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JP5973416B2 - 広告装置、予測方法及び予測プログラム - Google Patents

広告装置、予測方法及び予測プログラム Download PDF

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Description

本発明は、広告装置、予測方法及び予測プログラムに関する。
近年、インターネットを介した広告配信が盛んに行われている。例えば、ウェブページの所定の位置に企業や商品等に関する広告コンテンツを表示することが行われている。このような広告コンテンツは、例えば、静止画像や動画像やテキストデータなどのアイコンであり、広告主によって提供されるウェブページ(以下、広告主ページと表記する)へのハイパーリンクが張られる。そして、ユーザによって広告コンテンツがクリックされた場合に、広告ページが表示される。なお、ウェブページに広告コンテンツが表示される回数は、広告効果の一例であり、インプレッション(impression)数等と呼ばれる。
このような広告配信に関する技術として、広告コンテンツのインプレッション数を予測する技術が提案されている。この技術では、過去の入札価格及びインプレッション数の実績値に基づいて、ゴンペルツ曲線を形成する。そして、この技術では、広告主が提示する入札価格に応じて、広告コンテンツをゴンペルツ曲線における密集領域、離散領域及び限界領域とのいずれかの領域に分類し、分類された領域に応じてインプレッション数を予測する。
特開2012−203575号公報
しかしながら、これまでは、広告予算が一括で設定されている複数の広告コンテンツのインプレッション数を個別に予測する技術が提案されていなかった。この点について、以下に具体的に説明する。
広告コンテンツを配信する広告装置は、広告主から、広告コンテンツや、広告コンテンツがクリックされたことに応じて広告主に課金される広告料金の予算(以下、「広告予算」と表記する場合がある)等を受け付ける。そして、広告装置は、ウェブページを表示する端末装置に広告コンテンツを配信する。ここで、広告主は、広告装置による広告配信を利用して、新商品や新サービスのキャンペーン活動を行う場合がある。具体的には、広告主は、新商品等に関する複数の広告コンテンツを広告装置に入稿することで、広告効果の向上を図る。このとき、広告主は、キャンペーン活動に用いる各広告コンテンツに対して広告予算を個別に設定するのではなく、キャンペーン活動に用いる複数の広告コンテンツに対して広告予算を一括で設定する場合がある。
これに対して、これまでは、広告予算が一括で設定されている複数の広告コンテンツの広告効果を個別に予測する技術が提案されていなかった。例えば、上記の従来技術では、そもそも複数の広告コンテンツに広告予算が一括で設定されることを前提としておらず、複数の広告コンテンツの広告効果を個別に予測する技術について何ら提案されていない。
なお、上述した広告効果としては、例えば、広告コンテンツのインプレッション数や、広告コンテンツがユーザにクリックされた回数を示すクリック数などが挙げられる。
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、広告予算が一括で設定されている複数の広告コンテンツの広告効果を個別に予測することができる広告装置、予測方法及び予測プログラムを提供することを目的とする。
本願に係る広告装置は、複数の広告コンテンツに一括で設定された広告料金の予算である広告予算を受け付ける受付手段と、過去に配信された配信済み広告コンテンツの広告効果を含む配信履歴を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された配信履歴に含まれる広告効果に基づいて、前記広告予算のうち前記複数の広告コンテンツによって消化される広告予算の比率である消化比率を求め、求めた消化比率に応じて当該複数の広告コンテンツにおける広告効果の上限を個別に予測する予測手段と、を備えたことを特徴とする。
実施形態の一態様によれば、広告予算が一括で設定されている複数の広告コンテンツの広告効果を個別に予測することができるという効果を奏する。
図1は、第1の実施形態に係る予測処理の一例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る広告配信システムの構成例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る広告装置の構成例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係る広告コンテンツ記憶部の一例を示す図である。 図5は、第1の実施形態に係る配信履歴記憶部の一例を示す図である。 図6は、第1の実施形態に係る広告装置による予測処理手順を示すフローチャートである。 図7は、変形例に係る予測処理の一例を示す図である。 図8は、第2の実施形態に係る広告装置によるインプレッション数の推定処理の一例を示す図である。 図9は、第2の実施形態に係る広告装置の構成例を示す図である。 図10は、第2の実施形態に係る予測部による予測結果の一例を示す図である。 図11は、第2の実施形態に係る予測部による予測結果の一例を示す図である。 図12は、変形例に係る広告装置によるインプレッション数の推定処理の一例を示す図である。 図13は、変形例に係る広告装置によるインプレッション数の推定処理の一例を示す図である。 図14は、変形例に係る予測部による予測結果の一例を示す図である。 図15は、変形例に係る予測部による予測結果の一例を示す図である。 図16は、変形例に係る提供部によって提供される予測結果画面の一例を示す図である。 図17は、変形例に係る予測部による予測結果の一例を示す図である。 図18は、変形例に係る予測部による予測結果の一例を示す図である。 図19は、広告装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
以下に、本願に係る広告装置、予測方法及び予測プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る広告装置、予測方法及び予測プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
(第1の実施形態)
〔1.予測処理〕
まず、図1を用いて、第1の実施形態に係る予測処理の一例について説明する。図1は、第1の実施形態に係る予測処理の一例を示す図である。図1では、広告装置100によって広告効果の予測処理が行われる例を示す。なお、以下では、広告装置100が、広告効果の一例としてインプレッション数を予測する例を示す。
図1に示した広告装置100は、広告主によって利用される広告主装置20から、広告コンテンツを受け付け、受け付けた広告コンテンツを配信する処理を行う。そして、広告装置100は、過去に配信した広告コンテンツ(以下、「配信済み広告コンテンツ」と表記する場合がある)に関する配信履歴を配信履歴記憶部122に格納する。例えば、配信履歴記憶部122は、配信履歴として、配信済み広告コンテンツのクリック数やクリック単価やインプレッション数やCTR(Click Through Rate)などを記憶する。
また、図1に示した広告主装置20の広告主は、新商品や新サービスのキャンペーン活動を目的として、新商品等に関する複数の広告コンテンツを広告装置100に入稿するものとする。そして、広告主は、複数の広告コンテンツに対して広告予算を一括で設定するものとする。なお、以下では、広告予算が一括で設定された複数の広告コンテンツを「キャンペーン広告群」と総称する場合がある。
このような前提の下、図1の例において、広告装置100は、広告主装置20から、キャンペーン広告群C10における広告効果を予測する旨の予測要求を受け付ける(ステップS11)。具体的には、広告装置100は、広告主装置20から、キャンペーン広告群C10と、キャンペーン広告群C10に一括で設定された広告予算BU10とともに、予測要求を受け付ける。なお、キャンペーン広告群C10には、広告コンテンツC11、C12、C13及びC14が含まれる。
この場合、広告装置100は、配信履歴記憶部122に記憶されている配信履歴に基づいて、キャンペーン広告群C10に含まれる広告コンテンツ毎に、広告予算BU10によって制約されるインプレッション数の上限値(以下、「最大インプレッション数」と表記する場合がある)を予測する。すなわち、広告装置100は、広告コンテンツC11、C12、C13及びC14の最大インプレッション数を個別に予測する。
具体的には、図1に示した配信履歴記憶部122には、広告コンテンツC11、C12、C13及びC14の組合せを含むキャンペーン広告群C1に関する配信履歴が記憶されているものとする。すなわち、広告装置100は、キャンペーン広告群C10と同様のキャンペーン広告群C1を過去に配信したことがある。
ここで、配信履歴記憶部122に記憶されているインプレッション数の実績値を予測結果とすることも考えられる。しかし、キャンペーン広告群C1の配信条件は、キャンペーン広告群C10の配信条件と異なる場合がある。例えば、キャンペーン広告群C1の広告予算は、キャンペーン広告群C10の広告予算と異なる場合がある。また、キャンペーン広告群C1の配信期間は、キャンペーン広告群C10の配信期間と異なる場合がある。広告コンテンツのインプレッション数は、広告予算や配信期間に応じて変動するので、単にインプレッション数の実績値を予測結果とした場合には、広告予算BU10によって制約される広告コンテンツC11、C12、C13及びC14の最大インプレッション数を予測することが困難となる。
そこで、第1の実施形態に係る広告装置100は、配信履歴記憶部122に記憶されているキャンペーン広告群C1の配信履歴に基づいて、広告コンテンツC11、C12、C13及びC14によって消化される広告予算BU10の比率(以下、「消化比率」と表記する場合がある)を求める(ステップS12)。具体的には、広告装置100は、広告コンテンツC11がクリックされることで消化される広告予算BU10の金額と、広告コンテンツC12がクリックされることで消化される広告予算BU10の金額と、広告コンテンツC13がクリックされることで消化される広告予算BU10の金額と、広告コンテンツC14がクリックされることで消化される広告予算BU10の金額との比率を消化比率として求める。
図1の例の場合、広告装置100は、広告コンテンツC11〜C14の組合せがキャンペーン広告群C1として過去に配信されたことがあるので、配信履歴を用いて消化比率を求めることができる。この点については後に詳述するが、広告装置100は、例えば、配信履歴記憶部122に記憶されているクリック数やクリック単価やインプレッション数等に基づいて、消化比率を求めることができる。
そして、広告装置100は、消化比率に応じて、キャンペーン広告群C10に含まれる各広告コンテンツ(すなわち、広告コンテンツC11、C12、C13及びC14)の最大インプレッション数を個別に予測する(ステップS13)。具体的に説明すると、広告コンテンツC11〜C14は、広告装置100によって同じ回数だけ配信されるものではない。例えば、広告コンテンツC11〜C14の中には、それぞれの特性(例えば、クリック単価やCTRなど)に応じて、他の広告コンテンツよりも優先的に配信される広告コンテンツもあれば、他の広告コンテンツよりも配信されにくい広告コンテンツもある。そして、配信回数が多い広告コンテンツほど広告予算を消化する割合が多いので、上述した消化比率は、各広告コンテンツの特性が考慮された配信回数の傾向を示すと言える。このため、広告装置100は、広告予算BU10の消化比率に応じて、各広告コンテンツの最大インプレッション数を個別に予測することができる。
続いて、広告装置100は、予測結果を広告主装置20に提供する(ステップS14)。例えば、広告装置100は、ステップS13において予測した広告コンテンツC11、C12、C13及びC14の最大インプレッション数を提供する。これにより、広告主は、広告コンテンツC11、C12、C13及びC14の最大インプレッション数を事前に把握することができる。この結果、広告主は、各広告コンテンツの最大インプレッション数が目標値に到達するような広告予算を設定した上で、キャンペーン広告群C10を広告装置100に入稿することができる。
以上のように、第1の実施形態に係る広告装置100は、単に配信履歴として記憶されているキャンペーン広告群の配信実績を用いるのではなく、広告予算の消化比率に基づいて、各広告コンテンツの最大インプレッション数を個別に予測する。このため、広告装置100は、広告予算が一括で設定されるキャンペーン広告群であっても、各広告コンテンツの最大インプレッション数を予測することができる。
〔2.広告配信システムの構成〕
次に、図2を用いて、第1の実施形態に係る広告配信システムの構成について説明する。図2は、第1の実施形態に係る広告配信システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、広告配信システム1には、端末装置10と、広告主装置20と、配信装置30と、広告装置100とが含まれる。端末装置10、広告主装置20、配信装置30及び広告装置100は、ネットワークNを介して、有線又は無線により通信可能に接続される。なお、図2に示した広告配信システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の配信装置30や、複数台の広告装置100が含まれてもよい。
