JP5765800B2 - 噴霧機構付き加熱調理器 - Google Patents
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Description
例えば、炊飯器や電気ポット等の加熱調理器内に保存された食品や、加熱調理の途中段階で機能性液剤を添加させたい場合がある。
食品を収容するための開口部が形成された加熱室と、
前記加熱室の開口部を閉塞するための蓋部と、
前記蓋部内に配置されて、前記加熱室内に収容された前記食品に対して機能性液剤を噴霧する噴霧機構と、
前記蓋部の開閉状態を検出する開閉検知部と、
前記開閉検知部が検出する前記蓋部の開閉状態を監視するとともに、前記蓋部が前記加熱室の開口部を閉塞した後に、前記噴霧機構を制御して前記食品に対して前記機能性液剤を噴霧させる制御部と、を具備した噴霧機構付き加熱調理器であって、
前記噴霧機構は、
基体のエッジが表面弾性波の伝搬方向と直交しないように、前記基体を平行四辺形状の板材としていることを特徴とする。
前記機能性液剤を霧化する霧化デバイスをさらに備え、
前記霧化デバイスは、
本体と、
前記本体内に交換可能に収容されるとともに、前記機能性液剤を貯蔵するカートリッジ部と、
前記本体内に収容され、前記カートリッジ部に貯蔵された前記機能性液剤を霧化する霧化部と、
を備えてなることを特徴とする。
前記霧化部は、
平面状の表面を有する圧電材料からなる基体と、
前記基体の表面に配置された表面弾性波発生部と、
前記表面弾性波発生部と並んで前記基体の表面に配置され、前記カートリッジ部と接続されて当該基体の表面に前記機能性液剤を含む液体を供給する多孔質の保水部材と、
を具備することを特徴とする。
前記機能性液剤は、白金ナノ粒子を含有した液剤であることを特徴とする。
前記機能性液剤は、内釜内に収容され炊きあがった米に霧状に噴霧されることを特徴とする。
そして、制御部は、所定のタイミングによって、この噴霧機構を制御して加熱室内に収容された食品に対して機能性液剤を噴霧させる制御を行う。
加熱室内に収容される加熱調理対象物の食品としては、加熱調理器の種類に応じて様々であるが、例えば炊飯器であれば米、オーブントースターであればパンなどが挙げられる。
加熱室は加熱調理器の本体に配置されるとともに、食品を収容するスペースを備えた部材である。この加熱室には開口部が形成されており、該開口部から食品の出し入れが行われる。加熱室の一例としては、例えば炊飯器における内釜であり、この内釜は凹状の金属製鍋となっている。
開閉検知部は、加熱調理器の蓋部の開閉状態を検知する機能を有しており、例えば蓋部が閉じており加熱室の開口部が閉塞しているかを検知する。この開閉検知部としては、例えば加熱調理器の本体に設けられた公知の各種センサーが例示され、該センサーは加熱調理器の制御部と電気的に接続される。
制御部は、所定のタイミングに基づいて噴霧機構を制御して加熱室内に収容された食品に対して機能性液剤を噴霧させる制御を行う。所定のタイミングとしては、例えば蓋部が加熱室の開口部を閉塞した時、蓋部が該開口部を閉塞して所定時間経過した時、炊飯器の場合は炊き上がり時、あるいは後述する保鮮スイッチをユーザが選択した時などが挙げられる。
機能性液剤は、機能性成分を含有する液剤である。機能性成分としては、白金ナノ粒子の他、各種のビタミン、アミノ酸、茶菓抽出物(カテキン、タンニン、サポニン、テアニン、カフェインなど)、ヒアルロン酸、コラーゲン、アロマ精油、コーヒー豆、茶菓、ワサビ、ヒノキチオール、キチン、キトサン、プロポリスなどのような有機系可溶性成分が挙げられ、その他、無機物(無機系可溶性成分)では銀または食塩などが挙げられる。
ここで、「機能性」とは、生活環境を快適にして、人の健康を改善できる性質をいい、消臭性(脱臭、分解など)、抗微生物性(抗菌性、殺菌性、静菌性、抗カビ性、抗ウイルス性など)、リラクゼイション性(アロマテラピー性)、保湿性、抗酸化性、有害小生物忌避性などのうち、少なくとも一種類の性質を有することを意味する。
なお、本発明では、機能性液剤としては、白金ナノ粒子に限定されずに他の抗酸化剤を含む機能性液剤を用いることもできる。この機能性液剤は、例えば後述するカートリッジ部内に貯蔵されている。
霧化デバイスは、後述する供給部としてのポンプと直接または間接的に接続されて、機能性液剤を霧化させる機能を有する機構である。霧化デバイスとしては種々の機構が適用できるが、例えば、本体と、この本体内に配置される霧化部およびカートリッジ部、霧化部に電力を供給する電源が例示される。
