JP6082992B2 - 照明装置、灯具および車両 - Google Patents

Description

本発明は、照明装置、灯具および車両に関するものである。

従来の照明装置の斜視図を図１４（ａ）に、背面図を図１４（ｂ）にそれぞれ示す。

従来の照明装置１（以下、「照明装置１」という。）は、車両用光学ユニットであって、導光レンズ（導光体）２と、導光レンズ２内部に導入された後に出射してデイタイムランニングランプ用配光を形成する白色光を放射する白色ＬＥＤ光源３と、導光レンズ１内部に導入された後に出射してフロントターンランプ用配光を形成する橙色光を放射する橙色ＬＥＤ光源４とを備えるものである。図１４（ａ）および（ｂ）に示すように、導光レンズ２の背面側には、複数の個別全反射面５が形成されており、個別全部反射面５は、導光レンズ２の表面６の前方の特定視点（例えば、導光レンズ２の表面６の真正面）から見て、当該表面６の輝度が均一となるように配置されている（例えば特許文献１参照）。

特開２０１２−１１９２７７号公報

しかしながら、照明装置１の場合、デイタイムランニングランプおよびフロントターンランプにそれぞれ必要な配光を実現することのみを目的としていたため、照明の機能を有しているにすぎなかった。

一方、特に車両に用いられる照明装置の場合には、照明装置が車両全体のデザインに与える影響が大きいため、照明装置の装飾性の重要性が高まるものと考えられる。

そこで、本発明に係る照明装置、灯具および車両は、照明の機能と装飾の機能とを共に実現することを目的とする。

上記目的を達成するために本発明に係る照明装置は、一端部に入射面を設けた長尺状の導光体と、前記導光体の前記入射面に対向配置した光源とを備え、前記導光体は、前記一端部と他端部との間に形成された反射面と、前記反射面に対向する出射面とを有し、前記反射面には、前記一端部と前記他端部との間の第１の領域における前記導光体の延伸方向に垂直な方向に対して傾斜する方向に延びる複数の溝を設け、前記出射面は、前記一端部から他端部に向かって延伸する凹部を有することを特徴とする。

また、本発明に係る照明装置は、前記導光体は、前記一端部と前記他端部との間が湾曲していることが好ましい。

また、本発明に係る照明装置は、前記導光体は、前記一端部と前記他端部との間が前記反射面に対して平行な方向に湾曲していることが好ましい。

また、本発明に係る照明装置は、前記導光体は、第１の領域と、前記第１の領域に対して他端部側の第２の領域とを有し、前記溝は、前記第２の領域における延伸方向に垂直な方向に延びることが好ましい。

また、本発明に係る照明装置は、前記溝の間隔は、前記一端部側よりも前記他端部側が小さいことが好ましい。

本発明に係る灯具は、ハウジングと、前記ハウジングの内部に配された前記照明装置とを備えることを特徴とする。

また、本発明に係る車両は、車体と、前記照明装置とを備えることを特徴とする。

本発明に係る照明装置、灯具および車両は、照明の機能と装飾の機能とを共に実現することができる。

本発明の第１の実施形態に係る車両の正面図 本発明の第１の実施形態に係る照明装置の斜視図 同じく照明装置の背面図 同じく照明装置の正面図 図２のＡ−Ａ線で切った断面図 （ａ）本発明の第１の実施形態に係る照明装置の拡大背面図、（ｂ）同じく照明装置の拡大正面図、（ｃ）同じく照明装置の上方から見た場合の拡大正面図、（ｄ）同じく照明装置の下方から見た場合の拡大正面図 （ａ）比較例１に係る照明装置の拡大正面図、（ｂ）比較例２に係る照明装置の拡大背面図、（ｃ）同じく照明装置の拡大正面図 （ａ）本発明の第２の実施形態に係る車両の正面図、（ｂ）同じく車両の拡大正面図 同じく照明装置の斜視図 同じく照明装置の背面図 同じく照明装置の正面図 （ａ）本発明の第２の実施形態に係る照明装置の第１の領域の拡大背面図、（ｂ）同じく照明装置の第１の領域の拡大正面図、（ｃ）同じく照明装置の第１の領域の上方から見た場合の拡大正面図、（ｄ）同じく照明装置の第１の領域の下方から見た場合の拡大正面図 （ａ）同じく照明装置の第２の領域の拡大背面図、（ｂ）同じく照明装置の第２の領域の拡大正面図 （ａ）従来の照明装置の斜視図、（ｂ）同じく照明装置の背面図

