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JP5847418B2 - 細胞接着性タンパク質 - Google Patents

細胞接着性タンパク質 Download PDF

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Description

本発明は、メチオニン残基の少なくとも一部が酸化されている、高い細胞接着性を有するタンパク質、並びにそれを用いた細胞接着支持体に関する。
幹細胞を用いた細胞移植の臨床研究が近年盛んになってきている。骨髄単核球や血管内皮前駆細胞等を用いて、末梢血管再生などの治療が進められている。しかしその移植細胞は投与後に組織に生着する生着率が極めて低いことが明らかとなり問題となっている。そのため細胞外基質など細胞が接着する基材と移植細胞を混合して移植することにより移植細胞の生存率、生着率を上げる試みがなされている。例えば、間葉系細胞を基材と共に移植し軟骨を治療する研究などがなされているが、そのほとんどは動物実験レベルであり、いまだ画期的な報告はない。
一方、タンパク質の酸化保護基の代表的なものとしてアミノ酸のシステインが知られている。システインは遊離の反応性の高いSH基を有しており、これがラジカルなどのスカベンジャーあるいはリザーバーとして機能している。またシステイン以外にもメチオニンも酸化ストレスに対する必須アミノ酸として位置づけられている。タンパク質内のメチオニン酸化に関する報告がなされており、メチオニンが抗酸化アミノ酸として機能していることを裏付けている(非特許文献1)。
酸化されたメチオニンを含むペプチド又はタンパク質としては、例えば、特許文献1から3に記載がある。特許文献1には、特定のコンセンサス配列を有する合成環状ペプチドであってメチオニン残基が酸化型メチオニン残基によって置き換えられているペプチドが記載されている。特許文献2には、N末端から6アミノ酸のメチオニン残基がメチオニンスルホキシドに酸化されているサイモシンβ4を含む医薬品が記載されている。特許文献3には、細胞傷害性Tリンパ球抗原4(CTLA4)−Ig分子の約2.5%以下が酸化されている、CTLA4−Ig分子を含む組成物が記載されている。しかしながら、上記のペプチド又はタンパク質は何れも細胞接着性を有するものではない。
再生医療全般に亘る代表的な足場材料としては、ゼラチンが良く知られている。ゼラチンは生体適合性が高く、安全性の高い素材として知られ、医療用途での応用実績が高い。同様に実績の高い素材としては、コラーゲンが知られているが、ゼラチンに比べて可溶性が低く、溶解液の濃度とpHにおける制約が大きい(数十%高濃度・中性溶液などに調整することが出来ない)。それ故、通常であれば加工・作製・成型可能な物が制限されてしまうことから、ゼラチンを用いた細胞接着性を向上させた足場基材を開発することが望まれる。
特表2010−503613号公報 特表2002−509893号公報 特表2009−520503号公報
Finch et.al.: Arch. Biochem. Biophys. 305, 1993, 595-599
本発明は、上記した従来技術の問題点を解消することを解決すべき課題とした。即ち、本発明は、細胞接着支持体として有用な高い細胞接着性を有するタンパク質を提供することを解決すべき課題とした。特に、本発明は、細胞接着配列以外の要因により細胞接着性を向上させた細胞接着性タンパク質、並びにそれを用いた細胞接着支持体を提供することを解決すべき課題とした。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有する遺伝子組み換えゼラチンにおいてメチオニンを酸化させることによって、メチオニンの酸化の程度が低いものと比べて細胞接着率が高いことを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
即ち、本発明によれば、メチオニンを含む細胞接着性タンパク質において、メチオニン残基の少なくとも一部が酸化されている、細胞接着性タンパク質が提供される。
好ましくは、タンパク質中のメチオニン残基の7%以上が酸化されている。
好ましくは、メチオニン残基の少なくとも一部が、酸化剤により酸化処理されている。
好ましくは、メチオニン残基の酸化により細胞接着性が向上している。
好ましくは、細胞接着性タンパク質が、ゼラチン様タンパク質である。
好ましくは、ゼラチン様タンパク質が、ゼラチン、コラーゲン、フィブロネクチン、プロネクチン、ビトロネクチン、又はそれらの組み合わせである。
