JP5621938B2 - 照明器具 - Google Patents
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Description
本発明の実施形態は、例えば、建物の天井や壁に取り付ける照明器具に関する。
近年、光源として半導体発光素子を用いた照明器具が普及されつつある。この種の照明器具として、例えば、天井面に着脱可能に取り付けられる本体、基板に複数個のLED(発光ダイオード)を実装した上記本体に取り付けられるLEDモジュール、およびこのLEDモジュールを覆うカバー体を備えたものが知られている。
LEDは指向性が強く、この種の照明器具は、真下のものを照明するのに適しているが、部屋全体の照明としては改善の余地がある。
つまり、天井に取り付けるタイプの照明器具で、部屋全体を照明するには、下方に向かう照明光に加え、横方向や上方向、すなわち天井を照らす光を生出することが望ましい。
よって、部屋全体を良好に照明できる半導体発光素子を用いた照明器具の開発が望まれている。
実施形態に係る照明器具は、建物の天井や壁などの被取付面に取り付けられる本体を有する。また、この照明器具は、被取付面と略平行な発光面を有し、この発光面には、半導体発光素子が配置されている。そして、透光性を有するカバー体が、発光面を覆うように本体に取り付けられる。カバー体の内面は、半導体発光素子から放出される光の光軸に対して鋭角をなす屈折面を含み、カバー体の外面は、本体の周縁部より外側に張り出した外周面を含む。
実施形態に係る半導体発光素子を用いた照明器具によると、被取付面を良好に照明できる。
以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態に係る照明器具1を光の取り出し側から見た斜視図であり、図2は、この照明器具1を天井や壁などの被取付面側(以下、裏面側と称する場合もある)から見た斜視図であり、図3は、この照明器具1を複数の構成要素に分解した分解斜視図である。また、図4は、図1の照明器具1を線F4−F4で切断した断面図であり、図5は、図4の照明器具1を矢印F5方向から見た断面図である。
図1は、第1の実施形態に係る照明器具1を光の取り出し側から見た斜視図であり、図2は、この照明器具1を天井や壁などの被取付面側(以下、裏面側と称する場合もある)から見た斜視図であり、図3は、この照明器具1を複数の構成要素に分解した分解斜視図である。また、図4は、図1の照明器具1を線F4−F4で切断した断面図であり、図5は、図4の照明器具1を矢印F5方向から見た断面図である。
本実施形態の照明器具1は、天井や壁などの被取付面に設置された図示しないソケットに対して脱着自在に取り付けられる口金2、絶縁部材3、2本の電極ピン4、中蓋5、放熱部材として機能する筐体6、この筐体6の取付面7に貼り付けられるLEDモジュール8、およびこのLEDモジュール8を覆うように筐体6に取り付けられる透光性を有するカバー体10を有する。
口金2は、GX53形であり、図示しないソケットの挿通孔に挿通される有底の円筒体2aを有する。また、口金2は、略長円形の外形を有する有底の枠体2bを有する。円筒体2aは、枠体2bの底部2cから裏面側に向けて一体に突設されている。円筒体2aの外周面には、図示しないソケットの挿通孔にある図示しない突起に引っ掛けるL字形状の2つの溝2dが形成されている。また、枠体2bの底部2cには、絶縁部材3の2つの突出部3bをそれぞれ露出する2つの孔2eが形成されている。
絶縁部材3は、例えば樹脂により形成されており、略円形の枠体3a、および枠体3aの外側に互いに相反する方向に向けて突出した2つの突出部3bを有する。各突出部3bには、2本の電極ピン4の先端をそれぞれ挿通する挿通孔3cが形成されている。この絶縁部材3は、上述した口金2の枠体2bの内側に配置され、2つの突出部3bがそれぞれ底部2cの2つの孔2eに嵌め込まれる。つまり、絶縁部材3の枠体3aが口金2の円筒体2aの内側に嵌め込まれ、絶縁部材3の2つの突出部3bが口金2の2つの孔2eから露出される。
2本の電極ピン4は、上述した絶縁部材3の2つの突出部3bに形成された挿通孔3cに挿通配置される。絶縁部材3の2つの突出部3bは、口金2の2つの孔2eにそれぞれ嵌め込まれているため、2つの電極ピン4は、口金2に対して電気的に絶縁状態となる。なお、2本の電極ピン4の先端4aは、口金2の裏面側に突出する。
