JP5925357B1 - 温度補償回路 - Google Patents
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Description
本発明の他の態様に係る温度補償回路は、前記基本構成を備え、前記第1のトランジスタと同期して動作する第6のトランジスタであって、そのエミッタが正電源ラインに接続され、そのコレクタが第4の抵抗要素を介して負電源ラインに接続されるトランジスタを備え、前記第4の抵抗要素の端子間電圧を基準電圧として取り出すように構成されている。
さらに、本発明の他の態様に係る温度補償回路は、前記基本構成を備え、前記第1のトランジスタと同期して動作する第7のトランジスタであって、そのエミッタが負電源ラインに接続され、そのコレクタが第5の抵抗要素を介して正電源ラインに接続されるトランジスタを備え、前記第5の抵抗要素の端子間電圧を基準電圧として取り出すように構成されている。
本発明の温度補償回路について、添付図面を参照しながらその実施形態に即して説明する。図1に本実施形態の温度補償回路1の構成例を示している。温度補償回路1は二端子回路であり、バイポーラトランジスタQ1〜Q5、抵抗器RN、RPを備えるシンプルな構成を有する。
Q3とQ4とは、それぞれのベースを共有しているNPN型ペアトランジスタである。
Q1とQ2のそれぞれのエミッタは、正電圧側端子(VH)に接続されている。Q1とQ3のそれぞれのコレクタは接続されている。Q2とQ4のそれぞれのコレクタもまた接続されている。Q4はベース−コレクタ間が接続されている、ダイオードの様な接続をしたトランジスタである。
Q3のエミッタは負電圧側端子(VL)に接続されている。また、Q4のエミッタは抵抗器RPを通じてVLに接続されている。
Q4のベース−エミッタ間(すなわちコレクタ−エミッタ間)には抵抗器RNが接続されている。
Q5のベースはQ1とQ3のそれぞれのコレクタへ接続されている。Q5のコレクタはQ1とQ2のそれぞれのベースへ接続されている。Q5のエミッタはQ4のエミッタへ接続されている。トランジスタQ1〜Q5は共にエミッタ接地動作である。
Q5のコレクタはQ1のベースへ接続され、Q1のコレクタはQ5のベースへ接続されることで、正帰還経路を形成している。また、Q5のコレクタはQ2のベースへ接続され、Q2のコレクタはQ3のベースへ接続され、Q3のコレクタはQ5のベースへ接続されていることで、負帰還経路を形成している。
Q3とQ4のペアは、ワイドラーカレントソース回路として知られている回路を反転した回路構成(インバースワイドラーカレントソース回路)である。ワイドラーカレントソース回路は、例えば米国特許第3320439号明細書に記載されている。
RPは正の温度対電流を決定する抵抗器、RNは負の温度対電流を決定する抵抗器である。RPとRNの抵抗値を精密に調整することで、良好な対温度電流特性(温度係数TCがほぼ0)を得ることができる。この場合、Q3とQ4のエミッタ面積比はおよそ1:2〜3に設定されると特に良好な回路特性が得られるが、この構成は本発明に必須ではない。
以上説明したように、本発明の実施形態に係る温度補償回路1の回路構成は非常にシンプルで、バンドギャップ電位理論に基づいて、電流モードにより動作する定電流回路を提供する。本実施形態の温度補償回路では、温度補償された定電流特性を得ることができる。
また、本回路によれば大きな出力インピーダンスが得られ、動作電圧の変化に対し電流変化が非常に小さく、定電流精度を大きく向上させることができる。これは多量の正帰還と適度な負帰還とを両立させた回路構成により実現している。
また、本発明では二端子動作が可能であり、電子回路内の任意箇所へ自由に配置設計が可能で応用範囲が広い。
また、本回路は低い電位差で動作可能であり、シリコンバイポーラトランジスタを使った場合には、0.6〜0.7V程度(100μA/300Kのときの実施例)の低電圧から飽和動作を開始できる。そのため、電力損失を低減可能で効率が向上する。
また、電流性雑音が小さく、1/fコーナー周波数が低いため、低電圧、低雑音の電流源として利用可能である。
次に、上記実施形態の温度補償回路1に関する実施例について説明する。まず、温度補償回路1を起動させるための起動回路を設けた構成について説明する。図2に起動回路10を備えた温度補償回路1の構成例を示している。図2の温度補償回路1は、図1の構成例において、Q1のエミッタ−コレクタ間に電流源I1を有する起動回路10を接続した構成となっている。
次に、前記本発明の実施形態の応用例について第2実施形態として説明する。図12に、本実施形態の温度補償回路1を応用して構成された温度補償回路30の例を示している。以下の説明では、温度補償回路30の入力端子VHは正電源ラインに、出力端子VLは負電源ラインに接続されているものとする。
周知のように、PSRRはあるデバイスに対する入力電源電圧に変動があるときにそのデバイスの電圧変動を除去する能力を表し、一般に、
PSRR(dB)=20log(ΔVsupply/ΔVout)
で表すことができる。ΔVsupplyは電源電圧の変動、ΔVoutは対象となるデバイスの出力電圧の変動である。
図19を参照すると、入力周波数が直流〜1Hzの領域において、図13の温度補償回路30はVREF1に関し約−120dBの値を示している。この数値は、電源電圧の変動をほぼ1/106に抑えることができることを示している。また、図20を参照すると、入力周波数が直流〜10Hz以下の領域において、図13の温度補償回路30はVREF4に関し約−90dBの値を示している。これは、電源電圧の変動をほぼ1/105〜1/104に抑えることができることを示している。
C1 容量要素
RP,RN,R1,RL,RREF1〜RREF5 抵抗要素
Claims (3)
- 第1〜第5のトランジスタと、第1及び第2の抵抗要素とを備え、
第1及び第2のトランジスタはベース同士が接続されており、
第3及び第4のトランジスタはベース同士が接続されており、
第1のトランジスタのコレクタと第3のトランジスタのコレクタとが接続されており、