好ましくは、ゼラチン様タンパク質が、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有する遺伝子組み換えゼラチンである。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンは、コラーゲンに特徴的なGly-X-Yで示される配列(X及びYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す)の繰り返しを有し(複数個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい)、分子量が2 KDa以上100 KDa以下である。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンは、コラーゲンに特徴的なGly-X-Yで示される配列(X及びYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す)の繰り返しを有し(複数個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい)、分子量が10 KDa以上90 KDa以下である。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンは、コラーゲンに特徴的なGly-X-Yで示される配列(X及びYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す)の繰り返しを有し(複数個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい)、細胞接着シグナルを一分子中に2配列以上含む。
好ましくは、細胞接着シグナルがArg-Gly-Aspで示されるアミノ酸配列である。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンのアミノ酸配列が、セリン及びスレオニンを含まない。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンのアミノ酸配列が、セリン、スレオニン、アスパラギン、チロシン、及びシステインを含まない。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンのアミノ酸配列が、Asp-Arg-Gly-Aspで示されるアミノ酸配列を含まない。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンは、
式:A−[(Gly−X−Y)−B
(式中、Aは任意のアミノ酸又はアミノ酸配列を示し、Bは任意のアミノ酸又はアミノ酸配列を示し、n個のXはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、n個のYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、nは3〜100の整数を示し、mは2〜10の整数を示す。なお、n個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)で示される。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンは、
式:Gly-Ala-Pro-[(Gly−X−Y)63−Gly
(式中、63個のXはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、63個のYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す。なお、n個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)で示される。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンは、(1)配列番号1に記載のアミノ酸配列、又は(2)配列番号1に記載のアミノ酸配列と80%以上の相同性を有し、細胞接着性を有するアミノ酸配列を有する。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンが架橋されている。
好ましくは、架橋がアルデヒド類、縮合剤、熱架橋、光架橋、又は酵素により施される。
本発明によればさらに、上記した本発明の細胞接着性タンパク質を含む、細胞接着支持体が提供される。
本発明によればさらに、メチオニンを含む細胞接着性タンパク質を酸化剤で酸化処理することを含む、上記した本発明の細胞接着性タンパク質の製造方法が提供される。
