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JP5999989B2 - 過電流継電器 - Google Patents

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Description

この発明は、過電流継電器に関し、より特定的には、遮断器トリップ時に内部接点の開放により変流器の二次電流を転流させることによって遮断器の励磁電流を確保する構成を有する過電流継電器の健全性の確認試験のための構成に関する。
高圧需要家の受配電設備に設置される電流引き外し形過電流継電器は、遮断器を励磁するための電源が不要であることから、経済的なシステムを構成することができる。
電流引き外し形過電流継電器では、配電線に設けられた変流器(CT:Current Transformer)の二次電流が過大になることに応じて、当該二次電流が通過する継電器内部のb接点が開放される。b接点の開放によって遮断器の励磁コイルに二次電流が転流することにより、遮断器がトリップして、配電線の電力経路が遮断される。
配電線に短絡事故等が発生すると変流器の二次電流も大きくなる。したがって、遮断器をトリップさせる際には、継電器内部のb接点によって比較的大きな電流を遮断する必要があるため、b接点が損傷する可能性がある。このため、過電流の発生により継電器が動作(トリップ)した場合には、過電流継電器の健全性を確認するための試験を実行することが推奨されている。
特開昭59−123417号公報(特許文献1)では、電流引き外し形の過電流継電器に試験用端子を設ける構成が記載されている。具体的には、特許文献1の試験端子付き過電流継電器は、試験用端子に所定の電源を接続することで、動作確認試験を行なえるように構成されている。これにより、主変流器を接続した通常の使用状態(過電流の監視状態)のままで、簡単かつ短時間に動作確認試験を実行することができる。
特開昭59−123417号公報
特許文献1の過電流継電器は、試験用端子に交流電流を入力することによって、制御回路の電源を発生させる。さらに、過電流検出が作動するレベルの電流を入力することにより、トリップ出力用接点(b接点)の開放試験を実行できる。
比較的大きな電流を遮断した後のb接点では、開閉動作が可能であっても、接点の消耗や損傷によって、閉成(オン)時の接触抵抗(理想的にはほぼ零)が上昇していたり、開放(オフ)時の接触抵抗(理想的には∞)が低下している虞がある。
したがって、健全性を十分に確認するためには、b接点の開閉動作が可能であるか否かに止まらず、接触抵抗についても測定することが好ましい。しかしながら、特許文献1の過電流継電器は、健全性の確認試験において接触抵抗を測定する機能を有するものではない。
また、b接点の裏面等に接触抵抗測定用の端子台を設けておき、ユーザが抵抗測定器(テスター)によって抵抗値を測定する構成では、ユーザの利便性が低下することが懸念される。特に、b接点が溶着していないことを確認するために、b接点を励磁した状態で接触抵抗を測定することが必要になる。このケースでは、b接点を励磁する電源確保のための電流を入力した上で、テスターによる測定が必要になるため、健全性の確認試験に手間が掛かることになる。
この発明は上述のような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、簡易な試験入力によって、遮断器トリップ時に動作する内部接点(b接点)の健全性を接触抵抗に基づいて確認することが可能な過電流継電器の構成を提供することである。
この発明に係る過電流継電器において、配電線に過電流が生じたときに、当該配電線に介挿接続された遮断器のトリップ指令を生成するための過電流継電器は、第1および第2の端子と、第3および第4の端子と、b接点と、制御回路と、制御電源回路と、試験用端子と、試験用回路と、検出手段と、測定手段と、表示部とを含む。第1および第2の端子は、配電線に設置された変流器と電気的に接続するために設けられる。第3および第4の端子は、遮断器の励磁コイルと電気的に接続するために設けられる。b接点は、一端が第1および第3の端子と電気的に接続されるとともに、他端が第2および第4の端子と電気的に接続されるように配置される。制御回路は、b接点の開閉を制御する。制御電源回路は、第1および第2の端子に入力された電流から制御回路の動作電源を生成する。試験用端子は、試験モードにおいて過電流継電器の外部の電源を接続するために設けられる。試験用回路は、試験モードにおいて、外部の電源とb接点との間に、試験用端子を経由して試験抵抗素子を含む試験電流経路を形成するように構成される。検出手段は、試験モードにおいて、試験電流経路においてb接点の両端間の電圧を検出する。測定手段は、試験モードにおいて、検出手段によって検出された電圧に基づいてb接点の接触抵抗を測定する。表示部は、試験モードにおいて、接触抵抗の測定結果に基づく情報を表示する。
