JP5810763B2 - ゴム組成物 - Google Patents
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Description
1.(A)イットリウム化合物、(B)非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物、(C)有機アルミニウム化合物、および(D)下記一般式(1)で表される環状共役ジエン化合物からなる触媒を用いて1,3−ブタジエンを重合して得られる、下記特性を有するポリブタジエンを10重量%以上含有することを特徴とするゴム組成物。
(1) シス−1,4構造含有率が85%以上
(2) 1,2構造含有率が2%以上6%未満
2.イットリウム化合物が下記一般式(2)で表されるイットリウム化合物である上記のゴム組成物。
3.さらに、補強剤として少なくともシリカを含有することを特徴とする上記のゴム組成物。
ナト)イットリウム、トリス(テトラメチルヘプタンジオナト)イットリウム、トリスアセトアセタトイットリウム、シクロペンタジエニルイットリウムジクロライド、ジシクロペンタジエニルイットリウムクロライド、トリシクロペンタジエニルイットリウムなどの有機イットリウム化合物、イットリウム塩ピリジン錯体、イットリウム塩ピコリン錯体等の有機塩基錯体、イットリウム塩水和物、イットリウム塩アルコール錯体などを挙げることができる。特に下記の一般式(2)で表されるイットリウム錯体が好ましい。
(1)不活性有機溶媒に(C)成分と(D)成分を添加し、(A)成分と(B)成分を任意の順序で添加する。
(2)不活性有機溶媒に上述した分子量調節剤を添加し、(C)成分と(D)成分を添加した後、(A)成分、(B)成分および(D)成分を任意の順序で添加する。
(1) シス−1,4構造含有率が85%以上
(2) 1,2構造含有率が2%以上6%未満
(1)ムーニー粘度(ML1+4):JIS K6300に準じて100℃で測定した。
(2)5重量%トルエン溶液粘度(Tcp):25℃における5重量%トルエン溶液の粘度を測定した。
(3)ミクロ構造:赤外吸収スペクトル分析によって行った。シス740cm-1、トランス967cm-1、ビニル910cm-1の吸収強度比からミクロ構造を算出した。
(4)固有粘度([η]):トルエン溶液を使用して30℃で測定した。
(5)重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、および分子量分布(Mw/Mn):40℃でテトラヒドロフランを溶媒としたGPC(カラム:Shodex KF−805L×2本)により測定した重合体の溶出曲線より、標準ポリスチレン換算の値として求めた。
(6)貯蔵弾性率(G’)のひずみ依存性(ペイン効果)、tanδ:アルファーテクノロジー社製のゴム加工性解析装置RPA−2000を使い、50℃、1Hzの周波数の条件で動的ひずみ分析を行った。ペイン効果は、ひずみ0.5%時のG’とひずみ10%時のG’との差ΔG’を、比較例3(BR150)を100とした指数で表示した。ΔG’が小さいほど、補強剤の分散性が良好であることを示す。また、tanδはひずみ1%時の値を比較する。tanδが小さいほど、低ロス性に優れることを示す。
(7)100%および300%伸長時の引張応力(M100およびM300):JIS K6251に規定されている測定法に従って測定した。
(8)ダイ・スウェル:加工性測定装置(モンサント社、MPT)を用いて配合物の押出加工性の目安として100℃、100sec-1のせん断速度で押出時の配合物の径とダイオリフィス径(但し、L/D=1.5mm/1.5mm)の比を測定し、比較例3(BR150)を100とした指数で表示した。数値が小さいほど加工性が良好であることを示す。
(9)耐摩耗性:JIS K6264に規定されているランボーン摩耗測定法に従って、スリップ率20%で測定し、比較例3を100として指数表示した。指数が大きいほど良好である。
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン450ml及びブタジエン550mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.11MPa/cm2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエン(Me5Cp)のトルエン溶液(10mmol/L)0.38mlおよびトリエチルアルミニウム(TEA)のトルエン溶液(2mol/L)2.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(20mmol/L)1.25mlを添加した。その直後にトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.12mlを添加した。60℃で30分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン480ml及びブタジエン320mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.075MPa/cm2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエン(Me5Cp)のトルエン溶液(10mmol/L)1.0mlおよびトリエチルアルミニウム(TEA)のトルエン溶液(2mol/L)2.0mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(20mmol/L)1.0mlを添加した。その直後にトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(0.43mol/L)0.095mlを添加した。60℃で30分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン650ml及びブタジエン350mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.055MPa/cm2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエン(Me5Cp)のトルエン溶液(10mmol/L)0.88mlおよびトリエチルアルミニウム(TEA)のトルエン溶液(2mol/L)2.5mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(20mmol/L)0.63mlを添加した。その直後にトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(4mmol/L)6.3mlを添加した。70℃で30分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
内容量1.5Lのオートクレーブの内部を窒素置換し、トルエン590ml及びブタジエン210mlからなる溶液を仕込んだ。次いで水素ガス0.015MPa/cm2を添加した。溶液の温度を30℃とした後、1,2,3,4,5−ペンタメチルシクロペンタジエン(Me5Cp)のトルエン溶液(10mmol/L)0.7mlおよびトリエチルアルミニウム(TEA)のトルエン溶液(2mol/L)2.0mlを添加し、毎分500回転で3分間攪拌した。次に、イットリウム(III)トリス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオエート)のトルエン溶液(20mmol/L)2.0mlを添加した。その直後にトリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(4mmol/L)5.0mlを添加した。80℃で30分間重合後、老化防止剤を含むエタノール溶液3mlを添加し、重合を停止した。オートクレーブの内部を放圧した後、重合液にエタノールを投入し、ポリブタジエンを回収した。次いで回収したポリブタジエンを80℃で3時間真空乾燥した。重合結果を表1に示した。
コバルト触媒で製造された、宇部興産株式会社製ポリブタジエンゴム BR150について、測定結果を表1に示した。
製造例1と同様に重合を行って得られたポリブタジエンを用いて、以下に示す配合表により硫黄と加硫促進剤以外をバンバリーミキサー中で混合する一次配合を行い、次に、硫黄および加硫促進剤をロールで混合する二次配合を行なった。得られた配合ゴムを150℃で28分もしくは42分間プレス加硫して加硫物を得た。各物性の測定結果を表3に示した。
製造例2と同様に重合を行って得られたポリブタジエンを用いた以外は実施例1と同様に行った。各物性の測定結果を表3に示した。
製造例3と同様に重合を行って得られたポリブタジエンを用いた以外は実施例1と同様に行った。各物性の測定結果を表3に示した。
製造例4と同様に重合を行って得られたポリブタジエンを用いた以外は実施例1と同様に行った。各物性の測定結果を表3に示した。
宇部興産株式会社製ポリブタジエンゴム BR150(参考例1)を用いた以外は実施例1と同様に行った。各物性の測定結果を表3に示した。
Claims (2)
- (A)下記一般式(2)で表されるイットリウム化合物、(B)非配位性アニオンとカチオンとからなるイオン性化合物、(C)有機アルミニウム化合物、および(D)下記一般式(1)で表される環状共役ジエン化合物からなる触媒を用いて1,3−ブタジエンを重合して得られる、下記特性を有するポリブタジエンを10重量%以上含有することを特徴とするゴム組成物。
(1) シス−1,4構造含有率が85%以上
(2) 1,2構造含有率が2%以上6%未満
- さらに、補強剤として少なくともシリカを含有することを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
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