端末装置10は、例えば、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット型端末や、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理装置である。例えば、端末装置10は、配信装置30にアクセスすることで、配信装置30からウェブページを取得し、取得したウェブページを表示装置(例えば、液晶ディスプレイ)に表示する。また、端末装置10は、ウェブページに広告枠が含まれる場合には、広告装置100にアクセスすることで、広告装置100から広告コンテンツを取得し、取得した広告コンテンツをウェブページ上に表示する。ただし、この例に限られず、端末装置10は、広告コンテンツを含むウェブページを配信装置30から取得してもよい。この場合、配信装置30は、広告装置100によって配信される広告コンテンツを組み込んだウェブページを端末装置10に配信する。
広告主装置20は、広告装置100に広告配信を依頼する広告主によって利用される情報処理装置である。かかる広告主装置20は、広告主による操作に従って、広告コンテンツを広告装置100に入稿する。例えば、広告主装置20は、静止画像や、動画像や、テキストデータや、広告主が管理する広告主サーバによって提供されるウェブページにアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)などに該当する広告コンテンツを広告装置100に入稿する。
また、広告主は、広告主装置20を用いて、広告コンテンツを広告装置100に入稿せずに、広告コンテンツの入稿を代理店に依頼する場合もある。この場合、広告装置100に広告コンテンツを入稿するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主装置」といった表記は、広告主装置だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。
配信装置30は、端末装置10にウェブページを提供するWebサーバ等である。かかる配信装置30は、例えば、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関する各種ウェブページを提供する。
広告装置100は、広告主装置20から入稿された広告コンテンツを配信するサーバ装置である。上記の通り、広告装置100は、端末装置10からアクセスされた場合に、広告コンテンツを端末装置10に配信する。また、広告装置100は、配信装置30からアクセスされた場合には、広告コンテンツを配信装置30に配信する。
〔3.配信装置の構成〕
次に、図3を用いて、第1の実施形態に係る広告装置100の構成について説明する。図3は、第1の実施形態に係る広告装置100の構成例を示す図である。図3に示すように、広告装置100は、通信部110と、広告コンテンツ記憶部121と、配信履歴記憶部122と、制御部130とを有する。なお、広告装置100は、広告装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
〔3−1.通信部〕
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。かかる通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、端末装置10や広告主装置20や配信装置30との間で情報の送受信を行う。
〔3−2.記憶部〕
広告コンテンツ記憶部121及び配信履歴記憶部122は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
〔3−3.広告コンテンツ記憶部〕
広告コンテンツ記憶部121は、広告主装置20から入稿された広告コンテンツを記憶する。ここで、図4に、第1の実施形態に係る広告コンテンツ記憶部121の一例を示す。図4に示した例では、広告コンテンツ記憶部121は、「広告主ID」、「キャンペーンID」、「配信期間」、「広告予算」、「広告コンテンツ」、「入札価格」、「クリック単価(CPC:Cost Per Click)」、「累積課金額」、「ターゲティング条件」、「CTR」といった項目を有する。
「広告主ID」は、広告主又は広告主装置20を識別するための識別情報を示す。「キャンペーンID」は、広告予算が一括で設定されたキャンペーン広告群を識別ための識別情報を示す。「配信期間」は、広告主が広告コンテンツを入稿する際に設定する情報であって、広告コンテンツが配信される期間を示す。「広告予算」は、広告主が広告コンテンツを入稿する際に設定する情報であって、広告主が広告配信者に支払う広告料金(すなわち、累積課金額)の上限値を示す。
「広告コンテンツ」は、広告主装置20から入稿された広告コンテンツを示す。広告コンテンツ記憶部121には、例えば、広告装置100によって過去に配信されたものの今後は配信されない広告コンテンツや、現在も配信中の広告コンテンツや、今後配信される予定である広告コンテンツなどが記憶される。なお、図4の例では、「広告コンテンツ」に、「C11」や「C12」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、静止画像や動画像やテキストデータやURL、又は、これらの格納場所を示すファイルパス名などが記憶される。
「入札価格」は、広告主が広告コンテンツを入稿する際に設定する広告料金の単価を示す。「クリック単価」は、広告コンテンツがユーザに1回クリックされた際に、広告配信者(例えば、広告装置100の管理者)が広告主に課金する金額の単価(例えば、単位は「円」)に該当する。なお、「入札価格」と「クリック単価」とは同一であってもよい。ここでは、「クリック単価」は、複数の入札者の「入札価格」によるオークションによって決定される。例えば、「n」位の入札者の「クリック単価」は、「n+1」位の入札者の入札価格となる。このようなクリック単価の決定手法は、GSP(Generalized Second Price Auction)等と呼ばれる。
「累積課金額」は、現時点において広告主に課金される広告料金を示し、広告コンテンツがクリックされた回数にクリック単価が乗算された値に該当する。「ターゲティング条件」は、広告主が広告コンテンツを入稿する際に設定する情報であって、広告コンテンツの配信対象となるユーザの条件を示す。例えば、「ターゲティング条件」には、広告コンテンツの配信対象とするユーザのユーザ属性が記憶される。
「CTR」は、端末装置10のユーザに広告コンテンツが選択(例えば、クリック)されたか否かを示し、選択された回数(すなわち、クリック数)をインプレッション数によって除算した値に該当する。この「CTR」には、端末装置10に配信されたことがある広告コンテンツについてのみ記憶される。なお、端末装置10に配信されたことがない広告コンテンツの「CTR」には、予め決められている固定値や、全広告コンテンツにおけるCTRの平均値や、同一の広告カテゴリ(例えば、車、旅行)に属する全広告コンテンツにおけるCTRの平均値などが記憶されてもよい。
すなわち、図4では、広告主ID「A10」によって識別される広告主が、キャンペーンID「C1」によって識別されるキャンペーン広告群を入稿した例を示している。また、図4では、キャンペーンID「C1」のキャンペーン広告群には、広告コンテンツC11〜C14が含まれ、配信期間「2013年11月1日〜2013年12月31日」、広告予算「20万円」が設定されている例を示している。
〔3−4.配信履歴記憶部〕
配信履歴記憶部122は、広告装置100によって過去に配信された広告コンテンツ(すなわち、配信済み広告コンテンツ)に関する配信履歴を記憶する。ここで、図5に、第1の実施形態に係る配信履歴記憶部122の一例を示す。なお、配信履歴記憶部122は、図5に示した例のようにデータベースにおけるテーブルにより構成されてもよいが、配信履歴が書き込まれるテキストファイル等であってもよい。図5に示した例では、配信履歴記憶部122は、「配信日時」、「キャンペーンID」、「広告コンテンツ」、「インプレッション数」、「停止期間」、「クリック数」、「CTR」、「クリック単価」、「ターゲティング条件」といった項目を有する。
「配信日時」は、広告コンテンツが配信された日時を示す。「キャンペーンID」は、図4に示したキャンペーンIDと同様である。「広告コンテンツ」は、広告装置100によって配信された広告コンテンツを示す。「インプレッション数」は、広告装置100によって広告コンテンツが端末装置10に配信された回数を示す。すなわち、「インプレッション数」は、ウェブページ等に広告コンテンツが表示された回数を示す。「停止期間」は、広告装置100によって広告コンテンツの配信が停止された期間を示す。具体的には、「停止期間」には、配信停止の開始時刻である配信停止開始時刻と、配信停止の終了時刻である配信停止終了時刻とが記憶される。
「クリック数」は、広告コンテンツがユーザによってクリックされた回数を示す。「CTR」は、図4に示したCTRと同様である。ただし、広告コンテンツ記憶部121のCTRには、全配信数に対するクリック数の割合が記憶されるのに対して、配信履歴記憶部122のCTRには、配信日時における配信数に対するクリック数の割合が記憶される。「クリック単価」は、図4に示したクリック単価と同様である。「ターゲティング条件」は、図4に示したターゲティング条件と同様である。
ここで、広告主は、配信中の広告コンテンツにおける入札価格やターゲティング条件を変更する場合がある。このため、配信中の広告コンテンツにおけるクリック単価も変動する場合がある。広告コンテンツ記憶部121には、最新のクリック単価やターゲティング条件が記憶されるが、配信履歴記憶部122には、配信日時において設定されていたクリック単価やターゲティング条件が記憶される。
なお、図5に示した配信履歴記憶部122は、1日毎に、広告装置100によって配信された各広告コンテンツの配信履歴を記憶するものとする。例えば、図5に示すように、配信履歴記憶部122は、「2013年11月1日」及び「2013年11月2日」の双方において配信されているキャンペーン広告群C1の配信履歴を異なるレコードで記憶する。ただし、この例に限られず、配信履歴記憶部122は、1時間毎や、12時間毎や、1週間毎に配信履歴を記憶してもよい。
すなわち、図5では、「2013年11月1日」にキャンペーンID「C1」に含まれる広告コンテンツC11〜C14が配信された例を示す。また、図5では、広告コンテンツC11のインプレッション数が「7000回」であり、停止期間が「12時30分〜12時50分」及び「19時30分〜19時50分」であり、クリック数が「28回」であり、CTRが「0.004」である例を示す。このように、広告コンテンツは、1日に何度も配信停止される場合がある。なお、停止期間「12時30分〜12時50分」のうち、「12時30分」は、配信停止開始時刻を示し、「12時50分」は、配信停止終了時刻を示す。
〔3−5.制御部〕
図3の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(予測プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部130は、受信部131と、配信部132と、入稿受付部133と、取得部134と、予測部135と、提供部136とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
〔3−6.受信部〕
受信部131は、端末装置10や配信装置30から広告コンテンツの取得要求を受信する。例えば、受信部131は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)リクエスト等により、広告コンテンツの取得要求を受信する。
なお、受信部131に広告コンテンツの取得要求を送信する装置は、配信装置30によって配信されるウェブページによって異なる。例えば、広告装置100にアクセスするためのURLが埋め込まれたウェブページが端末装置10に配信される場合、受信部131は、端末装置10から広告コンテンツの取得要求を受信する。また、広告コンテンツが既に埋め込まれたウェブページが端末装置10に配信される場合、受信部131は、配信装置30から広告コンテンツの取得要求を受信する。
〔3−7.配信部〕
配信部132は、受信部131によって広告コンテンツの取得要求が受信された場合に、広告コンテンツ記憶部121に記憶されている広告コンテンツのいずれかを配信する。具体的には、配信部132は、広告コンテンツ記憶部121に記憶されている広告コンテンツから、現在日時が配信期間に含まれる広告コンテンツを配信候補の広告コンテンツとして抽出する。そして、配信部132は、配信候補の広告コンテンツの中から、クリック単価やCTRやターゲティング条件に応じて、配信対象の広告コンテンツを決定する。
