JP5985375B2 - カッティングプロッタ - Google Patents
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Description
この様なカッティングプロッタのペンブロックは、保持したカッティングペンをシート状媒体に対して圧接離反するために、ペンブロック本体に設けられたアクチュエータ、上記X軸方向とY軸方向と直交するZ軸方向に沿って設けられるスライド軸と、このスライド軸に沿って摺動するよう設けられるカッティングペンを保持したペンホルダをZ軸方向に上下動するペンアームとにより構成されている。
また、ペンブロック本体には、ペンアームの高さ(Z軸方向の位置)を検出するための検出器が取り付けられ、カッティングプロッタの制御装置はこの高さ検出器の出力を監視するとともに、ペンアクチュエータに付与する電流(或いは電圧)を制御して、カッティングペンの圧接離反(上下動)ならびにシート状媒体に対する押圧力を制御するよう構成されている。
このカッティングプロッタにおいて、シート状媒体を切断する場合は、制御装置はコンピュータ等の上位装置より送信されるカットデータに基づいて、X軸方向(グリットローラ型の場合は駆動ローラ、フラットベッド型の場合はYバー駆動機構)ならびにY軸方向(ペンブロック駆動機構)の駆動制御とともに、Z軸方向(ペンアクチュエータ)の駆動制御を行うよう構成されている。
しかしながら、上述した被切断媒体駆動型のカッティングプロッタにおいては、シート状媒体の両端部分を十分展張しないでこれを駆動ローラとピンチローラとで挟持させた場合、或いはロール状に巻回されたシートをカットしたものを使用した際に、その巻き癖によりその端部で曲げが生じてしまった場合、また、フラットベッド型のカッティングプロッタにおいても、シート状媒体を載置テーブルに対して隙間なく固定しなかった場合など、基準図形が施された部分で「浮き」が生じてしまうと正確な検出が出来なくなり、その結果カットデータの補正が上手く出来なくなるといった不具合が生じる。
また、別のカッティングプロッタにおいては、基準図形の読取センサの周囲部分を押圧する押圧部材を設けて構成していた。(特許文献2参照)
また、特許文献2に記載の装置においては、シート材を押圧する部材の昇降のために固有のソレノイドを必要としているため、部品点数が増加し、カッティングプロッタの製作コストが上昇するとともに、ペンブロックが大型化することによりカット動作を高速化することが困難になるという不具合が生じていた。
また、本発明のカッティングプロッタは、ペンブロックに設けた基準図形検出機構を反射型フォトセンサにより構成するとともに、押圧部材をシート状媒体に当接する開口部を有した略筒状に形成し、押圧部材をシート状媒体に押圧した際に、反射型フォトセンサの照射光および反射光が開口部により覆われるよう構成したことを特徴とするものである。
図1は、本発明のカッティングプロッタの構成を示す図であり、図において1はカッティングプロッタ本体、2はペンブロック3が摺動するYバー、4は切断手段であるカッティングペン、5は各種制御を行う制御部、6は被切断媒体である紙或いは粘着フィルム材よりなるシート状媒体、7はシート状媒体6上に付与されたその座標軸を表示する基準図形(所謂トンボ)を検出する反射型フォトセンサよりなる基準図形検出機構、8は基準図形検出機構7によりシート状媒体6上に付与された基準図形を検出する際にシート状媒体6がカッティングプロッタ本体1より浮き上がらないようにこれを押圧する押圧部材、9はペンブロック3に支持されるシーソー部材である。
何れのカッティングプロッタにおいても、ペンブロックは保持したカッティングペンをZ軸方向に移動させてシート状媒体に対して選択的に圧接離反させ、これによりシート状媒体を所望の形状に切断するよう設けられている。
X軸駆動制御手段52は、グリットローラ型の場合は駆動ローラを正逆方向に回転駆動する駆動モータを、フラットベッド型の場合はYバー2を載置テーブルのX軸方向に駆動する駆動機構を制御し、Y軸駆動制御手段53は、ペンブロック3をYバー2に沿ってY軸方向に駆動させる駆動機構を制御し、さらにZ軸駆動制御手段54は、カッティングペン4をシート状部材6に圧接離反させるとともにその押圧力を制御するムービングコイルよりなるアクチュエータ31を制御する。これにより制御部5は、コンピュータ等の上位装置より送信されるカットデータに基づいて、制御装置50によりカッティングペン4によるカットデータを作成し、これに基づき駆動制御部51によりX軸駆動制御手段52、Y軸駆動制御手段53、Z軸駆動制御手段54をそれぞれ駆動制御することにより、シート状媒体6に対してカッティングペン4を相対的に2次元方向に移動させ、さらにカッティングペン4をシート状媒体6に選択的に圧接離反させて、これをカットデータに基づいて所望の形状に切断するよう構成されている。
Z軸駆動制御手段54は、カットデータに基づいてムービングコイル31を駆動制御して、ペンホルダ32が保持している切断手段としてのカッティングペン4をシート状媒体6に対して選択的に圧接離反させるよう設けられている。
