐して直線状に切欠する切断部54と、当該切断部54間に形成されたヒンジ部7と、により一体に形成されている。
第2側壁23は、第2前壁21及び第2後壁22を連結するとともに、その下端が傾斜する台形状に形成されている。なお、第2側壁23は、その下端の傾斜角度が、第1側壁13の上端の傾斜角度と略同一の角度に形成されている。上壁24は、平面視で長方形状に形成され、第2前壁21、第2後壁22及び一対の第2側壁23を上端側で連結する。
ヒンジ部7は、第1後壁12及び第2後壁22間に設けられ、第1後壁12及び第2後壁22を一体に連結する。ヒンジ部7は、第1後壁12に対して第2後壁22を回動可能に形成されている。ヒンジ部7は、複数、本実施の形態においては2つの回転軸を備えている。
具体的には、ヒンジ部7は、その両端部が一対の切断部54であって、当該切断部54の2方向に分岐する切欠により形成されるとともに、一対の切断部54の2方向に分岐された切欠の端部間をそれぞれ連続する2つの曲折部27により形成される。ヒンジ部7は、包装容器1の幅方向にその長手方向が延設された帯状に形成されている。また、ヒンジ部7は、その内面に意匠又は標章等の情報が表示可能に形成されている。即ち、ヒンジ部7は、その内面に情報を表示する表示部28を有している。
曲折部27は、図1中は破線で、図2中は実線で示すように、例えば、紙素材上の第1後壁12及び第2後壁22間に押圧によって形成され、折り曲げられることで、ヒンジ部7の回転する回転軸を成す脆弱部である。曲折部27は、後述する圧痕55により形成される。表示部28は、例えば、包装容器1内の表面に、印刷等により情報が設けられる。
次に、このような包装容器1を形成するブランク2、及び、ブランク2による包装容器1の形成方法について図3乃至図5を用いて説明する。なお、図3乃至図5中、鎖線は、ブランク2の折線を示し、実線は切断部をそれぞれ示している。
折線とは、ブランク2の組立時に、ブランク2を折り込む部位であり、たとえば、ブランク2の製造時に、折線を案内する圧痕が形成される。以下、鎖線で示す折線を「圧痕」として説明する。また、切断部とは、所謂切れ刃と呼ばれるブランク2形成時に切断した部位である。
図3乃至図5に示すように、ブランク2は、第1ブランク3及び第2ブランク4を備えている。
第1ブランク3は、収納体5の一部及び蓋体6からなる外体9を展開した形状に紙素材を打ち抜き加工により切断した素材片である。第1ブランク3は、後面31と、底面32と、第1前面33と、上面34と、一対の第1側面35と、第2前面36と、一対の第2側面37と、接着面38と、を備えている。
後面31は、第1、第2後壁12、22、及び、ヒンジ部7を形成する。後面31は、第1、第2後壁12、22及びヒンジ部7を組み合わせた方形状に形成され、圧痕50,51,52,53を介して底面32、上面34、及び、接着面38と一体に成形されている。
後面31は、圧痕52,53間に設けられた、一対の切断部54、及び、一対の切断部54間に設けられ、曲折部27を形成する2つの圧痕55を有する。後面31は、その切断部54及び圧痕55により囲まれる領域がヒンジ部7を形成する。また、後面31は、切断部54及びヒンジ部7を介して一方(下方)が第1後面41を、他方(上方)が第2後面42を形成する。
換言すると、後面31は、第1後面41がヒンジ部7をなす下方の圧痕55を介してヒンジ部7と連続し、第2後面42がヒンジ部7をなす上方の圧痕55を介してヒンジ部7と連続して形成される。
後面31は、圧痕50,51,52,53が曲折されることで、第1後面41及び第2後面42により、底面32(底壁)及び上面34(上壁24)に対して直交する第1後壁12及び第2後壁22を構成する。
図4に示すように、切断部54は、後面31が圧痕52,53から互いに対向する方向に向かって所定の距離だけ直線状に切断されるとともに、当該所定の距離切断された端部から2方向に分岐して所定の距離だけ直線状に切断されることで形成される。また、切断部54は、当該2方向に分岐した一方、例えば第1後面41及びヒンジ部7間に位置する一方が、第2後面42及びヒンジ部7間に位置する他方よりもその長さが長く切欠される。
