JP5690295B2 - ゲートウェイシステム - Google Patents
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Description
装置間冗長化方式としては、サービスを提供する現用装置(マスタサーバ)と別筺体の予備装置(バックアップサーバ)を用意し、現用装置が故障した場合に、予備装置が処理を引き継ぐことで、装置としての処理を継続する方法が挙げられる。このように、現用装置1台に対して、予備装置1台を用意する方式を1+1冗長化方式と呼ぶ。1+1冗長化の場合には、コンフィグや、コンフィグに含まれない設定情報と動的生成情報(以下、ステート情報と称する)を現用装置と予備装置との間で常時同期しておき、切替時間を短縮する方式が提案及び実装されている。
N台の現用装置とM台の予備装置を用意する方式をN+m冗長化方式と呼ぶ。N+m冗長化をN>mで構成する場合には、1+1冗長化方式と比較して予備装置の台数が少なく済むため、経済性のメリットがある一方で、予備装置が特定の現用装置と1対1で対応していないため、現用装置と予備装置との容量及び性能が同程度である環境においては、現用装置のコンフィグ及びステート情報を予備装置に常時同期することは困難である。そのため、切替を制御する外部サーバである管理機能部を設置する方式が提案されている(非特許文献1参照)。本方式において、現用装置に障害が発生した場合には、管理機能部がこれを検知し、予備装置に対して現用装置と同等に動作するためのコンフィグを転送する。予備装置は、コンフィグを受信してから設定を開始しステート情報を生成する。
H.248/Megacoは、各通信ストリームを扱うメディアゲートウェイ(MG)を制御するプロトコルであり、SIPサーバのセキュリティ確保のためのピンホール制御(ファイアウォール機能相当)、ネットワーク隠蔽のためのNAPT(Network Address Port Translation)機能、QoS機能等を実現する。メディアゲートウェイを制御するエージェントをメディアゲートウェイコントローラ(MGC)と呼ぶ。
図1に示すように、本発明の第一の実施形態に係るゲートウェイシステムを備えるネットワーク1Aは、複数台のユーザ端末11(1台のみ図示)と、複数台のユーザ端末11を収容する1台のマスタサーバ21と、1台のバックアップサーバ22と、SIPサーバ30と、メディアゲートコントローラ(MGC)40と、を備える。かかるネットワーク1Aのうち、マスタサーバ21、バックアップサーバ22及びMGC40が本発明の1+1冗長構成を採用したゲートウェイシステムを構成する。
マスタサーバ21の制御部21aは、後記するMGC40による静的設定によって、収容されたユーザ端末11(電話契約ユーザ)に対応するSIPターミネーション(ステート情報)を設定し、かかるSIPターミネーションを用いてユーザ端末11と通信する。SIPターミネーションの設定としては、ピンホール設定、QoS設定、Single NAPT設定が挙げられる。
本実施形態では、マスタサーバ21は、6台のユーザ端末11を収容可能であり、制御部21aは、実際に収容されている(契約済みであり、かつ、通信可能に接続されている)4台のユーザ端末11に対応するSIPターミネーション(「2」「3」「4」「5」)を設定し、記憶部21bに記憶させている。
バックアップサーバ22は、MGC40による静的設定によって、電話契約の有無に関わらず、マスタサーバ21が収容可能な台数分のSIPターミネーションを設定し、かかるSIPターミネーションを用いてユーザ端末11と通信可能である。
本実施形態では、マスタサーバ21は、6台のユーザ端末11を収容可能であり、バックアップサーバ22の制御部22aは、6台のユーザ端末11に対応するSIPターミネーション(「1」「2」「3」「4」「5」「6」)を設定し、記憶部22bに記憶させている。
また、バックアップサーバ22は、マスタサーバ21の障害を検知する機能を有しており、VRRP(Virtual Router Redundancy Protocol)によってマスタサーバ21を常時監視している。