（第１の実施形態）
本発明の第１の実施形態に係る車両の正面図を図１に示す。本発明の第１の実施形態に係る車両（以下、「車両１００」という。）は、車体１０１と、本発明の第１の実施形態に係る灯具（以下、「灯具２００」という。）とを備える。

以降、他の実施形態も含めて、車両１００が前進する際の進行方向を「前方」または「前側」、その反対方向（反対側）を「後方」または「後側」とし、車両１００が前進する際の右方向（右側）を「右方向」または「右側」、その反対方向（反対側）を「左方向」または「左側」とし、車両１００の天井側を「上方」または「上側」、その反対方向（反対側）を「下方」または「下側」として説明する。

車体１０１は、例えば自動四輪車であって、ガソリンエンジンで駆動するものである。

灯具２００は、ハウジング（図示せず。）と、ハウジングの内部に配置された本発明の第１の実施形態に係る照明装置３００（以下、「照明装置３００」という。）とを備える。

灯具２００は、例えばＤＲＬ（ＤＡＹ ＴＩＭＥ ＲＵＮＮＩＮＧ）照明である。灯具２００は、図１に示すように、車体１０１の前方の左右両側に配置された前照灯ユニット１０２の下側に、それぞれ配置されているが、その他の部分に配置されていてもよい。

ハウジングは、例えば、金属製の筐体であって、照明装置３００からの光を出射する開口部（図示せず。）を有する。なお、開口部は、レンズ等で覆われていてもよい。

照明装置３００の斜視図を図２に示す。図２に示すように、照明装置３００は、一端部３０１に入射面３０２を設けた長尺状の導光体３０３と、導光体３０３の入射面３０２に対向配置した光源３０４とを備える。

光源３０４は、例えば発光ダイオード等の発光素子である。発光ダイオードを用いる場合、実装基板に対してＬＥＤチップが単数または複数実装されたＣＯＢ（ＣＨＩＰ ＯＮ ＢＯＡＲＤ）タイプであってもよいし、パッケージ基板に対してＬＥＤチップが単数または複数実装されたＳＭＤ（ＳＵＲＦＡＣＥ ＭＯＵＮＴ ＤＥＶＩＣＥ）タイプのものを実装基板に実装したものであってもよい。また、発光体オードは、青色のＬＥＤチップと蛍光体等の波長変換部材とを用いて、白色光を出射するものであってもよいし、青色、赤色および緑色のＬＥＤチップを用いて白色光を出射するものであってもよい。

導光体３０３は、延伸方向が直線状であって、平板状である。なお、導光体３０３は、平板状に限らず、延伸方向に対して垂直に切った断面形状が多角形状や円形状である棒状であってもよい。導光体３０３は、例えばアクリル樹脂またはポリカーボネート樹脂製であり、射出成形等により作製することができる。

導光体３０３は、一端部３０１と他端部３０５との間に形成された反射面３０６と、反射面３０６に対向する出射面３０７とを有する。

照明装置３００の背面図を図３に、正面図を図４にそれぞれ示す。図３は、照明装置３００を反射面３０６側から見ており、図４は照明装置３００を出射面３０７側から見ている。図３に示すように、反射面３０６には、一端部３０１と他端部３０５との間の第１の領域３０８における導光体３０３の延伸方向Ｘ１（一点鎖線）に垂直な方向Ｚ１（二点鎖線）に対して傾斜する方向Ｓ１（点線）に延びる複数の溝３０９を設けている。光源３０４から導光体３０３に入射した光の一部は、導光体３０３の内部から反射面側に向かうが、反射面３０６に設けられた複数の溝３０９によって、反射面３０６で反射されて導光体３０３の出射面３０７側に向かわせることができる。

