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JP5858437B2 - アンダーカット処理機構 - Google Patents

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Description

本発明は、成形品を固定型と可動型とにより成形する成形用金型装置において、成形品の型抜き時に該成形品にあるアンダーカット部を型抜き可能な状態とするためのアンダーカット処理機構に関する。
従来、この種の成形用金型装置としては、例えば、特許文献1に記載されたルーズコアエジェクター装置が知られている。すなわち、成形品の内面を形成する金型のコアと、このコアを貫通してコア表面に対して傾斜配置された移動可能なルーズコア支持ロッドと、可動側型板と台座プレートとに係止されたガイド手段ロッドと、このガイド手段ロッドに対して相対的に摺動可能にエジェクタープレートの摺動路に配置されたスライドベースとを備え、ルーズコア支持ロッドがスライドベースの移動に連動するものである。
このようなルーズコアエジェクター装置において、ガイド手段ロッドの一端は、可動側型板の下面に形成された凹部に緊密に嵌め込まれたホルダーに係止されており、また、ルーズコア支持ロッドは、コアにガイド手段ロッドとほぼ同じ傾斜角度で形成された挿通孔を摺動可能に挿通して、この挿通孔がルーズコア支持ロッドの傾斜角度を設定する唯一の角度設定孔となっている。
特開2002−326233号公報
しかしながら、前述したような従来の技術では、ルーズコア支持ロッドのみならず、ガイド手段ロッドも傾斜配置されており、しかも、各々のロッドを同じ傾斜角度で移動させるための機構が、エジェクタープレートと可動側型板とに分散するように構成されている。従って、成形品のアンダーカット部の型抜きのために必要なアンダーカット部分形状を施した駒の移動量に比べて大きな設置スペースを要し、全体的に構造も複雑となり組み立てに手間と時間がかかり、コストダウンが難しいという問題点があった。
また、アンダーカット部が成形品の外側ないし内側の一方向にある場合にしか対応することができず、例えば、成形品の内側にある管状突起のように、内孔形状に加えて内孔を囲む外周側にその全周方向に亘るアンダーカット部があるような場合には、このような成形品を型抜きすることは不可能であった。そのため、成形可能な成形品におけるアンダーカット部の形状の他、その位置や数が非常に狭い範囲に限定されてしまうという問題点があった。
本発明は、前述したような従来の技術が有する問題点に着目してなされたもので、コンパクトに構成することが可能となり省スペース化の要請に応じることができ、金型への加工および組み込みが容易で、また、構成が簡単であり組み立てに手間と時間がかからず、コストダウンを実現することができ、特に、成形品の内孔を囲む外周側にその全周方向に亘りアンダーカット部がある形状の成形品を容易に型抜きすることができるアンダーカット処理機構を提供することを目的としている。
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]成形品(P)を固定型(12)および可動型(13)によって成形する成形用金型装置(10)において、前記成形品(P)の型抜き時に該成形品(P)にあるアンダーカット部(P11)を型抜き可能な状態とするためのアンダーカット処理機構であって、
前記成形品(P)にある内孔(P10)に対応した形状を有する中子(50)と、
前記成形品(P)の内孔(P10)を囲む外周側にある前記アンダーカット部(P11)に対応した形状を有し、前記中子(50)の周囲に配置される複数のアンダーカット成形コア(30)と、
前記固定型(12)または前記可動型(13)に設けられ、前記各アンダーカット成形コア(30)を、前記中子(50)を取り囲む状態で互いに対接する成形位置と、前記中子(50)を間にして互いに離隔し前記アンダーカット部(P11)から逃げる離型位置とに移動可能に組み付けるホルダー(40)と、を有し、
前記各アンダーカット成形コア(30)のうち、前記中子(50)を間にして互いに対向する何れか一方の成形コア(30A)は、前記中子(50)の軸心と平行な型抜き方向に対して、該型抜き方向と直交する方向より0度でない所定角度傾斜して交差する第1逃げ方向へ移動可能であり、何れか他方の成形コア(30B)は、前記型抜き方向に対して、該型抜き方向と直交する方向より前記所定角度と同一または異なる角度だけ傾斜して交差する第2逃げ方向へ移動可能であり、前記一方の成形コア(30A)の部分のうち前記成形品(P)の内面に接する上端面が前記第1逃げ方向と同じ傾斜角度に傾斜しており、前記他方の成形コア(30B)の部分のうち前記成形品(P)の内面に接する上端面が前記第2逃げ方向と同じ傾斜角度に傾斜していることを特徴とするアンダーカット処理機構。
]前記ホルダー(40)内に、前記一方の成形コア(30A)を、前記型抜き方向と前記第1逃げ方向を合成した第1傾斜方向に沿って案内する第1ガイド手段(42)を設けると共に、前記他方の成形コア(30B)を、前記型抜き方向と前記第2逃げ方向を合成した第2傾斜方向に沿って案内する第2ガイド手段(43)を設けたことを特徴とする前記[1]に記載のアンダーカット処理機構。
]前記ホルダー(40)の内壁および前記一方の成形コア(30A)の外壁の何れか一方に、前記一方の成形コア(30A)が移動する前記第1傾斜方向へ延びる第1凹溝(42)を設け、何れか他方に、同じく前記第1傾斜方向へ延びて前記第1凹溝(42)に摺動可能に嵌合する第1凸条(33)を設け、前記ホルダー(40)内にある第1凹溝(42)または第1凸条(33)を前記第1ガイド手段(42)とし、
