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JP5999471B2 - 車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、スライドドアを備えた車両の車体構造に関する。
特許文献1には、後乗車口を開閉するスライドドアであるリアドアを有する車両が記載されている。このリアドアは、車体の後乗降口近傍の取付け基部に固着されたスイングスライドユニットによって、後乗降口を閉じるドア閉鎖位置と、そのドア閉鎖位置より車外に突出た揺動位置と、揺動位置より後方に移動した開位置とに移動可能に支持される。また、リアドアは、リアピラーに固定されているストライカと、ストライカと対向するリアドアのインナーパネルに固定されているラッチと、により構成される後端ロック部によって、閉鎖位置において保持される。
特開2007−145092号公報
ところで、特許文献1に記載の車両のようにドア開口を区画するピラーに固定されているストライカに、スライドドアに設けられたラッチを係合させてスライドドアを閉鎖位置に保持する車両において、車幅方向の内側又は外側からスライドドアに大きな力が入力されると、入力された力がストライカを介してピラーに伝わり、ピラーが変形するという問題があった。
上記問題は、ピラーの全長にわたってピラーを補強する補強部材を設けることで解決することができるが、特許文献1に記載の車両にこのような補強部材を設けた場合、車両の重量の増加やコストの増大を招く。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、車両の重量の増加やコストの増大を抑制しつつ、ピラーの変形を防止する車体構造の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明の車体構造は、前側のパネルと、後側のパネルと、ドア開口と、前側のピラーと、後側のピラーと、スライドドアヒンジと、スライドドアと、ラッチと、ストライカと、補強部材と、を備える。
前側のパネルは、車室の前側を区画し、後側のパネルは、車室の後側を区画する。ドア開口は、車体側部に形成された乗降用のドア開口である。前側のピラーは、ドア開口の前方を区画する。後側のピラーは、ドア開口の後方を区画する。スライドドアヒンジは、車体側に固定される。スライドドアは、スライドドアヒンジに車両前後方向に移動可能に支持され、ドア開口を閉鎖する閉鎖状態と、ドア開口を開放する開放状態とに設定可能である。ラッチは、スライドドアに設けられる。ストライカは、前側のピラー及び後側のピラーのうち一方のピラーに設けられ、閉鎖状態のスライドドアのラッチと係合して、スライドドアを閉鎖状態に保持する。補強部材は、上記一方のピラーのストライカの設置位置とスライドドアヒンジとを連結する。スライドドアヒンジは、スライドドアの閉鎖状態においてストライカよりも車幅方向内側に配置され、前側のパネル及び後側のパネルのうち上記一方のピラーと同じ側のパネルに上記一方のピラーを介することなく接続されている。

上記構成では、閉鎖状態のスライドドアに車幅方向の内側又は外側から入力された力は、ストライカ及び補強部材を介して、前側又は後側のピラーとスライドドアヒンジとに分散されて伝達される。すなわち、前側又は後側のピラーは、補強部材を介してスライドドアヒンジによって補強される。したがって、前側又は後側のピラーの変形を防止することができる。
また、ピラーの全長にわたってピラーを補強する補強部材を設ける必要がないので、車両の重量の増加やコストの増大を抑制することができる。
本発明によれば、車両の重量の増加やコストの増大を抑制しつつ、ピラーの変形を防止することができる。
本発明の一実施形態の車体構造を備えた車両の側面図であり、(a)はスライドドアが閉鎖状態のとき、(b)はスライドドアが開放状態のとき、を示す。 図1(a)のII−II線断面図である。 図1の車両の要部斜視図である。 図1の車両の要部斜視図であり、(a)はスライドドアが突出位置にあるとき、(b)はスライドドアが所定位置にあるとき、を示す。 図4(a)のV−V線断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明において、前後とは車両の前後を意味し、左右とは車両前方を向いた状態での左右を意味する。なお、図中の矢印FRは車両前方を、矢印INは車幅方向内側を、矢印UPは上方をそれぞれ示している。