より具体的に説明すると、配信部132は、配信候補の広告コンテンツのうち、クリック単価(すなわち、入札価格)が高額である広告コンテンツほど優先的に配信する。また、配信部132は、配信候補の広告コンテンツのうち、CTRが高い広告コンテンツほど優先的に配信する。また、配信部132は、配信候補の広告コンテンツのうち、ターゲティング条件が配信先の端末装置10のユーザ属性と一致する広告コンテンツを優先的に配信する。例えば、配信部132は、ターゲティング条件とユーザ属性が一致する広告コンテンツのうち、「クリック単価」及び「CTR」の乗算結果又は加算結果が最も高い広告コンテンツを配信する。
なお、配信部132は、広告コンテンツ記憶部121に記憶されている実際のCTR自体を用いるのではなく、所定の手法により予測したCTRを用いてもよい。例えば、配信部132は、過去に配信された広告コンテンツの種別や、広告コンテンツが表示されるウェブページの種別や、過去のCTR等に基づいて予測されるCTRを用いてもよい。
そして、配信部132は、広告コンテンツを配信した場合に、配信履歴記憶部122の「インプレッション数」、「クリック単価」及び「ターゲティング条件」を更新する。また、配信部132は、端末装置10のユーザによって広告コンテンツがクリックされた場合に、クリックしたことを示すクリック通知を端末装置10から受け付ける。この場合、配信部132は、クリック通知に基づいて、広告コンテンツ記憶部121の「累積課金額」及び「CTR」を更新するとともに、配信履歴記憶部122の「クリック数」及び「CTR」を更新する。
また、配信部132は、広告コンテンツ毎に、広告予算及び累積課金額に応じて、広告コンテンツの配信を停止する処理を行う。例えば、配信部132は、広告予算を配信期間の日数で除算することにより1日当たりの広告予算を算出し、広告予算が徐々に消化されるように、広告予算の消化率に応じて広告コンテンツの配信を一定期間だけ停止する。そして、配信部132は、広告コンテンツの配信停止処理を行った場合には、配信履歴記憶部122の「停止期間」を更新する。例えば、配信部132は、配信停止処理を開始した時刻である配信停止開始時刻と、配信停止処理を終了した時刻である配信停止終了時刻とを配信履歴記憶部122の「停止期間」に格納する。
〔3−8.入稿受付部〕
入稿受付部133は、広告主装置20から広告コンテンツの入稿を受け付け、受け付けた広告コンテンツを広告コンテンツ記憶部121に格納する。具体的には、入稿受付部133は、配信期間、広告予算、入札価格及びターゲティング条件とともに広告コンテンツの入稿を受け付け、入稿された広告コンテンツに対応付けて、配信期間、広告予算、入札価格及びターゲティング条件を広告コンテンツ記憶部121に格納する。このとき、入稿受付部133は、広告コンテンツの入稿元である広告主に対応する広告主IDについても広告コンテンツ記憶部121に格納する。
また、入稿受付部133は、広告主装置20からキャンペーン広告群の入稿を受け付ける。具体的には、入稿受付部133は、キャンペーン広告群を形成する複数の広告コンテンツと、キャンペーン広告群に設定される1つの配信期間と1つの広告予算とを受け付ける。ただし、入稿受付部133は、キャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツ毎に、入札価格及びターゲティング条件を受け付ける。この場合、入稿受付部133は、キャンペーン広告群を識別するためのキャンペーンIDに対応付けて、配信期間と、広告予算と、各広告コンテンツと、広告コンテンツ毎の入札価格及びターゲティング条件とを広告コンテンツ記憶部121に格納する。
また、入稿受付部133は、広告主装置20から、入稿予定のキャンペーン広告群における広告効果を予測する旨の予測要求を受け付ける。例えば、入稿受付部133は、入稿予定のキャンペーン広告群と広告予算とを含む予測要求を受け付ける。また、例えば、入稿受付部133は、入稿予定のキャンペーン広告群及び広告予算に加えて、広告コンテンツ毎のターゲティング条件や入札価格を含む予測要求を受け付ける。そして、入稿受付部133は、広告主装置20から予測要求を受け付けた場合には、広告効果を予測するよう取得部134に指示する。
〔3−9.取得部〕
取得部134は、入稿受付部133から広告効果を予測するよう指示された場合に、配信履歴記憶部122から配信履歴を取得する。具体的には、取得部134は、配信履歴記憶部122から、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツの組合せを含むキャンペーンIDを特定し、特定したキャンペーンIDに対応する配信履歴(例えば、インプレッション数、クリック数、CTR、クリック単価、ターゲティング条件など)を取得する。例えば、配信履歴記憶部122が図5に示した状態であるものとする。また、予測対象のキャンペーン広告群に、広告コンテンツC11、C12、C13及びC14が含まれるものとする。この場合、取得部134は、配信履歴記憶部122に記憶されているキャンペーンID「C1」を特定し、キャンペーンID「C1」に対応する配信履歴を取得する。なお、取得部134は、配信履歴記憶部122に記憶されている全ての配信履歴ではなく、配信日時が所定期間(例えば、現在日から所定日数だけ過去日までの期間)に含まれる配信履歴のみを取得してもよい。
〔3−10.予測部〕
予測部135は、取得部134によって取得された配信履歴を用いて、入稿受付部133によって受け付けられたキャンペーン広告群の広告効果を予測する。具体的には、予測部135は、キャンペーン広告群に含まれる各広告コンテンツによって消化される広告予算の消化比率を求め、求めた消化比率に応じて各広告コンテンツの最大インプレッション数を広告効果として予測する。
以下、予測部135による予測処理について具体的に説明する。まず、前提として、「CPC(クリック単価)」は、広告コンテンツ記憶部121に記憶されている広告コンテンツに関する情報に基づいて、「入札価格」を変数とする所定の推定式に基づいて推定される。例えば、「CPC」と「入札価格(Bid)」との関係は、下記式(1)によって表される。なお、下記式(1)のうち「F」は、所定の推定関数を示す。
Figure 0005973416
続いて、「広告予算」と「CPC(クリック単価)」と「クリック数」との関係は、下記式(2)により表される。
Figure 0005973416
また、「クリック数」は、「CTR」と「インプレッション数(Imps)」を含む下記式(3)により表される。
Figure 0005973416
すなわち、上記式(2)に上記式(3)を代入することにより、インプレッション数(Imps)は、下記式(4)により表される。
Figure 0005973416
つまり、広告コンテンツにおける最大インプレッション数は、上記式(4)の右辺の値となる。このため、最大インプレッション数を「max(Imps)」とすると、下記式(5)が成り立つ。
Figure 0005973416
このように、最大インプレッション数は、広告予算によって変動する。すなわち、予測部135は、キャンペーン広告群に一括で設定された広告予算を上記式(5)に代入することで、キャンペーン広告群の最大インプレッション数を予測することができる。しかし、予測部135は、上記式(5)を用いただけでは、キャンペーン広告群に含まれる各広告コンテンツの最大インプレッション数を個別に予測することはできない。
そこで、第1の実施形態に係る予測部135は、キャンペーン広告群に含まれる各広告コンテンツによって消化される広告予算の消化比率を求める。そして、予測部135は、キャンペーン広告群に一括で設定された広告予算のうち、各広告コンテンツが消化する広告予算を上記式(5)における広告予算とすることで、各広告コンテンツの最大インプレッション数を予測する。
より具体的に説明すると、予測部135は、取得部134によって取得された配信履歴のうち、キャンペーンIDが同一、かつ、広告コンテンツが同一であるクリック数の累計を計数する。そして、予測部135は、クリック数の累計に、配信履歴に含まれるクリック単価を乗算することで、広告コンテンツが消化した広告予算の累計(以下、「累計予算」と表記する場合がある)を求める。予測部135は、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツ毎に、かかる広告コンテンツに対応する配信履歴を用いて、累計予算を算出する。例えば、予測対象のキャンペーン広告群に含まれるN個の広告コンテンツを広告コンテンツ(i=1〜N)とし、配信履歴に含まれるクリック単価のうち、広告コンテンツに対応するクリック単価を「CPC」とし、広告コンテンツに対応するクリック数の累計を「累計Click」とした場合、予測部135は、下記式(6)をi=1〜Nについて求める。なお、予測部135は、入稿受付部133によって各広告コンテンツの入札価格が受け付けられている場合には、受け付けられた入札価格を下記式(6)の「CPC」に代入してもよい。
Figure 0005973416
ここで、クリック数は、上記式(3)によって表されるので、予測部135は、上記式(6)の代わりに、下記式(7)を用いてもよい。この場合、予測部135は、取得部134によって取得された配信履歴のうち、キャンペーンIDが同一、かつ、広告コンテンツが同一であるインプレッション数の累計(累計Imps)を計数する。また、予測部135は、配信履歴に含まれるCTRを下記式(7)の「CTR」とする。
Figure 0005973416
そして、予測部135は、上記式(6)又は式(7)により求めた累計予算の比を求めることで、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツによって消費される広告予算の比率である消化比率を求める。これにより、予測部135は、消化比率に基づいて、予測対象のキャンペーン広告群に設定された広告予算のうち、各広告コンテンツによって消化される広告予算を個別に予測することができる。すなわち、予測部135は、このようにして予測した広告コンテンツ毎の広告予算を上記式(5)に代入することで、広告コンテンツ毎の最大インプレッション数を予測することができる。例えば、予測部135は、下記式(8)により、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツの最大インプレッション数(max(Imps))を求める。
Figure 0005973416
なお、予測部135は、上記式(8)を下記式(9)及び式(10)に変換することができる。
Figure 0005973416
Figure 0005973416
ところで、広告主は、所定の配信期間に対して広告予算を設定する。このため、予測部135は、上記式(8)に広告予算を代入することで、広告主が設定した配信期間における最大インプレッション数を予測する。例えば、広告主が1日毎の広告予算を設定した場合には、予測部135は、1日における最大インプレッション数を予測する。また、例えば、広告主が、週単位の広告予算や、月単位の広告予算を設定した場合には、予測部135は、1週間における最大インプレッション数や、1ヶ月における最大インプレッション数を予測する。ただし、予測部135は、広告主によって設定された広告予算を配信期間の日数で除算することで、日単位の広告予算を求めることができる。そして、予測部135は、日単位の広告予算を上記式(8)に代入することで、1日における最大インプレッション数を予測することができる。
〔3−11.提供部〕
図3の説明に戻って、提供部136は、予測部135によって予測された予測結果を広告主装置20に提供する。例えば、提供部136は、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツ毎の最大インプレッション数を広告主装置20に提供する。
なお、広告主装置20は、提供部136から予測結果を受信した後に、キャンペーン広告群を正式に入稿することができる。例えば、広告主は、キャンペーン広告群を正式に入稿する前に、入稿予定のキャンペーン広告群や広告予算等を広告装置100に送信することで、最大インプレッション数の予測値を把握することができ、その後に、キャンペーン広告群を正式に入稿することができる。
〔4.予測処理手順〕
次に、図6を用いて、第1の実施形態に係る広告装置100による予測処理の手順について説明する。図6は、第1の実施形態に係る広告装置100による予測処理手順を示すフローチャートである。
図6に示すように、入稿受付部133は、広告主装置20から、キャンペーン広告群における広告効果の予測要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。そして、入稿受付部133は、予測要求を受け付けていない場合には(ステップS101;No)、予測要求を受け付けるまで待機する。
一方、入稿受付部133によって予測要求が受け付けられた場合(ステップS101;Yes)、取得部134は、配信履歴記憶部122から、予測対象のキャンペーン広告群と同一の広告コンテンツの組合せを含むキャンペーン広告群の配信履歴を取得する(ステップS102)。なお、ステップS101において、入稿受付部133は、広告主装置20から、入稿予定のキャンペーン広告群や広告予算などを受け付ける。
