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JP5910628B2 - 撮像レンズユニットの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ホルダー内にレンズ等を組み込んだ撮像レンズユニット製造方法に関する。
携帯電話機などに組み込まれる撮像レンズユニットは、近年の携帯電話の小型化薄型化に伴い同様に小型化薄型化を求められているが、その反面高精度化の要望も強くある。そのためレンズユニット自体は小さくする必要があるが、光学性能の高精度化のためには光学レンズ自体はなるべく大きくするといった相反する課題がある。これらの課題を解決するために、ホルダーの小型化が重要になってくる。
従来の撮像レンズユニットは、光学レンズを周囲から保持するようにホルダー内に埋め込んだ構造を有し、かかるレンズユニットを備えるカメラモジュールでは、レンズと撮像素子との間にIRカットフィルターを配置している。IRカットフィルターの組立は、レンズユニットを成形した後に接着剤を用いてレンズユニットのホルダーに固定する方法が一般的である。しかしこの方法だと、カメラモジュールの小型化が進むほど接着剤を塗布する面積が減少してしまい、確実な固定が難しくなる。
接着面積の減少による接着不良の問題を解決するため、IRカットフィルターをインサート成形することで、接着剤を用いずに確実に固定する方法がある(特許文献1参照)。この方法では、ハウジングの型内にIRカットフィルターをセットした状態で樹脂を流し込み、ハウジングの一体成形と同時にIRカットフィルターの周縁部の埋設を行うことにより、IRカットフィルターの固定面積を確保しながら、接着剤を用いて固定した時よりもホルダーの小型化を達成している。しかしながら、レンズユニットのホルダー部とIRカットフィルターのハウジングとを個別に成形すると、工程数の増加によるコストの増加や歩留まりの悪化といった新たな問題点が生じる。
特開2009−761631号公報
本発明は、上記背景技術の課題に鑑みてなされたものであり、工程の複雑化を回避しつつ確実に組み付けられたIRカットフィルターを有し小型で高性能な撮像レンズユニットの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る撮像レンズユニットの製造方法は、レンズと、フィルターと、レンズとフィルターとを内部に保持するホルダーとを備え、第1の金型と第2の金型とによってレンズとフィルターとを保持するとともに、レンズ及びフィルターの周囲に成形空間を形成する工程と、成形空間内に樹脂を充填して固化させることにより、レンズ及びフィルターを内部に保持したホルダー部材を成形する工程とを備える。
上記製造法では、成形空間内に樹脂を充填して固化させることにより、レンズ及びフィルターを内部に保持したホルダー部材を成形するので、レンズとフィルターとを組み付込んだ状態のホルダーを一体成形することができる。このようにレンズとフィルターとを組み付込んだ状態でホルダーを一体成形することにより、撮像レンズユニットをより小型化することができ、部品点数と組立工数とを削減できる。
さらに、本発明に係る撮像レンズユニットの製造方法では、レンズ及びフィルターの周囲に成形空間を形成する際に、レンズとフィルターとの間にレンズとフィルターとに挟まれた内部空間を封止する封止部を配置する。この場合、レンズとフィルターとを組み付込んだ状態のホルダーを一体成形する際に、レンズとフィルターとの間に樹脂が流れ込むことを防止できる。
本発明の具体的な側面では、上記製造方法において、第1の金型と第2の金型とを型閉じして成形空間を形成する前に、レンズを第1の金型に保持させるとともに、フィルターを第2の金型に保持させる。この場合、第1及び第2の金型を型閉じ及び型締めすることで、レンズとフィルターと適切に組み合わせることができる。
本発明の別な側面では、第1の金型と第2の金型との少なくとも一方に、レンズとフィルターとの少なくとも一方の型開閉方向に関する位置を調整するための変位機構を有する。この場合、レンズとフィルターとを組み付込んだ状態のホルダーを一体成形する際に、レンズとフィルターとの間に過度の力が加わることを防止でき、レンズとフィルターとの間に意図しない隙間ができることを防止できる。
本発明のさらに別な側面では、第1の金型と第2の金型との少なくとも一方に、レンズとフィルターとの少なくとも一方を保持のため負圧によって吸着させる固定機構を有する。この場合、第1の金型や第2の金型の型閉じ前や型閉じ中に、レンズとフィルターとが第1の金型や第2の金型に対して適切な力で支持される。
本発明のさらに別な側面では、第1の金型と第2の金型との少なくとも一方に、レンズとフィルターとの少なくとも一方を保持する際に金型に対する位置決めを行う位置決め保持部を有する。この場合、第1及び第2の金型を介してレンズとフィルターとを精密にアライメントすることができる。
本発明のさらに別な側面では、取り付け治具を用いて、型開き状態の第1の金型と第2の金型との少なくとも一方にレンズとフィルターとを位置決めしつつ取り付ける。この場合、第1の金型や第2の金型にレンズやフィルターを取り付ける際の作業性を高めることができ、レンズとフィルターと適切に組み合わせ精度を簡易に高めることができる。
本発明のさらに別な側面では、レンズとフィルターとを、これらを仮組した状態で第1の金型と第2の金型との少なくとも一方に取り付ける。この場合、レンズとフィルターとの組み合わせを予め精密に行うことができる。
本発明のさらに別な側面では、ホルダーの内部に第1レンズと第2レンズとを保持するため、第1の金型に第1レンズを保持させ、第2の金型に第2レンズとフィルターとを仮組したものを保持させ、第1の金型と第2の金型とを型締めして第1レンズと第2レンズとを当接させる。この場合、ホルダー内で、第1レンズと、第2レンズと、フィルターとを精密にアライメントして固定することができる。