電流引き外し形過電流継電器の動作を説明するための概略的な回路図である。 比較例として示される過電流継電器の構成を説明するための回路図である。 本発明の実施の形態1による過電流継電器の構成を説明するための回路図である。 実施の形態1による過電流継電器の試験モードにおける回路状態を説明するための第1の回路図である。 実施の形態1による過電流継電器の試験モードにおける回路状態を説明するための第2の回路図である。 トリップコイルの直流インピーダンスの設定例を示す概念図である。 実施の形態1による過電流継電器の試験モードにおける制御処理の手順を説明するフローチャートである。 実施の形態1の変形例による過電流継電器の試験モードにおける制御処理の手順を説明するフローチャートである。 実施の形態1の変形例による過電流継電器の試験モードにおける接触抵抗の測定結果の表示例を説明する図である。 実施の形態2による過電流継電器の試験モードにおけるトリップコイルの直流インピーダンスの設定方式を示す概念図である。 実施の形態3による過電流継電器におけるメモリの記憶内容を説明するための概念図である。 実施の形態4による過電流継電器の構成を説明するための回路図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
[実施の形態1]
図1は、電流引き外し形過電流継電器の動作を説明するための概略的な回路図である。
図1(a)には過電流継電器の不動作時の回路状態が示され、図1(b)には、過電流継電器の動作時(トリップ時)における回路状態が示される。
図1(a)を参照して、過電流継電器100は、遮断器50が設けられた配電線10の過電流を検出するように構成される。過電流継電器100の入力端子101,102は、配電線10に設けられた主変流器30と接続される。主変流器30の二次電流I2は、入力端子101,102に入力される。過電流継電器100は、さらに、遮断器50を励磁するためのトリップコイル60と接続される端子103,104を有する。
過電流継電器100は、入力変換器110および、出力接点としてのb接点120を有する。b接点120は、非励磁状態において閉成される一方で、励磁状態において開放される。入力変換器110は、二次電流I2に応じた電圧を出力する。すなわち、入力変換器110の出力に基づいて、二次電流I2、すなわち、配電線10の電流Isを検知することができる。
事故による短絡電流が発生していない通常時には、二次電流I2が小さいため、b接点120が非励磁状態に維持される。このとき、主変流器30の二次電流I2は、入力変換器110および、非励磁状態(すなわち、閉状態)のb接点120を通過する。したがって、端子103,104を経由してトリップコイル60を含む経路には、電流が流れない。このため、過電流継電器100は、遮断器50を非励磁とする非動作状態を維持するので、遮断器50はトリップされず閉成を維持する。
図1(b)を参照して、配電線10に短絡事故等が発生して電流Isが過大になると、図示しない制御回路が、二次電流I2の上昇に応じて、b接点120を励磁する。これにより、b接点120が開放されるため、二次電流I2は、端子103,104を経由してトリップコイル60を流れる経路に転流される。この結果、過電流継電器100が動作状態となって遮断器50を励磁するので、遮断器50がトリップする。
このように、電流引き外し形の過電流継電器100の動作時には、トリップコイル60を流れる励磁電流を、主変流器30の二次電流I2によって発生することができる。このため、励磁電流のための電源が不要である。また、過電流継電器100の動作時(遮断器50のトリップ時)には、b接点120は、短絡電流に応じた二次電流I2を遮断するので、接点に溶着等の損傷が発生する虞がある。
図2を用いて、一般的な過電流継電器100#の概略構成を比較例として説明する。なお、以下では、1本の配電線に対応する過電流継電器の構成を説明する。三相交流系統では、1回線毎に3本の配電線が設けられるので、三相のうちの少なくとも二相分の配電線の各々に対して、同様の過電流検出および遮断器動作制御のための構成が必要となる。
図2に示された過電流継電器100#は、本発明の実施の形態1による過電流継電器から、遮断器トリップ後の健全性確認試験のための構成を除去したものである。すなわち、過電流継電器100#は、過電流検出および遮断器動作制御のための機能部分に対応する。
図2を参照して、過電流継電器100#は、入力端子101,102と、端子103,104と、入力変換器110と、b接点120と、b接点の励磁部125と、アナログフィルタ回路130と、演算処理部150と、スイッチ160と、表示部170と、トランジスタ180と、制御電源回路190と、配線191,192と、電源ライン195とを含む。
入力端子101,102は、図1(a),(b)に示したように、配電線10に設けられた主変流器30と接続するために設けられる。同様に、端子103,104は、図1(a),(b)に示したトリップコイル60と接続するために設けられる。
入力端子101と電気的に接続された配線191には、入力変換器110が設けられる。さらに、配線191は、b接点120および端子103と電気的に接続される。入力端子102と電気的に接続された配線192は、b接点120および端子104と電気的に接続される。b接点120の一端は、入力端子101および端子103と電気的に接続され、他端は入力端子102および端子104と電気的に接続される。b接点120は、配線191,192に対して、トリップコイル60と並列に接続される。
入力変換器110は、トランス等によって構成されて、二次電流I2に応じた交流電圧を発生する。入力変換器110の出力は、アナログフィルタ回路130によって高周波成分を除去されて、演算処理部150へ入力される。
制御電源回路190は、入力変換器110の出力電圧を、過電流継電器内部の回路群の動作電源電圧に変換して、電源ライン195へ出力する。演算処理部150の動作電源および、b接点120の励磁電流は、電源ライン195から供給される。制御電源回路190は、一般的なスイッチングレギュレータを含むように構成することができる。
