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JP5888598B2 - プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents

プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 Download PDF

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JP5888598B2 JP2012055762A JP2012055762A JP5888598B2 JP 5888598 B2 JP5888598 B2 JP 5888598B2 JP 2012055762 A JP2012055762 A JP 2012055762A JP 2012055762 A JP2012055762 A JP 2012055762A JP 5888598 B2 JP5888598 B2 JP 5888598B2
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Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の電子写真方式を用いた画像形成装置と、そこに着脱可能に設置されるプロセスカートリッジと、に関し、特に、像担持体を保持する第1サブユニットと現像剤担持体を保持する第2サブユニットとを組み付けてなるプロセスカートリッジ、及び、画像形成装置に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の電子写真方式を用いた画像形成装置において、感光体ドラム等の像担持体や、現像ローラ等の現像剤担持体が保持された現像装置、等が一体化されて画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジが広く知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このようなプロセスカートリッジでは、像担持体を傷つける等の不具合を生じさせることなく出力画像の画像濃度等の画質を向上させるために、像担持体と現像剤担持体とのギャップ(現像ギャップ)をプロセスカートリッジ単体で高精度に適性化する必要がある。
これに対して、特許文献1には、感光体ドラム(像担持体)を保持する第1サブユニットと、現像剤担持体を保持する第2サブユニットと、を設けて、感光体ドラムと現像ローラとを位置決めする位置決め部材を長手方向の両端部にそれぞれ設置する技術が開示されている。ここで、2つの位置決め部材は、一方の第1位置決め部材が長手方向一端側で第1サブユニットと第2サブユニットとにそれぞれネジによって固定され、他方の第2位置決め部材が長手方向他端側で第1サブユニットと第2サブユニットとのうちいずれか一方にネジによって固定されている。
上述した特許文献1の技術は、像担持体と現像剤担持体とを長手方向両端部でそれぞれ位置決めする2つの位置決め部材のうち、第1位置決め部材を長手方向一端側で第1サブユニットと第2サブユニットとにそれぞれ固定して、第2位置決め部材を長手方向他端側で第1サブユニットと第2サブユニットとのうちいずれか一方に固定しているため、像担持体や現像剤担持体の長手方向の位置が定まらない不具合などを生じさせることなく、像担持体と現像剤担持体とのギャップが長手方向にわたって高精度に均一化かつ適性化される効果が充分に期待できる。
しかし、特許文献1の技術は、第1サブユニットと第2サブユニットと第1位置決め部材と第2位置決め部材とを組み付けるときに、第1サブユニットにおいて露呈した状態にある像担持体と、第2サブユニットにおいて露呈した状態にある現像剤担持体と、が接触して、それらの表面が傷ついてしまう不具合が生じてしまう可能性があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、組み付け時に像担持体の表面や現像剤担持体の表面を傷つける不具合などを生じさせることなく、像担持体と現像剤担持体とのギャップが長手方向にわたって高精度に均一化かつ適性化される、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかるプロセスカートリッジは、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジであって、像担持体を保持する第1サブユニットと、前記像担持体に対してギャップをあけて対向する現像剤担持体を保持する第2サブユニットと、前記像担持体と前記現像剤担持体とを長手方向の一端側で位置決めするために、前記第1サブユニットと前記第2サブユニットと長手方向の一端側で固定する第1位置決め部材と、前記像担持体と前記現像剤担持体とを長手方向の他端側で位置決めするために、前記第1サブユニットと前記第2サブユニットと長手方向の他端側で固定する第2位置決め部材と、を備え、前記第2サブユニットは、前記第1位置決め部材よりも長手方向の一端側に向けて突出する突出部を具備し、前記第2サブユニットの前記突出部は、長手方向に直交する断面でみたときに、前記第1位置決め部材に対向する対向面が、前記第1位置決め部材の外形に沿うように形成されたものである。
本発明は、第1サブユニットと第2サブユニットとが組み付けられる前に像担持体の長手方向一端側を位置決めした状態で第1サブユニットの長手方向一端側に第1位置決め部材が予め固定され、第1サブユニットと第2サブユニットとが組み付けられる前に現像剤担持体の長手方向他端側を位置決めした状態で第2サブユニットの長手方向他端側に第2位置決め部材が予め固定され、第1位置決め部材の外形に沿うように第1位置決め部材の位置を越えて長手方向一端側に向けて突出する突出部を第2サブユニットに設けている。これにより、組み付け時に像担持体の表面や現像剤担持体の表面を傷つける不具合などを生じさせることなく、像担持体と現像剤担持体とのギャップが長手方向にわたって高精度に均一化かつ適性化される、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 プロセスカートリッジを示す構成図である。 現像ユニットを長手方向に示す構成図である。 プロセスカートリッジを示す斜視図である。 プロセスカートリッジを別の角度から示す斜視図である。 (A)前面板が固定された状態の感光体ユニットを示す斜視図と、(B)後面板が固定された状態の現像ユニットを示す斜視図と、である。 (A)前面板を示す正面図と、(B)前面板に現像ユニットの突出部が対向した状態を示す正面図と、である。 (A)前面板が固定された状態の感光体ユニットを示す側面図と、(B)後面板が固定された状態の現像ユニットを示す側面図と、である。 現像ローラのマグネット軸が第1位置決め用穴部に挿入された状態を示す概略図である。
実施の形態.