図1〜図4に示すように、本実施形態に係る車体構造1は、キャブオーバー型のトラックである車両2に設けられる。なお、本実施形態の車両2は左右同様の構造であるため、車両2の左側について説明し、車両2の右側については説明を省略する。
車両2は、内部に車室を区画する略箱状体のキャブ3を有し、キャブ3は、図示しない車体フレームの前端部に前方へ傾斜可能に支持される。
キャブ3は、車室の上部を区画するルーフパネル(図示省略)と、車室の車幅方向の両端部を区画するサイドパネル4と、車室の前部を区画するダッシュパネル(図示省略)と、車室の後部を区画するバックパネル(図示省略)と、車室の底部を区画するフロアパネル6と、リアマウントレール7と、スライドドアヒンジ8と、を有する。各パネル及びリアマウントレール7は、例えば、鋼板などの高強度材料からなり、プレス成形によって成形される。
サイドパネル4は、車幅方向外側に配置されたサイドアウタパネル41と、サイドアウタパネル41の車幅方向内側に対向して配置されるサイドインナパネル45と、を有する。
サイドアウタパネル41は、中央に略矩形状に形成されるアウタ開口42と、サイドアウタパネル41の外縁部から車幅方向内側に曲折して延びるアウタ外側曲折部43と、アウタ開口42を区画する内縁部から車幅方向内側に曲折して延びるアウタ内側曲折部44と、を有する。
サイドインナパネル45は、中央に略矩形状に形成され、アウタ開口42に対して車幅方向内側で対向するインナ開口46を有する。
サイドアウタパネル41のアウタ外側曲折部43及びアウタ内側曲折部44の車幅方向内側の端部と、サイドインナパネル45の外縁部及び内縁部と、が溶接などで接合されることによって、サイドパネル4が形成され、また、サイドパネル4の内部に閉空間47が形成される。
サイドパネル4は、アウタ開口42とインナ開口46とが連通することによって形成された乗降用のドア開口48を有する。また、サイドパネル4は、ドア開口48を区画するフロントピラー部(前側のピラー)49と、ロッカー部50と、フェンダー部51と、ルーフサイドレール部52と、リアピラー部(後側のピラー)53と、を有する。
フロントピラー部49は、ドア開口48の前方を区画する。ロッカー部50は、フロントピラー部49の下端部から後方へ曲折して延び、ドア開口48の下方の一部を区画する。フェンダー部51は、ロッカー部50の後端部からアーチ状に延び、ドア開口48の下方の一部(残余部分)を区画する。ルーフサイドレール部52は、フロントピラー部49の上端部から後方へ延び、ドア開口48の上方を区画する。リアピラー部53は、フェンダー部51の後端部とルーフサイドレール部52の後端部とを連結してドア開口48の後方を区画する。
リアピラー部53のサイドインナパネル45には、上下方向略中央部に後述する補強部材130が挿通する挿通孔54が設けられている。また、リアピラー部53のサイドアウタパネル41のアウタ内側曲折部44の上下方向略中央部には、リアストライカ(ストライカ)55が設置されている。
リアストライカ55は、ベース体56と、ループ体57と、を有する。ベース体56は、鋼板などの高強度材料からなり、プレス成形によって成形された略矩形状の部材である。ベース体56の上部及び下部には、ボルト孔が形成されている。ストライカは、ボルト孔に挿通するボルト(図示省略)によって、リアピラー部53に締結固定される。
ループ体57は、鋼棒などの高強度材料を屈曲成形することによって成形された略U字状体の部材であり、ベース体56の略中央部に固着されている。
なお、フロントピラー部49の略中央部にはフロントストライカ58が設置され(図2参照)、ルーフサイドレール部52の前端部にはアッパストライカ(図示省略)が設置され、ロッカー部50の前端部にはロアストライカ(図示省略)が設置されている。これらストライカは、リアストライカ55と同様の構成であるため、その説明を省略する。
フロアパネル6は、図3に示すように、キャブ3の前端下部から後方へ延びるフロア前面部61と、フロア前面部61の後端部から斜め後上方に起立して(傾斜して)延びるフロア起立面部62と、フロア起立面部62の上端部からフロア前面部61に対し略水平に後方に曲折して延びるフロア後面部63と、を有する。