演算処理部150は、二次電流I2に応じて、b接点120の励磁指令Soを生成する。励磁指令Soの発生時には、トランジスタ180の導通により励磁部125に電流を供給することによって、b接点120が開放(オフ)される。一方、励磁指令Soの非発生時には、トランジスタ180がオフされて、励磁部125には電流が供給されないため、b接点120は閉成(オン)される。
演算処理部150は、マルチプレクサ152と、アナログ/ディジタル変換部(A/D変換部)154と、CPU(Central Processing Unit)155と、メモリ156とを有する。メモリ156は、RAM(Random Access Memory)および/またはROM(Read Only Memory)によって構成される。
マルチプレクサ152は、複数の入力信号のうちの1つの信号を選択して、A/D変換部154に出力する。A/D変換部154は、マルチプレクサ152からの出力信号をサンプリングして、ディジタル信号を出力する。A/D変換部154が出力するディジタル信号に基づいて、二次電流I2の大きさ(振幅・実効値等)を検出することができる。
CPU155は、メモリ156に予め記憶されたプログラムおよびデータに従った演算処理を実行する。この演算処理により、二次電流I2の大きさが所定の閾値を超えたときに過電流を検出するとともに、過電流の検出時に励磁指令Soが生成される。一方で、過電流の非検出時(通常時)には、励磁指令Soは発生されない。
励磁指令Soの発生時には、b接点120の開放に応じてトリップコイル60が通電されることにより(図1(b)参照)、遮断器50がトリップして配電線10の電路を遮断する。一方で、励磁指令Soの非発生時には、b接点120の閉成に応じてトリップコイル60が通電されないため(図1(a)参照)、遮断器50はトリップしない。このようにして、過電流検出および遮断器動作制御が実行される。
上述のように、配電線毎に過電流検出および遮断器動作制御が必要であるが、図中に点線で示すように、他の配電線の二次電流を同一のマルチプレクサ152に入力することにより、演算処理部150を構成するハードウェアを複数の配電線間で共有できる。この場合には、いずれか1相の過電流継電器に配置された演算処理部150によって、複数の配電線の各々における過電流検出およびb接点の励磁指令生成のための機能を実行できる。
スイッチ160は、ユーザからの操作指示を入力するために設けられる。スイッチ160に入力された操作指示を示す信号は、CPU155へ送られる。そして、演算処理部150は、当該ユーザ指示に従った演算処理を実行する。
表示部170は、CPU155から指示された表示データを表示する。たとえば、表示部170は、セグメントLED(Light Emitting Diode)表示器によって構成される。
図3には、本発明の実施の形態1による過電流継電器100Aの構成が示される。過電流継電器100Aでは、図2に示した過電流継電器100#の構成に加えて、遮断器トリップ動作後における健全性を確認する試験のための構成が追加されている。
図3を参照して、過電流継電器100Aは、図2に示した過電流継電器100#と比較して、試験用回路200と、試験用端子201,202とをさらに含む。試験用端子201,202は、試験モード時に、過電流継電器100Aの外部電源290を接続するために設けられる。外部電源290は直流電源であり、たとえば、乾電池パックによって構成することができる。
図3の構成において、入力端子101,102は「第1および第2の端子」に対応し、端子103,104は「第3および第4の端子」に対応する。また、トリップコイル60は、「遮断器の励磁コイル」に対応する。
試験用回路200は、試験抵抗素子210と、配線220,230と、ツェナーダイオード240と、電源供給部250とを含む。試験抵抗素子210の抵抗値R1は、既知であり、予めメモリ156に記憶される。
配線220は、試験用端子201およびb接点120の一端の間を電気的に接続するために設けられる。配線230は、b接点120の他端および配線220の間を電気的に接続するために設けられるとともに、接地される。配線230は、さらに、配線192とも電気的に接続される。試験抵抗素子210は、配線220上のノードN1およびN2の間に接続される。
ノードN2は、マルチプレクサ152の入力ノードと電気的に接続されている。したがって、マルチプレクサ152を経由してノードN2の電圧をA/D変換部154によって取り込むことができる。すなわち、演算処理部150は、ノードN2の電圧V2を検知することが可能である。配線192が接地されているため、電圧V2によってb接点120の両端間の電圧を検出することができる。あるいは、b接点120の両端の電圧を直接検出してもよい。このような電圧V2を検知するための構成によって、「検出手段」が実現される。
電源供給部250は、試験用端子201,202に接続された外部電源290からの電力を電源ライン195へ供給するように構成される。たとえば、配線およびダイオードの組み合わせによって、電源供給部250を構成することができる。これによって、試験モードにおいても、演算処理部150の動作電源、および、b接点120の励磁電源を確保することができる。