続いて、予測部135は、取得部134によって取得された配信履歴に基づいて、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる各広告コンテンツの消化比率を求める(ステップS103)。そして、予測部135は、消化比率に基づいて、各広告コンテンツの最大インプレッション数を予測する(ステップS104)。
そして、提供部136は、ステップS101において受け付けた予測要求の送信元である広告主装置20に対して、予測部135による予測結果を提供する(ステップS105)。
〔5.効果〕
上述してきたように、第1の実施形態に係る広告装置100は、入稿受付部(受付部の一例に相当)133と、取得部134と、予測部135とを有する。入稿受付部133は、複数の広告コンテンツに一括で設定された広告料金の予算である広告予算を受け付ける。取得部134は、過去に配信された配信済み広告コンテンツのインプレッション数等(広告効果の一例に相当)を含む配信履歴を取得する。予測部135は、取得部134によって取得された配信履歴に含まれるインプレッション数等に基づいて、入稿受付部133によって受け付けられた広告予算のうち複数の広告コンテンツによって消化される広告予算の比率である消化比率を求め、求めた消化比率に応じて複数の広告コンテンツにおける最大インプレッション数(広告効果の上限の一例に相当)を個別に予測する。
これにより、第1の実施形態に係る広告装置100は、広告予算が一括で設定されるキャンペーン広告群であっても、各広告コンテンツの最大インプレッション数を予測することができる。
〔6.変形例〕
上述した広告装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、広告装置100の他の実施形態について説明する。
〔6−1.予測対象の広告効果〕
上記第1の実施形態では、広告装置100が、広告効果の一例として最大インプレッション数を予測する例を示した。しかし、広告装置100は、最大インプレッション数ではなく他の広告効果を予測してもよい。例えば、広告装置100は、入稿予定のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツ毎に、広告予算によって制約されるクリック数の上限値(以下、「最大クリック数」と表記する場合がある)を予測してもよい。この場合、取得部134及び予測部135は、上述してきた処理において、インプレッション数の代わりにクリック数を用いることで、入稿予定の広告コンテンツにおける最大クリック数を予測することができる。
具体的には、上記式(2)により、最大クリック数(max(Click))は、下記式(11)により表される。
Figure 0005973416
すなわち、予測部135は、上記式(8)と同様に、広告予算の消化比率が考慮された下記式(12)により、広告コンテンツ(i=1〜N)の最大クリック数(max(Click))を予測することができる。
Figure 0005973416
なお、予測部135は、上記式(6)に基づいて、上記式(12)を下記式(13)及び式(14)に変換することができる。
Figure 0005973416
Figure 0005973416
このように、広告装置100は、広告コンテンツ毎の最大クリック数を予測し、予測結果を広告主装置20に提供してもよい。または、広告装置100は、インプレッション数及び最大クリック数の双方を予測し、予測結果を広告主装置20に提供してもよい。
〔6−2.配信実績〕
上記第1の実施形態では、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツの組合せが、1つのキャンペーン広告群として過去に配信されたことがある例を示した。しかし、広告装置100は、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる複数の広告コンテンツのうち、広告コンテンツの組合せの一部がキャンペーン広告群として配信されている場合には、広告コンテンツ毎の最大インプレッション数(又は、最大クリック数)を予測することができる。具体的には、広告装置100は、予測対象のキャンペーン広告群が以下の2つの条件を満たす場合には、広告コンテンツ毎の最大インプレッション数(又は、最大クリック数)を予測することができる。
<条件1>予測対象のキャンペーン広告群に含まれる各広告コンテンツが、かかる予測対象のキャンペーン広告群に含まれる他の広告コンテンツのいずれかとともにキャンペーン広告群として配信されたことがあること
<条件2>条件1において、過去に配信された各キャンペーン広告群には、少なくとも1つの他のキャンペーン広告群と同一の広告コンテンツが含まれること
この点について図7を用いて説明する。図7は、変形例に係る予測処理の一例を示す図である。ここでは、広告コンテンツC11、C12、C13及びC14を含むキャンペーン広告群が予測対象であるものとする。図7に示すように、配信履歴記憶部122は、広告コンテンツC11及びC12を含むキャンペーン広告群C2に関する配信実績と、広告コンテンツC12、C13及びC14を含むキャンペーン広告群C3に関する配信実績とを記憶する。
この例の場合、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツC11〜C14のそれぞれは、広告コンテンツC11〜C14のいずれかとともにキャンペーン広告群として配信されたことがある。このため、予測対象のキャンペーン広告群は、上述した<条件1>を満たす。また、キャンペーン広告群C1及びC2には、同一の広告コンテンツC12が含まれる。このため、予測対象のキャンペーン広告群は、上述した<条件2>を満たす。
ここで、予測部135は、上記式(7)を用いて、キャンペーン広告群C2に含まれる広告コンテンツC11と広告コンテンツC12との消化比率として「2:1」を求めたものとする。また、予測部135は、キャンペーン広告群C3に含まれる広告コンテンツC12と広告コンテンツC13と広告コンテンツC14との消化比率として「2:1:1」を求めたものとする。この場合、予測部135は、広告コンテンツC12を基準とすることで、広告コンテンツC11〜C14の消化比率「4:2:1:1」を求めることができる。これにより、予測部135は、上記式(8)に消化比率「4:2:1:1」を適用することで、広告コンテンツC11〜C14の最大インプレッション数を個別に予測することができる。同様にして、予測部135は、上記式(12)に消化比率「4:2:1:1」を適用することで、広告コンテンツC11〜C14の最大クリック数を個別に予測することができる。
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツの最大インプレッション数を予測する例を示した。しかし、落札価格(すなわち、クリック単価)が低額である場合には、インプレッション数は減少する。これは、落札価格が高額である広告コンテンツほど優先的に配信されるからである。すなわち、広告コンテンツのインプレッション数は、入札価格が低額である場合には、第1の実施形態で予測した最大インプレッション数に到達しない可能性がある。第2の実施形態では、最大インプレッション数に加えて、入札価格に対応するインプレッション数を予測する例について説明する。なお、第2の実施形態に係る広告配信システム1の構成は、図2に示した例と同様であるので、以下では説明を省略する。
〔1.予測処理〕
第2の実施形態に係る予測処理は、広告装置200によって行われる。広告装置200は、入札価格が高額である広告コンテンツほど優先的に配信する。また、広告装置200は、広告コンテンツに設定された広告予算が徐々に消化されるように、広告予算の消化率に応じて広告コンテンツの配信を一定期間だけ停止する。
また、広告装置200は、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツ毎に、入札価格とインプレッション数との関係を予測する。具体的には、広告装置200は、広告装置100と同様に、配信履歴記憶部122を有する。そして、広告装置200は、配信履歴記憶部122に記憶されている配信履歴に基づいて、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる各広告コンテンツのインプレッション数を予測するための予測モデルを生成する。
なお、第1の実施形態では、広告装置100が、消化比率を求めるために、予測対象のキャンペーン広告群における配信実績を用いる例を示した。これに対して、第2の実施形態に係る広告装置200は、入札価格に対応するインプレッション数の傾向を示す予測モデルを生成するので、予測対象のキャンペーン広告群の配信実績だけでなく、他の広告コンテンツの配信実績も用いる。
ここで、配信履歴記憶部122に配信履歴が記憶されている配信済み広告コンテンツには、広告装置200によって配信停止されたことがない配信済み広告コンテンツと、配信停止されたことがある配信済み広告コンテンツとが存在する。配信停止されたことがない配信済み広告コンテンツは、そもそも配信停止されていないので、配信履歴記憶部122に記憶されているインプレッション数よりも多く配信されていた可能性はない。一方、配信停止されたことがある配信済み広告コンテンツは、広告予算に制約がなければ、実際には配信履歴記憶部122に記憶されているインプレッション数よりも多く配信されていた可能性がある。
すなわち、配信履歴に記憶されているインプレッション数は、広告予算等の要因により抑制されている場合がある。したがって、広告装置200は、単にインプレッション数の実績値を用いた場合には、入札価格に対応するインプレッション数を高精度に予測することができるとは限らない。例えば、入札価格が高額である広告コンテンツほど優先的に配信されるので、入札価格が高額になるほどインプレッション数が増大することが考えられる。しかし、上記の通り、配信停止された広告コンテンツのインプレッション数は抑制される。このため、広告装置200は、単にインプレッション数の実績値を用いた場合、入札価格が所定額よりも高額になると増加率が低下するようなインプレッション数を予測するおそれがある。このような予測結果を広告主に提供した場合、広告主は、入札価格を所定額よりも高額に設定してもインプレッション数が増加しないと認識することになる。この結果、膨大なインプレッション数を所望する広告主であっても高額な入札価格を設定しないことになるので、広告装置200の管理者等は、高額な広告収入を得る機会を失うおそれがある。
そこで、第2の実施形態に係る広告装置200は、以下に説明する処理を行うことにより、入札価格とインプレッション数との関係を高精度に予測することを可能にする。
具体的には、広告装置200は、配信停止されたことがない配信済み広告コンテンツのインプレッション数を配信履歴記憶部122から取得する。また、広告装置200は、配信停止されたことがある配信済み広告コンテンツのインプレッション数及び停止期間を配信履歴記憶部122から取得する。そして、広告装置200は、配信停止されたことがある配信済み広告コンテンツについては、インプレッション数及び停止期間に基づいて、配信停止されなかった場合におけるインプレッション数を推定する。
ここで、図8を用いて、広告装置200によるインプレッション数の推定処理について説明する。図8は、第2の実施形態に係る広告装置200によるインプレッション数の推定処理の一例を示す図である。図8では、1つの広告コンテンツC11における1日の予算消化率と時間との関係を示す。図8に示した消化許容ラインB11は、各時刻における予算消化率の許容値を示す。例えば、広告装置200は、広告コンテンツC11に対して1日に消化可能な予算を割り当て、割り当てた予算を徐々に消化するような予算消化ラインB11を設定する。また、図8に示した消化実績ラインR11は、広告コンテンツC11の実際の予算消化率を示す。
この例の場合、広告装置200は、所定時間が経過するたびに、現時点での予算消化率が予算消化ラインB11を超えているか否かを判定する。そして、広告装置200は、予算消化率が予算消化ラインB11を超えた場合には、広告コンテンツC11の配信を所定時間(例えば、5分や10分や20分など)だけ停止する。図8の例の場合、広告装置200は、期間「t1」及び「t2」において広告コンテンツC11の配信を停止する。また、図8の例では、広告コンテンツC11のインプレッション数の実績値は、「N」であったものとする。すなわち、広告コンテンツC11は、期間「t1」及び「t2」において配信が停止されており、広告装置200によって「N」回だけ配信されたこととなる。この場合、配信履歴記憶部122には、広告コンテンツC11の配信履歴として、インプレッション数「N」と、停止期間「t1」及び「t2」とが記憶される。
このような場合に、広告装置200は、広告コンテンツC11が停止期間「t1」及び「t2」において配信が停止されなかったものと仮定し、配信停止されなかった場合における広告コンテンツC11のインプレッション数を予測する。例えば、広告装置200は、1日(24時間)に対する停止期間「t1」及び「t2」の割合に応じて、停止期間「t1」及び「t2」にインプレッション数を比例分配する。具体的には、停止期間「t1」及び「t2」の総時間がT[秒]であるものとすると、広告装置200は、下記式(15)により、配信停止がなかった場合における広告コンテンツC11のインプレッション数「Imps」を予測する。なお、下記式(15)に示す「86400」は、1日(24時間)の秒数である。
