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JP6085904B2 - ノイズ低減装置、電源装置、及びノイズ低減装置におけるコアの配置方法 - Google Patents

ノイズ低減装置、電源装置、及びノイズ低減装置におけるコアの配置方法 Download PDF

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Description

本発明は、ノイズフィルタ用のコアを複数有するノイズ低減装置、当該ノイズ低減装置を備えた電源装置、及びノイズ低減装置におけるコアの配置方法に関する。
従来、電源(外部)からの電力を電子機器等の負荷に供給する電源装置が知られている。例えば、特許文献1には、スイッチング電源装置が開示されている。このスイッチング電源装置では、電力入力端子に入力された交流入力を、整流部と複数のDC−DCコンバータを介して直流出力することにより、複数の直流出力を得ている。また、この電源装置は、電力入力端子と整流部との間にノイズ低減装置(コモンモードフィルタ)が設けられており、当該ノイズ低減装置により、DC−DCコンバータから発生して電源線を伝導するノイズを低減している。
特開2001−298952号公報
ところで、一般的に、安全性確保(感電防止)のために、電源装置のフレームにはフレーム接地線が設けられている。そして、電源装置内のノイズは、このフレーム接地線を介して外部の周辺機器等に漏れることがあるので、フレーム接地線に伝導されるノイズを低減するノイズフィルタ(ノーマルモードフィルタ)を更に備えている場合がある。また、電源装置から出力される複数の直流出力の出力線には、それぞれ異なる形態のノイズが伝導される可能性が高いため、それぞれの出力線にノイズフィルタを備えている場合がある。このようなノイズフィルタには、金属酸化物などの磁性体コアに配線を巻きつける構成のものが用いられている。コアを用いたフィルタは簡易な構成なため設計自由度が高いメリットを有するが、部品としては比較的大きい。従って、複数のコアを用いた場合に、複数のコアを含むノイズ低減装置をコンパクトにするには工夫が必要である。
本願の発明者は、複数のコアを含むノイズ低減装置のコンパクト化について鋭意研究した結果、これらのコアを近接させた場合に、コアの相互の配置等によっては、それぞれのコアにおけるノイズの低減効果が悪化することを新たに見出した。
本発明の目的は、ノイズの低減効果を悪化させずに、コンパクト化を図れるノイズ低減装置、当該ノイズ低減装置を備えた電源装置、及びノイズ低減装置におけるコアの配置方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明のノイズ低減装置は、貫通孔が形成された複数のコアと、ノイズ発生源に接続されるとともに、それぞれ前記複数のコアのうち対応するコアの前記貫通孔を通過するように当該コアに巻回される複数の配線と、前記複数のコアを固定支持するコア支持部材とを備え、前記ノイズ発生源から前記複数の配線各々に伝導されるノイズのノイズ成分は、前記複数の配線が巻回される前記複数のコア毎に互いに異なるノイズ低減装置であって、前記コア支持部材は、前記複数のコアそれぞれの前記貫通孔の貫通方向を互いに平行にし、且つ前記複数のコアを前記貫通方向に関して所定の間隔を隔てて配置されるように、前記複数のコアを固定支持していることを特徴とする。
また、本発明のノイズ低減装置におけるコアの配置方法は、貫通孔が形成された複数のコアと、ノイズ発生源に接続されるとともに、それぞれ前記複数のコアのうち対応するコアの前記貫通孔を通過するように当該コアに巻回される複数の配線とを備え、前記ノイズ発生源から前記複数の配線各々に伝導されるノイズのノイズ成分は、前記複数の配線が巻回される前記複数のコア毎に互いに異なるノイズ低減装置におけるコアの配置方法であって、前記複数のコアそれぞれの前記貫通孔の貫通方向を互いに平行にし、且つ前記複数のコアを前記貫通方向に関して所定の間隔を隔てて配置することを特徴とする。
異なるノイズ成分のノイズが伝導される配線が巻回されたコア同士を近接させた際において、各コア内に生じる磁束が相互に影響した場合、ノイズ低減装置のノイズ低減効果が悪化することがある。しかしながら、上記の構成では、複数のコアそれぞれの貫通孔の貫通方向が互いに平行にし、且つ複数のコアを前記貫通方向に関して所定の間隔を隔てて配置しているので、各コア内に生じる磁束は互いに平行になり、磁束は相互に影響することはない。従って、ノイズの低減効果を悪化させずに、コア同士を近接させることができるので、ノイズ低減装置のコンパクト化を図ることができる。
また、本発明のノイズ低減装置において、前記複数のコアそれぞれの前記貫通孔の少なくとも一部が、前記貫通方向から見たときに重なる位置に配置されていてもよい。上記の構成によれば、ノイズ低減装置を更にコンパクトにすることができる。
また、本発明のノイズ低減装置において、前記貫通方向から見たときに、前記貫通方向に関して隣接する前記コア各々に巻回される前記配線は互いに重ならないように配置されていてもよい。隣接するコア同士が直接接触する場合には、各コア内に生じる磁束が他方のコアに伝わることによりコアにおけるノイズ低減効果が悪化することがある。しかしながら、上記の構成によれば、隣接するコア各々に巻回される配線により、隣接するコア同士が直接接触する可能性を低くすることができる。