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機の装置本体、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、3は原稿Dを原稿読込部4に搬送する原稿搬送部、4は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部、7は転写紙等の記録媒体Pが収容される給紙部、9は記録媒体Pの搬送タイミングを調整するレジストローラ(タイミングローラ)、10Y、10M、10C、10BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成されるプロセスカートリッジ(作像ユニット)、を示す。
また、17は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、18は中間転写ベルト17上のカラートナー像を記録媒体P上に転写するための2次転写バイアスローラ、19は中間転写ベルト17を清掃する中間転写ベルトクリーニング部、20は各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの感光体ドラム12上に形成されたトナー像を中間転写ベルト17上に重ねて転写する1次転写バイアスローラ、30は記録媒体P上の未定着画像を定着する定着装置、50Y、50M、50C、50BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナーが収容されたトナーカートリッジ(トナー容器)、を示す。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。なお、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの感光体ドラム12上でおこなわれる作像プロセスについては、図2をも参照することができる。
まず、原稿Dは、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス5上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス5上の原稿Dの画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿Dにて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿Dのカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部2に送信される。そして、書込み部2からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光L(図2を参照できる。)が、それぞれ、対応する感光体ドラム12上に向けて発せられる。
一方、4つのプロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの感光体ドラム12は、それぞれ、図1の反時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム12の表面は、帯電ローラ14(帯電部)との対向部で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム12K上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム12の表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、紙面左側から1番目のプロセスカートリッジ10Yの感光体ドラム12表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラーにより、感光体ドラム12の回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電ローラ14にて帯電された後の感光体ドラム12上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、マゼンタ成分に対応したレーザ光は、紙面左から2番目のプロセスカートリッジ10Mの感光体ドラム12表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光は、紙面左から3番目のプロセスカートリッジ10Cの感光体ドラム12表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、紙面左から4番目のプロセスカートリッジ10BKの感光体ドラム12K表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム12表面は、それぞれ、現像ユニット13(現像装置)との対向位置に達する。そして、各現像ユニット13から感光体ドラム12上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム12上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム12表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように1次転写バイアスローラ20が設置されている。そして、1次転写バイアスローラ20の位置で、中間転写ベルト17上に、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの感光体ドラム12上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
そして、転写工程後の感光体ドラム12表面は、それぞれ、クリーニングブレード15(クリーニング部)との対向位置に達する。そして、クリーニングブレード15で、感光体ドラム12上に残存する未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。
その後、感光体ドラム12表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム12における一連の作像プロセスが終了する。
