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JP5600434B2 - 分析チップおよび分析装置 - Google Patents

分析チップおよび分析装置 Download PDF

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Description

本発明は、分析チップおよび分析装置に関する。
生体の状態を示す指標として、例えば、糖尿病の治療または診断目的のために、糖化ヘモグロビンとグルコースの両方を分析することが広く行われている。血球中のヘモグロビン(Hb)の糖化率、特にHbA1cは、生体内血糖値の過去の履歴を反映していることから、糖尿病の診断や治療などにおける重要な指標とされている。HbA1cは、HbA(αβ)のβ鎖N末端のバリンが糖化したものである。
HbA1cは、例えば、免疫法、酵素法、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)法等により分析されている。一般に、免疫法および酵素法は、多量の検体を処理し、分析する場合に用いられているが、合併症のリスクを判断するには精度が低い。一方、HPLC法は、処理能力では免疫法および酵素法に劣るが、合併症のリスク判断において有用である。しかし、HPLC法では、構造上、分析装置が非常に大型で高価である。一方、グルコースは、例えば、酵素法、電極法等により分析されている。
HbA1cとグルコースの両方を分析可能な装置としては、例えば、HbA1cを免疫法で分析し、グルコースを酵素法で分析する装置がある。また、HbA1cをHPLC法で分析し、グルコースを電極法で分析する装置もある。特に、後者は、試料(検体)中のHbA1cの含有量を精度よく分析することが可能であるため、検査現場において有用である。
しかし、これら従来の装置は、HbA1c分析装置とグルコース分析装置とをつなげて一台の装置としたものであるため、設置面積と、装置本体および消耗品にかかるコストとが、二台分必要であるという問題がある。特に、HPLC法を用いた装置は、前述の通りHbA1cの分析精度がよいが、以下の(1)〜(4)のような問題点がある。すなわち、(1)前述のように、構造上、分析装置が非常に大型で高価である。例えば、構成部品が多く、高圧ポンプ等の小型化が難しい。(2)高精度で分析可能な状態に装置を維持し、実際に高精度で分析するためには、熟練を要する。(3)使用試薬量が多く、大量の廃液が生じる。(4)少数検体を分析する場合であっても、立ち上げ作業に時間を要する。これらの問題は、HbA1cのみならず、糖化ヘモグロビンとグルコースの両方を分析する場合全体の問題である。
そこで、本発明は、糖化ヘモグロビンおよびグルコースの両方の分析において、装置の小型化、分析の簡略化および分析時間の短縮が可能で、且つ糖化ヘモグロビンおよびグルコースの両方を高精度に分析可能な分析チップを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の分析チップは、糖化ヘモグロビンおよびグルコースの両方を分析可能な分析チップであって、
少なくとも前記糖化ヘモグロビンの分析が、キャピラリー電気泳動法で行われ、
基板と、複数の液槽と、前記キャピラリー電気泳動法のためのキャピラリー流路とを含み、
前記複数の液槽は、第1の導入槽と第1の回収槽とを含み、
前記キャピラリー流路は、試料分析用のキャピラリー流路を含み、
前記基板上に、前記第1の導入槽と前記第1の回収槽とが形成され、
前記第1の導入槽と前記第1の回収槽とが、前記試料分析用のキャピラリー流路で連通されており、
さらに、グルコース分析用試薬を含み、
前記グルコース分析用試薬は、前記複数の液槽および前記基板上に形成された前記複数の液槽以外の槽からなる群から選択される少なくとも一つの槽に含まれていることを特徴とする。
本発明の分析装置は、分析チップと分析部とを含む分析装置であって、前記分析チップが、前記本発明の分析チップであることを特徴とする。
本発明の分析チップは、第1の導入槽と第1の回収槽とが基板上に形成され、前記第1の導入槽と前記第1の回収槽とが、試料分析用のキャピラリー流路で連通されたチップである。このため、本発明によれば、糖化ヘモグロビンおよびグルコースの両方の分析において、装置の小型化、分析の簡略化および分析時間の短縮が可能で、且つ糖化ヘモグロビンおよびグルコースの両方を高精度に分析可能である。したがって、本発明の分析チップによれば、例えば、POC(Point Of Care)検査での糖化ヘモグロビンおよびグルコースの精密分析が可能となり、合併症のリスク管理も可能となる。
図1は、本発明の一実施例における分析チップを示す図である。 図2は、前記分析チップの製造工程の一例を示す工程図である。 図3は、前記分析チップの製造工程のその他の例を示す工程図である。 図4は、キャピラリー電気泳動法用の電極を有する前記分析チップを示す図である。 図5は、本発明の前記分析チップを含む分析装置の一例を示す図である。 図6は、本発明の前記分析チップを含む分析装置のその他の例を示す図である。 図7は、本発明のその他の実施例における分析チップを示す図である。 図8は、本発明のさらにその他の実施例における分析チップを示す図である。 図9は、本発明のさらにその他の実施例の分析チップを示す図である。 図10は、キャピラリー電気泳動法用の電極を有する前記分析チップを示す図である。 図11は、本発明の前記分析チップを含む分析装置のさらにその他の例を示す図である。 図12は、本発明のさらにその他の実施例の分析チップを示す図である。 図13は、本発明のさらにその他の実施例の分析チップを示す図である。 図14は、本発明のさらにその他の実施例の分析チップを示す図である。
本発明の分析チップにおいて、前記複数の液槽が、さらに、第2の導入槽と第2の回収槽とを含み、
前記キャピラリー流路が、さらに、試料導入用のキャピラリー流路を含み、
前記基板上に、前記第2の導入槽と前記第2の回収槽とが形成され、
前記第2の導入槽と前記第2の回収槽とが、前記試料導入用のキャピラリー流路で連通されており、
前記試料分析用のキャピラリー流路と前記試料導入用のキャピラリー流路は、交差しており、
前記試料分析用のキャピラリー流路と前記試料導入用のキャピラリー流路とが、前記交差部分で連通されていてもよい。
本発明の分析チップにおいて、前記試料分析用のキャピラリー流路の一部から第1の分岐流路が分岐され、
前記第1の分岐流路は、前記第2の導入槽に連通され、
前記第1の分岐流路より下流側の前記試料分析用のキャピラリー流路の一部から第2の分岐流路が分岐され、
前記第2の分岐流路は、前記第2の回収槽に連通され、
前記第1の分岐流路と、前記第2の分岐流路と、それらを結ぶ前記試料分析用のキャピラリー流路の一部とで前記試料導入用のキャピラリー流路が形成されていてもよい。
本発明の分析チップにおいて、チップ全体の最大長さは、例えば、10〜100mmの範囲であり、好ましくは、30〜70mmの範囲であり、チップ全体の最大幅は、例えば、10〜60mmの範囲であり、チップ全体の最大厚みは、例えば、0.3〜5mmの範囲である。なお、前記チップ全体の最大長さとは、前記チップの長手方向の最長部の長さであり、前記チップ全体の最大幅とは、前記チップの前記長手方向とは垂直な方向(幅方向)の最長部の長さであり、前記チップ全体の最大厚みとは、前記チップの前記長手方向および前記幅方向の両方に垂直な方向(厚み方向)の最長部の長さである。
本発明の分析チップは、前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースの分析時において、前記複数の液槽の少なくとも一つの槽に、前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースを含む試料が電気泳動液で希釈された希釈試料が導入される分析チップであって、前記試料:前記電気泳動液(体積比)が、1:4〜1:99の範囲であることが好ましい。前記試料:前記電気泳動液(体積比)は、より好ましくは、1:9〜1:59の範囲であり、さらに好ましくは、1:19〜1:29の範囲である。
本発明の分析チップにおいて、前記キャピラリー流路に電気泳動液が充填されていることが好ましい。
本発明の分析チップでは、前記キャピラリー流路において、その最大径は、例えば、10〜200μmの範囲であり、好ましくは、25〜100μmの範囲であり、その最大長さは、例えば、0.5〜15cmの範囲である。なお、前記キャピラリー流路の最大径とは、前記キャピラリー流路の断面形状が円でない場合には、断面積が最も大きい部分のその断面積に対応する面積の円の直径をいう。
本発明の分析チップにおいて、前記キャピラリー流路の内壁を、陽極性基含有化合物により被覆してもよい。前記陽極性基含有化合物としては、例えば、前記陽極性基および反応基を含む化合物である。前記陽極性基としては、アミノ基、アンモニウム基が好ましい。前記陽極性基含有化合物として好ましいのは、アミノ基およびアンモニウム基の少なくとも一方を有するシリル化剤である。前記アミノ基は、一級、二級、三級のいずれであってもよい。
前記シリル化剤としては、N−(2−ジアミノエチル)−3−プロピルトリメトキシシラン、アミノフェノキシジメチルビニルシラン、3−アミノプロピルジイソプロピルエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルビス(トリメチルシロキシ)シラン、3−アミノプロピルペンタメチルジシロキサン、3−アミノプロピルシラントリオール、ビス(P−アミノフェノキシ)ジメチルシラン、1,3−ビス(3‐アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(ジメチルアミノ)ジメチルシラン、ビス(ジメチルアミノ)ビニルメチルシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−シアノプロピル(ジイソプロピル)ジメチルアミノシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリエトキシシラン、テトラキス(ジエチルアミノ)シラン、トリス(ジメチルアミノ)クロロシラン、トリス(ジメチルアミノ)シラン等があげられる。
