JP5746991B2 - 煤検出装置 - Google Patents
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Description
DPFは、粒子状物質捕集量が許容量を超えると、目詰まりが生じて圧力損失が増大したり、粒子状物質のすり抜けが増加したりする恐れがあり、定期的に再生処理を行って捕集能力を回復させている。
DPFの再生時期は、一般的には、粒子状物質捕集量の増加によりDPF前後の差圧が増大することを利用しており、このため、DPFの上流及び下流の圧力差を検出する差圧センサが設置される。
DPFの再生処理は、ヒータ加熱あるいはポスト噴射等により高温の燃焼排気をDPF内に導入により、粒子状物質を燃焼除去して行う。
煤検出装置1は、少なくとも、酸素イオン導電性の固体電解質体4の表面において、被測定ガスの流れる被測定ガス空間11に面する第1の検知電極22と、第1の検知電極22の面する前記被測定ガス空間11とは別に区画した基準ガス空間51に面する第1の基準電極21とからなる一対の電極21、22を有し、これらの一対の電極21、22間への通電により第1の基準電極21から第1の検知電極22に向かって第1の検知電極22の表面上に堆積した煤を酸化させるための酸素を供給する第1の電気化学セル2と、固体電解質体4を加熱する加熱手段9とを備えた煤検出素子10を被測定ガス中に配設して、第1の検知電極22の表面上に堆積した煤を酸化させたときの電気化学的変化を検出して、被測定ガス空間11内に存在する煤を検出する煤検出装置1であって、第1の検知電極22と第1の基準電極21との間に印加する検知電圧VDと、煤が堆積していない状態における電圧閾値VREFとが等しくなるように電圧制御することにより、第1の基準電極21から前記第1の検知電極22に煤を酸化させるための酸素を供給して、第1の検知電極22の表面上に堆積した煤を酸化させ、このとき前記第1の電気化学セル2に流れる酸素イオン電流信号Iから第1の検知電極22の表面上に堆積した煤量を検出することを特徴とするものである。
なお、後述する、本発明の煤検出装置を用いた試験により、被測定ガス中に存在する酸素濃度が変化したときでも、第1の検知電極22の表面上に堆積した既知量の煤に対して検出された積算電流ISUMが極めて高い精度で相関性を示すことが確認され、本発明においては、第1の電気化学セル2に流れる酸素イオン電流信号を所定の時間だけ積算した積算値ISUMから第1検知電極22の表面上に堆積した煤量を検出するようにするのが望ましいことが判明した。
本発明の煤検出装置を内燃機関の燃焼排気流路に設けて、いわゆるオンボードで使用する場合には、被測定ガスである燃焼排気中に含まれる煤量は未知であり、第1の検知電極22の表面上に堆積した煤は連続的に酸化され続けられることになる。
したがって、実際の検出制御においては、例えば、1sないし10s程度の一定時間に第1の電気化学セル2で検出される酸素イオン電流信号を積算し、その時間当たりに堆積・酸化された煤量を検出することとする。
本実施形態においては、第1の電気セル2に流れる電流IPMを検出する電流検出手段Aと、第2の電気セル3の電極31、32間の電圧VREFを検出する電圧検出手段Vとを具備し、電圧検出手段Vによって検出した被測定ガス空間11内の酸素濃度と基準ガス空間51の酸素濃度の差によって生じた電圧VREFと等しくなるように電流検出手段Aの検知電圧VDを制御することによって、酸素濃度の差に起因する第1の電気セル2の検出誤差を相殺し、第1の検知電極22の表面上に堆積した煤を酸化したときに流れる酸素イオン電流のみを電流検出手段Aによって精度良く検出できるようにしたものである。
なお、電圧検出手段Vは、第2の電気セルの第2の基準電極31と第2の検知電極32との間に任意の電圧を印加する電圧印加手段を含むものでも良い。
基準ガス空間51は、図2に示すように、固体電解体4の下方に積層したスペーサ5に設けた抜き穴51にて形成される。さらに、この抜き穴51は、煤検出装置1の長手方向に伸びる溝としての通路部52を有し、この通路部52を通して大気が導入される。なお、スペーサ5は、公知のアルミナ等の絶縁材料よりなる。
第1の電気化学セル2、第2の電気化学セル3を構成するための固体電解質体4は、公知のジルコニアやセリア等の酸素イオン導電性を有する電解質材料よりなる。