また、本発明のノイズ低減装置において、前記コア支持部材は、熱収縮チューブ内に前記複数のコアを配置させた後に、前記熱収縮チューブを加熱収縮させて、前記熱収縮チューブ内において前記複数のコアを固定支持させたものであってもよい。上記の構成によれば、簡単な構成で複数のコアを固定支持することができる。
また、本発明のノイズ低減装置においては、筐体と、前記コア支持部材を前記筐体に対して固定するベルト部材とを更に備えており、前記コア支持部材は、前記熱収縮チューブを加熱収縮させた際に、前記貫通方向に関して隣接する前記コア同士の間において当該熱収縮チューブの径内方向に凹む環状凹部を有しており、前記ベルト部材は、前記環状凹部に巻回されていてもよい。上記の構成によれば、ベルト部材をコア支持部材から外れ難くすることができる。
また、本発明の電源装置は、上記のノイズ低減装置を備え、外部から入力される電力を負荷に供給するための電源装置であって、前記外部から電力が入力される複数の電力入力端子と、前記複数の電力入力端子に入力された電力を所定の電力に変換して出力する電力変換回路と、前記複数の電力入力端子と前記電力変換回路の複数の入力端子とを接続する複数の電源線と、前記複数の電力入力端子における接地側端子と、前記電力変換回路を保護するフレームとを接続するフレーム接地線とを備えており、前記ノイズ発生源は前記電力変換回路であり、前記複数の電源線のうち少なくとも一つの前記電源線は、前記ノイズ低減装置の前記配線として、前記複数のコアのうち、少なくとも一つの第1コアに巻回されており、前記フレーム接地線は、前記ノイズ低減装置の前記配線として、前記複数のコアのうち、前記第1コア以外の少なくとも一つの第2コアに巻回されていることを特徴とする。電源線を伝導するノイズのノイズ成分と、フレーム接地線を伝導するノイズのノイズ成分とは異なる。従って、各コア内に生じる磁束が相互に影響した場合、ノイズの低減効果が悪化する。しかしながら、本発明では、複数のコアそれぞれの貫通孔の貫通方向が互いに平行にし、且つ複数のコアを貫通方向に関して所定の間隔を隔てて配置しているので、各コア内に生じる磁束は互いに平行になり、磁束は相互に影響することはない。従って、ノイズの低減効果を悪化させずに、コア同士を近接させることができるので、ノイズ低減装置のコンパクト化を図ることができる。
また、本発明の電源装置においては、前記外部から前記複数の電力入力端子に入力される電力は交流電力であり、前記電力変換回路は、前記複数の電力入力端子に入力された交流電力を一次直流電力に変換する一次整流回路と、前記一次直流電力を二次直流電力に変換するDC−DCコンバータとを備えており、前記DC−DCコンバータは、前記一次直流電力が入力される、スイッチング素子とトランスの一次巻線とからなる直列回路と、前記スイッチング素子のスイッチングを制御するスイッチング制御回路と、前記スイッチング制御回路による前記スイッチング素子のスイッチングにより、前記トランスの二次巻線に誘起される二次交流電力を前記二次直流電力に変換する二次整流回路とを備えていてもよい。
また、本発明の電源装置は、上記のノイズ低減装置を備え、外部から入力される電力を負荷に供給するための電源装置であって、前記外部から電力が入力される複数の電力入力端子と、前記複数の電力入力端子に対して並列に接続され、前記複数の電力入力端子に入力された電力を、相互に異なる所定の電力に変換する複数の電力変換回路と、前記複数の電力変換回路各々の複数の出力端子と、前記負荷とを接続するための複数の出力線とを備えており、前記ノイズ発生源は前記複数の電力変換回路であり、前記複数の出力線は、前記ノイズ低減装置の前記配線として、互いに異なる前記コアに巻回されていることを特徴とする。複数の電力変換回路から発生するノイズのノイズ成分は相互に異なるため、各コア内に生じる磁束は異なる。従って、各コア内に生じる磁束が相互に影響した場合、ノイズの低減効果が悪化する。しかしながら、本発明では、複数のコアそれぞれの貫通孔の貫通方向が互いに平行に、且つ複数のコアを前記貫通方向に関して所定の間隔を隔てて配置しているので、各コア内に生じる磁束は互いに平行になり、磁束は相互に影響することはない。従って、ノイズの低減効果を悪化させずに、コア同士を近接させることができるので、ノイズ低減装置のコンパクト化を図ることができる。
また、本発明の電源装置において、前記外部から前記複数の電力入力端子に入力される電力は一次直流電力であり、前記複数の電力変換回路は、前記一次直流電力を二次直流電力に変換する複数のDC−DCコンバータであり、前記DC−DCコンバータ各々は、前記一次直流電力が入力される、スイッチング素子とトランスの一次巻線とからなる直列回路と、前記スイッチング素子のスイッチングを制御するスイッチング制御回路と、前記スイッチング制御回路による前記スイッチング素子のスイッチングにより、前記トランスの二次巻線に誘起される二次交流電力を前記二次直流電力に変換する二次整流回路とを備えていてもよい。
ノイズの低減効果を悪化せずに、ノイズ低減装置のコンパクト化を図れる。