ツェナーダイオード240は、ノードN1および配線230(GND)の間に接続される。これにより、ノードN1の電圧V1は、ツェナーダイオード240によって一定化される。なお、ノードN1を定電圧にすることが可能であれば、ツェナーダイオード240の代わりに他の回路要素(たとえば、三端子レギュレータ)を設けてもよい。すなわち、試験時において、電圧V1は、一定レベルに維持される。電圧V1は、ツェナーダイオードの降伏電圧あるいはレギュレータの出力電圧に相当するため既知の定数として扱うことができる。したがって、電圧V1を予めメモリ156に記憶することができる。
あるいは、高精度化のために、ノードN1とマルチプレクサ152との間を電気的に接続することによって、ノードN2の電圧V2と同様に、試験モード時に電圧V1を検出することも可能である。
さらに、スイッチ160は、試験モードに関連するユーザ指示を入力可能に構成される。たとえば、スイッチ160は、試験モードの開始指示、および、試験モード中におけるb接点120の励磁指示(開放指示)を入力可能に構成される。
過電流継電器100Aのその他の部分の構成は、図2に示した過電流継電器100#と同様である。すなわち、過電流継電器100Aにおいても、試験モード以外における過電流検出および遮断器動作制御は、図1および図2で説明したのと同様に実行される。
過電流継電器100Aが動作すると、遮断器50(図1)がトリップされて配電線10の電路が遮断される。遮断器50を再投入して送電を再開する前の確認作業の一環として、過電流継電器100Aの健全性を確認するための試験モードが実行される。すなわち、配電線10には電流が流れておらず、二次電流I2=0の状態から、試験用端子201,202に外部電源(乾電池パック)290が接続されることによって、b接点の接触抵抗を測定するための試験モードが開始可能な状態となる。
図4および図5には、過電流継電器100Aの試験モード時における回路状態が示される。
図4を参照して、遮断器50のトリップ後、二次電流I2が流れなくなるので、b接点120は非励磁となる。この結果、b接点120は閉成される。この状態で、外部電源290が接続されることにより、図4の回路状態となる。
図4を参照して、外部電源290とb接点120との間に、試験用端子201,202および試験抵抗素子210を経由した試験電流It1の経路が形成される。正常なb接点120では、閉状態での接触抵抗値Rbはほぼ零である。したがって、端子103,104にトリップコイル60が接続されていても、試験電流It1は、図4に示されるように、b接点120のみを通過する。
ただし、厳密には、端子103,104にトリップコイル60が接続されている状態では、b接点120の接触抵抗値Rbおよびトリップコイル60の直流抵抗成分を示す直流インピーダンス(インピーダンス値Rt)を並列接続した回路(直流抵抗値R2)を、試験電流It1が通過する。配線230が接地されているため、電圧V2は、直流抵抗値R2による電圧降下と等しくなる。なお、一般的にはRt=30Ω程度である。直流インピーダンス値Rtについては、遮断器の種類や接続されるケーブルの長さ等で異なってくるため、トリップコイル60に固有の値となる。
たとえば、図6に示すように、メモリ156のうちの不揮発性メモリ157に、予め設定あるいは計測された直流インピーダンス値Rtを記憶させることができる。このようにすると、過電流継電器100Aの起動時、あるいは、試験モードの開始時に直流インピーダンス値Rtを不揮発性メモリ157から読出すことができる。
直流抵抗値R2と試験電流It1との間には、It1=V1/(R1+R2)の関係が成立する。直流抵抗値R2による電圧降下に相当する電圧V2は、It1×R2によって示されるので、V1/(R1+R2)×R2=V2を解くことにより、直流抵抗値R2の算出式として下記(1)式が得られる。
R2=V2/(V1−V2)×R1 …(1)
(1)式において、電圧V1および抵抗値R1と、電圧V2の検出値に基づいて、b接点の接触抵抗の測定結果として直流抵抗値R2を算出することができる。
正常なb接点120では、閉状態の接触抵抗値Rbはほぼ零であるので、直流抵抗値R2もほぼ零(Rb=R2)である。これに対して、接点の損傷等によって接触抵抗値Rbが増大すると、直流抵抗値R2は、直流インピーダンス値Rtへ向けて上昇する。
したがって、直流抵抗値R2から、b接点120の閉状態における接点の健全性を、接触抵抗に基づいて確認することができる。特に、並列接続された直流インピーダンス(Rt)および許容される接触抵抗の上限値(閉状態)に従って、直流抵抗値R2の許容上限値を求めることが可能である。
また、接触抵抗(Rb)および直流インピーダンス(Rt)が並列接続された直流抵抗値R2は、R2=Rb×Rt/(Rb+Rt)で示される。これを、Rbについて解くことによって、下記(2)式が得られる。
Rb=R2×Rt/(Rt−R2) …(2)
したがって、式(1)および(2)の両方を用いることにより、電圧V2の検出値から、メモリ156から読み出した既知のV1,R1,Rtに従って、b接点120の接触抵抗値Rbそのものを算出することも可能である。
なお、仮に、トリップコイル60が端子103,104から切り離された状態で試験モードが実施された場合には、(1)式によって算出された直流抵抗値R2は、接触抵抗値Rbそのものを示す。
図5には、b接点120を開状態としたときの試験モード時における回路状態が示される。