本発明によるメチオニン残基の少なくとも一部が酸化処理されている細胞接着性タンパク質は、メチオニンの酸化処理をしていないものに比べ細胞接着率が向上している。本発明の細胞接着性タンパク質を含む細胞接着支持体は高い細胞接着性を有することから、この細胞接着支持体に細胞を保持させて生体内に投与することにより、生体内へ安定して細胞を供給することができる。
図1は、調製直後の遺伝子組み換えゼラチンと酸化型遺伝子組み換えゼラチンについて細胞接着性を測定した結果を示す。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の細胞接着性タンパク質は、メチオニンを含む細胞接着性タンパク質であり、メチオニン残基の少なくとも一部が酸化されていることを特徴とする。
メチオニン残基の酸化の程度は、細胞接着性が向上するという本発明の効果が達成される限り特に限定されないが、好ましくはメチオニン残基の7%以上、より好ましくは10%以上、さらに好ましくは15%以上、さらに好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上、さらに好ましくは40%以上、特に好ましくは50%以上が酸化されている。
なお、酸化させる工程の手間と、細胞接着性が向上のバランスを考慮すると、メチオニン残基の酸化の程度は、好ましくはメチオニン残基の7〜50%、より好ましくは7〜30%、さらに好ましくは7〜15%、特に好ましくは7〜10%である。
メチオニン残基の酸化のための処理方法は、特に限定されないが、例えば、適当な酸化剤を用いて酸化処理することができる。酸化剤としては、例えば、過酸化水素水、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム、次亜塩素酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、オゾンが挙げられ、好ましくは過酸化水素水である。
本発明の細胞接着性タンパク質は、メチオニン残基を含み、細胞接着性を有するものであればその種類は特に限定されない。細胞接着性を有するタンパク質の具体例としては、例えば、細胞接着配列(アミノ酸一文字表記で現わされる、RGD配列、LDV配列、REDV配列、YIGSR配列、PDSGR配列、RYVVLPR配列、LGTIPG配列、RNIAEIIKDI配列、IKVAV配列、LRE配列、DGEA配列、及びHAV配列)を有するペプチドなどが挙げられる。また、細胞接着性を有するタンパク質の具体例としては、ゼラチン様タンパク質(例えば、ゼラチン、コラーゲン、フィブロネクチン、プロネクチン、又はビトロネクチン)、ラミニンなどを挙げることもできる。これらの蛋白質は遺伝子組み換え体でも天然体でもよい。遺伝子組み換え蛋白質の具体例としては、遺伝子組み換えゼラチン、遺伝子組み換えフィブロネクチン、遺伝子組み換えプロネクチン、遺伝子組み換えビトロネクチン、遺伝子組み換えラミニンが挙げられる。上記の中で最も好ましいのは、遺伝子組み換えゼラチンである。
以下、遺伝子組み換えゼラチンについて説明する。
本発明で用いることができる遺伝子組み換えゼラチンは、コラーゲンに特徴的なGly-X-Yで示される配列(X及びYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す)の繰り返しを有するものが好ましい(複数個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい)。好ましくは、細胞接着シグナルを一分子中に2配列以上含まれている。本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンとしては、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有する遺伝子組み換えゼラチンを用いることができ、例えばEP1014176A2、US6992172、WO2004-85473、WO2008/103041等に記載のものを用いることができるが、これらに限定されるものではない。本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンとして好ましいものは、以下の態様の遺伝子組み換えゼラチンである。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンは天然のゼラチン本来の性能から、生体適合性に優れ、且つ天然由来ではないことでBSEなどの懸念がなく、非感染性に優れている。また、本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンは天然のものに比して均一であり、配列が決定されているので、強度、分解性においても後述の架橋等によってブレを少なく精密に設計することが可能である。