図2に示すように、マスタサーバ21に障害が発生した場合には、バックアップサーバ22の制御部22aは、マスタサーバ21の障害を検知し、VRRP、高優先度の経路広告等によってユーザ端末11とSIPサーバ30サーバ間との間SIPメッセージを受信する。バックアップサーバ22にはSIPターミネーションが既に設定されているので、バックアップサーバ22は、マスタサーバ21に代わってマスタサーバとして機能し、SIPターミネーションを用いてSIPメッセージを転送することができる。さらに、バックアップサーバ22の制御部22aは、切替を通知するために、MGC40に対して障害検知信号を送信する。MGC40は、障害検知信号を受信すると、予め記憶されたユーザ端末10の契約の有無に基づいて、電話契約のないSIPターミネーションの削除を指示する削除信号(Subtract message)を生成してバックアップサーバ22へ送信する。バックアップサーバ22の制御部22aは、削除信号を受信すると、指定されたSIPターミネーション(「1」「6」)を記憶部22bから削除する。
続いて、本発明の第二の実施形態に係るゲートウェイシステムを備えるネットワークについて、第一の実施形態に係るネットワーク1Aとの相違点を中心に説明する。
例えば、図4に示すように、ユーザ端末IPアドレス「X.X.a.b」に対して、ユーザ端末用変換IPアドレス:ポートは、「Y.Y.Y.a:Z000b」となる。マスタサーバ23は、ユーザ端末IPアドレスを「10.1.a.b」、ユーザ端末用変換IPアドレス:ポートを「1.2.3.a:3000b」と設定しており、マスタサーバ24は、ユーザ端末IPアドレスを「10.1.a.b」、ユーザ端末用変換IPアドレス:ポートを「4.5.6.a:3000b」と設定している。
また、ユーザ端末13とSIPサーバ30との間では、SIP信号は、ユーザ端末13のユーザ端末IPアドレス「11」、SIPサーバ用変換IPアドレス「12」、ユーザ端末用変換IPアドレス「15」、SIPサーバ用変換IPアドレス「14」を用いて転送される。
また、ユーザ端末14とSIPサーバ30との間では、SIP信号は、ユーザ端末14のユーザ端末IPアドレス「16」、SIPサーバ用変換IPアドレス「12」、ユーザ端末用変換IPアドレス「17」、SIPサーバ用変換IPアドレス「14」を用いて転送される。
なお、払い出し規則は、全てのマスタサーバ及びバックアップサーバにおいてユーザ端末IPアドレスとユーザ端末用変換IPアドレス:ポートの対応が同一になるようなものであれば、図4の規則以外でも適用可能である。
図5に示すように、マスタサーバ24に障害が発生した場合には、管理サーバ50は、マスタサーバ24の障害を検知し、マスタサーバ24の設定情報(コンフィグ)をバックアップサーバ25へ送信する。バックアップサーバ25の制御部25aは、設定情報を受信すると、かかる設定情報に基づいて、ユーザ端末用変換IPアドレスからNAPTテーブルをマスタサーバ23,24と同一の規則に基づいて自動生成し、記憶部25bに記憶させる。このとき、ユーザ端末用変換IPアドレス:ポートは、「4.5.6.a:3000b」となり、これとユーザ端末IPアドレス「10.1.a.b」とが結び付けられる。これによってTwice NAPT設定が完了し、SIPターミネーションが設定済みとなり、バックアップサーバ25は、マスタサーバ24に代わってマスタサーバとして機能し、SIPターミネーションを用いてSIPメッセージを転送することができる。さらに、バックアップサーバ25の制御部25a又は管理サーバ50は、切替を通知するために、MGC40に対して障害検知信号を送信する。MGC40は、障害検知信号を受信すると、予め記憶されたユーザ端末10の契約の有無に基づいて、電話契約のないSIPターミネーションの削除を指示する削除信号(Subtract message)を生成してバックアップサーバ25へ送信する。バックアップサーバ25の制御部25aは、削除信号を受信すると、指定されたSIPターミネーション(「1」「6」)を記憶部25bから削除する。
11〜14 ユーザ端末
21,23,24 マスタサーバ
22,25 バックアップサーバ
40 MGC(ゲートウェイ制御サーバ)
50 管理サーバ
Claims (5)
- 互いに通信可能に接続された1台のマスタサーバ及び1台のバックアップサーバを備えるゲートウェイシステムであって、
前記マスタサーバは、当該マスタサーバに収容されたユーザ端末に対応するステート情報を記憶し、前記ステート情報を用いて前記ユーザ端末と通信し、
前記バックアップサーバは、前記バックアップサーバに収容可能な台数分の前記ユーザ端末に対応する前記ステート情報を記憶し、前記ステート情報を用いて前記ユーザ端末と通信可能であり、