前記ホルダー(40)の内壁および前記他方の成形コア(30B)の外壁の何れか一方に、前記他方の成形コア(30B)が移動する前記第2傾斜方向へ延びる第2凹溝(43)を設け、何れか他方に、同じく前記第2傾斜方向へ延びて前記第2凹溝(43)に摺動可能に嵌合する第2凸条(34)を設け、前記ホルダー(40)内にある第2凹溝(43)または第2凸条(34)を前記第2ガイド手段(43)としたことを特徴とする前記[]に記載のアンダーカット処理機構。
]前記各アンダーカット成形コア(30)に対応して、前記型抜き方向に駆動されて突き出し動作する複数のエジェクタピン(20)を有し、
前記ホルダー(40)は、前記各エジェクタピン(20)の先端部が移動可能に案内される状態で前記可動型(13)に内設され、
前記各アンダーカット成形コア(30)は、それぞれ対応する前記エジェクタピン(20)の先端部に対して前記アンダーカット部(P11)からの逃げ方向に摺動可能に連結されたことを特徴とする前記[1],[2]または[]に記載のアンダーカット処理機構。
]前記中子(50)は、前記可動型(13)と該可動型(13)の下方に配設された可動取付板(14)との間を上下方向に移動可能に配設されたエジェクタ台板(15)に立設されたスリーブ(51)と、該スリーブ(51)内を摺動可能に挿通した状態で前記可動取付板(14)に立設されたロッド(52)と、から成ることを特徴とする前記[1],[2],[3]または[]に記載のアンダーカット処理機構。
]前記ホルダー(40)を、該ホルダー(40)を設ける前記可動型(13)または前記固定型(12)における中空部を囲む一部として構成したことを特徴とする前記[1],[2],[3],[4]または[]に記載のアンダーカット処理機構。
前記本発明は次のように作用する。
前記[1]に記載のアンダーカット処理機構によれば、成形品(P)にある内孔(P10)に対応した形状の中子(50)と、成形品(P)の内孔(P10)を囲む外周側にあるアンダーカット部(P11)に対応した形状の複数のアンダーカット成形コア(30)とを備え、各アンダーカット成形コア(30)は、中子(50)の周囲に配置される。
各アンダーカット成形コア(30)は、固定型(12)または可動型(13)に設けられたホルダー(40)内にて、中子(50)を取り囲む状態で互いに対接する成形位置と、中子(50)を間にして互いに離隔しアンダーカット部(P11)から逃げる離型位置とに摺動可能に組み付けられている。これにより、成形品(P)にある内孔(P10)に加えて、該内孔(P10)を囲む外周側にアンダーカット部(P11)がある場合でも、容易に型抜きすることが可能となる。
しかも、成形品(P)を型抜きする際、各アンダーカット成形コア(30)のうち、中子(50)を間にして互いに対向する何れか一方の成形コア(30A)は、中子(50)の軸心と平行な型抜き方向に対して、該型抜き方向と直交する方向より0度でない所定角度に傾斜して交差する第1逃げ方向へ移動可能であるのに対して、何れか他方の成形コア(30B)は、前記型抜き方向に対して、該型抜き方向と直交する方向より前記所定角度と同一または異なる角度だけ傾斜して交差する第2逃げ方向へ移動可能となっている。
このように、各アンダーカット成形コア(30)のうち、中子(50)を間にして互いに対向する両側の成形コア(30)は、それぞれアンダーカット部(P11)からの逃げ方向が型抜き方向に対して左右対称に移動する場合に限らず、それぞれ型抜き方向に対して全く別の角度で交差するような異なる逃げ方向にも移動することができる。そのため、様々な形状の成形品(P)ないしアンダーカット部(P11)を型抜きすることが可能となる。
以上のようなアンダーカット処理機構によれば、全体的な構造の簡易化が可能となり、製造コストを大幅に低減することが可能となる。また、各アンダーカット成形コア(30)やこれらを支持する部材を、エジェクタ台板(15)や可動型(13)に分散させることなく、ホルダー(40)を介して固定型(12)または可動型(13)の何れか一方にのみに集中して配設することができる。これにより、コンパクトに構成することが可能となり、省スペース化の要請に応じることができ、金型(11)への加工および組み込みも容易となる。
また、一方の成形コア(30A)の部分のうち成形品(P)の内面に接する上端面が第1逃げ方向と同じ傾斜角度に傾斜しており、他方の成形コア(30B)の部分のうち成形品(P)の内面に接する上端面が第2逃げ方向と同じ傾斜角度に傾斜しているので、前記成形品(P)としては、具体的にはアンダーカット部(P11)を境にして、一方の成形コア(30A)側に位置する片側の部位(P2)は、その内面および外面が第1逃げ方向と同じ傾斜角度に傾斜した板状に成形され、他方の成形コア(30B)側に位置するもう片側の部位(P3)は、その内面および外面が第2逃げ方向と同じ傾斜角度に傾斜した板状に成形される。このような複雑な形状の成形品(P)にも容易に対応することができる。
前記[]に記載のアンダーカット処理機構によれば、成形品(P)を型抜きする際、ホルダー(40)内にある第1ガイド手段(42)によって、前記一方の成形コア(30A)は、型抜き方向と第1逃げ方向を合成した第1傾斜方向に沿って案内される。同様にホルダー(40)内にある第2ガイド手段(43)によって、前記他方の成形コア(30B)は、型抜き方向と第2逃げ方向を合成した第2傾斜方向に沿って案内される。これにより、中子(50)を間にして対向する各成形コア(30)を、それぞれ成形位置から離型位置まで確実に移動させることができる。