本体は、霧化部およびカートリッジ部を収容する収容容器であり、金属または耐熱性プラスチックで構成されている。
霧化部は、例えば平面状の表面を有する圧電材料からなる基体と、基体の表面に配置された表面弾性波発生部と、表面弾性波発生部と並んで基体の表面に配置され、当該基体の表面に抗酸化剤を含む液体を供給する多孔質の保水部材と、を含んで構成されている。このうち、霧化される「抗酸化剤を含む液体」は、上述した白金ナノ粒子を含んだ溶液が例示できる。
なお、圧電材料の材質は特に限定はないが、例えばニオブ酸リチウム(LiNbO3)やタンタル酸リチウム(LiTaO3)、BaTiO3系セラミックスやピエゾ(PZT)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などの種々の公知材料が適用可能である。
また、基体の表面のうち、保水部材から液体が供給される部位には親液処理が行われていることがなお好ましい。これによれば、保水部材により供給した液体を基体の表面でより薄く馴染みやすくさせることができ、より安定した霧化を行うことができる。親液処理としては、テフロン(登録商標)樹脂系コーティングや、ガラス繊維(被膜)系コーティングなど公知の親液コーティングを適用することができる。
表面弾性波発生部は、基体の表面に配置されてこの基体の表面を伝搬する表面弾性波を発生させる部材であり、圧電材料などからなる基体に表面弾性波を発生させる機能を備える。例えば電源とこの電源に接続される櫛歯電極などの電極が例示されるが、後述の保水部材を振動させる機能を備えたものであれば、他の公知のSAW素子(Surface Acoustic Wave素子)の構成を適用してもよい。
多孔体や繊維成型体の保水部材を構成するセラミックス材料としては、シリカ、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニアのような単一酸化物、または、ムライト、ゼオライト、ベントナイト、セビオライト、アタパルジャイト、シリマナイト、カオリン、セリサイト、珪藻土、長石、蛙目粘度、珪酸塩化合物(パーライト、バナミキュライト、セリサイトなど)が挙げられ、天然繊維材料としては、パルプ繊維、綿、ウール繊維、麻繊維などが挙げられ、合成樹脂材料としては、ポリエステル、ナイロンやレーヨン、ウレタン(ポリウレタンを含む)、アクリル、ポリプロピレンなどが挙げられ、金属材料としては、ステンレス、銅、チタン、スズ、プラチナ、金、銀などが挙げられる。
多孔体や繊維成型体の形状の他にも、ハニカム構造やコルゲート構造が挙げられ、パイプ状、シート状、プリーツ状なども挙げられる。必要条件は優れた吸水力および保水力を有するということである。
また、保水部材は基体の表面において複数個並列して配置させることもできる。例えば保水部材を表面弾性波の伝搬方向に対して2個並べて配置させることで、一方の保水部材から基体の表面に供給された液体のうち霧化できなかった液体を他方の保水部材に取り込み、再度霧化用の液体として利用することができる。
また、保水部材に機能性成分(白金ナノ粒子)を予め含浸させておくとなおよい。すなわち、液体貯蔵部としてのカートリッジ部に予め抗酸化剤としての白金ナノ粒子の溶液を貯蔵させてもよいのであるが、これにより例えば保水部材に付加する機能性成分の量を可変させることにより、噴霧する際に霧化する機能性成分の量をコントロールすることができる。
なお、カートリッジ部と保水部材は直接接続されていてもよいし、輸液部材を介して間接的に接続されていてもよい。
輸液部材は、保水部材や液体貯蔵部と同様に毛細管現象による液体の吸水、輸液が可能な材料で構成されている。そして保水部材と同様に、繊維、樹脂、セラミックス等からなる部品で構成してもよく、その材質や断面積を変えることで液の供給量を変えることができる。
供給部は、霧化デバイスにて霧化された抗酸化剤を加熱調理器の加熱室内へと供給する機能を備えている。この供給部としては、例えばポンプ、配管および逆止弁が例示されるが、とくにこれに限定されずに他の手法を用いてもよい。例えば、霧化デバイスの本体における外表面の少なくとも一部(加熱室に対向している面)に孔部を形成した上で、この孔部を開閉可能に動作する解放弁を用いて供給部としてもよい。この場合には、制御部は、この解放弁および噴霧機構を制御して、加熱室内に霧化した抗酸化剤を供給する。