フロアパネル6の後端部は、リアマウントレール7の下端部に溶接などによって接合されている。また、フロアパネル6の車幅方向の両端部は、サイドパネル4の下端部に溶接などによって接合されている。具体的には、フロア前面部61の車幅方向の両端部は、サイドパネル4のロッカー部50の内側に、フロア起立面部62及びフロア後面部63の車幅方向の両端部はフェンダー部51の内側に、それぞれ溶接などによって接合されている。
フロア後面部63の車幅方向の両端部の近傍には、後述するスライドドアヒンジ8が固定されるフロアブラケット64が設置されている。フロアブラケット64は断面略ハット形状に形成され、略中央に上方へ膨出する膨出部65を有し、膨出部65を挟んで前後に鍔部66を有する。鍔部66は、複数のボルト孔(図示省略)を有する。これらのボルト孔は、フロア後面部63に設けられたボルト孔(図示省略)と連通し、フロアブラケット64は、連通したボルト孔を挿通するボルトによってフロアパネル6に締結固定される。
リアマウントレール7は、車幅方向に沿って立設されている平板状の部材であり、下端部がフロアパネル6(フロア後面部63の後端部)に、上端部がバックパネルの下端部に溶接などによって接合されている。
リアマウントレール7の車幅方向の両端部の近傍には、後述するスライドドアヒンジ8が固定されるリアブラケット71が設置されている。リアブラケット71は断面略ハット形状に形成され、略中央に前方へ膨出する膨出部72を有し、膨出部72を挟んで上下に鍔部73を有する。鍔部73は、複数のボルト孔(図示省略)を有する。これらのボルト孔は、リアマウントレール7に設けられたボルト孔(図示省略)と連通し、リアブラケット71は、連通したボルト孔を挿通するボルトによってリアマウントレール7に締結固定される。なお、リアブラケット71の上方の鍔部73は、リアマウントレール7の上端部にボルトによって締結固定され、リアマウントレール7の上端部とバックパネルの下端部との間で挟持される。
スライドドアヒンジ8は、図2〜図4に示すように、キャブ3のリアピラー部53の近傍に設置され、後述するスライドドア140を車両前後方向に移動可能に支持する。スライドドアヒンジ8は、ベース体81と、支持アーム90と、スライドドアブラケット100と、ドアガイドレール110と、平行リンク120と、を有する。
ベース体81は、下板部82と、上板部83と、側板部84と、を有する。これらは、例えば、鋼板などの高強度材料からなる成形品であり、溶接などによって一体的に形成されている。
下板部82の下面は、フロアブラケット64の膨出部65の上面に当接し、下板部82は、フロアブラケット64に、ボルトによって締結固定され、又は溶接によって溶着されて接合される。下板部82の後端部の近傍には、軸挿入孔(図示省略)が形成されている。また、下板部82の前端部の近傍には、前アーム支持部85が上方へ突設されている。前アーム支持部85は、前アーム支持軸85aを支持する。
上板部83は、リアブラケット71の上部にボルトによって締結固定される後端部を有し、後端部から前方へ延びる。上板部83の前端部には、軸挿入孔83aが形成されている。
側板部84は、下板部82の後端部から上方へ立設し、下板部82の後端部と上板部83の前端部の近傍を連結する。側板部84の略中央部には、前方に延びる軸支持ブラケット84aが突設されている。軸支持ブラケット84aの前端部の上面及び下面には、それぞれ軸挿入孔(図示省略)が形成されている。軸支持ブラケット84aと上板部83は、軸支持ブラケット84aの軸挿入孔と上板部83の軸挿入孔83aに挿入されている後支持アーム支持軸86を支持する。また、軸支持ブラケット84aと下板部82は、軸支持ブラケット84a及び下板部82の軸挿入孔に挿入されている後アーム支持軸87を支持する。
また、側板部84の上部には、後支持アーム91の後端部に設けられたカム(図示省略)と係合し、後述するスライドドア140を開放状態に保持するストッパー88が設けられている。
支持アーム90は、後支持アーム91と、前支持アーム92と、を有する。後支持アーム91の後端部には、軸挿通孔(図示省略)が形成されており、軸挿通孔に挿通した後アーム支持軸87を介して、後支持アーム91はベース体81に回転自在に支持される。後支持アーム91の前端部には、前支持アーム支持部93が形成されている。前支持アーム支持部93は、前支持アーム支持軸93aを支持している。