第1の電気化学セル2は、固体電解質体4と、固体電解質体4を挟むように対向配置された一対の第1の検知電極22と第1の基準電極21とにより構成される。
一対の電極21、22のうち、一方の第1の検知電極22は、被測定ガス空間11に対向する側の固体電解質体4の表面に設けられ、他方の第1の基準電極21は、基準ガス空間51に対向する側の固体電解質体4の表面に設けられている。
一対の電極31、32のうち、一方の第2の検知電極32は、被測定ガス空間11に対向する側の固体電解質体4の表面に設けられ、他方の第2の基準電極31は、基準ガス空間51に対向する側の固体電解質体4の表面に設けられている。
さらに検知電極32は煤の侵入は阻止し気体は透過する煤フィルタ層として設けた多孔質セラミック層100により被覆されている。
多孔質セラミック層100は、アルミナ等の絶縁材料からなり、被測定ガス空間11内を流れる気体は透過できるが、煤は透過できない程度の細孔を有する多孔質体である。
なお、本実施形態における多孔質セラミック層100の細孔は、自由な気体の移動を妨げるものではなく、酸素の拡散抵抗とはならない。
多孔質セラミック層100の気孔率は、具体的には、5〜30%、より好ましくは、10〜20%程度であることが望ましい。
第1の電気化学セル2、第2の電気化学セル3を構成する各電極21、22、31、32には、例えば、Pt、Au等の公知の多孔質サーメット電極が好適に用いられる。
各電極21、22、31、32及びリード210、220、310、320は、Pt等の貴金属とジルコニア等のセラミックを主成分としたサーメット材料で構成される。
ここで、固体電解質体4の表面上に形成した電極21、22、31、32以外の部位、特にリード210、220、310、320の形成部位には、固体電解質体4とリード210、220、310、320の間に、図略のアルミナ等の絶縁層を形成しておくことが好ましい。
ヒータ電極8は、通常、Ptとアルミナ等のセラミックスとのサーメットが用いられる。
このヒータ9は、ヒータ電極8を外部に設けた図略のヒータ通電制御装置からの給電により発熱させ、煤は酸化しないが、前記各セル2、3を活性化可能な温度まで加熱する。
さらに、煤検出装置1の温度を煤の燃焼温度以上に上昇させることにより、煤検出素子10の被測定ガス空間11内に露出した煤検知部22、多孔質セラミック層100の表面やリード220、320を覆う絶縁層等に余分に堆積した煤を燃焼除去する。
そして、この端子Pにはコネクタを介して圧着やろう付け等により、リード線が接続され、外部に設けた電流検出手段Aと第1の電気化学セル2と、電圧検出手段Vと第2の電気化学セル3と、図略のヒータ通電制御装置とヒータ9との電気信号のやり取りが可能となっている。
また、前記の各電極21等、リード210等及び端子Pは、スクリーン印刷等により形成することができる。
そして、各シートは積層して焼成することにより、一体化される。
一方、第2の電気化学セル3に設けた第2の検知電極32は煤フィルタ層100に被覆されているため煤は煤フィルタ層100の表面上に堆積し、第2の検知電極32には被測定ガスは到達するが、煤は到達しない。
第1の基準電極21及び第2の基準電極31は基準酸素濃度ガスとしての大気に接しており、それぞれの電極電位は一定に保たれる。
第2の電気化学セル3の電極31、32間には両電極間の酸素濃度差に基づく起電力が発生する。
煤の堆積による起電力は、第1の検知電極22の表面上で下記の反応がバランスする混成電位メカニズムに起因するものと推定される。
C(煤) + 2O2− → CO2 + 4e− ・・・式1
O2 + 4e− → 2O2− ・・・式2
このときの被測定ガス空間11は、大気(酸素濃度約21%)、素子温度(第1の電気化学セル2、及び、第2の電気化学セル3の温度)は、400℃であり、第1の電気化学セル2、及び、第2の電気化学セル3の表面上には十分な量の煤(約0.1g)が堆積してある。
また、第2の電気化学セル3の第2の検知電極32は、煤フィルタ層100に被覆されているため、第2の電気化学セル3の第2の検知電極32にはガスのみが接触している。
第1の検知電極22、第1の基準電極21、第2の検知電極32、第2の基準電極31は、いずれも、大気雰囲気であるため、各セル2、3に酸素濃度差による起電力は発生しない。
