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JP5795527B2 - ナノワイヤの作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、III−V族化合物からなるナノワイヤをグラフェンの上に形成するナノワイヤの形成方法に関する。
グラフェンは、炭素原子が互いに二次元的に結合して構成された1原子層から数原子層のシート状の物質であり、キャリアの移動度が200,000cm2-1-1を超えるものが報告されており、高速デバイスの材料として注目されている(非特許文献1参照)。最近では、大面積の単層、あるいは数層のグラフェンシートがロールトゥロール技術で作製されている(非特許文献2参照)。このグラフェンシートは、容易に曲がるプラスチック基板に転写可能であり、伸ばし、また畳むことが可能な、透明な電子,光製品がへの応用が可能である。
このようなグラフェンの上に、径がナノメータスケールのIII−V族化合物からなるナノワイヤが成長できれば、例えば、高効率な発光受光素子を、フレキシブルなプラスチック基板に安価で容易に搭載することが可能になるなど、様々な技術への応用が期待される。
K.I. Bolotin et al. , "Ultrahigh electron mobility in suspended graphene", Solid State Communications, vol.146, pp.351-355, 2008. S. Bae et al. , "Roll-to-roll production of 30-inch graphene films for transparent electrodes", NATURE NANOTECHNOLOGY, vol.5, pp.574-578, 2010. Yong-Jin Kim et al. , "Vertically aligned ZnO nanostructures grown on graphene layers", APPLIED PHYSICS LETTERS, vol.95, 213101, 2009. Y. J. Hong and T. Fukui, "Heteroepitaxy of Vertical InAs Nanowires on Thin Graphitic Films", Solid State Devices and Materials, KM-4-2, pp.1306-1307, 2001.
しかしながら、現状では、グラフェンの上には、ZnOのナノワイヤの形成(非特許文献3参照)、および選択成長によるナノワイヤの形成(非特許文献4参照)が報告されているのみである。このように、現状では、グラフェンの上に、III−V族化合物のナノワイヤを形成する技術が確立されていないという問題があった。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、グラフェンの上にIII−V族化合物のナノワイヤを形成することを目的とする。
本発明に係るナノワイヤの作製方法は、グラフェンの上に、金から構成された金属微粒子を形成する金属微粒子形成工程と、金属微粒子を触媒とした有機金属気相成長法によりIII−V族化合物のナノワイヤを形成するナノワイヤ形成工程とを少なくとも備える。
上記ナノワイヤの作製方法において、グラフェンの平面に沿う方向にナノワイヤを成長させるようにすればよい。また、ナノワイヤを形成した後で、ナノワイヤを構成しているIII−V族化合物をナノワイヤより成長させてグラフェンの上にIII−V族化合物から構成された薄膜を形成する薄膜形成工程を備えるようにしてもよい。
また、上記ナノワイヤの作製方法において、グラフェンの平面の法線方向にナノワイヤを成長させるようにしてもよい。例えば、金属微粒子形成工程では、グラフェンの上に、直径が10nm以下の粒子径の金属微粒子を形成し、ナノワイヤ形成工程では、金属微粒子を触媒とした有機金属気相成長法により300〜500℃の範囲の成長温度でIII−V族化合物のナノワイヤを形成すればよい。
上記ナノワイヤの作製方法において、主表面を(0001)としたSiCからなる基板の上に熱分解法によりグラフェンを形成するグラフェン形成工程を備え、金属微粒子形成工程では、基板の上に金を真空蒸着することでSiCとグラフェンとのステップに沿って金の微粒子を形成することで、グラフェンの上に金属微粒子を形成すればよい。