本発明のさらに別な側面では、ホルダーが、LCP樹脂及びPPA樹脂の少なくとも一方で形成されている。
図1Aは、第1実施形態に係る撮像レンズユニットの構造を示す側方断面図であり、図1Bは、撮像レンズユニットの斜視図である。 図1に示す撮像レンズユニットの製造手順を説明するフロー図である。 インサート治具による金型への光学部材及びIRカットフィルターのセットを説明する断面図である。 インサート治具の除去後を説明する断面図である。 製造装置におけるキャビティーの形成を説明する断面図である。 ホルダー部材の成形を説明する断面図である。 金型の型開きと撮像レンズユニットの取り出しとを説明する断面図である。 図8Aは、第2実施形態の撮像レンズユニット及びその製造方法を説明する図であり、図8Bは、図8Aの撮像レンズユニット等の変形例を説明する図である。 第3実施形態の撮像レンズユニット及びその製造方法を説明する図である。 第4実施形態の撮像レンズユニットを説明する図である。 第4実施形態の撮像レンズユニットの製造方法を説明する図である。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態に係る撮像レンズユニットの構造やその製造方法について説明する。
図1A及び1Bに示すように、撮像レンズユニット100は、ブロック状の光学部材10と、板状のIRカットフィルター12と、光学部材10及びIRカットフィルター12を一体的に収納するケース状のホルダー40とを備える。
ここで、光学部材10は、例えば多数のレンズを配列したレンズウェハ(ウェハ状母材)からダイシングによって切り出されたものであり、平面視方形の輪郭を有しており、四角柱状の側面を有している。光学部材10は、光学的機能を有する本体としてのレンズ11と、レンズ11とIRカットフィルター12との間に介在する封止部14とを備え、これらのレンズ11と封止部14とを一体化して単一部材としたものとなっている。
光学部材10のうちレンズ11は、光軸OA周辺の中央部に設けられた円形輪郭のレンズ本体11aと、このレンズ本体11aの周辺に延在する方形輪郭の枠部11bとを有する。レンズ本体11aは、例えば非球面型のレンズ部であり、第1及び第2光学面11d,11eを有している。
封止部14は、光軸OAを軸方向とする四角筒状の部材である。封止部14は、上端側において、上述のように光学部材10の枠部11bに連結されて光学部材10と一体化されている。また、封止部14は、下端側において、IRカットフィルター12の外周に密着してIRカットフィルター12を支持する環状の当接面14eを有している。さらに、封止部14の内面14iは、遮光用の塗装で被覆されている。封止部14は、IRカットフィルター12の傾きを防止するとともに、レンズ11からIRカットフィルター12までの間隔を調整する位置決め部としての役割を有する。さらに、封止部14は、レンズ11とIRカットフィルター12とに挟まれた内部空間ISを封止する役割を有している。つまり、封止部14は、後述するホルダー40の成形に際して、ホルダー40内に挿入されるレンズ11とIRカットフィルター12との間に樹脂が流れ込むことを防止しており、レンズ11とIRカットフィルター12とを対向配置するインサート成形を可能にしている。
以上の光学部材10は、例えばリフロー耐熱性を有する硬化性樹脂で形成される。このような硬化性樹脂としては、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂等が挙げられる。なお、光学部材10は、全体を樹脂で形成する必要はなく、例えばガラス板を樹脂成形体又は樹脂層で挟んだ構造とすることもできる。この場合、ガラス板の主面全体が、樹脂成形体で覆われる場合もあるが、ガラス板の主面中央が、樹脂成形体で覆われる場合もある。
IRカットフィルター12は、例えばシート状のフィルター板からダイシングによって切り出されたものであり、平面視方形の輪郭を有している。IRカットフィルター12は、例えばガラス材料で形成された光透過性の基板上に赤外線を遮光するフィルター膜が形成されたものであり、リフロー耐熱性を有する。IRカットフィルター12は、光軸OA周辺の中央部に設けられた円形輪郭のフィルター本体12aと、このフィルター本体12aの周辺に延在する方形輪郭の枠部12bとを有する。フィルター本体12aは、レンズ11からの光束が通過する略平行な一対の第1及び第2平面12d,12eを有している。IRカットフィルター12は、枠部12bにおいて、封止部14に支持されており、封止部14の当接面14eに当接する当接面(フィルター枠面)12fを有している。なお、IRカットフィルター12の基板は、ガラスに限らずリフロー耐熱性を有する硬化性樹脂等で形成することができる。また、IRカットフィルター12は、基板上にフィルター膜を形成したものに限らず、反射防止膜を形成したものとすることができ、さらに、基板全体で赤外線を遮光するものとすることができる。
光学部材10及びIRカットフィルター12を一体的に収納するホルダー40は、リフロー耐熱性を有する熱可塑性樹脂(例えばLCP、PPA等)で形成されており、方形板状の輪郭を有する上部41と、方形枠状の輪郭を有する底部42と、方形筒状の輪郭を有する側壁部43とを備え、その内部には、光学部材10及びIRカットフィルター12を嵌め込んで保持するための四角柱状の収納空間HSが形成されている。ホルダー40は、後に詳述するが、樹脂の射出成形によって一体成形され、一体的な単一部材として形成される。
なお、以上のように、光学部材10、IRカットフィルター12、及びホルダー40がリフロー耐熱性を有する材料で形成されることにより、耐熱性を有する撮像レンズユニット100をリフロー工程で処理することが可能となる。