図5を参照して、スイッチ160のユーザ操作に応じて演算処理部150が励磁指令Soを生成することによって、b接点120が開放される。図4で説明したように、実際には、b接点120の接触抵抗(抵抗値Rb)およびトリップコイル60の直流インピーダンス(Rt)を並列接続した回路(直流抵抗値R2)を、試験電流It2が通過する。配線230が接地されているため、電圧V2は、直流抵抗値R2による電圧降下と等しくなる。
正常なb接点120では、閉状態での接触抵抗値Rb=∞である。したがって、試験電流It2は、図5に示されるように、端子103,104に接続されたトリップコイル60を通過するので、R2=Rtとなる。一方、溶着等の損傷によりb接点120の接触抵抗が上昇すると、R2はRtよりも低下する。
したがって、算出された直流抵抗値R2から、b接点120の開状態における接点の健全性を知ることができる。さらに、並列接続された直流インピーダンス(Rt)および許容される接触抵抗の下限値(開状態)に従って、直流抵抗値R2の許容上限値を求めることが可能である。
また、上述のように、式(2)をさらに用いることにより、電圧V2の検出値から、メモリ156から読み出した既知のV1,R1,Rtに従って、b接点120の接触抵抗値Rbを算出することも可能である。
なお、トリップコイル60が端子103,104から切り離された状態で試験モードが実施された場合には、(1)式によって算出された直流抵抗値R2は、b接点120の接触抵抗値Rbそのものを示す。
ここで、図5の回路状態では、b接点120の正常時に、試験電流It2がトリップコイル60を流れることになる。試験モードでは、過電流継電器単体の確認試験とするために、このときの試験電流It2によって遮断器50のトリップが発生しないようにする必要がある。すなわち、It2=V1/(R1+Rt)が、遮断器50を励磁できないレベルであることが必要である。したがって、電圧V1および直流インピーダンス値Rtを考慮した上で、試験抵抗素子210の抵抗値R1を適切に設計する必要がある。たとえば、V1=4.5V、Rt=30Ωとすると、R1を数十Ωとすれば、試験電流It1を、通常、一般的な遮断器が動作することがない、0.5A以下の電流とすることができる。
一方で、電圧V1を抵抗値R1およびR2によって分圧して得られる電圧V2に基づいて、b接点120の接触抵抗が測定されるため、抵抗値R1が大きすぎると、V2が低下して測定精度の確保が困難となる。試験抵抗素子210の抵抗値R1については、これらの点を考慮して設計する必要がある。
なお、図4および図5の状態において、入力端子101,102に主変流器30が接続されていると、主変流器30がb接点120に対して並列に接続されることになる。しかしながら、過電流継電器100A側から見た主変流器30の入力インピーダンスは非常に大きいので、主変流器30に流れ込む試験電流It1,It2は無視できる。すなわち、試験電流It1,It2によって生じる電圧V2に基づく抵抗値の測定精度に及ぼす影響についても無視することができる。
図7は、実施の形態1による過電流継電器100Aの試験モードにおける制御処理の手順を説明するフローチャートである。図7に示すフローチャートの各ステップは、主に、演算処理部150によるソフトウェア処理によって実行される。
図7を参照して、演算処理部150は、ステップS100により、ユーザからの試験モード開始指示の入力を受ける。当該指示は、外部電源290が試験用端子201,202に接続されていることを条件として、受け付けられる。
演算処理部150は、ステップS110により、マルチプレクサ152およびA/D変換部154によって、電圧V2をディジタル信号に変換する。これにより、電圧V2が検出される。ステップS110による処理によって「検出手段」が実現される。
さらに、演算処理部150は、ステップS120により、検出された電圧V2に基づいて、b接点120の接触抵抗を測定する。具体的には、既知の電圧V1および抵抗値R1を用いた式(1)に従って、電圧V2に基づいて、接触抵抗を含む直流抵抗値R2が算出される。あるいは、トリップコイル60の直流インピーダンス値Rtをさらに用いた式(2)に従って、b接点120の接触抵抗値Rbをさらに算出することも可能である。ステップS110による処理によって「測定手段」が実現される。
演算処理部150は、ステップS130により、ステップS120によるb接点120の接触抵抗の測定結果として、算出した電気抵抗値(R2またはRb)を表示するための指示を表示部170へ発する。これにより、接触抵抗の測定結果に基づく情報として、電気抵抗値(R2またはRb)が、表示部170によってユーザに視認される。
なお、スイッチ160によって、b接点120の励磁指示(開放指示)をさらに入力すれば、演算処理部150がb接点120の励磁指令を発することにより、図5の回路状態における接触抵抗を測定することができる。一方で、励磁指示を入力しない状態では、b接点120は閉状態であるので、図4の回路状態における接触抵抗が測定される。すなわち、図6のフローチャートに従う一連の処理によって、b接点120の励磁時および非励磁時の各々について別個に、接触抵抗の測定結果を示す電気抵抗値をユーザに対して表示することができる。
このように、実施の形態1による過電流継電器によれば、試験用端子201,202および試験用回路200を追加した簡単な回路構成により、外部電源290を接続した試験モードによって、b接点120の接触抵抗を測定することができる。この結果、遮断器トリップ発生後の試験モードによって、遮断器トリップ時に動作する内部接点(b接点)の健全性をb接点の接触抵抗に基づいて確認することができる。