また、前記ガイド手段としては、具体的には例えば前記[]に記載したように、ホルダー(40)の内壁および一方の成形コア(30A)の外壁の何れか一方に、一方の成形コア(30A)が移動する第1傾斜方向へ延びる第1凹溝(42)を設け、何れか他方に、同じく第1傾斜方向へ延びて前記第1凹溝(42)に摺動可能に嵌合する第1凸条(33)を設けて、ホルダー(40)内にある第1凹溝(42)または第1凸条(33)を第1ガイド手段(42)とする。
一方、ホルダー(40)の内壁および他方の成形コア(30B)の外壁の何れか一方に、他方の成形コア(30B)が移動する第2傾斜方向へ延びる第2凹溝(43)を設け、何れか他方に、同じく第2傾斜方向へ延びて前記第2凹溝(43)に摺動可能に嵌合する第2凸条(34)を設けて、ホルダー(40)内にある第2凹溝(43)または第2凸条(34)を第2ガイド手段(43)とする。
これにより、中子(50)を間にして対向する各成形コア(30)の移動は、これら自体とホルダー(40)とに設けられた凹溝および凸条の嵌合関係によって確実かつ円滑に案内されると共に、型抜き時における負荷も一箇所に集中することがなく分散されるので、耐久性が高められる。また、設計時における高い精度出しも緩和されるため、さらなるコストダウンが可能となる。
また、前記[]に記載のアンダーカット処理機構によれば、成形品(P)の型抜き時に、型抜き方向へ駆動されるエジェクタピン(20)の突き出し動作に応じて作動する。成形が終わり可動型(13)から固定型(12)が離れると、成形品(P)の外面側が現われる。次いでエジェクタピン(20)が型抜きのために、成形品(P)を可動型(13)から離間させるように突き出し動作し、該エジェクタピン(20)の先端部(23)はホルダー(40)内を移動する。
エジェクタピン(20)の突き出し動作に伴って、エジェクタピン(20)の先端部(23)に連結されている各アンダーカット成形コア(30)は、それぞれアンダーカット部(P11)からの逃げ方向に摺動する。そのため、成形品(P)の主要部のみならずアンダーカット部(P11)も型抜き可能な状態となり、成形品(P)全体を容易に金型から取り外すことができる。
また、前記[]に記載のアンダーカット処理機構によれば、前記中子(50)は、可動型(13)と該可動型(13)の下方に配設された可動取付板(14)との間を上下方向に移動可能に配設されたエジェクタ台板(15)に立設されたスリーブ(51)と、該スリーブ(51)内を摺動可能に挿通した状態で前記可動取付板(14)に立設されたロッド(52)とから成る。
成形品(P)の成形が終了して、エジェクタ台板(15)が上方に駆動されると、中子(50)のスリーブ(51)は、成形品(P)の特に内孔(P10)のある部位を離間させるように型抜き方向に突き出し動作する。この時、中子(50)のロッド(52)は、スリーブ(51)と一緒に突き出し動作することはなく、スリーブ(51)の突き出し動作に伴いスリーブ(51)に対して下方へ相対的に移動する。これにより、ロッド(52)の先端部は、成形品(P)の内孔(P10)から離脱することになる。
さらに、前記[]に記載のアンダーカット処理機構によれば、ホルダー(40)自体を、該ホルダー(40)を設ける可動型(13)または固定型(12)における中空部を囲む一部として構成する。すなわち、金型に直接ホルダー(40)の内部空間の代わりとなる中空部を形成して、この中空部内に各アンダーカット成形コア(30)を、成形位置と離型位置とに摺動可能に収納すれば良い。これにより、ホルダー(40)部品が不要となって部品点数が削減され、成形用金型装置(10)全体の構成をよりいっそう簡易化することができ、なおさらコストを低減することが可能となる。
本発明に係るアンダーカット処理機構によれば、成形品の内孔を囲む外周側にその全周方向に亘りアンダーカット部がある形状の成形品を容易に型抜きすることができる。
しかも、コンパクトに構成することが可能となり省スペース化の要請に応じることができ、金型への加工および組み込みが容易で、また、構成が簡単であり組み立てに手間と時間がかからず、コストダウンを実現することができる。
本発明の第1実施の形態に係る成形用金型装置およびアンダーカット処理機構の成形時における動作を説明する断面図である。 本発明の第1実施の形態に係る成形用金型装置およびアンダーカット処理機構の型抜き時における動作を説明する断面図である。 本発明の第1実施の形態に係るアンダーカット処理機構の全体の外観を示す斜視図である。 本発明の第1実施の形態に係るアンダーカット処理機構のホルダーの一部を外して内部を示す斜視図である。 本発明の第1実施の形態に係るアンダーカット処理機構のホルダー内より一部の構成を外した状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施の形態に係るアンダーカット処理機構のホルダー内より一部の構成を外した状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施の形態に係るアンダーカット処理機構のホルダー内を示す斜視図である。 本発明の第1実施の形態に係るアンダーカット処理機構における成形品の各部位の角度を示す説明図である。 本発明の第2実施の形態に係る成形用金型装置およびアンダーカット処理機構の成形時における動作を説明する断面図である。 