中蓋5は、絶縁部材3に対向する側の面(図3中の上面)に、2つのボス部5aを一体に有する。これら2つのボス部5aは、それぞれ、2本の電極ピン4の基端部を受け入れるための孔5bを有する。また、各ボス部5aは、電極ピン4を電気的に接続する図示しないリード線を通すための切欠き5cを有する。中蓋5は、上述した口金2の略長円形の枠体2bの内側に嵌め込まれる。このとき、枠体2bの4角に設けられたネジ孔2fが中蓋5の4角に設けられた切欠き5dから露出する。
筐体6は、LEDモジュール8を取り付ける取付面7とは反対側に、口金2、絶縁部材3、および中蓋5を組み合わせた状態で収容する略長円形の凹部6aを有する。また、筐体6は、この凹部6aの外側に、複数の放熱フィン6bを有する。さらに、筐体6は、凹部6aの底に、上述した図示しないリード線を通すための孔6cを有する。この筐体6は、略円柱状の外形を有する。筐体6は、図示しない4本のネジを口金2のネジ孔2fに螺合することで締結固定される。すなわち、これら口金2、絶縁部材3、電極ピン4、中蓋5、および筐体6が、照明器具1の本体として機能する。
LEDモジュール8は、筐体6の取付面7に熱的に密着して貼り付けられる基板8a、この基板8aの表面に実装された図示しない複数個のLEDチップ(半導体発光素子)、および、これら複数個のLEDチップを基板表面に封止した封止部材8bを有する。各LEDチップは、基板表面に形成された配線パターンにフリップチップ接続される。また、基板表面の配線パターンは、上述したリード線を介して2本の電極ピン4に電気的に接続される。なお、基板表面は、発光面として機能する。
そして、カバー体10は、基板表面と略平行に離間した略円板状の前面部10a、およびこの前面部10aの周縁部から筐体6(本体)に向けて一体に突設された略円環状の側面部10bを有する。このカバー体10は、ポリカーボネートやアクリルなど透明な樹脂による射出成形により形成される。本実施形態では、側面部10bの壁厚は、前面部10aの板厚より肉厚である。このカバー体10は、側面部10bの前面部10aから離間した端部にある係合爪10gによって筐体6に係合されて取り付けられる。
なお、側面部10bは、筐体6の周縁部6dより内側にある内周面10c、および筐体6の周縁部6dより外側に張り出した外周面10dを有する。結果的に、側面部10bは、筐体6の周縁部6dより外側で被取付面に対向する円環状の裏側光放出面10eを有する。そして、この裏側光放出面10eは、LEDモジュール8の基板表面(発光面)より被取付面に近い位置にある。
上記構造の照明器具1において、LEDモジュール8から放出された光の多くは、カバー体10の前面部10aを介して放出される。一方、LEDモジュール8から放出された光の一部は、図5に矢印Lbで示すように、カバー体10の側面部10bを介して放出される。特に、この矢印Lbで示す光は、照明器具1が取り付けられた被取付面を照明する。なお、本実施形態の照明器具1は、LEDモジュール8から側面部10bに至る光路上に障害物が無いため、側面部10bを通る光が多くなる。
この矢印Lbの光に着目すると、LEDモジュール8からカバー体10の側面部10bに向けて放出された光は、側面部10bをそのまま透過し、或いは側面部10bの内周面10cで屈折されて、カバー体10の表面(端面10f)で反射され、側面部10bの外周面10dを介して照明器具1の外部へ放出される。この際、側面部10bの内周面10cに対する光の入射角度には幅があるため、裏側光放出面10eを介して光が放出されたり、外周面10dを介して光が放出されたりする。また、カバー体10に光を散乱させる物質を混入すれば、カバー体10の側面部10b内で光が乱反射して、側面部10b全体を光らせることもできる。
特に、本実施形態によると、カバー体10の側面部10bの壁厚を厚くしたため、側面部10bの裏側光放出面10eとは反対側の端面10fの面積を比較的大きくすることができ、照明器具1の裏側に向かう反射光を比較的多くすることができる。つまり、本実施形態に係る照明器具1を天井に取り付けた場合、部屋全体を明るく照明することができる。
なお、本実施形態のように、側面部10bの内周面10cを筐体6の周縁部6dより内側にすることで、照明器具1の外径を必要以上に大きくすることなく側面部10bの壁厚を厚くすることができる。また、同様に、側面部10bの外周面10dを筐体6の周縁部6dより外側に張り出すことで、側面部10bの壁厚を厚くすることができることに加え、照明器具1の裏面側に対面する裏側光放出面10eを設けることができ、照明器具1の被取付面をより効果的に照明することができる。特に、本実施形態のように、裏側光放出面10eをLEDモジュール8の発光面より被取付面に近付けることで、被取付面の照明をより効果的に実施できる。なお、カバー体10の側面部10bの内周面10cは、LEDモジュール8から放出された光を屈折させる屈折面として機能する。
