JP5686991B2 - 電気モータ及び電気モータの組立方法 - Google Patents
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Description
ベアリングを収容するベアリングブリッジ部が、先ず、粗い予備位置決めを行う。微調整は、接着剤ベース内におけるベアリングの方向により行われる。接着剤の硬化後にステータに対するロータシャフトの同軸の方向が固定される。
この構成と組み合わせる、またはこれに替わる構成においては、ベアリングブリッジ部が、スペーサ部品の相互接続により、関係する絶縁体と接着接合されている。この構成は独自の重要性を有している。すなわち、ベアリングとベアリングブリッジ部との接着が完了していることを不要とすることができる。このことはまた、好適には間隙を充填する接着剤による接着が行われ、接着剤ベース(所定の厚さをもつ未硬化の接着剤の層)中におけるスペーサ部品の方向により、接着剤の硬化後に正確な方向が固定される。さらに好適な構成においては、ベアリングのベアリングブリッジ部との接着接合、及び/または、スペーサ部品によるベアリングブリッジ部の絶縁体との接着接合は、双方のベアリングブリッジ部の領域で行われる。所定の装置により、ロータは、ステータ外郭に対して中心となるように位置決めされる。
各組立段階における自由度を確保するために、ベアリングブリッジ部とスペーサ部品の間に、好適にはさらにベアリングとベアリングブリッジ部の間に、所定の大きさの間隙、特に環状間隙が設定されている。それにより、結合する際に衝突することはない。スペーサ部品を各ベアリングブリッジに適用することにより、システムの共振振動数が著しく高くなる。これにより、ベアリングブリッジ部の壁厚を、特に、ベアリングを収容する収容部領域における壁厚を、薄くすることができる。特に、この壁厚は、最小の場合に0.1mmの数倍程度、最大の場合でも2mmとすることができる。これにより、汎用的なベアリングブリッジ部に比べて、重量が大幅に低減される。好ましい接着接合により、個々の部品の許容誤差が補償される、すなわち打ち消される。
この間隙により、ベアリングシート上のベアリングにおいて、並びに/または、絶縁体及びベアリングブリッジ部に対するスペーサ部品において、十分な可動性が付与される。接着用間隙に接着剤が充填された状態におけるこのような可動性は、ロータをステータに対して正確に同軸の方向とするために利用される。正確な同軸方向として最終的に見出された位置は、接着剤が硬化することにより固定される。接着剤が硬化した状態において、周方向に延在する接着用間隙は、所定の確立された方向における修正された径方向厚さを有する。理想的な場合、すなわち各構成部品に組立誤差のない場合には、接着用間隙は、周方向において径方向厚さが均一となる。
さらに、組立技術の点で良好な方法により、各部品の許容誤差を大きくとることができる。このために、ロータシャフト上のベアリングは、ハウジング部品のベアリングブリッジ部内で接着剤により固定される。その場合、接着領域上に塗布される接着剤により、ステータに対するロータシャフトの同軸の方向が決定され、そして、接着剤が硬化することにより、決定された方向に固定される。このために、各ベアリングは、その関係するベアリングブリッジ部内において所定間隙をもって支持される。
好適な構成においては、ベアリングを取り囲む環状間隙が設けられ、この環状間隙は、塗布されたまたは付着された接着剤により充填されることにより閉じられる。これにより、組立時においては、ベアリングブリッジ部の収容部の内側においてベアリングが傾斜可能である。これにより、ステータに対するロータシャフトの同軸の方向を見出すことができる。
スペーサ部品を適用した結果、システムの共振振動数が高くなる。未硬化の接着剤による調整により、特に、ベアリングブリッジ部に対するベアリングの位置の調整により、さらに、スペーサ部品を介したベアリングブリッジ部と絶縁体との固定により、電気モータにおけるロータシャフト方向決定及び組立のための良好かつ簡易な方法が得られる。
図1を参照して、4/2型リラクタンスモータの形態である電気モータ1を説明する。2相モータは、ロータシャフト2上に共に回転するようにロータ3が取り付けられている。ロータ3は、互いに直径方向に反対向きの2つのロータポール4を具備する。ロータ3は、電気モータ1の稼働中に、幾何学上のロータ軸xに沿ったロータシャフト2の周りで回転する。
スペーサ部品20の環状部22の外壁面に、エポキシ樹脂ベースの接着剤、特に二液性接着剤を塗布した後、スペーサ部品20を絶縁体8の収容部内に圧入(プレス嵌め)する。この圧入により、ここでは間隙を生じない。接着剤は3〜5分以内に硬化する。この硬化時間は、圧入を補助するこの接着固定が、その後の組立てを直ちに行うために十分な硬度となる時間である。この組立段階の後、ステータ5の両端にそれぞれスペーサ部品20が取付けられる。この場合、圧入であるので、ステータ5とスペーサ部品20の間を後から調整することはできない。
2 ロータシャフト
3 ロータ
4 ロータポール
5 ステータ
6 ステータポール
7 ステータコイル
8 絶縁体
9 モータハウジング
10 ハウジング部品
11 ハウジング部品
12 ベアリングブリッジ部
13 壺状部
14 壺状部底部
15 壺状部壁部
16 ベアリング
17 内側リング
18 外側リング
19 接着剤
20 スペーサ部品
21 充填リング
22 環状部
23 スペーサ部品底部
24 間隙
25 貫通孔
26 ローレット加工
x ロータ軸