これとは逆に、第2の基準電極31が+極となるように電圧Vを印加すると、第2の検知電極32の表面上で酸素が還元されて酸素イオンとなり、ポンピング作用により第2の基準電極31側に排出される。
このときのメカニズムは、必ずしも明確にはなっていないが、第1の検知電極22の表面上では、上述の式1に示す反応による電流が流れようとするため、この電流を相殺するように上述の式2の反応が起こり、その結果、起電力が発生すると考えられる。
したがって、図3に示すように、第1の電気化学セル2の電流−電圧曲線(実線)は第2の電気化学セル3の電流−電圧曲線(一点破線)に比べて上述の式1の電流分だけ上方にシフトした曲線になる。
大気が導入されている基準ガス空間51との酸素濃度の違いによる酸素濃淡電池の起電力分だけ、電流−電圧曲線が左側にシフトしている。
原理的には、第1の電気化学セル2の第1の基準電極21と第1の検知電極22との間の電圧を、第2の電気化学セル3の第2の基準電極31と第2の検知電極32との間の電圧に等しくなるように電圧制御し、第1の電気化学セル2の電流値I1と第2の電気化学セル3の電流値I2の差ΔIを測定すれば、上述の式1による煤の電気化学的酸化電流を検出でき、これを積算することで煤の堆積量を求めることができると考えられる。
これに対し、本発明では図1に示すように第2の電気化学セル3の電極31、32間の電圧VREF(すなわち、第2の電気化学セル3の電流が0となる電圧)を測定し、この電圧と同じになるように第2の電気化学セル2の電極21、22間の検知電圧VDを制御する。
このとき、第1の電気化学セル2に流れる電流Iは、前記式1による煤の電気化学的酸化電流IPMのみとなる。
この電流を測定し、積算することで、被測定ガス空間11の酸素濃度の影響を受けることなく、煤量を正確に測定することができる。
本図は、図3、図4に示した異なる酸素濃度において、第1の電気化学セル2で検出された電圧電流特性を示すもので、被測定ガス中の酸素濃度によらず、精度良く、粒子状物質の堆積量を検出することができることが分かる。
なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態と同じ構成には同じ符号を付し、類似の構成についてはアルファベットの枝番を付して区別したので、詳細な説明を省略し、各実施形態の特徴的な点、他の実施形態との相違点を中心に説明する。また、他の実施形態においても同様である。
図6に示す本発明の第2の実施形態における煤検出装置1aにおいては、図7に示すように、煤検出素子10aを構成するアルミナ等の絶縁性材料からなるスペーサ5aの基準ガス空間51aを区画する絶縁体壁面の少なくとも一部が多孔質セラミック層100aとなっている。
ここで、スペーサ5aの多孔質セラミック層100aは、上述の多孔質セラミック層100と同様、被測定ガス空間11内の気体は透過できるが、煤は透過できない細孔を有する。
したがって基準ガス空間51aのガス成分は、被測定ガス空間11のガス成分とほぼ等しくなる。
原理的には、このとき被測定ガス空間11の酸素濃度と基準ガス空間51aの酸素濃度とは同じであるので、第2の電気化学セル3には起電力が発生しない(電極31、32間の電圧VREFが0になる)ため、第1の電気化学セル2に印加される電圧VDは0となり、電極21、22間を短絡したものと同じ状態になる。
本実施形態によれば、前記実施形態と同様に、被測定ガス中の酸素濃度の如何に拘わらず、第1の検知電極22の表面上に堆積した煤量を精度良く検出することができるのに加えて、基準ガスとしての大気を導入するための構成を設ける必要がないので、従来行われているような水分の侵入を阻止しつつ大気をセンサ内に導入するための複雑な構造を取る必要がなく、極めて簡素な構造となるだけでなく、通気孔が存在しないので基端側からの浸水を完全に遮断し、煤検出装置1aのさらなる信頼性、耐久性の向上を図ることも可能となる。
第3の実施形態における煤検出装置1bにおいても、第2の実施形態における煤検出装置1aと同様、高い精度で煤検出が可能で、かつ、基準ガスとしての大気を導入するための構造を省略できる効果が発揮されるのに加え、煤検出素子10bの構造が極めて簡単で、製造コストの削減を図ることも可能となる。
図10に示す本発明の第5の実施形態における煤検出装置1dは、図1の実施例の煤検出装置1の第1の検知電極22、及び、第2の検知電極32が形成される側の面に、アルミナ等の絶縁性材料によりなるスペーサ14と遮蔽板13とを形成した煤検出素子10dが用いられている。