遺伝子組み換えゼラチンの分子量は2 KDa以上100 KDa以下であることが好ましい。より好ましくは2.5 KDa以上95KDa以下である。より好ましくは5 KDa以上90 KDa以下である。最も好ましくは、10 KDa以上90KDa以下である。
遺伝子組み換えゼラチンは、コラーゲンに特徴的なGly−X−Yで示される配列の繰り返しを有する。ここで、複数個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。Gly−X−Y において、Glyはグリシン、X及びYは、任意のアミノ酸(好ましくは、グリシン以外の任意のアミノ酸)を表す。コラーゲンに特徴的なGXY配列とは、ゼラチン・コラーゲンのアミノ酸組成および配列における、他のタンパク質と比較して非常に特異的な部分構造である。この部分においてはグリシンが全体の約3分の1を占め、アミノ酸配列では3個に1個の繰り返しとなっている。グリシンは最も簡単なアミノ酸であり、分子鎖の配置への束縛も少なく、ゲル化に際してのヘリックス構造の再生に大きく寄与している。X,Yであらわされるアミノ酸はイミノ酸(プロリン、オキシプロリン)が多く含まれ、全体の10%〜45%を占めることが好ましい。好ましくはその配列の80%以上、更に好ましくは95%以上、最も好ましくは99%以上のアミノ酸がGXYの繰り返し構造であることが好ましい。
一般的なゼラチンは極性アミノ酸のうち、電荷を持つものと無電荷のものが1:1で存在する。ここで、極性アミノ酸とは具体的にシステイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒスチジン、リジン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシン、アルギニンを指し、このうち極性無電荷アミノ酸とはシステイン、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニン、チロシンを指す。本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンにおいては、構成する全アミノ酸のうち、極性アミノ酸の割合が10〜40%であり、好ましくは20〜30%である。且つ該極性アミノ酸中の無電荷アミノ酸の割合が5%以上20%未満、好ましくは10%未満であることが好ましい。さらに、セリン、スレオニン、アスパラギン、チロシン、システインのうちいずれか1アミノ酸、好ましくは2以上のアミノ酸を配列上に含まないことが好ましい。
一般にポリペプチドにおいて、細胞接着シグナルとして働く最小アミノ酸配列が知られている(例えば、株式会社永井出版発行「病態生理」Vol.9、No.7(1990年)527頁)。本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンは、これらの細胞接着シグナルを一分子中に2以上有することが好ましい。具体的な配列としては、接着する細胞の種類が多いという点で、アミノ酸一文字表記で現わされる、RGD配列、LDV配列、REDV配列、YIGSR配列、PDSGR配列、RYVVLPR配列、LGTIPG配列、RNIAEIIKDI配列、IKVAV配列、LRE配列、DGEA配列、及びHAV配列の配列が好ましく、さらに好ましくはRGD配列、YIGSR配列、PDSGR配列、LGTIPG配列、IKVAV配列及びHAV配列、特に好ましくはRGD配列である。RGD配列のうち、好ましくはERGD配列である。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンにおけるRGD配列の配置として、RGD間のアミノ酸数が0〜100の間、好ましくは25〜60の間で均一でないことが好ましい。
この最小アミノ酸配列の含有量は、細胞接着・増殖性の観点から、タンパク質1分子中3〜50個が好ましく、さらに好ましくは4〜30個、特に好ましくは5〜20個である。最も好ましくは12個である。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンにおいて、アミノ酸総数に対するRGDモチーフの割合は少なくとも0.4%であることが好ましく、遺伝子組み換えゼラチンが350以上のアミノ酸を含む場合に、350のアミノ酸の各ストレッチが少なくとも1つのRGDモチーフを含むことが好ましい。アミノ酸総数に対するRGDモチーフの割合は、更に好ましくは少なくとも0.6%であり、更に好ましくは少なくとも0.8%であり、更に好ましくは少なくとも1.0%であり、更に好ましくは少なくとも1.2%であり、最も好ましくは少なくとも1.5%である。