すなわち、反射面３０６に設けられた複数の溝３０９によって、反射面３０６で漏れ出る光を抑制して、出射面３０７から出射させることで、照明の機能を実現することができる。

溝３０９は、例えば第１の領域３０８における導光体３０３の延伸方向Ｘ１（一点鎖線）に垂直な方向Ｚ１（二点鎖線）から見た形状がＶ字状となっているが、これに限らず、Ｕ字状等であってもよい。溝３０９がＵ字状の場合には、反射面３０６で光を拡散させることができ、ぼやけた光を演出することができる。また、溝３０９は、間隔をあけずに連続したものであってもよい。

また、反射面３０６には、溝３０９に加えて、金属蒸着膜や金属テープ等で形成された反射膜（図示せず。）を形成してもよい。この場合、反射面３０６で漏れ出る光をさらに抑制することができる。

図２のＡ−Ａ線で切った断面図を図５に示す。具体的には、図５は、導光体３０３をその延伸方向Ｘ１に対して垂直に切った断面図である。なお、図示の便宜上、図５では反射面３０６の構造を黒塗りにて省略している。

図５に示すように、出射面３０７は、一端部３０１から他端部３０５に向かって延伸する凹部３１０を有する。凹部３１０は、例えば出射面３０７の上端３１１と下端３１２との間が反射面３０６側に緩やかに凹む湾曲面である。

照明装置３００の拡大背面図を図６（ａ）に示す。図６（ａ）に示すように、照明装置３００を背面側（反射面３０６側）から見ると、導光体３０３の反射面３０６に設けられた複数の溝３０９が、第１の領域３０８における導光体３０３の延伸方向Ｘ１に垂直な方向Ｚ１に対して傾斜して見える。具体的には、図６（ａ）の紙面上、右上から左下に向かう溝３０９が、導光体３０３の延伸方向に並んで見える。

照明装置３００の拡大正面図を図６（ｂ）に示す。図６（ｂ）における点線は、導光体３０３を介して見える反射面３０６に形成された溝３０９であり、図４、図６（ｃ）および（ｄ）ならびに図７（ａ）および（ｃ）も同様である。図６（ｂ）に示すように、照明装置３００を正面側（出射面３０７側）から見ると、溝３０９が、反射面３０６側から見える形状とは異なる形状に見える。具体的には、出射面３０７の上側および下側は、右上から左下に向かう溝３０９が導光体３０３の延伸方向に並び、それらの間に挟まれた中央部は、左上から右下に向かう溝３０９が導光体３０３の延伸方向に並び、上側、中央部、下側に見える溝３０９がそれぞれつながって「Ｎ字」形状に見える。

照明装置３００の上方から見た拡大正面図を図６（ｃ）に示す。図６（ｃ）は、図６（ｂ）の状態よりも少し上方から照明装置３００の出射面３０７を見た状態である。図６（ｃ）に示すように、照明装置３００を正面側（出射面３０７側）上方から見ると、溝３０９が、反射面３０６側から見える形状とも図６（ｂ）に示す形状とも異なる形状に見える。具体的には、図６（ｂ）の紙面上、導光体３０３の上半分は、左上から右下に向かう溝が導光体３０３の延伸方向に並んで見え、導光体３０３の下半分は、左下から右上に向かう溝が導光体３０３の延伸方向に並び、上半分および下半分に見える溝３０９がそれぞれつながって「＞」の記号状に見える。