さらに、固体電解質体4の表面と、スペーサ14と、遮蔽板13とにより、煤捕集空間16が区画され、スペーサ14に形成された切り欠き部により煤捕集空間16と被測定ガス空間11が連通するようになっている。
遮蔽板13の煤捕集空間16に面する側には、静電場を印加するための静電場印加電極15が、第1の検知電極22及び第2の検知電極32と対向するように形成されている。
これにより、被測定ガス空間11内に浮遊する煤をより効果的に捕集することが可能になり、煤検出装置1dの検出感度が向上する。
さらに、図11に示す本発明の第6の実施形態における煤検出装置1eは、図8の実施例の煤検出装置1bについて、煤捕集空間16及び静電場印加電極15を設けた煤検出素子10eを用いるもので、図10の実施例と同様の効果を有する。
上記実施形態においては、固体電解質体4の対向する表面にそれぞれ第1の基準電極21、21fと第1の検知電極22、22bとを設け、第1の基準電極21、21bを被測定ガス空間11とは別に区画した基準ガスを導入する基準ガス空間51、51a、51cに対向させ、第1の検知電極22、22bを被測定ガス空間に対向させて第1の電気化学セル2、2bを固体電解質体4を挟み込むようにして形成した例を示したが、本実施形態においては、被測定ガス空間11と同一の空間を基準ガス空間51fとして利用し、被測定ガス空間11に面する固体電解質体4の片側の表面にのみ、第1の基準電極21fと第1の検知電極22fとの両方を形成し、かつ、第1の基準電極21fの表面を、被測定ガス中に存在する煤は透過せず、気体のみを透過する多孔質セラミック層100fによって覆い、第1の電気化学セル2fとし、第1の基準電極21fと第1の検知電極22fとを短絡させ、第1の電気化学セル2fに印加される電圧を0として、第1の電気化学セル2fに流れる酸素イオン電流を検出するようにした点が相違する。
本実施形態においては、図8に示した本発明の第3の実施形態と同様の効果に加え、被測定ガス空間11とは別の基準ガス空間51を区画する必要がなく、基準ガス空間51fとして被測定ガス空間11を利用している構造であるため、煤検出素子10fのさらなる簡素化を図ることもできる。
さらに、これらの電極21f、22fが形成される側の面に、アルミナ等の絶縁性材料によりなるスペーサ14gと遮蔽板13が形成されて、スペーサ14gと、遮蔽板13とにより、煤捕集空間16が基準ガス空間51gを兼用して区画され、スペーサ14gに形成された切り欠き部により煤捕集空間16と被被測定ガス空間11とが連通するようになっている。
遮蔽板13の煤捕集空間16に面する側には、静電場を印加するための静電場印加電極15が、第1の基準電極21f及び第1の検知電極22fと対向するように形成され、煤検出素子10gが構成されている。
本実施形態においても、上記実施形態と同様、高い精度で煤検出を実施できるのに加えて、静電場印加電極15によって、第1の検知電極22fと静電場印加電極15と間に、煤を捕集する静電場を作用させ、被測定ガス空間11内に浮遊する煤をより効果的に捕集することが可能になり、煤検出装置1gの検出感度を向上させることできる。
2 第1の電気化学セル
3 第2の電気化学セル
4 固体電解質体
5、14 スペーサ
51 基準ガス空間
9 加熱手段(ヒータ)
100 多孔質セラミック層
12 スリット
13 遮蔽層
16 煤捕集空間
11 被測定ガス空間
15、21、22、31、32 電極
Claims (6)
- 少なくとも、酸素イオン導電性の固体電解質体(4)の表面において、被測定ガス空間(11)内に存在し、煤を含む被測定ガスに面する第1の検知電極(22、22b、22f)と、前記被測定ガス空間(11)とは別に区画した基準ガス空間(51、51a、51c、51g)内に存在し、又は、前記被測定ガス空間(11)と同一の空間とした基準ガス空間(51f)内に存在し、煤を含まない基準ガスに面する第1の基準電極(21、21b、21f)とからなる一対の電極(21、22、21b、22b、21f、22f)を有し、これらの一対の電極(21、22、21b、22b、21f、22f)間への通電により前記第1の基準電極(21、21b、21f)から前記第1の検知電極(22、22b、22f)に向かって前記第1の検知電極(22、22b、22f)の表面上に堆積した煤を酸化させるための酸素を供給する第1の電気化学セル(2、2b、2f)と、前記固体電解質体(4)を加熱する加熱手段(9)とを備えた煤検出素子(10、10a、10b、10c、10d、10e、10f、10g)を被測定ガス中に配設して、前記第1の検知電極(22、22b、22f)の表面上に堆積した煤を酸化させたときの電気化学的変化を検出して、被測定ガス空間(11)内に存在する煤を検出する煤検出装置であって、
