JP5760412B2 - インプリント方法およびインプリント装置 - Google Patents
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Description
上記のインプリント方法として、例えば、光インプリント方法が知られている。この光インプリント方法では、例えば、基板表面に被加工物として光硬化性の樹脂層を配設し、この樹脂層に所望の凹凸構造を有するモールドを押し当てる。そして、この状態でモールド側から樹脂層に光を照射して硬化させ、その後、モールドを樹脂層から引き離すことにより、モールドが有する凹凸が反転した凹凸構造(凹凸パターン)を被加工物である樹脂層に形成することができる(特許文献1)。
このようにインプリント方法では、基板表面への被加工物である樹脂材料の供給工程、モールドの凹凸構造への樹脂の充填工程、樹脂層の硬化工程、モールドと樹脂層との離型工程とがあり、この中でスループットの点から充填工程の時間短縮が重要な課題となっている。すなわち、モールドに対する濡れ性の良い樹脂は、モールドの凹凸構造内部への充填が容易で充填工程の時間短縮が可能であるが、離型工程において、硬化した樹脂層がモールドに付着し易いという問題がある。逆に、モールドに対する濡れ性が悪い樹脂を使用することにより、離型工程において、硬化した樹脂層がモールドに付着するのを防止することができるが、モールドの凹凸構造内部への充填において空気(バブル)が入り込み易く、充填に要する時間を長くする必要があり、スループットの低下を来すことになる。
また、特許文献4に記載のインプリント方法では、基板上に形成される樹脂パターンが厚くなり、残膜(形成されたパターンの凹部に残る樹脂)の厚みが大きくなり易く、残膜を除去する間にパターン寸法の変動を起こすリスクが増え、リソグラフィーへの利用に支障を来すという問題がある。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、高精細なインプリント転写が安定して行えるインプリント方法とインプリント装置を提供することを目的とする。
本発明の他の態様として、前記供給工程では、前記モールドに樹脂材料を滴下し、前記充填工程では、前記モールドと前記充填用基材とを接近させるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記充填用基材として、少なくとも1つの供給用孔部を前記モールドと対向する面に備えるものを使用し、該供給用孔部から前記樹脂材料を前記モールドと前記充填用基材の間に供給するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記充填用基材として、前記モールドと対向する面に溝部を備えるものを使用し、該溝部の毛管現象を利用して前記樹脂材料を前記モールドと前記充填用基材の間に充填するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記充填用基材として、複数の吸引孔を前記モールドと対向する面の周縁部に備えるものを使用し、該吸引孔から吸引しながら前記樹脂材料を前記モールドと前記充填用基材の間に充填するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記吸引孔から前記樹脂材料の余剰分を吸引して回収するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記離間工程では、前記樹脂材料を未硬化状態あるいは不完全な硬化状態として、前記充填用基材と前記モールドとを引き離すような構成とした。
本発明の他の態様として、前記モールド保持装置に保持され樹脂材料が充填されているモールドを、基板保持装置に保持されたインプリント用の基板の所望のインプリント部位に位置させる位置決め機構と、前記モールド保持装置と前記基板保持装置とを離接可能とする転写機構と、を備えるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記供給機構は、前記モールドの凹凸構造領域を有する面に樹脂材料を供給するための手段を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記供給機構は、前記充填用基材保持装置に保持された充填用基材の供給用孔部に樹脂材料を供給するための手段を有するような構成とした。