ポンプは、霧化デバイスと配管等を介して接続されて該霧化デバイス内に所定の圧力を発生させる。本実施形態では、加熱調理器に内蔵可能な公知の小型ポンプが望ましい。 配管は、ポンプと霧化デバイスとを接続する第一の配管、および、霧化デバイスと加熱室とを接続する第二の配管であり、それぞれゴムやプラスチック等の樹脂や金属などによって構成されている。
逆止弁は、霧化デバイスにより霧化されて加熱室へと供給された抗酸化剤が逆流しないように第二の配管に設けられる部材であり、公知の逆止弁を適用可能である。
<第1の実施例>
図1は実施例に係る噴霧機構付き加熱調理器の概略構成図であり、図2は実施例に係る噴霧機構付き加熱調理器における制御部の概略構成図であり、図3は実施例に係る噴霧機構の概略構成図である。
また、図4は実施例の噴霧機構に係る第1の変形例を示す概略構成図であり、図5は実施例の噴霧機構に係る第2の変形例を示す概略構成図であり、図6は実施例の噴霧機構に係る第3の変形例を示す概略構成図であり、図7は実施例の噴霧機構に係る第4の変形例を示す概略構成図である。
図8は実施例に係る噴霧機構付き加熱調理器の制御フローを説明する図である。
本体12の内底には、内釜13の底部を加熱する炊飯手段である炊飯ヒーター17が設けられている。また、本体12の内側側面には内釜13の外周面を加熱する保温手段である保温ヒーター18が配設されている。
一方、蓋体15の内面には内釜13の上方開口部を密閉する内蓋16が取り付けられ、この内蓋16には保温手段である保温ヒーター19が配設されている。このように、内釜13のうち蓋体15と対向する面は開口部を形成しており、蓋体15がヒンジ軸14を介して内釜13の開口部を閉塞する機構となっている。
具体的には、図2に示すとおり、操作パネル21の右側には、炊飯を実行させるための炊飯スイッチ24と、希望時刻にご飯を炊きあげる予約機能を選択するための予約スイッチ25と、時刻や時間を設定するための上スイッチ26及び下スイッチ27とが配設されている。また、操作パネル21の左側には、実行中の動作または条件の選択を停止させるとりけしスイッチ28と、後述する機能性液剤を米に噴霧するための保鮮スイッチ29と、炊飯条件を選択するためのメニュースイッチ30と、保温制御(コース)を選択して実行させる保温選択スイッチ31とが配設されている。
なお、後述する噴霧フローにおける自動継続モードを選択したい場合には、この保鮮スイッチ29を二回続けて押圧することにより選択可能となるが、これに限られずにメニュースイッチ30から適宜自動継続モードを選択可能としてもよい。
また、操作パネル21の中央には、後述するCPU38が内蔵したドライバによって表示するセグメント表示方式の表示手段である液晶パネル22が配設されている。この液晶パネル22には、現在時刻や動作の残時間等を表示する数値表示33と、省エネ保温経過時間を設定する工程を表す保温表示34と、複数の炊飯メニューのなかの選択状態を示すための印表示35とが設けられている。
センサー60は内釜13の開口部が閉塞されているかを検知しており、具体的に本実施例では蓋体15と本体12との接続状態を検知している。
制御基板37に接続された電源装置41は、炊飯ヒーター17、保温ヒーター18、19、噴霧機構50、およびセンサー60等に電力を供給するようになっている。
なお、第二の配管54の所定箇所には逆止弁55が形成されており、制御基板37の制御の下で霧状の機能性液剤の逆流(霧化デバイス52へと逆戻りしてしまうこと)を防止している。
上述したように、蓋体15の表面の一部は開閉窓部57およびヒンジ56となっており、この開閉窓部57を開閉可能とすることで霧化デバイス52のうち後述するカートリッジ部526が蓋体15から取り外し可能となっている。なお後述するが、取り外し可能とする部材はカートリッジ部でもよいが、少なくとも機能性液剤を貯蔵する液体貯蔵部を含む霧化デバイス52を交換可能としてもよい。
図3に示すように、霧化デバイス52は、本体521内に霧化部528およびカートリッジ部526が収容されて構成されている。このうち、霧化部528は、基体522と、表面弾性波発生部(櫛歯電極523、電源41)と、保水部材524と、を有して構成されている。
基体522としてはLiNbO3で構成される圧電材料が用いられ、この基体522の表面には表面弾性波発生部としての櫛歯電極523が配置されている。櫛歯電極523は電源41に配線されており、制御基板37の制御の下でこの電源41から櫛歯電極523に電流が流れて櫛歯電極間に所定の電圧が生じ、これにより基体522が圧電作用により微小振動する。