また、切断部54は、2方向に分岐した少なくとも一方、例えば第1後面41及びヒンジ部7間に位置する一方に、切断部54の一部を非連続にする非連続部54aが形成されている。なお、非連続部54aは、切断部54の切断時において、切断部54の一部に切断を行わない部位(非切断部)を設けることで形成される。
圧痕55は、一対の切断部54の、2方向に分岐された端部間を連続してそれぞれ形成される。圧痕55は、圧痕50,51の延設方向、及び、切断部54の圧痕52,53から互いに対向する方向に沿って形成される。
底面32は、底壁を形成する。底面32は、方形状に形成され、圧痕50,57を介して後面31及び第1前面33と一体に成形されている。底面32は、圧痕50,57が曲折されることで、後面31(第1後壁12及び第2後壁22)に対して直交する底壁を構成する。
第1前面33は、第1前壁11を形成する。第1前面33は、方形状に形成され、圧痕57,58,59を介して底面32及び一対の第1側面35と一体に成形されている。第1前面33は、圧痕57,58,59が曲折されることで、底面32(底壁)に対して直交する第1前壁11を構成する。
上面34は、上壁24を形成する。上面34は、方形状に形成され、圧痕51,60を介して後面31及び第2前面36に一体に成形されている。上面34は、圧痕51,60が曲折されることで、後面31(第1後壁12及び第2後壁22)及び第2前面36(第2前壁21)に対して直交する上壁24を構成する。
一対の第1側面35は、第1側壁13を形成する。第1側面35は、一つの辺、図3においては、下方に位置する辺が傾斜する台形状に形成され、圧痕58,59を介してそれぞれ第1前面33と一体に形成されている。第1側面35は、圧痕58,59が曲折されることで、第1前面33(第1前壁11)に対して直交する第1側壁13を構成する。
第2前面36は、第2前壁21を形成する。第2前面36は、方形状に形成され、圧痕60,61,62,63を介して上面34、一対の第2側面37及び接着面38と一体に成形されている。第2前面36は、圧痕60,61,62,63が曲折されることで、上面34(上壁24)に対して直交する第2前壁21を構成する。
一対の第2側面37は、第2側壁23を形成する。第2側面37は、一つの辺、図3においては、上方に位置する辺が、第1側面35の傾斜する辺と同一の角度で傾斜する台形状に形成され、圧痕61,62を介してそれぞれ第2前面36と一体に成形されている。
第2側面37は、その傾斜する辺が、第1側面35の傾斜する辺と互いに係合可能に形成され、当該辺同士が係合することで、第1側面35及び第2側面37は、方形状に形成される。第2側面37は、圧痕61,62が曲折されることで、第2前面36(第2前壁21)に対して直交する第2側壁23を構成する。
接着面38は、一対の側面接着面44と、一対の底面接着面45と、一対の上面接着面46と、前面接着面47と、を備えている。
一対の側面接着面44は、第1側面35と接着する第1側面接着面48、及び、第2側面37と接着する第2側面接着面49を備えている。一対の側面接着面44は、第1側壁13及び第2側壁23の内面を構成する。一対の側面接着面44は、第1側壁13及び第2側壁23を組み合わせた方形状に形成され、圧痕52,53、64,65,66,67を介して後面31、一対の底面接着面45及び一対の上面接着面46と一体に成形されている。
また、一対の側面接着面44は、後面31の切断部54と連続する切断部56を有し、この切断部56に対して一方(下方)が第1側面接着面48を、他方(上方)が第2側面接着面49を形成する。切断部56は、第1、第2側面35,37の傾斜角度と略同一角度で傾斜する。
一対の側面接着面44は、圧痕52,53が曲折されることで、第1側面接着面48及び第2側面接着面49が後面31(第1後面41及び第2後面42)に対して直交し、第1側面35及び第2側面37とそれぞれ対向し、接着される。
一対の底面接着面45は、それぞれ圧痕64,65を介して、一対の第1側面接着面48に一体に形成される。一対の底面接着面45は、圧痕64,65が曲折されることで、側面接着面44(第1側壁13及び第2側壁23)に対して直交し、底面32(底壁)と対向し、接着される。
一対の上面接着面46は、それぞれ圧痕66,67を介して、一対の側面接着面44の第2側面接着面49に一体に成形される。一対の上面接着面46は、圧痕66,67が曲折されることで、側面接着面44(第1側壁13及び第2側壁23)に対して直交し、上面34(上壁24)と対向し、接着される。