<インプリント方法>
図1は、本発明のインプリント方法の一実施形態を説明するための工程図である。
本実施形態では、供給工程において、モールド1の凹凸構造領域A1を有する面1aに樹脂材料5を供給する(図1(A))。モールド1の面1aは、凹部2を有する凹凸構造領域A1と、凹凸構造が形成されていない非凹凸構造領域A2からなっている。モールド1の面1aへ樹脂材料5を供給する手段としては、ディスペンサやインクジェット等を挙げることができる。また、図示例では、樹脂材料5の液滴が複数個示されているが、樹脂材料5の液滴の数、滴下位置は適宜設定することができる。
モールド1の面1aに対する樹脂材料5の接触角θmは、後工程で使用する充填用基材11に対する樹脂材料5の接触角θj、インプリント用の基板7に対する樹脂材料5の触角θkとの間に、θk<θm<θjの関係が成立するものであり、好ましくは接触角θjと接触角θmとの差は30°以上であり、接触角θmと接触角θkとの差も30°以上である。このような接触角θmは、凹凸構造領域A1の凹部2への充填性を考慮して、例えば、30°〜70°、好ましくは40°〜65°の範囲とすることができる。尚、本発明では、樹脂材料の接触角は、温度25℃、湿度30%、大気圧下でマイクロシリンジから対象物に樹脂材料を滴下して20秒後に接触角測定器(協和界面科学(株)製 CA−Z型)を用いて測定した値とする。
尚、供給工程において、モールド1と対向する充填用基材11の面11aに樹脂材料5を供給してもよく、また、モールド1と充填用基材11の双方に樹脂材料5を供給してもよい。
このような充填用基材11は、例えば、石英やシリコン基板等の剛性を有する材質からなるものであってよく、モールド1に対向する面11aの形状は平坦面とすることができる。また、面11aの形状を凸状の曲面として、樹脂材料5の充填、広がりを促進してもよい。また、充填用基材11を、例えば、フッ素樹脂等の可撓性を有する材質からなるものとし、モールド1方向へ凸状となるように変形させて、樹脂材料5の充填、広がりを促進してもよい。このような充填用基材11は、面11aに対する樹脂材料5の接触角θjを所望の範囲に調整するための離型剤層を備えていてもよい。
尚、本発明では、離間工程で充填用基材11とモールド1を引き離す前に、樹脂材料5を不完全な硬化状態としてもよい。この場合の不完全な硬化状態は、後工程において樹脂材料5にインプリント用の基板を接触させ硬化させた際に、硬化した樹脂材料がインプリント用の基板に固着可能な範囲での硬化状態とする。
また、充填用基材11は、溝部を面11aに備えていてもよい。この溝部は、毛管現象により樹脂材料5の充填、広がりを促進することを目的としたものであり、溝部の深さと幅は、毛管現象が発揮され、かつ、離間工程にて充填用基材11を剥離した後の樹脂材料5の表面に溝部の形状が残らないように、樹脂材料5の粘度、充填用基材11の面11aに対する接触角θj等を考慮して設定することができる。例えば、溝部の深さは1〜100μm、溝部の幅は、1〜100μmの範囲で設定することができる。図3は、このような溝部14と、上記の吸引孔13を備えた充填用基材11の面11aを示す図であり、図示例では、溝部14は充填用基材11の中心から放射状に複数設けられており、各溝部間に位置するように、面11aの周縁部に複数の吸引孔13が設けられている。尚、吸引孔13、溝部14の形状、数、配設位置は図示例に限定されるものではない。
本実施形態では、まず、充填用基材21の面21aをモールド1の凹凸構造領域A1を有する面1aに所望の間隙を介して対向させる(図4(A))。その後、充填用基材21の供給用孔部22から樹脂材料5を供給する。そして、モールド1の面1aと充填用基材21の面21aとの間に樹脂材料5を充填する(図4(B))。
モールド1は、上記の実施形態におけるモールド1と同様であり、モールド1の面1aに対する樹脂材料5の接触角θmは、使用する充填用基材21に対する樹脂材料5の接触角θj、インプリント用の基板7に対する樹脂材料5の接触角θkとの間に、θk<θm<θjの関係が成立するものであり、好ましくは接触角θjと接触角θmとの差が30°以上となり、接触角θmと接触角θkとの差が30°以上となるものである。このような接触角θmは、凹凸構造領域A1の凹部2への充填性を考慮して、例えば、30°〜70°、好ましくは40°〜65°の範囲とすることができる。