Figure 0005973416
このようにして、広告装置200は、配信履歴記憶部122に配信履歴が記憶されている配信済み広告コンテンツのうち、配信停止されたことがある配信済み広告コンテンツについては、配信停止されなかった場合におけるインプレッション数を推定する。
そして、広告装置200は、配信停止されたことがない配信済み広告コンテンツのインプレッション数の実績値と、配信停止されたことがある配信済み広告コンテンツのインプレッション数の推測値とを用いて、予測モデルを生成する。すなわち、この予測モデルは、広告予算によって配信停止されない場合における広告コンテンツの入札価格とインプレッション数との関係を予測するモデルとなる。
そして、広告装置200は、予測モデルを用いて、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツ毎に、入札価格とインプレッション数との関係を予測する。すなわち、広告装置200は、配信停止されないことを前提とした予測モデルを用いるので、入札価格が高額になるほどインプレッション数が増大し続けるような関係を予測する。しかし、実際には、予測対象のキャンペーン広告群に広告予算が設定されているので、各広告コンテンツのインプレッション数は、最大インプレッション数以下となる場合がある。そこで、広告装置200は、第1の実施形態に係る広告装置100と同様の予測処理により、各広告コンテンツの最大インプレッション数を予測する。
そして、広告装置200は、予測モデルを用いて予測した入札価格とインプレッション数との関係と、広告装置100と同様の処理により予測した最大インプレッション数とを広告主に提供する。ただし、広告装置200は、各広告コンテンツの入札価格を受け付けている場合には、予測モデルを用いて入札価格に対応するインプレッション数を予測する。そして、広告装置200は、インプレッション数の予測結果、及び、最大インプレッション数のうち、小さいインプレッション数を予測結果とする。
このように、第2の実施形態に係る広告装置200は、単に配信履歴として記憶されているインプレッション数の実績値を用いるのではなく、配信停止されたか否かを考慮したインプレッション数の推測値を用いて、入札価格に対応するインプレッション数を予測する。このため、広告装置200は、配信停止されたことがある配信済み広告コンテンツの配信履歴を用いる場合であっても、インプレッション数を高精度に予測することができる。
例えば、広告装置200は、図8を用いて説明したようにインプレッション数を推定することで、入札価格が所定額よりも高額になると増加率が低下するようなインプレッション数を予測することを防止できる。このため、広告装置200は、予測結果を広告主に提供することにより、入札価格を高額にするほどインプレッション数が増加することを広告主に認識させることができる。この結果、広告装置200は、膨大なインプレッション数を所望する広告主に対して高額な入札価格を設定させることができるので、高額な広告収入を得る機会を失うことを防止できる。
なお、上記例において、広告装置200は、配信停止されたことがある配信済み広告コンテンツの配信履歴を用いずに、インプレッション数を予測することも考えられる。しかし、配信停止されたことがある配信済み広告コンテンツが膨大である場合には、予測処理に用いる配信履歴の数は少なくなる。このため、広告装置200は、配信停止されたことがない配信済み広告コンテンツの配信履歴のみを用いた場合には、インプレッション数を高精度に予測することが困難になる。
以下、上述した広告装置200の構成及び処理手順について説明する。なお、以下では、インプレッション数の実績値や推測値に加えて、広告コンテンツの特性等も考慮してインプレッション数を予測する処理について説明する。また、広告装置200による最大インプレッション数の予測処理は、第1の実施形態に示した例と同様であるので、以下では説明を省略する。すなわち、以下では、主に、予測モデルを用いた予測処理について説明する。
〔2.配信装置の構成〕
次に、図9を用いて、第2の実施形態に係る広告装置200の構成について説明する。図9は、第2の実施形態に係る広告装置200の構成例を示す図である。図9に示すように、広告装置200の制御部230は、取得部234と、推定部237と、予測部235と、提供部236とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部230の内部構成は、図9に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部230が有する各処理部の接続関係は、図9に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
〔2−1.取得部〕
取得部234は、入稿受付部133から広告効果を予測するよう指示された場合に、配信履歴記憶部122から、各種情報を取得する。このとき、取得部234は、配信履歴記憶部122から、配信日時毎かつ広告コンテンツ毎の配信履歴を取得する。以下では、配信日時毎かつ広告コンテンツ毎に特定される1つの配信履歴(インプレッション数、停止期間、クリック数、CTR、クリック単価、ターゲティング条件の組合せ)を「配信履歴レコード」と表記する場合がある。なお、取得部234は、配信履歴記憶部122に記憶されている全ての配信履歴レコードではなく、配信日時が所定期間(例えば、現在日から所定日数だけ過去日までの期間)に含まれる配信履歴レコードのみを取得してもよい。
〔2−2.推定部〕
推定部237は、取得部234によって取得されたインプレッション数及び停止期間を用いて、配信が停止されなかった場合における配信済み広告コンテンツのインプレッション数を推定する。具体的には、推定部237は、取得部234によって取得された配信履歴レコードのうち、配信停止されたことがある配信済み広告コンテンツに対応する配信履歴レコードを処理対象として抽出する。そして、推定部237は、処理対象の配信履歴レコード毎に、配信停止されなかった場合におけるインプレッション数を推定する。例えば、推定部237は、上記式(15)を用いて、インプレッション数を推定する。
推定部237による推定処理について一例を挙げて説明する。ここでは、配信履歴記憶部122が図5に示した状態であるものとする。この場合、取得部234は、配信日時「2013年11月1日」かつ広告コンテンツC11に対応する配信履歴レコードとして、インプレッション数「7000」と、停止期間「12時30分〜12時50分、19時30分〜19時50分」とを取得する。この例の場合、停止期間における総時間は、「2400秒(40分)」である。このため、上記式(15)のTは「2400」となり、上記式(15)のNは「7000」となる。このため、推定部237は、配信停止されなかった場合における広告コンテンツC11のインプレッション数を「7200」と推定する。同様にして、推定部237は、配信日時「2013年11月1日」である広告コンテンツC12のインプレッション数と、配信日時「2013年11月2日」である広告コンテンツC11及びC12のインプレッション数とを推定する。
〔2−3.予測部〕
予測部235は、取得部234によって取得された配信履歴レコードと、推定部237によって推定されたインプレッション数とを用いて、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる各広告コンテンツにおけるインプレッション数を予測する。具体的には、予測部235は、入札価格とインプレッション数との関係を予測するための予測モデルを生成する。さらに、予測部235は、第1の実施形態に係る予測部135と同様に、広告予算によって制約される最大インプレッション数を予測する。以下、予測部235による予測処理について説明する。なお、以下では、予測部235が1日当たりのインプレッション数を予測する場合を例に挙げて説明する。
〔2−3(1).予測モデルの生成処理〕
まず、予測部235による予測モデルの生成処理について説明する。予測部235は、配信履歴レコードに含まれるインプレッション数を従属変数(目的変数)とし、配信履歴レコードに含まれる各種情報を独立変数(説明変数)として回帰分析を行うことにより、入札価格とインプレッション数との関係を予測するための予測モデルを生成する。具体的には、予測部235は、取得部234によって取得された配信履歴レコード毎に、下記式(16)に各種情報を代入する。
Figure 0005973416
上記式(16)のうち、「Imps」は、配信履歴レコードに含まれるインプレッション数を示す。また、「C」は、切片(定数項)を示す。また、「A」は、定数を示す。また、「eCPM(effective Cost Per Mill)」は、広告コンテンツの価値を示す指標値の一例であって、配信履歴レコードに含まれる「クリック単価(CPC)」と「CTR」の乗算結果に、「1000」を更に乗算した値に該当する。すなわち、「eCPM」=「CPC・CTR・1000」となる。
また、「x」(m=1、2、・・・、n)は、広告コンテンツの特性が割り当てられており、広告コンテンツが特性を有するか否かを示す。例えば、「x」にターゲティング条件「男性」が割り当てられているものとする。この場合、予測部235は、配信履歴レコードにターゲティング条件「男性」が含まれる場合には、「x」に「1」を代入する。一方、予測部235は、配信履歴レコードにターゲティング条件「男性」が含まれない場合には、「x」に「0」を代入する。また、この例に限られず、「x」には、広告コンテンツのカテゴリやタイトル等が割り当てられる場合がある。この場合、配信履歴レコードに対応する広告コンテンツのカテゴリやタイトル等に基づいて、「x」に「0」又は「1」を代入する。「w」(m=1、2、・・・、n)は、「x」の係数を示す。
ここで、予測部235は、配信停止されたことがある配信済み広告コンテンツに対応する配信履歴レコードが処理対象である場合には、上記式(16)の「Imps」には、推定部237によって推定されたインプレッション数を代入する。例えば、図5の例において、予測部235は、配信日時「2013年11月1日」かつ広告コンテンツC11に対応する配信履歴レコードに含まれる各種情報を上記式(16)に代入するものとする。この場合、予測部235は、上記式(16)の「Imps」には、「7000」ではなく、上記例のように推定部237によって推定された「7200」を代入する。
同様にして、予測部235は、取得部234によって取得された配信履歴レコード毎に、各種情報を上記式(16)に代入する。すなわち、取得部234によって1000個の配信履歴レコードが取得された場合には、予測部235は、各種情報が代入された上記式(16)を1000個生成することになる。そして、予測部235は、配信履歴レコード毎に生成した複数の上記式(16)を回帰分析(例えば、重回帰分析)することにより、上記式(16)の「C」、「A」、「w」(m=1、2、・・・、n)を求める。そして、予測部235は、求めた「C」、「A」、「w」を代入した後の上記式(16)を下記式(17)に変換する。
Figure 0005973416
さらに、上記式(17)に含まれる「eCPM」=「CPC・CTR・1000」であるので、予測部235は、上記式(17)を下記式(18)に変換する。なお、下記式(18)では、「C」、「A」、「w」と表記するが、実際には、予測部235は、回帰分析により求めた値を「C」、「A」、「w」に代入する。
Figure 0005973416
そして、予測部235は、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツ毎に、上記式(18)の「CTR」及び「x」を代入する。例えば、予測部235は、予測対象の広告コンテンツが過去に配信されたことがある場合には、過去のCTRの平均値などを上記式(18)の「CTR」に代入する。また、予測部235は、予測対象の広告コンテンツが過去に配信されたことがない場合には、所定の手法により予測した値を上記式(18)の「CTR」に代入する。例えば、予測部235は、予測対象の広告コンテンツとカテゴリが同一である配信済み広告コンテンツを特定し、特定した配信済み広告コンテンツにおけるCTRの平均値等を上記式(18)の「CTR」に代入する。
また、例えば、予測部235は、予測対象の広告コンテンツのターゲティング条件や、入稿予定の広告コンテンツのカテゴリやタイトル等に基づいて、上記式(18)の「x」(m=1、2、・・・、n)に「0」又は「1」を代入する。一例を挙げて説明すると、「x」にターゲティング条件「男性」が割り当てられており、入稿受付部133によって受け付けられたターゲティング条件に「男性」が含まれているものとする。この場合、予測部235は、「x」に「1」を代入する。一方、この例において、入稿受付部133によって受け付けられたターゲティング条件に「男性」が含まれていないものとする。この場合、予測部235は、「x」に「0」を代入する。