前記シリル化剤において、ケイ素原子をチタン若しくはジルコニウムに置換したものを用いてもよい。前記シリル化剤は、一種類を単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。
前記シリル化剤を用いた前記キャピラリー流路の内壁の被覆は、例えば、つぎのようにして実施する。まず、シリル化剤を有機溶媒に溶解若しくは分散させて処理液を調製する。前記処理液の調製に使用する前記有機溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、トルエン等が使用できる。前記処理液のシリル化剤の濃度は、特に制限されない。この処理液を、前記キャピラリー流路に通液し、加熱する。この加熱によって、前記シリル化剤が前記キャピラリー流路の内壁に共有結合で結合し、その結果、陽極性基が前記キャピラリー流路の内壁に配置されることになる。その後、有機溶媒(ジクロロメタン、メタノール、アセトン等)、酸性溶液(リン酸等)、アルカリ性溶液および界面活性剤溶液の少なくとも一つで洗浄(後処理)する。なお、この洗浄は任意であるが、実施することが好ましい。また、後述のように、前記基板とは別の部材であるキャピラリー管が、前記キャピラリー流路となる場合には、市販の前記シリル化剤を用いて内壁が前記陽極性基含有化合物により被覆されたキャピラリー管を用いてもよい。
前記陽極性基含有化合物により被覆された前記キャピラリー流路の内壁には、さらに、陰極性基含有化合物から形成された陰極性層が積層されていることが好ましい。これにより、後述の試料中のヘモグロビン等が、前記キャピラリー流路の内壁に吸着するのを防止できる。また、前記試料と前記陰極性基含有化合物とが複合体を形成し、これが電気泳動するため、試料単独で電気泳動するよりも分離効率が高くなる。これらの結果、より短時間で、より高精度に糖化ヘモグロビン等の分析を実施できる。前記試料と複合体を形成する前記陰極性基含有化合物としては、陰極性基含有多糖類が好ましい。前記陰極性基含有多糖類としては、例えば、硫酸化多糖類、カルボン酸化多糖類、スルホン酸化多糖類およびリン酸化多糖類があり、このなかで、硫酸化多糖類およびカルボン酸化多糖類が好ましい。前記硫酸化多糖類としては、コンドロイチン硫酸、ヘパリン等が好ましく、より好ましくは、コンドロイチン硫酸である。前記カルボン酸化多糖類としては、アルギン酸またはその塩(例えば、アルギン酸ナトリウム)が好ましい。コンドロイチン硫酸は、A、B、C、D、E、H、Kの七種類があり、いずれを用いてもよい。前記陰極性層は、例えば、前記陰極性基含有化合物を含む液を前記陽極性基含有化合物により被覆された前記キャピラリー流路の内壁に接触させることにより、形成することができる。この場合、陰極性層を形成するための液を別途調製してもよいが、操作効率の面から、陰極性基含有化合物を含む電気泳動液を調製し、これを、内壁が前記陽極性基含有化合物により被覆された前記キャピラリー流路に通液することが好ましい。
前記電気泳動液は、特に制限されないが、有機酸を用いた電気泳動液が好ましい。前記有機酸は、例えば、マレイン酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、フタル酸、マロン酸、リンゴ酸等がある。また、前記電気泳動液は、弱塩基を含むことが好ましい。前記弱塩基としては、例えば、アルギニン、リジン、ヒスチジン、トリス等がある。前記電気泳動液のpHは、例えば、pH4.5〜6の範囲である。前記電気泳動液において、前記陰極性基含有化合物の濃度は、例えば、0.001〜10重量%の範囲である。
本発明の分析チップは、さらに、前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースを含む試料を溶血させ、且つ希釈するための前処理槽を含み、前記前処理槽と前記複数の液槽の少なくとも一つの槽とが連通されていてもよい。前記前処理槽は、前記第1の導入槽および前記第2の導入槽の少なくとも一方と連通されていることが好ましく、いずれか一方のみと連通されていることがより好ましい。
本発明において、前記グルコースの分析方法は、制限されず、従来公知の方法が採用できる。具定例として、例えば、前記グルコースを基質として酸化還元反応を行い、前記酸化還元反応の分析により、前記グルコースを分析する方法がある。この方法の場合、本発明の分析チップ、さらに、後述するようなグルコース分析用試薬を含む。前記グルコース分析用試薬は、前記複数の液槽および前記前処理槽の少なくとも一つの槽に含まれている。また、本発明の分析チップは、さらに、試薬槽を含み、前記試薬槽に前記グルコース分析用試薬が含まれてもよい。この場合、前記試薬槽は、例えば、前記複数の液槽および前記前処理槽の少なくとも一つの槽と連通されていることが好ましい。
つぎに、前記グルコース分析用試薬の具体例について、前記試薬に対応する前記グルコースの分析方法とあわせて説明する。ただし、本発明は、これに限定されない。
まず、前記グルコース分析用試薬としては、例えば、グルコースオキシダーゼ、ペルオキシダーゼおよび発色基質を含む試薬があげられる。前記発色基質としては、例えば、酸化により発色する基質が好ましく、例えば、N−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルアミンナトリウム(商品名DA−64、和光純薬工業社製)、10−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジンまたはその塩(例えば、商品名DA−67、和光純薬社製)、N,N,N’,N’,N’’,N’’−ヘキサ(3−スルホプロピル)−4,4’,4’’−トリアミノトリフェニルメタンヘキサナトリウム塩(例えば、商品名TPM−PS、同仁化学社製)、N−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルアミンナトリウム、オルトフェニレンジアミン(OPD)、トリンダー試薬と4−アミノアンチピリンとを組み合わせた基質等があげられる。前記トリンダー試薬としては、例えば、フェノール、フェノール誘導体、アニリン誘導体、ナフトール、ナフトール誘導体、ナフチルアミン、ナフチルアミン誘導体等があげられる。また、4−アミノアンチピリンの他に、アミノアンチピリン誘導体、バニリンジアミンスルホン酸、メチルベンズチアゾリノンヒドラゾン(MBTH)、スルホン化メチルベンズチアゾリノンヒドラゾン(SMBTH)等が使用できる。このようなグルコース分析用試薬を用いた場合、例えば、つぎのようにして前記グルコースを分析できる。すなわち、まず、前記グルコース(基質)にグルコースオキシダーゼを作用させて、グルコラクトンおよび過酸化水素を発生させる。そして、発生した前記過酸化水素と前記発色基質とを基質とする、ペルオキシダーゼの触媒反応(酸化還元反応)によって、前記発色基質が酸化され、発色を呈する。この発色程度は、前記過酸化水素の量に対応し、前記過酸化水素の量は、前記グルコースの量に対応することから、前記発色を測定することによって、間接的に前記グルコースを定量できる。
また、前記グルコース分析用試薬としては、例えば、酸化還元酵素およびエレクトロクロミック物質を含む試薬もあげられる。前記エレクトロクロミック物質としては、例えば、電子の授受によって色調が変化するものであれば特に制限されない。具体例としては、例えば、ビオロゲン、ビオロゲン誘導体等があげられる。前記ビオロゲン誘導体としては、例えば、ジフェニルビオロゲン、ジニトロフェニルビオロゲン等があげられる。これらの中でも、好ましくは、ジニトロフェニルビオロゲンである。なお、これらのエレクトロクロミック物質は、市販品を用いてもよいし、従来公知の方法に従って調製することもできる。前記酸化還元酵素としては、例えば、グルコースオキシダーゼ(GOD)、グルコースデヒドロゲナーゼ等があげられる。このようなグルコース分析用試薬を用いた場合、例えば、つぎのようにして前記グルコースを分析できる。すなわち、前記エレクトロクロミック物質の存在下で、前記グルコースに前記酸化還元酵素を作用させる。この酵素反応(酸化還元反応)により、前記グルコースから電子が遊離する。そして、遊離した前記電子が前記エレクトロクロミック物質に伝達されることにより、前記エレクトロクロミック物質の色調が変化する。この色調変化は、前記グルコースの量に対応することから、前記エレクトロクロミック物質の色調変化を測定することによって、間接的に前記グルコースを定量できる。