さらに、照明装置３００の下方から見た拡大正面図を図６（ｄ）に示す。図６（ｄ）は、図６（ｂ）の状態よりも少し下方から照明装置３００の出射面３０７を見た状態である。図６（ｄ）に示すように、照明装置３００を正面側（出射面３０７側）上方から見ると、溝３０９が、反射面３０６側から見える形状とも図６（ｂ）および（ｃ）に示す形状とも異なる形状に見える。具体的には、図６（ｄ）の紙面上、導光体３０３の上半分は、右上から左下に向かう溝３０９が導光体３０３の延伸方向に並んで見え、導光体３０３の下半分は、右下から左上に向かう溝３０９が導光体３０３の延伸方向に並び、上半分および下半分に見える溝３０９がそれぞれつながって「＜」記号状に見える。

出射面７が反射面３０６と平行な平面である点を除いては、照明装置３００と同じ比較例１の照明装置８の拡大正面図を図７（ａ）に示す。図７（ａ）に示すように、比較例１の場合には、照明装置８を正面側（出射面７側）から見ると、反射面３０６側から見える溝３０９と同じように見える。具体的には、図７（ａ）の紙面上、左上から右下に向かう溝３０９が、導光体９の延伸方向に並んで見え、図６（ａ）に示す反射面３０６側から見える溝３０９をほぼそのまま左右反転させた形状に見える。

図６（ｂ）〜（ｄ）と図７（ａ）とを対比すると、照明装置３００と照明装置８とは、反射面３０６に同じ溝３０９が形成されているにもかかわらず、出射面３０７、７側から見える溝３０９の形状が異なる。

これは、照明装置３００の場合には、出射面３０７の凹部３１０によって、反射面３０６の溝３０９で反射された光のうち、導光体３０３の上面や下面で反射された光が屈折されて照明装置３００の出射面３０７側に出射されるためである。

図６（ｂ）の場合、出射面３０７の上側および下側に見えている溝３０９は、溝３０９で反射された光が導光体３０３の上面および下面で反射されたものであり、中央部に見えている溝３０９は、溝３０９で反射された光が、導光体３０３の上面や下面で反射されずに、導光体３０３の内部を透過したものであると考えられる。

また、図６（ｃ）の場合、下半分に見えている溝３０９は、溝３０９で反射された光が、導光体３０３の下面で反射されたものであり、上半分に見えている溝３０９は、溝３０９で反射された光が、導光体３０３の上面や下面で反射されずに、導光体３０３の内部を透過したものであると考えられる。

さらに、図６（ｄ）の場合、上半分に見えている溝３０９は、溝３０９で反射された光が、導光体３０３の上面で反射されたものであり、下半分に見えている溝３０９は、溝３０９で反射された光が、導光体３０３の上面や下面で反射されずに、導光体３０３の内部を透過したものであると考えられる。

これら図６（ｂ）〜（ｄ）のように、照明装置３００の出射面３０７側から、溝３０９で反射され、導光体３０３の上面や下面で反射されずに、導光体３０３の内部と透過した光だけでなく、溝３０９で反射されて導光体３０３の上面や下面で反射された光が見えるのは、導光体３０３の出射面３０７が、一端部３０１から他端部３０５に向かって延伸する凹部３１０であることで、光が導光体３０３の出射面３０７から出射する際に、屈折して集光されるためである。

一方、図７（ａ）の場合には、導光体９の出射面７が反射面３０６と平行な平面であるため、溝３０９で反射された光が導光体９の出射面７から出射する際に、屈折して集光することができない。

反射面１０に、一端部３０１と他端部３０５との間の第１の領域３０８における導光体１１の延伸方向Ｘ１（一点鎖線）に垂直な方向Ｚ１（二点鎖線）に延びる複数の溝１２を設けている点を除いては、照明装置３００と同じ比較例の照明装置１３の拡大背面図を図７（ｂ）に、拡大正面図を図７（ｃ）にそれぞれ示す。図７（ｂ）および（ｃ）に示すように、照明装置１３は、反射面１０側および出射面３０７側のいずれから見ても溝１２がほぼ同じ形状に見える。すなわち、出射面３０７が一端部３０１から他端部３０５に向かって延伸する凹部３１０を有していたとしても、反射面１０に、一端部３０１と他端部３０５との間の第１の領域３０８における導光体１１の延伸方向Ｘ１（一点鎖線）に垂直な方向Ｚ１（二点鎖線）に延びる複数の溝１２を設けている場合には、反射面１０側および出射面３０７側から見える溝１２の形状がほぼ同じ形状となってしまい、出射面３０７側からは、照明装置１３が照明の機能を有するために設けた溝１２が、そのままの形状で見えるにすぎず、照明装置１３が装飾の機能を有しているとはいい難い。