特に、主変流器30およびトリップコイル60が接続された状態であっても、過電流継電器100Aの試験モードを実行できる。さらに、トリップコイル60の直流インピーダンス値Rtを予め求めておくことで、b接点120の接触抵抗値Rbを直接算出することができる。
また、乾電池パックが適用可能な直流電源を用いて試験モードを実行できるので、交流電流入力を必要とする構成(たとえば、特許文献1)と比較して、より簡便に確認試験をすることができる。
[実施の形態1の変形例]
実施の形態1では、b接点の接触抵抗の測定結果として電気抵抗値(R2またはRb)そのものを、表示部170に表示する例を説明した。しかしながら、この例では、b接点の接触抵抗値が正常値か否かについて、ユーザが取扱説明書などの記載値を参照する作業がさらに必要となることが懸念される。特に、継電器のような交換周期が長い製品では、当該参照作業によるユーザの利便性低下が懸念される。したがって、実施の形態1の変形例では、b接点の接触抵抗の測定結果として、異常/正常の判定結果を表示部170に出力する。
図8は、実施の形態1の変形例による過電流継電器における制御処理手順を説明するフローチャートである。
図8を参照して、演算処理部150は、図6と同様のステップS100により、ユーザからの試験モード開始指示の入力を受ける。この際に、スイッチ160によって、b接点120の励磁指示(開放指示)がさらに入力され得る。
演算処理部150は、図6と同様のステップS110,S120により、電圧V2の検出および、電圧V2に基づくb接点120の接触抵抗の測定を実行する。これにより、図6と同様に、b接点120の接触抵抗の測定結果として、接触抵抗を含む直流抵抗値R2または接触抵抗値Rbが算出される。
b接点120に対する励磁指示が入力されている場合には、b接点120が開放されるので、図5の回路状態において接触抵抗が測定される。一方で、b接点120に対する励磁指示が入力されていない場合には、b接点120が閉成されるので、図4の回路状態において接触抵抗が測定される。したがって、b接点120の励磁時と非励磁時とでは、接触抵抗の正常範囲が異なる。
演算処理部150は、ステップS150により、b接点120が励磁中か否かを判定する。
演算処理部150は、b接点120の励磁時(S150のYES判定時)には、ステップS160により、測定された接触抵抗値が、励磁時における正常範囲内であるか否かを判定する。励磁時にはRb=∞の状態が理想である接触抵抗値Rbについて、実用上支障が出ない範囲に対応させて、上記正常範囲を予め設定することができる。さらに、トリップコイル60の直流インピーダンス(Rt)をさらに考慮すると、直流抵抗値R2についても、接触抵抗値Rbの正常範囲に対応させた、非励磁時の正常範囲を予め設定することができる。あるいは、より簡易には、電圧V2について、上記(1),(2)式からの逆算によって、接触抵抗値Rbの正常範囲に対応させた、非励磁時の正常範囲を予め設定することも可能である。
ステップS160では、接触抵抗値Rb、直流抵抗値R2および電圧V2のいずれかについて、測定値ないし算出値が非励磁時におけるそれぞれ正常範囲内であるか否かが判定される。
演算処理部150は、b接点120の非励磁時(S150のNO判定時)には、ステップS170により、測定された接触抵抗値が、非励磁時における正常範囲内であるか否かを判定する。非励磁時にはRb=0の状態が理想である接触抵抗値Rbについて、実用上支障が出ない範囲に対応させて、上記正常範囲を予め設定することができる。さらに、トリップコイル60の直流インピーダンス(Rt)を考慮すると、直流抵抗値R2についても、接触抵抗(Rb)の正常範囲に対応させた、非励磁時の正常範囲を予め設定することができる。あるいは、より簡易には、電圧V2について、上記(1),(2)式からの逆算によって、接触抵抗(Rb)の正常範囲に対応させた、非励磁時の正常範囲を予め設定することも可能である。
ステップS170では、接触抵抗値Rb、直流抵抗値R2および電圧V2のいずれかについて、測定値ないし算出値が非励磁時におけるそれぞれ正常範囲内であるか否かが判定される。
演算処理部150は、ステップS180により、ステップS160またはS170での判定結果を確認する。そして、演算処理部150は、接触抵抗が正常範囲内であることを示す測定結果が得られた場合(S180のYES判定時)には、ステップS190に処理を進めて、「接触抵抗が正常である」ことを、接触抵抗の測定結果に基づく情報として、表示部170に出力する。
反対に、演算処理部150は、接触抵抗が正常範囲内であることを示す測定結果が得られなかった場合(S180のNO判定時)には、ステップS195に処理を進めて、「接触抵抗が異常である」ことを、接触抵抗の測定結果に基づく情報として、表示部170に出力する。
図9には、ステップS190,S195による表示部170での表示例が示される。
図9(a)には、接触抵抗が正常範囲内である場合(ステップS190)の表示例が示される一方で、図9(b)には、接触抵抗が正常範囲内でない場合(ステップS195)の表示例が示される。
このように実施の形態1の変形例による過電流継電器によれば、実施の形態1と同様の試験モードを実行するとともに、接触抵抗の測定結果に基づく情報として、b接点の接触抵抗が正常/異常のいずれであるかの結果を、b接点の励磁時/非励磁時のそれぞれについて別個に、ユーザに対して明確に報知することができる。
[実施の形態2]