さらに、前記グルコース分析用試薬としては、例えば、酸化還元酵素およびメディエータ機能を有するテトラゾリウム塩を含む試薬もあげられる。前記酸化還元酵素としては、例えば、前記エレクトロクロミック物質を含む前記試薬に使用した酵素と同様のものがあげられる。前記テトラゾリウム塩としては、例えば、ニトロフェニル基、チアゾリル基およびベンゾチアゾリル基の少なくとも一つの基を有するものが好ましい。前記テトラゾリウム塩としては、例えば、3−(4,5−Dimethyl−2−thiazolyl)−2,5−diphenyl−2H−tetrazolium bromide(MTT)、2−(4−Iodophenyl)−3−(4−nitrophenyl)−5−phenyl−2H−tetrazolium chloride(INT)、3,3’−[3,3’−Dimethoxy−(1,1’−biphenyl)−4,4’−diyl]−bis[2−(4−nitrophenyl)−5−phenyl−2H−tetrazolium chloride](Nitro−TB)、2−(4−Iodophenyl)−3−(4−nitrophenyl)−5−(2,4−disulfophenyl)−2H−tetrazolium,monosodium salt(WST−1)、2−(4−Iodophenyl)−3−(2,4−dinitrophenyl)−5−(2,4−disulfophenyl)−2H−tetrazolium,monosodium salt(WST−3)、2−benzothiazolyl−3−(4−carboxy−2−methoxyphenyl)−5−[4−(2−sulfoethylcarbamoyl)phenyl]−2H−tetrazolium(WST−4)、2,2’−dibenzothiazolyl−5,5’−bis[4−di(2−sulfophenyl)carbamoylphenyl]−3,3’−(3,3’−dimethoxy−4,4’−biphenylene)ditetrazolium disodium salt(WST−5)、2−(2−Methoxy−4−nitrophenyl)−3−(4−nitrophenyl)−5−(2,4−disulfophenyl)−2H−tetrazolium,monosodium salt(WST−8)、2,3−Bis(4−nitrophenyl)−5−phenyltetrazolium Chloride、2−(2−Benzothiazolyl)−3,5−dophenyltetrazolium Bromide、2−(2−Benzothiazolyl)−3−(4−nitrophenyl)−5−phenyltetrazolium Bromide、2,3−Di(4−nitrophenyl)tetrazolium Perchlorate、3−(3−Nitrophenyl)−5−methyl−2−phenyltetrazolium Chloride、3−(4−Nitrophenyl)−5−methyl−2−phenyltetrazolium Chloride等がある。このようなグルコース分析用試薬を用いた場合、例えば、つぎのようにして前記グルコースを分析できる。すなわち、前記テトラゾリウム塩の存在下で、前記グルコースに酸化還元酵素を作用させる。この酵素反応(酸化還元反応)により、前記グルコースから電子が遊離する。そして、遊離した前記電子が前記テトラゾリウム化合物に伝達されることにより、前記テトラゾリウム化合物が発色する。この発色程度は、前記グルコースの量に対応することから、前記発色の程度を測定することによって、間接的に前記グルコースを定量できる。
前記グルコースと前記グルコース分析用試薬との反応を測定する手段も、特に限定されず、適宜な光学的測定機器を用いることができる。前記光学的測定機器は、本発明の分析チップ(分析装置)の一部であってもよいし、外部の機器であってもよい。前記光学的測定機器は、特に限定されないが、例えば、分光光度計、フォトセンサー、UVスペクトロメータ、LEDを組み込んだ光学的測定機器等を用いることができる。また、本発明の分析チップ(分析装置)において、前述のようなグルコース分析用試薬は、例えば、複数の成分(例えば、酵素や基質)が混合された状態で配置されてもよいし、各成分が別個独立に配置されてもよい。
また、本発明において、前記グルコースの分析方法は、前述のような、前記酸化還元反応に伴って生じる発色の検出の他に、例えば、電極法であってもよい。前記電極法の場合、本発明の分析チップは、例えば、さらに、電極法用の電極(陰極および陽極)およびグルコース分析用試薬を含み、前記電極法用の電極および前記グルコース分析用試薬は、前記複数の液槽および前記前処理槽の少なくとも一つの槽の内部に位置するように配置されていることが好ましい。このような分析チップにおいては、例えば、前記電極法用の電極および前記グルコース分析用試薬を用いて、電極法により前記グルコースを分析することができる。前記電極法用の電極および前記グルコース分析用試薬は、例えば、前記第1の導入槽、前記第2の導入槽および前記前処理槽の少なくとも一つの槽の内部に位置するように配置されていることが、より好ましい。なお、本発明の分析チップにおいて、前記電極法用の電極は、任意の構成部材である。前記電極法用の電極は、例えば、前記分析チップの使用時に、前記複数の液槽および前記前処理槽の少なくとも一つの槽の内部に挿入してもよい。また、前記電極法用の電極は、例えば、本発明の分析装置の構成部材であってもよい。このような電極法に使用できる前記グルコース分析用試薬の具体例を、以下に示す。ただし、本発明は、これに限定されない。
前記電極法に使用できる前記グルコース分析用試薬としては、例えば、酸化還元酵素および電子受容体を含む試薬があげられる。前記酸化還元酵素としては、例えば、前記エレクトロクロミック物質を含む前記試薬に使用した酵素と同様のものがあげられる。前記電子受容体としては、例えば、フェリシアン化カリウム、p−ベンゾキノン、フェナジンメトサルフェート、インドフェノールおよびその誘導体、β−ナフトキノン−4−スルホン酸カリウム、メチレンブルー、フェロセンおよびその誘導体、オスニウム錯体、ルテニウム錯体、NAD、NADP、ピロロキノン(PQQ)等が使用できる。このようなグルコース分析用試薬を用いた場合、例えば、つぎのようにして前記グルコースを分析できる。すなわち、前記酸化還元酵素の触媒反応により、前記グルコースが酸化され、同時に、前記電子受容体が還元される。そして、前記還元された電子受容体を電気化学的手法により再酸化する。この再酸化により得られる酸化電流値が、前記グルコース量に対応することから、前記電流を測定することによって、間接的に前記グルコースを定量できる。前記電極法用の電極としては、特に限定されないが、例えば、金電極、カーボン電極、銀電極等があげられる。前記電極法用の電極の形態も、特に限定されないが、例えば、膜状の電極表面にGOD酵素膜を固定化した電極(グルコース電極膜)であってもよい。
本発明の分析チップにおいて、前記グルコースの分析は、例えば、キャピラリー電気泳動法により行われてよい。この場合の分析手段は、特に限定されないが、例えば、本発明の分析チップが、さらに、間接吸光法(インダイレクトUV検出法)により前記グルコースを分析する検出器を含むことが好ましい。
本発明の分析チップにおいて、前記グルコースの分析が、キャピラリー電気泳動法で行われる場合には、前記グルコースが、イオン性官能基を導入したグルコース誘導体であることが、分析精度等の観点から好ましい。前記グルコースにイオン性官能基を導入して誘導体とする方法としては、特に限定されないが、例えば、アルカリ条件下で、前記グルコースとホウ酸とでホウ酸錯体を形成する方法が挙げられる。前記ホウ酸錯体は、陰イオン性であるので、キャピラリー電気泳動させることが可能である。また、前記グルコースにイオン性官能基を導入して誘導体とする方法としては、例えば、4−アミノ安息香酸エチルエステルで前記グルコースの誘導体を形成する方法も挙げられる。前記グルコースの誘導体は、陽イオン性であるので、キャピラリー電気泳動させることが可能である。
本発明の分析チップにより分析される前記糖化ヘモグロビンは、特に制限されないが、例えば、HbA1c、不安定型HbA1c、GHbLys等が挙げられ、HbA1cが特に好ましい。
本発明の分析チップにおいて、前記基板が、上基板と下基板とを含み、
前記上基板には、複数の貫通孔が形成されており、
前記下基板上には、溝が形成されており、
前記下基板上に前記上基板が積層され、
前記上基板に形成された複数の貫通孔の底部が、前記下基板で封止されることで形成される空間が前記複数の液槽となり、
前記下基板上に形成された溝の上部が、前記上基板で封止されることで形成される空間が前記キャピラリー流路となっていてもよい。
本発明の分析チップにおいて、前記基板上に複数の凹部および溝が形成され、
前記基板表面が、前記複数の凹部に対応した位置に穴のあいたシール材でシールされ、
前記基板上に形成された複数の凹部が、前記複数の液槽となり、
前記基板上に形成された溝の上部が、前記シール材で封止されることで形成される空間が前記キャピラリー流路となっていてもよい。
本発明の分析チップにおいて、さらに、シール材を含み、
前記基板には、複数の貫通孔が形成されており、
前記基板の底面には、溝が形成され、
前記基板の底面が、前記シール材でシールされ、
前記基板に形成された複数の貫通孔の底部が、前記シール材で封止されることで形成される空間が前記複数の液槽となり、
前記基板の底面に形成された溝の下部が、前記シール材で封止されることで形成される空間が前記キャピラリー流路となっていてもよい。
本発明の分析チップにおいて、前記基板とは別の部材であるキャピラリー管で前記複数の液槽が連通され、前記キャピラリー管が前記キャピラリー流路となってもよい。前記キャピラリー管の材質は、特に制限されない。前記キャピラリー管の材質としては、例えば、ガラス、溶融シリカ、プラスチック等が挙げられる。前記ガラス製および前記溶融シリカ製のキャピラリー管は、市販品を用いてもよい。前記プラスチック製のキャピラリー管も、市販品を使用してもよく、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等から形成されたキャピラリー管が挙げられる。
本発明の分析チップにおいて、前記複数の液槽の容積は、特に制限されないが、例えば、それぞれ、1〜1000mmの範囲であり、好ましくは、50〜100mmの範囲である。
本発明の分析チップにおいて、さらに、複数のキャピラリー電気泳動法用の電極を有し、
前記複数のキャピラリー電気泳動法用の電極は、それぞれ、その一端が前記複数の液槽内に位置するように配置されていてもよい。
本発明の分析装置は、さらに、電極法のための電極(陽極および陰極)を含んでもよい。
つぎに、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、下記の実施例によってなんら限定ないし制限されない。
(実施例1)