遺伝子組み換えゼラチン内のRGDモチーフの数は、250のアミノ酸あたり、好ましくは少なくとも4、更に好ましくは6、更に好ましくは8、更に好ましくは12以上16以下である。RGDモチーフの0.4%という割合は、250のアミノ酸あたり、少なくとも1つのRGD配列に対応する。RGDモチーフの数は整数であるので、0.4%の特徴を満たすには、251のアミノ酸からなるゼラチンは、少なくとも2つのRGD配列を含まなければならない。好ましくは、本発明の遺伝子組み換えゼラチンは、250のアミノ酸あたり、少なくとも2つのRGD配列を含み、より好ましくは250のアミノ酸あたり、少なくとも3つのRGD配列を含み、さらに好ましくは250のアミノ酸あたり、少なくとも4つのRGD配列を含む。本発明の遺伝子組み換えゼラチンのさらなる態様としては、少なくとも4つのRGDモチーフ、好ましくは6つ、より好ましくは8つ、さらに好ましくは12以上16以下のRGDモチーフを含む。
また、遺伝子組み換えゼラチンは部分的に加水分解されていてもよい。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンは、A[(Gly−X−Y )n]mB の繰り返し構造を有することが好ましい。mとして好ましくは2〜10、好ましくは3〜5である。nは3〜100が好ましく、15〜70がさらに好ましく、50〜65が最も好ましい。
繰り返し単位には天然に存在するコラーゲンの配列単位を複数結合することが好ましい。ここで言う天然に存在するコラーゲンとは天然に存在するものであればいずれであっても構わないが、好ましくはI型、II型、III型、IV型、およびV型である。より好ましくは、I型、II型、III型である。別の形態によると、該コラーゲンの由来は好ましくは、ヒト、ウシ、ブタ、マウス、ラットである。より好ましくはヒトである。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンの等電点は、好ましくは5〜10であり、より好ましくは6〜10であり、さらに好ましくは7〜9.5である。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンは脱アミン化されていない。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンはテロペプタイドを有さない。
好ましくは、遺伝子組み換えゼラチンは天然コラーゲンをコードする核酸により調製された実質的に純粋なコラーゲン用材料である。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンとして特に好ましくは、
(1)配列番号1に記載のアミノ酸配列;又は
(2)配列番号1に記載のアミノ酸配列と80%以上(さらに好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上)の相同性を有し、細胞接着性を有するアミノ酸配列;
を有する遺伝子組み換えゼラチンである。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンは、当業者に公知の遺伝子組み換え技術によって製造することができ、例えばEP1014176A2、US6992172、WO2004-85473、WO2008/103041等に記載の方法に準じて製造することができる。具体的には、所定の遺伝子組み換えゼラチンのアミノ酸配列をコードする遺伝子を取得し、これを発現ベクターに組み込んで、組み換え発現ベクターを作製し、これを適当な宿主に導入して形質転換体を作製する。得られた形質転換体を適当な培地で培養することにより、遺伝子組み換えゼラチンが産生されるので、培養物から産生された遺伝子組み換えゼラチンを回収することにより、本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンを調製することができる。
本発明で用いる遺伝子組み換えゼラチンは、架橋されているものでもよいし、架橋されていないものでもよいが、架橋されているものが好ましい。架橋方法としては、熱架橋、化学架橋、アルデヒド類(例えば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドなど)による架橋、縮合剤(カルボジイミド、シアナミドなど)による架橋、酵素架橋、光架橋、UV架橋、疎水性相互作用、水素結合、イオン性相互作用など公知の方法を用いることができるが、グルタルアルデヒドを用いて架橋されていることが最も好ましい。
光架橋としては、光反応性基を導入した高分子への光照射、あるいは光増感剤の存在化での光照射によるものが挙げられる。光反応性基としては、例えば、シンナミル基、クマリン基、ジチオカルバミル基、キサンテン色素、カンファキノンが挙げられる。