ホルダー40のうち上部41は、収納空間HS内に保持された光学部材10の上側の枠面11fに対向して光学部材10の光軸OAに沿った上方向への移動を制限している。底部42は、IRカットフィルター12の下側の第2枠面12gに対向してIRカットフィルター12の光軸OAに沿った下方向への移動を制限している。側壁部43は、光学部材10の4つの側面10c、IRカットフィルター12の側面12c等に対向して光学部材10やIRカットフィルター12の光軸OAに垂直な横方向に関する移動を制限している。このように、単一の部材であるホルダー40が、その上部41及び側壁部43で光学部材10等に密着し、底部42でIRカットフィルター12に密着しているため、光学部材10とIRカットフィルター12とを相互の位置ズレを防止しつつ周囲から安定して保持することができる。
上部41の中央には、円形の開口OP1が形成されており、この開口OP1を囲む環状の縁部40iは、光学部材10の光学面11dの周囲に対向して光学面11dを支持するだけでなく、光学面11dの周囲を遮蔽するように配置されている。これにより、縁部40iは、一種の絞りとしても機能している。底部42にも、矩形の開口OP2が形成されており、この開口OP2を囲む環状の縁部40jは、IRカットフィルター12の第2枠面12eの周囲に対向して枠部12bの周囲を支持している。
なお、光学部材10の外側の表面のうち、最終的に露出する光学面11dと、ホルダー40の成形時に金型が接する光学面11d近傍の領域とを除いた表面は、ホルダー40の射出成形に際して、固化前の液体状の樹脂に接することになるので、樹脂が固化することによって、光学部材10の枠面11fや側面10cに対して、ホルダー40の上部41の内面40eや側壁部43の内面40gが隙間なく溶着した状態となる。また、IRカットフィルター12の外側の表面のうち、最終的に露出する第2平面12eと、ホルダー40の成形時に金型が接する第2平面12e近傍の領域とを除いた表面は、ホルダー40の射出成形に際して、固化前の液体状の樹脂に接することになるので、樹脂が固化することによって、IRカットフィルター12の第2枠面12g及び側面12cに対して、ホルダー40の底部42の内面40f等が隙間なく溶着した状態となる。ここで、光学部材10は樹脂製であり、例えば光学部材10の枠面11fとホルダー40の上部41の内面40eとは、ホルダー40の射出成形の際の熱によって枠面11fの表面が軟化し互いに溶着することによって、強固に接合され接着剤を用いることなく直接接合された状態となる。なお、IRカットフィルター12が無機材料で形成されている場合、IRカットフィルター12の第2枠面12gとホルダー40の底部42の内面40fとは溶着しないが、IRカットフィルター12の枠部12bは、ホルダー40の側壁部43と底部42との境界に形成された溝40sに嵌め込まれて安定した状態で固定されている。
以上のような構造の撮像レンズユニット100では、レンズ11とIRカットフィルター12との間に配置され、これらに挟まれた内部空間ISを封止する封止部14を設けており、レンズ11とIRカットフィルター12との間にホルダー40の成形時に流動樹脂が流れ込むことを防止しつつ、レンズ11とIRカットフィルター12とを組み付込んだ状態のホルダー40を形成することができる。このようにレンズ11とIRカットフィルター12とを組み付込んだ状態でホルダー40を一体成形することにより、レンズ11のサイズを維持したままで撮像レンズユニット100をより小型化することができ、部品点数と組立工数を削減できる。また、レンズ11を含む光学部材10やIRカットフィルター12の側面に不要な隙間がないため、撮像レンズユニット100が小型化され、撮像装置等の最終製品に装着することを想定した場合に要求される外観仕様を満たしやすくなる。このことによってホルダー40は、単体で成形するよりも、レンズ11とIRカットフィルター12とを一体成形した方が離型時の変形に起因する寸法精度の悪化も抑制される。さらに、ホルダー40が光学部材10の周囲に隙間なく密着しているため、ゴーストやフレアの発生を抑制することができる。そのほか、ホルダー40の成形時にレンズ11とIRカットフィルター12とが高温の金型装置50中で連結されるので、成形後は空気が収縮し、リフロー時に内部空間ISの空気が膨張してホルダー40等が変形することを防止できる。
以下、図2等に示す製造手順を参照して、図1A等に示す撮像レンズユニット100の製造方法について説明する。
まず、図3に示すように、第1金型51と第2金型52とを備える金型装置50を適宜動作させて両金型51,52を開状態にするとともに、図面左側の第1金型51に設けた第1成形部61に対して、光学部材10を予め保持させている第1インサート治具(第1取り付け治具)70をアライメントした状態で一時的に固定する。つまり、第1インサート治具70を第1金型51の第1成形部61へ取り付けるセットを行う(図2のステップS11の前半)。第1インサート治具70をセットする対象である第1成形部61は、第1金型51のパーティング面51aから窪むように設けられており、凹部RE1が形成されている。セット状態の第1インサート治具70に保持された光学部材10は、凹部RE1内でアライメントされた状態で支持される。