図1に、本例の分析チップを示す。図1(A)は、この例の分析チップの平面図であり、図1(B)は、図1(A)のI−Iにおける断面図であり、図1(C)は、図1(A)のII−IIにおける断面図である。また、同図において、分かりやすくするために、各構成要素の大きさや比率等は、実際と異なっている。図示のように、この分析チップは、下基板1上に上基板4が積層されて、構成されている。前記上基板4には、複数(この例では4つ)の貫通孔が形成されている。前記上基板4に形成された4つの貫通孔の底部が、前記下基板1で封止されることで、4つの液槽2a〜dが形成されている。前記下基板1上には、十字状の溝が形成されている。前記下基板1上に形成された十字状の溝の上部が、前記上基板4で封止されることで、試料分析用のキャピラリー流路3xと試料導入用のキャピラリー流路3yとが形成されている。前記4つの液槽2a〜dは、第1の導入槽2a、第1の回収槽2b、第2の導入槽2cおよび第2の回収槽2dを含む。前記第1の導入槽2aと前記第1の回収槽2bとは、前記試料分析用のキャピラリー流路3xで連通されている。前記第1の導入槽2cと前記第2の回収槽2dとは、前記試料導入用のキャピラリー流路3yで連通されている。前記試料分析用のキャピラリー流路3xと前記試料導入用のキャピラリー流路3yとは、交差している。前記試料分析用のキャピラリー流路3xと前記試料導入用のキャピラリー流路3yとは、前記交差部分で連通されている。なお、この例の分析チップは、直方体状である。ただし、本発明は、これに限定されない。本発明の分析チップは、前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースの分析に支障をきたさなければ、いかなる形状であってもよい。また、この例の分析チップの平面形状は、長方形である。ただし、本発明は、これに限定されない。本発明の分析チップの平面形状は、正方形やその他の形状であってもよい。そして、この例の分析チップでは、前記試料分析用のキャピラリー流路3xと前記試料導入用のキャピラリー流路3yの最大長さは、異なっている。ただし、本発明は、これに限定されない。本発明の分析チップにおいて、前記試料分析用のキャピラリー流路3xと前記試料導入用のキャピラリー流路3yの最大長さは、同じであってもよい。さらに、この例の分析チップは、2本のキャピラリー流路(3x、3y)を含む。ただし、本発明の分析チップは、これに限定されない。本発明の分析チップは、例えば、前記試料分析用のキャピラリー流路3xのみを含んでもよい。この場合には、前記下基板1上に、前記第1の導入槽2aおよび前記第1の回収槽2bのみが形成され、前記第1の導入槽2aと前記第1の回収槽2bとが、前記試料分析用のキャピラリー流路3xで連通される。また、この分析チップにおいて、前記電極法により前記グルコースを分析する場合、前記電極法用の電極(陰極および陽極)および前記グルコース分析用試薬(図示せず)の位置は、特に制限されないが、前記4つの液槽2a〜dの少なくとも一つの槽の内部に位置することが好ましい。例えば、前記第2の導入槽2cが、その内部に前記電極法用の電極(陰極および陽極)および前記グルコース分析用試薬を有していてもよい。また、例えば、前記酸化還元反応に伴って発色する試薬を用いて前記グルコースを分析する場合、前記グルコース分析用試薬が含まれる部位は、特に制限されないが、例えば、前記4つの液槽2a〜dのうち少なくとも一つの内部に含まれることが好ましい。前記4つの液槽2a〜dのうち、いずれか一つのみ、例えば、前記第2の導入槽2cが、その内部に前記グルコース分析用試薬を含んでいてもよい。さらに、この例の分析チップは、2枚の基板(上基板4および下基板1)を含む。ただし、本発明の分析チップは、これに限定されない。本発明の分析チップは、例えば、後述のように、1枚の基板で構成されてもよい。
つぎに、この例の分析チップの製造方法について説明する。ただし、前記分析チップは、下記の製造方法以外の方法で製造されてもよい。
この例の分析チップにおいては、前記下基板1として、例えば、ガラス、ポリマー材料等から形成されたものが使用できる。前記ガラス材料としては、例えば、合成石英ガラス、ホウケイ酸ガラス等が挙げられる。前記ポリマー材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリカーボネート(PC)、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、ポリスチレン(PS)、ポリ乳酸等が挙げられる。
この例の分析チップにおいては、前記下基板1の長さおよび幅が、前記チップ全体の最大長さおよび最大幅となる。したがって、前記下基板1の長さおよび幅は、前記チップ全体の最大長さおよび最大幅と同様にすればよい。この例の分析チップにおける前記下基板1の厚みは、例えば、0.1〜3mmの範囲であり、好ましくは、0.1〜1mmの範囲である。
前記上基板4の材質は、後述の吸光度測定に支障のないものであれば、特に制限されない。前記上基板4としては、例えば、前記下基板1と同様の材質から形成されたものが使用できる。
前記上基板4の長さおよび幅は、前記下基板1の長さおよび幅と同様である。前記上基板4の厚みは、前記複数の液槽2a〜dの容積等に応じて適宜に決定されるが、例えば、0.1〜3mmの範囲であり、好ましくは、1〜2mmの範囲である。
前記十字状の溝(前記試料分析用のキャピラリー流路3xおよび前記試料導入用のキャピラリー流路3y)の幅および深さは、前記キャピラリー流路の最大径から適宜決定されるが、例えば、その幅が、25〜200μmの範囲、その深さが、25〜200μmの範囲であり、好ましくは、その幅が、40〜100μmの範囲、その深さが、25〜200μmの範囲である。前記試料分析用のキャピラリー流路3xおよび前記試料導入用のキャピラリー流路3yの最大長さは、前述のとおりである。
前記複数の液槽2a〜dの容積は、前述のとおりである。図1においては、前記複数の液槽2a〜dの形状は、円柱状である。ただし、本発明の分析チップは、これに限定されない。本発明の分析チップにおいて、前記複数の液槽の形状は、後述の試料の導入および回収に支障がないものであれば特に制限されず、例えば、四角柱状、四角錐状、円錐状、これらを組み合わせた形状等、任意の形状とすることができる。また、前記複数の液槽の容積および形状は、全て同じであってもよいし、それぞれ異なってもよい。
この例の分析チップにおいて、前記チップ全体の最大厚みは、前記下基板1および前記上基板4の厚みの合計となる。前記チップ全体の最大厚みは、前述のとおりである。
例えば、前記下基板1の材質が前記ガラスである場合には、前記分析チップは、例えば、つぎのようにして製造することができる。
まず、図2(A)に示すように、ガラス板20表面を、クロムと金との合金21によりマスクする。その後、前記合金21の表面を、フォトレジスト22によりコーティングする。
つぎに、図2(B)に示すように、前記フォトレジスト22表面に、前記試料分析用のキャピラリー流路3xおよび前記試料導入用のキャピラリー流路3yのレイアウトパターンをデザインした感光フィルムを密着させ、フォトマスク23を作製する。ついで、前記フォトマスク23の上から紫外線24を照射することで露光する。
前記露光により、図2(C)に示すように、露光部分の前記フォトレジスト22を可溶化させて、前記レイアウトパターンを、前記合金21上に形成(転写)する。
つぎに、図2(D)に示すように、露出した前記合金21を王水で除去する。
つぎに、図2(E)に示すように、前記ガラス板20上にフッ化水素で前記レイアウトパターンをエッチングする。
つぎに、図2(F)に示すように、前記フォトレジスト22および前記合金21を除去することで、前記下基板1を得る。
つぎに、前記上基板4を作製する(図示せず)。前記上基板4への前記4つの貫通孔の形成方法は、特に制限されない。例えば、前記上基板4の材質が前記ガラスの場合、前記形成方法としては、例えば、超音波加工等が挙げられる。例えば、前記上基板4の材質が前記ポリマー材料の場合、前記形成方法としては、例えば、金型を用いた射出成型、注入成型、プレス成型等の成型法や切削加工法等が挙げられる。前記4つの貫通孔は、それぞれ別個に形成してもよいし、全てを同時に形成してもよい。前記4つの貫通孔を別個に形成する場合には、どの順序で形成してもよい。前記金型を用いた方法等により、前記4つの貫通孔の全てを同時に形成することが、工程が少なくてすみ、好ましい。
最後に、前記下基板1と前記上基板4とを、積層することで、この例の分析チップを製造することができる。なお、前記下基板1と前記上基板4との積層方法は、特に制限されないが、加熱による溶着が好ましい。また、図2においては、図1(C)に示した断面における製造工程を示したが、図1(B)に示した断面においても、同様の製造工程をたどることとなる。
例えば、前記下基板1の材質が前記ポリマー材料である場合には、前記分析チップは、例えば、つぎのようにして製造することができる。
まず、図3(A)に示すように、シリコン板31表面を、フォトレジスト32によりコーティングする。
つぎに、図3(B)に示すように、前記フォトレジスト32表面に、前記試料分析用のキャピラリー流路3xおよび前記試料導入用のキャピラリー流路3yのレイアウトパターンをデザインした感光フィルムを密着させ、フォトマスク33を作成する。ついで、前記フォトマスク33の上から紫外線34を照射することで露光する。
前記露光により、図3(C)に示すように、露光部分の前記フォトレジスト32を可溶化させて、前記レイアウトパターンを、前記シリコン板31上に形成(転写)する。
つぎに、図3(D)に示すように、前記シリコン板31上に前記レイアウトパターンをエッチングし、元型35を作製する。前記エッチングとしては、例えば、ドライエッチング、異方性エッチング等が挙げられる。前記エッチングは、前記試料分析用のキャピラリー流路3xおよび前記試料導入用のキャピラリー流路3yの寸法精度や表面平滑性の観点から、ドライエッチングであることが好ましい。
つぎに、図3(E)に示すように、前記元型35に対し金属ニッケル電鋳を行い、射出成型用金型36を作製する。
つぎに、図3(F)に示すように、前記射出成型用金型36を用いて、前記ポリマー材料からなる下基板1を射出成型により作製する。
つぎに、前記上基板4を作製する(図示せず)。前記上基板4の作製方法は、前記下基板1の材質が前記ガラスの場合と同様である。