ここで、「CPC(クリック単価)」及び「入札価格(Bid)」は、上記式(1)により表される。すなわち、上記式(1)を上記式(18)に代入した場合、上記式(18)において未知数となるのは、左辺の「Imps(インプレッション数)と、右辺の「Bid(入札価格)」となる。このようにして、予測部235は、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツ毎に、入札価格とインプレッション数との関係を予測するための予測モデルを生成する。
ここの例では、配信履歴記憶部122に1日毎のインプレッション数が記憶されるので、上記式(18)は、1日におけるインプレッション数を予測するための予測モデルとなる。なお、上記式(18)により表される予測モデルは、入稿受付部133によって受け付けられた広告予算が考慮されていない。
〔2−3(2).予測処理〕
続いて、予測部235は、第1の実施形態に係る予測部135と同様に、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツ毎に、最大インプレッション数を予測する。そして、予測部235は、予測モデルによって予測されるインプレッション数と、上記式(8)によって予測される最大インプレッション数とのうち、少ないインプレッション数を予測結果とする。すなわち、予測部235は、広告コンテンツ毎に、下記式(19)の結果を予測結果とする。
Figure 0005973416
例えば、入稿受付部133によって広告予算が受け付けられたものの、入札価格が受け付けられていないものとする。この場合、予測部235は、上記式(18)によって表される入札価格とインプレッション数との関係、及び、上記式(5)によって算出した最大インプレッション数の双方を予測結果とする。
また、例えば、入稿受付部133によって広告予算に加えて入札価格(Bid)が受け付けられたものとする。この場合、予測部235は、上記式(1)により求まるCPCを上記式(18)に代入する。そして、予測部235は、上記式(19)に基づいて、上記式(18)の予測値と、上記式(8)により求まる最大インプレッション数のうち、小さいインプレッション数を予測結果とする。
ここで、図10及び図11に、第2の実施形態に係る予測部235による予測結果の一例を示す。図10は、参考として、上記式(16)に対応するグラフを示す。また、図11は、上記式(18)に対応するグラフを示す。
図10の縦軸は、インプレッション数の対数を示す。また、図10の横軸は、上記式(16)の右辺に含まれる「log(eCPM)」の値を示す。そして、図10に示した直線グラフg11は、上記式(16)を示す。また、図10に示した直線グラフL11は、上記式(8)によって算出される最大インプレッション数の対数を示す。図10では、直線グラフL11が1日における最大インプレッション数を示すものとする。すなわち、上記式(19)によって表される予測結果の対数は、図10に太線で示した予測結果グラフg12に該当する。なお、ここでは、上記式(16)に含まれる定数「A」が「0<A<1」であるものとする。
また、図11の縦軸は、インプレッション数を示す。すなわち、図11の縦軸は、1日におけるインプレッション数の予測値を示す。また、図11の横軸は、上記式(1)が代入された上記式(18)の右辺に含まれる「Bid(入札価格)」を示す。
そして、図11に示した曲線グラフg21は、上記式(18)によって表される予測モデルに該当する。また、図11に示した直線グラフL21は、上記式(8)によって算出される最大インプレッション数を示す。すなわち、上記式(19)によって表される予測結果は、図11に太線で示した予測結果グラフg22に該当する。
図11に太線で示した予測結果グラフg22のように、入札価格が高額になるほど、インプレッション数は増加するが、入札価格が一定額より高額になると、最大インプレッション数に到達する。言い換えれば、広告主が設定した入札価格が一定額以下である場合には、インプレッション数は最大インプレッション数に到達しない。
〔2−4.提供部〕
図9の説明に戻って、提供部236は、予測部235によって予測された予測結果を広告主装置20に提供する。例えば、提供部236は、入稿受付部133によって入札価格が受け付けられていない場合には、図11に例示した予測結果g22を広告主装置20に提供する。また、例えば、提供部236は、入稿受付部133によって入札価格が受け付けられている場合には、上記式(19)により予測されたインプレッション数を広告主装置20に提供する。
〔3.変形例〕
上述した広告装置200は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、広告装置200の他の実施形態について説明する。
〔3−1.インプレッション数の推定処理〕
上記実施形態では、図8を用いて説明したように、推定部237が、停止期間にインプレッション数を比例分配することで、配信停止がなかった場合における配信済み広告コンテンツのインプレッション数を推定する例を示した。しかし、推定部237は、他の手法により、配信停止がなかった場合における配信済み広告コンテンツのインプレッション数を推定してもよい。
この点について具体的に説明する。一般に、広告コンテンツの配信態様が異なる場合には、配信態様毎に、各時刻におけるインプレッション数の分布(以下、「インプレッション数の時間分布」とする)は異なる。例えば、インプレッション数の時間分布は、常に一定ではなく、時間帯に応じて異なる。また、一般に、インプレッション数の時間分布は、曜日によって異なる。一例を挙げて説明すると、平日に配信された広告コンテンツのインプレッション数と、休日に配信された広告コンテンツのインプレッション数とは、同じ時間帯であっても異なる場合がある。そこで、広告装置200は、例えば、平日におけるインプレッション数の時間分布と、休日におけるインプレッション数の時間分布とを蓄積しておいてもよい。そして、推定部237は、各時間分布のうち、配信済み広告コンテンツが配信された曜日に対応する時間分布に基づいて、かかる配信済み広告コンテンツのインプレッション数を推定してもよい。
図12及び図13に例を挙げて説明する。図12及び図13は、変形例に係る広告装置200によるインプレッション数の推定処理の一例を示す図である。図12及び図13に示したグラフは、1秒毎に測定されたインプレッション数の平均値を示す。ただし、図12のグラフは、平日に測定されたインプレッション数に基づいて形成され、図13は、休日に測定されたインプレッション数に基づいて形成される。例えば、広告装置200は、配信部132によって配信された広告コンテンツの数を1秒毎に計数し、計数結果を配信可能な広告コンテンツの総数により除算することで、1つの広告コンテンツにおけるインプレッション数(すなわち、配信数)の平均値を算出する。そして、広告装置200は、このような処理を平日と休日に分けて行うことで、図12及び図13に示したインプレッション数の時間分布を蓄積する。
この場合、取得部234は、推定部237によってインプレッション数の推定処理が行われる場合に、広告装置200によって蓄積されたインプレッション数の時間分布(図12や図13を参照)を取得する。ここで、推定部237が、平日に配信された配信済み広告コンテンツを処理対象とするものとする。このとき、推定部237は、取得部234によって取得されたインプレッション数の時間分布のうち、平日に対応するインプレッション数の時間分布(図12)を参照する。そして、処理対象の配信済み広告コンテンツは、図12に示した配信停止開始時刻t11に配信が停止され、配信停止終了時刻t12に配信が再開されたものとする。さらに、処理対象の配信済み広告コンテンツは、図12に示した配信停止開始時刻t13に配信が停止され、配信停止終了時刻t14に配信が再開されたものとする。この場合、推定部237は、停止期間t3(=t12−t11)におけるインプレッション数の総数を算出する。そして、推定部237は、図12に示したグラフに基づいて、1秒毎のインプレッション数を全て加算することで、1日(24時間)のインプレッション数の総数を算出する。そして、推定部237は、1日のインプレッション数の総数に対する停止期間t3におけるインプレッション数の総数の割合X%を算出する。同様に、推定部237は、停止期間t4(=t14−t13)におけるインプレッション数の総数を算出する。そして、推定部237は、1日におけるインプレッション数の総数に対する停止期間t4におけるインプレッション数の総数の割合X%を算出する。そして、推定部237は、配信済み広告コンテンツのインプレッション数の実績値をNとし、上記の割合X及びXの和をX(=X+X)として、下記式(20)により、処理対象の配信済み広告コンテンツのインプレッション数を推定する。
Figure 0005973416
また、例えば、推定部237が、休日に配信された配信済み広告コンテンツを処理対象とするものとする。この場合、推定部237は、取得部234によって取得されたインプレッション数の時間分布のうち、休日に対応するインプレッション数の時間分布(図13)を参照する。そして、処理対象の配信済み広告コンテンツは、図13に示した配信停止開始時刻t15に配信が停止され、配信停止終了時刻t16に配信が再開されたものとする。この場合に、推定部237は、停止期間t5(=t16−t15)におけるインプレッション数の総数を算出する。そして、推定部237は、1日のインプレッション数の総数に対する停止期間t5におけるインプレッション数の総数の割合X%を算出する。そして、推定部237は、配信済み広告コンテンツのインプレッション数の実績値をNとした場合に、上記式(20)により、処理対象の配信済み広告コンテンツのインプレッション数を推定する。
このようにして、推定部237は、広告コンテンツの配信態様に応じてインプレッション数が変動することを考慮した上で、配信済み広告コンテンツのインプレッション数を推定してもよい。これにより、推定部237は、配信停止されなかった場合における配信済み広告コンテンツのインプレッション数を高精度に推定することができる。この結果、予測部235は、入稿予定の広告コンテンツにおけるインプレッション数を高精度に予測することができる。
なお、上記例では、広告コンテンツの配信態様の一例として、広告コンテンツが配信される曜日を例に挙げて説明した。しかし、曜日以外の他の配信態様が異なる場合であっても、インプレッション数の時間分布が異なる場合がある。例えば、広告コンテンツの配信先ユーザのユーザ属性毎に、インプレッション数の時間分布が異なる場合がある。一例を挙げて説明すると、ユーザ属性「10代」をターゲティング条件として配信された広告コンテンツのインプレッション数は、午後の時間帯に増加するものの、ユーザ属性「60代」をターゲティング条件として配信された広告コンテンツのインプレッション数は、午前の時間帯に増加することなどが考えられる。そこで、広告装置200は、広告コンテンツの配信先ユーザのユーザ属性毎に、図12又は図13に例示したようなインプレッション数の時間分布を蓄積しておいてもよい。この場合、推定部237は、各時間分布のうち、配信済み広告コンテンツの配信先ユーザのユーザ属性に対応する時間分布に基づいて、かかる配信済み広告コンテンツのインプレッション数を推定する。
〔3−2.予測対象の広告効果〕
また、上記第2の実施形態では、広告装置200が、広告効果の一例としてインプレッション数を予測する例を示した。しかし、広告装置200は、インプレッション数ではなく他の広告効果を予測してもよい。例えば、広告装置200は、入稿予定のキャンペーン広告群に含まれる各広告コンテンツにおけるクリック数を予測してもよい。この場合、取得部234、推定部237及び予測部235は、上述してきた処理において、インプレッション数の代わりにクリック数を用いることで、入稿予定の広告コンテンツにおけるクリック数を予測することができる。
具体的には、推定部237は、取得部234によって取得された配信履歴レコードのうち、処理対象の配信履歴レコード毎に、停止期間に配信が停止されなかった場合におけるクリック数を推定する。例えば、推定部237は、図8を用いて説明した手法や、図12及び図13を用いて説明した手法により、クリック数を推定する。
また、予測部235は、上記式(16)の代わりに、下記式(21)を用いて回帰分析を行う。なお、下記式(21)のうち、「Click」は、取得部234によって取得されたクリック数、又は、推定部237によって推定されたクリック数に該当する。
Figure 0005973416
そして、予測部235は、上記式(17)及び(18)と同様に、上記式(21)を下記式(22)及び式(23)に変換する。
Figure 0005973416
Figure 0005973416
そして、予測部235は、上記式(19)の代わりに、下記式(24)を用いることで、入稿予定の広告コンテンツにおけるクリック数を予測する。
Figure 0005973416
ここで、図14及び図15に、変形例に係る予測部235による予測結果の一例を示す。図14は、参考として、上記式(21)に対応するグラフを示す。また、図15は、上記式(23)に対応するグラフを示す。
図14の縦軸は、クリック数の対数を示す。また、図14の横軸は、上記式(21)の右辺に含まれる「log(eCPM)」の値を示す。そして、図14に示した直線グラフg31は、上記式(21)を示す。また、図14に示した直線グラフL31は、上記式(12)によって算出される最大クリック数の対数を示す。すなわち、上記式(24)によって表される予測結果の対数は、図14に太線で示した予測結果グラフg32に該当する。なお、ここでは、上記式(21)に含まれる定数「A」が「0<A<1」であるものとする。