本発明の第2実施の形態に係る成形用金型装置およびアンダーカット処理機構の型抜き時における動作を説明する断面図である。 本発明の第2実施の形態に係るアンダーカット処理機構の全体の外観を示す斜視図である。 本発明の第2実施の形態に係るアンダーカット処理機構のホルダーの一部を外して内部を示す斜視図である。 本発明の第2実施の形態に係るアンダーカット処理機構のホルダー内より一部の構成を外した状態を示す斜視図である。 本発明の第2実施の形態に係るアンダーカット処理機構のホルダー内より一部の構成を外した状態を示す斜視図である。 本発明の第2実施の形態に係るアンダーカット処理機構のホルダー内を示す斜視図である。 本発明の第2実施の形態に係るアンダーカット処理機構における成形品の各部位の角度を示す説明図である。 本発明の第3実施の形態に係る成形用金型装置およびアンダーカット処理機構の成形時における動作を説明する断面図である。 本発明の第3実施の形態に係る成形用金型装置およびアンダーカット処理機構の型抜き時における動作を説明する断面図である。 本発明の第3実施の形態に係るアンダーカット処理機構の全体の外観を示す斜視図である。 本発明の第3実施の形態に係るアンダーカット処理機構のホルダーの一部を外して内部を示す斜視図である。 本発明の第3実施の形態に係るアンダーカット処理機構のホルダー内より一部の構成を外した状態を示す斜視図である。 本発明の第3実施の形態に係るアンダーカット処理機構のホルダー内より一部の構成を外した状態を示す斜視図である。 本発明の第3実施の形態に係るアンダーカット処理機構のホルダー内を示す斜視図である。 本発明の第3実施の形態に係るアンダーカット処理機構における成形品の各部位の角度を示す説明図である。
以下、図面に基づき、本発明を代表する各種実施の形態を説明する。
図1〜図8は、本発明の第1実施の形態を示している。
図1および図2は、本実施の形態に係る成形用金型装置10を構成する金型11およびアンダーカット処理機構の動作を説明するための断面図である。図1は、成形品Pの成形時における状態を示し、図2は、成形品Pの型抜き時における状態を示している。
本実施の形態に係る成形品Pは、図1に示すように、全体的には板状部材であり、その内面(下面)側より突出する管状突起P1を備えている。成形品Pは、管状突起P1がある部位を境にして、片側の部位P2は、その内面および外面が下り傾斜した板状に成形され、もう片側の部位P3も、同じく内面および外面が下り傾斜した板状に成形されるものである。ここで各部位P2,P3のそれぞれの傾斜角度は、本実施の形態では同一に設定されて左右対称であるが、後述するように両側で異なる傾斜角度に設定しても良い。
また、成形品Pの管状突起P1には、その中心軸を通る内孔P10があり、内孔P10を囲む外周側、すなわち管状突起P1の外周に沿って、全周方向に亘る凹凸形状のアンダーカット部P11が設けられている。なお、成形品Pの材料としては、プラスチック等の合成樹脂に限られず、鉄や銅等の金属も該当する。
図1および図2に示すように、成形用金型装置10は、金型11により成形品Pを成形する装置である。金型11は、成形品Pの外面側を成形する固定型12と、成形品Pにある管状突起P1を含む内面側を成形する可動型13から成る。また、可動型13の下方には可動取付板14が配されており、可動型13と可動取付板14との間に、2枚重ねの板材から成るエジェクタ台板15が、上下方向に移動可能に配設されている。
本発明の根幹を成すアンダーカット処理機構は、成形品Pの型抜き時にアンダーカット部P11を型抜き可能な状態とするものであり、一対のエジェクタピン20,20と、各エジェクタピン20の先端部23が移動可能に案内されるホルダー40と、各エジェクタピン20の先端部23にそれぞれ連結され、ホルダー40内に移動可能に組み付けられる一対のアンダーカット成形コア30,30と、成形品Pの内孔P10を成形する中子50等を有する。
図1および図2に示すように、各エジェクタピン20は角棒部材から形成されており、それぞれエジェクタ台板15上に互いに平行な状態で立設されている。各エジェクタピン20の基端部22が、ノックピン21を介してエジェクタ台板15に固定されている。各エジェクタピン20は、エジェクタ台板15の上方への移動に伴って型抜き方向に駆動されて突き出し動作する。各エジェクタピン20の先端部23は、次述するホルダー40内に移動可能に挿通している。
ホルダー40は、可動型13内に収容される状態で、該可動型13に一体に内設されている。図3〜図7に示すように、ホルダー40は、2つの部品を組み合わせて成り、上端面および下端面が開口する箱状に形成されている。ホルダー40内には、その中心に沿って中子50が配置されると共に、該中子50を間にして両側に並ぶ各アンダーカット成形コア30が、それぞれ成形位置(図1参照)と離型位置(図2参照)とに移動可能に組み付けられている他、各エジェクタピン20が軸方向に移動可能に挿通している。
ホルダー40内には、その中心に沿って延びるように配される中子50を案内するための中子保持部41が形成されている。中子50は前記成形品Pの内孔P10を成形するものであり、前記各エジェクタピン20と同様にホルダー40内に移動可能に挿通している。図5に示すように、中子50は、前記中子保持部41に摺動可能に案内されるスリーブ51と、該スリーブ51内に移動可能に挿通されるロッド52とから成る。
