JP5947231B2 - モータ - Google Patents
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Description
この構成によれば、各フレームがステータコアにおける被挟持部のみを挟持するため、フレームにおける偶力の発生をより好適に抑制することができる。
この構成によれば、ステータコアの被挟持部が、各フレームを連結する連結部材に対して周方向に係合されるため、ステータコアの万が一の空転を抑止することができる。
この構成によれば、各フレームの嵌合部によってステータコアを安定して保持することが可能となる。
この構成によれば、ステータコアを構成する各コアシートは比較的薄いため、各フレームからの挟持荷重によって変形して磁気変性しやすいが、主外周部に比べて磁気の流れが少ない被挟持部が各フレームによって挟持される構成のため、挟持荷重がステータコアの磁気の流れに与える影響をより効果的に抑えることができる。
この構成によれば、ステータコアは、コアシートが回転積層された構造とされるため、各コアシートの寸法精度の偏りが抑えられ、その結果、ステータのスロット数とロータの極数とに関するコギングトルクを低減することが可能となる。
この構成によれば、コアシートを好適に回転積層することができる。また、コアシートを正方形の板材から打ち抜いて成形する場合に、板材の四方の角部に被挟持部がそれぞれ位置するように打ち抜き設定することで、面積がより小さな板材からコアシートを成形することが可能となるため、歩留まりの向上に寄与できる。
この構成によれば、板材から打ち抜き成形された各コアシートを120度ずつ回転積層した構成とすることが可能となる。それにより、コアシート特有のコギングトルク成分を含むコギングトルク波の3波を相殺することができ、その結果、コギングトルクを低減することができる。
図1に示すように、本実施形態のモータ10は、リヤフレーム11とフロントフレーム12によってモータ10の軸方向に挟持された環状のステータ13の内側にロータ14が配置されて構成されている。なお、モータ10の軸方向出力側(後述するジョイント63側)を保持するフレームをフロントフレーム12とし、軸方向反出力側を保持するフレームをリヤフレーム11としている。各フレーム11,12は、互いに離間しないようにステータ13の外周側の位置でスルーボルト15にて締結固定されている。
リヤフレーム11及びフロントフレーム12は、アルミニウムや鋼鉄等の金属材料にて形成されている。リヤフレーム11は、略円盤状の本体部11aと、本体部11aの外周縁からモータ10の軸方向に延出された円筒状のステータ保持部11bとを備えている。一方のフロントフレーム12も略同様の構成であり、略円盤状の本体部12aと、本体部12aの外周縁からモータ10の軸方向に延出された円環状のステータ保持部12bとを備えている。各フレーム11,12の本体部11a,12aの径方向中央には、同軸上に配置された軸受16,17が保持され、その軸受16,17には、ロータ14の回転軸18が軸支されている。
ステータ13は、各フレーム11,12のステータ保持部11b,12bに挟持された円環状のステータコア21と、そのステータコア21に装着された電機子巻線22とを備える。
上記のような形状を有するステータコア21は、複数の鋼板を積層して一体化することによって成形されている。
図7及び図9に示すように、上記したステータコア21に装着された電機子巻線22は、複数のセグメント導体25(セグメントコンダクタ)にて構成されている。各セグメント導体25は、所定のもの同士で接続されて、3相(U相、V相、W相)Y結線の電機子巻線22を構成している。また、各セグメント導体25は、同一断面形状(断面矩形状)の線材から形成されるものである。
図1に示すように、上記構成のステータ13を保持する各フレーム11,12のステータ保持部11b,12bは、各フレーム11,12の本体部11a,12aから軸方向に延出する円筒状をなしている。
図1に示すように、ロータ14は、軸受16,17に軸支された回転軸18と、回転軸18に一体回転可能に固定された円筒状のロータコア61と、ロータコア61の外周面に固着された複数(本実施形態では10個)の界磁磁石62とから構成されている。各界磁磁石62は、フェライト磁石よりなり、磁極(N極とS極)が周方向で交互に異なるように配置されている。ロータコア61及びロータ14の界磁磁石62の軸方向長さは、ステータコア21の内周端部の軸方向長さ(即ち、一方の磁性板40のロータ対向部44の先端から他方の磁性板40のロータ対向部44の先端までの長さ)と略等しく設定されている。即ち、界磁磁石62は、ステータコア21のメインコア部31の内周面と各磁性板40のロータ対向部44に対して径方向に対向している。
ステータ13の電機子巻線22への通電により発生した磁界とロータ14の界磁磁石62の磁界とが、メインコア部31の内周面と各磁性板40のロータ対向部44を介して作用し合い、ロータ14が回転する。なお、本実施形態では、磁性板40の板厚T1がコアシート30の板厚T2よりも厚く設定されているため、磁性板40での磁気飽和が生じにくく、磁性板40を介して磁気を取り込みやすくなっている。
(1)モータ10は、ステータ13を軸方向に挟持するリヤフレーム11及びフロントフレーム12を有する。そして、ステータコア21には、その外周を構成する円筒部23(主外周部)から径方向外側に突出するコア外周突出部26(被挟持部)が形成され、リヤフレーム11及びフロントフレーム12は、ステータコア21のコア外周突出部26を軸方向に挟持するように構成される。この構成によれば、ステータコア21においてスルーボルト15(連結部材)の挟持荷重を受けるコア外周突出部26の位置を、スルーボルト15に対し径方向に近づけることが可能となる。このため、各フレーム11,12に生じる偶力の発生を抑えることが可能となり、その結果、各フレーム11,12の変形を抑制することが可能となる。