第2前面接着面47は、圧痕63を介して第2前面36と一体に成形され、圧痕63を介して曲折されることで、第2前面36と対向し、接着される。なお、第2前面接着面47は、第2前壁21の内面を形成する。
第2ブランク4は、内体10を展開した形状に紙素材を打ち抜き加工により切断した素材片である。第2ブランク4は、前面部74と、一対の側面部75と、を備えている。
前面部74は、前内壁15を形成する。前面部74は、第1前壁11と略同一幅に形成されるとともに、圧痕71を介して一対の側面部75に接続されている。前面部74は、その側方から圧痕71上を跨いで側面部75の一部まで切断されることで設けられ、蓋体6の内面と干渉する突起部17を構成する切断部74aが形成されている。前面部74は、その上方の一部が切欠されて形成されている。また、前面部74は、その下方が第1前壁11の内面に接着される。
側面部75は、側内壁16を形成する。側面部75は、第1側壁13と略同一幅に形成される。側面部75は、その下方が第1側壁13の内面に接着される。
このように構成された第1ブランク3及び第2ブランク4は、各圧痕が同方向に折りこまれるとともに、接着面38にそれぞれ接着剤が塗布され、対応する面に接着される。これにより、第1ブランク3は収納体5及び蓋体6を有する外体9を形成し、第2ブランク4は内体10をそれぞれ形成する。次に、内体10を外体9の対応する位置に接着剤により接着することで、包装容器1が組み立てられる。なお、ここでは、包装容器1の外体9と内体10との接着についての詳細な説明は省略する。
このように形成された包装容器1は、ブランク2から包装容器1を形成する時に、内包体に包装されたたばこ束がその内部に設けられることで、たばこ束を包装する。たばこ束を包装した包装容器1は、包装容器1の外囲が透明フィルム等の外包フィルムで外包される。これにより、たばこ商品となる。
次に、このように構成された包装容器1の開封、及び、蓋体6の開閉について説明する。先ず、外包フィルムで外包された包装容器1は、外包フィルムを開封して除去する。外装フィルム除去後、蓋体6を収納体5から離間する方向に移動させる。
この蓋体6の移動により、ヒンジ部7は、2つの曲折部27が折り曲げられるとともに、切断部54の非連続部54aが破断され、切断部54が連続し、蓋体6がヒンジ部7を中心に回動可能となる。即ち、蓋体6は、収納体5に離間する方向に移動されることで、ヒンジ部7の2つの曲折部27を回転軸として、収納体5に対して回動する。
具体的には、蓋体6を収納体5から離間する方向に回動させると、蓋体6は、ヒンジ部7の上方の曲折部27、即ち、蓋体6に隣接する曲折部27を中心に、ヒンジ部7に対して回動する。また、蓋体6は、ヒンジ部7の下方の曲折部27、即ち、収納体5に隣接する曲折部27を中心に、収納体5に対して回動する。
換言すると、蓋体6は、ヒンジ部7に対して回動するとともに、蓋体6の回動に合わせて、ヒンジ部7も、蓋体6とともに下方の曲折部27を中心に収納体5に対して回動する。これにより、ヒンジ部7は、第1後壁12に対して傾斜し、表示部28が収納部5の開口範囲から外部に露出する。このヒンジ部7の傾斜により、ヒンジ部7の内面側に形成された表示部28は、その情報が収納体5の開口から視認可能となる。
また、ヒンジ部7の2つの曲折部27がそれぞれ回転軸を成し、蓋体6を収納体5に対して回動させることから、蓋体6は、一つの回転軸により回動する場合よりも、収納体5に対して回動する角度が大きくなる。このため、ヒンジ部7の曲折部27の復元力による蓋体6の収納体5を閉塞する方向の回動が発生しても、蓋体6が収納体5に近接し、蓋体6が収納体5の開口を覆うことを極力防止できる。
このため、包装容器1は、蓋体6を手で保持することなく、突出部26及び内体10により収納体5の開口を解放させた開状態を維持することが可能となり、収納体5に収納された紙巻たばこTの取り出しが容易となる。
包装容器1は、収納体5の開口が蓋体6により閉塞された閉状態とするために、蓋体6を、ヒンジ部7の2つの曲折部27を中心に収納体5に近接させる方向に回動させる。この回動により、蓋体6は、その内面に内体10が当接し、内体10の突起部17と干渉することで、蓋体6が収納体5に固定される。これにより、包装容器1は閉状態となる。