図1に示すように、スリーブ51は、各エジェクタピン20と平行な状態で各エジェクタピン20の間に位置するように、エジェクタ台板15に基端部が立設されている。スリーブ51は、エジェクタ台板15の上方への移動に伴って型抜き方向に駆動されて突き出し動作する。スリーブ51の先端部は、ホルダー40内にて前記中子保持部41に摺動可能に挿通している。
一方、ロッド52は、前記スリーブ51に挿通した状態で可動取付板14に立設されている。ロッド52は、スリーブ51と一緒に突き出し動作することはなく、スリーブ51の突き出し動作に伴いスリーブ51に対して下方へ相対的に移動し、ロッド52の上端部はスリーブ51内に没入するように設定されている。ロッド52の上端部は、成形品Pの内孔P10に対応した円柱形に形成されている。
図4、図5に示すように、ホルダー40内にて中子保持部41の両側には、前記各エジェクタピン20の先端部23が移動可能に挿通している。また、ホルダー40内にて中子保持部41の上側の内部空間には、一対のアンダーカット成形コア30,30が、それぞれ成形位置(図1参照)と離型位置(図2参照)とに移動可能に収納されている。各アンダーカット成形コア30は、中子50を間にして互いに対向しており、以下に単に成形コア30とも略し、また必要に応じて、一方の成形コア30Aと他方の成形コア30Bとに区別して説明する。
図3〜図7に示すように、各成形コア30は、それぞれ図示した同一形状の駒形部材から成り、ホルダー40内では左右対称となる状態に収納されている。各成形コア30の上端側の互いに対向する部位には、成形品Pのうちアンダーカット部P11を成形する溝部31が凹設されている。ホルダー40内において各成形コア30は、それぞれエジェクタピン20の先端部23に対して、前記中子50の軸心と平行な型抜き方向と交差するアンダーカット部P11からの逃げ方向に摺動可能に基端部が連結されている。
詳しくは図8に示すように、ホルダー40内において、一方の成形コア30Aは、前記型抜き方向(鉛直方向)と直交する方向(水平方向)より所定角度θ1だけ傾斜して交差する第1逃げ方向へ移動可能であり、他方の成形コア30Bは、前記型抜き方向と直交する方向より前記所定角度θ1と同一または異なる角度θ2だけ傾斜して交差する第2逃げ方向へ移動可能に設定されている。本実施の形態ではθ1=θ2となっている。
一方の成形コア30Aに対応するエジェクタピン20の先端部23の上端には、水平方向より所定角度θ1だけ傾斜して延びる凸条として保持駒部23aが設けられている。一方の成形コア30Aの下端部には、前記保持駒部23aに対して摺動可能に嵌合する蟻溝としての逃げ動作駒部32が設けられている。この逃げ動作駒部32と保持駒部23aとの嵌合関係により、一方の成形コア30Aはエジェクタピン20の先端部23に対して第1逃げ方向へ移動可能に連結されている。
同様に、他方の成形コア30Bに対応するエジェクタピン20の先端部23の上端には、水平方向より所定角度θ2だけ傾斜して延びる凸条として保持駒部23aが設けられている。他方の成形コア30Bの下端部には、前記保持駒部23aに対して摺動可能に嵌合する蟻溝としての逃げ動作駒部32が設けられている。この逃げ動作駒部32と保持駒部23aとの嵌合関係により、他方の成形コア30Bはエジェクタピン20の先端部23に対して第2逃げ方向へ移動可能に連結されている。なお、本実施の形態では前述したように、θ1=θ2となっており各成形コア30は互いに左右対称に移動することになる。
図7に示すように、ホルダー40内における左右片側の内壁面には、成形品Pの型抜き時に一方の成形コア30Aを成形位置から離型位置に向けて、前記型抜き方向と前記第1逃げ方向を合成した第1傾斜方向に沿って案内する第1ガイド手段が設けられている。この第1ガイド手段は、一方の成形コア30Aが移動する第1傾斜方向へ延びる凹溝断面形の第1凹溝42として設けられている。なお、第1凹溝42は、ホルダー40の前後に対向する両内壁面にそれぞれ一対が対向するように設けられている。
一方、図4に示すように、一方の成形コア30Aの傾斜面側の前後には、それぞれ前記第1凹溝42に摺動可能に嵌合する第1凸条33が設けられている。ここで第1凸条33は、ホルダー40の内壁と成形コア30の外壁との何れに設けても良く、何れか他方に前記第1凹溝42を設けることになる。要するに、一方の成形コア30Aが型抜き動作時に、そのまま前記第1傾斜方向へ移動可能に案内される構成であれば良い。
また、図7に示すように、ホルダー40内における左右もう片側の内壁面には、成形品Pの型抜き時に他方の成形コア30Bを成形位置から離型位置に向けて、前記型抜き方向と前記第2逃げ方向を合成した第2傾斜方向に沿って案内する第2ガイド手段が設けられている。この第2ガイド手段は、他方の成形コア30Bが移動する第2傾斜方向へ延びる凹溝断面形の第2凹溝43として設けられている。なお、第2凹溝43も、前記第1凹溝42と同様に、ホルダー40の前後に対向する両内壁面にそれぞれ一対が対向するように設けられている。
一方、図4に示すように、他方の成形コア30Bの傾斜面側の前後には、それぞれ前記第2凹溝43に摺動可能に嵌合する第2凸条34が設けられている。ここで第2凸条34は、ホルダー40の内壁と成形コア30の外壁との何れに設けても良く、何れか他方に前記第2凹溝43を設けることになる。要するに、他方の成形コア30Bが型抜き動作時に、そのまま前記第2傾斜方向へ移動可能に案内される構成であれば良い。
次に、第1実施の形態に係る成形用金型装置10の作用について説明する。