また、図15の縦軸は、クリック数を示す。すなわち、図15の縦軸は、1日におけるクリック数の予測値を示す。また、図15の横軸は、上記式(1)が代入された上記式(23)の右辺に含まれる「Bid(入札価格)」を示す。
そして、図15に示した曲線グラフg41は、上記式(23)によって表される予測モデルに該当する。また、図15に示した直線グラフL41は、上記式(12)によって算出される最大クリック数を示す。すなわち、上記式(24)によって表される予測結果グラフは、図15に太線で示した予測結果グラフg42に該当する。
〔3−3.予測結果の提供例〕
また、上記第2の実施形態において、提供部236は、予測部235による予測結果を画面によって広告主装置20に提供してもよい。図16に、変形例に係る提供部236によって提供される予測結果画面の一例を示す。図16に示すように、提供部236は、入力欄B11と、予測結果枠P10及びP20と、予測グラフ枠P30とを含む予測結果画面W10を提供する。なお、図16では図示することを省略したが、予測結果画面W10には、入稿予定のキャンペーン広告群を入力するための入力欄や、広告コンテンツ毎の入札価格及びターゲティング条件を入力するための入力欄などが含まれる。
入力欄B11は、キャンペーン広告群に一括で設定する広告予算の入力を受け付ける。予測結果枠P10は、キャンペーン広告群に含まれる各広告コンテンツの予測結果を示す。ここでは、予測部235等は、広告効果として、インプレッション数及びクリック数を予測するものとする。また、広告主により広告コンテンツ毎の入札価格が入力されているものとする。この場合、予測結果枠P10には、予測部235によって予測されたクリック数の予測値と、コストの予測値と、インプレッション数の予測値とが広告コンテンツ毎に表示される。なお、予測部235は、クリック数の予測値にクリック単価を乗算することでコストの予測値を求める。また、図16の例の場合、提供部236は、1ヶ月におけるインプレッション数等の予測値を予測結果枠P10に表示する。ここでは、予測部235によって1日のインプレッション数等が予測されるので、提供部236は、予測部235による予測結果に「30」等を乗算することにより、1ヶ月のインプレッション数等を求める。
ここで、予測結果枠P10に表示されている広告コンテンツのいずれかが広告主により選択された場合に、提供部236は、選択された広告コンテンツに対応する予測結果を予測結果枠P20及び予測グラフ枠P30に表示させる。具体的には、提供部236は、所定の入札価格毎に、クリック数の予測値と、コストの予測値と、インプレッション数の予測値とを対応付けた一覧を予測結果枠P20に表示させる。また、提供部236は、図16の例のように、予測結果枠P20に入札価格を設定するための入力欄B12を表示させてもよい。
また、提供部236は、図16に示すように、入札価格とインプレッション数との関係を示すグラフ(例えば、図11に示した予測結果グラフg22)を予測グラフ枠P30に表示する。
これにより、広告主は、入力欄B11に広告予算を入力することで、キャンペーン広告群を正式に入稿する前に、キャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツ毎のインプレッション数やクリック数等の広告効果を把握することができる。
〔3−4.予測モデル〕
また、上記実施形態では、図11や図15に、予測部235による予測モデルをグラフ(例えば、予測結果グラフg22、予測結果グラフg42)で示したが、グラフの形状は、上記例に限られない。この点について、図17及び図18を用いて説明する。図17及び図18は、変形例に係る予測部235による予測結果の一例を示す。
上記の通り、上記式(18)に含まれる定数「A」が「0<A<1」である場合に、図11に示した曲線グラフg21となる。しかし、定数「A」が「A>1」である場合には、上記式(18)によって表される予測モデルは、図17に示す曲線グラフg51となる。すなわち、上記式(19)によって表される予測結果は、図17に太線で示した予測結果グラフg52に該当する。同様に、定数「A」が「0<A<1」である場合には、図15に示した曲線グラフg41となるが、定数「A」が「A>1」である場合には、上記式(23)によって表される予測モデルは、図17に示した曲線グラフg51と同様の形状となる。
また、上記実施形態では、予測部235が上記式(16)や式(21)を用いる例を示したが、予測部235が用いる式はこの例に限られない。例えば、予測部235は、上記式(16)の代わりに、「log{log(eCPM)}」を説明変数とする下記式(25)を用いてもよい。ただし、下記式(15)では、「eCPM>1」であるものとする。
Figure 0005973416
この場合、予測部235は、上記式(17)及び(18)と同様に、上記式(25)を下記式(26)及び式(27)に変換する。なお、下記式(27)には、上記式(1)により求まるCPC=F−1(Bid)が代入される。ただし、下記式(27)では、「eCPM(=CPC・CTR・1000)>1」であるものとする。すなわち、下記式(27)では、「Bid>F−1{1/(CTR・1000)}」であるものとする。
Figure 0005973416
Figure 0005973416
上記式(27)に含まれる定数「A」が「0<A<1」である場合には、上記式(27)によって表される予測モデルは、図11に示した曲線グラフg21と同様の形状となる。なお、図11では、「Bid>0」であったが、上記式(27)によって表される予測モデルの場合、「Bid>F−1{1/(CTR・1000)}」となる。しかし、上記式(27)に含まれる定数「A」が「A>1」である場合には、上記式(27)によって表される予測モデルは、図18に示した曲線グラフg61となる。すなわち、上記式(19)によって表される予測結果は、図18に太線で示した予測結果グラフg62に該当する。
〔3−5.配信制限〕
また、上記第2の実施形態では、広告コンテンツの配信制限として、広告予算の制約により配信が停止される例を説明した。しかし、配信部132は、広告予算を消化しているか否かにかかわらず、広告コンテンツの配信を制限する場合がある。具体的には、ウェブページに複数の広告枠が含まれる場合に、配信部132は、同一のウェブページに同一広告主の広告コンテンツが2個以上表示されないように制限する場合がある。例えば、配信部132は、クリック単価やCTRやターゲティング条件に基づいて、広告コンテンツC11及びC12を配信対象として特定したものとする。このとき、配信部132は、広告コンテンツC11及びC12の広告主が同一であり、かつ、広告コンテンツC11及びC12が同一のウェブページの異なる広告枠に表示される場合には、広告コンテンツC11及びC12のいずれか一方と、他の広告主に対応する広告コンテンツを配信する。この例において、広告コンテンツC11が配信された場合、広告コンテンツC12は、本来配信されるはずであったにもかかわらず、配信制限によって配信されなかったこととなる。すなわち、広告コンテンツC12のインプレッション数は、配信制限によって抑制される。以下では、このような配信制限を「重複排除処理」と表記する場合がある。
上述してきた推定部237及び予測部235は、このような重複排除処理を考慮してインプレッション数を推定してもよい。すなわち、推定部237及び予測部235は、重複排除処理が行われなかった場合における配信済み広告コンテンツのインプレッション数(又は、クリック数)を推定してもよい。例えば、推定部237は、配信履歴記憶部122を参照することで、配信日時が同日であり、かつ、広告主が同一である広告コンテンツの数を計数する。そして、予測部235は、推定部237による計数結果(ここでは、「ADID数」とする)の逆数を上記式(16)の素性に追加してもよい。具体的には、予測部235は、上記式(16)の右辺を「・・・+w+wn+1(1/ADID数)」としてもよい。
また、上記例において、予測部235は、入札価格(Bid)を考慮した素性を上記式(16)に追加してもよい。これは、広告コンテンツは、入札価格(Bid)によって配信部132によって配信される確率が異なるからである。例えば、予測部235は、上記式(16)の右辺を「・・・+w+wn+1(1/ADID数)・(Bid/ΣBid)」としてもよい。なお、「ΣBid」は、配信日時が同日であり、かつ、広告主が同一である広告コンテンツに対応する入札価格(Bid)の総額を示す。また、ここでいう入札価格(Bid)は、クリック単価(CPC)であってもよい。
〔3−6.予測モデルの単位〕
また、上記第2の実施形態では、配信履歴記憶部122に記憶されている配信履歴に基づいて予測モデルを生成する例を示した。ここで、予測部235は、配信履歴記憶部122に記憶されている配信済み広告コンテンツのうち、所定の条件を満たす配信済み広告コンテンツのみから予測モデルを生成してもよい。そして、予測部235は、所定の条件毎に、予測モデルを生成してもよい。ここでいう所定の条件とは、例えば、(Y1)ターゲティング条件に性別が含まれること、(Y2)ターゲティング条件に年齢が含まれること、(Y3)ターゲティング条件に地域(例えば、ユーザの所在エリア)が含まれること、などが挙げられる。そして、予測部235は、例えば、条件(Y1)を満たす配信済み広告コンテンツの配信履歴に基づいて予測モデルを生成する。同様にして、予測部235は、条件(Y2)に対応する予測モデルや、条件(Y3)に対応する予測モデルを生成する。さらに、予測部235は、条件(Y1)及び条件(Y2)を満たす配信済み広告コンテンツの配信履歴に基づいて予測モデルを生成する。このように、予測部235は、複数の条件に対応する予測モデルを生成する。すなわち、所定の条件が6個存在する場合には、予測部235は、「2(=64)」個の予測モデルを生成する。この場合、予測部235は、入稿予定の広告コンテンツが満たす条件に対応する予測モデルを用いて広告効果を予測する。これにより、予測部235は、入稿予定の広告コンテンツの特性と合致した予測モデルを用いることができるので、広告効果を高精度に予測することができる。
(他の実施形態)
上述した各実施形態は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、他の実施形態について説明する。なお、以下では、主に広告装置100を例に挙げて他の実施形態を説明するが、以下に説明する他の実施形態は、広告装置200にも適用することができる。
〔1.配信履歴に応じた予測処理〕
上記第1の実施形態では、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツの組合せが過去にキャンペーン広告群として配信されたことがあることを前提とした。しかし、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツは、キャンペーン広告群として配信されたことがあるとは限らない。そこで、広告装置100は、予測対象のキャンペーン広告群が過去にキャンペーン広告群として配信されたことがない場合には、第2の実施形態において説明した予測モデルを用いて、最大インプレッション数を予測してもよい。以下、この点について具体的に説明する。なお、以下では、広告装置100が推定部237を有するものとする。
まず、広告装置100は、予測対象のキャンペーン広告群が過去にキャンペーン広告群として配信されたことがない場合には、第2の実施形態において説明したように、配信履歴記憶部122に記憶されている配信履歴に基づいて、上記式(18)等によって表される予測モデルを生成する。
具体的には、変形例に係る取得部134は、入稿受付部133から広告効果を予測するよう指示された場合に、予測対象のキャンペーン広告群が過去に配信されたことがない場合に、配信履歴記憶部122から、配信日時毎かつ広告コンテンツ毎の配信履歴を取得する。例えば、取得部134は、予測対象のキャンペーン広告群が上述した(条件1)及び(条件2)の双方を満たすか否かを判定する。そして、取得部134は、いずれか一方の条件でも満たさない場合には、配信日時毎かつ広告コンテンツ毎の配信履歴を取得する。
そして、予測部135は、上記の予測モデルを用いて、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる各広告コンテンツのインプレッション数を予測する。すなわち、予測部135は、配信停止されない場合における各広告コンテンツのインプレッション数を予測する。そして、予測部135は、各広告コンテンツのインプレッション数の予測値を下記式(28)に代入することで、各広告コンテンツが消化する最大の広告予算niを予測する。
Figure 0005973416
なお、予測部135は、予測対象の広告コンテンツが過去に配信されたことがある場合には、過去のクリック価格(CPC)やCTRの平均値などを上記式(28)に代入する。また、予測部135は、予測対象の広告コンテンツが過去に配信されたことがない場合には、所定の手法により予測したクリック価格(CPC)やCTRを上記式(28)に代入する。また、予測部135は、各広告コンテンツの入札価格を受け付けている場合には、受け付けた入札価格を上記式(28)に代入してもよい。