最後に、前記下基板1と前記上基板4とを積層することで、この例の分析チップを製造することができる。前記下基板1と前記上基板4との積層方法は、前記下基板1の材質が前記ガラスの場合と同様である。なお、図3においては、図1(C)に示した断面における製造工程を示したが、図1(B)に示した断面においても、同様の製造工程をたどることとなる。
前述のとおり、本発明の分析チップは、さらに、複数のキャピラリー電気泳動用の電極を有してもよい。図4に、前記複数のキャピラリー電気泳動法用の電極を有するこの例の分析チップを示す。同図において、図1と同一部分には、同一符号を付している。図示のように、この分析チップは、4本のキャピラリー電気泳動法用の電極6a〜dを有する。前記4本のキャピラリー電気泳動法用の電極6a〜dは、それぞれ、その一端が前記複数の液槽2a〜d内に位置するように配置されている。前記4本のキャピラリー電気泳動法用の電極6a〜dは、前記上基板4に埋め込まれている。前記4本のキャピラリー電気泳動法用の電極6a〜dは、例えば、前記上基板4の製造時に、前記4本のキャピラリー電気泳動法用の電極6a〜dの導入孔を前記上基板4側面に形成しておくことで、容易に配置することができる。なお、本発明の分析チップにおいて、前記複数のキャピラリー電気泳動法用の電極は、任意の構成部材である。前記複数のキャピラリー電気泳動法用の電極は、例えば、前記分析チップの使用時に、前記複数の液槽内に挿入してもよい。
前記複数のキャピラリー電気泳動法用の電極6a〜dは、電気泳動法に使用可能なものであればどのようなものでもよい。前記複数のキャピラリー電気泳動法用の電極6a〜dは、例えば、それぞれ、ステンレス鋼(SUS)製電極、白金(Pt)電極、金(Au)電極等である。
本発明の分析チップは、さらに、前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースを含む試料を溶血させ、且つ希釈する前処理槽を含んでいてもよい。前記試料の溶血処理は、特に制限されないが、例えば、前記試料を溶血剤で溶血させる処理であってもよい。前記溶血剤は、例えば、後述の試料中の血球成分の血球膜を破壊する。前記溶血剤としては、例えば、前記電気泳動液、サポニン、ナカライテスク(株)製の商品名「Triton X−100」等が挙げられ、特に好ましくは、前記電気泳動液である。前記前処理槽は、例えば、前記導入槽と連通されていることが好ましい。前記前処理槽は、それが連通される前記液槽、例えば前記第2の導入槽2cの近くなど、適当な場所に形成すればよい。前記前処理槽がある場合には、後述の試料は、前記前処理槽に導入される。これにより前処理された前記試料は、前記前処理槽とそれが連通される前記液槽、例えば、前記第2の導入槽2cとを結ぶ流路により、前記第2の導入槽2cへと導入される。また、前記前処理槽があり、且つ、前記電極法により前記グルコースを分析する場合は、例えば、前記4つの液槽2a〜dの少なくとも一つの槽(例えば、前記第2の導入槽2c)に加え、またはそれに代えて、前記前処理槽が、前記電極法用の電極(陰極および陽極)および前記グルコース分析用試薬を含んでいてもよい。前記前処理槽があり、且つ、前記酸化還元反応に伴って発色する試薬を用いて前記グルコースを分析する場合は、例えば、前記4つの液槽2a〜dの少なくとも一つの槽(例えば、前記第2の導入槽2c)に加え、またはそれに代えて、前記前処理槽が、前記グルコース分析用試薬を含んでいてもよい。前記前処理槽は、前記試料を溶血させるための槽と前記試料を希釈させるための槽との2つの槽が連通された構成であってもよい。
図5に、この例の分析チップを含む分析装置の一例を示す。同図において、図1および図4と同一部分には、同一符号を付している。図示のように、この分析装置は、分析部7を含む。この例の分析装置においては、前記分析部7が、検出器(ライン検出器)である。前記ライン検出器は、前記試料分析用のキャピラリー流路3xと前記試料導入用のキャピラリー流路3yとの交差部分より前記第1の回収槽2b側の前記試料分析用のキャピラリー流路3x上部に位置するように、前記上基板4上に配置されている。前記ライン検出器は、光源および検出部を内蔵する。前記ライン検出器は、前記光源から試料に向けて光を発し、試料からの反射光を前記検出部で検出することで、吸光度を測定する。前記分析部7は、前記ライン検出器に限定されず、前記糖化ヘモグロビンの分析を行えるものであれば、いかなるものであってもよい。例えば、前記分析部7は、前記分析チップの下方に配置された光源と、前記ライン検出器の配置箇所に対応する位置に配置された検出部とで構成されていてもよい。この場合には、前記光源から試料に向けて光を発し、試料からの透過光を前記検出部で検出することで、吸光度を測定する。
図6に、この例の分析チップを含む分析装置のその他の例を示す。同図において、図5と同一部分には、同一符号を付している。図示のとおり、この例の分析装置は、分析部7が異なること以外、図5に示した分析装置と同様の構成である。この例のように、前記分析部7は、1点で吸光度を測定するものであってもよい。
つぎに、図5および6に示した分析装置を使用した場合を例に、本発明における前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースの分析方法について説明する。
この例の分析装置(分析チップ)を用いた糖化ヘモグロビンの分析は、キャピラリー電気泳動法により行われる。まず、前記試料分析用のキャピラリー流路3xおよび前記試料導入用のキャピラリー流路3yに、電気泳動液を、圧力または毛細管作用によって充填する。前記電気泳動液は、前述のとおりである。
なお、分析装置非使用時(非分析時)において、前記キャピラリー流路にあらかじめ電気泳動液が充填されていれば、前述の電気泳動液充填工程を省略し、ただちに以下の工程に移ることが可能であるため好ましい。
つぎに、前記第2の導入槽2cに分析対象となる試料(前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースを含む試料)を導入する。このとき、前記試料:電気泳動液(体積比)が、1:4〜1:99の範囲となるように希釈された希釈試料が導入されることが好ましい。すなわち、本発明の(分析装置)分析チップを用いた糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースの分析方法において、前記複数の液槽の少なくとも一つの槽に、前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースを含む試料を電気泳動液で希釈した希釈試料を導入し、前記試料:電気泳動液(体積比)が、1:4〜1:99の範囲であることが好ましい。ただし、前記体積比は、これに限定されない。前記分析装置(分析チップ)が、前記前処理槽(図示せず)を有する場合には、前記測試料を、前記前処理槽に導入し、そこで前処理する。ついで、前記キャピラリー電気泳動法用の電極6cおよび前記キャピラリー電気泳動法用の電極6dに電圧を印加して、前記試料導入用のキャピラリー流路3yの両端に電位差を生じさせる。これにより、前記試料分析用のキャピラリー流路3xと前記試料導入用のキャピラリー流路3yとの交差部分まで前記試料を移動させる。前記試料としては、例えば、全血、全血を溶血処理した溶血試料、遠心分離血液、自然沈降血液等が挙げられる。前記溶血処理としては、例えば、超音波処理、凍結解凍処理、加圧処理、浸透圧処理、界面活性剤処理等が挙げられる。前記溶血処理は、例えば、前記前処理槽で行ってもよい。また、別の装置等によりあらかじめ溶血処理を行った試料を、前記分析装置(分析チップ)に導入してもよい。前記試料は、例えば、水、生理食塩水、電気泳動液等により、適宜希釈されたものであってもよい。前記希釈は、例えば、前記前処理槽で行ってもよい。また、別の装置等によりあらかじめ希釈処理を行った希釈試料を、分析装置(分析チップ)に導入してもよい。
前記キャピラリー電気泳動法用の電極6cと前記キャピラリー電気泳動法用の電極6dとの間の電位差は、例えば、0.5〜5kVの範囲である。
つぎに、前記キャピラリー電気泳動法用の電極6aおよび前記キャピラリー電気泳動法用の電極6bに電圧を印加して、前記試料分析用のキャピラリー流路3xの両端に電位差を生じさせる。このように、両端に電位差があるキャピラリー流路を、前記試料導入用のキャピラリー流路3yから前記試料分析用のキャピラリー流路3xに瞬間的に切り替えることにより、図5および6に矢印で示すように、前記試料8を、前記試料分析用のキャピラリー流路3xと前記試料導入用のキャピラリー流路3yとの交差部分から、前記第1の回収槽2b側に移動させる。
前記キャピラリー電気泳動法用の電極6aと前記キャピラリー電気泳動法用の電極6bとの間の電位差は、例えば、0.5〜5kVの範囲である。
つぎに、前記検出器7により、移動速度の差により分離された前記試料中の各成分を検出する。これにより、前記試料中の各成分の分析(分離測定)が可能である。本発明によれば、ヘモグロビン(Hb)を含む試料中の糖化ヘモグロビンと他の成分とを、高精度で分析(分離測定)可能である。
この例の分析装置(分析チップ)が、例えば、前述の電極法により前記グルコースを分析する場合、前記グルコースの分析は、例えば、つぎのような測定機器(図示せず)を用いて行われる。前記測定機器は、電源および電流計を含む。まず、前記電極法用の電極(陰極および陽極)を、前記電源に接続し、前記電極法用の電極と前記電源との間に前記電流計を配置する。つぎに、前記電極法用の電極に電圧を印加する。その後、前記試料が、前記電極法用の電極および前記グルコース分析用試薬が配置された槽に到達した際の前記酸化電流値を測定する。最後に、前記酸化電流値をもとに、前記グルコースの定量を行う。前記測定機器は、本発明の分析装置(分析チップ)の一部であってもよいし、外部の機器であってもよい。
この例の分析装置(分析チップ)が、例えば、前述の酸化還元反応に伴って発色する試薬を用いた方法により前記グルコースを分析する場合、前記グルコースの分析は、例えば、前記光学的測定機器を用いた手段により行われる。具体的には、前記試料が、前記グルコース分析用試薬が配置された槽に到達した際の前記試薬の発色(色調変化)を測定し、前記発色(色調変化)の程度から、前記グルコースの定量を行う。