なお、基体522の上方にはミスト霧化スペースが形成されており、霧化デバイス52で発生する霧状の抗酸化剤(白金ナノ粒子を含有した溶液)はこのミスト霧化スペース内に滞留するようになっている。
また、櫛歯電極523と並んで、保水部材524が基体522の表面と接触するように配置されている。円柱状の保水部材524における一方の端部は輸液部材525と接続され、輸液部材525を介して間接的に液体貯蔵部としてのカートリッジ部526から機能性液剤である白金ナノ粒子を含有した溶液の供給を受けるようになっている。
なお、本実施例において輸液部材525は多孔質セラミックス材料で構成されており、保水部材524は多孔質の繊維で構成されている。カートリッジ部526には、機能性液剤が貯蔵されており、毛細血管現象などにより、常時、保水部材524へ供給されるようになっている。
なお、本実施例において、カートリッジ部526は蓋体15内から着脱可能となっており、カートリッジ部526に貯蔵された機能性液剤が消費された後は、新たなカートリッジ部に取り替えることで継続して機能性液剤の霧化が可能となっている。
なお、保水部材524に界面活性剤を含ませるなどして親液性を持たせることでも同様の効果を得ることができる。
図4は、霧化デバイス52の第1の変形例を示している。なお、本第1の変形例のうち上述した実施例と同様な構成は、同じ番号を付すとともに適宜その説明を省略する(以下の各変形例についても同様)。
本第1の変形例では保水部材が複数配置されており、図4に示すとおり、保水部品524よりもさらに表面弾性波の進行方向には第二の保水部品540が保水部材524と並んで配置されている。また、第二の保水部材540は、輸液部材525を介して液体貯蔵部としてのカートリッジ部526と接続されている。第二の保水部材540は、基体522の表面に供給される液体(白金ナノ粒子を含有した液剤イド)のうち保水部品524で霧化できなかった液体を吸水する機能を備えている。この第二の保水部材540で吸水された液体は、霧化に用いる液体として再使用することができる。
図5に霧化デバイス52の第2の変形例を示す。第2の変形例においては、第二の保水部材540は、保水部材524と交差する方向に沿って配置されている。第1の変形例と同様に、第二の保水部材540は、基体522の表面に供給される液体のうち保水部品524で霧化できなかった液体を吸水する機能を備えている。そしてこの第二の保水部材540により吸水された液体は、霧化に用いる液体として再使用することができる。
図6に霧化デバイス52の第3の変形例を示す。第3の変形例においては、保水部材524が表面弾性波の進行方向に対して直行しないよう10〜30°程度の角度をつけて配置されることを特徴としている。この場合、表面弾性波が早く到達した方から霧化し、表面弾性波の到達が遅い部分は遅く霧化するため、霧化のタイミングに時間差を作ることができ、霧化領域あるいは圧電素子エッジおいてエネルギーの損失等による発熱を抑えることができる。
図7に霧化デバイス52の第4の四変形例を示す。図7(a)に示すように、基体522の単端(エッジ)が弾性表面波の伝搬方向と直交しないように、基体522を平行四辺形状の板材としていることを特徴とする。この場合、弾性表面波は図7(b)に示す矢印方向に進行するため、弾性表面波が基体522の単端(エッジ)に到達した際に反射方向(角度)が変化し(来た方向に帰らない)、表面弾性波の到達時間差を作ることができ、エネルギーの損失等による発熱を抑えることができる。
本噴霧フローに係る制御プログラムは、例えば上述した炊飯器11の制御基板37におけるROM39内に予め記録されている。
まず、制御基板37におけるCPU38は、蓋体15の閉信号、又は保鮮スイッチ29の押圧を検出している(ステップST1)。そしてCPU38は、蓋体15の閉信号と保鮮スイッチ29の押圧のいずれも検出されない場合には、このステップST1を繰り返す。この閉信号は、例えば上述したセンサー60からの信号であり、蓋体15が閉じられたことを示す信号である。
一方、第一の所定期間が経過した場合には、CPU38は、ポンプ51および霧化デバイス52の駆動をOFFにするとともに、逆止弁55を閉じる制御を行うことにより、機能性液剤の霧化を停止する(ステップST5)。
そして、第二の所定期間が経過した後には、CPU38は自動継続モードが設定されているかを確認し(ステップST7)、自動継続モードが設定されていない場合には噴霧フローを終了させる。
一方、自動継続モードが設定されている場合には、ステップST2に戻って機能性液剤の霧化を再開させる。