これは、照明装置１３の場合には、溝１２で反射されて導光体１１の上面や下面で反射された光も、溝１２で反射され、導光体１１の上面や下面で反射されずに、導光体１１の内部と透過した光も溝１２の形状が同様に見えるため、反射面１０で反射された光が出射面３０７の凹部３１０で屈折されて集光されても、ほぼ同じ形状が重なってみえるに過ぎないためである。

上記のとおり、本発明の第１の実施形態に係る照明装置３００は、一端部３０１に入射面３０２を設けた長尺状の導光体３０３と、導光体３０３の入射面３０２に対向配置した光源３０４とを備え、導光体３０３は、一端部３０１と他端部３０５との間に形成された反射面３０６と、反射面３０６に対向する出射面３０７とを有し、反射面３０６には、一端部３０１と他端部３０５との間の第１の領域３０８における導光体の延伸方向Ｘ１に垂直な方向Ｚ１に対して傾斜する方向Ｓ１に延びる複数の溝３０９を設け、出射面３０７は、一端部３０１から他端部３０５に向かって延伸する凹部３１０を有することで、照明の機能と装飾の機能とを共に実現することができる。

また、本発明の第１の実施形態に係る灯具２００および車両１００は、照明装置３００を備えることで、照明の機能と装飾の機能とを共に実現することができる。
（第２の実施形態）
本発明の第２の実施形態に係る車両の正面図を図８（ａ）に、拡大正面図を図８（ｂ）にそれぞれ示す。本発明の第２の実施形態に係る車両４００（以下、「車両４００」という。）は、車両１００と同様に、車体１０１と、本発明の第２の実施形態に係る灯具（以下、「灯具５００」という。）とを備える。

以下、第２の実施形態では、第１の実施形態に係る車両１００、灯具２００および照明装置３００との相違点を中心に述べ、第１の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。

灯具５００は、ハウジング（図示せず。）と、ハウジングの内部に配置された本発明の第２の実施形態に係る照明装置（以下、「照明装置６００」という。）とを備える。

灯具２００は、例えば車体１０１の前方の左右両側に配置された前照灯ユニットであって、ハウジングの内部に、照明装置６００と、前照灯（図示せず。）と、フロントターンシグナルランプ（図示せず。）とが設けられている。

図８（ｂ）に示すように、照明装置６００は、例えば灯具５００の下縁に配置され、灯具５００の縁取りのようになっている。なお、灯具５００における照明装置６００の配置位置は、下縁に限らず、様々な位置に配置してもよい。例えば前照灯およびフロントターンシグナルランプの間に配置して仕切りの役割を兼用するものであってもよい。

照明装置６００の斜視図を図９に示す。図９に示すように、照明装置６００は、導光体６０１の一端部３０１と他端部３０５との間が湾曲している。導光体６０１の一端部３０１と他端部３０５との間が湾曲していることで、様々な灯具の形状にあわせることができる。

なお、図９に示すように、導光体６０１は、一点で湾曲していてもよいし、複数点で湾曲していてもよいし、一端部３０１から他端部３０５に向かって緩やかに湾曲していてもよい。

照明装置６００の背面図を図１０に、正面図を図１１にそれぞれ示す。図１０は、照明装置６００を反射面３０６側から見ており、図１１は照明装置６００を出射面３０７側から見ている。図１０に示すように、反射面３０６には、一端部３０１と他端部３０５との間の第１の領域３０８における導光体の延伸方向Ｘ１（一点鎖線）に垂直な方向Ｚ１（二点鎖線）に対して傾斜する方向Ｓ１（点線）に延びる複数の溝３０９を設けている。