このように構成された包装容器1によれば、ヒンジ部7に2つの曲折部27を設けることで、蓋体の回転軸を複数、本実施形態においては2つとすることが可能となる。これにより、蓋体6を収納体5から離間させるように回動させることで、蓋体6の回転角度は、2つの回転軸における回転角度の和となることから、収納体5に対する蓋体6の開度(回転角度)を大とすることが可能となる。
また、蓋体6の開度が大となることで、曲折部27の復元力により蓋体6が閉状態となる方向に回動しても、蓋体6は、開状態が維持される。即ち、包装容器1は、蓋体6を開状態としたあと、蓋体6を押えることなく開状態が維持されることから、収納体5から紙巻たばこTの取り出しが容易となる。
また、蓋体6の回転角度が大となるとともに、ヒンジ部7も曲折部27を中心に収納体5に対して回転することで、包装容器1の開口する開口領域に対向するようにヒンジ部7が傾斜する。これにより、ヒンジ部7の内面側の表示部28が使用者に対して対向するように傾斜することから、表示部28の視認性が高くなる。これにより当該表示部28に表示された情報の視認性を向上することが可能となる。このように、包装容器1は、その外面だけでなく、内面に設けられた表示部28を効果的な表示領域とすることで、情報の表示範囲が向上することとなる。
上述したように、本願発明の第1の実施形態に係る包装容器1によれば、ヒンジ部7の2つの曲折部27により、蓋体6を2つの回転軸により回動させ、且つ、ヒンジ部7の内面に情報の表示部28を設けることで、開状態の維持が容易、且つ、情報の表示範囲の向上が可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る包装容器1Aの構成を、図6を用いて説明する。
図6は本発明の第2の実施形態に係る包装容器1Aに用いられる第1ブランク3Aの構成を示す平面図である。なお、図6の包装容器1A中、図1乃至図5にて説明した第1の実施形態に係る包装容器1及び第1ブランク3と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
包装容器1Aは、収納部5、蓋体6及びヒンジ部7Aを備えている。ヒンジ部7Aは、その両端部が一対の切断部54Aの一部により形成されるとともに、切断部54A間を連続する2つの曲折部27により構成される。ヒンジ部7Aは、包装容器1Aの幅方向にその長手方向が延設された帯状に形成されている。ヒンジ部7Aは、その内面に表示部28を有している。
包装容器1Aは、ブランク2Aにより構成される。ブランク2Aは、第1ブランク3A及び第2ブランク4を備えている。第1ブランク3Aは、収納体5Aの一部及び蓋体6からなる外体9を展開した形状に紙素材を打ち抜き加工により切断した素材片である。第1ブランク3Aは、後面31Aと、底面32と、第1前面33と、上面34と、一対の第1側面35と、第2前面36と、一対の第2側面37と、接着面38と、を備えている。
後面31Aは、第1、第2後壁12、22、及び、ヒンジ部7Aを形成する。後面31Aは、第1、第2後壁12、22及びヒンジ部7Aを組み合わせた方形状に形成され、圧痕50,51,52,53を介して底面32、上面34、及び、接着面38と一体に成形されている。
後面31Aは、一対の切断部54A及び一対の切断部54A間に設けられ、曲折部27を形成する2つの圧痕55を有する。後面31Aは、その切断部54A及び圧痕55により囲まれる領域がヒンジ部7Aを形成する。また、後面31Aは、切断部54A及びヒンジ部7Aを介して一方(下方)が第1後面41を、他方(上方)が第2後面42を形成する。
換言すると、後面31Aは、第1後面41がヒンジ部7Aをなす下方の圧痕55を介してヒンジ部7Aと連続し、第2後面42がヒンジ部7Aをなす上方の圧痕55を介してヒンジ部7Aと連続して形成される。
後面31Aは、圧痕50,51,52,53が曲折されることで、第1後面41及び第2後面42により、底面32(底壁)及び上面34(上壁24)に対して直交する第1後壁12及び第2後壁22を構成する。
図6に示すように、切断部54Aは、後面31Aが圧痕52,53から互いに対向する方向に向かって所定の距離だけ直線状に切断されるとともに、当該所定の距離切断された端部から2方向に分岐して所定の距離だけ円弧状に切断されることで形成される。また、切断部54Aは、当該2方向に分岐した一方、例えば第1後面41及びヒンジ部7A間に位置する一方が、第2後面42及びヒンジ部7間に位置する他方よりもその長さが長く切欠される。