本発明の第1実施形態に係る電源装置の回路図である。 図1に示すノイズ低減装置の概略構成を示す図であり、(a)はコアの貫通孔の貫通方向と直交する方向から見たときの側面図、(b)は貫通方向から見たときの平面図である。 (a)は図2に示すコモンモードフィルタを説明する説明図であり、(b)は図2に示すノーマルモードフィルタを説明する説明図であり、(c)はノイズ低減効果の悪化要因について説明する説明図である。 ノイズ低減装置の筐体を除く、図2(b)のA−A線矢視断面図であり、コア支持部材によるコアの支持固定工程、及び、コア支持部材の筐体への固定工程について説明するための説明図である。 本発明の第2実施形態に係る電源装置の回路図である。 図5に示すノイズ低減装置の、コアの貫通孔の貫通方向と直交する方向から見たときの側面図である。 図6のB−B線矢視断面図である。 コア支持部材の変形例について説明する説明図であり、(a)はコアの貫通孔の貫通方向から見たときの平面図であり、(b)は、図8(a)のC−C線矢視断面図であり。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る電源装置について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1を参照し、電源装置101の全体構成について説明する。電源装置101は、電力入力部10、AC−DC変換回路20、保護フレーム100、及びノイズ低減装置50を備えている。
電力入力部10は、二つの外部入力端子10a,10bからなる。外部入力端子10a,10b間には、交流電源5からの一次交流電力が入力される。なお、外部入力端子10b(接地側端子10b)は、アースに接続されている(大地接地されている)。また、本実施形態においては、外部入力端子10a,10bが、本発明の電力入力端子に相当する。
AC−DC変換回路20は、電力入力部10に入力された一次交流電力を所定の二次直流電力に変換して、当該二次直流電力を電子機器等の負荷R0に供給するものである。保護フレーム100は、AC−DC変換回路20を内部に収容して保護するものであり、金属製材料からなる。保護フレーム100のフレームグランドFGと、接地側端子10bとは、アースを介してフレーム接地線31により接続されている。ノイズ低減装置50は、AC−DC変換回路20から発生するノイズを低減するものである。なお、本実施形態においては、AC−DC変換回路20が本発明の電力変換回路に相当する。
次に、AC−DC変換回路20について詳述する。AC−DC変換回路20は、一次交流電力を一次直流電力に変換する一次整流回路21と、一次直流電力を所定の二次直流電力に変換するDC−DCコンバータ25とからなる。
一次整流回路21は、全波整流回路であるブリッジ整流回路22と、平滑コンデンサ23とを備えている。ブリッジ整流回路22は、交流電力を直流電力に整流するものである。ブリッジ整流回路22の入力端子22a,22b各々は、電源線30a,30bを介して、外部入力端子10a,10bに接続されている。平滑コンデンサ23は、ブリッジ整流回路22から出力された脈流波形の直流電力を平滑化するためのコンデンサであり、ブリッジ整流回路22の出力端子22c,22dに接続されている。
DC−DCコンバータ25は、トランスTと、スイッチング素子Qと、二次整流回路26と、スイッチング制御回路29を備えている。
トランスTは、一次側の電力を二次側へ伝達するものであり、一次巻線n1と二次巻線n2とを有している。一次巻線n1は、スイッチング電流により電圧を発生させ、トランスTに励磁エネルギーを生成するための巻線である。二次巻線n2は、一次巻線n1で生成された励磁エネルギーで電圧を発生させるための巻線である。一次巻線n1の一端T1は、平滑コンデンサ23の正極端子23aに接続されている。
スイッチング素子Qは、トランスTの一次巻線n1に流れる電流をスイッチングしてトランスTの一次巻線n1に電圧を誘起させるためのトランジスタである。スイッチング素子Qは、一次巻線n1の他端T2と、平滑コンデンサ23の負極端子23bとの間に接続されている。このスイッチング素子Qと、トランスTの一次巻線n1とで、本発明の一次整流回路21から一次直流電力が入力される直列回路を構成している。
二次整流回路26は、トランスTの二次巻線n2に発生した電圧に従って出力される二次交流電力を二次直流電力に変換するものであり、ダイオード27と平滑コンデンサ28とを有している。ダイオード27は、二次交流電力を直流電力に整流するものであり、そのアノードは二次巻線n2の一端T3に接続されている。平滑コンデンサ28は、ダイオード27を通過した電流を平滑化して二次直流電力を生成するためのコンデンサである。平滑コンデンサ28の正極端子28aはダイオード27のカソードに接続されており、負極端子28bはトランスTの二次巻線n2の他端T4に接続されている。なお、平滑コンデンサ28の正極端子28aがAC−DC変換回路20の正極側の出力端子となり、負極端子28bがAC−DC変換回路20の負極側の出力端子となる。この正極端子28a及び負極端子28bは、出力線33a,33bを介して負荷R0に接続されている。また、負極端子28bは、保護フレーム100に接続されており、筐体接地されている。
スイッチング制御回路29は、AC−DC変換回路20の出力端子間(端子28a,28b間)の出力電圧を検出し、当該検出結果に基づいて、スイッチング素子Qにパルス状の駆動信号を供給して、スイッチング素子Qのオン・オフを制御するものである。