ここで、第1金型51は、パーティング面51aを有する本体53aと、本体53aを背後から支持する取付板53bとを備える。本体53aの第2金型52に対向する内側において、前述の第1成形部61が形成されており、この第1成形部61に付随して光学部材10を支持するための保持部55が形成されている。保持部55には、第1インサート治具70から受け取った光学部材10を吸着するため、この保持部55の底面中央に連通する吸引管51dが設けられている。この吸引管51dは、金型装置50に付随する駆動機構によって適当なタイミングで外部に吸引可能になっており、吸引管51dを介しての排気によってレンズ11のレンズ本体11aに隣接する空間S1を減圧する又はこれを負圧にすることができる。このような空間S1の減圧により、保持部55に対向して接する光学部材10を吸引して、保持部55に所望の吸着力で固定することができる。つまり、吸引管51dは、光学部材10のための固定機構として機能する。なお、保持部55に対する光学部材10の固定を解除したい場合には、空間S1に対する減圧を停止し或いは空間S1に加圧し又はこれを陽圧にすればよい。
なお、第1金型51には、第1金型51を加熱するための加熱機構や第1金型51を背後から押圧するためのプラテン等も設けられているが、理解を容易にするため図示を省略している。
一方、第1インサート治具(第1取り付け治具)70は、不図示の制御駆動装置によって遠隔的に駆動され光学部材10を一時的に保持して搬送する。第1インサート治具70は、本体71と、光学部材10の封止部14を支持する支持部72と、第1金型51に対して光学部材10を位置決めするための複数の嵌合ピン76とを有する。支持部72の凹部72cに設けた段差底面72aは、封止部14を介して光学部材10を軸AX方向にアライメントし、支持部72の凹部72cに設けた段差側面72bは、封止部14を介して光学部材10を軸AXに垂直な方向にアライメントする。支持部72には、その凹部72cの底面中央に連通する吸引管72dが形成されている。吸引管72dは、第1インサート治具70に付随する駆動機構によって適当なタイミングで外部に吸引可能になっており、第1インサート治具70に保持されている光学部材10のレンズ11等に隣接する空間V1を排気によって減圧することで、光学部材10を吸引して支持部72の凹部72cに所望の吸着力で固定することができる。なお、支持部72に対する光学部材10の固定を解除したい場合には、空間V1の減圧を停止或いは空間V1に加圧すればよい。嵌合ピン76は、第1インサート治具70を第1金型51に対してセットする際の位置決めに用いられ、第1金型51の本体53aに設けた複数の嵌合穴65と嵌合する。これにより、第1インサート治具70に保持された光学部材10の光軸OAと、第1金型51の第1成形部61の軸AXとを簡易に略一致させることができる。さらに、第1インサート治具70の基準面71aを第1金型51のパーティング面51aに密着させることで、光学部材10を第1成形部61に設けた保持部55に近接する目標位置に移動させることができる。この状態で、第1金型51に設けた保持部55の吸引管51dの減圧を開始するとともに、第1インサート治具70の吸引管72dによる減圧を停止して固定を解除したリリース状態に切り替えることにより、第1インサート治具70の支持部72から第1金型51の保持部55に光学部材10を渡し、保持部55を利用してその精度によって固定する。つまり、光学部材10の第1成形部61への取り付けすなわちセットを行う(図2のステップS11の後半)。なお、嵌合ピン76及び嵌合穴65からなるアライメント部は、第1インサート治具70を安定して支持するため、2箇所以上に設けられている。図示の例では、アライメント部が同一の縦断面に設けられておらず、上側の嵌合ピン76及び嵌合穴65については点線で示されている。
光学部材10を固定するための保持部55は、円筒状の突起61dからなり、突起61dは、位置決め部材として、光学部材10を光軸OA方向に支持するとともに、光軸OAに垂直な横方向にアライメントする。ここで、レンズ本体11aの外周面と枠部11bとの間には、光学面11dを囲むように屈曲部としての斜面11jが設けられており、保持部55の突起61dの上端側には、枠部11bに対向する当接平面61jと、斜面11jに対向する当接斜面61kとが設けられている(図3中の拡大図参照)。突起61dの当接斜面61kは、光学部材10を受け取る際に、レンズ本体11aの斜面11jと接することで、第1成形部61の軸AXとレンズ11の光軸OAとを精密に一致させる役割を有する。保持部55の突起61dは、後述する成形に際して、レンズ11の光学面11dに隣接する空間S1への流動樹脂MPの流れ込みを阻止する役割も有する(図6参照)。以上のような突起61dに対して第1インサート治具70に保持された光学部材10を渡す際には、突起61dの端面61j,61kとレンズ11の光学面11dとを僅かに離間させておくことが望ましい。これにより、レンズ11の光学面11dの損傷を確実に防止することができる。
第1金型51に対する光学部材10の位置決めは、レンズ本体11aの光学面11dの面内であって有効領域よりも外の領域の傾斜部(湾曲部)11kに対向する当接面を保持部55の突起61dに形成し、この当接面を上記傾斜部(湾曲部)11kに当接させることによって実現してもよい。この場合は、レンズ本体11aの光学面11dが形成された表面を利用することができ、位置決めのために光学面11dの外側に上記のような斜面11j等を別に設けなくても済む。
なお、光学部材10の第1成形部61へのセットの完了後は、第1インサート治具70を第1金型51から取り去る(図4参照)。
次に、図3に示すように、図面右側の第2金型52に設けた第2成形部62に対して、IRカットフィルターを予め保持させている第2インサート治具(第2取り付け治具)80をアライメントした状態で一時的に固定する。つまり、第2インサート治具80を第2金型52の第2成形部62へ取り付けるセットを行う(図2のステップS12の前半)。第2インサート治具80をセットする対象である第2成形部62は、第2金型52のパーティング面52aから窪むように設けられており、凹部RE2が形成されている。セット状態の第2インサート治具80に保持されたIRカットフィルター12は、凹部RE2内でアライメントされた状態で支持される。