また、切断部54Aは、2方向に分岐した少なくとも一方、例えば第1後面41及びヒンジ部7間に位置する一方に、切断部54Aの一部を非連続にする非連続部54aが形成されている。
このように構成された包装容器1Aによれば、上述した包装容器1と同様の効果を奏することが可能となる。即ち、包装容器1Aは、ヒンジ部7Aに2つの曲折部27を設けることで、蓋体6の回転軸を複数(2つ)とすることが可能となる。また、包装容器1Aは、ヒンジ部7Aに表示部28を設けることが可能となる。これにより、包装容器1Aは、2つの曲折部27により開状態の維持が容易、且つ、表示部28により情報の表示範囲の向上が可能となる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る包装容器1Bの構成を、図7を用いて説明する。
図7は本発明の第3の実施形態に係る包装容器1Bに用いられる第1ブランク3Bの構成を示す平面図である。なお、図7の包装容器1B中、図1乃至図5にて説明した第1の実施形態に係る包装容器1及び第1ブランク3、並びに、図6にて説明した第2の実施形態に係る包装容器1A及び第1ブランク3Aと同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
包装容器1Bは、収納部5、蓋体6及びヒンジ部7Bを備えている。ヒンジ部7Bは、その両端部が一対の切断部54Bの一部により形成されるとともに、切断部54B間を連続する2つの曲折部27により構成される。ヒンジ部7Bは、包装容器1Bの幅方向にその長手方向が延設された帯状に形成されている。ヒンジ部7Bは、その内面に表示部28を有している。
包装容器1Bは、ブランク2Bにより構成される。ブランク2Bは、第1ブランク3B及び第2ブランク4を備えている。第1ブランク3Bは、収納体5Bの一部及び蓋体6からなる外体9を展開した形状に紙素材を打ち抜き加工により切断した素材片である。第1ブランク3Bは、後面31Bと、底面32と、第1前面33と、上面34と、一対の第1側面35と、第2前面36と、一対の第2側面37と、接着面38と、を備えている。
後面31Bは、第1、第2後壁12、22、及び、ヒンジ部7Bを形成する。後面31Bは、第1、第2後壁12、22及びヒンジ部7Bを組み合わせた方形状に形成され、圧痕50,51,52,53を介して底面32、上面34、及び、接着面38と一体に成形されている。
後面31Bは、一対の切断部54B及び一対の切断部54B間に設けられ、曲折部27を形成する2つの圧痕55を有する。後面31Bは、その切断部54B及び圧痕55により囲まれる領域がヒンジ部7Bを形成する。また、後面31Bは、切断部54B及びヒンジ部7Bを介して一方(下方)が第1後面41を、他方(上方)が第2後面42を形成する。
換言すると、後面31Bは、第1後面41がヒンジ部7Bをなす下方の圧痕55を介してヒンジ部7Bと連続し、第2後面42がヒンジ部7Bをなす上方の圧痕55を介してヒンジ部7Bと連続して形成される。
後面31Bは、圧痕50,51,52,53が曲折されることで、第1後面41及び第2後面42により、底面32(底壁)及び上面34(上壁24)に対して直交する第1後壁12及び第2後壁22を構成する。
図7に示すように、切断部54Bは、後面31Bが圧痕52,53から、切断部56と連続して切断部56と同一の傾斜角度で所定の距離だけ直線状に切断されるとともに、当該所定の距離切断された端部から後面31Bの中心側に向かって所定の角度及び所定の距離だけ直線状に切断されることで形成される。
即ち、切断部54Bは、後面31Bが切断部56と連続して圧痕51に向かって所定の距離だけ切断されるとともに、後面31Bの中心側に向かって曲折して所定の角度及び所定の距離だけ切断されることで形成される。また、切断部54Bは、曲折して後面31Bの中心側に向かって切断された部位の一部に、非連続部54aが形成されている。
圧痕55(曲折部27)は、一対の切断部54Bの曲折する頂部間、及び、中心側に向かって切断された端部間を連続してそれぞれ形成される。圧痕55は、圧痕50,51の延設方向、及び、切断部54の圧痕52,53から互いに対向する方向に沿って形成される。