前支持アーム92の後端部には、第1軸挿通孔(図示省略)が形成されており、第1軸挿通孔に挿通した前支持アーム支持軸93aを介して、前支持アーム92は後支持アーム91に回転自在に支持される。また、前支持アーム92の前端部には、第2軸挿通孔(図示省略)が形成されており、第2軸挿通孔にはスライドドアブラケット100に設けられたスライドドア側軸107が挿通されている。
スライドドアブラケット100は、第1ブラケット101と、第2ブラケット104と、を有する。これらは、例えば、鋼板などの高強度材料からなる成形品であり、ボルトによって締結固定され、又は溶接によって溶着されて接合され、一体的に形成されている。
第1ブラケット101は、断面略L字状の部材であり、下板部102と、下板部102の車幅方向外側の端部から上方へ曲折して延びる側板部103と、を有する。また、スライドドアブラケット100は、スライドドア側軸107を支持する軸支持部103aを有する。下板部102の下面は、ドアガイドレール110の上面と当接し、スライドドアブラケット100は、ドアガイドレール110にボルトによって締結固定され、又は溶接によって溶着されて接合される。第2ブラケット104は、前側ブラケット105と、後側ブラケット106と、からなり、後述するスライドドア140のドアインナパネル142に、それぞれボルトによって締結固定され、又は溶接によって溶着されて接合される。
ドアガイドレール110は、図3〜図5に示すように、前後方向に延びる平板状の上板部111と、上板部111の車幅方向内側の端部から下方に延びる内側板部112と、上板部111の車幅方向外側の端部から下方に延びる外側板部113と、上板部111の略中央から下方に延びてドアガイドレール110内に一対のレール溝115を形成する仕切り板部116と、を有する。内側板部112の下端部よりも下方に延びる外側板部113の下端部の近傍には複数のボルト孔(図示省略)が形成され、このボルト孔は後述するスライドドア140のドアインナパネル142に設けられたボルト孔(図示省略)と連通する。ドアガイドレール110は連通したボルト孔を挿通するボルト114によってドアインナパネル142に固定締結される。
平行リンク120は、図3〜図5に示すように、前アーム121と、後アーム122と、レール受けブラケット123と、を有する。前アーム121の一端部には、第1軸挿通孔(図示省略)が形成されており、第1軸挿通孔に挿通した前アーム支持軸85aを介して、前アーム121はベース体81に回転自在に支持される。また、前アーム121の他端部には、第2軸挿通孔128が形成されており、第2軸挿通孔128にはレール受けブラケット123が有する前軸124が挿通されている。
後アーム122の一端部には、第1軸挿通孔(図示省略)が形成されており、第1軸挿通孔に挿通した後アーム支持軸87を介して、後アーム122はベース体81に回転自在に支持される。また、後アーム122の他端部には、第2軸挿通孔(図示省略)が形成されており、第2軸挿通孔にはレール受けブラケット123が有する後軸(図示省略)が挿通されている。
レール受けブラケット123は、平板状の下板部125と、下板部125の上面から上方へ突設されている複数の横ローラ支持部126及び縦ローラ支持部127と、前軸124と、後軸と、を有する。前軸124が前アーム121の第2軸挿通孔128に挿通し、後軸が後アーム122の第2挿通孔に挿通することによって、レール受けブラケット123は、平行リンク120に回動自在に支持される。横ローラ支持部126は、ドアガイドレール110の外側板部113及び仕切り板116に当接してドアガイドレール110の車両前後方向の移動に伴って水平方向に回転する横ローラ126aを、回転自在に支持する。縦ローラ支持部127は、ドアガイドレール110の上板部111に当接してドアガイドレール110の車両2前後方向の摺動に伴って縦方向に回転する縦ローラ127aを、回転自在に支持する。

スライドドアヒンジ8には、図2及び図3に示すように、スライドドアヒンジ8とリアピラー部53のリアストライカ55の設置部分とを連結して、補強する補強部材130が接合される。
補強部材130は、鋼板などの高強度材料からなる成形品であり、第1補強部材131と、第2補強部材135と、を有する。