第2のトランジスタのコレクタと第4のトランジスタのコレクタとが接続されており、
第5のトランジスタのコレクタが第1及び第2のトランジスタのベースに接続されており、
第5のトランジスタのベースが第1のトランジスタのコレクタと第3のトランジスタのコレクタとに接続されており、
第5のトランジスタのエミッタが第4のトランジスタのエミッタに接続されており、
第1及び第2のトランジスタのエミッタは正電源ラインに接続されており、
第3及び第4のトランジスタのエミッタは負電源ラインに接続されており、
第4のトランジスタのベースとコレクタとが接続されており、
第4のトランジスタのコレクタとエミッタとの間に第1の抵抗要素が接続されており、
第4のトランジスタのエミッタと負電源ラインとの間に第2の抵抗要素が接続されており、
前記第2の抵抗要素と負電源ラインとの間に第3の抵抗要素が接続されており、前記第2の抵抗要素の端子間電圧、前記第3の抵抗要素の端子間電圧、及び前記第2の抵抗要素と前記第3の抵抗要素との直列回路の両端電圧を基準電圧として取り出すように構成されており、
前記第1の抵抗要素は負の温度対電流を決定する抵抗器であり、
前記第2の抵抗要素は正の温度対電流を決定する抵抗器である、
温度補償回路。 - 第1〜第5のトランジスタと、第1及び第2の抵抗要素とを備え、
第1及び第2のトランジスタはベース同士が接続されており、
第3及び第4のトランジスタはベース同士が接続されており、
第1のトランジスタのコレクタと第3のトランジスタのコレクタとが接続されており、
第2のトランジスタのコレクタと第4のトランジスタのコレクタとが接続されており、
第5のトランジスタのコレクタが第1及び第2のトランジスタのベースに接続されており、
第5のトランジスタのベースが第1のトランジスタのコレクタと第3のトランジスタのコレクタとに接続されており、
第5のトランジスタのエミッタが第4のトランジスタのエミッタに接続されており、
第1及び第2のトランジスタのエミッタは正電源ラインに接続されており、
第3及び第4のトランジスタのエミッタは負電源ラインに接続されており、
第4のトランジスタのベースとコレクタとが接続されており、
第4のトランジスタのコレクタとエミッタとの間に第1の抵抗要素が接続されており、
第4のトランジスタのエミッタと負電源ラインとの間に第2の抵抗要素が接続されており、
前記第1のトランジスタと同期して動作する第6のトランジスタであって、そのエミッタが正電源ラインに接続され、そのコレクタが第4の抵抗要素を介して負電源ラインに接続されるトランジスタを備え、前記第4の抵抗要素の端子間電圧を基準電圧として取り出すように構成されており、
前記第1の抵抗要素は負の温度対電流を決定する抵抗器であり、
前記第2の抵抗要素は正の温度対電流を決定する抵抗器である、
温度補償回路。 - 第1〜第5のトランジスタと、第1及び第2の抵抗要素とを備え、
第1及び第2のトランジスタはベース同士が接続されており、
第3及び第4のトランジスタはベース同士が接続されており、
第1のトランジスタのコレクタと第3のトランジスタのコレクタとが接続されており、第2のトランジスタのコレクタと第4のトランジスタのコレクタとが接続されており、
第5のトランジスタのコレクタが第1及び第2のトランジスタのベースに接続されており、
第5のトランジスタのベースが第1のトランジスタのコレクタと第3のトランジスタのコレクタとに接続されており、
第5のトランジスタのエミッタが第4のトランジスタのエミッタに接続されており、
第1及び第2のトランジスタのエミッタは正電源ラインに接続されており、
第3及び第4のトランジスタのエミッタは負電源ラインに接続されており、
第4のトランジスタのベースとコレクタとが接続されており、
第4のトランジスタのコレクタとエミッタとの間に第1の抵抗要素が接続されており、
第4のトランジスタのエミッタと負電源ラインとの間に第2の抵抗要素が接続されており、
前記第3のトランジスタと同期して動作する第7のトランジスタであって、そのエミッタが負電源ラインに接続され、そのコレクタが第5の抵抗要素を介して正電源ラインに接続されるトランジスタを備え、前記第5の抵抗要素の端子間電圧を基準電圧として取り出すように構成されており、
前記第1の抵抗要素は負の温度対電流を決定する抵抗器であり、
前記第2の抵抗要素は正の温度対電流を決定する抵抗器である、
温度補償回路。
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Family Applications (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113467567A (zh) * | 2021-07-28 | 2021-10-01 | 深圳市中科蓝讯科技股份有限公司 | 一种基准源电路及芯片 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59108122A (ja) * | 1982-09-30 | 1984-06-22 | エス・ジ−・エス−アテス・コンポネンチ・エレツトロニシ・ソシエタ・ペル・アチオニ | 定電流発生回路 |
JP2009080786A (ja) * | 2007-09-07 | 2009-04-16 | Nec Electronics Corp | 温度非直線性を補償した基準電圧回路 |
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2015
- 2015-04-14 JP JP2015082798A patent/JP5925357B1/ja active Active
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JP2009080786A (ja) * | 2007-09-07 | 2009-04-16 | Nec Electronics Corp | 温度非直線性を補償した基準電圧回路 |
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