このように構成された包装容器1Bによれば、上述した包装容器1,1Aと同様の効果を奏することが可能となる。即ち、包装容器1Bは、ヒンジ部7Bに2つの曲折部27を設けることで、蓋体6の回転軸を複数(2つ)とすることが可能となる。また、包装容器1Bは、ヒンジ部7Bに表示部28を設けることが可能となる。これにより、包装容器1Bは、2つの曲折部27により開状態の維持が容易、且つ、表示部28により情報の表示範囲の向上が可能となる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る包装容器1Cの構成を、図8を用いて説明する。
図8は本発明の第4の実施形態に係る包装容器1Cに用いられる第1ブランク3Cの構成を示す平面図である。なお、図8の包装容器1C中、図1乃至図5にて説明した第1の実施形態に係る包装容器1及び第1ブランク3、図7にて説明した第2の実施形態に係る包装容器1A及び第1ブランク3A、並びに、図7にて説明した第3の実施形態に係る包装容器1B及び第1ブランク3Bと同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
包装容器1Cは、収納部5、蓋体6及びヒンジ部7Cを備えている。ヒンジ部7Cは、その両端部が一対の切断部54Cの一部により形成されるとともに、切断部54C間を連続する2つの曲折部27により構成される。ヒンジ部7Cは、包装容器1Cの幅方向にその長手方向が延設された帯状に形成されている。ヒンジ部7Cは、その内面に表示部28を有している。
包装容器1Cは、ブランク2Cにより構成される。ブランク2Cは、第1ブランク3C及び第2ブランク4を備えている。第1ブランク3Cは、収納体5Cの一部及び蓋体6からなる外体9を展開した形状に紙素材を打ち抜き加工により切断した素材片である。第1ブランク3Cは、後面31Cと、底面32と、第1前面33と、上面34と、一対の第1側面35と、第2前面36と、一対の第2側面37と、接着面38と、を備えている。
後面31Cは、第1、第2後壁12、22、及び、ヒンジ部7Cを形成する。後面31Cは、第1、第2後壁12、22及びヒンジ部7Cを組み合わせた方形状に形成され、圧痕50,51,52,53を介して底面32、上面34、及び、接着面38と一体に成形されている。
後面31Cは、一対の切断部54C及び一対の切断部54C間に設けられ、曲折部27を形成する2つの圧痕55を有する。後面31Cは、その切断部54C及び圧痕55により囲まれる領域がヒンジ部7Cを形成する。また、後面31Cは、切断部54C及びヒンジ部7Cを介して一方(下方)が第1後面41を、他方(上方)が第2後面42を形成する。
換言すると、後面31Cは、第1後面41がヒンジ部7Cをなす下方の圧痕55を介してヒンジ部7Cと連続し、第2後面42がヒンジ部7Cをなす上方の圧痕55を介してヒンジ部7Cと連続して形成される。
後面31Cは、圧痕50,51,52,53が曲折されることで、第1後面41及び第2後面42により、底面32(底壁)及び上面34(上壁24)に対して直交する第1後壁12及び第2後壁22を構成する。
図8に示すように、切断部54Cは、後面31Cが圧痕52,53から、切断部56と連続して切断部56と同一の傾斜角度で所定の距離だけ直線状に切断され、その直線状に切断された端部から円弧状に曲折して切断されるとともに、当該円弧状の切断された端部から圧痕50に向かって直線状に切断されることで形成される。
即ち、切断部54Cは、後面31Cが、切断部56と連続する直線状に切断されるとともに、圧痕52,53に略平行に圧痕50に向かって切断され、これらが円弧状に切断された部位により連続する。また、切断部54Cは、圧痕50に向かって切断された部位の一部に、非連続部54aが形成されている。
圧痕55(曲折部27)は、一対の切断部54Bの円弧状に曲折して切断された頂部間、及び、圧痕50に向かって切断された端部間を連続してそれぞれ形成される。圧痕55は、圧痕50,51の延設方向、及び、切断部54の圧痕52,53から互いに対向する方向に沿って形成される。