酵素による架橋を行う場合、酵素としては、遺伝子組み換えゼラチン間の架橋作用を有するものであれば特に限定されないが、好ましくはトランスグルタミナーゼおよびラッカーゼ、最も好ましくはトランスグルタミナーゼを用いて架橋を行うことができる。トランスグルタミナーゼで酵素架橋するタンパク質の具体例としては、リジン残基およびグルタミン残基を有するタンパク質であれば特に制限されない。トランスグルタミナーゼは、哺乳類由来のものであっても、微生物由来のものであってもよく、具体的には、味の素(株)製アクティバシリーズ、試薬として発売されている哺乳類由来のトランスグルタミナーゼ、例えば、オリエンタル酵母工業(株)製、Upstate USA Inc.製、Biodesign International製などのモルモット肝臓由来トランスグルタミナーゼ、ヤギ由来トランスグルタミナーゼ、ウサギ由来トランスグルタミナーゼなど、ヒト由来の血液凝固因子(Factor XIIIa、Haematologic Technologies, Inc.社)などが挙げられる。
遺伝子組み換えゼラチンの架橋には、遺伝子組み換えゼラチンの溶液と架橋剤を混合する過程とそれらの均一溶液の反応する過程の2つの過程を有する。
本発明において遺伝子組み換えゼラチンを架橋剤で処理する際の混合温度は、溶液を均一に攪拌できる限り特に限定されないが、好ましくは0℃〜40℃であり、より好ましくは0℃〜30℃であり、より好ましくは3℃〜25℃であり、より好ましくは3℃〜15℃であり、さらに好ましくは3℃〜10℃であり、特に好ましくは3℃〜7℃である。
遺伝子組み換えゼラチンと架橋剤を攪拌した後は温度を上昇させることができる。反応温度としては架橋が進行する限りは特に限定はないが、遺伝子組み換えゼラチンの変性や分解を考慮すると実質的には0℃〜60℃であり、より好ましくは0℃〜40℃であり、より好ましくは3℃〜25℃であり、より好ましくは3℃から15℃であり、さらに好ましくは3℃〜10℃であり、特に好ましくは3℃〜7℃である。
上記した本発明の細胞接着性タンパク質は高い細胞接着性を有することから、細胞接着支持体として有用である。本発明の細胞接着支持体は、再生治療用の足場基材又は治療剤として用いることができる。本発明の細胞接着支持体は単独で再生治療剤として用いることができる。組織や器官の再生又は新生が必要な治療である限り、疾患は限定されるものではない。
本発明の細胞接着支持体は、再生医療を目的として生体に細胞を移植するための足場として使用することができる。即ち、本発明の細胞接着支持体は、再生医療材料として使用することができる。本発明の細胞接着支持体は、再生医療材料として使用する場合には、本発明の細胞接着支持体に細胞を播種し、細胞を内部に含む細胞接着支持体を、生体に移植することができる。即ち、移植細胞を含む本発明の細胞接着支持体を、再生医療材料として使用することができる。但し、本発明の細胞接着支持体の用途は、再生医療に限定されるわけではなく、移植を目的としない細胞の培養に用いることもできる。
本発明の細胞接着支持体に支持される細胞は、目的に応じて適宜選択することができ、その種類は特に限定されない。好ましくは、動物細胞を使用することができ、特にヒト由来細胞を使用することができる。動物細胞(特に、ヒト由来細胞)の種類は、万能細胞、体性幹細胞、前駆細胞、又は成熟細胞の何れでもよい。万能細胞としては、例えば、ES細胞、GS細胞、又はiPS細胞を使用することができる。体性幹細胞としては、例えば、間葉系幹細胞(MSC)、造血幹細胞、又は神経幹細胞を使用することができる。前駆細胞及び成熟細胞としては、例えば、皮膚、真皮、表皮、筋肉、心筋、神経、骨、軟骨、内皮、脳、上皮、心臓、腎臓、肝臓、膵臓、脾臓、口腔内、角膜、又は毛に由来する細胞を使用することができる。ヒト由来細胞としては、例えば、ES細胞、iPS細胞、MSC、軟骨細胞、骨芽細胞、骨芽前駆細胞、間充織細胞、筋芽細胞、心筋細胞、神経細胞、肝細胞、ベータ細胞、線維芽細胞、角膜内皮細胞、血管内皮細胞、角膜上皮細胞、又は造血幹細胞を使用することができる。治療用途においては、宿主由来の細胞を活用するのでも、外から移植細胞を用いるのでも構わない。また、細胞の由来は、自家細胞又は他家細胞の何れでも構わない。
なお、本発明の細胞接着支持体への細胞の播種が必要な場合は、常法により行えばよく、適当な容器内に置いた本発明の細胞接着支持体に対して、細胞を、例えば細胞懸濁液として播種すればよい。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
実施例1:遺伝子組み換えゼラチン
遺伝子組み換えゼラチン(リコンビナントゼラチン)として以下記載のCBE3を用意した(WO2008-103041に記載)。