ここで、第2金型52は、パーティング面52aを有する本体54aと、本体54aを背後から支持する取付板54bとを備える。本体54aの第1金型51に対向する内側において、前述の第2成形部62が形成されており、この第2成形部62に付随してIRカットフィルター12を支持するための保持部である固定部材56が埋め込まれるとともに、第2成形部62からパーティング面52aに沿って周辺に延びる樹脂注入部52rが設けられている。固定部材(保持部)56は、第2金型52の本体54aに形成した穴54dに嵌合するように埋め込まれており、固定部材56の背面は、弾性体57を介して取付板54bに支持されている。弾性体57以外の第1金型51及び第2金型52の各部は金属やセラミックス等の硬質材料で形成されている。これにより、固定部材56は、パーティング面52aに垂直な方向から押圧力を受けた場合、本体54aに対して軸AX方向に弾性的に微小変位し、押圧力を受けなくなった場合、元の位置に復帰する。たとえば、インサート治具70の受け渡しの際に、レンズ11にチルト(レンズ11の傾き)が発生しても、型締めを行うことによってレンズ11の姿勢を優しく修正することが可能になり、レンズ11にチルトを抑制できる。弾性体57は、ゴムその他の樹脂からなる弾性材料で形成することもできるが、バネ等の弾性部材で形成することもできる。固定部材56及び弾性体57は、IRカットフィルター12や光学部材10の厚み誤差を許容する変位機構として機能する。固定部材56及び弾性体57には、これを貫通する吸引管52dが設けられている。この吸引管52dは、金型装置50に付随する駆動機構によって適当なタイミングで外部に吸引可能になっており、IRカットフィルター12に隣接する空間S2を排気によって減圧することで、IRカットフィルター12を吸引して固定部材56に所望の吸着力で固定することができる。つまり、吸引管52dは、IRカットフィルター12のための固定機構として機能する。
なお、第2金型52には、第2金型52を加熱するための加熱機構や第2金型52を背後から押圧するためのプラテン等も設けられているが、理解を容易にするため図示を省略している。
一方、第2インサート治具(第2取り付け治具)80は、不図示の制御駆動装置によって遠隔的に駆動されIRカットフィルター12を一時的に保持して搬送する。第2インサート治具80は、本体81と、IRカットフィルター12を支持する支持部82と、第2金型52に対してIRカットフィルター12を位置決めするための複数の嵌合ピン86とを有する。支持部82の凹部82cに設けた支持面82aは、IRカットフィルター12を軸AX方向にアライメントする。支持部82には、その凹部82cの底面中央に連通する吸引管82dが形成されている。吸引管82dは、第2インサート治具80に付随する駆動機構によって適当なタイミングで外部に吸引及び排気可能になっており、第2インサート治具80に保持されているIRカットフィルター12の第1平面12d側を減圧することで、IRカットフィルター12を吸引して支持部82の凹部82cに所望の吸着力で固定することができる。なお、支持部82に対するIRカットフィルター12の固定を解除したい場合には、吸引管82dの減圧を停止し或いはこれに加圧すればよい。嵌合ピン86は、第2インサート治具80を第2金型52に対してセットする際の位置決めに用いられ、第2金型52の本体54aに設けた複数の嵌合穴66と嵌合する。さらに、第2インサート治具80の基準面81aを第2金型52のパーティング面52aに密着させることで、IRカットフィルター12を第2成形部62に設けた固定部材56に近接する目標位置に移動させることができる。この状態で、第2金型52に設けた固定部材56等に設けた吸引管52dの減圧を開始するとともに、第2インサート治具80の吸引管82dによる減圧を停止して固定を解除したリリース状態に切り替えることにより、第2インサート治具80の支持部82から第2金型52の固定部材56にIRカットフィルター12を渡して固定する。つまり、IRカットフィルター12の第2成形部62への取り付けすなわちセットを行う(図2のステップS12の後半)。なお、嵌合ピン86及び嵌合穴66からなるアライメント部は、第2インサート治具80を安定して支持するため、2箇所以上に設けられている。図示の例では、アライメント部が同一の縦断面に設けられておらず、上側の嵌合ピン86及び嵌合穴66については点線で示されている。
IRカットフィルター12を固定するための固定部材56は、円筒状の突起62dを有しており、突起62dは、位置決め部材として、IRカットフィルター12を光軸OA方向にアライメントして支持する。固定部材56の突起62dは、後述する成形に際して、IRカットフィルター12の第2平面12eに隣接する空間S2への流動樹脂MPの流れ込みを阻止する役割も有する(図6参照)。
なお、IRカットフィルター12の第2成形部62へのセットの完了後は、第2インサート治具80を第2金型52から取り去る(図4参照)。
次に、図5に示すように、第1金型51と第2金型52とを近接させて型締めを行うことによって、第1金型51と第2金型52との間に第1成形部61の凹部RE1と第2成形部62の凹部RE2とを連結したキャビティーCAを形成する(図2のステップS15)。この際、第1金型51に設けた第1成形部61と、第2金型52に設けた第2成形部62とが接合される。ここで、第1成形部61には、図1に示すホルダー40の上面40a等を成形するための転写面61aが形成されている。また、第2金型52側の第2成形部62には、図1に示すホルダー40の裏面40bと外周側面40cとをそれぞれ成形するための転写面62b,62cとが形成されている。ここで、第1成形部61には、円筒状の突起61dを有し光学部材10を支持する保持部55が形成されており、第2金型52側の第2成形部62には、円筒状の突起62dを有しIRカットフィルター12を支持する固定部材56が設けられており、パーティング面52aに垂直な方向に弾性的に微小変位可能になっている。このため、第1成形部61側に支持された光学部材10と第2成形部62側に支持されたIRカットフィルター12とが密着して、キャビティーCA内で光学部材10とIRカットフィルター12とが安定して保持される。具体的には、光学部材10の封止部14の当接面14eとIRカットフィルター12の当接面12fとが適度の圧力で密着する。この結果、光学部材10とIRカットフィルター12との間に密閉され樹脂等の流入が阻止される内部空間ISが形成される。