図1は、成形用金型装置10により成形品Pが成形されている状態を示している。このような成形時には、可動型13に内設されたホルダー40内において、一対のアンダーカット成形コア30A,30Bは、それぞれ中子50を取り囲む状態で互いに対接した成形位置にある。
この時、各成形コア30の上端側にある溝部31により、中子50のロッド52の先端部が全周方向から取り囲まれており、成形品Pの管状突起P1の外周側が成形される。さらに、中子50のスリーブ51の上端面によって、成形品Pの管状突起P1の先端面が象られ、また、ロッド52の上端部によって、管状突起P1の内孔P10が成形されることになる。
成形品Pの成形が終了すると、固定型12が可動型13から外された後、図2に示すように、エジェクタ台板15が上方に駆動される。すると、エジェクタ台板15上に立設されている各エジェクタピン20が、成形品Pを可動型13から離間させるように型抜き方向(上方)に突き出し動作する。
この時、中子50のロッド52は、スリーブ51と一緒に突き出し動作することはなく、スリーブ51の突き出し動作に伴いスリーブ51に対して下方へ相対的に移動する。これにより、ロッド52の先端部は、成形品Pにある管状突起P1の内孔P10内から離脱することになる。
また、ホルダー40内においては、各エジェクタピン20の保持駒部23aに連結されている各成形コア30A,30Bは、エジェクタピン20と一緒に型抜き方向に移動すると共に、該エジェクタピン20の先端部23に対して、型抜き方向とは交差する逃げ方向にも同時に移動する。
ここで、一方の成形コア30Aは、中子50の軸心と平行な型抜き方向に対して、該型抜き方向と直交する方向より所定角度θ1だけ傾斜して交差する第1逃げ方向へ移動するのに対して、他方の成形コア30Bは、前記型抜き方向に対して、該型抜き方向と直交する方向より前記所定角度θ1と同一または異なる角度だけ傾斜して交差する第2逃げ方向へ移動する。
このように、中子50を間にして互いに対向する一対の成形コア30A,30Bは、それぞれアンダーカット部P11からの逃げ方向が型抜き方向に対して直角方向に限られることはなく、また左右対称に移動する場合に限らず、それぞれ型抜き方向に対して全く別の角度で交差するような異なる逃げ方向にも移動することができる。
すなわち、図8において、成形コア30A,30Bの逃げ方向の角度θ1,θ2が、それぞれ水平線に対して0度以外でも、このような逃げ方向の角度となる保持駒部23aの傾斜角度を、θ1=θ1’,θ2=θ2’となるように成形品Pの両側の部位P2,P3の傾斜角度に合わせることにより、他にも様々な形状の成形品を成形することが可能となる。
各エジェクタピン20の突き出し動作に伴って、一方の成形コア30Aは、その第1凸条33がホルダー40内における第1ガイド手段である第1凹溝42に摺動可能に嵌合して案内されつつ、型抜き方向と前記第1逃げ方向にそれぞれ同時に移動する第1傾斜方向に移動する。
また、各エジェクタピン20の突き出し動作に伴って、他方の成形コア30Bも、その第2凸条34がホルダー40内における第2ガイド手段である第2凹溝43に摺動可能に嵌合して案内されつつ、型抜き方向と前記第2逃げ方向にそれぞれ同時に移動する第2傾斜方向に移動する。
これにより、各成形コア30A,30Bを、それぞれ成形位置から離型位置まで確実に移動させることができ、成形品Pのアンダーカット部P11が型抜き可能な状態となる。このように、管状突起P1の内孔P10を囲む外周側に沿って、全周方向に亘る凹凸状のアンダーカット部P11があり、かつ管状突起P1を間にした両側の部位P2,P3の傾斜角度が互いに異なるような複雑な形状の成形品Pであっても容易に成形することができる。
しかも、各成形コア30A,30Bの凸条33,34と、ホルダー40の凹溝42,43との嵌合関係により、型抜き時における負荷も一箇所に集中することがなく分散されるので、耐久性が高められる。また、設計時における高い精度出しも緩和されるため、さらなるコストダウンが可能となる。
また、各成形コア30A,30Bを、エジェクタ台板15や可動型13に分散させることなく、ホルダー40を介して可動型13にのみ集中して配設することができる。これにより、成形用金型装置10全体をコンパクトに構成することが可能となり、省スペース化の要請にも応じることができ、金型11への加工および組み込みが容易となる。
特に、アンダーカット処理機構は、図3に示すように、予めホルダー40に組み込んだ形でユニットとして構成することができ、図1に示すように、ホルダー40を介して可動型13内に容易に後付けすることができる。かかる構成は、可動型13が小型である場合のように、可動型13自体にホルダー40を収納する空間を穿設するような加工が容易な場合に適している。
なお、図2において、成形品Pが抜き去られると、各エジェクタピン20が成形時の位置に戻るに従い、各エジェクタピン20に引かれて各成形コア30A,30Bも成型時の初期位置に戻る。また、固定型12も成形位置に戻って、次の成形品Pが成形されることになる。
図9〜図16は、本発明の第2実施の形態を示している。
本実施の形態に係る成形用金型装置10’は、前述した第1実施の形態に係る成形用金型装置10と比べて、成形品P’の形状が異なっており、この成形品P’の形状に対応して、金型11’の固定型12’と可動型13’、エジェクタピン20’、アンダーカット成形コア30’、それにホルダー40’の形状が異なっているが、基本的には成形用金型装置10の各構成と共通する。
本実施の形態に係る成形用金型装置10’の各構成を示す図9〜図16は、第1実施の形態に係る成形用金型装置10の各構成を示す図1〜図8に順に対応している。図9〜図16において、図1〜図8に示す各構成と異なる形状のものに関しては同一符号に「’」を付し、重複した説明は省略する。