CBE3
分子量:51.6kD
構造: Gly-Ala-Pro[(Gly−X−Y)63]3Gly
アミノ酸数:571個
RGD配列:12個
イミノ酸含量:33%
ほぼ100%のアミノ酸がGly−X−Y の繰り返し構造である。
CBE3のアミノ酸配列には、セリン、スレオニン、アスパラギン、チロシン及びシステインは含まれていない。
CBE3はERGD配列を有している。
等電点:9.34
アミノ酸配列(配列表の配列番号1)(WO2008/103041号公報の配列番号3と同じ。但し末尾のXは「P」に修正)
GAP(GAPGLQGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPIGPPGPAGAPGAPGLQGMPGERGAAGLPGPKGERGDAGPKGADGAPGKDGVRGLAGPP)3G
以下の実施例では上記のCBE3を遺伝子組み換えゼラチンとして使用した。
(1)酸化型遺伝子組み換えゼラチンの作製
酸化型遺伝子組み換えゼラチン作製するために、上記CBE3を、過酸化水素水で2時間処理した。このサンプルのメチオニンの酸化を確認するためにアミノ酸組成比分析を行った。比較対象として、経時にかけていないCBE3(フレッシュ遺伝子組み換えゼラチン)を用いた。この試験は、東レリサーチセンターに外注した。具体的には、遺伝子組み換えゼラチンを6M塩酸にて加水分解した後、アミノ酸分析計(L-8500、日立)にてニンヒドリン法により定量を行った。酸化型遺伝子組み換えゼラチンとフレッシュ遺伝子組み換えゼラチンメチオニンの酸化率を表1に示す。
Figure 0005847418
(2)細胞接着実験
遺伝子組み換えゼラチンのコート
まず、酸化型遺伝子組み換えゼラチンとフレッシュ遺伝子組み換えゼラチンをPBS (Invitrogen)で溶解し、濃度0.005 μg/mlとなるように調製した。その溶液を96wellプレート(BD Falcon)に64μl添加し、37℃、2時間インキュベートした。その後PBSで2回洗浄を行った。仮にコートした遺伝子組み換えゼラチン全量がプレートに吸着したと仮定すると、酸化型遺伝子組み換えゼラチンはフラッシュ遺伝子組み換えゼラチンに比べ、酸化メチオニン数は約1×10個多いことになる。
細胞播種
Vero細胞を10% FBS ( Invitrogen)を含むMEM培地 (Invitrogen)にて培養する。サブコンフルエントになったら、0.25% trypsin-EDTA(Invitrogen)で剥がし、培地を添加し遠心する。細胞を無血清培地で1回洗浄する。その後、細胞懸濁液を調製し、1×105cells/mlとなるようにする。この細胞を先ほど準備した96wellプレートに100μlづつ播種する。
細胞接着性評価
37℃インキュベーターに1時間静置させる。その後培地を取り除き、37℃に加温したPBSにて2回洗浄する。これを細胞接着評価に用いる。
細胞接着数の評価は、Quant-iTTMPicoGreenキット(Invitrogen )を用いて行った。基本的にはこのキットの推奨実験方法にて行ったが、以下に実験法を示す。
細胞を播種したwellに0.2% Triton-X溶液を100μlづつ添加する。その後Freeze/thawで細胞を完全に溶解する。PicoGreen試薬をTE bufferで希釈し、100μlづつwellに添加し、シェーカーで攪拌する。その後、excitation: 485 nm、emission: 535 nmで測定した。
細胞接着性
細胞接着性試験の結果、酸化型RCPをコートしたものが、フレッシュ遺伝子組み換えゼラチンをコートしたものに比べ、その接着性は高かった(図1)。したがって、酸化型遺伝子組み換えゼラチンは細胞接着配列以外で細胞接着性を向上させることが確認された。

Claims (18)

  1. メチオニンを含む細胞接着性タンパク質において、細胞接着性タンパク質がコラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有する遺伝子組み換えゼラチンであり、メチオニン残基の少なくとも一部が酸化されている、細胞接着性タンパク質。
  2. タンパク質中のメチオニン残基の7%以上が酸化されている、請求項1に記載の細胞接着性タンパク質。
  3. メチオニン残基の少なくとも一部が、酸化剤により酸化処理されている、請求項1又は2に記載の細胞接着性タンパク質。
  4. メチオニン残基の酸化により細胞接着性が向上している、請求項1から3の何れかに記載の細胞接着性タンパク質。