以上説明したことにより、本発明によれば、グラフェンの上にIII−V族化合物のナノワイヤを形成できるようになるという優れた効果が得られる。
図1は、本発明の実施の形態1におけるナノワイヤの作製方法を説明する説明図である。 図2は、グラファイト基板の上に、直径10nm以下の金微粒子を触媒として成長させたナノワイヤを走査電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。 図3は、基板103の上のグラフェン101の上に、グラフェン101の平面に平行な方向に成長したナノワイヤ304の状態を示す構成図である。 図4Aは、本発明の実施の形態2におけるナノワイヤの作製方法を説明するための説明図である。 図4Bは、本発明の実施の形態2におけるナノワイヤの作製方法を説明するためのAFM像の写真である。 図4Cは、本発明の実施の形態2におけるナノワイヤの作製方法を説明するための説明図である。 図4Dは、本発明の実施の形態2におけるナノワイヤの作製方法を説明するための説明図である。 図4Eは、本発明の実施の形態2におけるナノワイヤの作製方法を説明するための説明図である。 図4Fは、本発明の実施の形態2におけるナノワイヤの作製方法を説明するための説明図である。 図5Aは、本発明の実施の形態3におけるナノワイヤの作製方法を説明するための説明図である。 図5Bは、本発明の実施の形態3におけるナノワイヤの作製方法を説明するための説明図である。 図5Cは、本発明の実施の形態3におけるナノワイヤの作製方法を説明するための説明図である。 図6は、本発明の実施の形態4におけるナノワイヤの作製方法を用いて作製した素子の構成を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
はじめに、本発明の実施の形態1について説明する。図1は、本発明の実施の形態1におけるナノワイヤの作製方法を説明する説明図である。まず、ステップS101で、図1の(a)に示すように、グラフェン101の上に、金属微粒子102を形成する(金属微粒子形成工程)。グラフェン101は、例えば、主表面を(0001)としたSiCからなる基板103の上に熱分解法により形成したものであればよい。
次に、ステップS102で、図1の(b)に示すように、金属微粒子102を触媒とした有機金属気相成長法により、III−V族化合物のナノワイヤ104を形成する(ナノワイヤ形成工程)。例えば、GaソースガスとPソースガスとを供給する有機金属気相成長法によりGaPからなるナノワイヤ104が形成できる。例えば、Gaソースガスとしてトリメチルガリウム(TMGa)を用い、Pソースガスとしてフォスフィン(PH3)を用いればよい。
上述した金属微粒子102を触媒としたIII−V族化合物半導体の結晶成長では、気相において供給したソースガスが熱分解して生成するGaおよびPが金属微粒子102に溶解して合金化する。このように合金化すると、GaおよびPの融点が著しく低下し、例えば480℃でGaおよびPが液体となる。この状態で、GaおよびPが金属微粒子102において過飽和状態となると、液相エピタキシャル成長と同様に、GaPのナノワイヤ104が形成される。このようなナノワイヤ104の形成では、原料が、気相→液相→固相の過程を経るので、VLS(気相−液相−固相)法と呼ばれている。
また、金属微粒子102の直径(粒子径)を10nm以下とし、また、成長温度を300〜500℃の範囲とすれば、ナノワイヤ104を、グラフェン101の平面の法線方向に成長させることができる。
また、ナノワイヤ104は、グラフェン101の平面に沿う方向に成長させることもできる。平面に沿う方向にナノワイヤ104を形成すれば、この後、ナノワイヤ104を構成しているIII−V族化合物をナノワイヤ104より再度成長させることで、グラフェン101の上にIII−V族化合物から構成された薄膜を形成することもできる。この薄膜形成では、成長温度をより高くすればよい。成長温度を高くすることで、ナノワイヤ104をもとに、平面方向に結晶成長する。このようにすることで、結晶性の揃ったIII−V族化合物の薄膜を、グラフェンの上に形成できるようになる。