第1補強部材131は、下板部132と、下板部132の後端部から曲折して上方へ延びる側板部133と、を有する。下板部132には二つのボルト孔(図示省略)が形成されている。これらのボルト孔は、スライドドアヒンジ8の上板部83に設けられたボルト孔(図示省略)と連通し、第1補強部材131は、連通したボルト孔を挿通するボルト134によってスライドドアヒンジ8に締結固定される。側板部133の上端部の近傍には、3つのボルト孔(図示省略)が形成されている。これらのボルト孔は、第2補強部材135の車幅方向内側の端部137に形成されたボルト孔(図示省略)と連通し、第2補強部材135は、連通したボルト孔を挿通するボルト136によって第1補強部材131に固定締結される。なお、第1補強部材131はスライドドアヒンジ8に、また、第2補強部材135は第1補強部材131に、溶接によって接合されてもよい。
第2補強部材135は、第1補強部材131に固定締結された車幅方向内側の端部137から車幅方向外側に延び、リアピラー部53に形成された挿通孔54を挿通する。第2補強部材135の車幅方向外側の端部138は、リアストライカ55が設置されているリアピラー部53のサイドアウタパネル41のアウタ内側曲折部44の略中央部の裏面に当接し、ボルトによって締結固定され、又は溶接によって溶着されて接合される。
スライドドア140は、図1〜図3に示すように、スライドドアヒンジ8に車両2前後方向に移動可能に支持され、閉鎖位置にあってドア開口48を閉鎖する閉鎖状態と、ドア開口48を開放する開放状態と、に設定可能である。スライドドア140は、ドアアウタパネル141と、ドアインナパネル142と、複数のラッチユニットと、ドアハンドルユニット149と、を有する。
ドアアウタパネル141は、車幅方向外側に配置され、ドアインナパネル142は、ドアアウタパネル141の車幅方向内側に対向して配置される。これらのパネル141,142は、例えば、鋼板などの高強度材料からなり、プレス成形によって成形される。
ドアインナパネル142の外縁部には、車幅方向外側に曲折して延びるドア曲折部143が形成されている。ドア曲折部143には、スライドドア140が閉鎖状態のとき、上記各ストライカが挿通する複数のストライカ挿通孔144が形成されている。また、上述のとおり、ドアインナパネル142の略中央部にスライドドアブラケット100の第2ブラケット104が接合され、また、第2ブラケット104との接合部分の下方で、ドアガイドレール110が固定締結される。
ドア曲折部143の車幅方向外側の端部と、ドアアウタパネル141のこの端部に対向する部分と、が溶接などで接合されることによって、スライドドア140が形成され、また、スライドドア140の内部に閉空間145が形成される。
閉空間145には、スライドドア140が閉鎖状態に設定されたときに、リアストライカ55と係合するリアラッチユニット(ラッチ)146、フロントストライカ58と契合するフロントラッチユニット147、アッパストライカと係合するアッパラッチユニット(図示省略)、及び、ロアストライカに係合するロアラッチユニット(図示省略)が設置されている。
また、閉空間145内には、ドアインナパネル142に形成された露出孔から露出し、乗員によって操作される内側ハンドル部(図示省略)と、ドアアウタパネル141に形成された露出孔から露出し、車外の者によって操作される外側ハンドル部148と、を有するドアハンドルユニット149が設置されている。これらのユニットは、図示しないブラケットを介して、ドアインナパネル142又はドアアウタパネル141の内面に固定されている。
各ラッチユニットは、ワイヤによってドアハンドルユニット149に接続されているフック部(図示省略)を有する。フック部は、スライドドア140が閉鎖位置にあり閉鎖状態に設定されているとき、各ストライカに係合するロック状態に設定され、スライドドア140を閉鎖状態に保持する。また、フック部がロック状態のとき、内側ハンドル部又は外側ハンドル部148が操作されると、フック部は、ロック状態から、スライドドア140を開放状態へ設定することを許容する開放許容状態に設定される。
次にスライドドア140及びスライドドアヒンジ8の動作について説明する。
まず、スライドドア140を閉鎖状態から開放状態に設定するときのスライドドア140及びスライドドアヒンジ8の動作について、説明する。