他方、各プロセスカートリッジ10Y、10M、10C、10BKの感光体ドラム12上の各色のトナー像が重ねて転写(担持)された中間転写ベルト17は、図中の時計方向に走行して、2次転写バイアスローラ18との対向位置に達する。そして、2次転写バイアスローラ18との対向位置で、記録媒体P上に中間転写ベルト17上に担持されたカラーのトナー像が転写される(2次転写工程である。)。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング部19の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部19に回収されて、中間転写ベルト17における一連の転写プロセスが終了する。
ここで、中間転写ベルト17と2次転写バイアスローラ18との間(2次転写ニップである。)に搬送される記録媒体Pは、給紙部7からレジストローラ9等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9に導かれる。レジストローラ9に達した記録媒体Pは、タイミングを合わせて、2次転写ニップに向けて搬送される。
そして、フルカラー画像が転写された記録媒体Pは、搬送ベルトによって定着装置30に導かれる。定着装置30では、定着ベルトと加圧ローラとのニップにて、カラー画像が記録媒体P上に定着される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、排紙ローラによって、装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2及び図3等を用いて、プロセスカートリッジ10(作像部)について詳述する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ10は、主として、第1サブユニットとしての感光体ユニット11と、第2サブユニットとしての現像ユニット13と、で構成されている(図6等も参照することができる。)。
ここで、感光体ユニット11(第1サブユニット)は、像担持体としての感光体ドラム12、感光体ドラム12を帯電する帯電部としての帯電ローラ14、感光体ドラム12上の未転写トナーを回収するクリーニングブレード15(クリーニング部)、感光体ドラム12上に潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置16(潤滑剤供給部)、等で構成されている。現像ユニット13(第2サブユニット)は、感光体ドラム12上に形成される静電潜像を現像する現像装置(現像部)である。
そして、本実施の形態では、感光体ドラム12と帯電ローラ14とクリーニングブレード15(クリーニング部)と潤滑剤供給装置16とがサブユニット化された感光体ユニット(第1サブユニット)と、現像ユニット13(第2サブユニット)と、がさらにプロセスカートリッジ10として一体化されていて、プロセスカートリッジ10(着脱ユニット)として装置本体1に着脱可能に構成されている。
なお、各色のプロセスカートリッジは、ほぼ同一構造であるために、図2〜図8等にてプロセスカートリッジや感光体ユニットや現像ユニットは符号のアルファベット(Y、C、M、BK)を除して図示する。
また、プロセスカートリッジ10は、概ね、図4、図5に示すような外観をなしている。
ここで、像担持体としての感光体ドラム12は、負帯電性の有機感光体であって、ドラム状導電性支持体上に感光層等が設けられている。
図示は省略するが、感光体ドラム12は、基層としての導電性支持体上に、絶縁層である下引き層、感光層としての電荷発生層及び電荷輸送層、保護層(表面層)が順次積層されている。
感光体ドラム12の導電性支持体(基層)としては、体積抵抗が1010Ωcm以下の導電性材料を用いることができる。
帯電部としての帯電ローラ14は、導電性芯金(軸部)の外周に中抵抗の弾性層を被覆してなるローラ部材であって、潤滑剤供給装置16に対して感光体ドラム12の回転方向下流側において感光体ドラム12に当接するように配設されている。
そして、帯電ローラ14には、装置本体1に設置された不図示の電源部から所定の電圧(帯電バイアス)が印加されて、これにより対向する感光体ドラム12の表面を一様に帯電する。
なお、本実施の形態では、帯電ローラ14を感光体ドラム12に接触させているが、帯電ローラ14を感光体ドラム12に対して接触させずに微小ギャップをあけて対向させることもできる。
クリーニングブレード15(クリーニング部)は、潤滑剤供給装置16に対して感光体ドラム12の回転方向下流側に配設されている。クリーニングブレード15は、ウレタンゴム等のゴム材料からなり、感光体ドラム12表面に所定角度かつ所定圧力で当接している。これにより、感光体ドラム12上に付着する未転写トナー等の付着物が機械的に掻き取られてプロセスカートリッジ10(感光体ユニット11)内に回収されることになる。そして、プロセスカートリッジ10内に回収されたトナーは、廃トナーとして廃トナー回収容器(不図示であって、図1の装置本体1の紙面垂直方向奥側に着脱可能に設置されている。)に向けて搬送スクリュ15bによって搬送される。ここで、感光体ドラム12上に付着する付着物としては、未転写トナーの他に、記録媒体P(用紙)から生じる紙粉、帯電ローラ14による放電時に感光体ドラム12上に生じる放電生成物、トナーに添加されている添加剤、等がある。
また、本実施の形態におけるクリーニングブレード15は、潤滑剤供給ローラ16aによって感光体ドラム12上に供給された潤滑剤を薄層化する薄層化ブレードとしても機能する。
潤滑剤供給装置16(潤滑剤供給部)は、固形潤滑剤16b、感光体ドラム12と固形潤滑剤16bとに摺接する潤滑剤供給ローラ16a(ブラシ状ローラ)、固形潤滑剤16bを保持する保持部材16e、固形潤滑剤16bとともに保持部材16eを潤滑剤供給ローラ16aに向けて付勢する付勢手段としての圧縮スプリング16c、等で構成される。
このように構成された潤滑剤供給装置16によって、感光体ドラム12上に潤滑剤が供給される。そして、潤滑剤供給装置16の下流側に配設されたクリーニングブレード15によって、感光体ドラム12上に供給された潤滑剤が薄層化される。
図2及び図3を参照して、現像ユニット13(現像装置)は、現像剤担持体としての現像ローラ13aが微小なギャップをあけて感光体ドラム12に対向するように配置されていて、双方の対向部分には感光体ドラム12と磁気ブラシとが接触する現像領域(現像ニップ部)が形成される。現像ユニット13内には、トナーTとキャリアCとからなる現像剤G(2成分現像剤)が収容されている。そして、現像ユニット13は、感光体ドラム12上に形成される静電潜像を現像する(トナー像を形成する。)。なお、現像ユニット13の構成・動作については、後で詳しく説明する。