次に、上述した本発明に至った経緯について説明する。発明者らの鋭意検討により、直径が10nm程度の金微粒子を触媒として用いれば、グラファイト基板の上にIII−V族化合物のナノワイヤが形成できることが見いだされた。図2は、グラファイト基板の上に、直径10nm以下の金微粒子を触媒として成長させたナノワイヤを走査電子顕微鏡で観察した結果を示す写真である。図2の(a)は、GaPからなるナノワイヤの写真であり、図2の(b)はInPからなるナノワイヤの写真であり、図2の(c)はGaAsからなるナノワイヤの写真である。
高配向熱分解黒鉛(Highly Oriented Pyrolytic Graphite:HOPG)からなるグラファイト基板の上に、金を層厚1〜5nm程度蒸着し、この後、グラファイト基板を有機金属気相成長装置の炉内に配置し、所定の原料ガスを供給して所定温度に加熱することで上述のナノワイヤが形成できた。加熱により薄く蒸着した金の層より、金微粒子が形成される。
また、GaPの場合、原料ガスとしてTMGaを1×10-5mol/minの流量で供給し、フォスフィンを5×10-4mol/minの流量で供給し、基板加熱温度は480℃とし、成長時間を1分間とした。
また、InPの場合、原料ガスとしてTMInを3×10-6mol/minの流量で供給し、フォスフィンを2×10-3mol/minの流量で供給し、基板加熱温度は410℃とし、成長時間を2分間とした。
また、GaAsの場合、原料ガスとしてTMGaを7×10-6mol/minの流量で供給し、アルシン(AsH3)を2×10-4mol/minの流量で供給し、基板加熱温度は460℃とし、成長時間を3分間とした。
図2に示すように、基板の法線方向に成長したナノワイヤが観察される。径の大きい金属微粒子を用いた場合、グラフェン(グラファイト)の格子と成長するナノワイヤの格子の大きさの違い、特に歪の影響が出て、基板に垂直なナノワイヤ成長は容易ではない。これに対し、10nm以下と径が小さくなると、上述した歪みの影響が小さくなり、ファンデルファールス力による接合を維持し、垂直なナノワイヤが成長できるようになったと解釈される。
また、図3の模式図に示すように、基板103の上のグラフェン101の上に、グラフェン101の平面に沿う状態で成長したナノワイヤ304も形成できる。図2の(a)および図2の(c)に示すように、GaPおよびGaAsのナノワイヤにおいては、基板に沿うように横方向に成長する状態も確認されている。
以上のように、グラファイトの基板の上に形成した金属微粒子を触媒とし、有機金属気相成長法によりIII−V族化合物のナノワイヤが形成できることを初めて見いだしたことにより、前述した本発明の実施の形態1におけるナノワイヤの作製方法に至った。
このように、実施の形態1によれば、グラフェンの上にIII−V族化合物のナノワイヤを、容易に形成することが可能となる。また、グラフェンの平面に沿う方向にナノワイヤを成長させれば、成長させたナノワイヤより再度結晶成長させることで、グラフェンの上にIII−V族化合物の結晶性が揃った薄膜を結晶成長させることができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2について、図4A〜図4Fを用いて説明する。図4A〜図4Fは、本発明の実施の形態2におけるナノワイヤの作製方法を説明するための説明図である。図4A,図4C,図4D,図4E,図4Fは、作製途中における状態を示す平面図である。図4Bは、作製途中の状態を原子間力顕微鏡(AFM)により観察した結果を示す写真である。
まず、図4Aに示すように、主表面が(0001)の絶縁性のSiCからなる基板403を用意し、基板403を1200℃に加熱することで、基板403の表面に2,3層のグラフェン401を形成する。次いで、金を蒸着して500℃に加熱することで、金からなる金属微粒子402を形成する。金の蒸着は、低速原子顕微鏡内で、基板403(グラフェン401)の表面を観察しながら行えばよい。このようにして形成することで、図4BのAFM像に示されているように、グラフェン401の表面のステップに沿って、粒径1〜5nmの金属微粒子402が形成できる。
次に、図4Cに示すように、金属微粒子402を触媒とした有機金属気相成長法により、GaAsからなるナノワイヤ404を、グラフェン401の平面に沿う方向に成長させる。例えば、よく知られた有機金属気相成長装置を用い、基板加熱温度条件を460℃とし、また、TMGaを1×10-5mol/min、アルシンを5×10-4mol/minで供給し、成長時間を10分とすればよい。