閉鎖位置にあるスライドドア140の内側ハンドル部又は外側ハンドル部148が操作者によって操作されると、各ラッチユニットのフック部が開放許容状態に設定される。さらに内側ハンドル部又は外側ハンドル部148が操作者によって操作されてスライドドア140に車幅方向外側へ押し出す又は引き出す力が入力されると、スライドドア140は車幅方向外側に突出する突出位置に移動し、これに伴い支持アーム90の前支持アーム92と、平行リンク120の前アーム121及び後アーム122とが、車幅方向外側に回動する(図4(a)参照)。後アーム122が回動前の位置から略90度回動すると、後アーム122はベース体81の側板部84と当接し、後アーム122の回動が規制される。
次に、操作者によってスライドドア140に後方への力が入力されると、ドアガイドレール110がレール受けブラケット123の横ローラ126a及び縦ローラ127aを摺動して、スライドドア140が突出位置から後方へ移動して、スライドドア140が開放状態に設定される。これに伴い後支持アーム91が車幅方向外側に回動する(図4(b)参照)。
スライドドア140が後方の所定位置まで移動すると、後支持アーム91に設けられたカムとスライドドアヒンジ8のストッパー88とが係合し、スライドドア140を所定位置で開放状態に保持する。
次に、スライドドア140を開放状態から閉鎖状態に設定するときのスライドドア140及びスライドドアヒンジ8の動作について、説明する。
スライドドア140が後方の所定位置にあるとき操作者によってスライドドア140に所定の大きさ以上の前方への力が入力されると、カムとストッパー88との係合が解かれ、ドアガイドレール110がレール受けブラケット123の横ローラ126a及び縦ローラ127aを摺動して、スライドドア140が前方へ移動する。これに伴い後支持アーム91が車幅方向内側に回動する。
スライドドア140が突出位置まで移動後、操作者によってスライドドア140を車幅方向内側に引き込む又は押し出す力が入力されると、スライドドア140は車幅方向内側に移動し、これに伴い支持アーム90の前支持アーム92と、平行リンク120の前アーム121及び後アーム122とが、車幅方向内側に回動する。
スライドドア140が閉鎖位置まで移動して閉鎖状態に設定されると、各ストライカに各ラッチユニットのフック部が係合し、フック部がロック状態に設定され、スライドドア140を閉鎖位置で保持する。
上記構成では、閉鎖状態のスライドドア140に車幅方向の内側又は外側から入力された力は、リアラッチユニット146のロック状態のフック部、リアストライカ55及び補強部材130を介して、リアピラー部53とスライドドアヒンジ8とに分散されて伝達される。すなわち、リアピラー部53は、補強部材130を介して、フロアパネル6及びリアマウントレール7に強固に固定されているスライドドアヒンジ8によって補強される。したがって、リアピラー部53の変形を防止することができる。
また、リアピラー部53の全長にわたってリアピラー部53を補強する補強部材130を設ける必要がないので、車両2の重量の増加やコストの増大を抑制することができる。
また、リアピラー部53の全長にわたってリアピラー部53を補強する補強部材を設ける場合に比べて、リアピラー部53の剛性を高めるための設計変更を容易に行うことができる。すなわち、リアピラー部53の全長にわたってリアピラー部53を補強する補強部材を設ける場合、補強部材の板厚や形状を変更する設計変更を行うと、サイドアウタパネル41及びサイドインナパネル45の設計変更をも行わなければならないときがあるが、本実施形態においては、リアピラー部53とスライドドアヒンジ8とを連結する補強部材130の設計変更のみを行えばよい。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、本実施形態による発明の開示の一部をなす論述及び図面により本発明は限定されることはない。
本実施形態では、スライドドア140が後方に移動して開放状態となる車両2において、リアピラー部53のリアストライカ55の設置位置と、スライドドアヒンジ8とを、補強部材130を介して連結してリアピラー部53を補強する態様を説明したが、スライドドア140の移動方向及び補強部材130がスライドドアヒンジ8と連結するピラー部は、これに限定されない。例えば、スライドドアが車両前方に移動して開放状態となり、スライドドアヒンジがフロントピラー部の近傍に設置されている車両においては、フロントピラー部のフロントストライカの設置部分と、スライドドアヒンジとを、補強部材を介して連結してフロントピラー部を補強してもよい。