前記第1の検知電極(22、22b、22f)と前記第1の基準電極(21、21b、21f)との間に印加する検知電圧(VD)と、煤が堆積していない状態における電圧閾値(VREF)とが等しくなるように電圧制御することにより、
前記第1の基準電極(21、21b、21f)から前記第1の検知電極(22、22b、22f)に煤を酸化させるための酸素を供給して、前記第1の検知電極(22、22b、22f)の表面上に堆積した煤を酸化させたときに、前記第1の電気化学セル(2、2b、2f)に流れる酸素イオン電流信号(IPM)から前記第1の検知電極(22、22b、22f)の表面上に堆積した煤量を検出する手段を有することを特徴とする煤検出装置(1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g)。 - 前記手段は、前記第1の電気化学セル(2、2b、2f)に流れる酸素イオン電流信号(IPM)の積算値(ISUM)から前記第1検知電極(22、22b)の表面上に堆積した煤量を検出することを特徴とする請求項1に記載の煤検出装置(1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g)。
- 前記基準ガス空間(51a、51c、51g)と前記被測定ガス空間(11)とが連通し、又は、前記基準ガス空間(51f)と前記被測定ガス空間(11)とを同一の空間とし、かつ、前記被測定ガス空間(11)内の被測定ガスを被測定ガス中に存在する煤は透過せず、気体は透過する多孔質セラミック層(100a、100c、100f)を透過させて、煤を含まない前記基準ガスとして、前記第1の基準電極(21、21b)が接していることを特徴とする請求項1、又は、2に記載の煤検出装置(1a、1b、1c、1e、1f、1g)。
- 前記固体電解質体(4)の表面に、前記第1の検知電極(22)と同じ被測定ガス空間(11)に対して、被測定ガス中に存在する煤は透過せず気体は透過する多孔質セラミック層(100)を介して面する、第2の検知電極(32)と、
前記第1の基準電極(21)と同じ、前記基準ガス空間(51、51a)に面して設けた第2の基準電極(31)とからなる一対の電極(31、32)を有し、
これら一対の電極(31、32)間の起電力を測定する第2の電気化学セル(3)を備え、前記第2の電気化学セル(3)の電極(31、32)間の電圧を、前記電圧閾値(VREF)として、前記第1の電気化学セル(2)の電極(21、22)間に前記検知電圧(VD)を印加することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の煤検出装置(1、1a、1d)。 - 前記第1の基準電極(21b、21f)が被測定ガス中の煤は透過せず気体は透過する多孔質セラミック層(100a、100c、100f)を介して、前記第1の検知電極(22b、22f)が面する被測定ガス空間(11)に存在する被測定ガスと同一の気体が存在する基準ガス空間(51a、51c、51f)に面すると共に、
前記第1の電気化学セル(2b、2f)の一対の電極(21b、22b、21f、22f)間を短絡させて、前記電圧閾値(VREF)、即ち、前記検知電圧(VD)を0とすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の煤検出装置(1b、1c、1e、1f、1g)。 - 前記第1の検知電極(22、22b、22f)に対向して絶縁体(14)を介して設けた静電場印加電極(15)を有し、
前記第1の検知電極(22、22b、22f)と前記静電場印加電極(15)との間に電圧(VST)を印加して静電場を形成することにより前記第1の検知電極の表面上に煤を捕集することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の煤検出装置(1d、1e、1g)。
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