このように構成された包装容器1Cによれば、上述した包装容器1,1A,1Bと同様の効果を奏することが可能となる。即ち、包装容器1Cは、ヒンジ部7Cに2つの曲折部27を設けることで、蓋体6の回転軸を複数(2つ)とすることが可能となる。また、包装容器1Cは、ヒンジ部7Cに表示部28を設けることが可能となる。これにより、包装容器1Cは、2つの曲折部27により開状態の維持が容易、且つ、表示部28により情報の表示範囲の向上が可能となる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係る包装容器1Dの構成を、図9を用いて説明する。
図9は本発明の第5の実施形態に係る包装容器1Dに用いられる第1ブランク3Dの構成を示す平面図である。なお、図9の包装容器1D中、図1乃至図5にて説明した第1の実施形態に係る包装容器1及び第1ブランク3、図6にて説明した第2の実施形態に係る包装容器1A及び第1ブランク3A、図7にて説明した第3の実施形態に係る包装容器1B及び第1ブランク3B、並びに、図8にて説明した第3の実施形態に係る包装容器1B及び第1ブランク3Bと同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
包装容器1Dは、収納部5、蓋体6及びヒンジ部7Dを備えている。ヒンジ部7Dは、その両端部が一対の切断部54Dの一部により形成されるとともに、切断部54D間を連続する2つの曲折部27により構成される。ヒンジ部7Dは、包装容器1Dの幅方向にその長手方向が延設された帯状に形成されている。ヒンジ部7Dは、その内面に表示部28を有している。
包装容器1Dは、ブランク2Dにより構成される。ブランク2Dは、第1ブランク3D及び第2ブランク4を備えている。第1ブランク3Dは、収納体5Dの一部及び蓋体6からなる外体9を展開した形状に紙素材を打ち抜き加工により切断した素材片である。第1ブランク3Dは、後面31Dと、底面32と、第1前面33と、上面34と、一対の第1側面35と、第2前面36と、一対の第2側面37と、接着面38と、を備えている。
後面31Dは、第1、第2後壁12、22、及び、ヒンジ部7Dを形成する。後面31Dは、第1、第2後壁12、22及びヒンジ部7Dを組み合わせた方形状に形成され、圧痕50,51,52,53を介して底面32、上面34、及び、接着面38と一体に成形されている。
後面31Dは、一対の切断部54D及び一対の切断部54D間に設けられ、曲折部27を形成する2つの圧痕55を有する。後面31Dは、その切断部54D及び圧痕55により囲まれる領域がヒンジ部7Dを形成する。また、後面31Dは、切断部54D及びヒンジ部7Dを介して一方(下方)が第1後面41を、他方(上方)が第2後面42を形成する。
換言すると、後面31Dは、第1後面41がヒンジ部7Dをなす下方の圧痕55を介してヒンジ部7Dと連続し、第2後面42がヒンジ部7Dをなす上方の圧痕55を介してヒンジ部7Dと連続して形成される。
後面31Dは、圧痕50,51,52,53が曲折されることで、第1後面41及び第2後面42により、底面32(底壁)及び上面34(上壁24)に対して直交する第1後壁12及び第2後壁22を構成する。
図9に示すように、切断部54Dは、後面31Dが圧痕52,53から、切断部56と連続して切断部56の傾斜角度にその接線が近似する円弧状に所定の距離だけ切断されるとともに、その端部から後面31Dの中心側に向かって円弧状に曲折して切断されることで形成される。
圧痕55(曲折部27)は、一対の切断部54Bの切断部56と連続して切断された円弧状の頂部間、及び、後面31Dの中心に向かって円弧状に切断された端部間を連続してそれぞれ形成される。圧痕55は、圧痕50,51の延設方向、及び、切断部54の圧痕52,53から互いに対向する方向に沿って形成される。
このように構成された包装容器1Dによれば、上述した包装容器1,1A,1B,1Cと同様の効果を奏することが可能となる。即ち、包装容器1Dは、ヒンジ部7Dに2つの曲折部27を設けることで、蓋体6の回転軸を複数(2つ)とすることが可能となる。また、包装容器1Dは、ヒンジ部7Dに表示部28を設けることが可能となる。これにより、包装容器1Dは、2つの曲折部27により開状態の維持が容易、且つ、表示部28により情報の表示範囲の向上が可能となる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上述した例では、包装容器1,1A,1B,1Cは、曲折部27は圧痕55により形成される構成を説明したが、これに限定されない。例えば、曲折部27は、間欠的に切断されて形成される、換言すると、切断部と被切断部とが交互に形成されることで構成されていてもよい。