特に、本実施の形態では、成形品P’が管状突起P1を境にして、片側の部位P2’は、その内面および外面が上り傾斜の板状に成形され、もう片側の部位P3’も、同じく内面および外面が上り傾斜した板状に成形されている。図16に示すように、成形品P’の両側の部位P2’,P3’における傾斜角度θ3’,θ4’は、ともに上がり傾斜で同一の角度に設定されているが、両側の部位P2’,P3’ごとに異なる傾斜角度に設定して左右非対称となるように設計しても良い。
各成形コア30A’,30B’の逃げ方向の角度θ3,θ4が、それぞれ水平線に対して0度以外でも、このような逃げ方向の角度となる保持駒部23a’の傾斜角度を、θ3=θ3’,θ4=θ4’となるように成形品P’の両側に延びる板状の部位P2’,P3’の傾斜角度に合わせることにより、他にも様々な形状の成形品を成形することが可能となる。
そして、成形品P’の両側の部位P2’,P3’の傾斜角度θ3’,θ4’に合わせて、固定型12’と可動型13’の成形面の他、各エジェクタピン20’の保持駒部23a’の傾斜角度や、各成形コア30A’、30B’における第1逃げ方向および第2逃げ方向、それに各成形コア30A’、30B’の上端面側の傾斜角度や、ホルダー40’の特に上端開口側の形状を設計変更すれば良い。
図17〜図24は、本発明の第3実施の形態を示している。
本実施の形態に係る成形用金型装置10”も、前述した第1実施の形態に係る成形用金型装置10と比べて、成形品P”の形状が異なっており、この成形品P”の形状に対応して、金型11”の固定型12”と可動型13”、エジェクタピン20”、アンダーカット成形コア30”、それにホルダー40”の形状が異なっているが、基本的には成形用金型装置10の各構成と共通する。
本実施の形態に係る成形用金型装置10”の各構成を示す図17〜図24は、第1実施の形態に係る成形用金型装置10の各構成を示す図1〜図8に順に対応している。図17〜図24において、図1〜図8に示す各構成と異なる形状のものに関しては同一符号に「”」を付し、重複した説明は省略する。なお、本実施の形態に係る成形用金型装置10”の各構成を示す図17〜図24は、前述した第2実施の形態に係る成形用金型装置10’の各構成を示す図9〜図16とも順に対応している。
特に、本実施の形態では、成形品P”が管状突起P1を境にして、片側の部位P2”は、その内面および外面が下り傾斜の板状に成形され、もう片側の部位P3”は、その内面および外面が上り傾斜した板状に成形されている。このように本実施の形態では、成形品P”両側の部位P2”,P3”における傾斜角度θ5’,θ6’が、それぞれ下り傾斜と上り傾斜で逆向きの異なる角度に設定されている。
各成形コア30A”,30B”の逃げ方向の角度θ5,θ6が、それぞれ水平線に対して0度以外でも、このような逃げ方向の角度となる保持駒部23a”の傾斜角度を、θ5=θ5’,θ6=θ6’となるように成形品P”の両側に延びる板状の部位P2”,P3”の傾斜角度に合わせることにより、他にも様々な形状の成形品を成形することが可能となる。
そして、成形品P”の両側の部位P2”,P3”の傾斜角度θ5’,θ6’に合わせて、固定型12”と可動型13”の成形面の他、各エジェクタピン20”の保持駒部23a”の傾斜角度や、各成形コア30A”、30B”における第1逃げ方向および第2逃げ方向、それに各成形コア30A”、30B”の上端面側の傾斜角度や、ホルダー40”の特に上端開口側の形状を設計変更すれば良い。
なお、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、成形品P,P’,P”や各アンダーカット成形コア30,30’,30”の形状は、具体的に図示したものに限定されるわけではない。また、前記各実施の形態では、各エジェクタピン20,20’,20”や各アンダーカット成形コア30,30’,30”を一対となる2つ設けたが、他に例えば、3つ放射状に設けたり、あるいは5つ、6つ、7つ以上と、ホルダー内の配置スペースに応じて適当な数だけ設けることができる。
また、前記各実施の形態では、エジェクタピン20,20’,20”を角棒部材から構成したが、丸棒部材により構成しても良い。また、エジェクタピン20,20’,20”は、各アンダーカット成形コア30,30’,30”ごとに対応させて同数用意したが、他の構成として、エジェクタピン20,20’,20”は1本だけにして、このエジェクタピン20,20’,20”の先端部23,23’,23”に、各アンダーカット成形コア30,30’,30”にある逃げ動作駒部32,32’,32”にそれぞれ対応した保持駒部23a,23a’,23a”を複数まとめて設けるようにしても良い。
また、各アンダーカット成形コア30,30’,30”を、成形品P,P’,P”の型抜きのストロークに応じた長さに設定することにより、成形品P,P’,P”の型抜きにおける大きなストロークから小さなストロークまでに適宜対応することができる。また、アンダーカット成形コア30,30’,30”とホルダー40,40’,40”とが摺接し合う部位、特に凸条33と凹溝42等の表面を窒化処理することにより、摩擦係数を低減することが可能となり、さらに円滑に動作させることができる。
また、前記各実施の形態では、アンダーカット成形コア30,30’,30”を、スライド部材の先端部に別体として着脱可能に設けるようにしても良い。これにより、様々なアンダーカット成形コア30,30’,30”に後から付け替えることが可能となり汎用性が広がる。また、中子50は、スリーブ51とロッド52とから構成したが、一体である1つの棒形状として構成しても良い。