図1を参照して、トナーカートリッジ50Y、50M、50C、50BK(トナー容器)は、その内部に現像ユニット13内に供給するためのトナーTを収容している。具体的に、現像ユニット13に設置された磁気センサ13h(図3を参照できる。)によって検知されるトナー濃度(現像剤G中のトナーTの割合である。)の情報に基いて、不図示のトナー補給装置を介して、4つのトナーカートリッジ50Y、50M、50C、50BKのうち対応するトナーカートリッジから現像ユニット13内に向けてトナー補給口13eからトナーTを適宜に補給する。
なお、トナーTの補給は、トナー濃度の情報に限定されず、感光体ドラム12や中間転写ベルト17等に形成されたトナー像の反射率等から検知される画像濃度の情報に基づいて実施されてもよい。また、これらの異なる情報を組み合わせて、トナーTの補給の実施を判断してもよい。
また、現像ユニット13にトナーを補給するトナー補給装置(トナー補給手段)としては、搬送オーガを用いてトナーを搬送して補給するものや、スクリューポンプを用いてトナーを空気とともに搬送して補給するもの等、公知のものを用いることができる。
また、4つのトナーカートリッジ50Y、50M、50C、50BKは、図1の装置本体1の紙面垂直方向奥側(操作方向手前側である。)から装置本体に着脱できるように構成されていて、トナーカートリッジ内のトナーがなくなると、新品のものに交換されることになる。
以下、画像形成装置における現像ユニット13(現像装置)について詳述する。
図2及び図3を参照して、現像ユニット13は、現像剤担持体としての現像ローラ13a、搬送部材としての搬送スクリュ13b1、13b2(オーガスクリュ)、現像剤規制部材としてのドクターブレード13c、等で構成されている。
現像剤担持体としての現像ローラ13aは、アルミニウム、ステンレス、真鍮、導電性樹脂等の非磁性体を円筒形に形成してなるスリーブ13a2が、不図示の回転駆動機構(スリーブ軸13a20に設置されたギアに噛合する駆動ギアが設置されている。)によって回転されるように構成されている。現像ローラ13aのスリーブ13a2内には、スリーブ13a2の周面に複数の磁極を形成するマグネット13a1が非回転で固設されている(マグネット軸13a10が前面板41に軽圧入されている。)。現像ローラ13a上に担持された現像剤Gは、現像ローラ13a(スリーブ13a2)の矢印方向の回転にともなって搬送されて、ドクターブレード13c(現像剤規制部材)の位置に達する。そして、現像ローラ13a上の現像剤Gは、この位置で適量に規制された後に、感光体ドラム12との対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界(現像電界)によって、感光体ドラム12上に形成された潜像にトナーが吸着される。
現像剤規制部材としてのドクターブレード13cは、現像ローラ13aの上方に配設された非磁性の板状部材(板金)である。そして、現像ローラ13aは図2の時計方向に回転して、感光体ドラム12は図2の反時計方向に回転する。
2つの搬送スクリュ13b1、13b2(搬送部材)は、現像ユニット13内に収容された現像剤Gを長手方向(図2の紙面垂直方向であって、図3の左右方向である。)に循環しながら撹拌・混合する。
第1搬送部材としての第1搬送スクリュ13b1は、現像ローラ13aに対向する位置に配設されていて、現像剤Gを長手方向(回転軸方向)に水平に搬送する(図3(A)の破線矢印に示す左方向の搬送である。)とともに、汲上げ磁極の位置で現像ローラ13a上に現像剤Gを供給(図3(A)の白矢印方向の供給である。)する。
第2搬送部材としての第2搬送スクリュ13b2は、第1搬送スクリュ13b1の下方の位置で現像ローラ13aに対向する位置に配設されている。そして、現像ローラ13aから離脱した現像剤G(現像工程後に剤離れ磁極によって現像ローラ13a上から離脱された現像剤Gであって、図3(B)の白矢印方向に離脱するものある。)を長手方向に水平に搬送する(図3(B)の破線矢印に示す右方向の搬送である。)。
そして、第2搬送スクリュ13b2は、第1搬送スクリュ13b1による搬送経路の下流側から第1中継部13gを介して循環される現像剤Gを第1搬送部材13b1による搬送経路の上流側に第2中継部13fを介して搬送する(図3の一点鎖線矢印に示す搬送である。)。
2つの搬送スクリュ13b1、13b2は、現像ローラ13aや感光体ドラム12と同様に、回転軸がほぼ水平になるように配設されている。また、2つの搬送スクリュ13b1、13b2は、いずれも、回転軸部にスクリュ部が螺旋状に巻装されたものである。
なお、第1搬送スクリュ13b1による搬送経路(第1搬送経路)と、第2搬送スクリュ13b2による搬送経路(第2搬送経路)と、は壁部によって隔絶されている。
図3を参照して、第2搬送スクリュ13b2による搬送経路(第2搬送経路)の下流側と、第1搬送スクリュ13b1による搬送経路(第1搬送経路)の上流側と、は第2中継部13fを介して連通している。第2搬送スクリュ13b2による第2搬送経路の下流側に達した現像剤Gが、第2中継部13fの近傍に留まって盛り上がって、第2中継部13fを介して第1搬送スクリュ13b1による第1搬送経路の上流側に搬送(供給)されることになる。
また、第1搬送スクリュ13b1による搬送経路の下流側と、第2搬送スクリュ13b2による搬送経路の上流側と、は第1中継部13gを介して連通している。そして、第1搬送スクリュ13b1による第1搬送経路にて現像ローラ13a上に供給されなかった現像剤Gが、第1中継部13gにて自重落下して、第2搬送経路の上流側に達することになる。
なお、第2中継部13fにおける現像剤の搬送性(第2搬送経路から第1搬送経路への重力方向に逆らった現像剤の受け渡しである。)を向上させるために、第2搬送スクリュ13b2の下流側の位置(第2中継部13fに対応する位置である。)に、パドル形状部や、スクリュの巻き方向が逆方向に形成されたスクリュ部、を設けることもできる。