なお、本発明の分析装置(分析チップ)は、前記糖化ヘモグロビンと前記グルコースの両方を分析可能であるが、片方のみを分析してもよい。例えば、まず、前記グルコースを分析し、測定された前記グルコースの量等に応じ、糖化ヘモグロビン分析を実施するか中止するかの判断を行ってもよい。このようにすれば、糖尿病合併症の診断等をさらに効率的に行うことができる。前記糖化ヘモグロビン分析を実施するか中止するかの判断は、例えば、糖尿病診断(病型分類)のフローチャートに従って行ってもよい。そのような判断は、例えば、外部に接続した電子計算機により自動的に行ってもよい。また、この場合、前記グルコースの分析結果と同時に、それにより判定された糖尿病病型分類を同時に出力してもよい。
また、この例の分析装置(分析チップ)を用いて、キャピラリー電気泳動法により、前記糖化ヘモグロビンと前記グルコースとを同時に分析することも可能である。この場合においては、前述のとおり、前記グルコースが、イオン性官能基を導入したグルコース誘導体であることが、分析精度等の観点から好ましい。この場合における前記グルコースの分析は、例えば、前記キャピラリー電気泳動法を用いた糖化ヘモグロビンの分析と同様にして行うことができる。
(実施例2)
図7に、本例の分析チップを示す。同図において、図1と同一部分には、同一符号を付している。この例の分析チップでは、基板(下基板)1に、複数(この例では4つ)の凹部および十字状の溝が形成されている。前記基板(下基板)1の表面は、前記4つの凹部に対応した位置に穴のあいたシール材(上基板)4でシールされている。前記基板(下基板)1上に形成された4つの凹部は、4つの液槽2a〜dとなっている。前記基板(下基板)1上に形成された十字状に溝の上部が、前記シール材(上基板)4で封止されることで、試料分析用のキャピラリー流路3xと試料導入用のキャピラリー流路3yとが形成されている。これらを除き、この例の分析チップは、図1に示した分析チップと同様の構成である。
この例の分析チップは、例えば、つぎのようにして製造することができる。ただし、前記分析チップは、下記の製造方法以外の方法で製造されてもよい。
前記基板(下基板)1としては、例えば、図1に示した分析チップの下基板1と同様の材質から形成されたものが使用できる。
この例の分析チップにおいては、前記基板(下基板)1の長さおよび幅が、前記チップ全体の最大長さおよび最大幅となる。したがって、前記基板(下基板)1の長さおよび幅は、前記チップ全体の最大長さおよび最大幅と同様とすればよい。この例の分析チップにおける前記基板(下基板)1の厚みは、例えば、0.1〜3mmの範囲であり、好ましくは、1〜2mmの範囲である。
前記シール材(上基板)4の材質も、特に制限されず、例えば、図1に示した分析チップの下基板1と同様の材質から形成されたものが使用できる。
前記シール材(上基板)4の長さおよび幅は、前記下基板1の長さおよび幅と同様である。前記シール材(上基板)4の厚みは、例えば、50〜1000μmの範囲であり、好ましくは、100〜300μmの範囲である。
前記シール材(上基板)4としては、例えば、前記4つの凹部(前記4つの液槽2a〜d)に対応する位置に穴をあけた市販のシール材を用いてもよい。
この例の分析チップにおいて、前記チップ全体の最大厚みは、前記基板(下基板)1および前記シール材(上基板)4の厚みの合計となる。前記チップ全体の最大厚みは、前述のとおりである。
この例の分析チップの製造工程の一例を、下記に示す。ただし、前記分析チップは、下記の製造工程以外の工程で製造されてもよい。
まず、前記基板(下基板)1を作製する。前記基板(下基板)1への前記試料分析用のキャピラリー流路3xおよび前記試料導入用のキャピラリー流路3yの形成方法は、特に制限されず、例えば、前記実施例1と同様にして形成すればよい。前記基板(下基板)1への前記4つの液槽2a〜dの形成方法も、特に制限されない。例えば、前記基板(下基板)1の材質が前記ガラスの場合、前記形成方法としては、例えば、超音波加工等が挙げられる。例えば、前記基板(下基板)1の材質が前記ポリマー材料の場合、前記形成方法としては、例えば、金型を用いた射出成型、注入成型、プレス成型等の成型法や切削加工法等が挙げられる。前記4つの液槽2a〜dは、それぞれ別個に形成してもよいし、全てを同時に形成してもよい。前記4つの液槽2a〜dを別個に形成する場合には、どの順序で形成してもよい。前記金型を用いた方法等により、前記4つの液槽2a〜dの全てを同時に形成することが、工程が少なくてすみ、好ましい。
つぎに、前記4つの凹部(前記4つの液槽2a〜d)に対応する位置に穴をあけたシール材(上基板)4で前記基板(下基板)1の表面をシールすることで、この例の分析チップを作製できる。
この例の分析チップの構成は、図7の構成に限定されない。例えば、図4等と同様に、複数の電極を有していてもよいし、前述の前処理槽等を適宜有していてもよい。この例の分析チップを用いた分析装置の構成も、特に限定されず、例えば、図5または6の分析装置と同様の検出器を有していてもよい。さらに、前記分析装置を使用した前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースの分析方法も、特に限定されず、例えば、図5または6に示した分析装置を使用した場合と同様の方法で実施できる。
(実施例3)
図8に、本例の分析チップを示す。同図において、図1と同一部分には、同一符号を付している。この例の分析チップでは、基板(上基板)4に、複数(この例では4つ)の貫通孔が形成されている。前記基板(上基板)4の底面には、十字状の溝が形成されている。前記基板(上基板)4の底面は、シール材(下基板)1でシールされている。前記基板(上基板)4に形成された4つの貫通孔の底部が、前記シール材(下基板)1で封止されることで、4つの液槽2a〜dが形成されている。前記基板(上基板)に形成された十字状の溝の下部が、前記シール材で封止されることで、試料分析用のキャピラリー流路3xおよび試料導入用のキャピラリー流路3yが形成されている。これらを除き、この例の分析チップは、図1に示した分析チップと同様の構成である。
この例の分析チップは、例えば、つぎのようにして製造することができる。ただし、前記分析チップは、下記の製造方法以外の方法で製造されてもよい。
前記基板(上基板)4としては、例えば、図1に示した分析チップの下基板1と同様の材質から形成されたものが使用できる。
この例の分析チップにおいては、前記基板(上基板)4の長さおよび幅が、前記チップ全体の最大長さおよび最大幅となる。したがって、前記基板(上基板)4の長さおよび幅は、前記チップ全体の最大長さおよび最大幅と同様とすればよい。この例の分析チップにおける前記基板(上基板)4の厚みは、例えば、0.1〜3mmの範囲であり、好ましくは、1〜2mmの範囲である。
前記シール材(下基板)1の材質も、特に制限されず、例えば、図1に示した分析チップの下基板1と同様の材質から形成されたものが使用できる。
前記シール材(下基板)1の長さおよび幅は、前記基板(上基板)4の長さおよび幅と同様である。前記シール材(上基板)4の厚みは、例えば、50〜1000μmの範囲であり、好ましくは、100〜300μmの範囲である。
前記シール材(下基板)1としては、例えば、市販のシール材を用いてもよい。
この例の分析チップにおいて、前記チップ全体の最大厚みは、前記基板(上基板)4および前記シール材(下基板)1の厚みの合計となる。前記チップ全体の最大厚みは、前述のとおりである。
この例の分析チップの製造工程の一例を、下記に示す。ただし、前記分析チップは、下記の製造工程以外の工程で製造されてもよい。
まず、前記基板(上基板)4を作製する。前記基板(上基板)4への前記試料分析用のキャピラリー流路3xおよび前記試料導入用のキャピラリー流路3yの形成方法は、特に制限されず、例えば、前記実施例1と同様にして形成すればよい。前記基板(上基板)4への前記4つの貫通孔の形成方法も、特に制限されず、例えば、前記実施例1と同様にして形成すればよい。
つぎに、シール材(下基板)1で前記基板(上基板)4の底面をシールすることで、この例の分析チップを作製できる。
この例の分析チップの構成は、図8の構成に限定されない。例えば、図4等と同様に、複数のキャピラリー電気泳動法用の電極を有していてもよいし、後述の前処理槽等を適宜有していてもよい。この例の分析チップを用いた分析装置の構成も、特に限定されず、例えば、図5または6の分析装置と同様の検出器を有していてもよい。さらに、前記分析装置を使用した糖化ヘモグロビンの分析方法も、特に限定されず、例えば、図5または6に示した分析装置を使用した場合と同様の方法で実施できる。
(実施例4)
図9に、本例の分析チップを示す。同図において、図1と同一部分には、同一符号を付している。この例の分析チップでは、基板が1枚のみであり、前記基板とは別の部材であるキャピラリー管で前記複数の液槽が連通されている。前記キャピラリー管は、4本のキャピラリー管3x1、3x2、3y1および3y2から構成されている。前記4本のキャピラリー管は、そのそれぞれの一端が、中心部cで集合し、連結している。この結果、前記4本のキャピラリー管は、その内部が連通されている。前記基板1には、前記4本のキャピラリー管をはめ込むための空洞が設けられている(図示せず)。前記キャピラリー管3x1は、その他端が、前記第1の導入槽2aの底面に位置するように、前記基板1中にはめ込まれている。前記キャピラリー管3x2は、その他端が、前記第1の回収槽2bの底面に位置するように、前記基板1中にはめ込まれている。前記キャピラリー管3x1および3x2は、前記試料分析用のキャピラリー流路3xとなっている。前記キャピラリー管3y1は、その他端が、前記第2の導入槽2cの底面に位置するように、前記基板1中にはめ込まれている。前記キャピラリー管3y2は、その他端が、前記第2の回収槽2dの底面に位置するように、前記基板1中にはめ込まれている。前記キャピラリー管3y1および3y2は、前記試料導入用のキャピラリー流路3yとなっている。前記複数の液槽2a〜dは、それぞれ、前記基板1上に凹部として形成されている。前記基板1は、前記試料導入用のキャピラリー流路3yより第1の回収槽2b側に直方体状の開口部(窓)9を有する。これらを除き、この例の分析チップは、図1に示した分析チップと同様の構成である。