次に、AC−DC変換回路20の動作について説明する。まず、電力入力部10の外部入力端子10a,10b間に入力された交流電源5からの一次交流電力が、一次整流回路21により一次直流電力に変換される。この変換された一次直流電力は、スイッチング素子QとトランスTの一次巻線n1とからなる直列回路に入力される。その後、スイッチング制御回路29によりスイッチング素子Qのオン・オフが制御されることでトランスTの二次巻線n2に二次交流電力が誘起される。そして、二次整流回路26により二次直流電力に変換され、この二次直流電力が、出力線33a,33bを介して負荷R0に供給される。また、スイッチング制御回路29がAC−DC変換回路20の出力端子間(端子28a,28b間)の出力電圧を検出して、当該検出結果に基づいて、スイッチング素子Qをオン・オフ制御するパルスのデューティを増減することによって、スイッチング素子Qのオン時間を変化させ、出力電圧を制御する。
ここで、AC−DC変換回路20の動作時には、AC−DC変換回路20の各種素子からノイズが発生する。トランスTの一次側では、例えば、スイッチング素子Qのスイッチングによりスイッチングノイズが発生する。また、電流が一次整流回路21を流れるときにもノイズが発生する。一方、トランスTの二次側では、例えば、電流が二次整流回路26を流れるときにノイズが発生する。また、トランスTの一次側で発生したノイズがトランスTを介して二次側に移行し、トランスTの二次側で発生したノイズがトランスTを介して一次側に移行する。このトランスTの一次側のノイズは、電源線30a,30bに伝導して、交流電源5に流出する問題が生じる。また、トランスTの二次側のノイズは、フレームグランドFGを介してフレーム接地線31に伝導し、周辺機器等の外部に流出する問題が生じる。
そこで、本実施形態においては、ノイズ低減装置50が、AC−DC変換回路20がノイズ発生源となり、電源線30a,30bやフレーム接地線31を伝導するノイズを低減する。なお、電源線30a,30bを伝導するノイズと、フレーム接地線31を伝導するノイズとでは、ノイズを発生する素子(例えばスイッチング素子Q)との間の回路構成(経路)の相違により、そのノイズ成分(ノイズを構成する周波数成分とその大きさ等)は異なっている。一方、電源線30aを伝導するノイズと、電源線30bを伝導するノイズとでは、ノイズを発生する素子との間の回路構成が略同じであるため、そのノイズ成分は略同じである。
ノイズ低減装置50は、図2に示すように、筐体85を有する。この筐体85の内部には、コモンモードフィルタL1、ノーマルモードフィルタL2、コア支持部材80、及びベルト部材90が配置されている。なお、筐体85については電源装置101のフレームなどによって構成されていてもよい。
コモンモードフィルタL1は、ノイズが交流電源5側へ流れるのを防ぐためのものであり、図1、図2、及び図3(a)に示すように、コア60(第1コア)と、2つの電源線30a,30bとからなる。コア60は、金属酸化物などの磁性体コア(フェライトコア)であり、貫通孔60aが形成された円筒状をなしている。2つの電源線30a,30bは、貫通孔60aを通過するようにコア60に巻回されている。電源線30a,30bのコア60に対する巻回方向は互いに逆方向である。上述したように、電源線30a,30b各々を伝導するノイズのノイズ成分は略同じであるため、コア60内部において電源線30a,30bに伝導されるノイズによる磁束が足し合わされて、大きなインピーダンスが生じる。その結果、電源線30a,30b各々に伝導されるノイズを低減することができる。
ノーマルモードフィルタL2は、ノイズがフレームグランドFGを介して、周辺機器等の外部へ流れるのを防ぐためのものであり、図2、及び図3(b)に示すように、コア70(第2コア)と、フレーム接地線31とからなる。コア70は、コア60と同様、金属酸化物などの磁性体コアであり、貫通孔70aが形成された円筒状をなしている。フレーム接地線31は、貫通孔70aを通過するようにコア70に巻回されている。これにより、フレーム接地線31に伝導されるノイズに対して、コア60内部で磁束が発生してインピーダンスが生じることになる。その結果、フレーム接地線31に伝導されるノイズを低減することができる。なお、本実施形態においては、コア70の形状は、コア60の形状と同じである。
コア支持部材80は、円筒状の形状を有しており、内部でコア60とコア70とを固定支持するものである。このコア支持部材80は、絶縁性を有する熱収縮チューブを加熱収縮させたものである。
ここで、ノイズ低減装置50のコンパクト化を図るためには、コア60とコア70とを近接させる必要がある。しかしながら、これらのコア60,70の相互の配置等によっては、それぞれのコア60,70におけるノイズの低減効果が悪化することがある。例えば、図3(c)に示すように、コア60,コア70それぞれの貫通孔60a,70aの貫通方向を互いに平行にし、且つコア60,コア70を貫通方向と直交する平面において間隔を隔てて配置した場合には、コア60,コア70各々の内部において発生している磁束が他方のコアと磁気的に結合して相互に影響し合う。例えば、一方のコアを流れる磁束が他方のコアに伝わると、磁束の相互作用により他方のコアのノイズ成分が変化することがあり、それぞれのコアは予め定められた設計範囲のノイズ成分を低減するように材質や寸法が設計されているので、このようなノイズ成分の変化に対応できない。その結果、ノイズの低減効果が悪化する問題が生じ得る。