また、上述した例では、包装容器1,1A,1B,1Cは、ヒンジ部7,7A,7B,7C,7Dの両端部を形成する切断部54,54A,54B,54C,54Dの構成をそれぞれ説明したがこれらに限定されない。即ち、ヒンジ部として、2つの回転軸(曲折部27)を形成可能であれば、切断部の構成は適宜設定可能である。例えば、上述した例では、ヒンジ部7の2つの曲折部27の端部が、後面31の圧痕52,53間が切断された切断部54により構成される構成を説明したが、切断部(54)は、圧痕52,53上にそれぞれ設けられ、それら両端部間を2つの曲折部27が連続する構成であってもよい。
また、上述した例では、包装容器1は、切断部54が、後面31が圧痕52,53から互いに対向する方向に向かって所定の距離だけ直線状に切断されるとともに、当該所定の距離切断された端部から2方向に分岐して所定の距離だけ直線状に切断される構成を説明したがこれに限定されない。即ち、切断部54は、ヒンジ部7の両端部を形成可能な形状であれば、互いに対向する方向に向かって切断されることなく、圧痕52,53から2方向に分岐して所定の距離だけ切断される構成であってもよい。
また、上述した例では、包装容器1,1A,1B,1Cは、回転軸(曲折部27)を2つ備える構成を説明したがこれに限定されず、3つ以上であってもよいが、表示部28の視認性の低下を防止可能な数が好ましい。
また、上述した例では、包装容器1,1A,1B,1C,1Dは、被包装体として紙巻たばこTを包装する構成を説明したがこれに限定されず、他の被包装体であってもよい。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 被包装体を収納するとともに、その上部が開口する収納体と、
前記収納体の開口を閉塞する蓋体と、
前記収納体及び前記蓋体に一体に形成され、前記蓋体を前記収納体に対して回動可能に形成された複数の回転軸を有するヒンジ部と、
を備えることを特徴とする包装容器。
[2] 前記ヒンジ部は、前記収納体及び前記蓋体の一部が切断されることでその両端部が形成されることを特徴とする[1]に記載の包装容器。
[3] 前記回転軸は、2つ設けられることを特徴とする[2]に記載の包装容器。
[4] 前記ヒンジ部は、前記収納体及び前記蓋体の内部側の面に、情報が表示される表示部を備えることを特徴とする[1]に記載の包装容器。
[5] 前記ヒンジ部は、前記回転軸が、前記収納体及び前記蓋体に形成された、曲折される曲折部であることを特徴とする[1]に記載の包装容器。
[6] 前記曲折部は、前記収納体及び前記蓋体に形成された圧痕により形成されることを特徴とする[5]に記載の包装容器。
1…包装容器、3…第1ブランク、4…第2ブランク、5…収納体、6…蓋体、7…ヒンジ部、9…外体、10…内体、11…第1前壁、12…第1後壁、13…第1側壁、15…前内壁、16…側内壁、21…第2前壁、22…第2後壁、23…第2側壁、24…上壁、27…曲折部(回転軸)、54…切断部、54a…非連続部。

Claims (3)

  1. 被包装体を収納するとともに、その上部が開口する収納体と、
    前記収納体の開口を閉塞する蓋体と、
    前記収納体の後壁及び前記蓋体の後壁の境界の両端部から中央に向かうとともに、中途部から二方向に所定の長さで分岐する一対の切断部並びに前記一対の切断部の間に設けられ、前記収納体及び前記蓋体に一体に形成され、前記蓋体を前記収納体に対して回動可能に形成された2つの回転軸を構成する2つの圧痕を有するヒンジ部と、
    前記ヒンジ部の前記収納体及び前記蓋体の内部側の面に設けられ、情報を表示する表示部と、
    を備えることを特徴とする包装容器。
  2. 前記切断部は、前記二方向に所定の長さで分岐する部位が直線状に構成されることを特徴とする請求項1に記載の包装容器。
  3. 前記切断部は、前記二方向に所定の長さで分岐する部位が曲線状に構成されることを特徴とする請求項1に記載の包装容器。
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