照明装置６００の導光体６０１は、具体的には、一端部３０１と他端部３０５との間が反射面３０６に対して平行な方向に湾曲している。これにより、導光体６０１の延伸方向の位置によって、出射面３０７から見える溝３０９の形状が異なり、照明装置６００の装飾性をさらに高めることができる。

さらに、図１０に示すように、導光体６０１は、第１の領域３０８よりも他端部側の第２の領域６０２を有し、溝３０９は、第２の領域６０２における延伸方向Ｘ２に垂直な方向Ｓ２に延びている。

照明装置６００の第１の領域３０８の拡大背面図を図１２（ａ）に、拡大正面図を図１２（ｂ）に、照明装置６００の上方から見た第１の領域３０８の拡大正面図を図１２（ｃ）に、照明装置６００の下方から見た第１の領域３０８の拡大正面図を図１２（ｄ）にそれぞれ示す。図１２（ａ）〜（ｄ）に示すように、照明装置６００の第１の領域３０８は、照明装置３００と同様に、反射面３０６側と出射面３０７側とで、溝３０９の形状が異なるように見える。

照明装置６００の第１の領域３０８よりも他端部３０５側の第２の領域６０２の拡大背面図を図１３（ａ）に、拡大正面図を図１３（ｂ）にそれぞれ示す。図１３（ａ）および（ｂ）に示すように、第２の領域６０２においては、反射面３０６に設けられた溝３０９は、反射面３０６側から見ても出射面３０７側から見てもほぼ同じ形状に見える。これは、導光体６０１の第２の領域６０２では、溝３０９で反射されて導光体６０１の上面や下面で反射された光も、溝３０９で反射され、導光体６０１の上面や下面で反射されずに、導光体６０１の内部と透過した光も、溝３０９の形状が同様に見えるため、反射面３０６で反射された光が出射面３０７の凹部３１０で屈折されて集光されても、ほぼ同じ形状が重なって見えるに過ぎないためである。よって、導光体６０１の第２の領域６０２は、照明装置６００の正面から見ても、正面上方から見ても、正面下方から見ても溝３０９がほぼ同じ形状に見える。

すなわち、照明装置６００は、導光体６０１の第１の領域３０８の出射面３０７と第２の領域６０２の出射面３０７とでは、溝３０９が異なる形状に見える。特に、溝３０９は、第２の領域６０２における延伸方向Ｘ２に垂直な方向Ｚ２に延びることで、第１の領域３０８では照明の機能と装飾の機能とを共に有し、第２の領域６０２では照明の機能を主に有することができる。

上記のとおり、本発明の第２の実施形態に係る照明装置６００は、導光体６０１の一端部３０１と他端部３０５との間が湾曲していることで、照明装置３００に対してさらに、様々な灯具の形状にあわせることができる。

また、照明装置６００は、一端部３０１と他端部３０５との間が反射面３０６に対して平行な方向に湾曲していることで、照明装置３００に対してさらに、装飾性を高めることができる。

さらに、照明装置６００は、導光体６０１は、第１の領域３０８と、第１の領域３０８に対して他端部３０５側の第２の領域６０２とを有し、溝３０９は、第２の領域６０２における延伸方向Ｘ２に垂直な方向Ｚ２に延びることで、第１の領域３０８では照明の機能と装飾の機能とを共に有し、第２の領域６０２では照明の機能を主に有することができる。

また、本発明の第２の実施形態に係る灯具５００および車両４００は、照明装置６００を備えることで、上記作用効果を奏することができる。
（変形例）
本発明の構成は、上記実施形態に限らず、例えば以下のような変形例を用いることができる。
１．車両について
車両１００、４００は、四輪自動車に限らず、二輪自動車や三輪自動車であってもよい。
２．灯具について
灯具２００、４００は、ＤＲＬ照明や前照灯ユニットに限らず、ターンランプ等であってもよい。
３．照明装置について
導光体３０３、６０１の入射面３０２の形状は、平面形状に限らず、凹面状または凸面状であってもよい。また、入射面３０２がレンズ機能を有するものであってもよい。この場合、光源３０４に別途レンズを設けるのに対して、照明装置を小型化することができる。