このような充填用基材21は、例えば、石英やシリコン基板等の剛性を有する材質からなるものであってよく、モールド1に対向する面21aの形状は平坦面とすることができる。また、面21aの形状を凸状の曲面として、樹脂材料5の充填、広がりを促進してもよい。また、充填用基材21は、面21aに対する樹脂材料5の接触角θjを所望の範囲に調整するための離型剤層を備えていてもよい。
尚、本発明では、離間工程で充填用基材11とモールド1を引き離す前に、樹脂材料5を不完全な硬化状態としてもよい。この場合の不完全な硬化状態は、後工程において樹脂材料5にインプリント用の基板を接触させ硬化させた際に、硬化した樹脂材料がインプリント用の基板に固着可能な範囲での硬化状態とする。
また、上述の実施形態では、充填用基材21として複数の吸引孔を備えるものを使用することができる。図5は、このような充填用基材21を使用する状態を示す図4(B)に対応した図面であり、モールド1の面1aと対向する充填用基材21の面21aの周縁部に複数の吸引孔23が設けられている。このような吸引孔23から図示しない吸引装置を用いて吸引を行うことにより、充填用基材21の供給用孔部22から供給されてモールド1の面1aと充填用基材21の面21aとの間に充填されるとともにモールド1の周囲にはみ出す樹脂材料5の余剰分を、吸引除去することができる。これにより、不要部位への樹脂材料5の付着を防止したり、回収した樹脂材料5の再利用を図ることができる。このような吸引孔23の形状、大きさ、数、配設位置は適宜設定することができ、例えば、断面が円形の貫通孔とし、開口直径を100〜1000μmの範囲とすることができる。
上述のインプリント方法の実施形態は例示であり、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
本発明のインプリント装置は、モールドを保持するためのモールド保持装置と、インプリント用の基板を保持するための基板保持装置と、充填用基材を保持するための充填用基材保持装置と、を備えている。そして、充填用基材保持装置は、保持する充填用基材をモールド保持装置に保持されているモールドに対して離接可能とされている。
図7は、このような本発明のインプリント装置の一実施形態を示す平面図であり、図8は図7のY軸方向からの側面図であり、図9は図7のX軸方向からの側面図である。また、図10は図8において鎖線で囲まれた部位Iの拡大図であり、図11は図9において鎖線で囲まれた部位IIの拡大図であり、図12は図8において鎖線で囲まれた部位IIIの拡大図である。尚、図7〜図12では、インプリント装置を、図1で説明した本発明のインプリント方法を実施するためのモールド1、インプリント用の基板7、充填用基材11を使用した例として示している。
インプリント装置51を構成する基板保持装置52は、インプリント用の基板7を保持するための保持部材53を有している。この保持部材53は、例えば、吸引による保持機構、機械挟持による保持機構等により基板7を保持可能とされている。また、基板保持装置52は、図示しない駆動装置により、基板7を保持する保持部材53の面内の直交する2軸方向(図7に示すX軸方向とY軸方向)に移動可能とされている。
インプリント装置51を構成する充填用基材保持装置55は、充填用基材11を保持するための保持部材56を有している。この保持部材56は、例えば、吸引による保持機構、機械挟持による保持機構等により充填用基材11を保持可能とされている。また、充填用基材保持装置55は、図示しない駆動装置により、基板保持装置52の保持部材53の保持面に垂直な方向(図8および図9に示すZ軸方向)に移動可能とされている。
モールド保持装置58が着脱可能に配設されている駆動アーム75は、各充填用基材保持装置55A,55B,55Cの下方に配設されており、基板保持装置52と各充填用基材保持装置55A,55B,55Cとを結ぶ経路上でモールド保持装置58を往復移動可能とするものである。また、駆動アーム75のモールド保持装置58が着脱可能に配設されている部位には、貫通開口部76(図12参照)が設けられている。この貫通開口部76は、駆動アーム75が駆動してモールド保持装置58が後述する昇降装置92の上方に位置したときに、昇降装置92の昇降部材94を挿入するための開口部である。そして、モールド保持装置58の底面は、貫通開口部76よりも大きく、駆動アーム75にモールド保持装置58が載置されているときは、モールド保持装置58によって貫通開口部76が閉塞されている。尚、駆動アーム75上でモールド保持装置58が不要な位置ズレを生じないように、例えば、モールド保持装置58の底面の周縁部位と、これに当接する駆動アーム75の貫通開口部76の近傍部位には、着脱可能に係合する凹部と凸部、あるいは、チャック機構等が設けられていてもよい。