次に、ナノワイヤ404をマスクとしてグラフェン401を選択的にエッチング除去し、図4Dに示すように、ナノワイヤ404と基板403との間のみにグラフェン401が形成された状態とする。例えば、よく知られた酸素を用いた反応性イオンエッチングにより、グラフェン401の選択的なエッチングを行えばよい。
次に、図4Eに示すように、ナノワイヤ404の両端部が露出し、ナノワイヤ404の中央部の上が覆われるように、酸化シリコンからなる絶縁層405を形成する。例えば、よく知られたスパッタ法などの堆積法により酸化シリコン膜を形成し、形成した酸化シリコン膜を公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術によりパターニングすることで、絶縁層405を形成すればよい。
この後、図4Fに示すように、絶縁層405の上にゲート電極406を形成する。また、ナノワイヤ404の一方の端部においてグラフェン401に接続するソース電極407を形成し、ナノワイヤ404の他方の端部においてグラフェン401に接続するドレイン電極408を形成する。例えば、よく知られたリフトオフ法により、ゲート電極406,ソース電極407,およびドレイン電極408を同時に形成すればよい。これにより、グラフェン401をチャネルとする電界効果型トランジスタが構成できる。この電界効果トランジスタの構造は、上述したように、現在一般的に用いられている集積回路の製造技術により容易に製造可能である。
このように作製された電界効果トランジスタによれば、チャネルとなるグラフェンは、ナノワイヤの形状・寸法に形成される。また、ナノワイヤが、均一な状態でグラフェンに密着した構造となるので、電界効果トランジスタの製造プロセスにおいては、グラフェンが保護された状態となる。このため、上述した電界効果トランジスタによれば、比較的高移動度で再現性に優れたトランジスタ動作が期待できる。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3について、図5A〜図5Cを用いて説明する。図5A〜図5Cは、本発明の実施の形態3におけるナノワイヤの作製方法を説明するための説明図である。図5A〜図5Cは、作製途中における状態を模式的に示す断面図である。
まず、ニッケルもしくは銅からなる金属基板を用意し、金属基板を加熱(900℃程度)し、ここに炭化水素ガスを供給することで、金属基板の表面にグラフェンを形成する。金属膜が形成された基板を用いてもよい。また、ニッケルと銅との合金を用いてもよい。次いで、形成したグラフェンの上に、金からなる金微粒子を形成する。
次に、金微粒子を触媒とした有機金属気相成長法によりAlGaAsからなるナノワイヤを、グラフェンの平面に沿う方向に成長させる。例えば、よく知られた有機金属気相成長装置を用い、基板加熱温度条件を460℃とし、また、TMAl(トリメチルアルミニウム)を1×10-5mol/min,TMGaを5×10-7mol/min、アルシンを2×10-4mol/minで供給し、成長時間を3分とすればよい。このようにすることで、Al組成が95%以上のAlGaAsからなるナノワイヤが作製できる。
次に、ナノワイヤをマスクとしてグラフェンを選択的にエッチング除去し、ナノワイヤと金属基板との間のみにグラフェンが形成された状態とする。例えば、よく知られた酸素を用いた反応性イオンエッチングにより、グラフェンの選択的なエッチングを行えばよい。
次に、上述したことにより形成したナノワイヤおよびグラフェンを他の基板に転写する。図5Aに示すように、上部にグラフェン501が形成されたナノワイヤ504を、酸化シリコンから構成された基板505の上に転写する。例えば、前述したことにより金属基板の上に作製したグラフェンおよびナノワイヤを、基板505に押し付けた後、金属基板を酸などを用いて溶解すればよい。
以上のようにして基板505の上に、ナノワイヤ504およびグラフェン501を転写した後、ナノワイヤ504を構成しているAlGaAs(III−V族化合物)をナノワイヤ504より成長させ、図5Bに示すように、ナノワイヤ504によりグラフェン501が覆われた状態とする。これは、グラフェン501がAlGaAsで覆われ、グラフェン501の上にAlGaAsからなる薄膜が形成された状態である。