この例の分析チップは、例えば、つぎのようにして製造することができる。ただし、前記分析チップは、下記の製造方法以外の方法で製造されてもよい。
前記基板1としては、例えば、図1に示した分析チップの下基板1と同様の材質から形成されたものが使用できる。
この例の分析チップにおいては、前記基板1の長さ、幅および厚みが、前記チップ全体の最大長さ、最大幅および最大厚みとなる。したがって、前記基板1の長さ、幅および厚みは、前記チップ全体の最大長さ、最大幅および最大厚みと同様とすればよい。
前記4本のキャピラリー管の内径は、それぞれ、前記キャピラリー流路の最大径のとおりである。前記4本のキャピラリー管の長さは、それぞれ、前記試料分析用のキャピラリー流路3xおよび前記試料導入用のキャピラリー流路3yの最大長さに従って決定される。
この例の分析チップの製造工程の一例を、下記に示す。ただし、前記分析チップは、下記の製造工程以外の工程で製造されてもよい。
まず、前記基板1を作製する。前記基板1への前記4つの液槽2a〜dおよび前記開口部(窓)9の形成方法は、特に制限されず、例えば、図6に示した電気泳動チップの4つの液槽2a〜dと同様の方法で形成できる。前記4つの液槽2a〜dおよび前記開口部(窓)9は、それぞれ別個に形成してもよいし、全てを同時に形成してもよい。前記4つの液槽2a〜dおよび前記開口部(窓)9を別個に形成する場合には、どの順序で形成してもよい。前記金型を用いた方法等により、前記4つの液槽2a〜dおよび前記開口部(窓)9の全てを同時に形成することが、工程が少なくてすみ、好ましい。
つぎに、前記4本のキャピラリー管を、前記基板1にはめ込む。このようにして、この例の分析チップを得ることができる。
図10に、複数のキャピラリー電気泳動法用の電極を有するこの例の分析チップを示す。同図において、図4と同一部分には、同一符号を付している。図示のように、この分析チップでは、前記4本のキャピラリー電気泳動法用の電極6a〜dは、前記基板1に埋め込まれている。これを除き、この例の分析チップは、図4に示した分析チップと同様の構成である。前記4本のキャピラリー電気泳動法用の電極6a〜dは、例えば、前記基板1の製造時に、前記4本のキャピラリー電気泳動法用の電極6a〜dの導入孔を前記基板1側面に形成しておくことで、容易に配置することができる。
図11に、この例の分析チップを含む分析装置の一例を示す。同図において、図5と同一部分には、同一符号を付している。図示のように、この分析装置では、分析部(ライン検出器)7が、前記キャピラリー管上に直接配置されている。また、この分析装置では、基板1に、前記4本のキャピラリー管をはめ込むための空洞に加え、前記分析部(ライン検出器)7をはめ込むための空洞が設けられている(図示せず)。これらを除き、この例の分析装置は、図5に示した分析装置と同様の構成である。この例の分析装置は、図11の構成に限定されず、例えば、図6の分析装置と同様の検出器を有していてもよい。この例の分析装置を使用した前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースの分析も、図5または6に示した分析装置を使用した場合と同様の方法で実施できる。
(実施例5)
図12に、本例の分析チップを示す。同図において、図1と同一部分には、同一符号を付している。同図は、この例の分析チップの平面図である。図示のように、この分析チップは、下基板1(図示せず)上に、十字状の溝に代えてダブルT字状の溝が形成され、これにより、試料分析用のキャピラリー流路3xと試料導入用のキャピラリー流路3yとが形成されている。すなわち、まず、試料分析用のキャピラリー流路3xは、直線状であり、第1の導入槽2aと第1の回収槽2bとは、前記試料分析用のキャピラリー流路3xで連通されている。前記試料分析用のキャピラリー流路3xの一部からは、第1の分岐流路11xが分岐されている。前記第1の分岐流路11xは、第2の導入槽2cに連通されている。前記第1の分岐流路11xより下流側(同図において右側)の前記試料分析用のキャピラリー流路3xの一部からは、第2の分岐流路11yが分岐されている。前記第2の分岐流路11yは、前記第2の回収槽2dに連通されている。前記第1の分岐流路11xと、前記第2の分岐流路11yと、それらを結ぶ前記試料分析用のキャピラリー流路3xの一部とで前記試料導入用のキャピラリー流路3yが形成されている。前記第1の分岐流路11xおよび前記第2の分岐流路11yは、前記試料分析用のキャピラリー流路3xと略直交しており、前記試料分析用のキャピラリー流路3xとともにダブルT字状の溝を形成している。これらを除き、この例の分析チップは、図1に示した分析チップと同様の構成である。
また、この例の分析チップの構成は、図12の構成に限定されない。例えば、図8と同様に1枚の基板のみから構成されていてもよい。また、図4および10等と同様に、複数のキャピラリー電気泳動法用の電極を有していてもよいし、前述の前処理槽等を適宜有していてもよい。この例の分析チップの製造方法も、特に限定されず、例えば、前記実施例1〜4において説明した製造方法と同様でもよい。この例の分析チップを用いた分析装置の構成も、特に限定されず、例えば、図5、6または11の分析装置と同様の検出器を有していてもよい。さらに、前記分析装置を使用した前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースの分析方法も、特に限定されず、例えば、図5、6または11に示した分析装置を使用した場合と同様の方法で実施できる。
(実施例6)
図13に、本例の分析チップを示す。同図において、図1と同一部分には、同一符号を付している。同図は、この例の分析チップの平面図である。この例の分析チップにおいては、前記酸化還元反応に伴って発色する試薬を用いて前記グルコースを分析する。図示のように、この分析チップは、前記第2の導入槽2cの近くに、試薬槽100が形成されている。前記試薬槽100は、前記上基板4に形成された貫通孔の底部が前記下基板1で封止されることで形成されている。前記試薬槽100は、前記試料分析用のキャピラリー流路3xおよび前記試料導入用のキャピラリー流路3yとは別の流路3wで前記第2の導入槽2cと連通されている。前記試薬槽100は、前記酸化還元反応に伴って発色する試薬を含む。また、前記試薬槽100は、例えば、キャピラリー電気泳動法用の電極等を有していてもよい。これらを除き、この例の分析チップは、図1に示した分析チップと同様の構成である。
この例の分析チップの構成は、図13の構成に限定されない。例えば、図9と同様に1枚の基板のみから構成されていてもよい。また、図4および10等と同様に、複数のキャピラリー電気泳動法用の電極を有していてもよいし、前述の前処理槽等を適宜有していてもよい。この例の分析チップの製造方法も、特に限定されず、例えば、前記実施例1〜4において説明した製造方法と同様でもよい。この例の分析チップを用いた分析装置の構成も、特に限定されず、例えば、図5、6または11の分析装置と同様の検出器を有していてもよい。
さらに、前記分析装置を使用した前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースの分析方法も、特に限定されないが、例えば、以下の通りである。すなわち、まず、前記第2の導入槽2cに、図5、6または11に示した分析装置を使用した場合と同様の方法で試料を導入する。前述の前処理槽を有する場合は、それに導入してもよい。その後、前記試料を前記試薬槽100内部に移動させ、そこで前記グルコースを分析する。前記試料を前記試薬槽100内部に移動させる方法は、特に限定されないが、例えば、前記試薬槽100内部に設けたキャピラリー電気泳動法用の電極に電圧を印加することにより行ってもよい。前記グルコースの分析方法も、特に限定されないが、例えば、図5、6または11に示した分析装置を使用した場合と同様の方法で分析することができる。その後、図5、6または11に示した分析装置を使用した場合と同様の方法で、前記試料導入用のキャピラリー流路3yの両端に電位差を生じさせ、さらに前記糖化ヘモグロビンを分析することができる。
(実施例7)
図14に、本例の分析チップを示す。この例の分析チップでは、キャピラリー電気泳動法を用いて前記グルコースを分析する。同図において、図1と同一部分には、同一符号を付している。同図は、この例の分析チップの平面図である。図示のように、この分析チップは、第3の導入槽2eおよび第3の回収槽2fをさらに含み、それらがグルコース分析用のキャピラリー流路3zで連通されている。前記第3の導入槽2eおよび前記第3の回収槽2fは、他の4つの液槽と同様、前記上基板4に形成された貫通孔の底部が、前記下基板1で封止されることで、形成されている。前記グルコース分析用のキャピラリー流路3zは、他の2つのキャピラリー流路と同様、前記下基板1上に形成された溝の上部が、前記上基板4で封止されることで、形成されている。前記グルコース分析用のキャピラリー流路3zは、前記試料分析用のキャピラリー流路3xと平行に配置されており、前記試料導入用のキャピラリー流路3yと交差し、かつ、前記試料導入用のキャピラリー流路3yとは、前記交差部分で連通されている。そして、前記グルコース分析用のキャピラリー流路3zは、前記試料分析用のキャピラリー流路3xよりも前記第2の導入槽2c寄りに形成されている。これらを除き、この例の分析チップは、図1に示した分析チップと同様の構成である。