実施の形態2では、実施の形態1またはその変形例1における、トリップコイル60の直流インピーダンス値Rtの記憶方式の他の例について説明する。
図10は、実施の形態2による過電流継電器の試験モードにおけるトリップコイルの直流インピーダンスの設定方式を示す概念図である。
図10を参照して、実施の形態2による過電流継電器では、不揮発性メモリ157の少なくとも一部を、記憶内容を更新可能なメモリ領域(たとえば、フラッシュROM等)157♯で構成する。さらに、メモリ領域157♯に、直流インピーダンス値Rtの記憶領域が設けられる。
このような構成とすることにより、直流インピーダンス値Rtの記憶値を、過電流継電器の設置後の試験による測定値に基づいて更新することが可能となる。たとえば、トリップコイル60が端子103,104に接続された状態で、b接点120の健全性が確認できたときに、b接点120に励磁指示を入力した試験モードを実行すると、測定された直流抵抗値R2を直流インピーダンス値Rtとして用いることが可能である。すなわち、正常時の測定による直流インピーダンス値Rtを、メモリ領域157♯に予め格納することができる。
以降の遮断器トリップ発生後の試験モードでは、メモリ領域157♯に予め格納された直流インピーダンス値Rtを読出すことによって、式(2)に関連する演算に用いることができる。
したがって、実施の形態2による過電流継電器では、実施の形態1またはその変形例1における、b接点120の接触抵抗値Rbの算出、あるいは、測定結果の正常範囲の設定に必要となる直流インピーダンス値Rtをより高精度に設定できる。この結果、接触抵抗の測定および正常/異常の判定を高精度で実行することが可能となる。
[実施の形態3]
実施の形態1およびその変形例、ならびに、実施の形態2による過電流継電器では、試験モードの実行毎に、b接点の励磁時(開状態)および非励磁時(閉状態)のそれぞれについて、b接点120の接触抵抗を測定することができる。
実施の形態3による過電流継電器では、これらの試験モードでのb接点120の接触抵抗の測定結果の推移が蓄積される。
図11は実施の形態3に従う過電流継電器における、メモリの記憶内容を説明するための概念図である。
図11を参照して、実施の形態3による過電流継電器では、メモリ領域157♯を用いて、試験モード実行時における接触抵抗の測定結果として算出された、接触抵抗を含む直流抵抗値R2または接触抵抗値Rbが逐次記憶される。たとえば、最新のN回分(N:所定の自然数)の試験モードについて、接触抵抗の測定結果を示す電気抵抗値(R2またはRb)が、メモリ領域157#に記憶される。
これらの記憶データに基づいて、電気抵抗値の変化量あるいは変化率に基づいて、b接点120の劣化管理を行なうことができる。たとえば、最新の試験モード実行時において、b接点120の接触抵抗は正常範囲内であっても、電気抵抗値の変化量あるいは変化率に基づいて「部品の交換時期が近づいている」等の情報をユーザに知らせることができる。
このように、実施の形態3による過電流継電器によれば、実施の形態1およびその変形例ならびに実施の形態2による過電流継電器と同様の試験モードによって、遮断器トリップ時に動作する内部接点(b接点)の健全性を確認することができるのに加えて、接触抵抗に基づいて接点の劣化進行を管理することがさらに可能となる。
[実施の形態4]
図12は、実施の形態4による過電流継電器100Bの構成を示す回路図である。
図12を参照して、実施の形態4による過電流継電器100Bは、実施の形態1による過電流継電器100A(図3)と比較して、試験モード時に制御電源回路190が出力した電源電圧を配線220へ供給するための電源供給部235がさらに設けられる点で異なる。たとえば、電源供給部235は、配線および試験モード時にオンするスイッチ素子の組み合わせによって構成することができる。過電流継電器100Bのその他の部分の構成は、過電流継電器100A(図3)と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
図3で説明したように、制御電源回路190は、入力端子101,102に入力された交流電流を、過電流継電器内部の動作電源に変換する機能を有する。したがって、実施の形態4による過電流継電器100Bでは、入力端子101,102に交流電流を入力することによって、試験用回路200を流れる試験電流It1(図4)およびIt2(図5)を確保できる。
すなわち、実施の形態4による過電流継電器100Bでは、試験用端子201,202に外部電源290が接続されていない場合でも、入力端子101,102に交流電流が入力されることによって、試験モードを実行することが可能である。
なお、ツェナーダイオード240が設けられることにより、入力端子101,102(交流電流)および試験用端子201,202(乾電池パック)のいずれから電源が供給された場合にも、試験モードにおけるノードN1の電圧V1を同一の値に維持することが可能である。また、試験モードにおける演算処理および測定結果の管理については、実施の形態1およびその変形例ならびに実施の形態2,3と同等とすればよいので、詳細な説明は繰返さない。