例えば、有機金属気相成長装置を用い、基板加熱温度条件を550℃とし、また、TMAlを1×10-5mol/min,TMGaを5×10-7mol/min、アルシンを2×10-4mol/minで供給し、成長時間を20分とすればよい。この再成長では、ナノワイヤ成長とは異なり、加熱温度を550℃とより高い温度にする。このように、再成長により、グラフェンの周囲をIII−V族化合物で覆ったコア・シェル構造が形成できる。
次に、グラフェン501を覆う状態に形成したナノワイヤ504を酸化させ、図5Cに示すように、グラフェン501が、酸化層506で覆われた状態とする。例えば、AlGaAsを水蒸気で酸化すればよい。80℃に加熱した水を窒素でバブリングすることで水蒸気を発生させ、発生させた水蒸気を、440℃に加熱したナノワイヤ504に供給すれば、AlGaAsが酸化されたAlGaOxに酸化される。
このようにすることで、グラフェン501が酸化層506により覆われた状態とした後、まず、グラフェン501の両端部の酸化層506のを部分的に除去してグラフェン501の両端部を露出させる。次いで、残っているグラフェン501の中央部の酸化層506の上に、ゲート電極を形成し、また、露出した一方のグラフェン501の端部にソース電極を形成し、露出した他方のグラフェン501の端部にドレイン電極を形成する。これらのことにより、グラフェン501をチャネルとする電界効果型トランジスタが構成できる。
上述した電界効果トランジスタによれば、チャネルとなるグラフェンは、ナノワイヤの形状・寸法に形成される。また、ナノワイヤが、均一な状態でグラフェンに密着した構造となるので、電界効果トランジスタの製造プロセスにおいては、グラフェンが保護された状態となる。このため、比較的高移動度で再現性に優れたトランジスタ動作が期待できる。
[実施の形態4]
次に、本発明の実施の形態4について、図6を用いて説明する。図6は、本発明の実施の形態4におけるナノワイヤの作製方法を用いて作製した素子の構成を示す構成図である。図6では、素子の構成を模式的な断面図で示している。
まず、SiCからなる基板を用意し、基板を1200℃に加熱することで、基板の表面に2,3層のグラフェンを形成する。次いで、粒径5nmの金微粒子の金コロイド溶液を滴下してスピンコートすることで、金微粒子を分散させ、グラフェンの上に金からなる金属微粒子を形成する。
次に、金属微粒子を触媒とした有機金属気相成長法により、まず、n型のInPからなるナノワイヤを成長させ、引き続き、ノンドープのInAsPからなるナノワイヤを成長させ、引き続き、p型のInPからなるナノワイヤを成長させる。
例えば、有機金属気相成長装置を用い、成長温度条件を410℃とし、まず、TMIn(トリメチルインジウム)を5×10-6mol/min、TBP(ターシャリブチルフォスフィン)を5×10-4mol/min、Si26(ジシラン)を1×10-6mol/min導入し、n型InPからなるナノワイヤを5分成長する。引き続き、今度は、TMInを5×10-6mol/min、TBPを5×10-4mol/min、TBAs(ターシャリブチルアルシン)を5×10-5mol/min導入し、ノンドープのInAsPからなるナノワイヤを10秒成長する。引き続き、TMIn5×10-6をmol/min、TBPを5×10-4mol/min、DEZn(ジエチルジンク)を1×10-6mol/min導入し、p型InPからなるナノワイヤ5分成長する。これらのことにより、グラフェンの上に、n型InP,活性層となるInAsP,およびp型InPからなるナノワイヤが成長できる。
以上のようにして、pin構造のナノワイヤを成長させた後、ナノワイヤの周囲に絶縁層を形成すれば、図6に示すように、基板601の上のグラフェン602の上に、p型InPからなるナノワイヤ部641,InAlPからなる活性層となるナノワイヤ部642,およびn型InPからなるナノワイヤ部643より構成されたナノワイヤ604が形成され、ナノワイヤ604の周囲が絶縁層605で覆われた素子が形成できる。ナノワイヤ部641の上には、金からなる金属微粒子603が配置されている。
ここで、絶縁層605は、例えば、よく知られた原子層成長法により酸化アルミニウムを堆積することで形成すればよい。また、絶縁層605の周囲をベンゾシクロブテンなどの樹脂や、ポリシロキサン系のシリコーン樹脂など、透過性のある樹脂で埋めてもよい。