さらに、機能性液剤を保存するカートリッジ部を交換可能としたので、機能性液剤を消費し終えた後にも、新たなカートリッジ部に取り替えることで簡易に霧化デバイスの使用を継続させることができる。
以下、本発明の第2の実施例を説明する。図9(a)は、本発明の第2の実施例に係る噴霧機構付き加熱調理器を示す概略構成図であり、図9(b)は蓋体15を内釜13の側から見た底面図である。
図9(a)に示すように、霧化デバイス52の本体521の一側面(本体521における外表面の少なくとも一部)が直接内蓋16に面している。すなわち、内蓋16の一部に凹部が形成されており、この凹部に霧化デバイス52が収容された形態となっている。
さらに、内蓋16には、上記一側面を覆う開放弁56が複数の孔部16aを閉鎖するように設けられており、CPU38の制御の下で霧化デバイス52の駆動に応じて開放弁56が開放され、霧化デバイス52のミスト霧化スペースに滞留されているミストを、配管を介することなく内釜13内へ直接噴霧する構成となっている。
開放弁56の形態としては、図9(a)に示すように、板状弁の片側が内蓋16に係止され、他側が開放されるようになっている。
この開放弁56の材質としては、炊飯器11の食品への加熱機能に対して耐熱性を有していれば特に制限はないが、例えば内蓋16と同じ材質(金属)としたり、耐熱性プラスチックとしてもよい。
例えば、食品の保温期間中において、CPU38によって一定期間毎に自動で保鮮スイッチ29を起動させて上記噴霧フローを行っても良い。
また、上記実施例では霧化デバイス52によって霧化された機能性液剤をポンプ51、配管53、54および逆止弁55により内釜13内へ供給したが、他の手段によって霧化された機能性液剤を内釜13内へ供給してもよい。
12 本体
13 内釜
14 ヒンジ軸
15 蓋体
16 内蓋
17 炊飯ヒーター
18,19 保温ヒーター
21 操作パネル
22 液晶パネル
24〜31 スイッチ
29 保鮮スイッチ
33 数値表示
34 保温表示
35 印表示
37 制御基板
38 CPU
39 ROM
40 RAM
41 電源装置
421 本体
50 噴霧機構
51 ポンプ
52 霧化デバイス
521 本体
522 基体
523 櫛歯電極
524 保水部材
525 輸液部材
526 カートリッジ部
529 親液領域
53、54 配管
540 第二の保水部品
55 逆止弁
56 ヒンジ
57 開閉窓部
56 開放弁
60 センサー
Claims (5)
- 食品を収容するための開口部が形成された加熱室と、
前記加熱室の開口部を閉塞するための蓋部と、
前記蓋部内に配置されて、前記加熱室内に収容された前記食品に対して機能性液剤を噴霧する噴霧機構と、
前記蓋部の開閉状態を検出する開閉検知部と、
前記開閉検知部が検出する前記蓋部の開閉状態を監視するとともに、前記蓋部が前記加熱室の開口部を閉塞した後に、前記噴霧機構を制御して前記食品に対して前記機能性液剤を噴霧させる制御部と、を具備した噴霧機構付き加熱調理器であって、
前記噴霧機構は、
基体のエッジが表面弾性波の伝搬方向と直交しないように、前記基体を平行四辺形状の板材としていることを特徴とする噴霧機構付き加熱調理器。 - 前記機能性液剤を霧化する霧化デバイスをさらに備え、
前記霧化デバイスは、
本体と、
前記本体内に交換可能に収容されるとともに、前記機能性液剤を貯蔵するカートリッジ部と、
前記本体内に収容され、前記カートリッジ部に貯蔵された前記機能性液剤を霧化する霧化部と、
を備えてなることを特徴とする請求項1に記載の噴霧機構付き加熱調理器。 - 前記霧化部は、
平面状の表面を有する圧電材料からなる基体と、
前記基体の表面に配置された表面弾性波発生部と、
前記表面弾性波発生部と並んで前記基体の表面に配置され、前記カートリッジ部と接続されて当該基体の表面に前記機能性液剤を含む液体を供給する多孔質の保水部材と、
を具備することを特徴とする請求項2に記載の噴霧機構付き加熱調理器。 - 前記機能性液剤は、白金ナノ粒子を含有した液剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の噴霧機構付き加熱調理器。
- 前記機能性液剤は、内釜内に収容され炊きあがった米に霧状に噴霧されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の噴霧機構付き加熱調理器。
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