このようにして樹脂材料5がインプリント用の基板7に接触した状態で、樹脂材料5を硬化させる。その後、昇降装置92の昇降部材94を降下させ、硬化した樹脂材料5からモールド1を引き離し、さらに昇降部材94を降下させてモールド保持装置58を駆動アーム75の所定位置に配置し、駆動アーム75の貫通開口部76から昇降部材94を引き出すことにより、インプリント用の基板7への転写が終了する。
そして、このようなインプリント装置では、充填用基材保持装置55が充填機構71として機能するとともに供給機構61としても機能する。すなわち、図13に示されるように、駆動アーム75がモールド保持装置58を充填用基材保持装置55(55B)の下方に位置させたときに、充填用基材保持装置55Bは、図示しない駆動装置によりZ軸方向に降下し、所定の間隙を設けるようにモールド1に接近する。次いで、図示しない供給装置から移送パイプ57b、供給流路57a、および、充填用基材21の供給用口部22を介して樹脂が供給され、供給された樹脂材料は、モールド1の面1aと充填用基材21の面21aとの間に充填される。その後、充填用基材保持装置55(55B)は、図示しない駆動装置によりZ軸方向に上昇し、充填用基材21はモールド1から引き離され、樹脂材料5はモールド1に残る。尚、駆動アーム75をその軸方向を維持したまま、Z軸方向に上下移動可能とし、駆動アーム75に保持したモールド保持装置85を充填用基材保持装置55(55B)方向に上昇させて、モールド1を充填用基材21の面21aに接近させてもよい。
また、基板保持装置52を固定とし、駆動アーム75と昇降装置92をXY方向に移動可能とすることにより、駆動アーム75と昇降装置92が位置決め機構81として機能するようにしてもよい。また、インプリント用の基板へのインプリントが、1枚の基板に1回のインプリントである場合には、予め基板保持装置52と駆動アーム75および昇降装置92との位置を設定しておき、位置決め機構81を備えないものであってもよい。
[実施例1]
まず、厚み6.35mmの石英ガラスを用いてモールドを作製した。このモールドは、大きさが25mm×25mmであり、深さ100nm、ライン/スペースが50nm/50nmの凹凸構造のパターンを備えるものであった。
次に、モールドの凹凸構造のパターンを備える面に離型剤(関東化学(株)製 HMDS)を塗布して、離型剤層を形成した。このように離型剤層を形成したモールドに対する後述の樹脂材料の接触角θmは60°であった。尚、接触角の測定は、温度25℃、湿度30%、大気圧下でマイクロシリンジから対象物に樹脂材料を滴下して20秒後に接触角測定器(協和界面科学(株)製 CA−Z型)を用いて測定した。
上記のように作製したモールドの凹凸構造のパターンを備える面に、1滴の滴下量が5pLとなるように下記組成の光硬化性の樹脂材料を500列×500列(計250000箇所)に50μmピッチで滴下した。この樹脂材料の滴下はインクジェット装置を用いて行った。
(光硬化性樹脂材料の組成)
・イソボルニルアクリレート … 38重量%
・エチレングリコールジアクリレート … 20重量%
・ブチルアクリレート … 38重量%
・2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン
… 2重量%
・2−ペルフルオロデシルエチルアクリレート … 1重量%
・メチルペルフルオロオクタノレート … 1重量%
充填用基材として、厚み1mmの石英板を準備し、一方の面に離型剤(ダイキン工業(株)製 オプツールDSX)を塗布して、離型剤層を形成した。この充填用基材の離型剤層を有する面に対する樹脂材料の接触角θjを上記と同様に測定した結果、100°であり、上記の接触角θmよりも30°以上大きいものであった。