この反射型フォトセンサにおいては、その構造上検知距離、即ちセンサとシート状媒体との距離が一定の距離でなければ精度よく検出できないため、例えばシート状媒体6がカッティングプロッタ本体1より浮いた状態で支持(載置)されたといった場合には、基準図形の検出が上手くできず、その結果、シート状媒体6上の記録とカッティングプロッタによるカットがずれてしまうといった不具合が生じてしまうこととなる。そこで、本発明のカッティングプロッタにおいては、基準図形検出機構7によりシート状媒体6上の基準図形を検出する際に、基準図形検出機構7の発光素子より照射される光スポット付近において、シート状媒体6をカッティングプロッタ本体1に対して押圧する押圧部材8が設けられている。この押圧部材8は、シート状媒体6を押圧する下端部に開口部が設けられる断面視枡形の形状により形成されており、押圧部材8がシート状媒体6に押圧されると、この開口部部分に上記発光ダイオードからの照射スポットが照射され、これ以外の部分はこれに覆われるよう設けられている。これにより、上記フォトトランジスタには光スポットの反射光以外の外乱光が入力されないよう構成されている。
押圧部材8は、ペンブロック3に支持されるスライド軸(図示せず)により、Z軸方向に摺動可能に取り付けられており、バネ82によりカッティングプロッタ本体1(シート状媒体6)から離反する方向に常時付勢されている。
シーソー部材9は、ペンブロック3に固定される支軸91を中心に回転するよう揺動するシーソー部材本体92により構成されており、シーソー部材本体92の押圧部材8側の端部には、押圧部材8に形成される孔部81に挿入されるピン93が設けられており、支軸91を挟んだ他端側の端部は、ムービングコイル31のコイルボビンに当接するよう設けられている。
次に、本発明のカッティングプロッタによる基準図形検出動作について説明する。
図1および図2に示される通り、カッティングペン4がシート状媒体6より離反する、所謂ペンアップ位置にある状態で、シーソー部材本体92の端部は、ムービングコイル31のコイルボビンと当接しないよう、シーソー部材9はペンブロック3に取り付けられている。また、この状態においては、図に示される通り、押圧部材8もバネ82の付勢力によりシート状媒体6より離反するよう位置づけられて構成されている。このカッティングプロッタにおいて、シート状媒体6のカット動作の際、ムービングコイル31は図に示すこの状態からカッティングペン4をシート状媒体6に圧接離反させるので、そのZ軸方向の駆動をシーソー部材9ならびに押圧部材8に伝達することがないよう構成されている。
この状態から基準図形検出動作が開始されると、制御装置50は、Z軸駆動制御部54を駆動制御して、図1に示すペンアップ位置から更にカッティングペン4がシート状媒体6より離反するように、ムービングコイル31を駆動する。
図2ならびに図3は、ペンブロック3の構造を省略し、押圧部材8によるシート状媒体6の押圧動作を説明するためのペンブロック3側からの斜視図である。図2に示されるように、ムービングコイル31のコイルボビンがZ軸方向に上昇することにより、シーソー部材9の一端側に当接し、更にこれが上昇することにより、シーソー部材本体90は支軸91を中心に回動するよう揺動する。これにより、シーソー部材本体92の支軸91を挟んだ他端側に設けられたピン93は、−Z軸方向に揺動して押圧部材8の孔部81の下端に当接し、更にコイルボビンが+Z軸方向に上昇されるとともに、図3および図4に示す通り、シーソー部材本体92のピン93が、バネ82の付勢力に抗して押圧部材8を−Z軸方向に押し下げて、押圧部材8の下端部をシート状媒体6に押圧する。
上述した通り、押圧部材8の下端部には開口部が設けられているので、この状態で基準図形検出機構7を動作させると、発光素子よりシート状媒体6に照射される光スポットからの反射光を良好に受光することができる。さらに、押圧部材8がシート状媒体6をカッティングプロッタ本体に押圧することにより、シート状媒体6に浮きが生じることがないので、精度よく基準図形を検出することが可能となる。
2 Yバー
3 ペンブロック
4 カッティングペン
5 制御部
6 シート状媒体
7 基準図形検出機構
8 押圧部材
9 シーソー部材
Claims (2)
- 切断手段をシート状媒体表面に圧接離反させるアクチュエータを有するペンブロックを、カットデータに基づいてシート状媒体に対して相対的に移動させるとともに、切断手段をシート状媒体に圧接離反させることによりこれを所望の形状に切断するカッティングプロッタにおいて、
シート状媒体表面に形成された基準図形を検出する基準図形検出機構と、
ペンブロックに摺動可能に支持されるとともに、付勢部材により常時シート状媒体から離反する方向に付勢される押圧部材と、
支軸によりペンブロックに回動可能に支持され、その一端側が上記アクチュエータに当接し、当該アクチュエータが切断手段をシート状媒体から離反させるようどうさすることにより、支軸を挟んだ他端側がこれに係合する上記押圧部材を付勢部材の付勢力に抗してシート状媒体表面に押圧するよう揺動するシーソー部材と、を設けたことを特徴とするカッティングプロッタ。 - 上記基準図形検出機構は反射型フォトセンサよりなり、
上記押圧部材は、シート状媒体に当接する開口部を有する略筒状に形成されるとともに、シート状媒体に押圧された際に上記反射型フォトセンサの照射光および反射光を開口部により覆うよう構成されることを特徴とする、請求項1記載のカッティングプロッタ。
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