さらに、前記各実施の形態では、ホルダー40,40’,40”を可動型13に対して一体に設けているが、可動型13ではなく固定型12に一体に設けるように構成しても良い。また、ホルダー40,40’,40”自体を、可動型13(または固定型12)における中空部を囲む一部として構成しても良い。
すなわち、金型11に直接、ホルダー40,40’,40”の内部空間の代わりとなる中空部を形成して、この中空部内に各アンダーカット成形コア30,30’,30”等を収納すれば良い。これにより、ホルダー40に関する部品点数が削減され、成形用金型装置10,10’,10”全体の構成をよりいっそう簡易化することができ、コストを低減することが可能となる。
コンパクトに構成することが可能となり、省スペース化の要請に応じることができるから、小型の金型への加工および組み込みに優れており、特に成形品に別々のアンダーカット部がある場合に適用することができる。
P…成形品
P1…管状突起
P10…内孔
P11…アンダーカット部
10…成形用金型装置
11…金型
12…固定型
13…可動型
14…可動取付板
15…エジェクタ台板
20…エジェクタピン
21…ノックピン
22…基端部
23…先端部
23a…保持駒部
30…アンダーカット成形コア
31…溝部
32…逃げ動作駒部
33…第1凸条
34…第2凸条
40…ホルダー
41…中子保持部
42…第1凹溝
43…第2凹溝
50…中子
51…スリーブ
52…ロッド

Claims (6)

  1. 成形品を固定型および可動型によって成形する成形用金型装置において、前記成形品の型抜き時に該成形品にあるアンダーカット部を型抜き可能な状態とするためのアンダーカット処理機構であって、
    前記成形品にある内孔に対応した形状を有する中子と、
    前記成形品の内孔を囲む外周側にある前記アンダーカット部に対応した形状を有し、前記中子の周囲に配置される複数のアンダーカット成形コアと、
    前記固定型または前記可動型に設けられ、前記各アンダーカット成形コアを、前記中子を取り囲む状態で互いに対接する成形位置と、前記中子を間にして互いに離隔し前記アンダーカット部から逃げる離型位置とに移動可能に組み付けるホルダーと、を有し、
    前記各アンダーカット成形コアのうち、前記中子を間にして互いに対向する何れか一方の成形コアは、前記中子の軸心と平行な型抜き方向に対して、該型抜き方向と直交する方向より0度でない所定角度傾斜して交差する第1逃げ方向へ移動可能であり、何れか他方の成形コアは、前記型抜き方向に対して、該型抜き方向と直交する方向より前記所定角度と同一または異なる角度だけ傾斜して交差する第2逃げ方向へ移動可能であり、前記一方の成形コアの部分のうち前記成形品の内面に接する上端面が前記第1逃げ方向と同じ傾斜角度に傾斜しており、前記他方の成形コアの部分のうち前記成形品の内面に接する上端面が前記第2逃げ方向と同じ傾斜角度に傾斜していることを特徴とするアンダーカット処理機構。
  2. 前記ホルダー内に、前記一方の成形コアを、前記型抜き方向と前記第1逃げ方向を合成した第1傾斜方向に沿って案内する第1ガイド手段を設けると共に、前記他方の成形コアを、前記型抜き方向と前記第2逃げ方向を合成した第2傾斜方向に沿って案内する第2ガイド手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のアンダーカット処理機構。
  3. 前記ホルダーの内壁および前記一方の成形コアの外壁の何れか一方に、前記一方の成形コアが移動する前記第1傾斜方向へ延びる第1凹溝を設け、何れか他方に、同じく前記第1傾斜方向へ延びて前記第1凹溝に摺動可能に嵌合する第1凸条を設け、前記ホルダー内にある第1凹溝または第1凸条を前記第1ガイド手段とし、
    前記ホルダーの内壁および前記他方の成形コアの外壁の何れか一方に、前記他方の成形コアが移動する前記第2傾斜方向へ延びる第2凹溝を設け、何れか他方に、同じく前記第2傾斜方向へ延びて前記第2凹溝に摺動可能に嵌合する第2凸条を設け、前記ホルダー内にある第2凹溝または第2凸条を前記第2ガイド手段としたことを特徴とする請求項に記載のアンダーカット処理機構。
  4. 前記各アンダーカット成形コアに対応して、前記型抜き方向に駆動されて突き出し動作する複数のエジェクタピンを有し、
    前記ホルダーは、前記各エジェクタピンの先端部が移動可能に案内される状態で前記可動型に内設され、
    前記各アンダーカット成形コアは、それぞれ対応する前記エジェクタピンの先端部に対して前記アンダーカット部からの逃げ方向に摺動可能に連結されたことを特徴とする請求項1,2またはに記載のアンダーカット処理機構。
  5. 前記中子は、前記可動型と該可動型の下方に配設された可動取付板との間を上下方向に移動可能に配設されたエジェクタ台板に立設されたスリーブと、該スリーブ内を摺動可能に挿通した状態で前記可動取付板に立設されたロッドと、から成ることを特徴とする請求項1,2,3またはに記載のアンダーカット処理機構。
  6. 前記ホルダーを、該ホルダーを設ける前記可動型または前記固定型における中空部を囲む一部として構成したことを特徴とする請求項1,2,3,4またはに記載のアンダーカット処理機構。
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