このような構成により、2つの搬送スクリュ13b1、13b2によって、現像ユニット13において現像剤Gを長手方向に循環させる循環経路が形成されることになる。すなわち、現像ユニット13が稼動されると、装置内に収容された現像剤Gは図3の破線矢印の方向に流動する。そして、このように、現像ローラ13aに対する現像剤Gの供給経路(第1搬送スクリュ13a1による第1搬送経路である。)と、現像ローラ13aから離脱する現像剤Gの回収経路(第2搬送スクリュ13a2による第2搬送経路である。)と、を分離することで、感光体ドラム12上に形成するトナー像の濃度偏差を小さくすることができる。
なお、図2、図3(A)を参照して、第1搬送スクリュ13b1による搬送経路中(第1搬送スクリュ13b1の下方であって、第1搬送経路上流側の位置である。)には、装置内を循環する現像剤のトナー濃度を検知する磁気センサ13h(トナー濃度検知手段)が設置されている。そして、磁気センサ13hによって検知されるトナー濃度の情報に基いて、トナーカートリッジ50からトナー補給口13e(第2中継部13fの近傍に配設されている。)を介して現像ユニット13内に向けて新品のトナーTが供給される。
また、図3、図5等を参照して、トナー補給口13eは、第1搬送スクリュ13b1による搬送経路の上流側の上方であって、現像領域から離れた位置(現像ローラ13aの長手方向の範囲の外側である。)に配設されている。
なお、本実施の形態では、トナー補給口13eを第1搬送スクリュ13a1による搬送経路中に配設したが、トナー補給口13eの位置はこれに限定されることなく、例えば、第2搬送経路の上流側の上方に配置することもできる。
以下、図4〜図9等を用いて、本実施の形態において特徴的な、プロセスカートリッジ10の構成・動作について詳述する。
先に説明したように、プロセスカートリッジ10は、画像形成装置本体1に対して着脱可能に設置される。詳しくは、図1の装置本体1において、不図示の本体カバーが開放された状態で、各色のプロセスカートリッジ10がそれぞれ+X方向に装着されることになる(又は、−X方向に離脱されることになる。)。なお、各図における装着方向との関係は、各図に付したXYZ座標を参照できる。
ここで、図4〜図6を参照して、プロセスカートリッジ10は、帯電ローラ14やクリーニングブレード15(クリーニング部)や潤滑剤供給部16とともに感光体ドラム12(像担持体)を保持する感光体ユニット11(第1サブユニット)と、感光体ドラム12に対してギャップ(現像ギャップ)をあけて対向する現像ローラ13a(現像剤担持体)を保持する現像ユニット13(第2サブユニット)と、がサブユニット化されて構成されている。すなわち、図6に示すように、プロセスカートリッジ10は、感光体ユニット11と現像剤ユニット13とに大きく分解(分割)できるように構成されている。
さらに、プロセスカートリッジ10には、感光体ドラム12と現像ローラ13aとを長手方向一端側(−X方向の端部である。)で位置決めする第1位置決め部材としての前面板41と、感光体ドラム12と現像ローラ13aとを長手方向他端側(+X方向の端部である。)で位置決めする第2位置決め部材としての後面板43と、が設けられている。
このように、前面板41(第1位置決め部材)と後面板43(第2位置決め部材)とを設けることで、感光体ドラム12と現像ローラ13aとのギャップが長手方向にわたって高精度に均一化かつ適性化されることになる。
そして、図6(A)、図8(A)を参照して、前面板41(第1位置決め部材)は、感光体ユニット11と現像ユニット13とが組み付けられる前に、感光体ドラム12の長手方向一端側を位置決めした状態で、感光体ユニット11の長手方向一端側に予め2つのネジ70(図4を参照できる。)によって固定されている。詳しくは、感光体ユニット11の側面から突出する感光体ドラム12のドラム軸(長手方向一端側のドラム軸である。)が、前面板41に圧入された軸受に挿入されて、感光体ドラム12の長手方向一端側の位置が定められる。そして、その状態で、前面板41を介して感光体ユニット11の側面に形成された雌ネジ部にネジ70が螺合されて、感光体ユニット11に前面板41が固定される。
これに対して、図6(B)、図8(B)を参照して、後面板43(第2位置決め部材)は、感光体ユニット11と現像ユニット13とが組み付けられる前に、現像ローラ13aの長手方向他端側を位置決めした状態で、現像ユニット13の長手方向他端側に予めネジ71(図5を参照できる。)によって固定されている。詳しくは、現像ユニット13の側面から突出する現像ローラ13aのスリーブ軸13a20(長手方向他端側に設置された軸であって、稼働時に回転する回転軸である。)が、後面板43に圧入された軸受に挿入されて、現像ローラ13aの長手方向他端側の位置が定められる。そして、その状態で、後面板43を介して現像ユニット13の側面に形成された雌ネジ部にネジ71が螺合されて、現像ユニット13に後面板43が固定される。
ここで、図4、図6(B)、図7、図8(B)等を参照して、本実施の形態におけるプロセスカートリッジ10は、現像ユニット13(第2サブユニット)に、前面板41(第1位置決め部材)の位置を越えて長手方向一端側に向けて突出する突出部13mが形成されている。すなわち、プロセスカートリッジとして組み付けたときに、現像ユニット13の一部(突出部13m)が前面板41から−X方向に突出するように形成されている。
そして、図7に示すように、この現像ユニット13の突出部13mは、長手方向に直交する断面でみたときに、前面板41(第1位置決め部材)に対向する対向面13m1が、前面板41の外形(スライド面41aである。)に沿うように形成されている。すなわち、現像ユニット13の突出部13mは、長手方向にわたって、前面板41のスライド面41a(側面)に沿うように形成されている。
このような構成により、前面板41が固定された状態の感光体ユニット11に対して、後面板43が固定された状態の現像ユニット13を装着して、プロセスカートリッジ10の組み付けを完成させるときに、前面板41のスライド面41aに突出部13mの対向面13m1を滑動させながら、現像ユニット13を−X方向にスライド移動しておこなうことができるため、現像ローラ13aと感光体ドラム12とのギャップ(間隙)を維持しながら、双方のサブユニット11、13を合体させることができる。したがって、プロセスカートリッジ10の組み付け時に、感光体ドラム12と現像ローラ13aとがぶつかって、感光体ドラム12の表面や現像ローラ13aの表面を傷つけてしまう不具合を確実に軽減することができる。
なお、上述した効果が確実に発揮されるように、前面板41のスライド面41aや、突出部13mの対向面13m1は現像ローラ13aと感光体ドラム12とが接触しないギャップを維持できるように、比較的高精度に形成されることが好ましい。