次に、図6に示すように、成形空間であるキャビティーCA中にホルダー40の材料となるべき流動樹脂MPを充填することにより、光学部材10の枠面11f及び側面10c、並びにIRカットフィルター12の第2平面12g等をそれぞれ樹脂で覆う。そして、温度調節された金型内で保持されることによって固化させることで、ホルダー40を成形する(図2のステップS16)。これにより、図1に示したような、ホルダー40の開口OP1,OP2間に光学部材10及びIRカットフィルター12を支持した状態でホルダー40内にレンズ11及びIRカットフィルター12を収納して固定した撮像レンズユニット100が完成する。この際、第1及び第2成形部61,62に設けた保持部55及び固定部材56は、空間S1,S2に流動樹脂MPが流れ込むことを防止することで、ホルダー40に開口OP1,OP2を形成する役割を有する。
なお、以上の成形工程において金型の型締め直後に吸引管51d,52dからの吸引を中止し空間S1,S2の減圧を終了している。しかしながら、キャビティーCA内に流動樹脂MPを充填した段階で吸引を中止してもよいし、樹脂が固化するまで吸引を継続してもよい。樹脂が固化するまで吸引を継続する場合、流動樹脂MPの漏れに敏感な開口OP1,OP2周辺の第1光学面11dや第2平面12eに樹脂が回り込むことを確実に防止できる。
次に、図7に示すように、第2金型52と第1金型51とを互いに離間させる型開きによって第2金型52を退避状態にし(図2のステップS17)、成型品が残る第1金型51又は第2金型52に設けた不図示のエジェクターピン等を利用して撮像レンズユニット100を突き出して離型することにより、第1金型51又は第2金型52から完成品としての撮像レンズユニット100を取り出すことができる(図2のステップS18)。撮像レンズユニット100からは、樹脂注入部52rの形状に対応して注入跡部48が延びている。この注入跡部48は、その後の仕上げ工程で除去される。注入跡部48は、サブマリンゲート(不図示)を利用すれば、突き出しによる離型に際して除去することもできる。
以上説明した第1実施形態の撮像レンズユニット100及びその製造方法によれば、レンズ11とIRカットフィルター12との間に配置されレンズ11とIRカットフィルター12とに挟まれた内部空間ISを封止する封止部14を設けており、レンズ11とIRカットフィルター12との間に流動樹脂MPが流れ込むことを防止しつつ、レンズ11とIRカットフィルター12とを組み付込んだ状態のホルダー40を一体成形することができる。このようにレンズ11とIRカットフィルター12とを組み付込んだ状態でホルダー40を一体成形することにより、撮像レンズユニット100をより小型化することができ、部品点数と組立工数を削減できる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係る撮像レンズユニット及びその製造方法を説明する。なお、第2実施形態に係る撮像レンズユニット及びその製造方法は、第1実施形態の撮像レンズユニット100等を一部変更したものであり、特に説明しない部分は、第1実施形態と同様であるものとする。
図8Aに示すように、第2実施形態の撮像レンズユニット100は、レンズ211と、IRカットフィルター12と、レンズ11とIRカットフィルター12との間に介在する封止部14と、これらを一体的に収納するケース状のホルダー40とを備える。つまり、本実施形態の場合、レンズ11と封止部14とが別体となっている。この場合、封止部14の形状や材料の自由度を高めることができる。また、レンズ211の当接面(レンズ枠面)11gと封止部14の当接面14dとを予め接着剤によって接続することにより、第1インサート治具70だけで、第1金型51の第1成形部61に対してレンズ11と封止部14とを連結した部材を一体的に取り付けることができる。
封止部14は、レンズ11と別体であることから明らかなように、レンズ11と同一の材料で形成することもできるが、レンズ11と別の材料で形成することもできる。封止部14は、レンズ11と別の材料で形成される場合、例えば遮光性を持たせることで、絞りとして機能する。封止部14は、ガラス、樹脂、金属等で形成されるが、絞りとして機能させる場合、例えば封止部14の内面14iに遮光性の塗装処理を行うこともできる。
図8Bに示すように、図8Aの変形例の撮像レンズユニット100は、レンズ211と封止部14とが別体になっているだけでなく、IRカットフィルター12が封止部14の開口OP2側の外周に設けた段差部14sに埋め込むように固定されている。ここで、IRカットフィルター12は、段差部14sに対して圧入による嵌合等を利用して連結することができ、封止部14等に仮組できるようになっている。つまり、封止部14の段差部14sは、IRカットフィルター12に対して位置決め部として機能する嵌合部を構成している。この場合、封止部14とIRカットフィルター12とを接着剤を用いないで連結することができ、IRカットフィルター12と封止部14とを連結した部材として第2金型52の第2成形部62にセットすることができる。