そこで、本実施形態においては、コア支持部材80は、図2に示すように、コア60,70それぞれの貫通孔60a,70aの貫通方向を互いに平行にし、且つコア60,70を貫通方向に関して所定の間隔を隔てて配置されるように、コア60,70を固定支持する。これにより、各コア60,70内に生じる磁束は互いに平行となり、これらが相互に影響することはない。その結果、ノイズの低減効果を悪化させずに、コア60,70同士を近接させることができるので、ノイズ低減装置50のコンパクト化を図ることができる。
また、本実施形態においては、図2に示すように、コア支持部材80は、コア60,70それぞれの貫通孔60a,70aの中心60b,70bが、貫通方向から見たときに重なる位置に配置されるようにコア60,70を固定支持している。また、これら中心60b,70bは、コア支持部材80の円筒軸とも一致する。これにより、貫通方向から見たときのコア60,70の投影面積を小さくすることができるので、ノイズ低減装置50を更にコンパクトにすることができる。
またさらに、本実施形態においては、図2(b)に示すように、貫通方向から見たときに、コア60に巻回される電源線30a,30bと、コア70に巻回されるフレーム接地線31とは互いに重ならないように配置されている。また、貫通方向から見たときの、コア60に巻回される電源線30a,30b各々の投影面積の重心と、コア70に巻回されるフレーム接地線31の投影面積の重心とを合成した合成重心が、貫通孔60a,70aの中心60b,70bと一致するように構成されている。これにより、万が一、コア支持部材80によるコア60,70の固定支持が解除されたとしても、隣接するコア60,70各々に巻回される配線により、コア60,70同士が直接接触する可能性を低くすることができる。なお、コア60,70同士が直接接触してしまうと、コア60,70間で磁束が伝わって、ノイズ低減装置50のノイズ低減効果が悪化する可能性がある。
ベルト部材90は、コア支持部材80を筐体85に対して固定する結束バンドである。ベルト部材90は、図2(a)に示すように長尺状のバンド部91と、バンド部91の一端に形成されたロック部92とからなる。
ロック部92は、バンド挿通孔とバンド挿通孔内に形成されたバンド係止部(ともに不図示)を有する。バンド部91には、バンド挿通孔内において、バンド係止部と係合する係合部(不図示)が長手方向に連続して形成されている。このバンド部91をロック部92のバンド挿通孔に挿通させると、バンド部91の係合部がバンド係止部に係合して、バンド部91のロック部92に対する一方向の移動が規制される。具体的には、バンド部91をバンド挿通孔に挿通させる方向には移動させることができるが、バンド挿通孔から引き抜く方向には移動させることができない。
次に、コア支持部材80によるコア60,70の固定方法、及び、ベルト部材90によるコア支持部材80の筐体85に対する固定方法について、図4を参照しつつ説明する。
まず、図4(a)に示すように、コア支持部材80(熱収縮チューブ)内にコア60,70を配置する。なお、加熱収縮させる前のコア支持部材80の内径は、コア60,70各々の外径よりも一回り大きい。
また、コア支持部材80内にコア60,70を配置させるとき、コア60,70それぞれの貫通孔60a,70aの貫通方向を互いに平行にし、且つコア60,70を貫通方向に関して所定の間隔を隔てて配置する。さらに、貫通方向から見たときに、コア60,70それぞれの貫通孔60a,70aの中心60b,70bが重なり、且つ、コア60に巻回される電源線30a,30bと、コア70に巻回されるフレーム接地線31とが互いに重ならないように配置する。
その後、図4(b)に示すように、コア支持部材80を加熱することで、コア支持部材80を径内方向に収縮させる。これにより、コア60,70がコア支持部材80の内壁に固定されて支持される。また、このとき、コア支持部材80には、貫通方向に関して隣接するコア60,70同士の間においてコア支持部材80の径内方向に凹む環状凹部81が形成される。
次に、ベルト部材90によりコア支持部材80を筐体85に固定する際には、図4(c)に示すように、バンド部91をコア支持部材80の環状凹部81に巻回し、その後、バンド部91の先端部をロック部92のバンド挿通孔に挿通する。そして、ロック部92からバンド部91を引き出して締め付け、ロック部92から引き出されたバンド部91の先端部を筐体85に固定する。以上のように、バンド部91は環状凹部81に巻回されているので、ベルト部材90がコア支持部材80から外れ難い。その結果、コア支持部材80を筐体85に対して確実に固定させることができる。
以上、本実施形態によると、コア60,70それぞれの貫通孔60a,70aの貫通方向が互いに平行にし、且つコア60,70を貫通方向に関して所定の間隔を隔てて配置しているので、各コア60,70内に生じる磁束は互いに平行になり、磁束は相互に影響することはない。従って、ノイズの低減効果を悪化させずに、コア60,70同士を近接させることができるので、ノイズ低減装置50のコンパクト化を図ることができる。