このように構成されたプロセスカートリッジ10は、以下のように組み付けられる。
まず、前面板41が予め固定された状態の感光体ユニット11(図6(A)の状態のものである。)に対して、後面板43が予め固定された状態の現像ユニット13を、突出部13m(対向面13m1)を前面板41のスライド面41aに沿わせながら長手方向に相対的に移動させる。そして、感光体ドラム12の長手方向他端側(+X方向の端部である。)を後面板43によって位置決めして、現像ローラ13aの長手方向一端側(−X方向の端部である。)を前面板41によって位置決めする。詳しくは、図6(A)の状態の感光体ユニット11及び前面板41に対して、図6(B)の状態の現像ユニット13及び後面板43をXY方向が一致するように反転させて、現像ローラ13aのマグネット軸13a10(軸部)が第1位置決め用穴部41bに嵌合して、感光体ドラム12のドラム軸12aが軸受43aの内径部(第2位置決め用穴部)に嵌合するように、図6の一点鎖線に沿うようにスライド移動させる。
その後、前面板41が予め固定された状態の感光体ユニット11と、後面板43が予め固定された状態の現像ユニット13と、が合体されると、感光体ユニット11(第1サブユニット)の長手方向他端側に後面板43(第2位置決め部材)がネジ70によって固定される(図5の状態である)。こうして、プロセスカートリッジ10の組み付けが完了する。
このような構成により、本実施の形態におけるプロセスカートリッジ10は、感光体ユニット11(又は、感光体ドラム12)や現像ユニット13(又は、現像ローラ13a)の長手方向(±X方向である。)の位置が確実に定まることになる。すなわち、感光体ユニット11は、前面板41と後面板43とによって長手方向両側からネジ70によって固定されていて、長手方向の位置が定められている。また、現像ユニット13は、前面板41には固定されていないものの、後面板43によってネジ71で固定されているために、その長手方向の位置が定められている。したがって、感光体ユニット11や現像ユニット13の長手方向の位置が定まらずに、現像工程時に画像が乱れてしまったり、現像ユニット13が振動してトナー飛散が生じてしまったりする不具合が抑止される。
また、2つの面板41、43のうち、一方の面板(後面板43)を感光体ユニット11のみで固定しているために、現像ユニット13や感光体ユニット11の長手方向の大きさ(寸法)にバラツキが生じてしまっても、双方の面板41、43に傾きや歪みが生じないために、感光体ドラム12と現像ローラ13aとの現像ギャップが長手方向にわたって均一化される。したがって、出力画像の画像濃度にムラ(濃度偏差)が生じる不具合も抑止される。
なお、本実施の形態では、前面板41が予め固定された状態の感光体ユニット11と、後面板43が予め固定された状態の現像ユニット13と、が合体された後に、感光体ユニット11(第1サブユニット)の長手方向他端側に後面板43(第2位置決め部材)がネジ70によって固定されるように構成した。これに対して、前面板41が予め固定された状態の感光体ユニット11と、後面板43が予め固定された状態の現像ユニット13と、が合体された後に、現像ユニット13(第2サブユニット)の長手方向一端側に前面板41(第1位置決め部材)がネジによって固定されるように構成することもできる。この場合にも、上述したものと同様の効果(現像ギャップが長手方向にわたって均一化される効果である。)を得ることができる。
また、本実施の形態では、前面板41が予め固定された状態の感光体ユニット11と、後面板43が予め固定された状態の現像ユニット13と、を長手方向にスライド移動させて双方が突き当たる位置で合体が完了するため、前面板41(又は、後面板43)に対して現像ユニット13(又は、感光体ユニット11)が深く嵌合してしまったり浅く嵌合してしまったりする不具合が軽減される。特に、現像ローラ13aのマグネット軸13a10(軸部)は第1位置決め用穴部41bに対して軽圧入によって嵌合されるため、一度嵌合された状態を修正するのが難しく、本実施の形態における構成が有用になる。
さらに、上述した特徴的なプロセスカートリッジ10の構成について説明する。
図6(A)を参照して、前面板41(第1位置決め部材)には、現像ローラ13aのマグネット軸13a10(長手方向一端側に形成された軸部であって、プロセスカートリッジ10の稼働時に回転しない非回転軸である。)が嵌合する第1位置決め用穴部41bが形成されている。
また、図6(B)を参照して、後面板43(第2位置決め部材)には、感光体ドラム12のドラム軸12a(長手方向の他端側の部分である。)が嵌合する第2位置決め用穴部(感光体ドラム12を回転可能に保持するために後面板43に圧入された軸受43aの内径部である。)が形成されている。さらに、後面板43(第2位置決め部材)には、感光体ユニット11の長手方向他端側に形成された被当接部11a(図6(A)を参照できる。)に当接して現像ユニット13に対する感光体ユニット11の長手方向の位置を定める当接部43bが形成されている。
このような構成により、上述したような、前面板41が予め固定された状態の感光体ユニット11と、後面板43が予め固定された状態の現像ユニット13と、の組み付けが可能になることになる。そして、特別な治具を用いることなく、後面板43の当接部43bに感光体ユニット11の被当接部11aを突き当てるだけで、プロセスカートリッジ10における感光体ユニット11(感光体ドラム12)と現像ユニット(現像ローラ13a)との長手方向の位置が定まるため、治具が設置された工場等にプロセスカートリッジ10を持ち込むことなく、市場でプロセスカートリッジ10のメンテナンス(感光体ユニット11と現像ユニット13とを分離しておこなうようなメンテナンスである。)をおこなうことができる。
また、図8を参照して、本実施の形態では、現像ユニット13(第2サブユニット)において現像ローラ13aのマグネット軸13a10の長手方向一端側の先端部から突出部13mの長手方向一端側の端部までの長手方向の距離をAとして、感光体ユニット11(第1サブユニット)において被当接部11aの長手方向他端側の端部から感光体ドラム12のドラム軸12a(長手方向他端側)の先端部までの長手方向の距離をBとして、後面板43(第2位置決め部材)において当接部43bの長手方向一端側の端部から第2位置決め用穴部(軸受43a)の長手方向一端側の端部までの長手方向の距離をCとしたときに、
A>B+C