Claims (13)
- リラクタンスモータを含む電気モータ(1)であってロータ(3)とステータ(5)とを具備し、該ステータ(5)は2つの分離されたハウジング部品からなるモータハウジング(9)に収容され、各ハウジング部品(10、11)はそれぞれベアリングブリッジ部(12)を形成され、各ベアリングブリッジ部(12)にはロータ(3)のロータシャフト(2)に装着された転がり軸受けまたは滑り軸受けであるベアリング(16)が収容され、かつ、該ステータ(5)を被覆する絶縁体(8)が設けられ、該絶縁体(8)上にステータコイル(7)が巻かれた、前記電気モータ(1)において、
前記ベアリング(16)が前記ベアリングブリッジ部(12)と接着接合され、かつ、前記ベアリングブリッジ部(12)がスペーサ部品(20)を介して前記絶縁体(8)と接着接合されており、前記接着接合は、径方向の所定の幅をもって形成された接着用間隙(24)に充填された接着剤(19)により行われ、それにより前記接着剤(19)の硬化前に前記ステータ(5)に対する前記ロータ(3)の同軸方向を確保することを特徴とする電気モータ。 - 前記ベアリングブリッジ部(12)が、前記ベアリング(16)を収容する壺形状の壺状部(13)を形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気モータ。
- 前記スペーサ部品(20)が壺形状に形成され、その中心にロータシャフト(2)を貫通させる貫通孔(25)を有することを特徴とする請求項1または2に記載の電気モータ。
- 前記スペーサ部品(20)がプラスチック材料からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気モータ。
- 前記ベアリング(16)がその周囲において、前記ベアリングブリッジ(12)との間に、径方向厚さが可変である接着用間隙(24)を有するか、かつ/または、
前記スペーサ部品(20)がその周囲において、前記ベアリングブリッジ(12)及び前記絶縁体(8)との間に径方向厚さが可変である接着用間隙(24)を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気モータ。 - 前記ベアリング(16)が前記ベアリングブリッジ(12)の壺状部(13)の壁部(15)と相互接合した状態にて、前記スペーサ部品(20)が軸方向に延在して該ベアリングブリッジ部を覆っていることを特徴とする請求項3に記載の電気モータ。
- 前記スペーサ部品(20)の壺形状の外壁に、凹凸構造を形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電気モータ。
- 前記スペーサ部品(20)の壺形状の外壁に、ローレット加工を施されていることを特徴とする請求項7に記載の電気モータ。
- 前記スペーサ部品(20)が、円筒形の環状部(22)と底部(23)とを具備する充填リング(21)として形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電気モータ。
- ロータ(3)とステータ(5)とを具備し、該ステータ(5)は2つの分離されたハウジング部品からなるモータハウジング(9)に収容され、各ハウジング部品(10、11)はそれぞれベアリングブリッジ部(12)を形成され、各ベアリングブリッジ部(12)にはロータ(3)のロータシャフト(2)に装着された転がり軸受けまたは滑り軸受けであるベアリング(16)が収容され、かつ、該ステータ(5)を被覆する絶縁体(8)が設けられ、該絶縁体(8)上にステータコイル(7)が巻かれた、リラクタンスモータを含む電気モータ(1)の組立方法であって、先ず、前記絶縁体(8)によりステータボール(6)を被覆された前記ステータ(5)を組み立てた後、前記ステータコイルを巻く、該電気モータの組立方法において、
前記ベアリングブリッジ部(12)を装着した後、前記ベアリングブリッジ部(12)がスペーサ部品(20)を介して前記絶縁体(8)に接着接合された状態にて、前記ロータシャフト(2)上に装着した前記ベアリング(16)の前記ベアリングブリッジ部(12)に対する接着剤調整により、前記ステータ(5)に対する前記ロータの方向を決定し、前記接着剤調整は、前記ベアリング(16)と前記ベアリングブリッジ部(12)の間に径方向の所定の幅をもって形成された接着用間隙(24)に充填された接着剤(19)により行うことを特徴とする電気モータの組立方法。 - 前記ステータ(5)に前記ベアリングブリッジ部(12)を装着する前に、該ベアリングブリッジ部(12)よりも軸方向内側に前記スペーサ部品(20)を接着剤により予備固定することを特徴とする請求項10に記載の電気モータの組立方法。
- 前記ステータ(5)に前記ベアリングブリッジ部(12)を装着する前に、前記スペーサ部品(20)を接着剤により前記絶縁体(8)上に予備固定することを特徴とする請求項10または11に記載の電気モータの組立方法。
- 前記絶縁体(8)により被覆された前記ステータ(5)に、前記ロータシャフト(2)を挿入した後、該ステータ(5)が前記スペーサ部品(20)と相互接続された状態にて、前記ベアリングブリッジ部(12)を装着し、その後、前記ロータシャフト(2)に前記ベアリング(16)を装着することを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の電気モータの組立方法。
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