また、酸化アルミニウムの層を形成し、樹脂で埋め込んだ後、例えば、よく知られたリアクティブイオンエッチングにより樹脂および酸化アルミニウムの一部を除去することで、ナノワイヤ604の先端(金属微粒子603)を露出させる。このようにして露出させたナノワイヤ604の先端部に、Au/Zn/Niを蒸着してp電極を形成し、また、グラフェン602の露出部に、Au/Tiを蒸着してn電極を形成すれば、p電極およびn電極を備え、ナノワイヤ部642を活性層とする光素子が得られる。n電極およびp電極に印加する電圧の極性により、発光素子および受光素子として機能させることができる。なお、SiCおよびグラフェンは、発光波長である1.3μmに対して90%以上の透過率を示す。
上述した光素子は、量子情報通信に用いられる単一光子の光源として利用可能である。また、上述した光素子は、基板平面方向に対して非常に微細な面積で形成できるため、所定の面積により多くの光素子を集積して形成することが可能となる。
以上に説明したように、本発明によれば、グラフェンの上に金属微粒子を形成し、この金属微粒子を触媒とした有機金属気相成長法によりIII−V族化合物を結晶成長するようにしたので、グラフェンの上にIII−V族化合物のナノワイヤが形成できるようになる。また、形成されるナノワイヤは、単結晶構造であるので、このナノワイヤをもとに、基板の平面方向にIII−V族化合物を再結晶成長させれば、グラファイトの上に、単結晶のIII−V族化合物の膜が形成可能となる。
また、従来では、グラフェンを用いたFETは、高移動度のものは、チャネルの部分が他とは離間する状態に支持されたものであり、応用上、グラフェン表面を保護する材料が模索されてた。これに対し、上述したように、本発明によれば、グラフェンの上に結晶成長させたIII−V族化合物のナノワイヤにより、グラフェンが保護できるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、上述ではpin構造のナノワイヤを例示したが、これに限るものではなく、同様に作製することで、量子ドット構造としてもよい。また、n型とp型の形成位置を交換してもよい。
101…グラフェン、102…金属微粒子、103…基板、104…ナノワイヤ。

Claims (6)

  1. グラフェンの上に、金から構成された金属微粒子を形成する金属微粒子形成工程と、
    前記金属微粒子を触媒とした有機金属気相成長法によりIII−V族化合物のナノワイヤを形成するナノワイヤ形成工程と
    を少なくとも備えることを特徴とするナノワイヤの作製方法。
  2. 請求項1記載のナノワイヤの作製方法において、
    前記グラフェンの平面に沿う方向に前記ナノワイヤを成長させることを特徴とするナノワイヤの作製方法。
  3. 請求項2記載のナノワイヤの作製方法において、
    前記ナノワイヤを形成した後で、前記ナノワイヤを構成しているIII−V族化合物を前記ナノワイヤより成長させて前記グラフェンの上に前記III−V族化合物から構成された薄膜を形成する薄膜形成工程を備えることを特徴とするナノワイヤの作製方法。
  4. 請求項1記載のナノワイヤの作製方法において、
    前記グラフェンの平面の法線方向に前記ナノワイヤを成長させることを特徴とするナノワイヤの作製方法。
  5. 請求項4記載のナノワイヤの作製方法において、
    前記金属微粒子形成工程では、前記グラフェンの上に、直径が10nm以下の粒子径の金属微粒子を形成し、
    前記ナノワイヤ形成工程では、前記金属微粒子を触媒とした有機金属気相成長法により300〜500℃の範囲の成長温度でIII−V族化合物のナノワイヤを形成する
    ことを特徴とするナノワイヤの作製方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のナノワイヤの作製方法において、
    主表面を(0001)としたSiCからなる基板の上に熱分解法により前記グラフェンを形成するグラフェン形成工程を備え、
    前記金属微粒子形成工程では、前記基板の上に金を真空蒸着することでSiCとグラフェンとのステップに沿って金の微粒子を形成することで、前記グラフェンの上に前記金属微粒子を形成することを特徴とするナノワイヤの作製方法。
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