また、本実施形態によると、コア支持部材80は熱収縮部材を加熱収縮させたものなので、簡易な構成でコア60,70を固定支持することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る電源装置201について、図5及び図6を参照しつつ説明する。第2実施形態において第1実施形態と異なる点は、電源装置201が複数のDC−DCコンバータ125,126を備えた多出力の電源装置である点である。また、第2実施形態においては、各DC−DCコンバータ125,126の出力端子と負荷R0との間に、ノイズを低減するコモンモードフィルタL3,L4が設けられている。以下においては、上述した第1実施形態と同一の箇所については同一の符号を付し、その説明を適宜省略する。
本実施形態においては、図5に示すように、一次整流回路21に対して、DC−DCコンバータ125,126が並列に接続されている。このDC−DCコンバータ125とDC−DCコンバータ126とでは、スイッチング制御回路29によるスイッチング素子Qのオン・オフ時間の比率(デューティサイクル)が異なっており、そのため、出力電圧が異なっている。
DC−DCコンバータ125の出力端子28a,28bと負荷R0とは、出力線133a,133bにより接続されている。また、DC−DCコンバータ126の出力端子28a,28bと負荷R0とは、出力線134a,134bにより接続されている。本実施形態においては、DC−DCコンバータ125,126が、本発明の電力変換回路に相当する。また、本実施形態においては、一次整流回路21の出力端子(平滑コンデンサ23の正極端子23aと負極端子23b)が、本発明の電力入力端子に相当する。
ここで、DC−DCコンバータ125,126の動作時には、各DC−DCコンバータ125,126において、スイッチング素子Qのスイッチングによるノイズ等が発生する。このように各DC−DCコンバータ125,126において発生したノイズは、出力線133a,133b,134a,134bを伝導して負荷R0に流出する問題が生じる。
また、上述したように、DC−DCコンバータ125とDC−DCコンバータ126とでは、そのスイッチング素子Qのオン・オフ時間の比率は異なる。その結果、DC−DCコンバータ125とDC−DCコンバータ126とで、スイッチング素子Qのスイッチングにより生じるノイズのノイズ成分は異なる。従って、出力線133a,133bを伝導するノイズと、出力線134a,134bを伝導するノイズとでは、そのノイズ成分は異なる。さらに、出力線133a,133b,134a,134bを伝導するノイズと、電源線30a,30bやフレーム接地線31を伝導するノイズとでは、ノイズを発生する素子との間の回路構成が異なるため、そのノイズ成分は大きく異なる。一方、出力線133aを伝導するノイズと、出力線133bを伝導するノイズとでは、そのノイズ成分は略同じとなる。同様に、出力線134aを伝導するノイズと、出力線134bを伝導するノイズとでは、そのノイズ成分は略同じとなる。
本実施形態においては、ノイズ低減装置150は、電源線30a,30bやフレーム接地線31を伝導するノイズに加えて、これら出力線133a,133b,134a,134bを伝導するノイズを低減可能にされている。具体的には、ノイズ低減装置150は、コモンモードフィルタL3、及びコモンモードフィルタL4を更に備えている。
コモンモードフィルタL3は、DC−DCコンバータ125で発生したノイズが負荷R0側へ流れるのを防ぐためのものであり、図5、及び図6に示すように、コア110と、出力線133a,133bとからなる。コア110は、金属酸化物などの磁性体コアであり、貫通孔(不図示)が形成された円筒状を成している。出力線133a,133bは、この貫通孔を通過するようにコア110に巻回されている。出力線133a,133bのコア110に対する巻回方向は互いに逆方向である。上述したように、出力線133a,133b各々を伝導するノイズのノイズ成分は略同じであるため、コア110内部において出力線133a,133bに伝導されるノイズによる磁束が足し合わされて、大きなインピーダンスが生じる。その結果、出力線133a,133b各々に伝導されるノイズを低減することができる。
コモンモードフィルタL4は、DC−DCコンバータ126で発生したノイズが負荷R0側へ流れるのを防ぐためのものであり、図5、及び図6に示すように、コア110と、出力線134a,134bとからなる。なお、コア120はコア110に対応し、出力線134a,134bは出力線133a,133bと対応しているため、説明は省略する。なお、本実施形態においては、コア60,70,110,120の形状は同じである。
コア支持部材80は、コア60,70に加えてコア110,120を固定支持する。コア支持部材80は、図6に示すように、コア60,70,110,120それぞれの貫通孔60a,70a,110a,120aの貫通方向を互いに平行にし、且つコア60,70,110,120を貫通方向に関して所定の間隔を隔てて配置されるように、コア60,70,110,120を固定支持する。これにより、各コア60,70,110,120内に生じる磁束は互いに平行となり、これらが相互に影響することはない。その結果、ノイズの低減効果を悪化させずに、コア60,70,110,120同士を近接させることができるので、ノイズ低減装置150のコンパクト化を図ることができる。