  5. 遺伝子組み換えゼラチンが、コラーゲンに特徴的なGly-X-Yで示される配列(X及びYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す)の繰り返しを有し(複数個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい)、分子量が2 KDa以上100 KDa以下である、請求項1から4の何れか一項に記載の細胞接着性タンパク質。
  6. 遺伝子組み換えゼラチンが、コラーゲンに特徴的なGly-X-Yで示される配列(X及びYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す)の繰り返しを有し(複数個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい)、分子量が10 KDa以上90 KDa以下である、請求項1から5の何れか一項に記載の細胞接着性タンパク質。
  7. 遺伝子組み換えゼラチンが、コラーゲンに特徴的なGly-X-Yで示される配列(X及びYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す)の繰り返しを有し(複数個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい)、RGD配列、LDV配列、REDV配列、YIGSR配列、PDSGR配列、RYVVLPR配列、LGTIPG配列、RNIAEIIKDI配列、IKVAV配列、LRE配列、DGEA配列、及びHAV配列から選択される細胞接着配列を一分子中に2配列以上含む、請求項1から6の何れか一項に記載の細胞接着性タンパク質。
  8. 細胞接着配列がArg-Gly-Aspで示されるアミノ酸配列である、請求項7に記載の細胞接着性タンパク質。
  9. 遺伝子組み換えゼラチンのアミノ酸配列が、セリン及びスレオニンを含まない、請求項1から8の何れか一項に記載の細胞接着性タンパク質。
  10. 遺伝子組み換えゼラチンのアミノ酸配列が、セリン、スレオニン、アスパラギン、チロシン、及びシステインを含まない、請求項1から9の何れか一項に記載の細胞接着性タンパク質。
  11. 遺伝子組み換えゼラチンのアミノ酸配列が、Asp-Arg-Gly-Aspで示されるアミノ酸配列を含まない、請求項1から10の何れか一項に記載の細胞接着性タンパク質。
  12. 遺伝子組み換えゼラチンが、
    式:A−[(Gly−X−Y)nm−B
    (式中、Aは任意のアミノ酸又はアミノ酸配列を示し、Bは任意のアミノ酸又はアミノ酸配列を示し、n個のXはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、n個のYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、nは3〜100の整数を示し、mは2〜10の整数を示す。なお、n個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)で示される、請求項1から11の何れか一項に記載の細胞接着性タンパク質。
  13. 遺伝子組み換えゼラチンが、
    式:Gly-Ala-Pro-[(Gly−X−Y)633−Gly
    (式中、63個のXはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示し、63個のYはそれぞれ独立にアミノ酸の何れかを示す。なお、n個のGly-X-Yはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)で示される、請求項1から12の何れか一項に記載の細胞接着性タンパク質。
  14. 遺伝子組み換えゼラチンが、(1)配列番号1に記載のアミノ酸配列、又は(2)配列番号1に記載のアミノ酸配列と80%以上の相同性を有し、細胞接着性を有するアミノ酸配列を有する、請求項1から13の何れか一項に記載の細胞接着性タンパク質。
  15. 遺伝子組み換えゼラチンが架橋されている、請求項1から14の何れか一項に記載の細胞接着性タンパク質。
  16. 架橋がアルデヒド類、縮合剤、熱架橋、光架橋、又は酵素により施される、請求項15に記載の細胞接着性タンパク質。
  17. 請求項1から16の何れか一項に記載の細胞接着性タンパク質を含む、細胞接着支持体。
  18. メチオニンを含む細胞接着性タンパク質であって、コラーゲンの部分アミノ酸配列に由来するアミノ酸配列を有する遺伝子組み換えゼラチンである細胞接着性タンパク質を酸化剤で酸化処理することを含む、請求項1から16の何れか一項に記載の細胞接着性タンパク質の製造方法。
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