上記のように樹脂材料を供給したモールドに、充填用基材の離型剤層を形成した面を接近させた。ここでは、モールドの非凹凸構造領域(凹凸構造が形成されていない部位)での充填用基材との間隙を0.05μmとした。
次いで、その後、充填用基材とモールドを引き離し、モールド側に樹脂材料を残した。
インプリント用の基板として、厚み0.8mmのシリコン基板を準備した。この基板に対する樹脂材料の接触角θkを上記と同様に測定した結果、20°であり、上記の接触角θmよりも30°以上小さいものであった。
上記のインプリント用の基板をモールドに接近させ、モールドに充填された樹脂材料に押し当てた。
モールドに充填された樹脂材料と基板を上記のように接触させた状態で、インプリント装置の照明光学系から平行光(ピーク波長が365nmの紫外線)をモールド側に100mJ/cm2の条件で照射した。これにより、光硬化性の樹脂材料を硬化させて樹脂層とした。その後、硬化した樹脂層からモールドを引き離してインプリント転写を完了した。
(欠陥率の測定)
形成されたパターン領域内を光学顕微鏡で5箇所観察し、一つの観察箇所(1.0mm×1.0mm)内で、樹脂層の剥がれや、パターン欠損が確認できた面積の割合を測定した。したがって、この欠陥率が大きい程、欠陥が多いことを意味し、本発明では、欠陥率が0.1未満を実用レベルと判定する。
離型剤(関東化学(株)製 HMDS)を希釈し塗布して、モールドに対する樹脂材料の接触角θmを40°とし、また、離型剤(関東化学(株)製 HMDS)を塗布して、充填用基材に対する樹脂材料の接触角θjを60°とした他は、実施例1と同様にして、インプリント転写を行った。
このようにして形成されたサンプルについて、実施例1と同様に欠陥率を測定し、その結果を下記の表1に示した。
離型剤(関東化学(株)製 HMDS)を希釈し塗布した後、SPM洗浄を実施して、モールドに対する樹脂材料の接触角θmを30°とし、また、離型剤(関東化学(株)製 HMDS)を希釈し塗布して、充填用基材に対する樹脂材料の接触角θjを40°とした他は、実施例1と同様にして、インプリント転写を行った。
このようにして形成されたサンプルについて、実施例1と同様に欠陥率を測定し、その結果を下記の表1に示した。
実施例1と同様にモールドに樹脂材料を供給した後、実施例1の充填工程と離間工程を行わず、実施例1の押し当て工程と離型工程を行って、インプリント転写を完了した。
このようにして形成されたサンプルについて、実施例1と同様に欠陥率を測定し、その結果を下記の表1に示した。
充填用基材に離型剤層を形成せず、樹脂材料の接触角θjが30°である充填用基材を使用した他は、実施例1と同様にして、インプリント転写を行った。
このようにして形成されたサンプルについて、実施例1と同様に欠陥率を測定し、その結果を下記の表1に示した。
モールドに離型剤層を形成せず、樹脂材料の接触角θmが15°であるモールドを使用した他は、実施例1と同様にして、インプリント転写を行った。
このようにして形成されたサンプルについて、実施例1と同様に欠陥率を測定し、その結果を下記の表1に示した。
これに対して、比較例1におけるインプリント方法では、モールドへの樹脂材料の充填における空気(バブル)の入り込みが原因と思われる欠陥がみられ、実用レベルを満足していないことが確認された。
また、比較例2におけるインプリント方法では、充填工程後の離間工程において、樹脂材料の一部が充填用基材に取られることが原因と思われる欠陥がみられ、実用レベルを満足していないことが確認された。
また、比較例3におけるインプリント方法では、離型工程において、樹脂層の一部がモールドに取られることが原因と思われる欠陥がみられ、実用レベルを満足していないことが確認された。
2…凹部
5…樹脂材料
7…インプリント用の基板
11,21…充填用基材
22…供給孔
13,23…吸引孔
14,24…溝部
51…インプリント装置
52…モールド保持装置
55…充填用基材保持装置
58…基板保持装置
61…供給機構
71…充填機構
81…位置決め機構
91…転写機構
Claims (13)
- モールドの凹凸構造領域を有する面と、充填用基材との少なくとも一方に樹脂材料を供給する供給工程と、
前記モールドの凹凸構造領域を有する面と前記充填用基材との間に前記樹脂材料を充填する充填工程と、
前記樹脂材料を未硬化状態あるいは不完全な硬化状態として前記充填用基材と前記モールドを引き離して、前記モールド側に前記樹脂材料を残す離間工程と、