この例の分析チップの構成は、図14の構成に限定されない。例えば、図9と同様に1枚の基板のみから構成されていてもよい。また、図4および10等と同様に、複数のキャピラリー電気泳動法用の電極を有していてもよいし、前述の前処理槽等を適宜有していてもよい。また、例えば、前記グルコース分析用のキャピラリー流路3zと前記試料分析用のキャピラリー流路3xとの配置が逆であってもよい。すなわち、前記グルコース分析用のキャピラリー流路3zが前記試料分析用のキャピラリー流路3xよりも前記第2の回収槽2d寄りに形成されていてもよい。この例の分析チップの製造方法も、特に限定されず、例えば、前記実施例1〜4において説明した製造方法と同様でもよい。
この例の分析チップを用いた分析装置の構成も、特に限定されない。例えば、前記第3の導入槽2eおよび前記第3の回収槽2fは、他の4つの液槽と同様、キャピラリー電気泳動法用の電極(図示せず)を有していてもよい。また、前記グルコース分析用のキャピラリー流路3zが適宜なグルコース検出器を有していてもよい。前記グルコース検出器は、特に限定されないが、例えば、間接吸光法(インダイレクトUV検出法)によりグルコースを分析する検出器等でもよい。その構造も、特に限定されないが、例えば、図5、6または11の装置における分析部7と同様でもよい。これら以外は、この例の分析装置の構成は、図5、6または11の分析装置と同様でもよい。この装置を用いた前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースの分析方法も、特に限定されない。例えば、前記グルコース分析用のキャピラリー流路3zの両端に電圧を印加し、前記グルコース検出器により前記グルコースを分析する以外は、図5、6または11の分析装置を用いた分析方法と同様でもよい。
本発明によれば、例えば、前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースを精度よく分析することで、正確な血糖状態を把握することができる。これにより、例えば、糖尿病合併症予防を目的とした厳密な糖尿病治療が可能となる。また、本発明の分析チップおよび分析装置は、装置の小型化および低価格化により、小病院等にも導入可能となる。本発明の分析チップおよび分析装置は、構成が簡潔で簡便な分析が可能である。例えば、分析チップを使い捨てデバイスとすることで、後処理が不要となるため、さらに操作が簡便となる。さらに、装置の小型化および分析時間の短縮により、例えば、患者の目の前で即時に診断結果(分析結果)を提供すること等も可能である。
本発明の分析チップは、装置の小型化、分析の簡略化および分析時間の短縮が可能で、且つ高精度で糖化ヘモグロビンおよびグルコースの分析が可能なものである。本発明の分析チップは、例えば、臨床検査、生化学検査、医学研究等の糖化ヘモグロビンおよびグルコースを分析する全ての分野に適用することができ、その用途は限定されず、広い分野に適用可能である。

Claims (22)

  1. 糖化ヘモグロビンおよびグルコースの両方を分析可能な分析チップであって、
    少なくとも前記糖化ヘモグロビンの分析が、キャピラリー電気泳動法で行われ、
    基板と、複数の液槽と、前記キャピラリー電気泳動法のためのキャピラリー流路とを含み、
    前記複数の液槽は、第1の導入槽と第1の回収槽とを含み、
    前記キャピラリー流路は、試料分析用のキャピラリー流路を含み、
    前記基板上に、前記第1の導入槽と前記第1の回収槽とが形成され、
    前記第1の導入槽と前記第1の回収槽とが、前記試料分析用のキャピラリー流路で連通されており、
    さらに、グルコース分析用試薬を含み、
    前記グルコース分析用試薬は、前記複数の液槽および前処理槽からなる群から選択される少なくとも一つの槽に含まれており、
    前記前処理槽は、前記複数の液槽の少なくとも一つの槽と連通されており、
    前記前処理槽において、
    前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースを含む試料を溶血させ、且つ希釈することを特徴とする分析チップ。
  2. 前記複数の液槽が、さらに、第2の導入槽と第2の回収槽とを含み、
    前記キャピラリー流路が、さらに、試料導入用のキャピラリー流路を含み、
    前記基板上に、前記第2の導入槽と第2の回収槽とが形成され、
    前記第2の導入槽と前記第2の回収槽とが、前記試料導入用のキャピラリー流路で連通されており、
    前記試料分析用のキャピラリー流路と前記試料導入用のキャピラリー流路は、交差しており、
    前記試料分析用のキャピラリー流路と前記試料導入用のキャピラリー流路とが、前記交差部分で連通されている請求項1記載の分析チップ。
  3. 前記試料分析用のキャピラリー流路の一部から第1の分岐流路が分岐され、
    前記第1の分岐流路は、前記第2の導入槽に連通され、
    前記第1の分岐流路より下流側の前記試料分析用のキャピラリー流路の一部から第2の分岐流路が分岐され、
    前記第2の分岐流路は、前記第2の回収槽に連通され、
    前記第1の分岐流路と、前記第2の分岐流路と、それらを結ぶ前記試料分析用のキャピラリー流路の一部とで前記試料導入用のキャピラリー流路が形成されている請求項2記載の分析チップ。
  4. チップ全体の最大長さが、10〜100mmの範囲であり、チップ全体の最大幅が、10〜60mmの範囲であり、チップ全体の最大厚みが、0.3〜5mmの範囲である請求項1から3のいずれか一項に記載の分析チップ。
  5. 前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースの分析時において、前記複数の液槽の少なくとも一つの槽に、前記糖化ヘモグロビンおよび前記グルコースを含む試料が電気泳動液で希釈された希釈試料が導入される分析チップであって、前記試料:前記電気泳動液(体積比)が、1:4〜1:99の範囲である請求項1から4のいずれか一項に記載の分析チップ。
  6. 前記キャピラリー流路に電気泳動液が充填されている請求項1から5のいずれか一項に記載の分析チップ。
  7. 前記キャピラリー流路において、その最大径が、10〜200μmの範囲であり、その最大長さが、0.5〜15cmの範囲である請求項1から6のいずれか一項に記載の分析チップ。
  8. さらに、試薬槽を含み、
    前記試薬槽は、前記複数の液槽および前記前処理槽の少なくとも一つの槽と連通されている請求項1から7のいずれか一項に記載の分析チップ。
  9. 前記グルコース分析用試薬が、前記グルコースを基質とした酸化還元反応に伴って発色する試薬を含む請求項1から8のいずれか一項に記載の分析チップ。
  10. さらに、電極法用の電極およびグルコース分析用試薬を含み、
    前記電極法用の電極および前記グルコース分析用試薬は、前記複数の液槽および前記前処理槽の少なくとも一つの槽の内部に位置するように配置されており、
    前記電極法用の電極および前記グルコース分析用試薬を用いた電極法により前記グルコースの分析が行われる請求項1から9のいずれか一項に記載の分析チップ。
  11. 前記電極法用の電極および前記グルコース分析用試薬が、前記第1の導入槽、前記第2の導入槽および前記前処理槽の少なくとも一つの槽の内部に位置するように配置されている請求項10記載の分析チップ。
  12. 前記グルコースの分析が、キャピラリー電気泳動法により行われる請求項1から11のいずれか一項に記載の分析チップ。
  13. さらに、間接吸光法(インダイレクトUV検出法)により前記グルコースを分析する検出器を含む請求項12記載の分析チップ。
  14. 前記グルコースが、イオン性官能基を導入したグルコース誘導体である請求項12または13記載の分析チップ。
  15. 前記糖化ヘモグロビンが、HbA1cである請求項1から14のいずれか一項に記載の分析チップ。
  16. 前記基板が、上基板と下基板とを含み、
    前記上基板には、複数の貫通孔が形成されており、
    前記下基板上には、溝が形成され、
    前記下基板上に前記上基板が積層されており、
    前記上基板に形成された複数の貫通孔の底部が、前記下基板で封止されることで形成される空間が前記複数の液槽となり、
    前記下基板上に形成された溝の上部が、前記上基板で封止されることで形成される空間が前記キャピラリー流路となる請求項1から15のいずれか一項に記載の分析チップ。
  17. 前記基板上に、複数の凹部および溝が形成され、
    前記基板表面が、前記複数の凹部に対応した位置に穴のあいたシール材でシールされ、
    前記基板上に形成された複数の凹部が、前記複数の液槽となり、
    前記基板上に形成された溝の上部が、前記シール材で封止されることで形成される空間が前記キャピラリー流路となる請求項1から15のいずれか一項に記載の分析チップ。
  18. さらに、シール材を含み、
    前記基板には、複数の貫通孔が形成されており、
    前記基板の底面には、溝が形成され、
    前記基板の底面が、前記シール材でシールされ、
    前記基板に形成された複数の貫通孔の底部が、前記シール材で封止されることで形成される空間が前記複数の液槽となり、
    前記基板の底面に形成された溝の下部が、前記シール材で封止されることで形成される空間が前記キャピラリー流路となる請求項1から15のいずれか一項に記載の分析チップ。
  19. 前記基板とは別の部材であるキャピラリー管で前記複数の液槽が連通され、前記キャピラリー管が前記キャピラリー流路となる請求項1から15のいずれか一項に記載の分析チップ。
  20. 前記複数の液槽の容積が、それぞれ、1〜1000mm の範囲である請求項1から19のいずれか一項に記載の分析チップ。
  21. さらに、複数のキャピラリー電気泳動法用の電極を有し、
    前記複数のキャピラリー電気泳動法用の電極は、それぞれ、その一端が前記複数の液槽内に位置するように配置されている請求項1から20のいずれか一項に記載の分析チップ。
  22. 分析チップと分析部とを含む分析装置であって、
    前記分析チップが、請求項1から21のいずれか一項に記載の分析チップである分析装置。
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