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態に係る撮像レンズユニット及びその製造方法を説明する。なお、第3実施形態に係る撮像レンズユニット及びその製造方法は、第1実施形態の撮像レンズユニット100等を一部変更したものであり、特に説明しない部分は、第1実施形態と同様であるものとする。
図9に示すように、第2実施形態の撮像レンズユニット100に含まれる光学部材10とIRカットフィルター12とは、予め連結された状態で第1インサート治具70に保持され、第1金型51の第1成形部61にセットされる。
ここで、光学部材10に設けた封止部14の開口側の外周に段差部14sが形成されており、IRカットフィルター12は、段差部14sに埋め込むように固定されている。IRカットフィルター12は、段差部14sに嵌合を利用した連結によって仮組できるようになっている。つまり、光学部材10の封止部14の段差部14sは、IRカットフィルター12に対して位置決め部として機能する嵌合部を構成している。この場合、光学部材10とIRカットフィルター12とを接着剤を用いないで連結することができ、光学部材10とIRカットフィルター12とを連結した部材として第1金型51の第1成形部61にセットすることができる。つまり、本実施形態の場合、図3に示す第2インサート治具80が不要となる。さらに、成形後は、図8Bに示す第2実施形態の場合と同様に、光学部材10の封止部14とIRカットフィルター12の枠部12bとの境界を樹脂で覆うことができる。結果的に、光学部材10とIRカットフィルター12とがしっかり嵌合して連結されることになり、流動樹脂MPの封止機能を高めたものとなる。
〔第4実施形態〕
以下、第4実施形態に係る撮像レンズユニット及びその製造方法を説明する。なお、第4実施形態に係る撮像レンズユニット及びその製造方法は、第1実施形態の撮像レンズユニット100等を一部変更したものであり、特に説明しない部分は、第1実施形態と同様であるものとする。
図10に示すように、撮像レンズユニット100は、第1光学部材10Aと、第2光学部材10Bと、IRカットフィルター12と、ホルダー40とを備える。ここで、第1及び第2光学部材10A,10Bは、図1Aの光学部材10と略同様の構造を有する。つまり、第1光学部材10Aは、レンズ11と封止部14とを有し、第2光学部材10Bも、レンズ11と封止部14とを有する。ただし、第1光学部材10Aのレンズ11と第2光学部材10Bのレンズ11とは、光学面の形状が異なっている。また、第1光学部材10Aの封止部14は、第1光学部材10Aのレンズ11と第2光学部材10Bのレンズ11との間に介在するものとなっており、第2光学部材10Bの封止部14は、第2光学部材10Bのレンズ11とIRカットフィルター12との間に介在するものとなっている。また、第2光学部材10Bに設けた封止部14の開口側の外周に段差部14sが形成されており、IRカットフィルター12は、段差部14sに埋め込むように固定されている。これにより、図8Bに示す第2実施形態の場合と同様に、第2光学部材10Bの封止部14とIRカットフィルター12の枠部12bとの境界を樹脂で覆うことができる。結果的に、第2光学部材10BとIRカットフィルター12とは、接着剤を用いないで連結することができ、光学部材10とIRカットフィルター12とを連結した部材として第2金型52の第2成形部62にセットすることができる。なお、第1及び第2光学部材10A,10Bは、全体を樹脂で形成する必要はなく、例えばガラス板を樹脂成形体で挟んだ構造とすることもできる。
本実施形態の撮像レンズユニット100の場合、第1光学部材10Aのレンズ11と第2光学部材10Bのレンズ11との間に、一方の封止部14によって内部空間IS1が確保され、第2光学部材10Bのレンズ11とIRカットフィルター12との間に、他方の封止部14によって内部空間IS2が確保されている。
なお、第1光学部材10Aの封止部14と、第2光学部材10Bのレンズ11との間には、相互の位置決め用の構造が形成されている。具体的には、第2光学部材10Bのレンズ11の外周面には、光学面11dを囲むように斜面11jが設けられており、第1光学部材10Aの封止部14の当接面14eには、斜面11jに対向する当接斜面14kが設けられている。これにより、第1金型51と第2金型52との型締めの際に、第1光学部材10Aの光軸OAと第2光学部材10Bの光軸OAを簡易かつ精密に一致させることができる。つまり、第1光学部材10Aの封止部14に設けた当接斜面14kは、第2光学部材10Bに対する位置決め部として機能している。なお、第1光学部材10Aの封止部14と第2光学部材10Bのレンズ11との間に相互位置決め構造がなくても、第2インサート治具80と第2金型52とに設けた嵌合穴等で精密位置決めを行うことで、これらの位置決めを行うこともできる。
図11に示すように、第2光学部材10BとIRカットフィルター12とは、予め連結された状態で第2インサート治具80に保持され、第2金型52の第2成形部62にセットされる。
ここで、IRカットフィルター12は、第2光学部材10Bの段差部14sに対して嵌合を利用した連結によって仮組されており、これらの光学部材10BとIRカットフィルター12とは、連結された部材として第2金型52の第2成形部62にセットされる。
第2インサート治具80は、第2光学部材10Bを吸引管82dからの負圧で吸引しながら保持部85に支持している。ここで、保持部85は、円筒状の突起85dを有しており、第1金型51に設けた保持部55の突起61dと同様の手法で、第2光学部材10Bのレンズ11を光軸OAに垂直な方向と光軸OAに沿った方向とにアライメントして支持することができるようになっている。