前記バックアップサーバがマスタサーバに切り替えられた場合には、前記バックアップサーバは、予め記憶された前記ステート情報のうち、未契約の前記ユーザ端末に対応する前記ステート情報を削除する
ことを特徴とするゲートウェイシステム。 - 互いに通信可能に接続された1台のマスタサーバ、1台のバックアップサーバ及びゲートウェイ制御サーバを備えるゲートウェイシステムであって、
前記マスタサーバは、当該マスタサーバに収容されたユーザ端末に対応するステート情報を記憶し、前記ステート情報を用いて前記ユーザ端末と通信し、
前記バックアップサーバは、前記バックアップサーバに収容可能な台数分の前記ユーザ端末に対応する前記ステート情報を記憶し、前記ステート情報を用いて前記ユーザ端末と通信可能であり、
前記ゲートウェイ制御サーバは、前記ユーザ端末の契約の有無を記憶しており、
前記バックアップサーバは、前記マスタサーバの障害を検知する機能を有し、
前記バックアップサーバが前記マスタサーバの障害を検知した場合には、前記バックアップサーバは、障害検知信号を前記ゲートウェイ制御サーバへ送信し、前記ゲートウェイ制御サーバは、前記障害検知信号を取得すると、予め記憶された前記ユーザ端末の契約の有無に基づいて削除信号を生成して前記バックアップサーバへ送信し、前記バックアップサーバは、前記削除信号に基づいて、予め記憶された前記ステート情報のうち、未契約の前記ユーザ端末に対応する前記ステート情報を削除し、マスタサーバとして機能する
ことを特徴とするゲートウェイシステム。 - 前記マスタサーバ、前記バックアップサーバ及び前記ゲートウェイ制御サーバと通信可能に接続されたSIPサーバをさらに備え、
前記SIPサーバは、未契約の前記ユーザ端末によって送信された信号を取得した場合には、その旨を示す未契約信号を前記ゲートウェイ制御サーバに送信し、
前記ゲートウェイ制御サーバは、前記未契約信号を取得した場合に、該当するピンホール設定を削除する
ことを特徴とする請求項2に記載のゲートウェイシステム。 - 互いに通信可能に接続された1台以上のマスタサーバ、1台以上のバックアップサーバ及び管理サーバと、前記マスタサーバ及び前記バックアップサーバと通信可能に接続されたゲートウェイ制御サーバと、備えるゲートウェイシステムであって、
前記管理サーバは、前記マスタサーバの設定情報を記憶しているとともに前記マスタサーバの障害を検知する機能を有し、
前記マスタサーバは、前記設定情報に基づいて当該マスタサーバに収容されたユーザ端末のステート情報を生成して記憶しており、
前記バックアップサーバは、前記マスタサーバにおける前記ステート情報と同一の規則によって、前記バックアップサーバに収容可能な台数分の前記ユーザ端末に対応するステート情報の一部を生成して記憶しており、
前記ゲートウェイ制御サーバは、前記ユーザ端末の契約の有無を記憶しており、
前記管理サーバが前記マスタサーバの障害を検知した場合には、
前記管理サーバは、障害が検知された前記マスタサーバの前記設定情報を前記バックアップサーバへ送信し、前記管理サーバ又は前記バックアップサーバは、障害検知信号を前記ゲートウェイ制御サーバへ送信し、前記ゲートウェイ制御サーバは、前記障害検知信号を取得すると、予め記憶された前記ユーザ端末の契約の有無に基づいて削除信号を生成して前記バックアップサーバへ送信し、
前記バックアップサーバは、前記マスタサーバと同一の規則にて前記設定情報に基づいて前記ユーザ端末に対応する前記ステート情報の残りを生成するとともに、前記削除信号に基づいて、予め記憶された前記ユーザ端末のステート情報のうち、未契約の前記ユーザ端末に対応する前記ステート情報を削除し、マスタサーバとして機能する
ことを特徴とするゲートウェイシステム。 - 前記マスタサーバ、前記バックアップサーバ及び前記ゲートウェイ制御サーバと通信可能に接続されたSIPサーバをさらに備え、
前記SIPサーバは、未契約の前記ユーザ端末によって送信された信号を取得した場合には、その旨を示す未契約信号を前記ゲートウェイ制御サーバに送信し、
前記ゲートウェイ制御サーバは、前記未契約信号を取得した場合に、該当するピンホール設定を削除する
ことを特徴とする請求項4に記載のゲートウェイシステム。
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