また、本実施形態では、スライドドア140を有するキャブオーバー型のトラックである車両2に本発明の車体構造を採用した態様を説明したが、スライドドアを有する他の車両に本発明の車体構造を適用してもよい。例えば、車両の側部に設けられたドア開口を前方に設けられたフロントドアとフロントドアの後方に設けられたリアドアとで閉鎖する車両であって、フロントドア又はリアドアの少なくともいずれかがスライドドアである車両に本発明を適用してもよい。この場合、車両にセンタピラー部が設けられているときは、フロントドアによって閉鎖されるフロントドア開口に対して、フロントピラー部が前側のピラー、センタピラー部が後側のピラーとなり、また、リアドアによって閉鎖されるリアドア開口に対して、センタピラー部が前側のピラー、リアピラー部が後側のピラーとなる。また、スライドドアを有するブルドーザやショベルカーなど建設作業車両に本発明を適用してもよい。
また、本実施形態では、補強部材130は、第1補強部材131及び第2補強部材135の二つの部材からなる態様を説明したが、一つの部材として成形してもよい。
また、本実施形態では、スライドドアヒンジ8を、フロアパネル6とリアマウントレール7とに固定した態様を説明したが、スライドドアヒンジ8をフロアパネル6又はリアマウントレール7のいずれか一方にのみ固定してもよいし、スライドドアヒンジ8をルーフパネルに固定してもよい。また、上記のように車両前方に移動して開放状態となるスライドドアを有する車両の場合は、ダッシュパネルに固定してもよい。
また、本実施形態では、第2補強部材135の車幅方向外側の端部138を、リアストライカ55が設置されているリアピラー部53のアウタ内側曲折部44の裏面に接合する態様を説明したが、この端部138をリアストライカ55が設置されているリアピラー部53のアウタ内側曲折部44の表面に接合してもよい。すなわち第2補強部材135の車幅方向外側の端部138をリアストライカ55とアピラー部53との間に設けてもよい。
すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
本発明は、スライドドアを備えた車両に広く適用可能である。
1:車体構造
2:車両
3:キャブ
4:サイドパネル
6:フロアパネル
7:リアマウントレール
8:スライドドアヒンジ
41:サイドアウタパネル
45:サイドインナパネル
47:閉空間
48:ドア開口
49:フロントピラー部(前側のピラー)
53:リアピラー部(後側のピラー)
54:挿通孔
55:リアストライカ(ストライカ)
130:補強部材
131:第1補強部材
135:第2補強部材
140:スライドドア
145:閉空間
146:リアラッチユニット(ラッチ)

Claims (1)

  1. 車室の前側を区画する前側のパネルと、
    前記車室の後側を区画する後側のパネルと、
    車体側部に形成された乗降用のドア開口と、
    前記ドア開口の前方を区画する前側のピラーと、
    前記ドア開口の後方を区画する後側のピラーと、
    車体側に固定されたスライドドアヒンジと、
    前記スライドドアヒンジに車両前後方向に移動可能に支持され、前記ドア開口を閉鎖する閉鎖状態と、前記ドア開口を開放する開放状態とに設定可能なスライドドアと、
    前記スライドドアに設けられたラッチと、
    前記前側のピラー及び前記後側のピラーのうち一方のピラーに設けられ、前記閉鎖状態の前記スライドドアの前記ラッチと係合して、前記スライドドアを前記閉鎖状態に保持するストライカと、
    前記一方のピラーの前記ストライカの設置位置と前記スライドドアヒンジとを連結する補強部材と、を備え、
    前記スライドドアヒンジは、前記スライドドアの前記閉鎖状態において前記ストライカよりも車幅方向内側に配置され、前記前側のパネル及び前記後側のパネルのうち前記一方のピラーと同じ側のパネルに前記一方のピラーを介することなく接続されている
    ことを特徴とする車体構造。
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