また、本実施形態のカバー体10は、金型を用いた射出成形により製造することができ、比較的安価に製造できる。このため、カバー体10の屈折面として機能する内周面10cは、LEDモジュール8から放出される光の光軸に対して鋭角をなす。
これに対し、従来のようにブロー成形による製造方法を採用すると、成形のタクトタイムが長くなり、その分、製造コストが高くなる。つまり、本実施形態のように射出成形でカバー体10を製造することで、照明器具10の製造コストを低減できる。
また、本実施形態のように、LEDチップを光源に用いたことにより、照明器具1の使用寿命を延長することができ、光源の交換作業の回数を減らすことができ、メンテナンスコストを低減することができる。半導体発光素子として、LEDチップの他にELを用いても良い。また、カバー体10をポリカーボネートやアクリルにより形成したため、照明器具1が落下した場合など、安全性を確保することができる。
なお、本実施形態の照明器具1において、カバー体10の外側表面或いは内側表面に細かな凸凹面を形成して、光を散乱させることで、照明器具1の側面、または後方へ向かう光束を増やすことができ、照明器具1の価値を向上させることもできる。また、カバー体10の素材自体に、光を乱反射させる屈折率の異なる材料を含有させることにより、照明器具1の側面、または後方へ向かう光束を増やすことができ、照明器具1の価値を向上させることもできる。
図6は、第2の実施形態に係る照明器具21の断面斜視図であり、図7は、図6の照明器具21を矢印F7の方向から見た断面図である。この照明器具21は、カバー体20の構造が異なる以外、上述した第1の実施形態の照明器具1と略同じ構造を有する。このため、ここでは、上述した第1の実施形態の照明器具1と同様に機能する構成要素には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態の照明器具21のカバー体20は、内周面22がカバー体20の外側から内側に向けて被取付面から離れる方向に傾斜した側面部24を有する。言い換えると、カバー体20の内面にある傾斜面22は、カバー体20の内側に向けて徐々に前面部26に近付く方向に傾斜している。すなわち、傾斜面22は前面部26の内面に連続している。この傾斜面22は、LEDモジュール8から放出される光を屈折させる屈折面として機能する。
この傾斜面22は、LEDモジュール8から放射された光を所望する方向に屈折させて、カバー体20の表面28で全反射させるように機能する。言い換えると、この傾斜面22の表面28(或いは基板表面の発光面)に対する傾斜角θは、LEDモジュール8からの光を表面28で全反射させることのできる閾値を有する。例えば、この傾斜角度を20度に設定した場合における光の反射方向のシミュレーション結果を図8および図9に示す。
これによると、図8に示すように、カバー体20の平らな前面部26を通過する光は、概ねカバー体20の表面28を介して略真っ直ぐ放出されるのが分かる。また、図8に示すように、傾斜面22を通る光のうち一部の光も、カバー体20の表面28を介して放出される。
これに対し、傾斜面22を通過する光の多くは、傾斜面22で屈折されたことで表面28に対する入射角が変化し、表面28で全反射されてカバー体20の側面部24から放出されているのが分かる。また、この際、側面部24を介して放出される光の方向は、その光の反射経路によって種々異なる方向であり、照明器具21の側方或いは後方に向かう方向である。
この傾斜面22の特性について、図10を参照してより具体的に説明する。
光源としてのLEDモジュール8から放出される光の光軸Iに対する最大出射角をrとした場合、傾斜面22に対する光Iinの入射角はr−θとなる。この場合、最大出射角rは、LEDの光を十分に取り出すことのできる最大の角度と定義した。入射角r−θで傾斜面22に入射した光は、傾斜面22で屈折して出射角90−β−θの光Ioutとしてカバー体20を通る。
光源としてのLEDモジュール8から放出される光の光軸Iに対する最大出射角をrとした場合、傾斜面22に対する光Iinの入射角はr−θとなる。この場合、最大出射角rは、LEDの光を十分に取り出すことのできる最大の角度と定義した。入射角r−θで傾斜面22に入射した光は、傾斜面22で屈折して出射角90−β−θの光Ioutとしてカバー体20を通る。