ここで、上記式(28)について説明すると、上記の通り、予測部135は、予測モデルを用いてインプレッション数を予測する。ここで予測されるインプレッション数は、「広告予算による制約がないこと」かつ「配信停止されないこと」かつ「1日当たりのインプレッション数」といったことが前提となる。すなわち、予測部135は、上述してきた予測モデルを用いることにより、配信条件が同一である場合のインプレッション数を予測することができる。そして、「広告予算による制約がないこと」が条件となっていることから、上記式(28)により予測される広告予算niは、各広告コンテンツが消化する最大の広告予算であるといえる。
そして、予測部135は、上記式(28)により広告コンテンツ毎のインプレッション数を予測し、予測結果の比率を消化比率とする。すなわち、予測部135は、下記式(29)により、予測対象のキャンペーン広告群に含まれる広告コンテンツniの最大インプレッション数(max(Imps))を求める。
Figure 0005973416
なお、予測部135は、上記式(29)を下記式(30)及び式(31)に変換することができる。
Figure 0005973416
Figure 0005973416
このように、広告装置100は、過去にキャンペーン広告群として配信されたことがない広告コンテンツを含むキャンペーン広告群であっても、各広告コンテンツの最大インプレッション数を高精度に予測することができる。
〔2.最大インプレッション数の推定〕
また、上記第2の実施形態では、上記式(8)によって求められる理論値を最大インプレッション数とする例を示した。しかし、予測部235は、配信履歴記憶部122に記憶されている配信履歴に基づいて、最大インプレッション数についても回帰分析等により予測してもよい。この場合、予測部235は、過去に配信停止されたことがある配信済み広告コンテンツのインプレッション数については、推定部237によって推定されたインプレッション数を用いる。
〔3.BidとCPC〕
また、上記各実施形態では、上記式(1)のように、入札価格(Bid)とクリック単価(CPC)とが異なる値であるものとした。しかし、上述してきた各実施形態は、入札価格(Bid)とクリック単価(CPC)とを同一とするシステムにも適用することができる。この場合、広告コンテンツ記憶部121は、入札価格(Bid)及びクリック単価(CPC)のいずれか一方のみを記憶する。
〔4.ウェブページ〕
また、上記各実施形態では、ウェブページに表示される広告コンテンツを例に挙げて説明した。しかし、広告装置100は、端末装置10に記憶される電子書籍や動画等に表示される広告コンテンツは、端末装置10にインストールされるアプリケーションに表示される広告コンテンツを配信してもよい。そして、広告装置100は、上述してきた予測処理を行うことで、電子書籍等に表示される広告コンテンツの広告効果を予測してもよい。
〔5.装置構成〕
また、上記実施形態では、広告装置100が広告コンテンツを配信する例を示した。しかし、広告効果を予測する装置と、広告コンテンツを配信する装置とは、異なる装置であってもよい。例えば、上述した広告装置100は、広告コンテンツを配信せずに、広告効果を予測する処理のみを行ってもよい。すなわち、図3に示した広告装置100は、受信部131、配信部132、入稿受付部133、広告コンテンツ記憶部121及び配信履歴記憶部122を有しなくてもよい。この場合、広告コンテンツを配信する広告配信装置は、図3に示した受信部131、配信部132、入稿受付部133、広告コンテンツ記憶部121及び配信履歴記憶部122を有する。この例では、広告装置100は、広告配信装置から配信履歴を取得する。
また、図3に示した広告装置100は、広告コンテンツ記憶部121及び配信履歴記憶部122を有しなくてもよい。具体的には、広告装置100は、広告コンテンツ記憶部121及び配信履歴記憶部122を保持するデータベースサーバと接続されてもよい。
〔6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図3に示した受信部131と配信部132とは統合されてもよいし、取得部134と予測部135とは統合されてもよい。
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る広告装置100及び200は、例えば図19に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、広告装置100を例に挙げて説明する。図19は、広告装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50(図2に示したネットワークNに対応)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを通信網50を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が第1の実施形態に係る広告装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、広告コンテンツ記憶部121及び配信履歴記憶部122内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
なお、コンピュータ1000が第2の実施形態に係る広告装置200として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部230の機能を実現する。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。
1 広告配信システム
100 広告装置
131 受信部
132 配信部
133 入稿受付部
134 取得部
135 予測部
136 提供部

Claims (13)

  1. 複数の広告コンテンツに一括で設定された広告料金の予算である広告予算を受け付ける受付手段と、
    任意の広告コンテンツとともに広告予算が一括で設定された状態で過去に配信された配信済み広告コンテンツの広告効果を含む配信履歴を取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された配信履歴に含まれる広告効果を得るために消化した広告予算に基づいて、前記受付手段によって受け付けられた広告予算のうち前記複数の広告コンテンツによって消化される広告予算の比率である消化比率を求め、求めた消化比率に応じて当該複数の広告コンテンツにおける広告効果の上限を個別に予測する予測手段と、
    を備えたことを特徴とする広告装置。
  2. 前記取得手段は、
    前記複数の広告コンテンツが任意の広告予算が一括で設定された状態で配信されたことがある場合に、当該複数の広告コンテンツに対応する配信済み広告コンテンツの配信履歴を取得する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の広告装置。
  3. 前記取得手段は、
    前記複数の広告コンテンツに含まれる各広告コンテンツが前記複数の広告コンテンツに含まれる他の広告コンテンツのいずれかと組合せで任意の広告予算が一括で設定された状態で過去に配信されたことがあり、かつ、前記過去に配信された広告コンテンツの各組合せには、少なくとも1つの他の組合せと同一の広告コンテンツが含まれる場合に、前記過去に配信された広告コンテンツの各組合せに対応する配信済み広告コンテンツの配信履歴を取得し、
    前記予測手段は、
    前記過去に配信された広告コンテンツの組合せ毎に、当該組合せに含まれる各広告コンテンツによって消化される広告予算の消化比率を求め、前記同一の広告コンテンツを基準として、前記組合せ毎の消化比率から前記複数の広告コンテンツによって消化される広告予算の消化比率を求める、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の広告装置。
  4. 前記取得手段によって取得された配信履歴に基づいて、前記配信済み広告コンテンツの広告効果を推定する推定手段をさらに備え、
    前記取得手段は、
    前記配信済み広告コンテンツの配信が制限された情報である制限情報を含む前記配信履歴を取得し、
    前記推定手段は、
    前記取得手段によって取得された配信履歴に含まれる広告効果及び制限情報を用いて、配信が制限されなかった場合における前記配信済み広告コンテンツの広告効果を推定する、
    前記予測手段は、
    前記取得手段によって取得された配信履歴に含まれる広告効果と、前記推定手段によって推定された広告効果とに基づいて、配信が制限されない場合における前記複数の広告コンテンツの広告効果をさらに予測する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の広告装置。
  5. 前記予測手段は、
    前記複数の広告コンテンツのいずれかが任意の広告予算が一括で設定された状態で配信されたことがない場合に、前記配信が制限されない場合における前記複数の広告コンテンツの広告効果を予測し、予測した広告効果に基づいて前記消化比率を予測する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の広告装置。
  6. 前記取得手段は、
    前記制限情報として、前記配信済み広告コンテンツの配信が停止された期間である停止期間を含む前記配信履歴を取得し、
    前記推定手段は、
    前記停止期間を用いて、配信が停止されなかった場合における前記配信済み広告コンテンツの広告効果を推定する、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の広告装置。
  7. 前記取得手段は、
    前記配信済み広告コンテンツが配信された期間である配信期間をさらに含む前記配信履歴を取得し、
    前記推定手段は、
    前記配信期間に対する前記停止期間の割合に応じて、前記配信済み広告コンテンツの広告効果を推定する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の広告装置。
  8. 前記取得手段は、
    所定の配信態様毎に、当該配信態様において配信された配信済み広告コンテンツにおける広告効果の時間変動を取得し、
    前記推定手段は、
    配信態様に対応する前記広告効果の時間変動のうち、前記配信済み広告コンテンツの停止時間に対応する広告効果に基づいて、当該配信済み広告コンテンツの広告効果を推定する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の広告装置。
  9. 前記取得手段は、
    前記配信態様として、前記配信済み広告コンテンツが配信された配信時期、又は、前記配信済み広告コンテンツの配信対象となったユーザ属性を用いる、
    ことを特徴とする請求項8に記載の広告装置。
  10. 前記複数の広告コンテンツの広告主に対して、前記予測手段によって予測された当該複数の広告コンテンツにおける広告効果を提供する提供手段、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の広告装置。
  11. 前記予測手段は、
    前記複数の広告コンテンツにおける広告効果として、当該複数の広告コンテンツがユーザの端末装置に表示される回数である表示回数、又は、前記ユーザに選択される回数である選択回数を予測する、
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の広告装置。
  12. コンピュータが実行する予測方法であって、
    複数の広告コンテンツに一括で設定された広告料金の予算である広告予算を受け付ける受付工程と、
    任意の広告コンテンツとともに広告予算が一括で設定された状態で過去に配信された配信済み広告コンテンツの広告効果を含む配信履歴を取得する取得工程と、
    前記取得工程によって取得された配信履歴に含まれる広告効果を得るために消化した広告予算に基づいて、前記受付工程によって受け付けられた広告予算のうち前記複数の広告コンテンツによって消化される広告予算の比率である消化比率を求め、求めた消化比率に応じて当該複数の広告コンテンツにおける広告効果の上限を個別に予測する予測工程と、
    を含んだことを特徴とする予測方法。
  13. 複数の広告コンテンツに一括で設定された広告料金の予算である広告予算を受け付ける受付手順と、
    任意の広告コンテンツとともに広告予算が一括で設定された状態で過去に配信された配信済み広告コンテンツの広告効果を含む配信履歴を取得する取得手順と、
    前記取得手順によって取得された配信履歴に含まれる広告効果を得るために消化した広告予算に基づいて、前記受付手順によって受け付けられた広告予算のうち前記複数の広告コンテンツによって消化される広告予算の比率である消化比率を求め、求めた消化比率に応じて当該複数の広告コンテンツにおける広告効果の上限を個別に予測する予測手順と、
    コンピュータに実行させることを特徴とする予測プログラム。
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