・上記実施形態では、コアシート30及び磁性板40には、コア外周突出部26を構成する突出部34,45がそれぞれ形成され、収容凹部72の底面72aが磁性板40の突出部45に対して軸方向に当接(挟持)される構成としたが、これに特に限定されるものではなく、例えば、図10及び図11に示すような構成としてもよい。
・上記実施形態では、各フレーム11,12に嵌合部71を設けたが、これに特に限定されるものではなく、上記実施形態の各フレーム11,12から嵌合部71を省略した構成としてもよい。また、コア外周突出部26に対して芯出し嵌合(外嵌)される嵌合部を各フレーム11,12のステータ保持部11b,12bに設けてもよい。
・上記実施形態では、コア外周突出部26には、スルーボルト15に対して周方向に係合する係合溝26aが設けられたが、これに特に限定されるものではなく、コア外周突出部26から係合溝26aを省略し、コア外周突出部26がスルーボルト15と係合しない構成としてもよい。
・上記実施形態では、コア外周突出部26は、周方向に90度間隔で4つ設けられたが、これ以外に例えば、180度間隔で2つ、又は120度間隔で3つ設けてもよい。この場合、同一の打ち抜き型で鋼板から打ち抜いた各コアシート30を周方向に180度(又は120度)だけ回転させつつ積層してメインコア部31を構成できる。また、コア外周突出部26を120度間隔で3つ設けた構成では、各コアシート30を120度ずつ回転積層することで、コアシート30特有のコギングトルク成分を含むコギングトルク波の3波を相殺することができ、その結果、コギングトルクを低減することができる。
・上記実施形態では、磁性板40の板厚T1をコアシート30の板厚T2よりも厚く設定したが、これに特に限定されるものではなく、磁性板40の板厚T1をコアシート30の板厚T2に対して等しく、又は薄く設定してもよい。
・上記実施形態では、ロータ14の界磁磁石62にフェライト磁石を用いたが、これ以外に例えば、ネオジム磁石等を用いてもよい。
Claims (11)
- ステータコアの主外周部から径方向内側に延びる複数のティースに電機子巻線が装着されてなるステータと、
前記ステータコアの軸方向両側にそれぞれ設けられて該ステータコアを軸方向に挟持する第1フレーム及び第2フレームと、
前記ステータの外周側で前記第1及び第2フレームに軸方向の挟持荷重を付与しつつ該第1及び第2フレームを連結する連結部材と、
前記第1及び第2フレームに回転可能に支持され、前記ステータの内周側に配置されたロータと
を備え、前記第1フレームと前記第2フレームとの間から前記ステータコアの前記主外周部が外部に露出されるように構成されたモータであって、
前記ステータコアには、前記主外周部から径方向外側に突出する被挟持部が形成され、
前記第1及び第2フレームは、前記ステータコアの少なくとも前記被挟持部を軸方向に挟持することを特徴とするモータ。 - 請求項1に記載のモータにおいて、
前記電機子巻線は、前記ステータコアの前記各ティースの間に構成されるスロットに挿入されるとともに該スロットから軸方向に突出する突出部が互いに電気的に接続された複数のセグメント導体よりなることを特徴とするモータ。 - 請求項1又は2に記載のモータにおいて、
前記各フレームは、前記連結部材から加えられる軸方向の挟持荷重を受ける連結固定部と、該連結固定部から軸方向に延出されるとともに前記ステータコアの前記被挟持部と軸方向に当接する当接部とを有し、その各フレームの当接部によって前記被挟持部が軸方向に挟持されていることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータにおいて、
前記各フレームは、前記ステータコアにおける前記被挟持部のみを挟持していることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータにおいて、
前記被挟持部には、前記連結部材に対して周方向に係合する係合凹部が設けられていることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のモータにおいて、
前記各フレームには、前記ステータコアの軸方向端部が嵌合される嵌合部を有していることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータにおいて、
前記ステータコアは、軸方向に積層された複数のコアシートよりなることを特徴とするモータ。 - 請求項7に記載のモータにおいて、
前記ステータコアを構成する前記複数のコアシートは、周方向に回転されつつ軸方向に積層されてなることを特徴とするモータ。 - 請求項8に記載のモータにおいて、
前記ステータコアの前記ティースの個数が60個に設定され、
前記被挟持部は、周方向に90度又は180度間隔で複数設けられていることを特徴とするモータ。 - 請求項8に記載のモータにおいて、
前記ステータコアの前記ティースの個数が60個に設定され、
前記被挟持部は、周方向に120度間隔で3つ設けられていることを特徴とするモータ。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載のモータにおいて、
前記ステータコアは、メインコア部と、該メインコア部の軸方向端部に設けられた磁性板とを備え、
前記磁性板は、前記メインコア部の軸方向端部に積層された積層部と、該積層部の前記ロータ側の端部から軸方向外側に延出されて前記ロータと径方向に対向するロータ対向部とを有していることを特徴とするモータ。
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