以上、実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記第1〜第4実施形態において、光学部材10、10A,11B、IRカットフィルター12等が平面視矩形であるものとして説明したが、これは単なる例示であり、光学部材10、10A,11B及びIRカットフィルター12を平面視円形とすることができる。この場合、全体の撮像レンズユニット100としては、円柱状とすることもできるが、四角柱状とすることもできる。
また、上記実施形態では、図1A、図8A、図10等に示す光学部材10、10A,11B、レンズ11等が樹脂製であるとしたが、これらをハイブリッド型の光学素子又はレンズとすることができ、或いはガラス製の光学素子又はレンズとすることができる。ここで、ハイブリッド型の光学素子又はレンズとは、例えば、ガラス製又は樹脂製の透明な基板のうち片側又は両側の表面に対して光学的な機能を有する樹脂層を形成したウェハレンズ又はレンズウェハから切り出したものを意味する。
また、上記実施形態では、1つのIRカットフィルター12のみを含むものとしたが、複数の機能の異なるフィルターを組み込んだタイプの撮像レンズユニット100とすることもできる。
また、上記実施形態では、IRカットフィルター12の光軸OAに垂直な方向の寸法と、光学部材10、10A,11Bの光軸OAに垂直な方向の寸法とを特に限定していないが、両者の差が大きいと成形時の支持法や耐圧性に関して工夫が必要となる。
また、上記実施形態では、第2金型52に固定部材56を設け、この固定部材56を弾性体57で支持しているが、このような弾性調整機構を第1金型51の保持部55に設けることもできる。また、第1及び第2金型51,52による型締めの精度や、光学部材10の形状寸法等が精密ならば、第2金型52の固定部材56を弾性体57で変位させない固定的なものとすることもできる。さらに、弾性体57に代えて交換可能な厚みの異なるスペーサを配置することもできる。
保持部55の突起61dは、円筒状のものに限らず、光学部材10の光学面11dに倣った面形状を頂部に有する円柱状の又は円錐台状の突起とすることができる。同様に、固定部材56の突起62dは、円筒状のものに限らず、IRカットフィルター12の第2平面12eに倣った平坦な頂面を有する円柱状の又は円錐台状の突起とすることができる。
また、上記実施形態においては、第1金型51と第2金型52とを横置きにしているが、両者を上下方向に離間近接させる縦型の金型装置50とすることもできる。

Claims (9)

  1. レンズと、フィルターと、前記レンズと前記フィルターとを内部に保持するホルダーとを備える撮像レンズユニットの製造方法であって、
    第1の金型と第2の金型とによって前記レンズと前記フィルターとを保持するとともに、前記レンズ及び前記フィルターの周囲に成形空間を形成し、当該成形空間を形成する際に、前記レンズと前記フィルターとの間に前記レンズと前記フィルターとに挟まれた内部空間を封止する封止部を配置する工程と、
    前記成形空間内に樹脂を充填して固化させることにより、前記レンズ及び前記フィルターを内部に保持した前記ホルダー部材を成形する工程と
    を備える撮像レンズユニットの製造方法。
  2. 前記第1の金型と前記第2の金型とを型閉じして前記成形空間を形成する前に、前記レンズを第1の金型に保持させるとともに、前記フィルターを第2の金型に保持させる、請求項1に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  3. 前記第1の金型と前記第2の金型との少なくとも一方に、前記レンズと前記フィルターとの少なくとも一方の型開閉方向に関する位置を調整するための変位機構を有する、請求項1及び2のいずれか一項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  4. 前記第1の金型と前記第2の金型との少なくとも一方に、前記レンズと前記フィルターとの少なくとも一方を保持のため負圧によって吸着させる固定機構を有する、請求項1からまでのいずれか一項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  5. 前記第1の金型と前記第2の金型との少なくとも一方に、前記レンズと前記フィルターとの少なくとも一方を保持する際に金型に対する位置決めを行う位置決め保持部を有する、請求項1からまでのいずれか一項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  6. 取り付け治具を用いて、型開き状態の前記第1の金型と前記第2の金型との少なくとも一方に前記レンズと前記フィルターとを位置決めしつつ取り付ける、請求項1からまでのいずれか一項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  7. 前記レンズと前記フィルターとを、仮組した状態で前記第1の金型と前記第2の金型との少なくとも一方に取り付ける、請求項1からまでのいずれか一項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  8. 前記ホルダーの内部に第1レンズと第2レンズとを保持するため、前記第1の金型に前記第1レンズを保持させ、前記第2の金型に前記第2レンズと前記フィルターとを仮組したものを保持させ、前記第1の金型と前記第2の金型とを型締めして前記第1レンズと前記第2レンズとを当接させる、請求項1からまでのいずれか一項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
  9. 前記ホルダーは、LCP樹脂及びPPA樹脂の少なくとも一方で形成されている、請求項1からまでのいずれか一項に記載の撮像レンズユニットの製造方法。
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