なる関係が成立するように形成されている。
これにより、上述したような、前面板41のスライド面41aに対して突出部13mを滑動させながらの、前面板41が予め固定された状態の感光体ユニット11と、後面板43が予め固定された状態の現像ユニット13と、の組み付けが可能になることになる。すなわち、前面板41のスライド面41aに対して突出部13mを滑動させて現像ローラ13aと感光体ドラム12とのギャップを維持しながら、感光体ユニット11において後面板43に対して感光体ドラム12の他端側の位置決めを先行しておこなうことができるとともに、現像ユニット13において前面板41に対して現像ローラ13aの一端側の位置決めを先行しておこなうことができることになる。
また、図9(A)に示すように、本実施の形態において、前面板41に形成された第1位置決め用穴部41bには、その内径部の周方向の一部に向けてマグネット軸13a10を押し付けた状態で圧入するためのリブ状部41b1が形成されている。具体的に、リブ状部41b1は、第1位置決め用穴部41bの内径部の一部から中心側に向けて起立するように2つ並設され、その先端部は曲面状に形成されている。
このように、第1位置決め用穴部41bにリブ状部41b1を設けることで、第1位置決め用穴部41bに軽圧入される現像ローラ13aのマグネット軸13a10の位置決めを高精度かつ低コストでおこなうことができる。すなわち、第1位置決め用穴部41bの穴寸法の精度が低い場合には、図9(B)に示すようにマグネット軸13a10との間に隙間が生じてしまい精度の高い現像ギャップを形成することができなかったり、第1位置決め用穴部41bにマグネット軸13a10を嵌合できなかったりしてしまうことになる。また、そのような不具合を防止するために第1位置決め用穴部41bの穴寸法の精度を高めてしまうと、部品コストが上がってしまうことになる。これに対して、図9(A)に示すように、第1位置決め用穴部41bにリブ状部41b1を設けることにより、第1位置決め用穴部41bの全体の穴寸法の精度を高めることなく、マグネット軸13a10が当接する内径部の部分とリブ状部材41b1とを高精度に仕上げるだけで、第1位置決め用穴部41bに軽圧入されるマグネット軸13a10の位置決めを高精度におこなうことができる。なお、現像ローラ13aのマグネット軸13a10は、先に説明したように非回転軸であるために、第1位置決め用穴部41bへの軽圧入が可能になっている。
また、図9(A)に示すように、第1位置決め用穴部41bのリブ状部41b1は、長手方向に直交する断面でみたときに、感光体ドラム12の回転中心軸と現像ローラ13aの回転中心軸とを結ぶ仮想直線Kに沿った方向であって感光体ドラム12から離間する方向に現像ローラ13aを押し付けるように形成されている。
これにより、上述したような、前面板41のスライド面41aに対して突出部13mを滑動させながらの、前面板41が予め固定された状態の感光体ユニット11と、後面板43が予め固定された状態の現像ユニット13と、の組み付けをおこなうときに、突出部13mとスライド面41aとの干渉によって最終的な現像ギャップが左右される不具合を防止することができる。すなわち、プロセスカートリッジ10における前面板41の側の現像ギャップは、感光体ユニット11に固定された前面板41の第1位置決め用穴部41bに軽圧入されるマグネット軸13a10の位置決めによって確実に定められることになる。
また、図6(A)及び図8(A)を参照して、前面板41(第1位置決め部材)には、プロセスカートリッジ10において感光体ドラム12が露呈する方向(下方である。)であって長手方向に直交する方向に向けて突出するように突起部41dが形成されている。
このように前面板41の下方に突起部41dを設けることで、装置本体1から取り外された状態のプロセスカートリッジ10(又は、感光体ユニット11)が、感光体ドラム12を下方に向けた状態で単体で床面(静置面)に静置されるような場合であっても、突起部41dが床面に接触した状態でプロセスカートリッジ10(又は、感光体ユニット11)が静置されるため、感光体ドラム12が床面に接触してその表面に傷がつく不具合を軽減することができる。
なお、本実施の形態では、プロセスカートリッジ10が、画像形成装置本体1に対して、前面板41の側を装着方向手前側として、後面板43の側を装着方向奥側として、長手方向に装着される。そのため、上述したように前面板41に突起部41dを設けても、その突起部41dが装置本体1内の部材に干渉してプロセスカートリッジ10の長手方向の着脱を妨げるようなことはない。
以上説明したように、本実施の形態によれば、感光体ユニット11(第1サブユニット)と現像ユニット13(第2サブユニット)とが組み付けられる前に感光体ドラム12(像担持体)の長手方向一端側を位置決めした状態で感光体ユニット11の長手方向一端側に前面板41(第1位置決め部材)が予め固定され、感光体ユニット11と現像ユニット13とが組み付けられる前に現像ローラ13a(現像剤担持体)の長手方向他端側を位置決めした状態で現像ユニット13の長手方向他端側に後面板43(第2位置決め部材)が予め固定され、前面板41の外形に沿うように前面板41の位置を越えて長手方向一端側に向けて突出する突出部13mを現像ユニット13に設けている。これにより、組み付け時に感光体ドラム12の表面や現像ローラ13aの表面を傷つける不具合などを生じさせることなく、感光体ドラム12と現像ローラ13aとのギャップを長手方向にわたって高精度に均一化かつ適性化することができる。
なお、本実施の形態では、感光体ドラム12、帯電ローラ14、クリーニングブレード15(クリーニング部)、潤滑剤供給装置16を一体化して感光体ユニット11(第1サブユニット)を構成したが、感光体ユニット11(第1サブユニット)の構成はこれに限定されることなく、感光体ドラム12が保持されたものであればその他の種々の形態(例えば、感光体ドラムと帯電部とクリーニングブレード部とで感光体ユニットを構成した場合などである。)をとることができる。
同様に、本実施の形態では、現像部のみで現像ユニット13(第2サブユニット)を構成したが、現像ユニット13(第2サブユニット)の構成はこれに限定されることなく、現像ローラ13aが保持されたものであればその他の種々の形態(例えば、現像部と帯電部とで現像ユニットを構成した場合などである。)をとることができる。