インプリント用の基板と前記樹脂材料とを接触させる押し当て工程と、
前記樹脂材料から前記モールドを引き離す離型工程と、を有し、
前記モールドに対する前記樹脂材料の接触角θmと、前記充填用基材に対する前記樹脂材料の接触角θjと、前記インプリント用の基板に対する前記樹脂材料の接触角θkとの間に、θk<θm<θjの関係が成立することを特徴とするインプリント方法。 - 接触角θjと接触角θmとの差が30°以上であり、接触角θmと接触角θkとの差が30°以上であることを特徴とする請求項1に記載のインプリント方法。
- 前記供給工程では、前記モールドに樹脂材料を滴下し、前記充填工程では、前記モールドと前記充填用基材とを接近させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインプリント方法。
- 前記充填用基材として、少なくとも1つの供給用孔部を前記モールドと対向する面に備えるものを使用し、該供給用孔部から前記樹脂材料を前記モールドと前記充填用基材の間に供給することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインプリント方法。
- 前記充填用基材として、前記モールドと対向する面に溝部を備えるものを使用し、該溝部の毛管現象を利用して前記樹脂材料を前記モールドと前記充填用基材の間に充填することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインプリント方法。
- 前記充填用基材として、複数の吸引孔を前記モールドと対向する面の周縁部に備えるものを使用し、該吸引孔から吸引しながら前記樹脂材料を前記モールドと前記充填用基材の間に充填することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のインプリント方法。
- 前記吸引孔から前記樹脂材料の余剰分を吸引して回収することを特徴とする請求項6に記載のインプリント方法。
- 前記離間工程では、前記樹脂材料を未硬化状態あるいは不完全な硬化状態として、前記充填用基材と前記モールドとを引き離すことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のインプリント方法。
- モールドを保持するためのモールド保持装置と、インプリント用の基板を保持するための基板保持装置と、充填用基材を保持するための充填用基材保持装置と、を備え、該充填用基材保持装置は、保持する充填用基材を前記モールド保持装置に保持されているモールドに対して離接可能であり、
前記モールド保持装置に保持されたモールドの凹凸構造領域を有する面と、前記充填用基材保持装置に保持された充填用基材との少なくとも一方に樹脂材料を供給するための供給機構と、
前記モールドの凹凸構造領域を有する面と前記充填用基材との間に前記樹脂材料を充填し、前記樹脂材料が未硬化状態あるいは不完全な硬化状態であるときに前記充填用基材と前記モールドを引き離すための充填機構と、を備えることを特徴とするインプリント装置。 - 前記モールド保持装置に保持され樹脂材料が充填されているモールドを、基板保持装置に保持されたインプリント用の基板の所望のインプリント部位に位置させる位置決め機構と、
前記モールド保持装置と前記基板保持装置とを離接可能とする転写機構と、を備えることを特徴とする請求項9に記載のインプリント装置。 - 前記基板保持装置は、前記インプリント用の基板を保持する保持面内の直交する2軸方向に移動可能であることを特徴とする請求項9または請求項10に記載のインプリント装置。
- 前記供給機構は、前記モールドの凹凸構造領域を有する面に樹脂材料を供給するための手段を有することを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれかに記載のインプリント装置。
- 前記供給機構は、前記充填用基材保持装置に保持された充填用基材の供給用孔部に樹脂材料を供給するための手段を有することを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれかに記載のインプリント装置。
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