ポリカーボネートにより形成されたカバー体20の屈折率nは、1.59であるため、カバー体20の表面28で光を全反射させることのできる角度γは、39°となる。つまり、βが51度以下になる出射光Ioutでポリカーボネートを通過した光が表面28で全反射することになる。なお、表面28で反射した光はその後、傾斜面22と表面28との間で反射を繰り返し、側面部24の外周面10dを介して放出されることになる。
ここでは、カバー体20をポリカーボネートで形成した場合について説明したが、カバー体20を他の材料で形成した場合も上述した考えは成り立つ。つまり、カバー体20の屈折率をnとした場合、傾斜面22の発光面に対する傾斜角度θは、
r≧θ+arcsin(n*sin(-θ+arcsin(1/n)・180/π))
を満たす範囲に設定すれば良いことになる。
r≧θ+arcsin(n*sin(-θ+arcsin(1/n)・180/π))
を満たす範囲に設定すれば良いことになる。
以下、上記数式について図10を参照して説明する。
LEDモジュール8からの最大出射角をr、発光面に対する傾斜面22の傾斜角度をθとすると、傾斜面22に対する入射光Iinの入射角は、90−θ−αとなり、傾斜面22に対する出射光Ioutは、90−(β+θ)となる。
LEDモジュール8からの最大出射角をr、発光面に対する傾斜面22の傾斜角度をθとすると、傾斜面22に対する入射光Iinの入射角は、90−θ−αとなり、傾斜面22に対する出射光Ioutは、90−(β+θ)となる。
一方、カバー体20の表面28における全反射の条件として、表面28に対しする入射角γは、sinγ=1/nを満たす必要がある。この場合、nはカバー体20の屈折率を指し、本実施形態では、ポリカーボネートの屈折率1.59である。つまり、全反射を生じる入射角γは、39度となる。よって、β=51度となる。つまり、βを51度未満にすることで、本実施形態の条件を満たすことになる。
また、スネルの法則から、IinとIoutの関係は、1*sin(90−θ−α)=1.59*sin(90−θ−51)となる。従って、全反射が起こる条件は、
r≧θ+arcsin(1.59*sin(90−θ−51))
となる。
例えば、図8および図9でシミュレーション結果を示した傾斜角度20度の場合、出射角r=51.1度以上で全反射が起こります。上式を屈折率nのカバー体を用いた場合の一般式に置き換えると、
r≧θ+arcsin(n*sin(-θ+arcsin(1/n)・180/π))
となります。
r≧θ+arcsin(1.59*sin(90−θ−51))
となる。
例えば、図8および図9でシミュレーション結果を示した傾斜角度20度の場合、出射角r=51.1度以上で全反射が起こります。上式を屈折率nのカバー体を用いた場合の一般式に置き換えると、
r≧θ+arcsin(n*sin(-θ+arcsin(1/n)・180/π))
となります。
図11には、上式のnにポリカーボネートの屈折率を入れた場合における出射角rと傾斜角θの関係をグラフにして示してある。これによると、例えば、カバー体2の傾斜面22の傾斜角θを20度に設計した場合、出射角51度以上の光束を全反射できているのがわかる。
また、図12には、LEDモジュール8から放出される光の配光をランバーシアンと仮定した場合における、傾斜角θと、LEDモジュール8から放出される光のうち側面部24に向かう光束の割合と、の関係をグラフにして示してある。これによると、例えば、カバー体20の傾斜面22の傾斜角θを20度に設定した場合、全光束の約20%の光束が側面部24に向かって反射されているのが分かる。
図12のグラフは、カバー体20の透過率を100%として計算した結果であるため、実際には、この透過率を考慮する必要がある。また、あまり傾斜角θを大きくし過ぎると、その分、反射を繰り返すことになり、光束が減衰してしまうため、カバー体20全体の厚さ、径、傾斜面22の長さ、全体の配光、光束量、所望する側面部24からの出射光量などを考慮して、カバー体20の形状を設計する必要がある。
以上のように、本実施形態によると、カバー体20の内面に傾斜面22を設けたため、LEDモジュール8から放出された光の多くを側面部24を介して照明器具21の側方或いは裏側へ放出させることができ、被取付面を照明することもでき、部屋全体を明るく照明することができる。
以下、図13乃至図22を参照して、上述した第2の実施形態のカバー体20のいくつかの変形例について説明する。なお、以下の各変形例の説明では、第2の実施形態のカバー体20と同様に機能する構成要素には同一符号を付すこととする。