導光体３０３、６０１の反射面３０６には、複数種類の形状の溝３０９が形成されていてもよい。

導光体３０３、６０１の出射面３０７の凹部３１０は、例えば出射面３０７の上端３１１と下端３１２との間が反射面３０６側に緩やかに凹む湾曲面に限らず、上端３１１および下端３１２とが突出し、上端３１１と下端３１２との間が凹部３１０になっていてもよい。

導光体３０３、６０１の溝３０９の間隔は、例えば図１０および図１１に示すように、一端部３０１側よりも他端部３０５側を小さくすることが好ましい。すなわち、導光体３０３、６０１の溝３０９の間隔は、図１０および図１１に示すように、一端部３０１側が粗の状態、他端部３０５側が密の状態とすることが好ましい。そして、このような光の明るさのむらを小さくするために、特に、図１０および図１１に示すように、導光体３０３、６０１が一端部３０１側と他端部３０５側との間で湾曲させたものは、その湾曲部の一端部３０１側において、溝３０９の間隔が広い状態から狭い状態、すなわち、粗の状態から密の状態へと切り替えた状態とする。

導光体３０３、６０１の溝３０９の間隔は、一端部３０１側よりも他端部３０５側が小さくてもよい。この場合、導光体３０３、６０１の一端部３０１側よりも他端部３０５側の反射面３０６において、導光体３０３、６０１内の光を出射面３０７側に反射させやすくなり、光源３０４からの距離が遠く、光が弱まる他端部３０５側の出射面３０７から光を出射させやすくなるため、導光体３０３、６０１の出射面３０７から出射される光の明るさのむらを小さくすることができる。

以上、本発明の構成を、上記実施形態および変形例に基づいて説明したが、本発明は上記実施の形態およびその変形例に限られない。例えば、上記実施形態およびその変形例の部分的な構成を、適宜組み合わせてなる構成であっても良い。また、上記実施の形態に記載した材料、数値等は好ましいものを例示しているだけであり、それに限定されることはない。さらに、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることは可能である。

１００、４００ 車両
２００、５００ 灯具
３００、６００ 照明装置
３０１ 一端部
３０２ 入射面
３０３、６０１ 導光体
３０４ 光源
３０５ 他端部
３０６ 反射面
３０７ 出射面
３０８ 第１の領域
３０９ 溝
３１０ 凹部
６０２ 第２の領域

Claims (7)

1. 一端部に入射面を設けた長尺状の導光体と、前記導光体の前記入射面に対向配置した光源とを備え、
   前記導光体は、前記一端部と他端部との間に形成された反射面と、前記反射面に対向する出射面とを有し、
   前記反射面には、前記一端部と前記他端部との間の第１の領域における前記導光体の延伸方向に垂直な方向に対して傾斜する方向に延びる複数の溝を設け、
   前記出射面は、前記一端部から他端部に向かって延伸する凹部を有することを特徴とする照明装置。
2. 前記導光体は、前記一端部と前記他端部との間が湾曲していることを特徴とする請求項１に記載の照明装置。
3. 前記導光体は、前記一端部と前記他端部との間が前記反射面に対して平行な方向に湾曲していることを特徴とする請求項２に記載の照明装置。
4. 前記導光体は、第１の領域と、前記第１の領域に対して他端部側の第２の領域とを有し、
   前記溝は、前記第２の領域における延伸方向に垂直な方向に延びることを特徴とする請求項３に記載の照明装置。
5. 前記溝の間隔は、前記一端部側よりも前記他端部側が小さいことを特徴とする請求項１に記載の照明装置。
6. ハウジングと、前記ハウジングの内部に配された請求項１〜５のいずれか１項に記載の照明装置とを備えることを特徴とする灯具。
7. 車体と、請求項１〜５のいずれか１項に記載の照明装置とを備えることを特徴とする車両。