また、図6に示すように、コア支持部材80は、貫通孔110a,120aの中心110b,120bが、貫通方向から見たときに重なる位置に配置されるようにコア110,120が支持固定されている。そして、貫通方向から見たときに、コア110に巻回される出力線133a,133bと、コア120に巻回される出力線133a,133bとが互いに重ならないように配置されている。また、貫通方向から見たときに、コア110に巻回される出力線133a,133bと、コア110に隣接するコア60に巻回される電源線30a,30bとが互いに重ならないように配置されている。これにより、万が一、コア支持部材80によるコア60,70,110,120の固定支持が解除されたとしても、隣接するコア各々に巻回される配線により、コア同士が直接接触する可能性を低くすることができる。
以上、本実施形態によると、コモンモードフィルタL3,L4により、出力線133a,133b,134a,134bを伝導するノイズを低減することができる。また、コア60,70,110,120それぞれの貫通孔60a,70a,110a,120aの貫通方向が互いに平行にし、且つ、コア60,70,110,120を貫通方向に関して所定の間隔を隔てて配置しているので、各コア60,70,110,120内に生じる磁束は互いに平行になり、磁束は相互に影響することはない。従って、ノイズの低減効果を悪化させずに、コア60,70,110,120同士を近接させることができるので、ノイズ低減装置150のコンパクト化を図ることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の実施形態においては、コアの形状は円筒状であるが、特にこれに限定されるものではない。例えば、直方体に貫通孔を形成した形状のものでもよい。また、上述の実施形態では、コアは貫通孔の貫通方向から見たときに環状の形状をなしているが、C字状の形状をなしていてもよい。即ち、貫通方向に沿ってスリットが形成されていてもよい。
また、上述の実施形態においては、コア支持部材は絶縁性を有する熱収縮チューブを加熱収縮させたものであるが、複数のコアそれぞれの貫通孔の貫通方向が互いに平行にし、且つ、複数のコアを貫通方向に関して所定の間隔を隔てて配置して固定支持することができる絶縁体であるならば、特にこれに限定されるものではない。以下、コア支持部材の変形例について図8を参照しつつ説明する。
変形例に係るコア支持部材180は、図8に示すように、環状体181と、段差部182と、複数の突起部183とを有している。環状体181は、円筒状の形状をなしており、その内径は、コアの外径よりも若干大きい。コアが環状体181の内部に収容されると、コアの径方向の移動を規制することができる。
段差部182は、環状体181の円筒軸方向中央の内壁から径内方向に突出している。また、複数の突起部183は、環状体181の円筒軸方向両端の内壁から径内方向に突出するとともに、環状体181の周方向に関して所定の間隔を隔てて形成されている。この段差部182と、円筒軸方向一端に形成された複数の突起部183により、環状体181の内部に収容されたコアの円筒軸方向の移動を規制することができる。このように、環状体181と、段差部182と、複数の突起部183とでコアは固定支持される。
なお、複数の突起部183は可撓性を有しており、円筒軸方向に関して所定以上の力が加わると、撓むように構成されている。環状体181にコアを収容させるときには、環状体181の円筒軸方向一端から環状体181内部に向けて、コアを所定以上の力で押圧する。その結果、複数の突起部183が撓み、コアを環状体内部に収容させることができる。
また、上述の実施形態においては、複数のコア(60,70又は110,120)が、貫通方向から見たときに重なる位置に配置されているが、複数のコアそれぞれの貫通孔の貫通方向が互いに平行にし、且つ、複数のコアを貫通方向に関して所定の間隔を隔てて配置されていればよい。つまり、複数のコア(60,70又は110,120)が、貫通方向から見たときに重ならない位置に配置されていてもよい。この場合でも、それぞれのコアに流れる磁束が他のコアに影響することはないので貫通方向に関するノイズ低減装置のコンパクト化を図ることが可能である。
また、上述の実施形態においては、複数のコア(60,70又は110,120)の形状は同じにされているが、互いに異なっていてもよい。
また、本発明は、上述の実施形態に限らず、ノイズ発生源から複数の配線各々に伝導されるノイズのノイズ成分が、複数の配線が巻回される複数のコア毎に互いに異なる各種のノイズ低減装置に適用することができる。
30a,30b 電源線(配線)
31 フレーム接地線(配線)
50,150 ノイズ低減装置
60,70,110,120 コア
60a,70a,110a,120a 貫通孔
80 コア支持部材
81 環状凹部
85 筐体
90 ベルト部材
101,201 電源装置

Claims (9)

  1. 貫通孔が形成された複数のコアと、
    ノイズ発生源に接続されるとともに、それぞれ前記複数のコアのうち対応するコアの前記貫通孔を通過するように当該コアに巻回される複数の配線と、
    前記複数のコアを固定支持するコア支持部材と
    を備え、
    前記ノイズ発生源から前記複数の配線各々に伝導されるノイズのノイズ成分は、前記複数の配線が巻回される前記複数のコア毎に互いに異なるノイズ低減装置であって、
    前記コア支持部材は、前記複数のコアそれぞれの前記貫通孔の貫通方向を互いに平行にし、且つ前記複数のコアを前記貫通方向に関して所定の間隔を隔てて配置されるように、前記複数のコアを固定支持しており、
    前記貫通方向から見たときに、前記貫通方向に関して隣接する前記コア各々に巻回される前記配線は互いに重ならないように配置されていることを特徴とするノイズ低減装置。