このように、実施の形態4による過電流継電器によれば、試験モードを実行するための外部電源の適用範囲を広げることが可能となるので、ユーザの利便性が向上する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 配電線、30 主変流器、50 遮断器、60 トリップコイル、100,100A,100B,100♯ 過電流継電器、101,102 入力端子、103,104 端子、110 入力変換器、120 接点、125 励磁部、130 アナログフィルタ回路、150 演算処理部、152 マルチプレクサ、154 変換部、154 ディジタル変換部、156 メモリ、157 不揮発性メモリ、157♯ メモリ領域、160 スイッチ、170 表示部、180 トランジスタ、190 制御電源回路、191,192,220,230 配線、195 電源ライン、200 試験用回路、201,202 試験用端子、210 抵抗素子、240 ツェナーダイオード、250 電源供給部、290 外部電源、I2 二次電流、Is 電流、It1,It2 試験電流、N1,N2 ノード、R1,Rb 抵抗値、R2 直流抵抗値、Rb 接触抵抗値(b接点)、Rt 直流インピーダンス値(トリップコイル)、So 励磁指令、V1,V2 電圧。

Claims (8)

  1. 配電線に過電流が生じたときに、当該配電線に介挿接続された遮断器のトリップ指令を生成するための過電流継電器であって、
    前記配電線に設置された変流器と電気的に接続するための第1および第2の端子と、
    前記遮断器の励磁コイルと電気的に接続するための第3および第4の端子と、
    一端が前記第1および第3の端子と電気的に接続されるとともに、他端が前記第2および第4の端子と電気的に接続されるように配置されたb接点と、
    前記b接点の開閉を制御するための制御回路と、
    前記第1および第2の端子に入力された電流から前記制御回路の動作電源を生成するための制御電源回路と、
    試験モードにおいて前記過電流継電器の外部の電源を接続するための試験用端子と、
    前記試験モードにおいて、前記外部の電源と前記b接点との間に、前記試験用端子を経由して試験抵抗素子を含む試験電流経路を形成するように構成される試験用回路と、
    前記試験モードにおいて、前記試験電流経路において前記b接点の両端間の電圧を検出するための検出手段と、
    前記試験モードにおいて、前記検出手段によって検出された電圧、前記試験抵抗素子での電圧降下量、および前記試験抵抗素子の既知抵抗値に基づいて前記b接点の接触抵抗を測定するための測定手段と、
    前記試験モードにおいて、前記接触抵抗の測定結果に基づく情報を表示するための表示部とを備える、過電流継電器。
  2. 前記b接点が閉状態の場合に測定された前記接触抵抗が第1の正常範囲に入っているか否かを判定する手段をさらに備え、
    前記表示部は、前記b接点が閉状態の場合に測定された接触抵抗が第1の正常範囲に入っているときに第1の表示内容を表示する一方で、前記b接点が閉状態の場合に測定された接触抵抗が前記第1の正常範囲に入っていないときには第2の表示内容を表示する、請求項1記載の過電流継電器。
  3. 前記試験モードにおいて、前記試験用端子に接続された前記外部の電源からの電力によって前記制御回路の動作電源を供給するための手段をさらに備える、請求項1記載の過電流継電器。
  4. 前記b接点が閉状態の場合に測定された前記接触抵抗が第1の正常範囲に入っているか否かを判定する手段と、
    前記b接点が開状態の場合に測定された前記接触抵抗が第2の正常範囲に入っているか否かを判定する手段とをさらに備え、
    前記表示部は、前記b接点が閉状態の場合に測定された第1の接触抵抗が第1の正常範囲に入っているとき、あるいは、前記b接点が開状態の場合に測定された第2の接触抵抗が第2の正常範囲に入っているときに第1の表示内容を表示する一方で、前記第1の接触抵抗が前記第1の正常範囲に入っていないとき、あるいは、前記第2の接触抵抗が前記第2の正常範囲に入っていないときには第2の表示内容を表示する、請求項3記載の過電流継電器。
  5. 前記励磁コイルの直流インピーダンス値を予め記憶するための第1の記憶手段をさらに備え、
    前記測定手段は、前記b接点が開状態の場合に、前記直流インピーダンス値と、前記検出手段によって検出された電圧とに基づいて、前記b接点の接触抵抗値を算出する手段を含む、請求項3記載の過電流継電器。
  6. 前記外部の電源は、前記遮断器のトリップ後に前記試験用端子に接続され、
    前記過電流継電器は、
    前記遮断器のトリップ前において、前記b接点が開放された状態における前記励磁コイルの直流インピーダンス値を記憶するための第1の記憶手段をさらに備え、
    前記測定手段は、前記b接点が開状態の場合に、前記直流インピーダンス値と、前記検出手段によって検出された電圧とに基づいて、前記b接点の接触抵抗値を算出する手段を含む、請求項3記載の過電流継電器。
  7. 前記測定手段は、前記試験モードが実行される毎に、前記b接点が開状態の場合の接触抵抗と、前記b接点が閉状態の場合の接触抵抗とを測定する手段を含み、
    前記過電流継電器は、
    過去の前記試験モードで測定された、前記b接点が開状態の場合の接触抵抗および前記b接点が閉状態の場合の接触抵抗の履歴を記憶するための第2の記憶手段をさらに備える、請求項3〜6のいずれか1項に記載の過電流継電器。
  8. 前記試験モードにおいて、前記制御電源回路の出力電圧を前記試験電流経路へ導くための手段をさらに備える、請求項1〜7のいずれか1項に記載の過電流継電器。
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