そして、そのような場合にも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、中間転写ベルト17を用いたタンデム型のカラー画像形成装置に対して本発明を適用した。これに対して、転写搬送ベルトを用いたタンデム型のカラー画像形成装置(転写搬送ベルトに対向するように並設された複数の感光体ドラム上のトナー像を、転写搬送ベルトによって搬送される記録媒体上に重ねて転写する装置である。)や、モノクロ画像形成装置等、その他の画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。そして、そのような場合であっても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、第1位置決め部材として装着方向手前側に設置される前面板41を用いて、第2位置決め部材として装着方向奥側に設置される後面板43を用いたが、それらの前後関係を逆に構成することもできる。そして、そのような場合であっても、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電部と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像部(現像装置)と、像担持体上をクリーニングするクリーニング部とのうち、少なくとも1つと、像担持体とが、一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるユニットであるものと定義する。
1 画像形成装置本体(装置本体)、
10、10Y、10M、10C、10BK プロセスカートリッジ、
11 感光体ユニット(第1サブユニット)、
11a 被当接部、
12 感光体ドラム(像担持体)、
12a ドラム軸、
13 現像ユニット(第2サブユニット)、
13a 現像ローラ(現像剤担持体)、
13a1 マグネット、 13a10 マグネット軸(軸部)、
13a2 スリーブ、 13a20 スリーブ軸、
13m 突出部、
13m1 対向面、
14 帯電ローラ(帯電部)、
15 クリーニングブレード(クリーニング部)、
41 前面板(第1位置決め部材)、
41a スライド面、
41b 第1位置決め用穴部、
41b1 リブ状部、
41d 突起部、
43 後面板(第2位置決め部材)、
43a 軸受(第2位置決め用穴部)、
43b 当接部、
70、71 ネジ。
特開2010−61102号公報

Claims (8)

  1. 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジであって、
    像担持体を保持する第1サブユニットと、
    前記像担持体に対してギャップをあけて対向する現像剤担持体を保持する第2サブユニットと、
    前記像担持体と前記現像剤担持体とを長手方向の一端側で位置決めするために、前記第1サブユニットと前記第2サブユニットと長手方向の一端側で固定する第1位置決め部材と、
    前記像担持体と前記現像剤担持体とを長手方向の他端側で位置決めするために、前記第1サブユニットと前記第2サブユニットと長手方向の他端側で固定する第2位置決め部材と、
    を備え、
    前記第2サブユニットは、前記第1位置決め部材よりも長手方向の一端側に向けて突出する突出部を具備し、
    前記第2サブユニットの前記突出部は、長手方向に直交する断面でみたときに、前記第1位置決め部材に対向する対向面が、前記第1位置決め部材の外形に沿うように形成されたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  2. 前記第1位置決め部材は、前記現像剤担持体の長手方向の一端側に形成された軸部が嵌合する第1位置決め用穴部を具備し、
    前記第2位置決め部材は、前記像担持体の長手方向の他端側が嵌合する第2位置決め用穴部と、前記第1サブユニットの長手方向の他端側に形成された被当接部に当接して前記第2サブユニットに対する第1サブユニットの長手方向の位置を定める当接部と、を具備したことを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
  3. 前記第2サブユニットにおいて前記現像剤担持体の前記軸部の長手方向の一端側の先端部から前記突出部の長手方向の一端側の端部までの長手方向の距離をAとして、前記第1サブユニットにおいて前記被当接部の長手方向の他端側の端部から前記像担持体の長手方向の他端側の先端部までの長手方向の距離をBとして、前記第2位置決め部材において前記当接部の長手方向の一端側の端部から前記第2位置決め用穴部の長手方向の一端側の端部までの長手方向の距離をCとしたときに、
    A>B+C
    なる関係が成立するように形成されたことを特徴とする請求項2に記載のプロセスカートリッジ。
  4. 前記現像剤担持体の前記軸部は、当該プロセスカートリッジの稼働時に回転しない軸部であって、
    前記第1位置決め用穴部は、その内径部の周方向の一部に向けて前記軸部を押し付けた状態で圧入するためのリブ状部が形成されたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のプロセスカートリッジ。
  5. 前記第1位置決め用穴部の前記リブ状部は、長手方向に直交する断面でみたときに、前記像担持体の回転中心軸と前記現像剤担持体の回転中心軸とを結ぶ仮想直線に沿った方向であって前記像担持体から離間する方向に前記現像剤担持体を押し付けるように形成されたことを特徴とする請求項4に記載のプロセスカートリッジ。
  6. 前記第2位置決め部材の前記第2位置決め用穴部は、前記像担持体を回転可能に保持する軸受の内径部であることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  7. 前記画像形成装置本体に対して前記第1位置決め部材の側を装着方向手前側として前記第2位置決め部材の側を装着方向奥側として長手方向に装着され、
    前記第1位置決め部材は、当該プロセスカートリッジにおいて前記像担持体が露呈する方向であって長手方向に直交する方向に向けて突出するように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載のプロセスカートリッジが前記画像形成装置本体に単数又は複数設置されたことを特徴とする画像形成装置。
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