図13は、第1の変形例である。この第1の変形例のカバー体20は、前面部26の内面になだらかにつながる湾曲した傾斜面31を有する。カバー体20の傾斜面は、LEDモジュール8から放出された光束を屈折させて表面28で全反射させる機能を担うものであり、全反射した光束を側面部24に向かわせるためには、必ずしも真っ直ぐな面である必要はない。言い換えると、カバー体は、その内側から外側に向けて徐々に厚さが大きくなる断面形状を有していれば良い。
図14は、図13のカバー体を用いた場合における配光特性を計算したシミュレーション結果の図である。これによると、カバー体の側面部を介して放出される光束が多く、照明器具を取り付けた被取付面も照明しているのが分かる。つまり、この第1の変形例のカバー体を用いた場合も、部屋全体を明るく照明できることが分かる。
図15は、第2の変形例である。この第2の変形例のカバー体20は、上述した第1の変形例と比較して、傾斜角θが大きい湾曲した傾斜面32を有する。このカバー体も、内側から外側に向けて徐々に厚さが大きくなる断面形状を有している。
図16は、図15のカバー体を用いた場合における配光特性を計算したシミュレーション結果の図である。これによると、第1の変形例と比較して、側面部24に向かう光束量が多くなっているが、反射も多くなっているのが分かる。
この他に、図17乃至図22に示すいくつかの変形例が考えられるが、いずれの変形例も、カバー体の前面部を透過する光に加え、側面部を透過する光が多く、被取付面も照明できていることが分かる。
特に、図22に示す例では、カバー体の側面部24の被取付面から離間した端面34が、カバー体の内側から外側に向けて被取付面から離れる方向に傾斜している。これによると、カバー体の表面28のエッジ部分で光束を外側へ反射させることができ、より広がりのある配光が可能となる。
1…照明器具、2…口金、3…絶縁部材、4…電極ピン、5…中蓋、6…筐体、6d…周縁部、7…取付面、8…LEDモジュール、10、20…カバー体、10a…前面部、10b…側面部、10c…内周面、10d…外周面、10e…裏側光放出面、10f…端面、22…傾斜面、28…表面、r…出射角、θ…傾斜角。
Claims (5)
- 建物の天井や壁などの被取付面に取り付けられる本体と、
上記被取付面と略平行な発光面に配置された半導体発光素子と、
上記発光面を覆うように上記本体に取り付けられた透光性を有するカバー体と、を有し、
上記カバー体は、基板表面と略平行に離間した円盤状の前面部を含み、上記カバー体の内面は、上記前面部の内面に連続して立ち上がる屈折面であって上記半導体発光素子から放出される光に対して鋭角をなす屈折面を含み、上記カバー体の外面は、上記本体の上記周縁部より外側に張り出した外周面を含み、
上記カバー体の屈折面から上記外周面までの厚さは、上記発光面と略平行な上記カバー体の前面部の厚さより厚く、
上記カバー体の屈折面は、上記本体の上記周縁部より内側であって上記半導体発光素子よりも外側に位置し、
上記カバー体の上記外面は、上記本体の上記周縁部より外側で上記被取付面に対向した裏側光放出面を含み、
上記裏側光放出面は、上記被取付面に直交する方向において上記発光面より上記被取付面に近い位置にあることを特徴とする照明器具。 - 上記屈折面の少なくとも一部は、上記カバー体の外側から内側に向けて上記被取付面から離れる方向に傾斜した傾斜面を含むことを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
- 上記傾斜面の上記発光面に対する傾斜角度θは、上記半導体発光素子から放出される光に対する最大出射角度をrとし、上記カバー体の屈折率をnとした場合、
r≧θ+arcsin(n*sin(-θ+arcsin(1/n)・180/π))
を満たす範囲に設定されることを特徴とする請求項2に記載の照明器具。 - 上記カバー体の少なくとも一部は、その内側から上記外周面に向けて徐々に厚さが大きくなる断面形状を有することを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
- 上記前面部の周縁部近くの上記カバー体の上記被取付面の裏側の端面は、上記カバー体の内側から上記外周面に向けて上記被取付面から離れる方向に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
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