  2. 前記複数のコアそれぞれの前記貫通孔の少なくとも一部が、前記貫通方向から見たときに重なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のノイズ低減装置。
  3. 前記コア支持部材は、熱収縮チューブ内に前記複数のコアを配置させた後に、前記熱収縮チューブを加熱収縮させて、前記熱収縮チューブ内において前記複数のコアを固定支持させたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズ低減装置。
  4. 筐体と、
    前記コア支持部材を前記筐体に対して固定するベルト部材と
    を更に備えており、
    前記コア支持部材は、前記熱収縮チューブを加熱収縮させた際に、前記貫通方向に関して隣接する前記コア同士の間において当該熱収縮チューブの径内方向に凹む環状凹部を有しており、
    前記ベルト部材は、前記環状凹部に巻回されていることを特徴とする請求項3に記載のノイズ低減装置。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載のノイズ低減装置を備え、外部から入力される電力を負荷に供給するための電源装置であって、
    前記外部から電力が入力される複数の電力入力端子と、
    前記複数の電力入力端子に入力された電力を所定の電力に変換して出力する電力変換回路と、
    前記複数の電力入力端子と前記電力変換回路の複数の入力端子とを接続する複数の電源線と、
    前記複数の電力入力端子における接地側端子と、前記電力変換回路を保護するフレームとを接続するフレーム接地線と
    を備えており、
    前記ノイズ発生源は前記電力変換回路であり、
    前記複数の電源線のうち少なくとも一つの前記電源線は、前記ノイズ低減装置の前記配線として、前記複数のコアのうち、少なくとも一つの第1コアに巻回されており、
    前記フレーム接地線は、前記ノイズ低減装置の前記配線として、前記複数のコアのうち、前記第1コア以外の少なくとも一つの第2コアに巻回されていることを特徴とする電源装置。
  6. 前記外部から前記複数の電力入力端子に入力される電力は交流電力であり、
    前記電力変換回路は、
    前記複数の電力入力端子に入力された交流電力を一次直流電力に変換する一次整流回路と、
    前記一次直流電力を二次直流電力に変換するDC−DCコンバータとを備えており、
    前記DC−DCコンバータは、
    前記一次直流電力が入力される、スイッチング素子とトランスの一次巻線とからなる直列回路と、
    前記スイッチング素子のスイッチングを制御するスイッチング制御回路と、
    前記スイッチング制御回路による前記スイッチング素子のスイッチングにより、前記トランスの二次巻線に誘起される二次交流電力を前記二次直流電力に変換する二次整流回路と
    を備えていることを特徴とする請求項5に記載の電源装置。
  7. 請求項1〜4の何れか一項に記載のノイズ低減装置を備え、外部から入力される電力を負荷に供給するための電源装置であって、
    前記外部から電力が入力される複数の電力入力端子と、
    前記複数の電力入力端子に対して並列に接続され、前記複数の電力入力端子に入力された電力を、相互に異なる所定の電力に変換する複数の電力変換回路と、
    前記複数の電力変換回路各々の複数の出力端子と、前記負荷とを接続するための複数の出力線と
    を備えており、
    前記ノイズ発生源は前記複数の電力変換回路であり、
    前記複数の出力線は、前記ノイズ低減装置の前記配線として、互いに異なる前記コアに巻回されていることを特徴とする電源装置。
  8. 前記外部から前記複数の電力入力端子に入力される電力は一次直流電力であり、
    前記複数の電力変換回路は、前記一次直流電力を二次直流電力に変換する複数のDC−DCコンバータであり、
    前記DC−DCコンバータ各々は、
    前記一次直流電力が入力される、スイッチング素子とトランスの一次巻線とからなる直列回路と、
    前記スイッチング素子のスイッチングを制御するスイッチング制御回路と、
    前記スイッチング制御回路による前記スイッチング素子のスイッチングにより、前記トランスの二次巻線に誘起される二次交流電力を前記二次直流電力に変換する二次整流回路と
    を備えていることを特徴とする請求項7に記載の電源装置。
  9. 貫通孔が形成された複数のコアと、ノイズ発生源に接続されるとともに、それぞれ前記複数のコアのうち対応するコアの前記貫通孔を通過するように当該コアに巻回される複数の配線とを備え、前記ノイズ発生源から前記複数の配線各々に伝導されるノイズのノイズ成分は、前記複数の配線が巻回される前記複数のコア毎に互いに異なるノイズ低減装置におけるコアの配置方法であって、
    前記複数のコアそれぞれの前記貫通孔の貫通方向を互いに平行にし、且つ前記複数のコアを前記貫通方向に関して所定の間隔を隔て、前記貫通方向から見たときに、前記貫通方向に関して隣接する前記コア各々に巻回される前記配線は互いに重ならないように配置することを特徴とするノイズ低減装置におけるコアの配置方法。
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